リツコ「…メールが過去に送られているですって?」 (79)

※エヴァとシュタゲのクロスですが、シュタゲは知らなくても大丈夫です

※舞台はTV版のレリエル戦後を想定してます

リツコ「何かの間違いじゃないの?そんな非科学的な事あるはずないわ」

マヤ「…でも確かに送ったのは昨日なんですよ?私の記憶違いなのかな?」

リツコ「このメールが私の携帯に届いたのは先週よ?3通に分けてて最初はスパムかと思ったけど」

マヤ「うーん…MAGIから送ったのが不味かったんですかね?」

リツコ「待ちなさい、今なんて?」

リツコ「後でマヤには始末書を書いてもらうとして、本当に過去にメールを送れるか再現してみましょ」

マヤ「すいません先輩…この前の細菌サイズの使徒と影のような使徒が関係あるんでしょうか…」

リツコ「かもしれないわね、で?あなたはメールを送ったとき何をしてたの?」

マヤ「確か私は…休憩中だったのでそこの電子レンジでミルクを温めてました」

リツコ「随分と古いレンジね…なんかゴテゴテした機械がついてるけど」

マヤ「携帯電話で遠隔操作できるように改造してます」

リツコ (この子の考える事はよくわからないわ…)

マヤ「…では15回目…送信します!」ピッ

ピリリリリ ピッ

リツコ「駄目ね、普通のメールだわ」

マヤ「やっぱり気のせいだったんでしょうか…」

アスカ「やっほーリツコ、ちょっとテレビ貸して」シュイーン

リツコ「…ここは託児所じゃないのよ」

アスカ「固いこと言わないでよ、30分で見終わるから」カチッ

リツコ「じゃあ実験は中止ね、マヤ、行くわよ」

マヤ「あと一回だけお願いします!」

リツコ「しょうがないわね…レンジをオンにするわよ」ピッ

マヤ「では送信します!」ピッ

リツコ「!レンジが放電してる!?」バチバチ

リツコ「嘘…そんなの…ありえないわ!」

マヤ「おー!確かに一週間前に送られてますね」ヒョイ

アスカ「何の話してんの?」バナナモグモグ

マヤ「えっと、何と言うか…タイムマシンができちゃったって…言うか」

アスカ「何言ってんの?そんなのできるわけないじゃない?」

リツコ「いえ…嘘よ…嘘よ…ありえないわ」ブツブツ

アスカ「ほら、リツコがどっか別の世界にいっちゃったじゃない」

マヤ「うーん、でも確かに一週間前にメールが送られてるんだけどなー」

リツコ「でも…これは科学者として…調べざるをえないわ…」ブツブツ

マヤ「先輩、調べてみましょうよ!もし解析できたら千年に一度の大発明ですよ!」

リツコ「ではもう一度過去にメールを送ってみるわ、文面は何がいい?」

マヤ「そうですね…実験ですから軽い過去改変が行われるようなのでいいんじゃないですか?」

リツコ「なかなかチャレンジャーねマヤ…」

アスカ「じゃあ友達に頼まれた知らない男とのデートの約束、なかったことにしたいな」

マヤ「へーぇ、アスカデートしたの?いつ?」

アスカ「ミサトとリツコが結婚式に行ってた日!ヒカリのお姉さんのコダマさんの頼みだったから断れなかったけど…」

アスカ「家に帰って、シンジのチェロを聞いて…そのあとシンジと…あー今思い出しても寒気がする!」

マヤ「じゃあ送ってみよっか、文面何がいい?」

アスカ「結婚式の日はシンクロテストがあるとか適当にお願い」

リツコ「本当にいいのアスカ?大事な記憶が消えるかもしれないのよ?」

アスカ「…!大事な思い出なんかじゃないわよ!」

リツコ「…そうね、科学の進歩に犠牲はつき物だわ。マヤ、電子レンジをオンにするわよ」ピッ バチバチ

