まどか「マミさん、友達料が払えないなら仕方ないですよね?」
マミ「でも、その……。やっぱりよくないわよそういうの」
まどか「ふーん、あっそう。分かったよ」
マミ「え?」
まどか「さやかちゃん、行こう」クルッ
さやか「あ、えっ……と」チラッチラッ
まどか「何? さやかちゃんはマミさんの味方なの?」イラッ
さやか「いや、だって、さすがに援交ってのはね……」アセアセ
まどか「ふぅん、さやかちゃんがそういう態度なら考えがあるよ」
まどか「仁美ちゃんにおとなしくしてろって言ったの、取り下げようかな」コソコソ
さやか「!」
まどか「まあ、恭仁なんて誰得だけどね」マジョカシチャウカモ
さやか「ねえまどか、そ、それだけは……」ガクガク
まどか「で、さやかちゃんはマミさんの味方なんだっけ?」ニコ
さやか「……あたしはまどかの言うとおりだと思う、よ」
マミ「み、美樹さん!?」
まどか「じゃあそういうわけだから。じゃあねマミさん」
マミ「待って、待ってよ!!」
まどか「たった三万の友達料も払えないマミさんと、誰が友達するんだろうね?」
まどか「じゃあ、いこっか」
さやか「……う、うん」
――――マミ宅
マミ「……ねぇ、キュゥべえ?」
QB「ん? なんだい?」
マミ「私ね、鹿目さんとの契約切れちゃったの……」
QB「契約!? ……って、なんだ、友達契約の話かい?」
マミ「私にとっては切実な問題なのよ!?」ダン!!
QB「ごめんよ、マミ。僕からもまどかに聞いてみるよ……」
――――翌日・昼休み
まどか「……でさぁ、中沢くんの上履き隠したときの話だけど――」モグモグ
仁美「ああ、あれは愉快でしたわね……」
さやか「あははは……はは」
まどか「ん? さやかちゃん、私の話つまんなかった?」ギロ
さやか「!」ドキ
まどか「ふーん、そうだったんだ。気づかなくてごめんね……」
さやか「違うの、これは、その、そう、寝不足で……!」
まどか「さやかちゃん、-1だからね」
さやか「!」
まどか「昨日の-1も合わせれば、合計-8だね!」
さやか「……」
まどか「反逆ポイントが-10に達したらお仕置きだよ」
さやか「まどか、ごめん……」
まどか「なんで謝るの? 変なさやかちゃん」
QB(……まどか、まどか!)
まどか(あれ? おかしいなぁ? よく聞こえないなぁ?)
QB(……まどか、一万円持ってきたんだけど)
まどか(どうしたの? キュゥべえ?)ニッコリ
QB(わけがわからないよ)
まどか「さやかちゃん、仁美ちゃん。ちょっと教室帰ってくれる?」
さやか「え、あたしまだ食べてるんだけど…」
まどか「-1……」ボソ
さやか「ああ、分かったわあたしら行くね!!」ダッシュ
仁美「今日もお昼をご一緒していただき、ありがとうございました!!」ダッシュ
QB(わけがわからないよ)
まどか「で、何の用?」
QB「いや、どうして君はマミに友達料を要求するのかな、と思ってね……」
QB(マミにこんなに早く絶望されたら困るんだよね)
まどか「え? だってマミさんお金持ちだよね?」
QB「え?」
まどか「富める者は貧しい者に与えないとダメなんだよ?」
QB「」
まどか「それに、マミさんがお金払ってでも友達になりたいって言ったんだよ?」
まどか「何か間違ってるかなぁ……?」
QB「ちょっと待って、まどか」
まどか「何?」
QB「君は、マミを本当の友達だって思っていないのかい?」
まどか「思ってるわけないよぉ!! ただの金ヅルだって!!」
QB「」
――――夕方・マミ宅
QB「――と、いう訳なんだ。僕には説得は無理だったよ」
マミ「……」ボロボロ
QB(ちょっとマミには刺激の強い話だったかなぁ……)
マミ「嘘よ……嘘に決まってるわっ!!」ボロボロ
QB「事実だよ、マミ」
マミ「うっ……ひっく、ぐすっ……」マジナキ
マミ「なんでよぉ……。私、今月も厳しいのにぃ……」
QB「そうなのかい?」
マミ「今月の生活費も、気づいたら減ってたのよぉ……」
QB(あ、それ僕が今朝抜いた奴だ。まどかとの会話料として)
QB「……マミ、君の管理が悪いんじゃないかな」
マミ「こんなのってないわ、あんまりよ……」
――――翌日
マミ「か、鹿目さん!」
まどか「なんですか巴先輩」
マミ「あ、あのね、これからは友達料なしでお付き合いして欲しいんだけど……」
まどか「無理ですね」
マミ「」
まどか「あ、条件付きならいいですよ――」
――――昼休み
和子「……と、いうわけで中沢くんの制服がなくなりました」
和子「心当たりのある人はいませんか?」
モブ男「えー誰が中沢のなんて盗むんだよ」
タシカニー ダレモトンネーダロ ハヤクヒルメシニシロヨー
モブ子「大体、前の体育の時間はクラス全員いたじゃんねー」
ダヨネー コノクラスジャネーッテ ヒルメシマダー
和子「困ったわねぇ……」
中沢「……」
