ほむら「女の子らしい趣味が欲しい」(215)

ほむら「ワルプルさんを倒して幸せな日々を手に入れたのはいいけれど、如何せん暇ね」

ほむら「学校が終わり帰宅、ご飯を作ってお風呂に入り勉強してから寝る。時折魔女狩り」

ほむら「そんな生活退屈よ」

ほむら「それもこれも趣味がないからね」


ほむら「というような理由からおじゃまするわ」

マミ「どういうことよ」

いらね

ほむら「趣味が欲しいのよ」

マミ「どうしてそれを私に?」

ほむら「今まで硝煙と血の世界に生きてきたから、一転して女の子らしい事をしたいと」

ほむら「そして女の子らしい趣味と言えばお菓子作り。お菓子作りといえば巴マミ。どうかしらこの三段論法。QED」

マミ「いろいろ間違ってるわよ……」

ほむら「ほらほら早く私に教えなさい」バンバン

マミ「どうしてそんなに偉そうなのよ……お菓子作りを教えるのはやぶさかではないけれど、その、いいの?」

ほむら「何が?」

マミ「女の子らしい趣味って言ったら他にも色々あるし……例えば、そう。鹿目さんは手芸部園芸部かけもちだったかしら」

マミ「手芸もガーデニングも、凄く女の子らしいし、なにより鹿目さんと一緒にいられるわよ?」

マミ「んほぉぉぉぉ暁美さんのなか気持いい」ほむら「くっ」
とか
マミ「ごめんなさい。媚薬入りだったわ」ほむら「ぶっ」
とか
ほむら「ティロティロ少女?」マミ「えぇ、そうよ」

みたいなスレタイの狂気系マミほむじゃないのかよ………

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/03/09(金) 10:36:08.41 ID:iEztDkTC0 [1/6]
さやか「転校生っていっつもキリっとしててかっこいいよね」

まどか「実はへたれだけどね!」

さやか「そんな転校生が快楽で顔を歪ませ懇願してくる……スゴクエロいと思わない?」

まどか「落ち着きなよさやかちゃん」

さやか「私は常に冷静よ」

まどか「だとしたら病院へ行ったほうがいいよ」

さやか「そうか!その手が!!」

まどか「ああ、頭悪いのは自覚してたんだね」

さやか「違うよ!!病院でちんぽつけてもらえばよかったんじゃん!!」

まどか「私の親友がこんなにバカだなんて思わなかったよ」



みたいな感じでオナシャス!!

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/03/09(金) 10:39:40.05 ID:iEztDkTC0 [2/6]
+++++

さやか「ちんぽつけてもらってきた!!」

まどか「わーお」

さやか「まぁ病院じゃなくてマミさんに魔法でなんですけどね!」

さやか「病院で「おちんぽくださいっ!」って言ったらお医者さんが国家権力に連れていかれちゃってさーなんでだろうね?」

まどか「ご覧下さい、これが女子中学生の一言の重みです」

さやか「とにかくこれでほむらを落とせるよ!」

まどか「ちょいまち、それよりマミさんにはなんて言ったの?」

さやか「「私におちんぽくださいっ!!」って言ったよ?」

まどか「わーお」

さやか「顔真っ赤にしたマミさん可愛かったなぁ」

まどか「zipで」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/03/09(金) 10:43:52.98 ID:iEztDkTC0 [3/6]
*****

マミ「急にどうしたの」

さやか「そのっ……実は……」モジモジ

マミ「(やだ……普段のタケを割ったような美樹さんではなく乙女ちっく全開な様相……スゴク可愛いわッ!)」キュンキュン

さやか「わっ……わたしにっ、おちんぽくださいっ!!」

マミ「えっ」

さやか「おちんぽ!ここにっ、おちんぽ欲しいんですっ!!」

マミ「(ス、スカートをたくし上げながら顔を真っ赤にして涙を目にたたえながらおちんぽ懇願!ktkr!)」

マミ「じゃなくて!!」バンッ

さやか「ヒィッ」ビクッ

マミ「お、女の子がおちんぽなんて言っちゃいけません!!」

さやか「マミさんだってさっき言ったじゃないですかぁー」

マミ「揚げ足とらない」

さやか「はい」

8 返信:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/03/09(金) 10:44:13.38 ID:iEztDkTC0 [4/6]
>>3-5

じゃあこっからマミさやスレにしたらいいの?馬鹿なの?死ぬわ

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/03/09(金) 10:44:42.29 ID:iEztDkTC0 [5/6]
仕方ないからマミほむスレ立てるわ

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/03/09(金) 10:54:17.96 ID:iEztDkTC0 [6/6]
約束通りマミほむスレ立てたわ