マヤ「ハイ先輩!送信します!」ピッ

マヤ「…あれ?」

リツコ「どうしたのマヤ?」

アスカ「ふー面白かった!今週も充実した30分だったわ!」

シンジ「本当に面白いねこのアニメ」

マヤ「あれ…シンジ君いつからそこにいたの?」

シンジ「?30分前からですけど?」

リツコ「うーん、どんな文面がいいか考え付かないわね…」

マヤ「え?え?」

マヤ「え…ちょっとまってシンジ君、あなたはここにはさっきまで居なかったよね?」

アスカ「何いってんのマヤ?シンジはこのアニメが始まる前に私と一緒にこの部屋に入ってきたじゃない」

マヤ「…え?」

リツコ「過去にメールが送れるとしたら…、宝くじとか株とか?いいえ、そんな事をすれば母さんが泣くわ…」

マヤ「…どうなってるの?」

シンジ「じゃあ僕等はこれで失礼します、有り難うございました」カチッ

アスカ「でもこのテレビ大型だけどなんか目が痛くなるわね」

シンジ「ブラウン管だからね」シュイーン

リツコ「あれ?また放電しなくなったわ?」ピッピッ

リツコ「…どうしたのマヤ、棒立ちになって」

リツコ「そう、過去改変のメールを送ったら現在に変化が起きたのね…」

マヤ「そうです…」

リツコ「確か結婚式のあった日は誰かからアスカに呼び出しがかけられたんだけど…あなたは覚えてないって言ってたわ」

マヤ「過去が変えられたんですね…それでアスカはシンジ君と一緒にアニメを見ることに…」

リツコ「でも何であなただけがその事実を覚えてるのかしら?」

マヤ「何ででしょうね?」

リツコ「わからないわ…でもしばらくこの事はネルフの最高機密扱いにします、いずれ碇司令にも判断を仰ぐ事になるわ」

マヤ「はい、わかりました」

ミサト「消滅!?エヴァ4号機と第2支部が消滅したの?」


青葉「ティープラステン、グラウンドゼロのデータです」

ミサト「酷いわね」

日向「ATフィールドの崩壊が衛星から確認できますが、詳細は不明です」

マヤ「4号機は!!…」

リツコ「エヴァ4号機は稼働時間問題を解決する、新型内蔵式のテストベッドだった・・・らしいわ」

マヤ「北米ネルフの開発情報は赤木先輩にも十分に開示されていないんです」

赤木研究室

マヤ「先輩…例の過去改変メールを使ってみてはどうでしょう…?」

リツコ「それは私も考えたわ、でもなんて送るの?第二支部は消滅するから逃げろって?鼻で笑われるのがオチよ」

マヤ「そんな…警告を発すれば何千人もの命が助かるのに…」

リツコ「セクショナリズムの弊害よ、私達は一介の技術者で政治屋じゃないの」

ミサト「リツコ、マルドゥック機関のフォースチルドレンの選定候補リスト取りに着たわよ」

リツコ「これよ、一応目を通しておいて」

マヤ「なるほど、この42型ブラウン管テレビが点いていないと過去へのメールは送れないのね…」メモメモ

マヤ (先輩はエヴァ三号機の起動実験で松代に行っちゃったしなぁ…私が頑張らないと)

ブーッブーッ

『総員第一種戦闘配置、繰り返す、総員第一種戦闘配置』

マヤ「まさか使徒!?」

バルディエル戦後

マヤ (エヴァ三号機は使徒に乗っ取られてしまい、シンジくんは友達を握りつぶしてしまった)

マヤ (幸い鈴原くんの命は助かったけど…右脚はひざ上から切断…)

マヤ (シンジ君はもうエヴァには乗りたくないって言って…チルドレンのコードを抹消されてしまったわ)

マヤ (どうすればいいの…先輩)