まどか「……先生! 私犯人知ってます!!」
さやか「!」ビクッ
仁美「!」ビクッ
和子「鹿目さん、本当!?」
まどか「はい! 三年の巴先輩です!」
さやか(ああ、よかった……)ホッ
仁美(また濡れ衣かと思いましたわ……)ホッ
和子「……それは本当?」
まどか「はい! 私見ましたもん! 忘れ物取りに教室にきたら先輩が!」
和子「分かったわ。聞いてきてみる。みんな、お昼にしててね」タタッ
サスガカナメサンー メイタンテイカナメダナ ジケンカイケツダネ
――――昼休み・職員室
和子「なんで、なんでこんなことしたの?」
マミ「うっ……ぐすっ……」
和子「泣いてたって分からないわ。説明してくれる?」
マミ「ひっく……ひっく……」
和子「……あなた、鹿目さんに脅されてるんじゃない?」
マミ「!?」
和子「やっぱりね。あなたが二年生の制服を盗る道理がないもの」
和子「前もね、中沢くんの上履きがなくなったことがあったの」
和子「そのときも、鹿目さんが犯人を見つけてね……」
和子「実は、最近の校内現金窃盗事件にも関わってるんじゃないかと思ってる」
マミ「……違います」
和子「!?」
マミ「脅されてなんかないです……」
和子「巴さん? 少しは大人を信じてくれてもいいんじゃない?」
和子「思春期はね、人と付き合っていく方法を模索していく大切な時期なのよ」
和子「嫌な事は嫌だ、と言えるようになるのも大事だと思うわよ?」
マミ「」ブチッ
和子「巴さん?」
マミ「だから、違うって、言ってる、じゃない、ですかっ!!!」バキッゴリッ
オイナンダ? ナニシテルンダヤメロ! ウワッアバレンナ!!
――――
「ねぇ、知ってる? 巴さんが、早乙女先生に暴力振るったんだってよ」
「ああ、聞いたよ。早乙女先生、腕折って入院だって?」
「マジありえないよねー。早乙女先生の授業分かりやすいのにさー」
「今年は受験もあるのにな」
「ちょっと可愛いからって、調子乗ってるよねー」
「いつも一人でいるもんな。気取ってんのかね」
――――
マミ「……鹿目さん、これでよかったかしら?」
まどか「うん、まあまあだね。私をかばったのも良かったし、和子先生を殴ったのも面白かったよ」
まどか「犯人を演じて私を楽しませる、という条件には合格かなー」
マミ「それじゃあ、これからはお友達として……!」
まどか「え? 何言ってるのマミさん?」
まどか「あれ? 友達料の支払い延期って約束じゃなかったっけ?」ニヤニヤ
マミ「そ、そんな……」
まどか「……嫌ならいいですよ。さようなら巴先輩」スタスタ
マミ「……分かったわ、私、援助交際でもなんでもする!!」
マミ「だからお願い、行かないでよ鹿目さん!!」
まどか「……じゃあ明日の夕方、待ち合わせしましょう」
まどか「援交してくれそうな人、探しておきますから」ニッコリ
――――夜・マミ宅
マミ「どうしよう、キュゥべえ……」
QB「どう考えたって、君が従う必要性はないだろう?」
QB「美樹さやかや志筑仁美を味方につけて、まどかに対抗しなよ」
QB「あの二人もまどかに怯えてるんだし、きっと仲間になってくれるよ」
マミ「でも……」
QB「なんだい?」
QB「君は人に流されすぎなんだよ」
QB「もっと、自分を強く持たないとね」
マミ「でも、鹿目さんは私をお友達だって言ってくれたの」
マミ「裏切れないわよ、鹿目さんを……」
QB「……マミ、君は」
マミ「馬鹿なのは分かってる。でも、私分かっちゃうのよ」
マミ「私達が離れたら鹿目さんがひとりぼっちになっちゃう、って……」
――――同時刻・ほむらの部屋
「ああっ、いいよ!もっと突いてぇ……」
「……」パンッパンッ
「てぃひぃぃ……イっちゃうよぉ……」
「……まどかは、ここが好きなのよね」クイックイッ
「んんっ……! そこいいよ、ほむらちゃん……」
「じゃあ、フィニッシュといこうかしら。ほむ汁注いであげるわっ」パンパンパンパン
「……ふぅ。気持ちよかったわ、まどか」
「そう、よかったねー。で、お金は……」
「ちょっと待ってね……はい三万円」
「てぃひひ! ほむらちゃんはお金持ちだね!」
「ま、まあね……(校内のあらゆる財布から抜いてるとは言えないわね)」
「そうだ、ほむらちゃん。相談があるんだけど、いいかな?」
「もちろんよ、まどか――」
――――翌日
「――じゃあマミさん、ここで待っててね。援交相手がそのうち来るから」
「わ、分かったわ……」
「報酬は三万だって! 頑張ってね!!」
もう日が傾きかけた街中は、家路を急ぐ人々で溢れている。
この人ごみの中で、相手は自分を見つけてくれるのか、とマミは不安を感じた。
(ああ、これから私、援助交際するのね……)
考えれば考えるほど、気持ちが重くなっていく。
立ち尽くす巴マミの影が、喧騒の中に伸びていた。
「巴マミ」
不意にかけられた声に、心臓が跳ねた。
