渋谷凛「えっ…」 (270)
モバマスの渋谷凛ちゃんメインののSSです。
急激に思いついたので書くことにします。
遅筆ですがよろしくお願いします。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383752189
外 「チュンチュン」ペロペロ
凛 「ん…、おはようハナコ。もう散歩の時間?」
凛 「今日も晴れてて気持ちいいね」
ハナコ「ワン!」
凛 「今日もお仕事。悪くないね、プロデューサーに会えるし」
凛 「今日は…レッスンだけか。まぁまだ駆け出しだしね」
凛 「トップアイドル目指して頑張らなきゃ」
凛 「じゃあお母さん行ってくるね」
凛 「…♪」テクテク
凛 (ん、ちょっと早く来すぎちゃったかな?)
凛 (予定の時間にはずいぶん余裕があるや)
凛 (ま、いいか。プロデューサーと話でもしよ)
P 「~~」ペチャクチャ
ちひろ「~~」ペチャクチャ
凛 (あ、プロデューサー達が話してる。何の話してるんだろ)ドアニミミヲアテル
P 「正直ですね、俺渋谷ってちょっと苦手なんですよね」
凛 (え?え?)
凛 (しかも私のこと渋谷って…)
ちひろ「そうなんですか?」
P 「えぇ。なんかこう…若者~!って感じじゃないですか」
P 「自分にはちょっと向いてないですよ」
凛 (う、嘘…)
ちひろ「そうですか?プロデューサーさんも若いじゃないですか」
P 「いやー、俺も大人になりましたからね。ちょっとあのノリにはついていけないですよ」
ちひろ「そうですか…でもお仕事ですからね」
P 「えぇ、その点は大丈夫です。ちゃんと割り切ってますから」
凛 (そう…そうなんだ…)
P 「とはいえちょっと気が重いんですよね…」
P 「何話せばいいのかも困っちゃいますし…」
ちひろ「そんなこと言ってプロデューサーさんお話得意じゃないですか」
凛 「…」
P 「そりゃまぁ多少は慣れてきましたからね」
P 「でもやっぱり無理してるんだなぁって。帰るとドッと疲れが出ますもん」
ちひろ「あはは。そしたらどうです?仕事終わりに一本」
P 「い、いや、それはちょっと…一杯の方ならいいですけど」
ちひろ「私はそっちでもいいですよ~」
P 「じゃあそっちの方で…」
P 「あれ、そろそろ凛が来る時間なのにまだ来ないですね…」
ちひろ「そうですね。そろそろ仕事モードにしっかり切り替えてくださいね」
P 「はい。仕事終わりを楽しみに頑張りますよ」
ちひろ「うふふ。私もお仕事頑張っちゃいますね」
凛 「……」
島村(島村卯月!今日も元気に事務所に登場ですっ!)
島村(ん?あれは凛ちゃん?)
島村「おはよー、凛ちゃんっ♪」
凛 「あ、お、おはよう…」
島村「こんなところで何してるの?先事務所入ってるよ~」
凛 「あっ、ちょ、ちょっと、卯月待って…!」
島村「おはようございま~す!」
ちひろ「おはよう、卯月ちゃん」
P 「おはよう、卯月」
P 「なぁ、凛がまだ来てないんだがどこかで見なかったか?」
島村「えっ、凛ちゃんならさっきそこで…」
ドア「!」バーン
P 「」
ちひろ「」
島村「?」
凛 「…おはよう」
ちひろ「お、おはよう凛ちゃん」
P 「おはよう、凛。ただな、もうちょっとドアは静かに…」
凛 「別に無理しなくていいんだよ?」
凛 「いつも通り渋谷って呼べばいいじゃん」
P 「」
ちひろ「」
島村「」
P (ちひろさん凛に何かしたんですか…?)コゴエ
ちひろ(い、いや…プロデューサーさんこそ何かしたんじゃないですか?)コゴエ
凛 「そうやってコソコソするの凄くイラっとするんだよね」
凛 「い、言いたいことがあるならさっ、め、面と向かってハッキリ言えばいいじゃん!」グスッ
P 「お、おい凛…」
凛 「わ、私もうレッスン行くからっ」ダッ
P 「…」
ちひろ「…」
島村「…」
島村「…プロデューサーさん、一体何したんですか?」
島村「事と次第によっては私怒っちゃいますよ?」
P 「い、いや、本当に何が何だか…」
P 「ちひろさん、何か知りませんか?」
ちひろ「いえ、本当に私は何も…プロデューサーさんこそ何か知らないんですか?」
P 「昨日の仕事終わりも普通でしたし、特に何も…」
島村「でも凛ちゃん泣いてましたよ?!」バンッ
P 「あ、いや、そうなんだが、本当に何も…」
ちひろ「えっと…とにかく今はお仕事しましょ?凛ちゃんも時間が経てば落ち着くだろうし…」
ちひろ「卯月ちゃんもそろそろ撮影の時間でしょ?」
島村「あっ、はい…」
島村「じゃあ運動会の撮影行ってきます…」
卯月「あの、プロデューサーさん、凛ちゃんと仲直りしてあげてくださいね?」
卯月「凛ちゃんプロデューサーさんのこと信頼してるんですから…」
P 「あぁ…」
卯月「絶対ですよ?」
P 「わかった、約束だ。だから卯月は安心して撮影行ってこい」
卯月「はい、じゃあ行ってきます…」
ドア「バタン」
P「とは言ったものの全く原因が思いつかないんです…」
P「原因もわからずに、ごめんとか言ったらもっと凛怒りそうですし…」
ちひろ「凛ちゃんの性格的にそんな気がしますね…」
ちひろ「本当に何か思い当たることはないんですか?」
P「いえ、本当に全く…」
ちひろ「…」
P「…」
ちひろ「まぁとりあえず仕事しましょう」
ちひろ「それで凛ちゃんが帰ってきたらお話聞いてみましょう?」
P「そうですね、まずは仕事しないと…」
ちひろ「はいっ、じゃあこの話は一旦忘れるって事で!書類は一杯あるんですよっ!」
~レッスン場~
凛「…」
凛「…」
ルキトレ「~♪」
ルキトレ(今日は凛ちゃんのレッスンか)
ルキトレ(凛ちゃんにはプロデューサーさんも期待してるみたいだし、頑張らなくっちゃ)
ルキトレ(よーし、今日も頑張るぞー)
ルキトレ「おはようございm」
ルキトレ「」
ルキトレ(凛ちゃんが隅で体育座りしてる…)
ルキトレ(え?え?何があったの?)