アスカ「入るわよ」シュイーン

マヤ「アスカ?どうしてここに?」

アスカ「マヤ、あんたこないだ妙な事言ってたわよね、過去にメールを送るとかなんとか」

マヤ「え…ごめんなさいアスカ、それは最高機密で…」

アスカ「そう、やっぱり本当だったのね…おかしいと思ってたんだ」

マヤ「あ…」

アスカ「お願いマヤ、一週間前のシンジの携帯にフォースチルドレンの正体を送信して」

マヤ「え、でもそれは…」

アスカ「あの時はシンジに負けたくない気持ちが先行して…突っ込んで負けたけど、今になって後悔してるんだ…」

アスカ「でも冷静に協力すれば鈴原を助けられたかもしれない、落ち着いてシンジと協力すれば…」

アスカ「でもシンジはもうこの街からいなくなって…二度と会えなくなって・・・ウッウッ」グスッ ポロポロ

マヤ「アスカ…」

マヤ「わかったわアスカ、でも一度だけよ」

アスカ「…ありがとマヤ」

マヤ「じゃあ文面は…『フォースは鈴原トウジ協力して救出せよ』でいいわね?」

アスカ「えーと、セッティングはこれでいいの?」ピッ バチバチ

マヤ「…送信するわよ」ピッ

マヤ「…?」

マヤ「ここは発令所!」

青葉「どうしたんだマヤちゃん」

日向「疲れてるのか?少し休む?」

マヤ「あ…あの、フォースチルドレンの鈴原君は?シンジ君は?アスカはどうなりました?」

青葉「?鈴原君なら病院だよ、シンジ君もアスカもお見舞いに行ってる」

マヤ「足を…切断とかしてますか?」

日向「いや?使徒による汚染も見つけられず肉体的には健康体だ」

マヤ「そう…良かった…」

アスカ「ほらもっとキリキリ歩きなさいよ!だらしないわね」

シンジ「そんな事言ったって…荷物が重くて…!」

レイ「碇君…ありがとう」

アスカ「まーぁこの無敵のアスカ様の華麗なバックアップが無かったらぁ鈴原は死んでたから当然だけどね!」

シンジ (でも誰からだったんだろう…あのメール)