慌てて振り返ると、そこには見たことのある顔があった。
「! え? あ、暁美さん!?」
「……ええ」
巴マミは正直困った、と思った。
援助交際の相手を待っているこの姿を、知り合いに見せるわけにはいかない。
何とかして帰ってもらわなければならないからである。
「あ、暁美さん? 今日は何の用事?」
「実は、待ち合わせをしているのよ」
相変わらず、ほむらは淡々と応える。
しかし、全く巴マミの方を見ようとしない。
「そ、そうだったのね暁美さん。それで、その相手って――」
焦りのせいか、言葉が早口になる。
不自然に聞こえないように、精一杯の振る舞いを見せるマミ。
が、次にほむらが発した言葉に耳を疑った。
「貴女よ、巴マミ」
「え?」
突然の言葉に、混乱する巴マミ。
援助交際の相手と聞いて、勝手に中年男性を想像していた彼女には無理もない。
「私が貴女を買ったのよ」
黒猫のマスコットが付いた財布を取り出し、中身を見せ付けるほむら。
そこでは、福沢諭吉がEXILEを結成していた。
「! 暁美さん、お金持ちなのね……」
「そうかもね、否定はしない」
「じゃあ、行きましょうか」
「ま、待ってよ暁美さん!」
財布を仕舞い、暗くなった町並みへと歩き始める暁美ほむら。
未だ状況が飲み込めず、それを追いかける巴マミ。
「貴女、援助交際してお金を稼ぐんでしょう?」
ほむらの言葉が、マミの胸をえぐった。
実際その通りで、援助交際で金を作ろうとしているのだが、
言葉にされるのは辛かった。
そのすらりとした脚は、巴マミのことを気にかけないかのように歩く。
なんとか必死でついて行った先にあったのは、小さなアパート。
見滝原に長く住んでいるマミも、この町にこんな所があるなど知らない。
「あ、あのここって……」
「私の家よ。……小さいけれど」
戸惑う巴マミを置いて、暁美ほむらは進み行く。
やらねばならないのだ、と自身を振るい立たせ、マミはその影を追った。
震える心をなだめつつ。震える体をなだめつつ。
「さ、入って頂戴」
暁美ほむらが開けた扉の先は、普通の部屋であった。
生活感に溢れていながらも、決して散らかってはいない。
「ここが暁美さんの……」
「ええ。さ、そんなことよりはじめましょうか」
友達の家に行くなんて何年ぶりだろうか、と感慨にふけるマミ。
それに対してほむらはすぐにでも行為を始めたいようで、早速支度を始める。
青いビニールシートをベッド上に敷き、大きなダンボールを持ってくる。
「暁美さん……?」
援助交際というものに、そこまでの準備がいるのだろうか。
手際よく準備を進めるほむらを見つつ、巴マミは思った。
「部屋が汚れてしまわないようにしないとね。借家だから」
返ってきた返事に、マミはますます困惑した。
初めては血が出るということはなんとなく知っているが、そんなに大量なのか。
慣れているらしいほむらには経験があるのだろうか。
ぼんやりと考えていたマミだったが、ほむらが取り出したものを見て驚いた。
「え? あ、暁美さん、それって……」
「貴女、いくらなんでもこれがなんだか分からないわけないわよね?」
分かっている。それが何かぐらいは。
しかし、受け入れられないのだ。
華奢な身体に似合わぬ凶器の存在を。
静かな部屋に似合わぬ狂気の存在を。
「でも、そんなもの……暁美さんがそんなものを持ってるなんて……」
狼狽するマミの顔を楽しむように見つめるほむら。
そして彼女は見せ付けるように、手にしたそれを突きつける。
「電動鋸よ、巴マミ」
橙色の塊から、鈍色の刃が伸びている。
援助交際という単語と電動鋸の関連性を見出せないマミは、
混乱からか呆然と立ち尽くしている。
「巴マミ、今日はどんなことをするかまどかから聞いていないのかしら?」
不意にかけられた声に、マミの心臓が跳ねた。
慌てて顔を向けると、そこには見慣れた顔。
しかしそこからは、憐憫の情が見て取れる。
「ええ……ただ援助交際の相手を見つけるってしか……」
全く状況を飲み込めないマミの姿を見て、ほむらはため息をついた。
「話してないなんて……あの子らしいといえばそうかもしれないわね」
「あ、暁美さん! 私はこれからどうなるのかしら!?」
何かとんでもないこと世界に足を踏み入れてしまったような、そんな気がして。
胸の中で不安が膨らむのを感じたマミは、一刻も早く状況を掴もうと声を上げた。
「……そうね。貴女、えっちな本は見たことあるかしら?」
どこから話してよいものかと困惑しながら、ほむらは問うた。
一瞬のきょとんとした表情の後、巴マミの顔が真っ赤に染まる。
「な、何を言ってるのよ暁美さんっ!?」
「重要なことよ。答えなさい」
あくまでそっけない態度で突き通す、とほむらは決めた。
あくまでそっけなく。あくまで他人事のように。
「す、少しなら……。でも、十八歳までは読んじゃいけないのよね……?」
ただ淡々と問うほむら。
恥ずかしさを抑えながら答えるマミ。
「……そう」
搾り出すように答えるマミに対し、ため息交じりにほむらは答えた。
もしかしてマミさんの焼肉屋の人?支援
このままでは、埒が明かない。
このままでは、先に進まない。
ほむらはそう思い、全てを話そうと決めた。
例えマミが恐怖に泣き叫んでも。
「巴マミ、ちょっとこの本を見てもらえないかしら?」
差し出されたページを覗き込んだマミは、大声を上げた。
やはり刺激が強かったのか、耳まで真っ赤である。
「ちょ、ちょっと!! これってえっちな本じゃないの!!」
「ええ。そんなことより、これを見て欲しいのよ」
マミのことなど気にも留めず、ほむらはページの一部を指差す。
顔を覆った掌の隙間からそれを見たマミは、小さく声を上げた。
「何よ、これ……」
「これはね、断面図というものよ」
「だ、断面図……?」
「ええ」
ますます状況が分からなくなったマミ。
そんな彼女を尻目に、ほむらは言葉を続けた。
レイプしながら解体とかいいと思わんかね
「いいかしら? 断面図というのはね……」
「性行為中の女性の膣内・胎内・直腸内を断面図・または透視図状に描写する技法のことよ」
「え? つまり、どういうことなの暁美さん……」
「こんなえっちなものを見せて、私に何をさせたいのよ!?」
ふう、とほむらはため息を一つ。
マミは理解力はある方のはずだが、情報の整理が追いついていないらしい。
これは、自分で全て説明するしかないか、とほむらは思った。
「いいかしら、巴マミ」
「魔法少女は身体にダメージを負っても平気よね?」
「え、ええ……」
「と、いうことは、身体を切っても死にはしない……」
「つまり、実際に断面図を見ることができる、ということではないかしら」
「え?」
「だから、私が貴女を真っ二つにして、そこに私が挿入する」
「そうしたら、断面図が見られるでしょう!?」
「え?」
「そういうことだから、ね」
そう言うと、ほむらは魔法少女へと変身した。
盾を操作して時間を止め、マミを固定する。
「まずは服を脱がして……っと」
手馴れた手つきでマミの衣服を剥ぎ取ると、ほむらはマミをベッドへと運ぶ。
青いビニールシートとの対比か、マミの肌がより白く感じられた。
用意しておいた縄で、マミの手首と足首をベッドの足に固定する。
両手と両膝をベッドに付けた状態にして。
「停止解除」
止まっていた時計が動き出し、時が流れ始める。
マミにしてみれば一瞬のうちに移動させられ、固定されているのだ。
一瞬、驚きの表情を見せた後、彼女は恐怖に身震いした。
「ねぇ、待って暁美さん!? 本気なの!?」
拘束から離れようと、マミはもがく。
だが、幾多のループで鹿目まどかを縛ってきたほむらの技術の前では無意味。
ただの無意味な体力消耗でしかなかった。
「往生際が悪いわよ、巴マミ」
低い唸りは、鋸の。
高い悲鳴は、子羊の。
「や、やめてぇ……」
慈悲を求める声も空しく、鈍色がマミに接近す。
無慈悲な視線で彼女を見据え、ほむらはそれを、近づけて。
尻の割れ目に刃が入る。
鮮血と、全ケツと。
ほむらの視界に両者が入る。
「嫌ああああああっ!!!」
叫ぶ、叫ぶ。
それが苦痛から逃れる唯一の術だから。
それが彼女にできる唯一の事だから。
ほむらは、懐かしい音を聞いた。
幼少時に聞いた、氷を削るような音。
かき氷を作るときの、氷を削るような音。
しかし、勿論そこには氷はない。
しかし、そこには赤いシロップがあった。
「ううぅ……あぁ……」
ようやく、作業が終わった。
マミは呼吸を整える。ほむらは準備を整える。
肋骨のすぐ下の右側から背骨まで。
そしてそこから背骨に沿って、尻の割れ目まで。
綺麗に切り取られたマミは、完全に内臓を晒していた。
「綺麗にできたわね……マミ膣やマミ子宮がまる見えだわ」
零れた脂肪で断面が光って見える。
薄い桃色の内臓が、艶かしくうごめく。
「それじゃ、早速いってみましょうか……」
ほむらがするりと下着を脱ぐと、そこにはうんまい棒があった。
それは、魔力で作った偽りの棒。
しかし、それは確かに男性の象徴であった。
「ひっ……!」
「あ、カメラ設置しないといけないわね……」
いそいそとカメラを取り出し、マミの断面が収まるように配置する。
続いてモニターを自分に向けて置き、よく見えるように調整する。
「さあ、いくわよ巴マミ。下の口でうんまい棒を受け入れなさい」
「やめてえぇ……暁美さんん……」
「んっ……ふうぅ……なかなかいい肉感だわ……」
「嫌ぁ……もう嫌ぁ……」
「あ、勿論まどかの方が気持ちいいわよ? 勘違いしないでね巴マミ」
「ゔゔゔぅ……」
「あら? 気づいたら失神しそうになってるじゃない!!」
「じゃあ、フィニッシュよ。ほむ汁受け止めなさいっ!!」
ほむほむ
――――
「これでよし、と」
ほむらがマミに魔力を注ぎ込むと、マミは元通りになった。
魔法少女である以上、修理すれば元通りなのだ。
短時間であれば、腐ったり化け物扱いされたりもしない。
「あ、あれ? 私は一体……ひいぃ!!!」
目を覚ました巴マミが悲鳴を上げるのも無理はない。
すぐそこに、身体の一部がおいてあったのだから。
腰から下の、右半分。先刻切り離された部分が。
「な、なんなのよこれは!? 暁美さん!?」
「ああ、処理するの忘れてたわ。ごめんなさい」
それを大事そうに持ち上げ、部屋の奥へと運ぶほむら。
マミが絶望してしまっては困るのだ。
別に、魔女になってもそんなに強くないけれども。
「そうだ、私、援助交際しにきて、それで……」
やはりショックで記憶を失っているらしいマミ。
彼女が思い出すより早く、帰らせた方がいいとほむらは思った。
***
「巴マミ、はいこれ」
ほむらがマミに紙を手渡す。
学問をススメてきそうな男性が書かれた紙を、六枚。
「え? い、いいのかしら?」
「構わないわ」
「でも、私報酬は三万って聞いてて……」
「いいから、さあ」
マミに無理矢理、六諭吉を握らせたほむら。
別に彼女は、マミを哀れんで報酬を増やしたわけではない。
(さっきの肉塊に魔力を注げば、大型オ●ホになるかしら――)
ただ彼女は、正当な代価として報酬を増やしただけなのだ。
――――翌日・朝
マミ「鹿目さぁーん!!!」タタタッ
まどか「あ、マミさん! お金は貰えた?」
マミ「ええ。よく分からないけど、六万円ももらっちゃった!!」
まどか「ふぅん。あ、そうだ」
マミ「?」
まどか「仲介手数料もらってないよね?」
マミ「え? え?」
まどか「私はね、基本的には手数料として三分の二貰ってるの!」
マミ「え? あの……え?」
まどか「だから、今回は四万だね! 早く払って!!」
マミ「な、なによそれ!!!」
まどか「ほむらちゃーん、お願い」
ほむら「……はい、まどか。巴マミの財布の中身全部よ」
マミ「え? ……嘘、お金がなくなってる……!」
ほむら「時間停止の魔術よ。今のは」
マミ「ひ、酷いわ暁美さん……」ボロボロ
まどか「でも、正当な仲介料だもんね?」
ほむら「ええ。正当な仲介料だわ」
マミ「そんなぁぁ……どうしてなのよぉ……」ボロボロ
まどか「あ、友達料には一万足りないですからね?」
まどか「――またお金作ってきて下さいよ?」
――――昼休み
さやか「ねぇ、まどか」
まどか「なあに? さやかちゃん」
さやか「……本当にマミさんに援交させたの?」
まどか「『させた』って何?」イラッ
まどか「私とお友達になりたいマミさんが、勝手にお金をくれるんだよ?」
まどか「どうやってお金を作ったのかなんて、私には関係ないよ」シラッ
さやか「そ、そんな……」
まどか「何? 文句あるのさやかちゃん?」
まどか「はい、-1だよ! あっ、これでちょうど-10だね!?」
さやか「え? え、ちょっと待ってよまどか!!!」
まどか「はい、罰ゲームだよ!!」
まどか「マミさんなんてかばうからだよ? 反省しようねさやかちゃん」
さやか「そんな……」
まどか「発表します!! 今回の罰ゲームはね……」
まどか「……上条くんに持って行くCDの中に、アニソンを混ぜていってもらいます!!」
さやか「え?」
さやか(そんなんでいいの? 前みたいに裸で阿波踊りとかじゃなくて……?)
まどか「どうしたの? もしかして不満かな?」
さやか「そ、そんなわけないよ! 喜んでやらせていただきます!!」
――――夜・病院
さやか「……恭介、入るよ?」ガラガラ
上条「さやか、また来てくれたのかい?」
さやか「恭介が好きそうなCD、いっぱい手に入ったからね……」
さやか(沢山のCDに紛れさせれば、間違って入ったみたいになるでしょ、多分!)
上条「うわぁ……。こんなにあるなんて凄いや!!」
上条「さやかはレアなCDを探す天才だね!!」
上条「さ、さやか……なんなんだいこれは…?」
さやか「う…ぁ……」
上条「さやかもこのアニメを見ていたのかい!? いやーさやかがこんな話ができる子だったとは!!」
さやか「いやぁ、運がいいだけだよ……」
上条「実は今日、さやかに見て欲しいものがあるんだ!」
さやか「え、なになに?」
上条「ほら、これだよ!!」バッ
さやか「え? これって……」
上条「スピーカーだよ!」
さやか「スピーカー……?」
上条「そうだよ」
上条「両隣の人がね、クラシックならかけても良い、って言ってくれてね」
上条「それで、父さんに頼んで一番良い機材を持ってきて貰ったんだ」
さやか「そ、そうなんだ……」
上条「設置は昨日終わってたんだけどね……」
上条「最初に聞くのは、さやかと一緒に聞きたかったんだ」
上条「ほら、さやかって僕に色々してくれただろう?」
さやか「」
さやか(どうしようどうしよう……)
さやか(これじゃロシアンルーレットじゃない!!)
