すずは「オカリンおいたん!」(273)
すずは「すずだお!」
岡部「おー、鈴羽!おっきくなったなあ」
すずは「オカリンおいたん、あそぶ!あそぶ!
岡部「おー、遊ぶぞ遊ぶぞ」
すずは「おいたん、ぎゅー!」
岡部「ぎゅーっ」ギュッ
すずは「きゃっきゃっ!おいたん!ちゅー!」
岡部「ちゅー!」チュッ
鈴羽「きゃあー!///」
ダル「なんか鈴羽のやつ俺よりなついてね?」
ゆき「いい光景ですね」
紅莉栖(なぜ胸騒ぎがするのかしら)
そんな日常ほんわか系が見たいです
紅莉栖「鈴羽ちゃん、久しぶりだね。覚えてるかな?」
すずは「おばたん……だえ?」
紅莉栖「おば……」
ダル「子供の言うこと気にするなって紅莉栖」
紅莉栖「ん~。名前覚えてるかなあ?お姉さん、岡部紅莉栖だよ~?」
すずは「まきせくりす」
紅莉栖「……い、今は結婚してるから名字違うんだよ?今はね、岡部紅莉栖――」
すずは「まきせくりす」
紅莉栖(なぜかしら。敵意を感じるわ)
岡部「うりうり」
すずは「きゃっきゃっ!」
紅莉栖「なんで倫太郎にはあんなになつくのかしら」
ゆき「岡部さんは不思議な魅力がありますからね」
紅莉栖「そうかしら…?(なんか違う気がするのよねえ)」
ダル「父親の俺も嫉妬せざるをえない」
ダル「つーか紅莉栖たちはまだ子供いないん?」
紅莉栖「なかなかね。お互い研究も忙しいし、子供持つのも難しくって」
ダル「子供はいいぞぉ。捗る捗る」
紅莉栖「いつか欲しいとは思うんだけど」
紅莉栖「それにしても橋田がマンション住まいに嫁と子供かあ~」
ダル「お?なんかトゲのある言い方」
紅莉栖「まさか。変われば変わるもんよね、人間って」
ダル「あ、ちょっと待って。萌えキュア予約しとかんといかん」
ゆき「あ、本当ですね。鈴羽のために衣装作らなくっちゃ」
紅莉栖(この夫婦は……)
すずは「オカリンおいたん…おいたん」
岡部「ん?どうしたー、鈴羽」
すずは「ちゅー」
岡部「おいおい、さっきもしただろ?」
すずは「ん~!」ジタバタ
岡部「はいはい」チュッ
すずは「ふっ」ニヤッ
紅莉栖(こっちを見て笑った気がするけど気のせいよね……まだ3才だし)
ゆき「ふふっ。ねえ、至さん?岡部さんたちとごゆっくりお話されたらどうですか」
ゆき「久しぶりに来てくださったんですし……すずはの面倒は私が見てますよ」
ダル「ん?そうだな……なー、オカリン。鈴羽の相手ばっかせずに俺にも構えよぉ」
岡部「おー、いま行く。待っててな、鈴羽。また後で遊んでやる」
すずは「やー!おいたんとあそぶ!」
ゆき「こら、すずは。あんまりワガママ言わないの」
すずは「やー!」
紅莉栖「鈴羽ちゃん、ちょっとだけだよ?ダメ?」
すずは「まきせくりす」
紅莉栖(絶対嫌われてる気がする……)
すずは「うー……」
ダル「我が娘ながらマジ泣き顔可愛すぎてた、たまらん」
紅莉栖「キュンとなるのは確かね」
岡部「子供が欲しくなるな」
紅莉栖「え///」
岡部「超反応だなHENTAI非処女」
紅莉栖「黙ってろ非童貞」
ダル「あんまり鈴羽の前でそういう言葉使わないでくれたまえ」
すずは「オカリンおいたん、おいたん」ギュッ
ゆき「もう、鈴羽ったら……すみません、岡部さん」トテトテ
岡部「いや、いいんですよ。ほーら、すずは!」
すずは「きゃー!!」
ゆき「よろしいんですか?」
岡部「ええ。俺はなんだかんだダルとは連絡とってましたし」
岡部「どっちかというと紅莉栖のほうが話が多いんじゃないですか」
紅莉栖「まー。アメリカ帰りだしね」
ダル「つうか日本とアメリカで別々に暮らしてるとかまじ信じられん」
ダル「オカリン、アメリカに行ってやれよ」
岡部「紅莉栖を来させる考えは先に来ないのか?」
ダル「優秀なほうを支えてあげるべき」
紅莉栖「いいこと言うわね橋田」
すずは「オカリンおいたん、おいたん」クイクイッ
