セーラ「起きたら腕の中に怜が居た」 (29)

怜「…」スヤスヤ

セーラ「(こ、これはアカン)」ダラダラ

怜「」ギュウウ

セーラ「(抱き枕がわりか俺は…)」

セーラ「(…ええ匂いやしめっちゃ可愛え…けども!)」

怜「んっ…」

セーラ「(竜華は…おらんな)」キョロキョロ

怜「……」スウスウ

セーラ「(…ちょっと状況整理しよか)」

セーラ「(昨日は対戦校の試合のビデオ見て…お菓子とか食べて)」

セーラ「(したらなんか眠くなって…今か)」

セーラ「(ここは怜と竜華の部屋…よな、多分)」

怜「………んー」モゾモゾ

セーラ「!(ヤバい…こんな所竜華に見られたら…!)」

セーラ「(確実に殺される…)」

怜「」ギュッ

セーラ「お、俺にしがみつくのやめやっ…」カアア

怜「セーラぁ……?」

セーラ「!」

怜「んぅう……おはよ、セーラ」

セーラ「な、なんでお前ここに…」

怜「…へ、何?まさか昨日のこと忘れたん?」ジト

セーラ「え………」

怜「ええー…最低やん、セーラ」

怜「あんな……激しかったのに…」カアッ

セーラ「」

セーラ「  え?」

怜「照れて忘れたフリしとるだけっちゅーこと?」

セーラ「え……あ、いや…その」

怜「もう……」ギュッ

セーラ「はぇぇ!?」

怜「昨日のこと…竜華には内緒にしたるから…な?」ボソッ

セーラ「~~~~~~~~!」カアアア

竜華「」ゴゴゴゴ

竜華「」スタスタスタ

セーラ「!(背中から感じるこの殺気は…!)」

怜「どしたんセーラ?」

セーラ「お前、はよ離れっ…」

竜華「セーラ」グイ

セーラ「!」

竜華「ウチの怜に……何しとるん?」

セーラ「ちゃ、ちゃうねん」

竜華「何が違うの…?」

セーラ「や、これは誤解っちゅーかさ、えっと…」

怜「……誤解とか、言うねんな」ジト

セーラ「は、はいい?」

怜「…あんなんしといて…誤解、とか…」

竜華「セーラ…アンタ、ホンマに何したん?」

セーラ「え、いや…俺は」

竜華「答え方によっちゃ…東京湾にその体沈めたるで…?」ズイ

セーラ「いや、その……ホンマに俺何もしてないって…」

竜華「ふーん……?」ゴオオオ

セーラ「(アカン、逃げな、ガチで死んでまう)」

竜華「怜…」

怜「りゅう、か…?」

竜華「昨日…セーラに何されたか、教えて…?」

怜「え……それ、言わな、あかん…?」カアッ

セーラ「(頬を染めんな!ややこしくせんといてや怜!)」

竜華「ウチと怜の仲やろ…?」スッ

怜「せ、せやけどっ…!」

竜華「」ドサッ

怜「ひゃあっ!」

竜華「なんならここで…再現、する?」

怜「い、嫌や…って」

セーラ「(と、怜に意識もってかれとるな…今や!)」ダッ

怜「!」

竜華「ちょ、待ちや!セーラ!」

セーラ「(待ったら死ぬわ!)」バタンッ

竜華「…」

怜「……」

船Q「…お二人とも、お疲れ様でした」

怜「驚くほど台本通りの展開やったな」

竜華「ホンマ、セーラめっちゃ焦ってたなー」クスクス

怜「そりゃ、竜華の迫力えげつなかったからやろ…ウチもちょっと怖かったし」

竜華「それにしても…」

怜「シカトか」

竜華「インハイ前にドッキリ仕掛けてよかったんやろうか?」

船Q「知りません。そのへんは業界の都合ってモンやないんですか?」

怜「持ち込まれた『千里山最強の江口セーラ選手のドッキリ企画』にノリノリで案出してたんは誰や」

船Q「まあ、ええやないですか」

船Q「それより、出た先でうまく行っとるか、モニタ見ましょ」ピッ

―――

セーラ「…はぁ、はぁ、危なかった」

セーラ「いったい、何がどうなったんや…」ガシガシ

洋榎「お、セーラ」

セーラ「!姫松の…」

洋榎「何やの、そんな他人行儀な」

セーラ「いや…お前とそんな関わりないやん」

洋榎「へっ……昨日、あんなことしといて?」

セーラ「はっ?」

洋榎「わー、最悪やなセーラ、お前、そんなご大層な性格やったとは」ギュッ

セーラ「(…このパターンは、まさか)」

洋榎「…ま、ええけどな?セーラが私の所に戻ってくるんならそれで」ニヘラ

セーラ「っ!(俺、昨日何してん…)」ダラダラ

絹恵「……」ギラギラ

―――

怜「ほほう」ニヤニヤ

竜華「……なかなかに性格悪いなー」

船Q「勿体ないお言葉です」ニシシ

竜華「褒めてないわ」

船Q「まああの姉妹ノリノリでしたから…大丈夫でしょ」

絹恵「」ジリ

セーラ「…!」

絹恵「お姉ちゃん……?」ユラリ

洋榎「おー、絹やん。どないしたん?」

絹恵「その女……誰?」

セーラ「わ、私はその……」

洋榎「へ?彼女やけど」

セーラ「ちょ、何言うてんねん!」

絹恵「そうなんやー…」ジリジリ

セーラ「……は、離せ、愛宕姉っ…」グイ

洋榎「えー?なんで?」ギュウウ

絹恵「なるほどなぁ……」

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