ビーッビーッ

『総員第一種戦闘配置、繰り返す、総員第一種戦闘配置』

シンジ「使徒だ…」

ミサト「使徒は猛スピードでジオフロントに降下中、待ち構えてATフィールドを中和しつつ波状攻撃、いいわね」

シンジ・アスカ・レイ「「「ハイ!」」」

日向「みんな、これまでの敵とはATフィールドの厚さが桁違いだ。決して油断しないように」

青葉「目標のビームを解析!不可視波長のエネルギーレーザーです!」

マヤ「MAGIは腕状部分にも未知の攻撃手段があると解析してます」

ミサト「みんな聞いたわね?3機で取り囲んで目標の死角から攻めるのよ!」

ダンダンダン

アスカ「…?ATフィールドは中和されてるのにまるで効いてない!?」

ゼルエル「ウォォォォォン!」

シンジ「!アスカ避けて!」

アスカ「!!あっぶなー!何よこの腕!リーチ長すぎだっつーの!」

レイ「だめ…火力が足りない!」ダンダンダン

アスカ「ええいもう!懐に飛び込むわよ!シンジ、ATフィールドで援護お願い!」シュバッ

シンジ「ATフィールド全開!」

アスカ「どりゃぁぁぁぁあ!」

アスカ「くそっ!あとちょっとなのに!届かない!」ブンブン

レイ「二号機パイロット!今よ!」ゼルエルガシッ

アスカ「やるじゃない!どりゃぁぁぁぁ!」ザクッ

シンジ「やった!?」

レイ「う…うう…」ポタポタ

日向「零号機、目標により腹部に裂傷!」

アスカ「!外壁が堅すぎる!」

シンジ「アスカ!後ろ!」

アスカ「えっ」ザクッ

マヤ「二号機アンビリカブルケーブル断線!活動限界まであと5分!」

アスカ「危ない危ない、やるじゃない」

ミサト「レイ!大丈夫!?」

レイ「はい、大丈夫です」

ゲンドウ「赤木博士、零号機は撤収、初号機のダミープラグを使用しろ」

リツコ「しかしダミープラグはまだ理論上のもので、実戦投入は…」

ゲンドウ「既に我々は一機を大破し、一機の時間も5分しか残されていない。人類滅亡を防ぐ為だ」

リツコ「…わかりました」

シンジ「…なんだ電源が!?何をしたんだ父さん!?」

初号機「ウォォォォォォォォン!!」

アスカ「えっ?どうしたのシンジ!?」

初号機「グォォォォォォォン!!」ピョーンガッ

ゼルエル「グハァァ!!」

初号機「グハッグハッ」ムシャムシャ

アスカ「な…何あれ…使徒を食ってる…!?」

マヤ「ウッ!」

リツコ「まさか…S2機関を自ら取り込んでるというの?」

加持「こいつはゼーレが黙っちゃいませんな」

ネルフ通路

シンジ「でもあのメール本当に誰のだったんだろ?」

アスカ「メールってなに?」

シンジ「なんかおかしなメールが来たんだよ、フォースチルドレンがトウジだって。アスカが出したの?」

アスカ「はぁ!?私がそんな事言うわけないじゃない?夢でも見たんじゃないの?」

シンジ「いや本当に来たんだよ、ほら。3通に分けられてたけど」

アスカ「え?3通に分けられたメール?それホント?私も来たのよ」

アスカ「そういえばマヤがおかしな事行ってたわね…過去にメールを送るとかなんとか」

赤木研究室

マヤ「色々実験してみた結果、電子レンジの数字の大きさで過去にさかのぼる時間が変わるみたいね」

マヤ「でも先輩は別の仕事が忙しいみたいで全然かまってくれない」

マヤ「…ひょっとして忘れちゃったのかな」

アスカ「邪魔するわよ」シュイーン

シンジ「お邪魔します」

マヤ「ひゃっ!!どうしたの二人とも!?」

アスカ「いや実はねー、リツコから話を聞いたのよ。ここで過去にメールを送る実験が成功したって」

マヤ「えっ?先輩しゃべっちゃったの!?」

アスカ「…やっぱりね、怪しいと思ってたのよ」

マヤ「あっ…」

シンジ「じゃああのメールを送ってくれたのはマヤさんだったんですね」

アスカ「話してもらうわよ」

シンジ「そうですか…本来ならトウジは足を切断して…」

アスカ「納得いかない!私がこんな奴のために…ボロボロ泣くわけないじゃない!」

マヤ「うーん本来ならいけないことなんだけど…私も情にほだされちゃってねぇ…」

シンジ「それでどれくらい昔までメールを送れるんですか?」

マヤ「調べたところ、私がこの機種に変えた、3年前までは送れる事がわかったわ…もっと昔でも大丈夫かも…」

シンジ「もしかしたらミサトさんの悩みも解決するかもしれませんね」

アスカ「悩みって何よ?」

シンジ「なんかこないだ加持さんの留守電を聞いてからふさぎっ放しなんだ。何があったか知らない?」

アスカ「さあ?料理が不味くて振られたとかそんなんじゃないの?」

ブーッブーッ

『総員第一種戦闘配置、繰り返す、総員第一種戦闘配置』

シンジ「まさか…使徒!?」

アラエル戦後

シンジ「アスカ…良かったね」

アスカ「うるさいわねバカ!ちっとも良くないわよ!」

アスカ「ちきしょう…あんな女に負けた…あんな女に…」

アスカ「嫌い!嫌い!みんな嫌い!だいっ嫌い!」

シンジ「アスカ…」

マヤ「アスカのシンクロ率、安定しませんね。起動数値ギリギリです」

リツコ「こんなシンクロ率じゃ先が思いやられるわね」

マヤ「あの…先輩、例のメール実験のことなんですが…」

リツコ「メール?何の?」

マヤ(忘れてる…)

