美希「デスノート……かあ。イタズラにしては手が込んでるって思うな」
美希「…………」
美希「ウソだと分かってるけど……このノートには、一回くらい試してみたくなる魔力があるの」
美希「…………」
美希「……うん。試しに >>5 の名前を書いてみるの」
自分
美希「……うん。試しに自分の名前を書いてみるの」
美希「……って」
美希「このノートが本物だったら、ミキ死んじゃうんじゃ……」
美希「…………」
美希「信じてないよ? 信じてないけどね?」
美希「でも一応 >>15 にしとくの」
自分
美希「なんでだろう……よせばいいって分かってるのに……」
美希「見えざる何かの力によって……」
美希「自分の名前を書くのを……止められないのっ……!」
美希「星井……美希……」カキカキ
美希「はぁ……はぁ……」
美希「もしこのノートが本物なら、40秒で――……!?」
美希「っ…はっ……はぁっ……!」
美希「あっ……あぁっ……あ……」
星井美希
デスノートの力により死亡
~二周目~
美希「はっ!」
美希「ミキは何やら夢を見ていたようなの」
美希「どんな夢だったかイマイチ思い出せないけど……」
美希「まあいいの。あふぅ」
美希「で、この黒いノートに誰の名前を書くかだけど」
美希「うーん」
美希「まあどうせこんなのタチの悪いイタズラって分かってるし、 >>30 でいいや」
菜緒
美希「お姉ちゃんの名前にしよう」
美希「星井菜緒、っと……」
菜緒「美希ー? いるー?」コンコン
美希「あ、お姉ちゃん。いるよー」ガチャッ
菜緒「あのさあ。この前貸したアクセ……」
美希「え?」
菜緒「――――」ドサッ
美希「え? ちょ、お姉ちゃ……お姉ちゃん!?」
菜緒「――――」
美希「やだ、ウソ、そんな……いやぁああああああああああああああ」
菜緒「なーんちゃって」ガバッ
美希「へっ?」
菜緒「ったく。ひどいよ美希ったら。デスノートに実の姉の名前を書くなんて」
美希「えっ? えっ?」
菜緒「フッフッフ……あのノートを美希が拾うように仕向けたのは、私だよ☆」
美希「え……えぇーっ!?」
菜緒「美希が拾いそうなタイミングで道路に置いといたのさ☆」
美希「も……もぉ! お姉ちゃんったらひどいの!」
菜緒「アハハ。ごめんごめん……」
星井母「……美希? 美希?」
美希「……え?」
星井母「もう。いつまで寝てるの。こんな日に……」
美希「あ、うん……」
星井母「早く着替えて降りてきなさいよ。今日は菜緒の……四十九日なんだから」
美希「…………うん」
美希(……あれから毎日、私は同じ夢を見る)
美希(それは、あのときのことは全部ウソで、お姉ちゃんは実は生きているっていう夢)
美希(でも、それは所詮夢でしかなくて)
美希(現実ではもうお姉ちゃんは死んでいて、生き返ることなんてない)
美希(私があのノートに名前を書いた直後に、お姉ちゃんは心臓麻痺で死んでしまった)
美希(あのノートが本物だったのか、あるいはただの偶然だったのか、今の私に知る術は無い)
美希(それは多分、知ろうとしていないだけなんだろうけど)
美希(姉を殺したのは私じゃないのか。あんな偶然なんて起こり得るのか)
美希(無限に続く葛藤に苛まれながら、私は今日もまた、いつもと同じ夢を見るのだろう)
星井菜緒
デスノートの力により死亡
~三周目~
美希「はっ!」
美希「ミキは何やら夢を見ていたようなの」
美希「どんな夢だったかイマイチ思い出せないけど……」
美希「まあいいの。あふぅ」
美希「で、この黒いノートに誰の名前を書くかだけど」
美希「うーん」
美希「まあどうせこんなのタチの悪いイタズラって分かってるし、 >>50 でいいや」
ひかり
美希「ぱっと思いついたから新幹少女のひかりにするの」
美希「……あ、でも『ひかり』って芸名かな……」
美希「しかもどっちにしろ名字わかんないし……」
美希「うーん」
美希「しょうがないの。ひかりはやめにして >>55 にするの」
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