さやか(どうか恭介があのCDを選びませんように……)
上条「そうだなぁ……これにしようかな?」ゴソゴソ
さやか「」
さやか(あ、あれは……まどかセレクトのCD……)
さやか「恭介、こっちのCDの方がよくないかな……」アセアセ
上条「僕はこれが聞きたいんだけど……」
さやか「で、でも……」
上条「実は、これずっと欲しかったCDなんだ」
上条「もうずっと前に出回らなくなっててさ……これって運命だよね」
さやか「」
さやか(ああ、まどか……ご丁寧に擬装用のCDケースまでくれたと思ったら……)
さやか(こういうことだったのね……)
上条「さやか?」
さやか「い、いや、ごめんね。寝不足でさ」アセアセ
上条「無理しないでね、さやか」
上条「さやかは元気なほうがかわいいからね」ニッコリ
さやか「///」
上条「さ、かけるよ……。音量は大きめに、っと」
ウィーン ガチャガチャ
♪交わした約束忘れないよ~
♪目を閉じ確かめる~
♪押し寄せた闇 振り払って進むよ~
さやか「」
上条「さやかはさあ……僕をいじめてるのかい?」
さやか「いや、あのこれは……まどかが……」
上条「どうして鹿目さんがこんなことするんだよ!?」
上条「鹿目さんのせいにするなんて、最低だねさやかは……」
さやか「違うの、これはね、違うの!!!」
上条「何が違うっていうんだよ!!」
上条「もうこの部屋にはいられなくなっちゃったじゃないか……」
上条「こんなオタクが聞いてそうな曲聴いてるって、思われちゃうじゃないか!!」
さやか「違うよ恭介、これは社会現象アニメで……」
上条「何が社会現象アニメだよ!!」
上条「社会現象アニメだって言うなら、ゲームのデバッグちゃんとやってよ!!」ダンッ
――――
「恭介に嫌われちゃった……」
「もう二度と来ないでくれ、かぁ……」
「もう死にたいよ……」
「どうしてこんなことに……」
「そうだよ、悪いのはまどかだよ……」
「もう、まどかに従うのはよそう……」
――――翌日・昼休み
まどか「……でさぁ、中沢くんにKOLOKOL-1を噴射したときの話だけど――」モグモグ
仁美「ああ、あれは凄かったですわ……」
さやか「……」
まどか「あれ? さやかちゃん、私の話つまんなかったかな?」チラ
さやか「……面白いわけないじゃないっ!!」ダンッ
まどか「え?」
さやか「もう、あんたにはついていけないわ……!」ガタンッ スタコラサッサ
まどか「あ、あれ? どうじちゃったのかな……?」
仁美「わ、私も、ですわ!!!」ガタンッ スタコラサッサ
まどか「え? え?」
まどか「どうしたんだろう二人とも」
まどか「機嫌悪いのかなぁ?」
まどか「……ほむらちゃん、ちょっと!!」
ほむら「何かしら? まどか」シュタッ
まどか「かくかくしかじか、なんだけど……」
ほむら「つまり、あの二人がまどかから離反しようとしているのね?」
まどか「うん」
ほむら「分かったわ、すぐに諜報活動を始めましょう!」
まどか「頼むね」
ほむら「私に任せて、まどか」
――――夕方・マミ宅
ピンポーン ピンポーン
マミ「はーい……って美樹さん!?」
さやか「こんばんは……」
さやか「実は、この前のことで謝りたくて……」
さやか「本当に、すみませんでしたっ!!!」ドゲザ
マミ「……もう、いいのよ」
さやか「でも、でも……」
マミ「紅茶、飲んでいったら?」
さやか「いえ、そういうわけには……」
マミ「あら? 私の言うことが聞けないの?」
さやか「!」ビクッ
マミ「冗談よ。さ、入って頂戴」
マミ「はい、どうぞ」トン
さやか「ありがとう……ございます」
マミ「もしかして、何か話があってきたんじゃないの?」
さやか「……なんで分かるんですか?」
マミ「見てたら分かるわよ。美樹さん、分かりやすいから」
さやか「……あの、実は――」
さやか「――ということがあって、まどかのせいで恭介に嫌われて……」
マミ「それで、謀反を起こそうってわけね?」
さやか「はい……。できればマミさんに協力してほしくて……」
マミ「なるほどね……。ねぇ、美樹さん?」
さやか「はい?」
マミ「あなた、それ鹿目さんに言わされてるんじゃないわよね?」
さやか「え?」
マミ「私はね、仲間欲しさに周りが見えなくなるほど馬鹿じゃないわ」
マミ「あなたにどう思われてるかは分からないけど、ね」
さやか「ほ、本当ですよ!! もうまどかにはうんざりで……」
マミ「じゃあそれを、証明できるかしら?」
さやか「そ、それは……」
マミ「ふふっ、冗談よ。あなたが心の底から悔いてるの、分かるもの」
マミ「一緒に鹿目さんに立ち向かいましょう?」
――――夜・まどか宅
ほむら「――というわけで、マミさやが実現してしまったわ……」
まどか「流石ほむらちゃん。盗撮は得意だもんね」
ほむら「え、ええ……」
まどか「さて、どうやって始末しようかなぁ……」
ほむら「こ、殺すの!?」
まどか「当たり前じゃない。主人に噛み付く犬は要らないよぉ」
ほむら「なにも、殺さなくても……」
まどか「じゃあどうするって?」
ほむら「……この前実験したKOLOKOL-1で」
まどか「無力化ガスなんてつまんないよぉ」
ほむら「で、でも」
まどか「ほむらちゃん、あなたも私に盾突くの?」ギロリ
ほむら「ひっ……!!」
「そうだ、仁美ちゃんは上条くんに殺させようよ」
「そしてそれを見たさやかちゃんが、上条くんを殺す」
「絶望したさやかちゃんは、きっと魔女化するよね」
「仲間がいなくなったとなれば、マミさんもどうなるか……」
「魔女化するかな? 使い魔のモチーフにされるのは勘弁だけどね」
「ねぇ、なかなか良い案だと思わない?」
「――キュゥべえ?」
「え?」
声が聞こえた方へと、ほむらは振り向く。
そこには、白い体毛、赤い瞳。
そして無表情な顔があった。
「――インキュベーター……!!」
「やあ、ほむら。久しぶりだね」
淡々と答えるその様は、ほむらを苛立たせた。
もっとも、本人はほむらのことなど眼中に無く、視線はまどかに注がれている。
「流石だよ、まどか」
まどか「さやかちゃん、私にさから
さやか「スクワルタトーレ!」ズシャ
まどか「うぎゃー」
「気に入って貰えたかな、キュゥべえ?」
「どのように絶望させるか、君に任せて正解だったようだね」
「これなら、美樹さやかや巴マミからエネルギーを効率よく集められそうだ」
褒められて、素直に嬉しそうな顔をするまどか。
いつから二人は繋がっていたのか、と混乱するほむら。
「ああ、ほむらちゃん。実はちょっと前からキュゥべえと協力してたんだ」
「そうだよ、暁美ほむら。まどかといると効率が良くてね……」
「そ、そんな……」
「不満なのかい?」
「当たり前じゃない!! まどかにはあれほど近づくなって……」
狼狽するほむらを尻目に、まどかはため息を一つ。
はっとした表情で、ほむらはまどかを見つめる。
「まどか……どうして……」
全く落胆した表情で、まどかはほむらを見つめる。
それは悪魔のような目で。それは邪神のような目で。
――――
「上条くん、今日はわたくし、プレゼントを持ってきましたの」
「へぇ、ありがとう志筑さん。なんだろうなぁ……って、これは!!」
「希少価値のあるCDだそうで、ようやく見つけて――」
「うわああああ!! く、来るなああああ!!!」
「か、上条くん!? い、痛ッ!!」
「そうやってまた、僕を、いじめる気、なんだろう!!!!」
「嫌ぁ、上条くん!! やめっ……てえぇ……」
「……恭介? ねぇ、恭介、何、やって、るの……?」
「さやかさん、た、たすっ……け……て……」
「恭介ぇ!! あんたなんてことを!!!」
「……うるさいなぁ、さやかには関係ないだろう?」
「仁美は、私の大事な友達なの!! それを……」
「はぁ、さやかは黙っててよ……」
「あんたねぇ……!!」
「なんだいさやか……! うわっ!! やめ……」
>「すんごいさやか……! うわっ!! やめ……」
に見えた寝るわ
「――病院から魔女の気配がするわ……」
「この部屋が怪しいわね……」
「あら? 美樹さん? 何を……?」
「……殺しちゃったぁ……あたしが恭介を……この手で……」
「美樹さん? どうしたの? ねぇ?」
「ああ、マミさん……。あたし、もう駄目かもしれないです……」
「美樹さん!? 美樹さ――」
「え?」
「どういうことなの?」
「なんでこんなところにグリーフシードが?」
「美樹さんのソウルジェムは!?」
「……ねぇ、美樹さん! 起きてよ!! 返事して美樹さん!!」
「そんな……。美樹さんが魔女に……」
「せっかくできた、真の仲間だったのに……」
――――
まどか「で、どうだった? ほむらちゃん?」
ほむら「ま、まどかの計画通りだったわ。二人とも魔女に、それで……」
まどか「幻覚の魔法少女の佐倉杏子ちゃんがやってきて、倒してってくれたんだね?