ルキトレ「凛ちゃん…?大丈夫…?」
凛「あっ、もうそんな時間…?ごめんなさい、すぐ準備します…」グスッ
ルキトレ「えっ、で、でも…」
凛「大丈夫です、やるべきことはわかってますから」
ルキトレ「そ、そう?じゃあ…」
ルキトレ「はいっ、そこでターン!」
凛「…」
ルキトレ「しっかり背筋伸ばして腕を張って~」
凛「…」
ルキトレ「…」
ルキトレ(ダメね、動きにキレがないし、どこか上の空だし…)
ルキトレ「はいっ、じゃあ今日はここまで!」
もうこんな時間なのでそろそろ休むことにします。
明日は夜9時前後の再開になるかと思います。
こんな時間まで見てくださっている方がいらっしゃったら、ありがとうございました。
分量的には大体これで1/5~1/4くらいです。
お疲れ様です、少し遅くなりましたが再開します。
渋谷の話はお察しですが、さすがにそれで最後まで引っ張ろうってわけではないのでご勘弁を。
それではよろしくお願いします~。
凛「えっ、でもまだ全然…」
ルキトレ「凛ちゃん、今日はやっても意味ないよ。ゆっくり休みましょ」
凛「ダメ、ダメなの!私はもっとレッスンしてトップアイドルにならなきゃ…」
凛「だって、そうしなきゃ私は…」グスッ
凛「だから続けてください!」
ルキトレ「凛ちゃん…」
凛「私何でもするから…ちゃんと頑張るから…」
ルキトレ「凛ちゃん!」
凛「!」ビクッ
ルキトレ「凛ちゃん落ち着いて。どうしたの?いつもの凛ちゃんじゃないみたいだよ?」
凛「…」グスグスッ
ルキトレ「今日はゆっくりお話しましょ。私でよかったら何でも聞くから…ね?」
凛「…」ウッウッ
凛「…」
凛「…ごめんね、もう大丈夫」
ルキトレ「うぅん、気にしないで。で、何があったの?」
ルキトレ「トップを目指すのはもちろんだけど、今日はちょっとおかしかったよ?」
凛「うん…でもね…私がトップアイドルにならないと、きっとプロデューサーに捨てられちゃうから…」
ルキトレ「プロデューサーさんが?そんなこと言ったの?」
凛「うぅん、でもわかるの。プロデューサー私のこと嫌いだから…」
凛「だからね、もし鳴かず飛ばずだったら私は捨てられちゃう」
凛「でも、私は…だから…だから…」グスッ
ルキトレ「凛ちゃん…いくら凛ちゃんでもその話は信用できないな」
ルキトレ「プロデューサーさん凄く凛ちゃんに期待してると思うよ?」
ルキトレ「凄く私生活のこととかでも気を使ってるし…」
凛「私もね、そう思ってたんだけど…」
凛「今日事務所でね…ちひろさんにね…」
凛「凛は苦手だって…」
凛「若者だから合わないって…」
凛「仕事だから割り切って付き合ってるって…」
凛「…」ウエーン
ルキトレ「…」
ルキトレ「凛ちゃんそれ本当?私どうしても信じられないんだ」
凛「…」コクコク
ルキトレ「あのね、凛ちゃんこれは私が言っていいのかわからないんだけど…」
ルキトレ「凛ちゃんのレッスンが終わるとすぐにプロデューサーさんから電話かかってくるの」
ルキトレ「今日のレッスンの調子はどうでしたかー、って」
ルキトレ「それも凄く細かいところまで真剣に聞いてね、最後はいっつも自慢を聞かされるの」
ルキトレ「凛は凄いだろーって。凛の担当になれた自分は幸せだって」
凛「…」
ルキトレ「そのプロデューサーさんがそんな事言うとは絶対に思えないの」
凛「でもね…私のことね、いつも凛っていうのにね…」
凛「今日は渋谷って苗字で…」
ルキトレ「…」
凛「…」
ルキトレ「あの、凛ちゃん…?」
凛「何?」
ルキトレ「凄く言いにくいんだけど…」
凛「やっぱり?私嫌われてるんだよね…」グスッ
ルキトレ「私プロデューサーさんが凛ちゃんのこと渋谷だなんて呼ぶの聞いたことないし…」
ルキトレ「その…場所の渋谷だったんじゃないかなぁって…」
凛「…」
凛「…は?」
ルキトレ「だから…その…東京の…」
凛「い、いや、知ってるけど…」
凛(え、うそ…本当に…?)
凛(渋谷が苦手、若者、確かにつながる…)
凛「…」
凛「…」カァァ
ルキトレ「ど、どうかな?思い当たることとか…」
凛「ルキトレさん…ごめん、そうかもしれない…」
凛「どうしよう、私怒ってプロデューサーに怒鳴って出てきちゃった…」
ルキトレ「大丈夫ですよ、プロデューサーさんは優しいですから」
凛「そうですね、帰ったら謝らなきゃ…ちひろさんにも…」
凛「…どうしよ…」
凛「あっ、それにレッスンも…」
ルキトレ「今日はもうこんな時間だから終わりにしましょう?」
凛「え、で、でも…」
ルキトレ「明日からまた一緒に頑張ろ?プロデューサーさんには上手く言っておくから」
凛「…そうですね、ありがとうございます」
ルキトレ「うぅん、凛ちゃんが元気でて良かったよ」
ルキトレ「あ、ちゃんと帰る前に顔洗ってから、ね?」
凛「うん、そうだね…じゃあ今日はこれで」
ルキトレ「はいっ、お疲れ様でした!」
凛「あの…、本当にありがとうございました。ルキトレさんがいなかったらどうなっていたか…」
ルキトレ「うふふ、未央ちゃんがよく渋谷でプロデューサーさんとご一緒するって言ってたから、すぐ気づいちゃいました」
凛「…」
凛「…は?」
ルキトレ「い、いえ、その…」
凛「どういうこと?」ズイッ
ルキトレ「えと…、定期的にプロデューサーさんから一緒に渋谷来てくれないかって言われてるって…」
凛「プロデューサーから?」
ルキトレ「は、はい、その…今日も言われたってさっきのレッスンで嬉しそうに…」
凛「…」
凛「帰るね。お疲れ様でした」スッ
ルキトレ「で、でもですね、そういうのじゃなくって…」
ルキトレ「その…あれ?凛ちゃん?」
~事務所~
ちひろ「そろそろ凛ちゃんが戻ってくる時間ですね」
P「ちひろさん、俺どうしたらいいのか…」
ちひろ「しっかりしてください!プロデューサーさんは凛ちゃんのプロデューサーなんですよ?」
P「そうなんですけど…あんな怒って悲しそうな凛見た事ないですし…」
P「担当変わってくれとか言われたらどうしよう…」
ちひろ「そんなことないですって」
P「うぅ、胃が痛い…」
ドア「ガチャ」
ちひろ「あっ」
P「あぁ…」
凛「ただ今戻りました…」
ちひろ「お帰りなさい」
P「お帰り、凛。えっとさ…あー…」
凛「プロデューサー」
P「お、おう。なんだ?」
凛「朝はごめんなさい、ちょっと気が立ってて…」ペコリ
凛「ちひろさんもすみませんでした、失礼なこと言って…」ペコリ
ちひろ「うぅん、いいのよ大丈夫。むしろ凛ちゃんに何があったのか心配してたのよ?」
凛「本当にご迷惑をかけてすみませんでした」
P「いや、でも本当にあんな凛見た事無かったから心配したよ」
P「差し支えなければ何があったのか教えてくれないか?」
凛「えっと…ちょっと朝に嫌なことがあって…」
P「いや、話しにくいことならいいんだ。ただあまり抱え込むなよ?」
凛「うぅん、本当に大丈夫。ちょっと勘違いだったみたいだし」
P「そっか。良かったよ」
P「後で卯月にも声かけといてくれな?凄い心配してたから」
凛「わかった。後で電話しとくよ」
P「ん、よろしくな」
凛「ただね」
P「ん?」
凛「私ちょっと聞きたいことがあるんだ…」
ちひろ(な、なんか凛ちゃんからそこはかとなく邪気が…)
P「お、おう、どした?」
凛「今日のこれからの予定は?」
P「え?いや、普通に仕事だけど…」
凛「渋谷に行くんじゃないの?」
P「う、うん。よく知ってるな」
凛「しかも未央と」
ちひろ「え?未央ちゃん連れてってたんですか?」
P「い、いや、その1人じゃ恥ずかしいし寂しいじゃないですか…」
P「…ダメでした?」
ちひろ「まぁ本人が良いって言ってるならいいですけど…」
P「嫌がってはいないと思いますけど…多分」
凛(ふーん、未央もまんざらじゃないってわけね)
P「あっ、そろそろ行かなきゃ。待ち合わせの時間に遅れそうだし」
ちひろ「頑張ってきてくださいね」
凛(しかもちひろさんは公認、と。手強いね)
P「それで凛何か用だったか?アレだったら終わり次第連絡するけど」
凛「…」
P「…凛?」
凛「…私も行く」
P「へ?」
凛「どうしたの?私がいたら邪魔?」
P「そ、そんなことはないけど…」チラッ
ちひろ「いいんじゃないですか?凛ちゃんが行きたいっていうなら」
凛(なるほど、ちひろさんは中立なのね。ありがたい)
P「そ、そうですか?じゃあ凛軽く変装して…渋谷だと知ってる人もいるかもしれないしな」
凛「うん、ちょっと待ってて」ガチャ
P「…本当にいいんですかね?」
ちひろ「いいじゃないですか、凛ちゃんが行ってくれるって言ってるんですから」
ちひろ「ちょっと朝の件で気まずいからプロデューサーさんとお話がしたいんですよ」
P「そうですかね…もちろん凛が来てくれるのはありがたいんですが」
ドア「ガチャ」
凛「お待たせ。もういいよ」
P「そうか。じゃあ行ってきます、ちひろさん」
ちひろ「いってらっしゃい。頑張ってね、凛ちゃん」
凛(!!応援してくれた。ありがとうちひろさん…)
P「凛お腹すいてないか?」テクテク
凛「ん、大丈夫」テクテク
P「悪いな、凛。無理して付き合わなくてもいいんだぞ?」
凛(ふふん、そうやって追い返そうったってそうはいかないよ)
凛「うぅん、私もちょっと用事あったから」
P「そうか」
凛(ごめんね、未央。でもこれは譲れないの)
凛(ただ、今日は偵察。二人がどんな関係なのかまずは把握しないとね)
凛「未央とはどこで合流するの?」
P「先に駅に着いてるはずだ。さっきメールきたから」
凛「私が行くことも言ったの?」
P「いや、まだ返信してないから。もうすぐ駅に着くってさ」
凛(ふふふ、じゃあ未央は私が来ることを知らないんだね)
凛(私がいるの見たらどんな反応するかな)
P「あっ、いた」
凛「そうだね」
P「悪い、待たせたかな」バタバタ
未央「や、私もちょっと前に着いたとこだから」
未央「あれ?しぶりん?」
凛「やっほ」
P「今日は凛も来てくれるって…」
未央「そうなの?うわ~、しぶりん、ありがとう!」
凛「い、いや…」
凛(む、なんて爽やかな…ショックをおくびにも出さないとはやるね)
凛(しかし…)
P「いつも悪いな、未央。おかげでいつも助かってるよ」
未央「私は誰かさんのおかげでまだまだヒマが多いからね~」
P「いや、それは…すまん」
未央「ウソだよ!トップ目指して一緒に頑張ろうねっ♪」
P「そうだな。よろしく頼むよ」
未央「私がトップアイドルになるまでちゃーんと面倒みてね~♪」
P「もちろんそのつもりだよ」
凛(仲は良いけどまだまだだね。十分付け入る隙はありそう)
P「凛も改めてありがとうな。今日はよろしく」
凛「うん、気にしないで」
~渋谷~
P「かぁ~、やっぱり人が多いな」
凛「そりゃそうでしょ」
P「凛はよく来るのか?」
凛「最近はそうでもないけど、昔はちょくちょく来てたよ」
P「そっかそっか。じゃあ凛は頼りになりそうだな」
凛「ん、任せといて」
凛(何の話だかわかんないけど…)
P「じゃあ行くか」
未央「はいっ」
凛(おっ、ついにきたね、プロデューサーのデートプラン見学させてもらうよ)
P「ん~…」
P「あの辺の交差点からにするか」
未央「そうだね~」
凛(…ん?)
凛(え、何これ?)
P「…」
未央「…」
凛(プロデューサーも未央も交差点で立ち止まったまま十数分…)
凛(何これ、苦行?)
P「未央はどうだ?」
未央「そうだね~、特には…」
P「凛はどうだ?」
凛「え?あ、うん、こっちも特に…」
P「そうか。何かあったら教えてくれな」
凛「何かって…?」
P「そりゃ可愛い子というか華のある子というか…」
P「とにかくこれはって子を見かけたら教えてくれ、俺が見るから」
凛(……)
凛(こ、これ…)
凛(スカウトだー!何だそういうことだったの…)
凛(あぁ、そうなの…そういえば私もここでスカウトされたんだったね…)
凛「ここにはよく来てるの?」
P「まぁな。でも俺一人でスカウトしたってナンパかなんかと間違われるだろ?」
P「だからよく未央に一緒に来てもらってるんだ」
凛(なるほど…また私の勘違い…)
P「でも最近はあまり上手くいかなくってな」
P「未央と飯食って帰るだけになっちゃってるよ」ハハッ
凛(あ、あながち勘違いでもなかった…!)
P「でも今日は凛もいるしな。候補を見つけたらまずいただきだ」
P「あとはアイドルの原石がいるかどうか…」
凛「プロデューサーって手当たり次第に声かけてるんじゃないの?」
P「そんなことしたってしょうがないだろ?一応色々考えてるよ」
P「凛の時はこう…ティンっときたんだけどな。最近そういう子に巡り合わないんだよな」
凛「…何それ?」
P「何というか上手く表現できないけど…とにかくビビっとくるものがあるんだよ」
凛「私にはそれがあったの?」
P「あったからスカウトしたんだよ」
凛「そう…」
P「だから頑張ってくれよ?そうじゃないと俺が好みで声かけてるみたいに思われるからな」
凛「ん、頑張るよ」
P「おう、よろしく頼むぞ」
P「まぁ、心配はしてないけどな。最近凛も…ん?ちょっと待って」ダッ
凛「えっ、何?」
う、もう眠くてダメ…
まだ全体の3/5くらいのつもりですが、寝オチしそうなのでこれくらいにします。
もし、こんな時間まで読んでくださってる人がいたらありがとうございました。
明日も夜9時くらいに再開予定です。
お疲れ様です、これから再開します。
それでは、よろしくお願いします~。
P「どうも、こんにちは。今ちょっとお時間ありますか?」
??「へ、ナンパ?アタシちょっとそういうのはお断りなんで…」
P「い、いえ、私CGプロダクションでプロデューサーをしているPという者でして…」
P「あ、名刺どうぞ」
??「凄いね~、手が込んでるね~」
??「でもアタシそんなのに引っかからないから。そう思われてるなら心外かな。それじゃ」
P「うそ、いや、ちょっと待って…凛!りーん!」
凛「…何?大声出さないでよ、恥ずかしい」
P「ご存知かわからないですけど、ウチに所属しているアイドルの渋谷凛でして…」
??「凄ーい、渋谷凛じゃん。ホントに本物?」
凛「えっ、うん、そうだけど…」
??「そう、じゃあごめんね。ホントにプロデューサーだったんだね」
P「いえ。あの、もし宜しければお名前を伺いたいのですが…」
??「城ヶ崎美嘉だよー。はじめまして★」
P「城ヶ崎さんですね。それでアイドルなどに興味はないでしょうか?」
美嘉「えっと…ちょっと急に言われても…」
P「あなたには光るものを感じるんです。あなたなら絶対にトップアイドルになれると思うんです」
美嘉「い、いや、ちょっと…」
凛「…プロデューサー」
P「お願いします!お試しって事で3日だけとかでも!お願いします!」ガシッ
美嘉「きゃっ」
凛「プロデューサー!」
P「え?あっ、すいません、少し興奮してしまって…」パッ
P「その…失礼しました。ですがお話したことは本気ですので…」
P「渡した名刺の方に電話番号が載っておりますので、その気になりましたらPまでご連絡ください」
美嘉「は、はい…」
P「もしよろしければご連絡先を教えていただきたいのですが…」
美嘉「い、いえ、アタシの方から連絡するので」
美嘉「それじゃ、アタシちょっと用事があるのでっ」ダッ
P「あっ、行っちゃった…」
P「どうかな、凛。城ヶ崎さん来てくれるかな?」
凛「プロデューサー…」
P「うんうん」
凛「来るわけないじゃん」
P「えっ」
凛「初対面であんなにグイグイいって、手まで握っちゃって…」
凛「そんな不審者のところに来ると思う?」
P「あれはちょっと興奮して…」
凛「向こうもそう思ってくれればいいけどね?少し考えた方がいいよ」
P「そうか…せっかく逸材だと思ったのに…」
未央「ま、まぁ、また会うこともあるかもしれないしっ!」
P「そうだな、その時には…!」
未央「それで、これからどうするー?」
P「そうだな、もう遅いし、今日はこれくらいにするか」
未央「ご飯は~?」
P「今日はもう遅いしな。二人も連れ歩くわけにもいかんだろ」
P「また今度な」
凛(…ん?)
未央「そっか。それじゃあ私は向こうだから。しぶりん、また明日ねっ♪」
凛「うん、また明日ね」
未央「しぶりんはプロデューサーと同じ方向だよね?上手くやんなよ~」コソッ
凛「ちょっ、未央!」
未央「それで、これからどうするー?」
P「そうだな、もう遅いし、今日はこれくらいにするか」
未央「ご飯は~?」
P「今日はもう遅いしな。二人も連れ歩くわけにもいかんだろ」
P「また今度な」
凛(…ん?)
未央「そっか。それじゃあ私は向こうだから。しぶりん、また明日ねっ♪」
凛「うん、また明日ね」
未央「しぶりんはプロデューサーと同じ方向だよね?上手くやんなよ~」コソッ
凛「ちょっ、未央!」
未央「明日詳しく話聞かせてよね。それじゃね~」ダッ
凛「待ちなさいってば!」
凛「行っちゃった…」
P「よし、じゃあ凛帰るぞ~」
凛「うん。プロデューサーはこれからどうするの?」
P「俺は一度事務所に帰るよ。ちひろさんに報告しなきゃいけないし。」
P「それに…」
凛「それに?」
P「今日はちひろさんと飲みに行く約束をしてるんだ」
凛「」
P「最近終業時間が噛み合わなかったからな~。久しぶりで楽しみだよ」
凛「……」
凛(真の敵はちひろさんだった…?!)
凛(かくなる上は…)
P「凛、どした?」
凛「私も行く」
P「へ?」
凛「私も、行く」
P「いや、行くの居酒屋だぞ?」
凛「だって私まだご飯食べてないし。時間もまだ大丈夫でしょ?」
P「…酒は飲ませないぞ?」
凛「当たり前だよ、私も飲みたくないし。ちゃんと10時前には帰るよ」
P「ん、そうか。じゃあ行くか。ちひろさんも凛と話す時間は最近あまりなかったから喜ぶだろ」
凛「うん、よろしく」
~事務所~
P「ただ今戻りました~」
凛「ただ今戻りました」
ちひろ「お帰りなさい、二人とも。首尾はどうでした?」
P「それが凄い原石を見つけちゃいましてね」
凛「その原石には逃げられちゃったけどね」
P「ちょっ」
ちひろ「そうなんですか?」
P「はい…」
ちひろ「今日は何したんですか?」
凛「初対面の女の子の手握って逃げられちゃったの。ね?」
ちひろ「そうなんですか?」
P「はい…その…思わず興奮してしまって…」
ちひろ「はぁ…」
P「でもそれくらいの逸材だったんですよ!」
ちひろ「でも逃げられちゃったんですよね?」
P「う…」
ちひろ「他の仕事は上手くこなせるんですけどねぇ…」
ちひろ「でも自分でアイドルをスカウトできないとなかなか担当する子増えませんよ?」
P「面目ありません…」
凛「大丈夫だよ、私がトップアイドルになって他の子には手が回らないくらい忙しくしてあげるから」
ちひろ「なんでこんないい子がプロデューサーのスカウトに引っかかったんですかねぇ…」
P「ホントだよ。これだけは幸運というほかないな」
ちひろ「だからって今回のが許されるわけじゃないですからね?」
P「はい、わかってます」
ちひろ「それじゃあ報告も終わりましたし、今日はこれくらいで」
ちひろ「私はもう仕事終わってますけど、プロデューサーさんも終わってますか?」
P「はい、今日は大丈夫です。それと、今日は凛も連れてきたいんですけど」
ちひろ「凛ちゃんも?うふふ、そういうことね。どうぞ、ご一緒しましょ」
ちひろ「でも10時には帰らなきゃダメよ」
凛「はい、わかってます」
ちひろ「あとね、凛ちゃん」
凛「はい?」
ちひろ「心配することなんかなーんにも無いから大丈夫よ?」コゴエ
凛「えっ?いや、そんなこと…」カァァ
ちひろ「うふふ、凛ちゃん可愛い」
ちひろ「プロデューサーさん、店は予約してあるんですか?」
P「えぇ、大丈夫です。凛、気にせず好きなもの食べていいからな。今日手伝ってもらったし」
凛「う、うん。ありがと」
P「よし、じゃあ行きますか!」
ちひろ「行きましょー♪」
~居酒屋~
P「あんまり女の子連れてく店ではないかと思ったんですが…」
ちひろ「まぁ個室で見られる心配もないからいいんじゃないですか?」
P「そうですかね?」
ちひろ「そうですよ♪さぁさぁ凛ちゃん好きな物頼んでっ」
凛「いいんですか?それじゃあコレと、コレと…」
P「あ、飲み物は何にします?」
凛「私は烏龍茶で」
ちひろ「じゃあ私もそれで」
P「じゃあ烏龍茶3つでいいか」
凛「あれ?二人ともお酒飲まないの?」
P「ん?あー、実は二人ともあんまりお酒に強くなくてな」
凛「なのに居酒屋に来てるの?」
P「いや、ここの食事凄く美味しいんだよ。それで結構利用してるんだ」
凛「ふーん」
P「まぁ遠慮せずに何でも頼んでくれ」
P「最近忙しくて凛と落ち着いて話す機会も無かったしな」
ちひろ「私も凛ちゃんとゆっくりお話したかったです」
凛「ありがと。ちひろさんもありがとうございます」
P「凛も少しずつ売れてきてるからな。もちろんまだまだだけど、もう少しだ」
凛「うん、それは自分でも実感してるよ」
ちひろ「プロデューサーさん最近そればっかりなんですよ?」
ちひろ「毎日毎日卯月はー、未央はーって」
ちひろ「で、最後は凛はーって。凛は大物になるぞーって」
ちひろ「アイドル業界に革命をおこすようなトップアイドルになるぞーって」
凛「そうなの?」
P「い、いや…まぁ…うん」
P「本気でそう思ってるよ。俺なんかが担当でいいのか心配になるくらいには」
P「俺なんかまだまだだし、もっと上のランクの人が担当しなくていいのかなって」
P「もちろん、俺も頑張るし、他のプロデューサーなんかに譲る気はさらさら無いけどな」
凛「うん、私もプロデューサー以外の人なんて嫌だからね?」
P「そうか?それは嬉しいな」
凛「私をスカウトした人だし、アイドルの楽しさを教えてくれた人だからね」
凛「私はトップアイドルになってみせるよ。自分のためにも、プロデューサーのためにも」
P「おう、一緒にトップを目指そうな」
ちひろ「うふふ、盛り上がってるところ申し訳ないですけど、私もいますからね?」
凛「きゃっ」
P「ちひろさんもよろしくお願いしますね?」
ちひろ「もちろんです。でも仲直りできてよかったですね?」
P「そりゃあもう…」
ちひろ「あのね、凛ちゃん。今日のプロデューサーさん凄かったのよ?」
凛「何がですか?」
ちひろ「凛に嫌われたーっていって全く仕事が手につかなかったんだから」
P「ちょっ」
凛「そうなの?」
P「まぁ、だってそりゃあ…」
凛「うふふ。ごめんね、プロデューサー」
P「ホント勘弁してくれな。俺メンタル弱いんだから」
凛「うん」
P「それにちひろさんだってずっとソワソワしてたじゃないですか」
ちひろ「そりゃあ自分の事務所のアイドルの心配するのは当然じゃないですか」
P「そしたら俺だって凛の担当なんですから動揺するのは当然じゃないですか」
ちひろ「プロデューサーさんは動揺が表に出すぎなんですよ」
凛「まぁまぁ…」
ちひろ「それでね、プロデューサーさんったら…」
凛「うふふ」
P「その時に卯月がだな…」
凛「そうなんだ」
時計「ピピピ」
P「ん、もう10時か。それじゃあ凛は帰らなきゃな」
凛「もうそんな時間か。名残惜しいけど仕方ないね」
ちひろ「また一緒にご飯食べに行きましょ?」
凛「はい、是非お願いします」
P「じゃあちょっと俺は凛を駅まで送ってきますね」
ちひろ「はい、お気をつけて」
P「じゃあ行ってきます」
凛「お疲れ様でした」
ちひろ「ふぅ。あ、店員さーん」
P「今日はお疲れ様、凛」テクテク
P「ルキトレさんが今日も頑張ってたってさ」
凛「う、うん」
凛(ありがとうルキトレさん…)
P「最近忙しくなってきたけど大丈夫か?疲れてないか?」
凛「大丈夫だよ。忙しいっていっても、まだたかが知れてるし」
P「そうか。まぁ忙しいってのもありがたいことだしな」
P「ん、もう駅か。それじゃあまた明日な」
凛「うん。送ってくれてありがとう」
P「いや、構わないよ。あ、卯月には連絡したか?」
凛「うぅん、まだだけど。電車降りたら電話しながら帰るよ」
P「おう、そうしてやってくれ。それじゃあな」
凛「うん、バイバイ」
P「…」
P「よし」
P(早く店に戻らなきゃ…)タッタッ
P(まぁ何にせよ凛と仲直りできてよかった)
P(これから心置きなく過ごせるからな)
P(クククク…)
P「ちひろさーん、ただ今戻りましたー!」
ちひろ「あっ、お先にいただいてまーす」ゴクゴク
P「あー、ちひろさーん、ちょっと待っててくれたっていいじゃないですかー」
ちひろ「だって、私我慢するの大変だったんですよー?」
P「まぁ未成年の前でお酒飲むのはちょっと…って気がしますからね」
P(ちひろさんあまり酒癖良くないし)
ちひろ「何が『実は二人ともあんまりお酒に強くなくてな』ですか。私笑っちゃいそうでしたよ」
P「いや、お酒強くないのは本当のことじゃないですか」
P「お酒は好きですけどね」
ちひろ「まぁまぁとにかく飲みましょうよ」
P「そうですね。すいませーん、生一つお願いしますー!」
P&ちひろ「かんぱーい!」
ちひろ「いやー、こうやって飲みに来るのも久しぶりですね」
P「最近忙しかったですからね」
ちひろ「ホントですよ、ついこの前までヒマだったのが懐かしい…」
P「あはは、そんな事言っちゃダメですよ。やっとみんな売れてきたんですから」
ちひろ「それじゃあ今日はそのお祝いも兼ねて思いっきり飲みましょー♪」
P「いやー、それは…」
ちひろ「今日は付き合ってもらいますからね~」
~しばらくして~
ちひろ「だからですね。私は思うんですよ」
P「はい…」セイザ
ちひろ「私はアシスタントですよ?事務員じゃないんです」ヒック
P「その通りです…」
ちひろ「なのにですよ?やれ書類がどうのお茶がどうのって…」
ちひろ「書類はまだわかりますよ?でも社長が来客があるからお茶出してくれって…」
ちひろ「私はOLじゃないんですよぉ!」
P「わかります、わかってます」
ちひろ「アイドルのお手伝いしたくてアシスタントとして入ったのに与えられる仕事は事務員のようなものばかり…」グスッ
ちひろ「でもですね、プロデューサーさんのおかげでやっとアシスタントの仕事増えてきて私嬉しいんです」
P「は、はい、光栄です」
ちひろ「それで頑張って私経費の計算とかやってるんですよ?」
P「もちろん知ってます。いつも感謝してます」
ちひろ「それなのにですよ?ケチとか裏で言われて…」
P「そ、そんなことないですよ」
ちひろ「いーえ、隠したって私は知ってるんです」
ちひろ「みんな私の事、鬼、悪魔って…」グスッ
P「…」
ちひろ「しょうがないじゃないですかぁ、ウチなんかまだ弱小でお金なんて全然ないし…」グスグスッ
ちひろ「1回ライブ開くのだって採算が取れるか不安だっていうのに…」
ちひろ「皆が言う通りにお金なんて出してたらすぐ破産しちゃいますよぅ…」ビエーン
P「わかってます、わかってます」
P(しまった、ちひろさん泣き上戸だから…)
ちひろ「この前だって…」
P(あぁ、スイッチ入っちゃった…)
ちひろ「プロデューサーさぁん、聞いてるんですかぁ?」
P「聞いてます、聞いてます」
P(もういいや、俺も飲も)
P「すいませーん、ハイボール一つお願いしますー!」
~しばらくして~
P「俺もですね、やっと担当3人回せるようなってきたんで、そろそろ新しいアイドル担当しようと思うんですよ」ヒック
ちひろ「いいんじゃないですか~?」ヒック
P「でも最近これは!という子が見つからなくて…」
P「今日見つけた子はイケると思ったんですけどね…」
ちひろ「でも逃げられちゃったんですよね~」アハハ
P「そうなんですよ…」
P「もうこうなったらちひろさんがアイドルやってくださいよ~」
ちひろ「え~、私がですかぁ?」
P「そうですよ、ちひろさん綺麗ですし」
ちひろ「またまた~。こんな年の新人なんてありえないですよ~」
P「いや、最近は30越えてのアイドルも珍しくはないみたいですからね」
P「ちひろさんなら全然いけますよ」
ちひろ「ダメですよ、私本気にしちゃいますから」
P「本気ですよ~。俺最初に事務所入ったとき、ちひろさんアイドルだと思いましたもん」
P「だから、やりましょうよぉ、ちひろさん~」
ちひろ「えぇ~、どうしよっかな~」
P「いいじゃないですか~、この三つ編みも凄く似合ってますし…」
ちひろ「い~や~だぁ~」
P「一度触ってみたかったんですよね~。触っていいですか?」
ちひろ「ダメですよぉ」
P「いいじゃないですか~」サワサワ
ちひろ「あぁ~、ダメって言ってるのにぃ~」
P「あぁ~、やっぱり凄く良いですよ~」
P「ね、ね、髪下ろしたちひろさんってどんな感じなんですか?」
ちひろ「見てみたいですかぁ?」
P「見てみたいですよぉ」
ちひろ「じゃあちょっと待っててくださいね~」
P「うっ」
ちひろ「う?」
P「すいません、トイレ行ってきます…」
P(あー、吐いたら少し落ち着いた)ジャー
P(久しぶりなもんで飲みすぎちゃったな)
P(明日起きられるかな…さすがに今日はお開きだな。閉店も近いし)
P「ちひろさん、もうこんな時間なんで…」
P「」
ちひろ「」スースー
P(寝てるし…)
P「ちひろさーん、帰りますよ~」
ちひろ「」スースー
P「ちひろさんってばー」ユサユサ
ちひろ「う゛っ」
P「ひっ」
P(ダメだ、揺らしたら吐くぞ、これ…)
店員「すいませーん、閉店になりますー!」
P「ちひろさーん、閉店ですよー」
ちひろ「…」
P(ダメだこりゃ…)
P(仕方ない、タクシー拾って…)
あぁ、もうこんな時間…
あともう一山で終わりにしようと思っていたのですが、力尽きそうなので続きは明日(っていうか今日ですが)にします。
こんな時間までお付き合いくださってありがとうございました。
明日も朝から用事があるので夜の再開になるかと思いますが、今回より少し遅くなるかもしれません。
それでは皆さん、おやすみなさい…
すいません、ただ今帰宅しましたが急遽入った飲み会で完全にグロッキーです。
明日朝起きたら続きを書くことにします。
読んでやろうかくらいに思っていた方がいたら申し訳ないです…
それではまた明日…
おはようございます。だいぶ遅れてすみません、何でもしまむら。
それではこれから再開します~。
とはいえ割ともうすぐ終焉のつもりなのですが。
P(……)
P(って、俺ちひろさんの家どこか知らないんだけど…)
P「ちょっと失礼しますね…」ガサゴソ
P(ダメだ、財布に免許証くらいあるかと思ったのに何も無い…)
P「ちひろさーん」
ちひろ「んー…」
P「…」
P「もうダメだな、これ…」
P「あっ、タクシー!」
P(これは仕方ない、仕方がないんだ…)
P(家に連れてきてしまったけど、置いてくわけにもいかないし、仕方ないんだ…)2500エンニナリマスー
P「ただいまー…」
P「一人暮らしで良かったぁ。実家だったら何言われることか…」
P「ちひろさんも軽くて良かったよ。とにかくベッドに寝かせて…」
P「枕元に水置いときますね」
P「あ、俺ももうダメ…ソファで寝よ…」バタッ
外「チュンチュン」
ちひろ「ん…」
ちひろ(もう朝…か)
ちひろ(うー、頭痛い。さすがに昨日は飲みすぎちゃったかな~)
ちひろ(とにかく水飲んで…)ゴクッ
ちひろ(……)
ちひろ(え?え?ここどこ?私さらわれちゃったの?)
ちひろ(とにかく確認を…)スクッ
ちひろ(ここがリビングかな?)ガチャ
P「グーグー」
ちひろ「」
ちひろ(プロデューサーさんが寝てるんですけど…)
ちひろ(えっ、嘘?私お持ち帰りされちゃったの?)
ちひろ(服に乱れは…ない。間違いはおこってないようね)
ちひろ(私は一体昨日何を…)
ちひろ(ダメ、全く思い出せない)
ちひろ(ってもうこんな時間じゃない。とにかく準備して出社しないと)
ちひろ「プロデューサーさん、プロデューサーさん」ユサユサ
P「ん…」
P「あ、ちひろさん、おはようございま…ん?」
P(え?え?ここ俺の家だよね?)
ちひろ「おはようございます」
P「あ、はい、おはようございます…」
ちひろ「私ほとんど記憶無いんですけど、プロデューサーさんが看てくれてたんですよね?ありがとうございます」
P「い、いえ…あ、それと!」
ちひろ「はい?」
P「えっと…俺何もしてないですから。本当に!」
ちひろ「ふふっ、大丈夫ですよ」
ちひろ「ちょっとベタベタするのでシャワー借りていいですか?」
P「えぇ、どうぞ。向こうです。タオルはこれ使ってください」
P(うっわー、よく考えたら何やってんだ、俺)
P(同僚酔わせて家に連れ込んでって…聞きようによっちゃあ鬼畜の所業だな)
P(とにかく出社の準備しなきゃ。全然用意してないし)
P「えっと、今日はこの書類と、この書類と…」
ちひろ(昨日私変なことしてないよね…?)
ちひろ(うん、特にプロデューサーさんも何か隠してる様子は無かったし…)
ちひろ(まぁプロデューサーさんから何かしてくるってことはありえないだろうし)
ちひろ「うん、熱いシャワー浴びて切り替えよっ!」シャー
ちひろ「あがりました~」
ちひろ(一応化粧道具持ち歩いておいて良かったぁ)
ちひろ「お湯、ありがとうございました」
P「いえ…よしっ、これで準備終わりっ!」
ちひろ「そしたらプロデューサーさんもシャワー浴びてきたらどうですか?」
ちひろ「あと、台所お借りしていいですか?その間に何か軽く作っておきますから」
P「あ、じゃあそうさせてもらいます」
P「台所はご自由にどうぞ。大した物ないかもしれませんが…」
ちひろ「いえ。じゃあいってらっしゃい」
P(はぁ、やっぱりシャワー浴びると多少すっきりするな)
P(でも今日は無理できないな。定時であがらせてもらおう)
P(あんまりゆっくりしてる時間はないし、さっさと頭洗って出よう)
ちひろ(ん~、ホントに何も無い冷蔵庫ですね…)
ちひろ(あるのは食パンに、卵…砂糖もあるか)
ちひろ(こりゃフレンチトーストくらいしか作れないかな。まぁ朝にはちょうど良いか)
ちひろ「~♪」リョウリチュウ
P「あがりました~。わっ、良い匂いしますね」
ちひろ「もうすぐ出来るので待っててくださいね~」
ちひろ「はいっ、どうぞ」
P「美味しそうですね。それじゃあいただきます!」
ちひろ「召し上がれ♪私もいただきますね」
ちひろがまともだと?
騙されるなやつは第六天魔王の生まれ変わりだ
P「あっ、これ本当に美味しいですよ!」
ちひろ「それは良かったです。私も家で結構作るので」
P「そうなんですか~。得意料理ってやつですね」
ちひろ「こんなの得意って言っても自慢にならないですけどね」
P「いや~、十分ですよ。俺ほとんど料理とか出来ないですもん」
ちひろ「そういえば冷蔵庫ほとんど何も入ってなかったですけど、食事はどうしてるんですか?」
P「俺朝は弱くていつも寝坊するので…コンビニでちょっと買って行ったりはしますが」
P「夜は夜で職業柄付き合いも多いですからね。そこで大体済ませちゃいます」
>>173
その第六天魔王の生まれ変わりが後ろで微笑んでるぞ・・・
>>175
チヒロサマバンザーイ
ちひろ「朝はちゃんと食べないと頭働きませんよ?」
P「いや~、わかってはいるんですけど起きれなくて…」
P「こういう簡単なものでも自分で作れたらいいかもしれませんね」
ちひろ「うふふ、なんでしたら作り方教えますよ?」
P「じゃあぜひお願いします」
P「あっ、もうこんな時間ですか。そろそろ出ないと間に合わないんで行きましょう」
P「ちひろさん荷物とかは大丈夫ですか?」
ちひろ「えぇ、大丈夫です」
P「それじゃあ行きましょう。電車も含めて30分くらいで着きますので」
ちひろ「はーい」
凛(ん…もう朝か)
凛(昨日卯月と長電話しちゃったからまだ眠いよ…)
凛(んと、今日は昼から収録…だよね)
凛(眠気覚ましに歩いて事務所いこっかな)
凛「じゃあお母さん、行ってきまーす」
蘭子「修羅場こそ我が渇きを癒す」
P「体調の方は大丈夫ですか?」テクテク
ちひろ「正直まだ頭が重いです…」テクテク
P「自分もです…」
ちひろ「あとで私何かドリンク買ってきますよ」
P「そうですね、お願いします」
凛(あっ、前にいるのプロデューサーとちひろさんじゃん)
凛「おはy…」
酒のにおいがプンプンするぜ
P「いや~、でも朝起きてちひろさんが目の前にいたときは驚きましたよ」
凛「?!」
ちひろ「私の方が驚きましたよ~」
ちひろ「朝起きたら知らないベッドの上だったんですから」
凛「?!」
P「いや~、結構昨日はちひろさんも乱れてましたからね」
ちひろ「やだ~、恥ずかしい…私変なことしませんでした?」
P「いえ、それは特になかったですよ」
ちひろ「良かったぁ~」
凛「…」
さあ凛、ちひろを刺すんだ
P「昨日はお疲れだったみたいなので俺の家で休んでもらったんです」
P「本当は家まで送ろうかと思ったんですが、ちひろさんの家どこか知らなかったので」
ちひろ「そうだったんですか。プロデューサーさんには私の家の場所教えといた方がいいかもしれませんね」
P「よければ後で教えてください。今後のためにも」
ちひろ「いいですよ~」
ちひろ「でも私本当に昨日の記憶あまり無いんですよね…」
P「そうなんです?俺酔っても結構記憶は残ってるタイプなんですよね」
ちひろ「いいなぁ、羨ましいです」
P「いや~、でも忘れたいことは結構ありますよ」
ちひろ「それで昨日は何かありました?」
P「そうですね…俺がちひろさんスカウトしたのは覚えてます?」
ちひろ「あ~、それはおぼろげながら…」
P「わりと本気なので考えておいてくださいね?」
ちひろ「うふふ、じゃあいざとなったら考えてあげます」
凛「…」
いい流れだ
P「あとは俺がちひろさんの三つ編み触らせてもらったのとか…」
ちひろ「えぇ~、それは記憶ないです…」
P「凄い良い手触りでしたよ?」
ちひろ「やめてくださいよ~」
P「あ、あと髪下ろしたちひろさん凄い印象違って可愛かったです」
ちひろ「私何やってんの…」