赤木研究室

シンジ「じゃあこの文面で10年前のアスカのお母さんが亡くなった日に送ればいいんだね」

アスカ「ごめんねシンジ…こんな事頼んじゃって…でも私もう少しで壊れちゃいそうでさ…」

マヤ「『今日は家でいい子にしてて、愛してる』ね…ドイツ語で」

シンジ「じゃあスタンバイしますよ…」ピッ バチバチ

マヤ「送信!」

マヤ「!」

マヤ「あれ!?シンジ君?アスカ?」

マヤ「…ここは間違いなく先輩の研究室…」

マヤ「…でも器具の配置が若干違う…!?」

マヤ「…ひょっとして私とんでもないことしちゃったんじゃ!?」

マヤ「シンジ君!アスカ!先輩!」ダッ


発令所

青葉「あれマヤちゃん。どうしたの」

マヤ「青葉君!シンジ君とアスカ知らない?」

青葉「え?シンジ君なら休憩室にいるよ」

マヤ「ありがと!」シュダッ

休憩室

シンジ「……」シャカシャカ

マヤ「シンジ君!良かった!無事だったのね!?」

シンジ「あれ?マヤさん?どうしたんですか?」

マヤ「良かった…私シンジ君とアスカに何かあったらと思うと…」

シンジ「…アスカって誰ですか?」


マヤ「え?何をふざけてるの?アスカはアスカよ、栗色の髪であなたの同居人の…」

シンジ「僕の同居人はミサトさんとマリですけど?」

マヤ「え?」

シンジ「え?」

赤木研究室

マヤ (惣流アスカ・ラングレー…2005年にセカンドチルドレンとして登録され、現在はドイツにて訓練中…か)

マヤ (将来を有望視されたチルドレンだったが訓練成績が振るわず2010年に降格処分…)

マヤ (2015年フォースチルドレン真希波・マリ・イラストリアスが来日して二号機パイロットとして活躍…ね)

マヤ「メール一通でここまで変わるなんてね…」

ブーッブーッ

『総員第一種戦闘配置、繰り返す、総員第一種戦闘配置』

マヤ「…使徒!」

アルミサエル戦後

シンジ「綾波…綾波…」ポロポロ

マリ「わんこくん、元気を出すニャ。綾ニャンはきっと大丈夫だから」

リツコ(レイはエントリープラグの中で黒焦げになって発見されたわ)

リツコ (これから新しい複製体に魂をサルベージして…はぁ胃が痛いわ…壊してやろうかしら…)


芦ノ湖畔

マヤ「街が…消えちゃった」

マヤ「レイちゃんは無事だったから良かったけど、ネルフ以外の友達は皆引っ越しちゃったわ…」

マヤ「はぁ…でも街を元通りにするメールなんて想像つかないわ…」

~♪~♪~♪

マヤ (ん…このメロディは…確かベートーベンの第九?)

カヲル「歌はいいねぇ、歌は心を潤してくれる。リリンの生み出した文化だよ、そう思わないかい?伊吹マヤさん?」

マヤ「あ…君は確か先輩から渡された資料に載ってた…」

カヲル「そう、僕はカヲル、渚カヲル。君と同じリーディングシュタイナーを持つ…」

ヒュルルルン バキ ボチャン

マヤ(飛んできた石に当たって湖に落ちた…!)

アスカ「変態的なナンパしてんじゃないわよバカ渚!」

カヲル「いてて、ひどいなアスカ。君はもうちょっとおしとやかになったほうが良いよ」

マヤ「えっ?アスカ?無事だったのね!?」

アスカ「えっと…アンタ誰?」

起動実験

マヤ (みんなのシンクロ値は…まずまずね、特にアスカ…前の世界よりも成績が良いみたい)

マヤ (渚君のシンクロ値は…!!これはまさか!!いや!ありえないわ!シンクロ率を自由に変えれるなんて!)

リツコ「皆、今日はもう上がっていいわよ」

ミサト「どうしたのリツコ、なんか嬉しそうじゃない」

リツコ「ええ、ちょっとね」ツヤツヤ

マヤ (何だろう?)

