[みなみけ] 夏奈「アキラの妹のトウマちゃんだ。」 冬馬「初めまして藤岡さん。」 (105)

このssはみなみけ三姉妹の平凡な日常を淡々と描くものです。過度な期待はしないでください。
また、過去に書いたみなみけssもあるので、良かったら読んでみやがって下さい。

[みなみけ] ハルオ『ん?』保坂『む?』藤岡『え?』マコト『へ?』
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[みなみけ] ハルオ『ん?』保坂『む?』藤岡『え?』マコト『へ?』
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藤岡『‥‥』 春香『‥‥』
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[みなみけ] 保坂「行くぞ、アツコ!」 アツコ「は、はい。」
[みなみけ] 保坂「行くぞ、アツコ!」 アツコ「は、はい。」 - SSまとめ速報
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うまく上げられてませんでした。すいません。支援ありがとうございます。

高校

速水「保坂ー」

保坂「ん?なんだ、速水か…」

速水「なんだとは失礼ね。あれ、保坂何を読んでいるの?」

保坂「ん?これか?これは…っておい…」

ヒョイ

速水「ふーん、三国志か…保坂、三国志なんて興味あったの?」

保坂「…三国志はいいぞ…速水…あの時代を生きた男達の熱き思いが伝わってくる。」

速水「へぇ、私は興味ないわね。」

速水「あぁ、そうだった。今回の私たちは三国志演技でいう呉よ。」

保坂「…どういう意味だ?」

速水「あまり出番がないってこと。」

保坂「速水、三国志を知ってい
るじゃないか。」

速水「えっ知らないわよ。」

保坂「いや、知っている。」

速水「知らないって。しつこい男は嫌われるよ、保坂。」

保坂「むむむ」

速水「何がむむむだ!」

保坂「やはり知っているじゃないか。」

中学 休み時間

藤岡「アキラは三国志好き?」

アキラ「三国志ですか?好きですよ。」

藤岡「じゃぁ、どこの国が一番好き?」

アキラ「そうですね…おれは魏ですね。曹操が好きなんですよ。」

藤岡「『治世の能臣 乱世の英雄』うん、曹操も良いよね。」

アキラ「藤岡さんはどこの国が好きなんですか?」

藤岡「おれはミーハーだけど、蜀かな。三兄弟が好きなんだ。」

アキラ「桃園の誓いですか。」

藤岡「そうそう、やっぱり兄弟っていいよね。おれも兄弟が欲しくなるよ。」

アキラ「藤岡さんは兄弟いないんですか?」

藤岡「その辺は、原作で触れてないから内緒にしておこう。」

アキラ「そうですね。」

藤岡「そういえば、アキラって兄弟はいるの?」

アキラ「はい。兄が二人と妹が一人います。」?

藤岡「そうなんだ。妹がいるのは意外だね。」

アキラ「良く言われますね。まぁ妹と言っても、うちのトウマは少し男勝りなところがありましてね。兄共々気苦労が絶えませんよ。」

>>4
>>5

文を間違えました。間に以下の文が入ります。すいません。

-------------------
保坂「そうか、それは残念だ。おれがあの時代に生きていれば、天下は変わっていただろう…しかし、それでは南春香には出会えない…そう、南春香に出逢うために三国時代ではなく、この時代に生まれてきた男、それが保坂だ。」

速水「ふーん。」

保坂「ところで速水、おれに何か用か?」

--------------------

藤岡「へー、妹の名前トウマっていうんだ?」

アキラ「はい。それが何か?」

藤岡「いや、おれの知り合いにもトウマって子がいるんだけど、その子は男の子だからさ。」

アキラ「あー、トウマって名前は女でも男でも使えますからね。まぁ、おれの名前もどっちでも使えるんですけどね。考えてみれば、うちの家族は全員そうですね。」

藤岡「へー、そうなんだ。妹さんは小学生かな?」

アキラ「はい、小学生です。よく夏奈さんの家に遊びに行ってますよ。」

藤岡「南の家に?」

アキラ「はい。あの、藤岡さん、どうかしましたか?」

藤岡「い、いやなんでもないよ。(トウマなんていう女の子来てたかな?)」

公園 サッカー場

藤岡「ねぇ、トウマ。」

トウマ「ん、どうした藤岡?」

藤岡「今日学校で話してたんだけど、南の家で、トウマっていう女の子見たことある?」

トウマ「えっ!?ど、どういう意味だ?」

藤岡「いや、おれの知り合いにアキラって奴がいるんだけど、そいつの妹がトウマって名前らしくて、よく南の家に行ってるって言うんだけど、おれ会ったことがないからさ。トウマなら知ってるかなって思って。」

トウマ「えっと…まぁ…知ってるには知ってるよ。同じ名前だし…」

藤岡「やっぱりトウマは知ってるのか。どんな子… 」

トウマ「藤岡!」

藤岡「ん、どうしたトウマ?」

トウマ「おれ急に用事思い出したから、今日は帰るな。ごめん。じゃぁな!」

シュー スタスタ

藤岡「あっ…トウマ?」

南家

冬馬「夏奈!大変だ!夏奈!」

夏奈「おぉ冬馬。どうしたこんな時間に。」

冬馬「とにかく大変なんだ!」

カクカク シカジカ

夏奈「なるほど。アキラが自分の妹は良くうちに来るって藤岡に言っちゃったわけか。」

冬馬「そうなんだよ。そもそもアキラと藤岡が知り合いなのも知らなかったし。」

夏奈「あぁ、そういえばお前には言ってなかったな。」

冬馬「うん。まぁ今はそれは置いといて…どうしよう夏奈!藤岡に女だってバレちゃうよ!」

夏奈「まぁ慌てるなトウマ。藤岡は今、我が家にお前の他にもう一人トウマという名の女の子が出入りしていると思っているわけだろ?」

冬馬「あぁ、そうだな。」

夏奈「ならば、その思いこみを現実にしてやればいい。」

冬馬「えっ現実にするって…どうやって?」

夏奈「それは…」

冬馬「それは…?」

夏奈「トウマ!女装しなさい!」

冬馬「えっ!?」

翌日 南家


夏奈「つまり、トウマ…お前はアキラの妹であるトウマを演じればいい。」

冬馬「演じる?演じるって、実際おれはアキラの妹のトウマなんだから、全部事実だろ。」

夏奈「そう!全部事実!だけど、今のトウマは藤岡には男だと思われている。」

冬馬「う、うん。そうだな。」

夏奈「だから、女装して今のトウマではない、アキラの妹のトウマという子がいると藤岡に確信させればいい。」

冬馬「な、なるほど。」

夏奈「というわけで、早速ですが、トウマ。今日は女装の先生に来ていただきました。マコちゃんです。」

マコ「えへへ、よろしく。」

冬馬「よろしくお願いします…っておかしいだろ!」

夏奈「何もおかしくないよ!」

冬馬「いやいや、そもそもおれは女なんだから、女装っていう言葉自体まちがってるだろ。しかも、なんで女のおれが、男のマコトに女装の仕方を学ぶんだよ。」

夏奈「トウマ…良く考えてみろ…お前はうちでは男か女か?」

冬馬「まぁ、千秋の弟ってことになってるから…男だな。」

夏奈「そうだ、お前は男だ。ならば、男が女の格好をするんだから女装で間違ってない。」

冬馬「うーん、確かにそうかもしれない。」

夏奈「つまり、本当は女だが、訳あって男を装っているやつが、訳あって女を装うわけだ。」

冬馬「もう訳あり過ぎて意味が分からないな。」

夏奈「ごちゃごちゃ言ってないで、先生、トウマに女装の極意を1つ教えてあげてください。」

マコ「えっ、えっと…女装とは…女になりきることです。」

夏奈「おぉ、さすが先生、奥が深い。」

冬馬「そうか?当たり前のことを言っただけな気がするぞ。」

夏奈「こら、そこ!先生に失礼じゃないか!一見、当たり前のことのように聞こえるがこれがなかなか難しい。そうですよね先生?」

マコ「えっと…うん。そうだぞトウマ。」

冬馬「絶対今考えただろ。しかもマコト、お前さりげなく偉そうだぞ。」

夏奈「おい、トウマ、先生に向かってなんという言葉遣い。」

冬馬「いや、だってマコトから学ぶことなんて…」

夏奈「考えてみなさいよ。お前は藤岡からどう思われている?」

冬馬「えっ、男だと思われてるよ。」

夏奈「だろ?だが、マコちゃんは藤岡からどう思われている?」

冬馬「女だと…ハッ!」

夏奈「気がついたか?そう、お前は藤岡から女だと思われる点でマコちゃんに負けている!」

冬馬「そうか…先生!おれに女装の極意を教えて下さい。」

マコ「お、おう任せろトウマ!」

夏奈「という訳で、さっそくトウマを女の子にします。」

冬馬「具体的には何をするんだ?」

夏奈「まずは、服を女の子らしいものにします。ほら、先生、早く用意して。」

マコ「お、おう。」

ササ

マコ「用意しました。」

夏奈「よし、先生ご苦労。さて、ここに千秋の服と私の昔の服を用意した。」

冬馬「あれ?春香のは?」

夏奈「春香のを着たいか?」

冬馬「えっ?なんかあるの?」

夏奈「春香の服を着てもいいが、胸の辺りが愉快なことになるぞ。それでも着たいか?」

冬馬「…千秋と夏奈のでいい。」

夏奈「よし、それじゃ早速着替えてみろ。」

冬馬「…」

マコ「ん、どうした冬馬?」

冬馬「お前は出ていけー!」

マコ「は、はい、すいません。」

メーイクアップ

夏奈「先生もういいよー」

ガラガラ

マコ「おぉ、トウマ女っぽく見える。」

冬馬「当たり前だろ、女なんだから。でも、なんかこの服、ふりふりしてて着にくいなぁ。」

夏奈「まぁ冬馬は普段こういう服着ないからね。少ししたら慣れるよ。」

冬馬「うーん、そうかな?」

夏奈「他の服も着てみる?」

冬馬「あぁ、そうだな。」

千秋「おい。私の服を着て何をやっている?」

マコ「あっ千秋。」

夏奈「おぉ千秋、実はな… 」

カクカクシカジカ

千秋「なるほど。そういうことなら私も協力しよう。」

夏奈「じゃぁ次はこれなんてどうだ?」

千秋「うん、そっちの方がトウマには良いかもしれん。」

マコ「じゃぁおれは…」

千秋「おい、マコちゃん。何故部屋から出ようとする?」

マコ「えっ…だって…」

千秋「女どう…」

夏奈「千秋、ちょっと来なさい。」

千秋「む、なんだ夏奈偉そうに。まぁ、いいだろう。」

夏奈「マコちゃんはトウマのことを男だと思ってるだろ(思ってるとみんなが思ってる)。」コショコショ

千秋「えっ!?そうだったっけ?」コショコショ

夏奈「一応原作だと、その辺は触れられてないが(まぁお互い正体知ってるから触れる必要もないんだけど)、このssではそう言うことにしておこう。」コショコショ

千秋「えっ?原作?SS?それは、なんの話だ?」コショコショ

夏奈「千秋…今それが重要か?今重要なのはマコちゃんはトウマのことを男だと思っているということだ(そう千秋に思わせること)。」コショコショ

千秋「む、そうだな。マコちゃんがトウマを男だと思っているならあの反応も理解できる。しかし、それならば教えてあげればいいんじゃないか?」コショコショ

夏奈「それだとマコちゃんが混乱しちゃうでしょうよ。今まで男だと思ってた子が本当は女だったなんて。」コショコショ

千秋「そうだな。 ハ〇ヒの佐〇木くらい驚きだな。」コショコショ

夏奈「いやいや、 はが〇いの幸〇くらい …」コショコショ

千秋「いやいやいや、I〇のシャ〇ロットくらい…」コショコショ

夏奈「いや、お前、I〇出てないだろ。」コショコショ

千秋「出てるってなんだ。出てるか出てないかがそんなに重要か?」

夏奈「そういう流れだったでしょうよ?しかも、軽く流したけど、佐〇木はまだアニメ出てないでしょ。」

千秋「いやいや、それを言うなら幸〇だってどうなのだ?あんな後付けみたいな設定で。」

夏奈「な、なにをー。だいたいあんたは主人公じゃないでしょうが。」

千秋「ふっ、夏奈…お前も残念なやつだ。確かにみなみけのお前は人気があるだろう。しかし、はが〇いのお前に需要があるのか?圧倒的に嫌われてるのに気がついていないのか?それに引き換え私は、どう考えても一番人気。映画まであるくらいだ。」

夏奈「あ、あんなのはエ〇ァのパクりじゃないさ。どこの綾〇よ。こっちは、I〇も2期を絶賛放映中。 なのにそっちは原作ストックあんなにあるのに…ププ…残念だな千秋。」

千秋「つ、つーかこれからっしょ!」

冬馬「お、おい千秋、夏奈…(途中から全然コショコショじゃなくなってたけど…)」

夏奈「あ、あぁ。」

千秋「と、とにかくマコちゃんがトウマを男だと思ってるなら私たちもそれに乗ってやろう。」コショコショ

マコ「…?」

夏奈「わるいわるい!さぁ、トウマが着替えるんだったね。じゃぁ私たちは外で待ってるから着替えたら言ってちょうだい。」

冬馬「わ、分かった。」

メイクアップ

冬馬「もういいぞ。」

夏奈「どれどれ…おぉ、さっきより良いじゃない。」

千秋「うん、これならどこからどう見ても女だな。」

冬馬「そうか?それならいいんだけど。」

夏奈「しかし、なにか足りない気がするな…」

千秋「そうか?私には女に見えるが?」

夏奈「いや、確かに女に見えるんだけど、女かと言われたら、100%女だとは断言しにくいような…」

千秋「うん、そう言われればそうだな。だが、何故だろう?」

冬馬「お前ら言いたい放題だな。」

マコ「言葉遣いじゃないかな?」

夏奈「おぉ!そうだ!言葉遣いだ!やるな先生!」

冬馬「夏奈、さっきから先生のことを先生と思ってないだろ。」

千秋「さすがマコちゃんだ。そこは盲点だった。トウマは言葉遣いが女らしくない。」

冬馬「いや、千秋には言われなたくないな。」

マコ「うん、トウマは女なのに言葉遣いが男っぽいんだよな。」

冬馬「それ言っちゃったらお前がおれを女だって知ってることばれるぞ。」

千秋「ん?どうしたトウマ?」

冬馬「良かったな、千秋の耳は都合の悪いことは聞こえないようになってるみたいだ。」

夏奈「さっきからトウマ、一人で何をブツブツ言ってるのよ?」

冬馬「あーうん。ごめん。」

千秋「とりあえず、トウマは言葉遣いを改めろ。」

冬馬「お、おう。」

千秋「バカヤロー!」

冬馬「えぇ!?」

千秋「言葉遣いを改めろって言っただろ。」

冬馬「じゃぁ何て言えば良いんだよ?」

マコ「と、とりあえず丁寧な感じで話してればいいんじゃないか?」

冬馬「丁寧か…?『分かりました。』こんな感じか?」

千秋「まぁいいだろう。」

夏奈「言葉遣いはそれでいいな。あとは…」

冬馬「まだあるのか?」

夏奈「そうだ、人形だ!人形を持っていれば女の子らしさがアップする。トウマ、前に作った藤岡2号を持ってきなさい。」

冬馬「あ、あぁあれか…よし、分かった。」

夏奈「よし、これで完璧だ。あとは明日藤岡を呼び出せば…」

冬馬「え、えぇ…明日か…」

千秋「トウマ、善は急げと言うだろ。」

冬馬「そうか…よし、頑張るぞ!」

翌日 南家

冬馬「か、夏奈…これで本当に大丈夫か?」

夏奈「大丈夫。どっからどう見てもお前はアキラの妹のトウマちゃんだ。」

冬馬「トウマ…ちゃん?なんだよ夏奈気持ち悪いな。」

夏奈「よく考えろトウマ、男のお前がトウマと呼ばれているなら、アキラの妹のトウマはトウマちゃんと呼ばれているのが自然だろ?」

冬馬「た、確かに…」

マコ「よろしくな、トウマちゃん。」

冬馬「お、おう。よろしく…マコ…ちゃん。」

千秋「おいトウマ、言葉遣いには気を付けろと昨日あれほど言っただろ。」

冬馬「あ、あぁ、そうでしたね。」

千秋「夏奈、藤岡はいつ来るんだ?」

夏奈「今日学校で呼んでおいたから…そろそ…」

ピンポーン

冬馬「き、来た。」

夏奈「よし、千秋、トウマ、マコちゃん、準備しろ。」

ガラガラ

藤岡「お邪魔します。こんにちは、南、千秋ちゃん、マコちゃん…あと、えっと…?」

夏奈「あーそういえば、藤岡は会うの初めてだったか?」

藤岡「あー、うん、そうだね。」

夏奈「アキラの妹のトウマちゃんだ。」

冬馬「初めまして藤岡さん。」

藤岡「あぁ!初めまして。トウマちゃんのことは前にアキラから聞いてたんだよ。」

冬馬「そうですか。ふつつかものの兄がお世話になっております。私も藤岡さんのことは千秋さんや夏奈さんから伺ってますよ。」

藤岡「いやいや、お世話なんて…というか、アキラが言っていた印象とだいぶ違うんだね。」

夏奈「えっ?アキラは何て言ってたの?」

藤岡「たしか、男勝りな性格って…だから、トウマが実は女で、アキラの妹なんじゃないかって思っちゃったよ。あっ、トウマっていうのはトウマちゃんのことじゃなくて…」

冬馬「トウマ君のことなら存じております。 確かにトウマ君とは名前が一緒ですが、あまり間違えられたことはないですね。」

藤岡「そ、そうだよね。ごめんごめん、アキラの奴が男勝りとか言ったのは、ただの謙遜だったんだね。だってこんなに女の子らしくて可愛いんだもん。」

冬馬「か、可愛い…//お、ではなく、私が?」

藤岡「うん。トウマちゃんが。」

冬馬「そ、そんな…可愛いだなんて…照れてしまいます…」

千秋「…」

冬馬「で、ですが私なんかより千秋さんのほうが…あら?千秋さんいずこへ?」

千秋「私は用を思い出したので部屋にいる。」

ガタン

冬馬「えっ?千秋さん?」

マコ「ち、千秋!」

藤岡「ど、どうしたんだろ千秋ちゃん…」

夏奈「ほっといていいぞ。姫はちょっとご機嫌ななめになっただけだから。」

藤岡「そうなの…?ト、トウマちゃんは千秋ちゃん達と同じ学校なのかな?」

冬馬「は…」

夏奈「待て、トウマ。」コショコショ

冬馬「どうしました夏奈さん?」コショコショ

夏奈「バカ、今はトウマでいいんだよ。それよりも、千秋達と同じ学校ということにするのはまずいぞ。」コショコショ

冬馬「えっ?なんでだ?」コショコショ

夏奈「ひょっとしたら、藤岡が内田達にトウマちゃんについて聞くかもしれないだろ。」コショコショ

冬馬「そうか、そうなると、ひょっとしたら藤岡にバレるかもしれないな。」コショコショ

夏奈「そうだ。だからひょっとしないように学校は違うことにしておけ。」コショコショ

冬馬「よし、分かった。」コショコショ

藤岡「み、南…?」

夏奈「あぁ、わるいわるい。ちょっとトウマちゃんとガールズトークをね。で、なんだっけ?」

マコ「トウマちゃんが千秋達と同じ学校かって話だぞ、夏奈。」

冬馬「あぁ、千秋達とは…」

夏奈(トウマノ アシ パンチ)

冬馬「痛ッ…えっと…千秋さん達とは残念ながら違う学校なんです。」

藤岡「そうなんだ。じゃぁどうやって仲良くなったの?」

冬馬「そ、それは…」

夏奈「考えてみろ藤岡、アキラと私は仲が良い、藤岡は知らないけど、アキラの兄と春香も仲が良い、それならばアキラの妹と千秋の仲が良いのも当然じゃないか?」

藤岡「そっか、そうだよね。」

冬馬(本当はおれと千秋が最初に仲良くなって、アキラとナツキはその後なんだけど…藤岡はそれを知らないから問題ないか。)

ピンポーン

夏奈 冬馬 マコ「!?」

藤岡「あれ?誰か来たみたいだよ?」

夏奈「あ、あぁ…」

夏奈(やばいな…)

冬馬(今、他の誰かが来たら…)

マコ(冬馬の変装がバレる…かも…)

夏奈(誰が来た?)

冬馬(頼む…)

マコ(空気が読める人…)

ガラガラ

内田「夏奈ちゃん、お邪魔します!」

夏奈「う、内田か。」

内田「あっ、こんにちは、藤岡君、マコちゃん…と…」

冬馬(や、やばい…)

夏奈(バレたか…)

内田「トウマちゃん。」

冬馬「えっ?…あっ…」

千秋「(ピース)」

夏奈(千秋ナイスプレイ。)

千秋(それほどでもあるよ。)

冬馬「お久し振りです、内田さん。」

マコ「よ、よう内田!」

藤岡「こんにちは。」

内田「あれ?もうおやつ食べちゃったの?」

夏奈「内田、お前はうちをお菓子屋さんか何かと勘違いしてないか?」

内田「そ、そんなことないよ。千秋の家は千秋の家だよ。それよりも、何話してたの?」

夏奈「あぁ、藤岡とトウマちゃんが初めて会ったから、お互いに紹介をな…」

プルルルル プルルルル

千秋「電話か?春香姉様からかもしれない。私が出よう。…もしもし…」

内田「へ、へぇ…藤岡君も、トウマちゃんも良く来るのに会ったことないなんて意外だなぁ。(棒)」

藤岡「そうなんだよ。トウマちゃんはだいたいみんなと会ってるのかな?」

冬馬「そ、そうですね。え、えーと、どうでしたかね、夏奈さん?」

夏奈「ま、まぁ会ってる人もいれば会ってない人もいるんじゃないかなぁ。」

藤岡「そうなんだ、この家は人がいっぱい来るからね。」

夏奈「そうだ。うちは来るものを拒まずだからな。」

千秋「おい、夏奈。」

夏奈「どうした千秋?」

千秋「私は春香姉様の買い物の手伝いをしてくる。後は頼んだぞ。」

夏奈「あぁ分かったよ。いってらっしゃい。」

スタスタ ガチャ

夏奈「さて、なんの話だったかな?」

内田「夏奈ちゃん、話は一区切りついたところだと思うよ。」

夏奈「ん?そうだったか?」

藤岡「そういえば、トウマちゃんのお兄さんってアキラ以外に二人いるんだよね?」

冬馬「はい。先程話に出ましたが、ナツキという二番目の兄は春香さんと仲良くしていただいてるようです。一番上の兄は…特に誰とも繋がりはありませんね。おそらく。」

夏奈「私も、ナツキってのには会ったことあるけど、一番上の…えっと…」

冬馬「ハルオです。」

夏奈「そう、そのハルオってのには会ったことないな。今度連れてきなよ。」

冬馬「はい、兄に伝えておきます。」

藤岡「おれはアキラにしか会ったことないな…こん」

ピンポーン

夏奈 冬馬 内田 マコ「!?」

藤岡「あっ、おれが出るよ。」

夏奈「ふ、藤岡…行っちゃった…」

冬馬「おい夏奈、さっきみたいに説明できないとヤバイんじゃないか?」

内田「夏奈ちゃん…」

マコ「大丈夫なのか、夏奈?」

夏奈「冬馬の変装は完璧なはずだ。マコちゃんだって今までバレてないんだから、誰が来ても大丈夫だ。」

内田「あっ来たよ…」

ガラガラ

藤岡「連れてきたよ。」

吉野「おじゃまします。」ニコニコ

内田(げぇ、吉野!?)

冬馬(よ、吉野だ…)

マコ(吉野が出たぞー!)

吉野「あれ?みんなどうしたの?まるで、 虎牢関で呂布に出会ったみたいな顔してるけど? あっでも内田は、赤壁逃亡中に関羽に出会ったみたいな顔してるね?」

藤岡「えっ呂布?関羽?」

夏奈「よ、吉野、来ていきなりそのボケはツッコミずらいぞ。」

吉野「アハハ、そうだね、ごめん夏奈ちゃん…ところで…なんでトウ」

内田「あれ!?吉野は会うの初めてだっけ!?」

マコ「そ、そういえばそうだったな!」

夏奈「吉野、こちらトウマちゃんだ。」

冬馬「トウマです。よろしくお願い致します。」

吉野「…吉野です。よろしくね。」ニコニコ

藤岡「吉野さんも初めて会ったんだ。トウマちゃんは良く来てるらしいんだけど、実はおれも今日初めて会ったんだよ。」

吉野「へぇ、トウマちゃん良く来るんだ?」

冬馬「は、はい。まぁ…」

吉野「トウマちゃんは小学生なの?」

冬馬「はい。皆さんとは違う学校ですが。」

吉野「そっか…じゃぁ千秋達とはどうやって知り合ったの?」

冬馬「そ、それは、兄が夏奈さんと仲が良いので、そこから(さっき藤岡にも同じ質問されたのに…吉野からの質問は同じ質問とは思えない恐ろしさを感じる… これが難考不惑の吉野嬢… )」

吉野「へぇ、あれ?その人形って前にトウマが作った人形だよね?なんでトウマちゃんが持ってるの?」

冬馬「えっと…それは…」

夏奈「前にトウマちゃんがトウマの持ってる人形を見て、欲しくなったから作ってもらったんだよ。な、トウマちゃん?」

冬馬「は、はい。このつぶらな瞳が可愛くて…」

吉野「あぁ、そうだったんだ。私はてっきりトウマが変装してるのかと思ったよ。」

冬馬「ヒッ…」

夏奈(落ち着け、これは吉野の罠だ。)

吉野「どうしたの夏奈ちゃん?私のことを孔明でも見るような顔で見てるけど。」

夏奈「こ、孔明!?な、なんのことだかさっぱり分からないな。」

藤岡「ハハハ、確かに名前は同じだけど、トウマは男の子でトウマちゃんは女の子なんだから、そんなことを言ったら失礼だよ。」

吉野「あっ、そうだよね…ごめんねトウマちゃん。」

冬馬「いえ、同じ名前だから間違えられても仕方ないですよね。」

内田「そ、そういえば吉野。宿題やった?」

吉野「あぁ、うん。やってきたよ。」

内田「あっ、じゃぁあの難しいところ見せてよ。」

マコ「あっ、おれも!」

冬馬「あっ…お…」

吉野「えっ?なんで中学生のマコちゃんと、他の学校のトウマちゃんが反応するのかな?」

マコ「あっ、いや、ほら、難しい問題ってどんなのかなって思って。ほら、おれには父親譲りの知的欲求があるから。」

吉野「そっか。トウマちゃんは?」

冬馬「私は…他の学校は今どの辺まで進んでるのか気になったので…」

吉野「ふーん。まぁいいや、はい、これが宿題だよ。」

内田「わーい、ありがとう吉野。」

カキカキ メモメモ

吉野「なんでマコちゃんとトウマちゃんまでメモしてるのかな?」

マコ「いや、後で解いてみようかなって、ほら、おれには母親譲りの向上心があるから。」

冬馬「わ、私も、後で解いてみようかなって…」

吉野「そっか、そういえば、トウマちゃんとマコちゃんってどこの学校に通ってるの?」

冬馬 マコ「えっ…」

冬馬 マコ「…」

吉野「あれ?なんで黙っちゃうの?自分の通ってる学校だよね?」

マコ「えーっと、おれは…まぁ…あっちの方の…」

冬馬「わ、私はそっちの方の…」

吉野「あっちとかそっちとかって表現なんだ。面白いね。」

夏奈「まぁまぁ吉野、学校なんてどうでもいいじゃないか。」

内田「そ、そうだよ吉野、学校なんて関係なく二人とも友達だよ。」

吉野「うん、そうだね。それにしてもやっぱり夏奈ちゃんの家はおもしろいね。」

夏奈「ん?どうしてだ?」

吉野「だって、マコト君と似てるマコちゃんがいたり、トウマと同じ名前のトウマちゃんがいたりして…そういえばトウマは今日どうしたんだろうね?」ニコニコ

夏奈(これは…)

内田(完全に気がついてる…)

マコ(ブルブル)

冬馬(ブルブル)

藤岡「そういえばトウマ来てないね。」

内田(誰か…)

夏奈(吉野に勝てるやつは…)

冬馬 マコ(いないの?)

吉野「…?」

ガラガラ

千秋(ここにいるぞー!バカヤロー!)

千秋「おい、吉野。」

吉野「あっ千秋おかえり。」

千秋「あ、あぁただいま。それで吉野よ。何度も言っているがマコちゃんとあのバカヤローを一緒にするな。マコちゃんに失礼だ。それと、トウマとトウマちゃんを一緒にするのもやめろ。トウマちゃんはトウマの何倍も可愛いんだからな。あとトウマなら今日は来ないぞ。さっき外で会った時に言っていた。なんでも藤岡とサッカーの約束をしたらしい。」

藤岡「あれ?そうだったっけ!?」

千秋「うむ、だから藤岡早く行ってやれ。」

藤岡「そうだね。じゃぁ南、おれはこれで。」

夏奈「あぁ、またな。」

春香「あら、藤岡くん。」

藤岡「あっ春香さん、おじゃましました。」

バタン

春香「あれ?トウマなんでそんな格好してるの?」

冬馬「はぁぁぉ…疲れた…」

吉野「…」

内田「吉野、春香ちゃん、これはね…」

カクカク シカジカ

春香「あぁ、そういうことだったんの。」

吉野「私全然気がつかなかったよ。」ニコニコ

夏奈 冬馬 内田 マコ(絶対嘘だ。)

春香「なら、トウマは早く藤岡君のところに行ったほうがいいんじゃないの?」

冬馬「あっそうだな、じゃぁ行ってくるよ。千秋、夏奈今日はサンキュー。」

バタン

春香「さて、早速夕飯の準備をしましょうか。」

千秋「はい、春香姉様。私もお手伝いします。」

内田「あっ私もー!」

夏奈「なんだ内田、お前図々しくもうちで食べていくつもりか?」

内田「だって、おやつ食べてないもん。」

春香「夏奈はお風呂掃除の当番でしょ?」

夏奈「ちぇっ、覚えてたか、まぁ全部うまくいったし、仕方ない。」

スタスタ

マコ「…」

吉野「…」

マコ「あの、よし…」

吉野「マコちゃんは、トウマみたいに私に言うことないのかな?」ニコニコ

マコ(おれだけうまくいってない…)

翌日 中学


藤岡「そういえば、昨日トウマちゃんに会ったよ。」

アキラ「そうですか。トウマは迷惑をかけませんでしたか?」

藤岡「迷惑だなんてとんでもない。すごい女の子らしくて可愛い妹さんじゃないか。」

アキラ「えっ?トウマがですか?」

藤岡「全くアキラは謙遜しちゃって。」

アキラ「はぁ…(本当にうちのトウマだったのかな?)」

高校

速水「保坂ー」

保坂「ん?なんだ、また速水か…」

速水「相変わらず失礼ね。」

保坂「それで、何か用か?」

速水「『ここにいるぞー!』って何?」

保坂「お前も少しは三国志に興味をもったみないだな。いいだろう、説明しよう。『ここにいるぞー!』とは裏切り者の魏延が『わしを殺せるものがあるか』と言ったときに、馬岱が『ここにいるぞー!』と言って魏延を斬ったことによる名言だ。そしてこれは全て亡き孔明の仕掛けた策だったのだ。つまり孔明の罠だ。」

速水「ふーん、でもそれって三国志演技の話だよね?」

保坂「やはり、速水は三国志を知っているじゃないか。」

速水「知らないわ。」

保坂「…そうか。それならそういうことにしておこう。」

速水「むむむ」

保坂「何がむむむだ。」

速水「保坂にはめられた…これが保坂の罠なのね。」

保坂「あぁ、今日も空は青く澄みわたっている。南春香、君は今何をしているだろう?愛し愛される人を探してはいないか?この世界中のどこに自分を一番愛してくれる人がいるのかと…ならばおれはこう叫ぼう…『ここにいるぞー!』アハハアハハアハハハハ」






終わりです。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。
今までのSSで冬馬をあまり使っていなかったので、使ってみようと考えて作ったのですが…どうも誰が主役なのかよく分からない感じになってしまいました。
個人的にはヒトミとナツキを出したいのですが、良いネタがなかなか思いつきません。誰かネタあったら下さい(土下座)
今回は、三国志ネタを多く入れてしまったので、分からなかった方、申し訳かりませんでした。
何か意見ありましたら参考にしますので、よろしくお願いします。厳しい意見も待ってますが、ガラスのハートの持ち主なので、できればオブラートにお願いします。

乙。今回も吉野嬢にはゾクゾクさせてもらった。

乙!
今回は保坂オチだったから俺の出番はないな!!


ナツキとヒトミか…
たしかに思い付かんなwww

>>100
毎回吉野と保坂にはお世話になってしまってるんですよね…この二人なしでもネタが書けるようにしなければと思ってるんですが。

>>101
前回最後に保坂のセリフ書いてくれた方ですかね?
自分は千秋で締めるのが好きなのですが、あの保坂がよかったので、今回は保坂で締めさせてもらいました。

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