P「時々髪下ろして出社とかどうです?」
ちひろ「ダメですよ、恥ずかしい…」
P「え~、俺のやる気には結構影響しそうなんですが」
ちひろ「昨日はレアな私が拝めたと思っておいてください」
P「はーい…あ、改めて朝ごはんありがとうございました」
ちひろ「いえ、お粗末さまでした」
P「久しぶりにまともな朝ごはん食べましたよ。おかげで朝から頑張れそうです」
ちひろ「それは良かったです」
P「あ~、実家は良かったな。黙ってても食事出てきたし…」
P「こりゃ彼女見つけるか、お手伝いさん雇えるほど金持ちになるかしかないですかね」
ちひろ「プロデューサーさん彼女いないんですか?」
P「いや、いないですよ」
P「この仕事不規則ですし、周りに綺麗な人、可愛い子ばかりで目も肥えちゃってますし」ハハッ
ちひろ「確かにそうかもしれませんね~」
ちひろ「あ、事務所でそういう話しちゃダメですよ?」
P「大丈夫です、多少はわきまえてますから…あ、もう着いちゃいましたね」
P「ん~、頑張らなきゃいけないのはわかってますけど、結構辛いですね」
ちひろ「私もです…まぁ上手く流していきましょう」
P「そうですね。よ~し、今日も頑張るぞー!」
ちひろ「頑張るぞー♪」
凛「……」
凛「……」
未央(おっ、あれはしぶりんじゃないですか)
未央「しぶりーん!昨日はどうd…」
未央(これは…触らぬ神に何とやら?)
凛「おはよう、未央」
未央「う、うん、おはよ。あっ、私今日撮影なのに遅刻しちゃう!」
未央「ごめんね、しぶりん。行ってきま~す!」ダッ
P「えっと、今日は凛の収録が昼からで…」
ちひろ「そういえば凛ちゃんまだ来ませんね?」
P「午前に打ち合わせするって言っておいたのでそろそろ来ると思いますが…」
P「まだ若いですけどよっぽど俺よりしっかりしてますからね」
ちひろ「そうかもしれませんね」
P「そこは否定してくださいよ~」
ドア「!」バーン
P 「」
ちひろ「」
ドア「痛い」
P「だから凛、うちの事務所ボロいんだからもっと丁寧に…」
凛「…」ギロッ
P「」
ちひろ「」
凛「…おはよ」
P「お、おう、おはよう…」
ちひろ「おはようございます…」
ちひろ「プロデューサーさん、また何かしたんですか?」コゴエ
P「何もしてないですよ…大体昨日はずっとちひろさんと一緒にいたじゃないですか」コゴエ
凛「あのさ、そうやって目の前でイチャイチャされるとイラっとするんだよね」
凛「そういうのは家とか目に付かない所でやってくれない?」
P「い、いや…」
ちひろ「どうするんですか、昨日より悪化してますよ?」コゴエ
P「お、俺に言われても…」コゴエ
凛「あ、そういえば今日2人で出社してましたね」
凛「仲良いんですね」
P「あれはたまたま途中で会ったから…」
凛「ふーん」
凛「随分と仲良さそうに見えたけど」
P「まぁ仲は悪く…ないと思いますけど…」
凛「そっかそっか。同僚と仲が良いのは重要だよね」
P「…」
凛「あ、ちひろさん?」
ちひろ「は、はいっ」
凛「昨日は楽しかったですか?」
ちひろ「は、はい、久しぶりに凛ちゃんと話せて楽しかったです」
凛「その後の方が楽しかったんじゃないんですか?」
ちひろ「えっ…」
凛「だってちひろさん昨日と同じ服着てるじゃないですか」
ちひろ「」
ちひろ「え、えっと、私この服お気に入りで同じの何着か持ってまして…」
凛「そうなの?」
ちひろ「はい…」
凛「じゃあもっと大事にしなきゃダメですよ~。こことか皺になってますよ?」
ちひろ「はい…」
いいぞもっとやれ
P「お、おい凛…」
凛「プロデューサー」
P「はい…」
凛「あんまりお酒強くないんじゃなかったの?」
P「はい、強くh…」
凛「その割には昨日お酒いっぱい飲んだみたいじゃない?」
P「い、いや、そんなことは…」
凛「そうなの?ちひろさんは記憶無くすくらい飲んだみたいだけど」
P「」
ちひろ「」
凛「あ、ちょっと私コンビニ行ってこようかな、まだ朝ごはん食べてないし」
凛「プロデューサーも何かいる?」
P「いえ…大丈夫です…」
凛「あれ、いいの?いっつもプロデューサー朝ごはん事務所で食べてるじゃん」
P「その…今日は家で食べてきたので…」
凛「あれー、そうなんだぁ。プロデューサー料理なんてできたっけ?」
P「いえ…出来ないです…」
凛「じゃあどうやって作ったの?」
P「……もらいました」
凛「ん?聞こえないな。もっとはっきりしゃべってよ」
P「ちひろさんに…作ってもらいました…」
凛「そっか~。美味しかった?」
P「はい、美味しかったです…」
凛「良かったね~。あれ?二人ってそういう関係だったの?」
ちひろ「いえ、違います…」
凛「そうだよね。まだ家の場所も教えてないもんね」
ちひろ「」
凛「あれ?じゃあ何でちひろさんがプロデューサーの朝ご飯作ることになるのかな?」
P「その…昨日はちひろさんが酔いつぶれちゃいまして…」
P「それで俺の家で休んでもらったんです」
凛「ふーん」
P「すいません…」
ちひろ「ごめんなさい…」
凛「ちひろさん?」
ちひろ「は、はいっ」
凛「何が『心配することなんかなーんにも無いから大丈夫よ』なんですか?」
ちひろ「いえ、その…」
凛「なんですか?」
ちひろ「いえ、すみません…」
凛「やだなぁ、ちひろさん私全然怒ってないですってば」
凛「それに今日はおめでたい日ですからね。盛大に祝わないと」
P「そ、そっか、じゃあ盛大に祝わないとな」
ちひろ「そうですね!」
ちひろ(なんだかわかんないけど…)
凛「良かったね、プロデューサーも。これで担当アイドルが増えるよ?」
P「え?どういうこと?」
凛「やだなぁ、寝ぼけてるの?プロデューサーがスカウトしたんじゃん」
ちひろ「えっ、昨日の子、来てくれるんですか?」
凛「もう、ちひろさんまでとぼけちゃって。二日酔いかな?」
ちひろ「いえ…」
まあこういうのは第三者の大人がさとさんとね
凛「ちひろさん、アイドルやるんでしょ?私が先輩だね」
ちひろ「」
P「」
凛「アイドルとしては私のほうが先輩だから色々教えてあげるよ」
ちひろ「いや、そんな…」
凛「大丈夫だって。ちひろさん髪下ろしたら可愛いからバカ売れ間違い無しだよ」
P「…」
ちひろ「…」
凛「…で、何か言いたいことはある?」ニッコリ
P「何も無いです…」
ちひろ「はい…ただ、その…何もなかったですので…」
凛「信じると思いますか?」
ちひろ「いえ…」
P「本当に何も無かったです!」
凛「でもさっきちひろさんが乱れてたとか言ってたじゃん?」
P「いや…それはちひろさんが泣き上戸なので…」
ちひろ「ちょっ、プロデューサーさん!」
