苗木「久しぶりに家に帰ったら、妹が……」 (48)

※ダンガンロンパネタバレ
※ダンガンロンパ無印では苗木クンの妹にはアンテナが付いていなかったのに、絶対絶望少女のプロモではアンテナが付いていた事について。


苗木「…………」

苗木「…………」

苗木「…………」

苗木「…………なんで」

苗木「こまるにアンテナがついてるんだ……?」


※苗木クンの妹の名前は、『苗木こまる』です

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――――回想。


苗木(夏休み!)

苗木(久しぶりに家に帰るなぁ!)

苗木(寄宿舎での生活は楽しいけど、やっぱり家族の顔も見たくなるし)

苗木(今日は用事があって夜遅くになっちゃったけど)

苗木(まあ、仕方ないよね!)


苗木「ただいまー」


――――

――

苗木「ふう。お父さんもお母さんも、質問し過ぎだよ」

苗木(息子が親元から離れてるのが、そんなに心配なのかな?)

苗木(……そういえば、こまるはもう寝てるのかな?)

苗木(ちょっと覗いてみようか)

苗木「失礼しまーす」コソコソ

こまる「」クカー

苗木(ああ、やっぱり寝てたか)

苗木(……冷房を付けっぱなしで、布団も蹴っ飛ばして)

苗木(お腹を出して、口を開けて、なんというか、もう)

苗木(やっぱり僕がいないとダメだなぁ)クスッ

苗木「風邪ひいちゃうよ」

こまるに布団をかけてあげた。

苗木(ふぅ)

苗木(それにしても、こまる)

苗木(また、大きくなったか?)

苗木(なんか、兄としてすごく負けた気分だ……って)

苗木(あれ?)

苗木(こまるって……アンテナ、ついてたっけ?)

――――回想終わり

苗木(あれ?)

苗木(僕の思い違いか?)

苗木(……いや、何年もずっと過ごしてきた妹のことを、間違えるわけないだろう)

苗木(うーん…………)

こまる「」クカー

苗木(…………)

こまる「」クカー

苗木(…………)

苗木「口、閉じたほうがいいよ」スッ

こまる「……ぅん」クカー

こまるの口を閉じてあげた。

苗木(……アンテナ)

苗木(僕と、おそろいの)

苗木(…………)

苗木(……なんか嬉しいな)ニヤニヤ

苗木(……あれ?)

苗木(………………僕は)

苗木(いつからアンテナがついたんだ?)

苗木(高校に入る前か?)

苗木(……いや、違う)

苗木(舞園さんに『苗木君のアンテナ、中学の時からずっと触りたかったんですよ!』って、この前言われたし)

苗木(つまり、僕は中学の時からアンテナがついていた……)

苗木(…………)チラッ

こまる「」スヤァ‥

苗木(…………)

苗木(…………ちょっとぐらい、触ってもいいよね)チョン

苗木(…………)チョン チョン チョン チョン

苗木(け…………)チョン チョン チョン チョン

苗木(形状記憶!)パアア

苗木 (すごい! どうなってるんだ、これ!)チョン チョン チョン チョン

苗木(すごい! すごいぞ!)

苗木(試しに、握ってみても!)キュッ

こまる「んん………ぅ」

苗木「」ビックゥゥ!

苗木(…………)

苗木(…………)

こまる「………‥‥」スヤァ‥


苗木(よかった……)ホッ

苗木(それにしても、こまるのアンテナ……)

苗木(僕のより大きいんじゃないか!?)

苗木(靴も、身長も、体つきも……)

苗木(こっ……!)

苗木(こんなところの大きさまで、僕は負けるのか!?)

苗木(そ、そ、そ!)

苗木(それは! 違うよ!)ブンブンブン

苗木(アンテナの大きさが妹に負けたからって、問題ないはずだ!)

苗木(そんなので優劣がつけられてたまるか!)

苗木(それにアンテナ歴は僕の方が長いんだ!)

苗木(僕の方がまだ大きいに決まってる!)

苗木(あ……で、でも!)

苗木(こまるのアンテナは、最近成長してきたアンテナ……)

苗木(――つ、つまり!)

苗木(こまるのアンテナは、今)



苗木(成長期!)

苗木(まずいぞ!)

苗木(せっかくアンテナのおかげで、こまるとの身長差が無いように見えるのに!)

苗木(こまるのアンテナの方が、僕のよりもずっと大きくなったら……)

妄想【こまる「お兄ちゃん、そんなチビなのにお兄ちゃん面しないでくれる?」

こまる「お兄ちゃん、気持ち悪いんだけど?」

こまる「なにその貧弱なアンテナ(笑)もやしかっつーの」】


苗木(……う、うわあああああ!)

苗木(うわああああああ!)

苗木(ああああああああ!)

苗木(ああああああああ!)

苗木(ああああああああ!)

苗木(ああああああああ!)

苗木(ああああああああ!)

苗木(……っ!)ハァ‥ハァ‥

苗木(違う……落ち着け!)

苗木(全部僕の妄想じゃないか!)

苗木(希望は……)

苗木(希望は前に進むんだ!)

苗木(前に……)

こまる「」スヤァ

苗木(ううっ……)

苗木(…………)

苗木(なんか、虚しくなってきた)

苗木(…………そういえば、こまるって)


苗木(最近、どんなパンツ履いてるんだろうか?)


苗木(!)

苗木(な、な、な!)

苗木(何を考えてるんだ僕は!)

苗木(いくら今日舞園さんのパンツをもらって浮かれてたっていっても)


苗木(これじゃあ、まるで)

苗木(変態じゃないか!)

苗木(落ち着けよ、僕!)

苗木(落ち着け! いい匂い冷静になれ!)


苗木(こまる舞園さんと同じだぞ! 女の子大事な妹だぞ!)


苗木(どんな事が淡い色の唇あったって、思っ白い肌て良いことアンテナと悪い事があるはずだ!)


苗木(ああ、集中出来ない!)

苗木(駄目だ…! 一旦パンツを見て冷静になろう…!!)

苗木()ハッ

苗木(…違うっ! 何を考えてるんだ僕はぁあああッッ!)


苗木(誰か…  いやだ…  たすケて…  こノままジゃ…)



こまる「」クカー

苗木「口開けちゃだめだって」スッ

こまる「んん……」スヤァ

苗木(アンテナ、本当にどうしたんだろう)

苗木(ちっともわからないや)

苗木(ううん……)

苗木(…………)

苗木(明日、こまるに聞けばいいか)

苗木(そうだね、それがいいや)

苗木「おやすみ、こまる」ボソッ

――――翌朝。

苗木「え!?」

苗木「それ、そういう髪型だったの!?」

苗木「いや、僕のは、なんていうかさ」ハハ‥


苗木「……!? なんで舞園さんの下着を持ってるの!?」

苗木「えっ! 自分の? ああ、そっか、自分のか」

苗木(…………こまるは、そういうのを履いてるのか)


苗木「…………こまる。笑ってるの、バレバレだから」

苗木「僕をからかかうのは、やめてくれ」

苗木「本当に、頼むから」

おしまい

おまけ


桑田(そういえば苗木の例のアレ、最近聞いてねぇなぁ)

桑田(なんだか、久しぶりに聞きたくなっちまったな)

桑田(『それは違うよー』ってな!)

桑田(この前、モノマネしたら案外うけたんだよなぁ)ニヒヒ

桑田「苗木、苗木!」

苗木「どうしたの、桑田君!」

桑田「オメーの妹、俺と相性良さそうに見えんだけど、どうよ?」

桑田(さあこい!)


苗木「…………は?」


桑田「」


おまけ おわり


こまるちゃんは体格もグラマーになったはず。

山田「苗木兄妹の同人誌を書く」苗木「全力で止める」

山田「苗木殿は、まさか家にまで女子(おなご)を侍らせているとは……いやはや……」

苗木「誤解されるような事を言わないでくれるかな?」

山田「どうせ『幼稚園の頃まで一緒にお風呂に入ってた』なんて言うんでしょ! 知ってますよ! 知っていますとも」


  「いや、こまるが僕の身長を追い抜くぐらいまでは、一緒に」


  「いや、そんな目をしないで! 小学生なんてそういう事は何も知らなかったからさ、ね、誤解しないでよ!」


  「洗いっことかしてたんだけど、だんだんこまるの身体が僕より大きくなってきて」

  「切なかったなぁ……」アハハ


山田「とか言い出すんでしょ!」

苗木「言わないよ!」

山田「僕が同人誌を書かないと……」

山田「苗木君が……安心して」

苗木「言わせないよ!?」

苗木「……ちなみに、山田君。同人誌って、ジャンルは」

山田「エロですけど?」

苗木「普通に言わないでよ!!」

山田「ああ、苗木……誠殿は攻めの方が良かったのですか?」

苗木「それは違うよ!」ビシッ

山田「いや、苗木殿はどうせ三次元(リアル)では妹にさえも尻に敷かれてて」

山田「せめて創作の中だけでも優位に立とうと」

苗木「それも違うよ!」ビシッ

ごめん風呂。

その場のノリで書いてるから更新遅いけど許してね

つーかなんで舞園さんのパンツ持ってんだよ

苗木「なんだよその言い方、酷すぎるよ!」

苗木「まるで、妹以外にも敷かれてるみたいじゃないか!」

山田(敷かれてるんですけどねー)

苗木「第一!」

苗木「僕と僕の妹のその、えっと」

山田「絡みですかな?」


苗木「需要があるわけ無いよ!」

山田「それは違いますぞぉおお!」

苗木「えっ」ビクッ

>>28
あの世界では常識なんでしょう?(すっとぼけ)

山田「――苗木殿。今、何とおっしゃいましたか?」

苗木(なっ、なんだこの迫力は……!)

山田「何と言ったのか聞いてるんだよ、このビチグソがぁああっ!」

苗木「」

山田「苗木殿。あなた、今『需要が無い』と、言いましたよね?」

山田「この山田一二三を嘗めて貰っては困りますぞ!」

山田「需要が無い? お前それサバンナでも同じこと言えんの? ――無いなら作ればいいじゃないですか!」

山田「……と、いっても。買い手のニーズに応えることも作り手の使命、実際にはある程度の需要のリサーチが必要なのは確かです」

苗木「そ、そうだよ!」


山田「ところが!」

山田「需要があることは、既に明らかなんですけどねぇ」ニヤァ

山田は人はフルネームで呼ばなかったっけ

>>34
本当だ。しかも、苗木の一人称は『ボク』二人称は『クン』だ。

指摘ありがとう。

苗木(山田クンに、この紙を持って霧切さんの所へ行けって言われた)

苗木(……見たら、ボクとこまるが水着で抱き合ってる絵だった)

苗木(……山田クンには申し訳ないけど)

苗木(吐き気がする)


霧切「……それで、何の用かしら?」

苗木「あ、ああ。霧切さん。えっと、その」

霧切「苗木君が私の所に来るなんて、珍しいわね」フッ

霧切「……どうしたの?」

苗木「あの、その。ボクに妹がいるのは知ってるよね? それで、山田クンがさ。ボクと妹を題材にした同人誌を描こうとしてるんだよ」

霧切「…………続けて」

苗木「それで、この紙を見せて来いって……」ピラ


霧切「…………」

霧切「…………」

霧切「‥‥‥‥」

霧切「・・・・」

苗木「え、えっと、霧切さん?」

霧切「あ、ああ、ごめんなさい。少しクラッとして」

苗木「だよね! やっぱりそうだよね、気持ち悪いよね!」

霧切「そうね……」

苗木「あんまりだと思うよ! こんなの需要があるわけないんだ。第一、ボクと妹をオモチャにして」

霧切「それは違うわ」

霧切「苗木君」

苗木「な、何?」

霧切「山田君の夢を覚えてる?」

苗木「山田クンの……夢?」

霧切「そう。彼は『いつか同人する側からされる側になりたい』と言っていたのを覚えてる、と聞いてるの」

苗木「あ……」

霧切「彼だって自分の意志を、誇りを持って取り組んでいるはずよ。――題材への敬意も、ね。だから、題材であるあなた達をオモチャにしてるなんて事は有り得ないわ」

苗木「そ、そっか」

霧切「とはいっても……これは」チラッ

苗木「…………」

霧切「――山田君のせいで、あなたが苦しむ必要は無いの」

霧切「彼も、言えば分かってくれるはずよ」

霧切「……これは、私が預かっておくわ」ススッ

霧切「だから、ね。本当に嫌だったら山田君に言えばいいのよ」

霧切「それが、あなた達2人の為なの」


苗木「霧切さん……ありがとう!」

苗木「山田クンと話してみるよ!」タッタッタ


霧切「…………」

霧切「…………」

霧切「…………」ピラッ

苗木「山田クン、山田クン!」

山田「おお、どうでしたか?」


苗木「霧切さんと話したんだけど、やっぱりボクは妹とのそういう話を見たくない」

山田「!」

苗木「これは、ボクからのお願いなんだ」

山田「むむむむ……!」

苗木「……山田クン、お願いだ」

山田「…………苗木、誠殿」

――――

――

結局、ボクとこまるのアレな同人計画は、ご破算となった。代わりに……

苗木「……苗木兄妹の日常、ね」

ボクとこまるの、ほのぼのとしたやり取りが40ページに渡って為されるそれが、完成していた。

山田「苗木こまる殿の口調・行動等、苗木誠殿の協力が無ければ、ここまで素晴らしい物は出来ませんでした」

山田「この山田一二三、心から感謝致します!」

苗木「いやいや、山田クンの実力だよ!」

苗木「それに、ボクなんかが手伝えて逆に嬉しいぐらいさ。――ちょっと恥ずかしいけど、ね」


 『苗木兄妹の日常』は、大好評だった。特に、舞園さんがとても喜んでくれて、こっちまで嬉しくなったんだ。加えて、こまるに渡したら、とび上がって喜んでくれて。

 ボクの大切な思い出として、『苗木兄妹の日常』は、今でも大事に保管してある。

山田「……これは、秘密ですぞ?」

??「分かってるわ」

山田「まあ、貴女なら大丈夫だとは思いますが……ね」

山田「……本当は、独り占めしたかったのではありませんか?」

??「下衆の勘繰りよ」


山田「そうかもしれませんが、ね」

??「それじゃ、また」

山田「ええ、また僕に協力出来る事があれば」


おしまい

おまけ

『苗木誠は考える。目の前に差し出された妹の肢体を貪る。その事の罪について。

苗木こまる――苗木誠の妹である彼女は、兄の事を好いていた。報われぬ物だと知りながら、絶望的な程に。誠の何気ないしぐさに心を奪われた。誠の声に、匂いに。釘付けにされていた。

 賭けだった。人間関係は化学反応だと喩えられるが。例えば、兄を誘惑したのなら。例えば、兄を自らの床へと――そして一夜を過ごせたのなら。そこに要るのは、もはや一晩前の自分達ではない。

 そして、健全な男子高校生である苗木誠は妹の誘いを断れなかったのだ。

 世間体。モラル。美徳。人倫。人間にとって失われるべきではない、それらの理性は、剥き出しにされた苗木こまるの四肢の前に砕け散ったのだ。

 これは罪か。いや、違う。罪でないとしたら、何だ。皆目見当がつかぬ。ただ、罪ではない。

 揺れる誠の心。

「き、きて……」

 微かに震える声は偶然か、計算ずくか。男の情動は燃え上がる。
 ゆっくりと、目の前に広がる二つの膨らみをなぞる。拙い喘ぎ声。柔らかさ。実の妹から感じる、母性。
 熱を感じる。腿を擦り合わせる音がやけに近い。
誠は――』



腐川「」ニヤニヤニヤニヤ

十神「おい……何を書いているんだ」


おまけ おしまい

最後グダグダでごめんね。
本当は苗木クンがこまるちゃんのアンテナにアッー♂される予定だったんだけど思い直して止めたから変な所に着地しちゃった。

付き合ってくれてありがとう。

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