ほむら「え、ええ。二人の正体を知ることなく、倒したはずよ」
まどか「そっかー、それならよかったよ」
まどか「あ、杏子ちゃん呼んでよ。私お話したいことがあるんだ」
――――
ほむら「よ、呼んできたわよ」
杏子「あんたがまどかって子かい? あたしに何の用だ?」
まどか「はじめまして、杏子さん!」
杏子「お、おおぅ……意外に礼儀正しいんだなあんた……」
まどか「それでね、実は今日は杏子さんにお願いがあって!」
杏子「なんでも言いなよ。なんだかあんたは信用できそうな感じがするからね」
まどか「実は、私のお姉さんになって欲しくて!!」
杏子「はぁ?」
ほむら「! どういうことよまどか!?」
まどか「言葉通りだよぉ! 強くてかっこいい杏子さんにお姉さんになって欲しいの」
杏子「いや、そいつは流石に……」
まどか「……うちに来れば、いつでも美味しいもの食べられますよ」
杏子「!」
まどか「温かい寝床」
まどか「温かいご飯」
まどか「温かいお風呂」
まどか「そして温かい家族」
杏子「う……」
まどか「どうですか? その幻覚の魔法を使えば潜り込むのは簡単ですよ?」
ほむら「まどか、一体何を!?」
まどか「うるさいなぁ、ほむらちゃんは。後でかまってあげるから、黙っててよ」
ほむら「……」
杏子「……とりあえず、考えとくよ」
杏子「とにかく今日は帰らせてもらうからね」
スタスタ……
ほむら「……ねぇ、どういうことなのまどか!?」
まどか「うるっさいなぁ。もうほむらちゃんは要らないんだって」
マミさんとほむほむの百合期待してたのに
ほむら「え……?」
まどか「時を止めるだけなんて、使えないよね」
まどか「マミさんとさやかちゃんをうまく利用したかったのにさぁ」
まどか「二人とも絶望させるしかなくなっちゃったじゃない」
ほむら「そ、それはまどかが……」
まどか「私はね、皆と仲良くしたかったの」
まどか「私を称えてくれる、皆とね」
ほむら「そんな……」
まどか「ああ、ほむらちゃんはもう用済みだから、帰っていいよ」
まどか「杏子ちゃんが落ちるのは時間の問題だからね」
まどか「杏子ちゃんが私の家族になれば、杏子ちゃんが家族の温かさを知れば」
まどか「もう離れられなくなるだろうからね」
まどか「そうしたら、幻覚の使い手っていう駒が手に入る」
まどか「――時を止めるだけより、汎用性が高いと思わない?」
ほむら「どうして……?」
まどか「え?」
ほむら「私は、貴女の為に、いっぱいいっぱい、嫌な事したのにぃぃ!!!」
まどか「えー知らないよぉそんなの!」
ほむら「……」
まどか「ほむらちゃんが勝手にやったただけで……って、え?」
ほむら「……」
「やめて、拳銃なんてやめてよ、ほむらちゃん!」
「もう駄目……もう耐え切れないわ……」
「下ろしてよ、銃を下ろしてってば!!」
「はぁ……はぁ……」
「い、嫌だよぉ……助けてぇ……」
「さよなら、私の大好きだった人」
「い、嫌ああああああああ!!!」
――――
「しかし、流石はまどかだったね。二人も同時に魔女にするだなんて」
「……」
「どうしたんだい? 暁美ほむら?」
「どうして、こんなことになってしまったのかしら……」
「さあね。まあ君にも原因はあるよね」
「どういうことよ」
「分からないのかい?」
「君は、鹿目まどかを甘やかし過ぎたのさ」
「そう、私が……私が悪かったのね……」
「好きな人に従うばかりが愛ではなかったのね……」
「……もう、この時間軸にも用はないわ」
「暁美ほむら……まさか、君は」
「――私の戦場は、ここじゃない」
終わり
以上です。
クソスレでしたが、お付き合いありがとうございました。
途中さるさんをくらってしまってすみませんでした…。
黒まどかを書きたいように書いたらこんな内容になってしまいました。
黒まどかがお嫌いな方には不快だったかと思います。すみません。
最後、話を投げたように思われるかもしれませんが仕様です。
それでは、ないとは思いますが質問がありましたらお答えします。
グロはいらなかったんじゃないかな・・・・
いくつか個人的に返信を…
>>72
すみません、その通りです
>>78
杏子「しゃぶしゃぶ三昧巴マミ?」
というクソスレでも見てみてください
>>181
さやか「炭火焼肉ほむら、ねぇ…」
というクソスレでも見てみてください
>>201
グロなしにはSSが書けないもので…。すみません
読んでないけどまどかでやる必要あったの?
なんでオリキャラでやらないの?
ただ胸糞悪いキャラdisがやりたいだけじゃないの?
黒まどかを書きたいならそこメインで書くべきだったかなあ
途中のリョナが蛇足っぽかった
まあ乙
今日はほむらがマミを解体してる濃厚なSSを読んだばっかりだからお腹いっぱいだったな
>>205
不快感を与えてしまったようですみません。
まどかという世界観をお借りしたのは、拷問というジャンルとまどかの相性が良いからです。
拷問の後、生き返るといった表現をオリジナルでやると薄っぺらくなってしまいますから。
しかし、その最大の理由は、私自身がまどかという作品を愛しているためです。
決してキャラの否定やら非難やらがやりたかったわけではありません。
それだけ分かって頂きたいと思います。
>>206
そうですね…。
題材を絞りきれていなかったのは反省しています。
>>207
スレタイを教えて頂けないでしょうか…。
>>208
ほむら「いいわ、見せてあげる」シュルッ
大喜びして読みそうだわ
沢山の乙、ありがとうございました。
>>209
ありがとうございます。
流石に眠いので、一眠りしたら読ませて頂きます。
それではそろそろ寝ます。
今日はお付き合いありがとうございました。
このSSまとめへのコメント
bhl。bhじ