凛「ふーん」
輝く笑顔だと怖さ倍増
P「酔って帰れなくなったちひろさんを家に泊めただけです。本当です!」
凛「…」チラッ
ちひろ「その通りだと思います…」
凛「ふぅ…」
ちひろ「」ビクッ
P「」ビクッ
凛「…ま、まぁそんなことだろうと思ってたけどね」
凛「別に飲むのは構わないけど、少しは節度を持って、ね?」
P「はい…」
ちひろ「おっしゃる通りです…」
P「…」
凛「…」
ちひろ「…」
P(ダメだ、空気が重過ぎる。この流れを変えないと…)
P「そ、そうだ、凛。今日の収録の打ち合わせしようか」
凛「収録は昼からでAビルのBスタジオ。」
凛「台本はもう読んできてるし、覚えたよ」
凛「番組プロデューサーのCさんにはいつもお世話になってるから収録前に挨拶に行かないとね」
凛「今日はプロデューサーも行くんだよね。ちゃんと何か手土産用意してる?」
P「あ、はい、大丈夫です…」
凛「あと、共演者のDさんは大御所だし気難しい人だから、この人にも挨拶しに行かないと」
凛「これくらいかな。他に何かある?」
P「いえ…何もないです…」
凛「まだ10時前だし時間はたっぷりあるね」
P「…」
ちひろ「…」
P&ちひろ「あの、その…すみませんでした…」
凛「何が?」
ちひろ「誤解を招くような行動をしてしまって…」
凛「それだけ?」
P「あと…凛を仲間はずれにするような事をしてしまって…」
凛「そうだよ?私だけ仲間はずれだなんて酷いじゃん」グスッ
凛「それにさ、私が帰ってからの方が盛り上がったみたいだし…」グスグスッ
かわいい
P「い、いや、そういうわけじゃないんだよ!」アセアセ
P「ほら、ちひろさんってこんなしっかりしてるように見えてお酒入ると酷くってさ」
ちひろ「ちょっ」
P「すぐ泣くし、絡むし…ね?凛に迷惑かけるわけにもいかないしさ」
ちひろ(ちょっと納得いかないけど否定はできない…)
P「それに昨日はちひろさんと最初から飲む約束してたしさ」
P「ホントごめんな?今度は3人で普通にご飯食べに行こう?」
凛「うん…」グスッ
ちひろ「えっと、私もごめんなさいね。知らなくて…」
ちひろ「ただ、心配することは何も無いって言うのは嘘じゃないから…」
凛「うん…」
凛「…」
凛「…ごめんなさい、私も言いすぎちゃって…」
凛「朝、昨日の話を楽しそうにしてる2人を見たら気が立っちゃって…」
P「いや、こっちこそ本当にすまん」
P「久しぶりに時間が出来て飲めるからって浮かれてたみたいだ」
ちひろ「私もです…」
凛「本当にごめんなさい。忙しいのだって私達のせいなのに…」
P「いやっ、昨日も言ったけど忙しいのは本当にありがたいことだからな」
P「是非もっと忙しくしてくれ。で、時間見つけて一緒に飯食いに行こう」
凛「うん!」
ちひろ「そのときは凛ちゃんがお店選んでくださいね?」
P「そうですね、俺ら若い子向きの店なんて知らないですし」
凛「…ありがとう」
ちひろ「よしっ、じゃあこの話は終わりにしましょう!」
ちひろ「美味しいご飯食べるためにもお仕事頑張らなきゃいけないですしねっ!」
P「そうですね」
凛「うん」
ちひろ「ではでは今日の収録から頑張っていきましょー!」
P&凛「おー!」
電話「プルルル」
P「おっ、随分とタイミングのいい電話ですね」
ちひろ「はいはーい、今出まーす」パタパタ
P「電話誰だろうな?」
凛「さぁ…」
P「今日未央が撮影だったよな。トラブルとかじゃないといいんだけど…」
凛「未央なら大丈夫だよ」
P「そう思うけど。いざとなったら一人で収録行けるか?」
凛「うん、大丈夫だよ」
お?
ちひろ「はい、こちらCGプロダクションです」ガチャ
ちひろ「はい、はい…えっ、本当ですか?」
ちひろ「いえ、もちろん大歓迎ですよ」
ちひろ「それで今どちらに…」
ちひろ「え、そうなんですか?では開けておきますので…」
ちひろ「はい、はい…ご丁寧にありがとうございます」
ちひろ「P共々お待ちしております。それでは失礼します」ガチャ
ちひろ「プロデューサーさん!」
P「は、はい!誰でした?」
ちひろ「あ。慌てて名前聞くの忘れちゃった…」
P「ち、ちひろさん!」
ちひろ「大丈夫です、すぐこちらに来るそうですから」
ちひろ「アイドル候補生の方ですよ!」
P「本当ですか?!」
ちひろ「えぇ、本当です。もう近くまで来てるので、面接受けに来てくれるって…」
P「そっか~、どんな子だろうな」
P「凛も後輩増えたら嬉しいだろ?」
凛「まぁ、それはね」
P「凛がアイドルとしては一番の古株だからな」
P「一緒に面接って言うか、挨拶してくれ」
凛「うん、いいよ」
チャイム「ピンポーン」
ちひろ「あっ、来ましたね!」
ちひろ「はーい、今行きまーす!」
??「こんにちはー★」
凛「あ、あなたは…」
P「城ヶ崎さん!」
美嘉「今日はよろしくお願いしまーす」
P「い、いや、城ヶ崎さんなら大歓迎ですよ!」
P「ちひろさん、この子が昨日言ってた子です!」
美嘉「ありがとー。んー、でもちょっと城ヶ崎さんって呼ばれるのは嫌かな?」
P「そうですか。何てお呼びすればいいですかね?」
美嘉「美嘉って呼んで★それにその堅苦しい敬語もやめて欲しいかな」
美嘉「プロデューサーが私の担当してくれるんでしょ?」
P「えっと、それじゃあ…うん、そのつもりだ」
美嘉「これからよろしくね~♪」
P「あぁ、よろしく。じゃあ事務所紹介のDVDとか用意するから少し待っててくれ」
美嘉「はーい」
P「凛、ちょっと美嘉さんと話しててくれ」
美嘉「だから美嘉って呼んでってばー」
P「お、おう…じゃあ凛、美嘉としばらく話しててくれ」
凛「うん」
美嘉「これから一緒の事務所だね。よろしく★」
凛「う、うん、よろしく…」
美嘉「堅いなぁ~。凛ちゃんの方が先輩なんだし、もっとフランクにいこーよ!」
凛「えっと、じゃあ美嘉、よろしく…私の事も凛って呼んで」
美嘉「うん、凛、一緒に頑張ろーね★」
凛「うん!」
凛「それにしてもよく来たね」
凛「昨日プロデューサーがあんなことしたからもう来ないと思ってたよ」
美嘉「あれはちょっとビックリしたけどね~」
美嘉「でもあのプロデューサー結構イケてるし、悪くないかなって」
凛(ん…?)
おや?
美嘉「正直ちょっとあの時ドキッとしちゃったしね~」
凛「」
P「おーい、美嘉。準備できたからこっちきてくれ」
ちひろ「飲み物も用意してありますよ~」
美嘉「はーい★」トテトテ
凛(……)
凛(今度はホントに敵…だよね?)
ー凛ちゃんの苦悩は終わらないend-
このSSまとめへのコメント
サイコー!しぶりんかわいい
このシリーズも長いよな。
少なくとも4作以上は続いてたはず。