引き続き>>1先生の作品をお楽しみください

ほむら「そんなことしたらレズ疑惑が濃厚になるじゃない!!」ドンッ

マミ「えっ」

ほむら「……その反応。あなたも私のことをまどかを追っかけまわしてるレズだと思ってたのね」

マミ「ァッ……ア、あー、ん、いえ、そんなことないわよ?」

ほむら「いいわよ隠さなくても。たしかにまどかのことは好きだし大切だけれど、あくまで゛親友゛というカテゴリーからは外れないわ」

マミ「そうなんだ……」

ほむら「そーなのよ。他にも理由はあるけれど。手芸よりお菓子作りのほうが実用性高いとか」

ほむら「手芸は作ったらどんどん増えていくし。私の部屋は狭いんだからそんなに置き場はないのよ」

ほむら「でもお菓子なら食べておしまいだし」

マミ「……食べ過ぎはよくないわよ?」

ほむら「あなたじゃあるまいし」

マミ「」イラッ

ほむら「ほらほら、お菓子作り仲間が増えるのよ?ひとりぼっちなあなたにとってこれほど嬉しいことはないんじゃない」

マミ「ぼっちじゃないですー」

ほむら「知ってるわよ。だって私がいるもの……ね?」キリッ

マミ「やだ……かっこいい……」キュンッ

ほむら「はいはい茶番茶番」

マミ「せっかく人が乗ってあげたのに……まぁ、お菓子作り、ね。何を作りたいの?」

ほむら「初心者だから簡単につくれるものからお願いするわ」

マミ「じゃあ基本のスポンジケーキからはじめましょうか」

ほむら「ショートケーキのアレね。最初から難しそうね……」

マミ「デコレーション無しならそう難しくはないわよ。丁寧に作業していけばどうということはないわ」

ほむら「丁寧な作業に定評のある私よ。火薬の扱いには長けてるわ」

マミ「まぁ、分量を計るのが得意なのはいいことね」

マミ「それじゃあ私は後ろから指示を飛ばすだけにするから」

ほむら「……こういうのは最初手本をみせてくれるものじゃないの?」

マミ「2つもスポンジ作ってどうするのよ。大丈夫よ」

ほむら「ほむー」

マミ「まずは器具と材料の準備をしておきます」

ほむら「……どうして眼鏡をかけてるの?」

マミ「だって教師っぽいじゃない!伊達メガネ買っておいてよかったわー」

マミ「さて、器具は全て水気を完全に拭きとっておくこと。キッチンペーパーを使うといいわよ」

ほむら「ほむほむ」

マミ「次に材料の計量ね。卵Lサイズ1個に対して薄力粉・砂糖を30g。バターは10g~20gよ」

ほむら「……?10~20gなんて、そんな大雑把でいいの?お菓子作りは計量が命って聞くけれど」

マミ「そうは言うけれど、ボウルへの付着とかを考えると絶対ロスは出るし、1g単位での正確さは、まぁ家庭では求めないわね」

ほむら「コレ、1g云々じゃないわよ?」

マミ「バターはしっとりさせるためのモノだから……慣れないうちは少なめ、慣れてきたら多めにするといいわよ。多いと香りはよくなるわね」

ほむら「ほむー」

マミ「今回は15cm円型だから、ひとまず卵2個。薄力粉・砂糖を60g。バター20gでやりましょうか」

ほむら「了解。……ね、ねぇ巴マミ」

マミ「言いたいことはわかるわ、暁美さん。砂糖の量が多すぎやしないか、ってことね?」

ほむら「ええ……数字で聞いた時はなんとも思わなかったけれど、実際に計量すると、こんなにも、って気になるわね……」

ほむら「これ、少し減らしても問題ないかしら?なんだか体に悪そうよ」

マミ「気持ちはわかるけれど駄目よ。お菓子は材料の比率で食感その他もろもろ変わってくるの。だから駄目」

ほむら「むぅ……」

マミ「一応゛ラカント゛っていう、カロリー0の甘さをつける材料はあるけれど……高いし、ね?」

マミ「そもそも、カロリー云々を気にするならお菓子なんて食べないほうがいいに決まってるの!!」

ほむら「その結果がその体型ってことね」

マミ「全て胸にいったわ!」

ほむら「」イラッ

ほむら「器具・計量、オールクリアよ」ファサッ

マミ「髪の毛ふぁさふぁさしないの」

ほむら「ほむ……」

マミ「それじゃあ作って行きましょうか。まず卵を40~50℃の湯煎にかけます」

ほむら「了解」

マミ「そして湯煎にかけたまま泡だて器で泡だてます」

ほむら「どのくらい?」

マミ「まずは全体的に黄色になるまで。そうしたら砂糖を1/3加えて、また混ぜる。白っぽくなったらもう1/3。もったりし始めたら最後の1/3ね」

ほむら「もったり……このさらさらがそんな風になるのね」

マミ「ふふ……ガンバッテね?」

++10分後++

ほむら「……ホムッ……ホッ……」ゼーハーゼーハー

マミ「立ちなさい暁美さん……まだ二度目の砂糖を入れるところまでいってないわよ」

ほむら「無理……腕……あがらな……」ゼーハーゼーハ
        マニュアル
マミ「やっぱり手動じゃあ無理だったわね……こっちのハンドミキサーを使いましょうか」