食堂

マヤ(まぐろ丼美味しいな…)モクモク

カヲル「ご一緒してもいいかい?伊吹二尉」ニッコリ

マヤ「え?いいけど?」

アスカ「あたしも一緒よ」ヒョイ

マヤ「……」モクモク

カヲル「伊吹二尉、あなたは孤独を感じた事はないかい?」モクモク

アスカ「うわー出たわタラシの性分、うわーないわ引くわー」

マヤ「…そうね、最近ここは私がいても良い場所なのかどうかよく考えるわ…」

カヲル「ここはあなたがいてあなたがいなかった世界かもしれない、だけどあなたが選んだ世界そのものさ」モクモク

アスカ「うわー、訳わかんないわー、もっと言葉を選んで明確に話してくれると助かるんだけどなー」

マヤ「なんだかアスカ、前の世界と性格が違うような気もするけど…」

カヲル「その前の世界線の記憶を思い出す能力の事を僕等は『リーディングシュタイナー』と呼んでいるんだ」

アスカ「また出たよ、その言葉、厨二病乙!」

カヲル「あ、アスカは気にしないで。この娘僕に惚れているだけなので」

アスカ「だ、誰がよ!適当なこと言うなバカ渚!」

赤木研究室

カヲル「これがマヤさんの作ったタイムマシンだね」

マヤ「偶然できたものだけどね」

カヲル「これさえあれば僕の目的は果たせるね、協力してくれないかい?」

マヤ「なにをするの?」

カヲル「セカンドインパクトを無かった事にするんだ」

マヤ「え…セカンドインパクトを?でも巨大隕石の衝突をどうやって…」

カヲル「防げるよ、あれはゼーレによる人為的な事故だから」

マヤ「え?」

マヤ「…そ、そんなことが…でもそんな超機密知ったのがバレたら…」ガクガク

カヲル「間違いなく殺されるね」

マヤ「でも、私は先輩と…離れたくありません…」ガクガク

カヲル「赤木博士へのひたむきな愛、好意に値するよ…でも博士は司令と男と女の仲にあるんだよ?」

マヤ「え」

カヲル「昨日もこの部屋で一生懸命二人で汗だくに…おっとこれ以上はプライバシーなのでやめとくね」

マヤ「送りましょう」

カヲル「じゃあセッティング開始するよ」

マヤ「えーと時代は…2000年の9月ね…」ピッピッピッ

カヲル「目が怖いね…」

マヤ「イヤ?私ハ何十億人ノ命ヲ救ウノヨ?チョット位仕方ナイデショ?」

カヲル「じゃあ新しい世界でもどこかで会うかもね、放電始まったよ」バチバチ

マヤ「送信!」ピッ

ザワザワガヤガヤ

マヤ「街中!ここはどこ……?」

マヤ (財布財布…あった!!)

マヤ (…免許証…伊吹麻耶?名前が漢字だ!)

マヤ (平成28年の11月まで有効…?元号表記になってる!)

マヤ (セカンドインパクトは起こらなかったんだ!)

マヤ(良かったー!!)

喫茶店

マヤ「あれから一年」

マヤ「この世界にもすっかり慣れたわ」

マヤ「みんな…今頃どこにいるのかなぁ」

マヤ「私が世界を救う組織のオペレーターだったなんて信じられる人いないよね…」

「いや、信じますよ」

マヤ「!」クルッ

カヲル「こんにちは伊吹二尉」

マヤ「ええ…久しぶり」

シンジ「その人がカヲル君の知り合いの伊吹さん?初めまして、碇シンジです」

アスカ「ふん!オフ会なんて私の柄じゃないっての!」

レイ「…初めまして、碇レイです」

ミサト「こんな時に教師はつらいわねー、引率の加持ミサトです」

マヤ「…みんな…!!」


「まったく、保護者なんてミサト一人で充分じゃない」

ミサト「まあそういわないでよ、渚君のたっての願いなんだから」

マヤ「…!!」

リツコ「赤木です、よろしく」

マヤ「せんぱぁい!」ダキッ

リツコ「ちょっと、やめなさい!何この子」

マヤ「いやです離しません♪」

ミサト「ちょっと渚君、あの子何よ?」

カヲル「強いて言うなら世界を救った英雄…だね」

アスカ「はぁ!?英雄?」

カヲル「ふふふっ」

END

それではこの辺で落ちさせていただきます
読んでくれた方、書き込んでくれた方
有り難うございました

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom