姉「ああもう!我慢出来ないよぉ!」弟「ね、姉さん!?」 (3)

そういうと姉さんは、腰に掛けていた刀をしゃらりと抜き放つ。白刃に僕の顔が写る。

「我が武士の誇りにかけて、ここで負けるわけにはいかぬ」

姉さんは僕の正中線に合わせ刀を構える。踏み込む。そして、斬撃―――

僕はそれを寸前でかわす。姉さんは冷たく鋭い眼で僕を睨む。

「何故、剣を抜かぬ。我に情など不要。全力で来ぬか」

「いいでしょう……ですが、あなたの実力だと犬死になりますよ?」

「笑止。武士の死合に無駄な死などはない」

「愚問でしたね……では、行きますよ。精々死なないように頑張って下さい」

「見くびられたものだな。こい、我が弟よ」

僕は刀を抜く。どうせ今回も僕が勝つ。そう信じて疑わなかった。しかし、その刹那

「……!!」

ブシュっと音を立てて吹き出す鮮血。どうやら右肩を斬られたようだ。まさか愚鈍な姉の攻撃を見切れないとは……僕も堕ちたものだ。いや、これは

「今までの私と思うなよ」

「ふっ……上等……!」


お姉ちゃんが無事にシュークリームを買えると信じて……!>>1さんの次回作にご期待下さい!

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