ほむら「そっ……そんなのあるならっ……最初っから出しなさいよ……!」

マミ「てへっ☆(ゝω・)v」

ほむら「」イラッ

ブイイイイイイイイン

ほむら「楽だわ!!」

マミ「痛い……殴らなくてもいいじゃない……」

ほむら「ねぇ、これくらい泡立てれば十分よね?」

マミ「一度スイッチを切って、泡だて器ですくってみて、ゆるいカスタードクリームくらいになればオッケーよ」

ほむら「ゆるいカスタードクリームってどれくらいかわからないわよ!」

マミ「んーと、泡だて器ですくって、素早くすれば別の皿に移し替えられそうなくらいもったりとしてらオッケーよ!」

ほむら「ならこんな感じね」モッター

マミ「十分ね。じゃあ次は湯煎から外して水を貼ったボウルで低速で混ぜます」

ほむら「その心は?」

マイ「温かいままだと、薄力粉をくわえた時に粘り気がでちゃって気泡が潰れるから冷やします」

ほむら「ほむー」

マミ「十分冷えたわね……じゃあ水を10mlいれて軽く混ぜます」

ほむら「ほむー」バシャー

マミ「(さすが初心者……少しでも経験があると『水なんていれて大丈夫なの?』って疑問を抱く場面なんだけど)」

マミ「次に薄力粉を半分振るいいれます。あ、半分ってだいたい半分でいいわよ?」

ほむら「ほむっほむっ」ケホケホ

マミ「どうしてそんな勢い良く入れるのよ……」

ほむら「混ぜ合わせるのも泡だて器のままでいいの?」

マミ「ええ、泡だて器で掬うように持ちあげて上から生地を落す。これを、まあ8~10回程度すれば十分混ざるわよ」

マミ「混ざったらもう半分も同じように混ぜ合わせるの」

ほむら「できたわ!」

マミ「素早い作業ね……そこへ溶かしたバターを2回にわけて入れてさっと混ぜあわせます」

ほむら「いつの間に溶かしたの?」

マミ「さっき泡立ててる時にレンジでちょっとね」

マミ「混ざったら型に入れて180℃で15分~20分程度焼きます」

ほむら「ほむー」

マミ「お疲れ様暁美さん。ひとまずこれで一段落よ。あとは様子を見て、焼けたら取り出すだけね」

ほむら「疲れたわ……主に腕が」

マミ「めんごっ☆(ゝω・)v」

ほむら「ぶっ殺すわよ」

マミ「たぶんソレを除いても疲れたと思うわよ?お菓子作りって案外神経使ったりするから」

マミ「今回のはそう急がなくてよかったけれど、モノによっては相当手早くやらないと駄目だったりするし」

ほむら「そういう意味では、たしかに今回のは初心者向けね。別段難しい作業工程があったわけでもなかったし」

マミ「そういうことね。さ、焼いてる間に片付け……は、私がやっておいてあげるから、暁美さんはオーブンの中でも眺めてなさい」

ほむら「いいの?」

マミ「いいわよ。きっと、凄く楽しいわよ?」

ほむら「ほむー?」

+++++

マミ「sa-rutexi-ro-ya-ri-」カチャカチャ

ほむら「マミ!巴マミ!なんだか凄く膨らんできたわ!!」ホムホムッ

マミ「あら、いい感じね。暁美さんの胸もこんな感じに膨らんだらよかったのにね」

ほむら「ぶっ殺すぞ(´・ω・`)」

マミ「冗談よ。面白いわよね、ケーキが膨らんでくるところを見るのって」

マミ「あ、表面の焦げ方に偏りが出てきたら、一度オーブンを開けて前後ろ反転させてあげてね。やき具合が均一になるように」

ほむら「わかったわ!」ホムホム


****


ほむら「ほみゃあああああああああああああっ!!?」

マミ「やると思ったわよ……型は金属なのよ?素手で触ったら熱いに決まってるじゃない。はい氷水」

ほむら「い、言ってくれてもいいじゃない!!」

マミ「てへっ☆(ゝω・)v」

+++++

マミ「真ん中に竹串をさして、何もついてこなかったら焼きあがりよ」

ほむら「……どう?」

マミ「オッケーね。じゃあ素早くとりだして、高さ30~40cmから一度落として」

ほむら「これにはどういう意味があるの?」トンッ

マミ「こうすると焼き縮みを防げるの。さ、すぐに網の上に出してね」

ほむら「焼きあがったと思ったら忙しいのね……」

マミ「最後の最後まで気を抜けないものよ」

ほむら「魔女退治と一緒ね」

マミ「上手いこと言っちゃって、こやつめ」

ほむら「ハハハ」

マミ「ハハハ」

マミ「冷めるまで1、2時間ってところね。お疲れ様、あとは待つだけよ」

ほむら「今から味見してみたいのだけれど」

マミ「……そうね。温かいうちに食べるスポンジケーキというものが、どういうものか味わえるのも、お菓子作りの醍醐味ね」

マミ「じゃあ少しだけつまみ食いしちゃいましょうか」

ほむら「ktkr」

マミ「はい、どうぞ」

ほむら「黄金の生地にきめ細やかな気泡……これが私の処女作なのね。愛おしい」

ほむら「いい香り……すこし卵の匂いが強いけれど、甘くて優しい香りだわ……」

ほむら「味は……」パクッ

ほむら「――――!?」

ほむら「……!っ!――――!!」ホムホムホム

マミ「落ち着いて、暁美さん。見てわかるけれどかなりいい出来よ。だからそのリアクションも、気持ちもよくわかるわ」

ほむら「すごい!凄いわマミ!!ふわふわ軽くってとけるように柔らかい!見かけによらずいくらでも食べられそうよ!」

ほむら「あんなに砂糖入れたのにしつこい甘さなんてなくってすごく優しい味!!」

ほむら「私って天才なんじゃないかしら……!」ホムホムッ

マミ「(ここまで自分補正がかかってるのも珍しいわね)」

マミ「(実は私が一手間加えてあるだなんて、言えない雰囲気だわ)」

ほむら「ほら、あなたも食べてみるといいわ」

マミ「はいはい。……うん、上出来ね。口当たりも良いわ」

ほむら「ふふん、どうかしら?もはや免許皆伝といっても過言ではないわね」

マミ「コラ、調子にのらないの」

ほむら「ほむっ……」

+++++

マミ「それじゃあ冷めるまで反省会を行います」

ほむら「あんな完璧な出来だったのだから反省する部分なんて無いわ」ファサッ

マミ「そんな風に満足しちゃったら上手くなれないわよ?」

ほむら「私って天才肌だし?」ファサッ

マミ「(あちゃー調子のっちゃったわね……次はパイ生地でも作らせようかしら)」

マミ「それじゃあ、今回の手法の概要だけでも聞いて行きなさい。知識を増やしておけば他の場面でも活用できるわ」

ほむら「ま、聞いてあげてもいいわよ?」ホムムン

マミ「まず卵の泡立てですが、どうして湯煎したと思う?最後に冷やすのに」

ほむら「……アー、アレね。あの、そう、砂糖。砂糖を溶かすためね!」

マミ「まぁ半分正解よ。全卵の性質として、冷えてると十分に泡立たないの。だから温めてしっかりとした気泡を作るのね。
   こうすることで粉やバターを合わせても気泡が潰れずにすむの」

ほむら「知ってたわ」ファサッ

マミ「」イラッ

マミ「では第二問ー!どうして水を加えたのでしょうか!準備段階でしっかり水気を拭きとったのに」

ほむら「……アレよ、アレ。ほら、その……アレよ!!」

マミ「どれよ」

ほむら「……・ヌグゥゥゥウウウウウウウ!!」

マミ「そこまで悔しいの?」

マミ「泡立てた卵はどんな感じだった?」

ほむら「もったりしてたわ」

マミ「そこに粉を入れても混ざり難そうよね。だから水を加えて流動性を高めて混ざりやすくするのよ」

マミ「だからって最初から水が入ってると気泡ができないから、気泡ができてから水をいれるというわけね」

ほむら「ほむぅ……そんなこと知ってなきゃいけないのかしら?」

マミ「知ってたほうがいいことであることは確かね」

ほむら「まぁ、そんな知識よりも結果よ。これでお菓子作りは極めたと言っても過言ではないわね」

マミ「(ハシャイジャッテ……)」

+++++

ほむら「今日はありがとね、巴マミ」ファサッ

マミ「私も楽しかったわ。次はいつ来る?」

ほむら「?もうこないわよ?」

マミ「エッ」

ほむら「初めてのお菓子作りであんなに上手くいったのだから、もう教わることなんてないわ!あとは独学で十分よ!」

マミ「(この子は……)……じゃあ、帰ってもう一度スポンジケーキを作って、同じ味が出せるかやってみるといいわよ?」

ほむら「ふふ……そうね、作って明日まどかと一緒に食べるのもいいかもしれないわね……」

マミ「(シフォンケーキならともかく、スポンジケーキは絵にならないわね)」

++ほむホーム++

ほむら「さて、器具も材料も揃えたわ。さっくり作ってみましょうか」

*****

ほむら「えっと、温度180℃で15~20分……っと」

*****、

ほむら「20分たったし、これで完成ね!上から落として……網へ、と」

ほむら「ほむ……いい形ね。すこし味見してみましょう」パクッ

ほむら「……?……?」

ほむら「おかしいわね……なんだか、味が違うような……食感も重たい気が……」

ほむら「マミの家で作ったのと食べ比べてみるとしましょうか」

*****

ほむら「……足りない……全然違うわ……味……」

ほむら「どうして?同じ様に作ったはずなのに……こんな……」

++翌日++

ほむら「(結局あれからずっと上手くいかなくって作り続けてしまった……)」ネムイー

ほむら「(どうして……ビギナーズラックだったというの?いえ、作業に落ち度はなかった……どうしてかしら)」フラフラ

さやか「おはようほむら!いつにもましてテンション低い雰囲気だなぁー」ケラケラ

まどか「うぇひひひー」

ほむら「おはようまどか」

さやか「かぁーっ!まーた無視されちゃったよ!!」

まどか「うぇひ?うぇひひ?」

ほむら「なんでもないわ、大丈夫よ。ちょっと昨夜から考え事をね」

ほむら「(巴マミに聞く?いえ、あんな啖呵切ったんだからそんなことできないわね……)」

さやか「お、マミさーん!おはようございまーす!」

マミ「おはよう美樹さん、朝から元気ね」

まどか「うぇひひー!」

マミ「今日も可愛らしいわね鹿目さんは。……おはよう暁美さん。“よく眠れたようね?“」

ほむら「ええ、巴先輩。……くっ」

マミ「(あの様子じゃやけになって作り続けたようね)」

マミ「ダイジョウブ?よかったら“手を貸すけれど?“」

ほむら「……っ!……いいえ、結構よ」


さやか「ね、ねぇまどか。なんかマミさんとほむら、変な雰囲気だよね?嫌い合ってるというより、なんていうか……」

まどか「うぇひ……」

++昼休み++

さやか「ヒャッハー!ご飯だー!まどか、ほむら、屋上行こうぜー!」

まどか「うぇひー」

ほむら「ごめんなさいまどか。今日はちょっと図書館に用事があってね」

さやか「なにおぅ?!さやかちゃんのご飯が食べられないっていうのかー!」

まどか「うぇひひ?うぇひ?」

ほむら「大丈夫よ、体の調子が悪いとかそういうわけではないわ。調べたいことがあるの」

++図書室++

ほむら「(お菓子作りの本は……ここね。少しでも情報を……)」

 ジェノワーズ        l:i::::::::i::::::::/|:::::/ |::::::::| ヽ::::::{ヽ::::::i、:::ト;;:::i:::::::::::::i:::::|    共立て法
                .l::i::::::::i‐ -|、_|::/  l:::::|  ヽ:::{ ヽ::_|,ゝ、ヽi:::::::::::::i:::::|
  ビ             |:::l:::::::::l:::::|_V_ー-゙、::|  --七'_´_ヾ__ ヽ l:::::::::::::i:::/  別
  ス   パータグラッセ |::::ll::::::::|、::| /,;;c,゙ヽ  V    ´ /;;;c ヽ |::::::::::::::i::l   立
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               /:::::::::l:::::::::}        '        r,-,!::::::::::::::i:|  和三盆糖
 クーベルチュール  /:::::::::::l:::::::::ゝ、       r - 、    //;;;|::::::::::::::::::|  
              /::::::::::::::l:::::::::::::::`ヽ、    `ー   ,/ /;;;;;|::::::::::::::r―.、       余    メレンゲ
       適      /:::::::::::::::::l:::::::::::::ヽ // `゙ 、 _ , ' , /;;;;;;;;;;|:i::::::::::/    ヽ     熱
       量    /:::::::::::::::::::::∧:::::::::V/;;;;;;;;;;;;;;;;;;/A < };;;;;;;;;;;;;;;; :li:::::::::/    ヽ

  キ        /:::::::イ::::::::::::/  ヽ::::::ヽ ー―---,,,-- 、 _____// ;:l|::::::/      ヽ  追いオリーブ   パ
  ル       /::::::/ /::::::::::〈、    \:::::r―-rr ,.A 、 __   // リl:::::/      ,.|              │
  シ      /::::::/ /::::::::::::::::}ヽ    |iヽ:: V./// | | |;;;`ー//   l:::/     /,.ヘ   バターを練る  ト
   ュ    /:::::::/ /::::::::::::::::/ ヽヽ   ||;;;;;7>X/ i | | |;;;;;;;;//    レ    , -,.イ::::::::ヽ            シ
.  ヴ    /:::::::/ /:::::::::::::::://  ヽヽ  ||;;;// /  | | ||;;;;;;//     ,. - ' ,イ´.| ヽ:::::::::ヽ            ュ
   ァ   ::::::::/ /::::::::::::::::/'    ヽヽ lV/ /  | | ||;;;//   ,. -' イ´    |  ヽ:::::::::ヽ          ク
   ッ   :::::/./::イ::::::::::::/       >ヾ/ /   レ .||レ/ ,. イ イ /    ヽ |  ヽ::::::::::ヽ         レ
  サ      /:://:::::::::r,'     /  /::::::l_/\  / |V<,> '´  | /      ヾ   ヽ:::::::::::ヽ
  │     . /:://::::::::/      l /::::::::::::::::::::::::ヾ<       l/       l    ヽ-:、::::::ヽ
        /:://::::::::/       ,レ:::::::::::::::::::::::::::::::::::\     /        }     \  ` ー‐,
       :://::::::::/        |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\__  /         |       \   /
       //:::::::/        /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、 ,}          |        ヾ ̄
       /:::::::/        /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  !          !         \

ほむら「(何よこの単語……もっと優しく書きなさいよ……)」

マミ「フフ……お困りのようね」

ほむら「っ!」ガタッ

マミ「来ると思ってたわ……此処にね。けど無理よ。暁美さんの持っている本は中級者向け。今のあなたじゃ理解できない」

ほむら「くっ……何よ。笑いにきたのかしら、巴マミ」

マミ「笑うだなんてとんでもない。自身の力を過大評価して足掻くなんてこと、誰だって通る道よ」

ほむら「過大評価だなんて……作業工程は上手くいってるはずなのよ!だけど……どうしてもあの味にならない……!」

マミ「……知りたいかしら?その秘密」

ほむら「当然じゃない!」バンッ

マミ「なら今日の放課後。私の家に来なさい」

ほむら「……」

マミ「……」

ほむら「……わかったわ」ファサッ

ほむら「〇〇〇」ファサー←まさか、この擬音が調味料だったとは……

マミ「……」

マミ「……フ……ふふ」

マミ「い、今のかっこよかったわ……!秘密をしってる裏の人間、って感じで!」

マミ「それにしても本を読もうとするだなんて、向上心はあるのね。ならどうして気づかないのかしら」

マミ「……そういえば、暁美さんは長い間病院ぐらしって言ってたわね。だったら無理もないことなのかも」

マミ「どんな材料があって、何を加えればどんな風味が出るのか知らなきゃアレには気付けないわね」

++放課後++

まどか「うぇひ、うぇひひ、うぇひー?」

ほむら「ごめんなさいまどか。今日はちょっと用事があるの」

さやか「おっとデートですかい?」ニヒヒ

ほむら「ファッキンさやか」

さやか「今日はじめて会話してくれたと思ったら罵倒が?!」

ほむら「キッチンさやか。ファッキンさやか。ふふ……」

さやか「どうしちゃったの」

ほむら「なんでもないわよ。せっかく誘ってくれたのに悪いわね」

さやか「まぁ用事ならしゃあないよ」

++マミホーム++

マミ「ようこそ」

ほむら「御託はいいわ……さっさと『秘密』とやらを教えなさい」

マミ「教えを乞う人間の言葉とは思えないわね……まあいいわ。じゃあ、今からこの場で作ってみてくれるかしら?」

ほむら「いいわよ」サァッ

*****

ほむら「ほむほむ」カチャカチャカチャ

マミ「(なるほど、相当練習したようね……作業工程が体に染み付いてる。よどみ無い動きに無駄のない作業だわ)」

マミ「(確かに、これなら生地だけの仕上がりは相当良いものになりそうね)」

マミ「(でも、まぁ)」

マミ「バター溶かしておくわね」

ほむら「ん、ありがとう」カチャカチャ

マミ「(ここで、気づけるかどうか――――)」

ほむら「(次はバターを……!?これは……?)」

マミ「(作業が一瞬止まった……これは気づいたかしら?)」

ほむら「(まさか……?)」

*****

ほむら「できたわ」

マミ「いいわね。美しい姿だわ。さて、暁美さん――――」

マミ「――――コレは、貴女の求めているモノに仕上がったと思う?」

ほむら「……ええ。きっと、『コレ』こそが私の求めていた味になっているに違いないわ」

マミ「なるほどね……何か掴んだわね?」

ほむら「ええ。ようやくわかったわ……巴マミ。貴女の仕掛けたトリックがね」

マミ「……聞かせてもらっていいかしら?」

ほむら「今思えば単純な話だったわ。最初に作った時も、さっき作った時も、私がやっていない作業工程がひとつある」

ほむら「『バターを溶かす』――――あまりに単純で、誰がやっても同じ結果になるこの工程を、最初と、そして今。私はやらなかった」

ほむら「今思えばおかしな話よね……『手出ししない』と言っているにもかかわらず、バターを溶かすという場面では手をかしている」

ほむら「巴マミ。あなた、ここで何か一手間加えたわね?」

マミ「ふふ……よくってよ暁美さん。けれどそれは推測よ」

ほむら「いいえ、確信してるわ。何故ならあのバターからは、甘い香りがしていた……昨日家で作ったときにはしなかった、甘く優しい香りが!」

ほむら「そして!その香りの正体は――――!」

マミ「――――バニラエッセンス。そう。大正解よ。よく気づいたわね」

ほむら「今日まどかが『放課後にアイス食べにいこうよ』と誘ってくれなかったら気づかなかったかもしれないわね……」

ほむら「……どうして教えてくれなかったの」

マミ「そうね……暁美さん。昨日、自分の家で作ってみたスポンジケーキはどうだったかしら?」

ほむら「どう、とは……どういうことよ」

マミ「寂しくなかった?何か、もう一味欲しいと思わなかったかしら?」

ほむら「それは……」

マミ「このスポンジケーキは、これ単体でも確かに美味しいわ。ふわふわで甘くって、素朴な味で。でも寂しいよね。なんだか足りてない――満たされない」

マミ「当然よ。普段私達はスポンジケーキそのものを食べるなんてことはしないわ。生クリームとフルーツでデコレーションした、
   酸味と甘味、それを調和させる柔らかな生地……そうやって食べてるものね」

マミ「けど、毎回そんなの作ってたらカロリーもお金も手間もバカにならない。そこで私はスポンジケーキそのものを美味しく食べられる方法を考えた」

マミ「その中のひとつとして、バニラエッセンスを加えるということだったのよ」

マミ「暁美さん。あなたは『足りない』と思いながら、それを補う努力を怠った」

ほむら「そ、れは……」

マミ「ただ作業工程を丁寧に重ねる――そんなの機械にでも任せておけばいい。違う?」

ほむら「……くっ」

マミ「お菓子作りを趣味にするというなら、もっと貪欲にならなくちゃいけないの。自分の求める味を目指して、決して満足せず。
   満たされないものを追い求めていなきゃ、創作なんてできないのよ」

ほむら「巴マミ……」

マミ「イジワルしちゃってごめんなさい。けどね、暁美さんがお菓子作りを趣味にしたいって言ってきてくれた時は本当に嬉しかったの。
   だからお菓子作りとはどういうことかを、わかってほしかった……エゴなんでしょうけど、ね」
                                                         オカシヅクリ
マミ「さぁ、どうかしら暁美さん。あなたはまだ引き返せる――決して満たされることのない、『コチラ側』に来る勇気はあるかしら?」

ほむら「ふ……ふふ」

ほむら「愚問ね、巴マミ―――私はもう『知ってしまった』。お菓子を作るということを。自分の求める味を、求め続けることの熱さを」

マミ「……そう。そうね。そうだよね……そうだったわよね」

ほむら「退路はない。私は求め続けるわ。自分の理想の味を」

マミ「いい返事だわ、暁美さん。その気持ちさえあれば、きっと一人でも上手くなれるわ。少し寂しいけれど――――」

ほむら「?何を言っているのかしら」

ほむら「私はまだ昨日始めたばかりの初心者よ。退路はなくとも進むべき道も定まらない状態よ」

ほむら「だから、自分の道が見つかるまではあなたに手を引いてもらおうと思っているのだけれど。どうかしら?」ファサッ

マミ「……――――ク、フフ、ハハハは!いいわよ、暁美さん。けど私は厳しいわよ?」

ほむら「望むところよ。けれど努々忘れるなかれ、弟子は師を追い越すものなのよ?」

マミ「言っておきなさい――――昨日今日始めたばかりのひよっこには負けやしないわ!!」

ほむら「ハハハ」

マミ「ハハハ」

区切りがよくなったから休憩。飯くってきても・・・いいよね・・・?

しかしこっからどう書くかな。
マミさんのお部屋でお菓子本読みながら勉強
喫茶店とかでケーキを食べながら味の勉強
その他なんか
どうするべ

マミほむスレだから他の3人はあくまで外野に徹してもらおうか。さやかとまどかがあんこちゃんぺろぺろするのはまた今度だろ

すんませんなんか再開します

++喫茶店++

ほむら「お菓子作りを教えてもらいに来たら何故か喫茶店に連れてこられた」

マミ「ここのタルトは凄くおいしいのよ?」

ほむら「そんなこと聞いてないわ。どうして、お菓子を作るのに、食べる方にまわってるの?」

マミ「……暁美さんは今までに食べたお菓子を覚えているかしら?」

ほむら「?覚えてないわよそんなこと」

マミ「私も全ては覚えていないわ。でもね、お菓子を作るようになってから食べたモノに関しては全て覚えているの」

ほむら「なん……だと……」

マミ「ここで質問。暁美さんはこの間バニラエッセンスが入っていることを、最後にしか気付けなかったわね?」
    それはきっと、あの香りが何由来のモノであったか、それがわからなかったからだと思うの」

マミ「足りないとはわかっているけれど、何が足りないのかわからない―――即ち、味の分析力に欠けるということね」

ほむら「む……」ホム

マミ「責めてるわけじゃないわ。病院ぐらしも長かっただろうし、そもそも意識して食べないと身につかない感覚だから」

マミ「それを鍛えるために、こうしてお店のものを食べて舌と感覚を鍛えようってことなの」

ほむら「本心は?」

マミ「後輩と喫茶店だなんてはじめて!もう何も恐くない!」

ほむら「……」

マミ「だ、だって!美味しいって聞いてたけど一人じゃ入りづらいお店だったんだもん!」

ほむら「まぁ、いいわ。当然代金はそっち持ちよね?『巴先輩』」

マミ「エッ」

ほむら「さて、注文はどうしようかしら」

マミ「ま、まぁ今回ははじめてだしおごってあげるわよ……あ、コレ美味しそう」

ほむら「私はコッチにするわ」

マミ「紅茶は合いそうなのを選んでもらいましょうか」

*****

ほむら「今更だけどこれタルトではないわね」

マミ「ガレット・デ・ロワ……十二夜のケーキ、ね。どうして今の季節にコレを出してるのかは首をかしげるけれど」

マミ「暁美さん、パイを作りたかったの?」

ほむら「そ、そういうわけではないのよ。ただシンプルな作りだけどどんな味か気になっただけ」

マミ「その姿勢は素晴らしいわね。でもパイ生地はもう少し後ね。難しいから」

ほむら「マミのは、フツーね」

マミ「いいじゃないフルーツタルト!定番だからこそ、どんな味か気になるの!」

ほむら「私のとは違って綺羅びやかね」

マミ「目で楽しむのもお菓子の醍醐味ね」

ほむら「じゃあ、いただきます……」ホムッ

ほむら「――――!」

ほむら「さくさくとした食感!溢れ出すバターの香り!全てが食欲を刺激するッ!」

ほむら「そしてこの中身」チラッ

マミ「フィリング」

ほむら「そう、フィリング!甘い中に香ばしさがある……そしてこの味は……一体……?」

ほむら「フィリングがかなり重たいと思ったけれど、パイ生地の食感が楽しくていくらでも食べられそうだわ!」

ほむら「はっ!?」

ネーミテーアノコー
スゴイテンションヨネー
ビシンサンナノニナンダカザンネンヨネー

ほむら「……///」ホムュ

マミ「ナイスファイト」

マミ「ふふ、美味しそうに食べるのね、暁美さんって」ニコニコ

ほむら「う、うるさいっ」カァッ

マミ「どう?私のも食べてみる?はい、あーん」

ほむら「じ、自分で食べられるわよ!」

マミ「えー駄目駄目。これじゃなきゃ分けてあげません。『巴先輩』命令です」

ほむら「うぐぐ……」

ほむら「(あのタルト……一見見掛け倒しのように見えるけれど、漂ってくるフルーツの酸味が混じった爽やかな香り……)」

ほむら「(クリーム系のパイを食べたばかりだと、つい欲しくなってしまう……だめっ、我慢できないっ)」

ほむら「あ……あーん//」

マミ「はいっ」

ほむら「……!」

ほむら「さくっ、ほろっと砕けるタルト生地の食感を楽しんだ後、カスタードクリームが口を覆い、フルーツの水気が全てを洗い流していく……」

ほむら「最初口に入れた時は甘さが、後味はかすかな酸味で爽やかさが残る……これなら、飽きさせることはないわね」

ほむら「特に注目したいのが上のシロップ。照り返しで綺麗に魅せるだけでなく、生地・フィリング・フルーツを上手くひとつにまとめているわ」

ほむら「単純そうに見えたのに……なんて計算し尽くされたタルトなのかしら……」

マミ「私も何度かフルーツタルトを作ったことはあるけれど、それぞれのバランスがなかなか難しいのよね」

ほむら「……」ジッ

マミ「?……ああ。一口じゃ物足りないって顔ね」

ほむら「そ、そんなことっ」

マミ「いいわよ?はい、あーん」

ほむら「……あーん///」

ほむら「ほむ……ホム……」

ほむら「……そうだわ、もらってばかりは悪いわね。私のも、はい」

マミ「あら、ありがとう。……うん、これはアーモンドプードルの香りね」

ほむら「わかるの?」

マミ「まぁ、これくらいはね。カスタードクリームにアーモンドプードルとバター……そしてラム酒かしら?が混ぜてあるみたい」

マミ「なるほど、かなり重たいパイだけど、生地が焼きたてなのが嬉しいわね。ぱりっとさくさくしてるわ」

マミ「この喫茶店は正解ね。それともちょうど焼き上がりの時間に来店できた幸運を喜ぶべきかしら?」

ほむら「……?何かしら、これ。磁気の……指輪……?」

マミ「あ!それって当たりなんじゃない?」

ほむら「当たり?」

マミ「ガレット・デ・ロワは祝祭の時に作られるお菓子なの。生地にひとつコインや指輪、人形を仕込んで、それがあたった人は
   その1年幸運になれるって言われてるわ」

ほむら「ほむー……今年1年幸運になれるかどうかはともかく、好きなケーキを1つプレゼントと書いてあるわね」

マミ「よかったわねぇ暁美さん」


****

アリガトーゴザイマシター
カランカラン

ほむら「ごちそうさま、巴先輩」

マミ「どういたしまして――――あれっ」

ほむら「どうし――――」

さやか「」ニヤニヤ

まどか「」ニヤニヤ

さやか「いやぁーっ、まっさかほむらとマミさんがそんな関係だなんてね!!」

まどか「みなぎってきたよ!」

さやか「店内でケーキの食べさせあい?妬けるねぇーっ!」

まどか「うぇひひ!」

さやか「おっと私が出てきちゃお邪魔だったかね?そんじゃま!」グッ

まどか「ほむらちゃん、ガンバッテ!」グッ


マミ「……」

ほむら「……」

マミ「……まぁ、その……わ、私は、別にそういうのもアリかなって……あっ、ちがうのよ?いやらしい意味じゃなくってね、もっと仲良くなれたらなって……」モジモジ

ほむら「オーケー、落ち着きなさい。大丈夫、私は気にしてないわ」

ほむら「(今度学校でどうしてくれようか)」

++マミホーム++

マミ「そ、それでは今日はタルト生地、パート・シュクレを作ります!」

ほむら「パート・シュクレ?」

マミ「タルト生地は基本的に2つあって、パート・シュクレとパート・ブリゼがあるの。前者の方が焼き縮みが少ないし、
   応用範囲も広いから、タルト生地を作るなら一番最初に覚えておきたいタイプね」

ほむら「さっき食べたタルトはどっちのタイプだったのかしら」

マミ「あれはパート・ブリゼね。パート・シュクレはサクサクっていうよりほろほろした感じになるわよ。
   サブレって食べたことある?あれに似た感じね」

ほむら「どうせならパート・ブリゼを作りたいわ」

マミ「駄目です。気持ちはわかるけれど、段階を踏んでいかないとうまくならないわよ?」

ほむら「ほむー……」

パイ生地はマジめんどくさいほ

>>141
バターが柔らかくなっていくと絶望感がやばいよな
折る回数ミスったらアウトだし
気温低い日じゃないとできない。夏場とか無理だわ

キッシュ作るのにタルト生地店で作ってるけどひたすらにめんどくさい

マミ「材料はバター100g、粉砂糖80g、薄力粉200g、卵黄1個、塩を少しね」

ほむら「随分とバターを使うのね」

マミ「バターが蒸発する際にできる間隙が、さくさく、ほろほろした食感を作り出すの」

ほむら「なるほむ」

マミ「(なるほむ?)まずはバターを練っていきます」

ほむら「……え?」

マミ「?どうかしたの?」

ほむら「いや……こんな硬いものを、どうやって練ればいいの?」

マミ「気合」

ほむら「えっ」

マミ「気合」

>>144
本業の人?だったらこんな素人丸出しで恥ずかしい///
ラングドシャが上手く作れません!助けてください!!

マミ「というのは半分冗談よ。バターは柔らかくするために室温に戻しておかなければならないの。
   そして室温に戻したものがこちら」

マミ「まぁ、室温にもどさずにしゃもじとかで練って柔らかくしてから泡だて器で練る、って方法もアリよ」

ほむら「こんな硬いモノを泡だて器でどう練ればいいのか焦ったわよ」カチャカチャ

ほむら「……マミ。泡だて器の中にバターが入ってどうしようもないのだけれど」

マミ「グルグル回すんじゃなくて、ボウルの側面に擦りつけるようにして、振り子が弧を描くような感じで混ぜるの」

ほむら「こんな感じ?」

マミ「そうそう。そうすればそのうちクリーム状になるわよ」

**10分後**

ほむら「こっ……これで……いい、かしら……」ゼェハァゼェハァ

マミ「そうね。それじゃあ次はここに粉砂糖を1/3ずつ加えて、その都度よく練り合わせてね」

ほむら「ほむぅ……」

ほむら「……」カチャカチャ

ほむら「ねぇ、どうして粉砂糖なの?」

マミ「そっちのほうが混ざりやすいし、ほろほろした食感になるから。なければグラニュー糖でもいいんだけど、私は粉砂糖のほうが好きかな」

ほむら「グラニュー糖だとどんなかんじになるのよ?」

マミ「カリカリした感じかしら。比較的、だけど。まぁ今度砂糖を変えて作ってみて、暁美さんの好みな方を作っていけばいいわよ?
   余裕ができたらフィリングとの相性も考えていきたいところね」

マミ「あ、混ざったら次は卵黄ね。卵黄だけだからそのまま一個いれても問題ないわよ。これが卵白とかだと分離しちゃうから少しずつなんだけど」

ほむら「なかなか美味しそうな黄色になってきたわね」

マミ「よく混ざった?じゃあ次は薄力粉を1/3加えて、泡だて器でよくすり混ぜて」

ほむら「了解……だいぶ重たいわね」

マミ「ガンバッテ☆(ゝω・)v」

ほむら「」イラッ

マミ「最初の1/3がよく混ざったら、残りの薄力粉を振るい入れてヘラでざくざく混ぜます。こねちゃだめよ?」

ほむら「どうしてよ?」

マミ「一般的に、小麦粉は練るとグルテンが云々で硬くなるのよ。この生地にもそれが当てはまるかちょっと調べてないんだけど、
   でも練るより練らないほうがいいと思うわ」

ほむら「……練らないように、ってなかなか難しいわね」

マミ「手で粉を生地に押し付けるようにして混ぜていく、というのもアリね」

ほむら「ほむ……」

マミ「全体的にしっとりとまとまったら完成よ」

ほむら「なかなかまとまらないわ」

マミ「最悪麺棒で伸ばしながらまとめていくのもアリといえばアリだけど」

ほむら「できたわ!」ホムーッ

マミ「お疲れ様。うん、均一に混ざってるみたいね」

ほむら「当然ね」ドヤァ

マミ「じゃあ冷蔵庫に入れて一晩休ませるわね」

ほむら「……は?」

マミ「うん?」

ほむら「え……え?今からすぐ作れるわけじゃないの?」

マミ「違うわよ?こうして一晩置かないと焼きあがりが粉っぽくなったり、焼き縮みが大きかったりしちゃうの」

ほむら「……なんだかどっと疲れたわ」

マミ「お菓子作りってそういうものよ。この前のスポンジケーキみたいに生地をつくったらすぐに焼けるものから、
    こうして一晩寝かせなきゃ駄目なものと、いろいろあるの。長いものでは6ヶ月ほど熟成させるとかなんとか」

ほむら「腐るでしょ……それ」

マミ「まぁ、聞いたことがあるだけだから……」

ほむら「仕方ない、また明日来るわ」

マミ「エッ」

ほむら「えっ」

マミ「わ、私、てっきりフィリングをどうするか考えながら今日晩御飯食べてくものだと思ってたんだけど……」

ほむら「どんな妄想よ、それ」

マミ「だ、だって……」

ほむら「まぁご馳走してくれるって言うならありがたく頂戴するわよ。今日はもう何も作りたくなかったし」

マミ「あ、そ、そう?じゃあ頑張っちゃおうかな!」

ほむら「ちなみにメニューは?」

マミ「娼婦風スパゲティーと子羊の肩肉リンゴソース添え」

ほむら「嘘でしょ」

マミ「ごめんなさい……まだ考えてません……」

ちょっと5時間くらい休憩していい?

ありがてぇありがてぇ。大丈夫好きな分野で描いてるからまだ書ける
ただどうやってほむほむまみまみいちゃいちゃさせるか悩んでるが

保守してくれるなら、ついでにフィリング何いれるか考えておいてくださいオナシャス!!

迷惑かけます
唐突にパイ生地作りたくなったから・・・もうちょいかかるんだ・・・すまねぇ・・・

パンツは脱ぐなよエロはない

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