岡部「ん?」
すずは「だっこ」
岡部「おう、いいぞ」ダキッ
すずは「んーゎ、おひげいたい~」
岡部「うりうり」ジョリジョリ
すずは「えへへ///」
すずは「すずはおいたんとけっこんする~」
岡部「あっはは!じゃあパパにしっかり挨拶しとかないとな」
ダル「まじ鈴羽天使まじ嫉妬」
紅莉栖「可愛いわねー」
すずは「……」ジッ
紅莉栖「?(なんかこっち見て――)」
すずは「…」フッ
紅莉栖(鼻で笑われた気がする)
すずは「おいたん!おそとであそぶ!」
岡部「外?んー、そうだな……」
ダル「構わんよ。適当に紅莉栖とジャレてる。な、紅莉栖」
紅莉栖(……)
ダル「え、シカトとか俺涙目なんだけど」
紅莉栖「ふぇっ?あ…うん、あ、外ね外。お願い」
ダル「紅莉栖、紅莉栖」
紅莉栖「うん?」
ダル「い、今の……外にお願いってもっかい言ってみて」
紅莉栖「中に出せば?」
ダル「やべえ、以前の牧瀬氏とは比較にならないくらいオッサンになってる。下ネタ返しとか」
ゆき(恥ずかしいからやめて至さん……)
岡部(恥らいなくしてきたな紅莉栖…)
~外~
岡部「外はまだ少し寒いな……」
すずは「さむい?おいたん、さむい?……すずがぎゅーってする?」
岡部「大丈夫だよ、鈴羽…おいたんは寒くない。鈴羽は大丈夫か?」
すずは「うん。さむくな……」
すずは「………」
すずは「……」
すずは「ちょっとだけ、さむい」
岡部「そうか。じゃあおいたんにくっつけ」
すずは「うん///」
すずは「…」ギュッ
岡部「…お前は本当に俺によくなついてくれてるなあ」ナデナデ
すずは「んー」ナデナデ
岡部「……鈴羽はおいたんが好きか?」
すずは「うん!オカリンおいたん大好き!」
――オカリンおじさん!大好きだよ!――
岡部「……」
岡部「……」ナデナデ、ギュッー
すずは「うー。おいたん、ちょっといたい…」
岡部「すまんすまん、悪かったよ鈴羽」
まゆり「オカリ~ン!」
岡部「――まゆり?」
まゆり「えへへ。久しぶりぃ。もう来てたんだ、早いね~!」
まゆり「紅莉栖ちゃんは?」
岡部「ああ。紅莉栖は中でダルと話してるよ。俺はちょっとした子守りだな」ナデナデ
すずは「ひゃう///」ナデナデ
まゆり「……もしかして鈴羽ちゃん?わぁ、おっきくなったねえ」ナデナデ
まゆり「わかるかなあ?まゆりだよ?」
すずは「……まゆ………まゆねぇたん?」
まゆり「うん♪まゆりお姉さん…えへへ」ナデナデ
すずは「♪」ナデナデ
岡部「しかしお前は変わらんなあ……」
まゆり「そうかなあ?」
まゆり「でもオカリンはちょっとだけ変わったねえ」」
岡部「そうか?」
まゆり「うん。すごーく大人になった!」
岡部「俺を何歳だと思ってるんだ?」
岡部「……まあ、仕事してればイヤでも変わらざるを得ないさ。好む好まないに関わらずな」フッ
まゆり「そーゆーとこは変わってないね」エヘヘ
すずは「まゆねえたん、ぎゅー」
まゆり「はい、ぎゅー!ぎゅー!」ギュッ
すずは「きゃっきゃっ!」
ひなだお(棒読み)
ダメだ眠気がやばい寝てまうたごめんなさい
ちょっと書いたの消してるしこれはひどい……
~ダル家~
紅莉栖「まゆり!久しぶりね」
まゆり「紅莉栖ちゃん、久しぶり!」
紅莉栖「ぜんっぜん変わってないわね」
まゆり「えへへ。オカリンにも言われたよぉ」
まゆり「でも紅莉栖ちゃんも変わってないよう」
紅莉栖「え?そ、そう?///」
すずは「……」フッ
紅莉栖(Take it easy...)
ダル「まゆ氏、久しぶり~」
まゆり「久しぶりだねぇダルくん。元気そうでよったよぉ」
ダル「まゆ氏こそお変わりなく…つーか」
すずは「?…まゆねぇたん」ギュッ
ダル「オカリンといい、まゆ氏といい…なぜ鈴羽が俺よりなつくのか。傷つくわー」
紅莉栖(地味に一番傷ついてますが何か?)
紅莉栖「私、鈴羽ちゃんに何かしたかな……」
すずは「おいたん、まゆねぇたん。ちゅー!」
紅莉栖「」
ダル「うほっ。こいつはとんでもねえぜ」
保守
紅莉栖「なによう…私が何をしたって言うのよ」
ダル「紅莉栖が隅っこでイジけ始めた。だが俺の家だ」
ゆき「なんで紅莉栖さんにはなつかないんでしょう……?」
ダル「紅莉栖さ、うちの鈴羽になにかしたんじゃね」
紅莉栖「するわけないでしょ。だいたい前回会ったのって、生まれてすぐじゃない」
紅莉栖「なのにこの扱いの差!」
まゆり「折り紙、折り紙~♪はい、できた」
すずは「きゃっきゃっ!」
紅莉栖「………」
岡部(なんて無意味なリーディング・シュタイナー)
落ちてはいけない
>>1が眠いなら、続きかいてみてもいいでしょうか?
面白くないかもしれないけど
なおも鈴羽が、これでもかと俺やまゆりにじゃれついてくる。
そして、紅莉栖はなぜか、さっきからしゅんとしたままだ。
岡部「おいクリスティーナ、どうしたというのだ」
紅莉栖「えっ?」
岡部「久しぶりにラボメンがこれだけ揃ったというのに――」
岡部「さっきから随分と浮かない顔をしているではないか?」
紅莉栖「そ、そんなこと無いけど?」
岡部「……そうか?」
紅莉栖「そうよ」
言い捨てると、紅莉栖は仏頂面でプイとそっぽを向いてしまった。
なんだこいつは。
……しかし。
浮かない顔をしている――。
それはどうやら、俺の思い過ごしだったようである。
すずは「今度はおいたん!だっこして、だっこ!」
まゆりとひとしきりじゃれ終えた鈴羽が、今度は俺に向かって
トトト、と駆け寄ってきた。
岡部「おいおい鈴羽、家の中で走ると危ない―――」
そして俺が、鈴羽に対して注意を促そうとした時だった。
星来「メールだよ~、ぼけなす♪」
俺のケータイがメールの着信を知らせてくる。
まゆり「オカリンオカリン、ケータイ鳴ってるよ?」
岡部「うむ、なんだろうな?」
言いながらケータイを取り出すとダルが吹き出した。
ダル「うはー、オカリンの着メロ星来たんかお」
岡部「知らん」
まゆりが勝手に設定をいじったのだ
ダルが“知らんとかないわ”とか言ってくるが、とりあえずはメールだ。
岡部「もしかしたら、仕事のメールかもしれん」
メールの受信フォルダを開く。
岡部「ええと――」
岡部「――っ!」
そして、
メールの送信元を見た瞬間、
俺は思わず絶句していた。
紅莉栖「どうしたのよ?」
岡部「……え?」
文字通り真っ青になった俺の顔を、紅莉栖が覗き込むように窺ってくる。
岡部「あ、あ、いや。 な、なんでもない」
ダル「そういう割に、顔面ブルーレイな件について」
ダル「どしたん?ひょっとして会社つぶれたん?」
サラッと恐ろしいことを言う。
岡部「そうではない! 大丈夫……だと思う」
ダル「そっかそっか、でもマジで大丈夫か? なんか怖いものでも見たような顔してるけど」
怖いものか。
たしかに見た。
これは俺にとって、怖いもの以外のなにものでもない。
岡部「やはり会社からだった。ちょっと電話してくる」
そう言って俺は一人、マンションの部屋を出た。
……会社からのメールというのは、ウソである。
廊下の壁に背をもたれ、俺はのろのろと座り込んだ。
改めてケータイを取り出してみる。
受信フォルダの中。
今しがた着信したメール。
その、送信者のアドレス。
『sg-epk@jtk93.x29.jp』
岡部「勘弁……してくれよ」
かつて俺は、このアドレスからメールを受信したことがあった。
岡部「Dメール……なのか?」
あれは、世界が第三次世界大戦に突入するのを防ぐために、
未来の俺が送り付けてきたものだった。
今回もメールの本文はない。
代わりに、やはりムービーデータが添付されていた。
俺は、メールに添付されていた動画の内容に愕然とした。
愕然として、しばらくその場から動くことが出来なかった。
いやな汗が額に滲み、ポタポタと地面に落ちる。
岡部「ダル! ダルよ!」
ダル「なんぞ? 大丈夫だったん?」
俺は部屋に入るや否や、ダルを呼んだ。
一同がポカンとした顔で見てくるが、今はそんなことを気にしている暇などない。
岡部「ちょっと話がある!」
ダル「え? うわっ、ちょっ!」
すずは「おいたん!どこいくの? すずもいくー!」
ダルの首根っこを掴んで部屋から連れ出そうとしたところで、鈴羽が
行く手を遮ってくる。
岡部「……っ!」
俺は、鈴羽の。
その目を真っ直ぐ見られなかった。
すべてあのメールのせいだ。
なんとかして鈴羽をいなし、俺はようやくの思いでダルと二人で廊下に出た。
ダル「どうしたんだよオカリン。さっきから本当に様子が変なのだぜ?」
岡部「ああ、とんでもない事が起こったのだ……こいつを見ろ」
ダルに液晶側を向けてケータイを突き出す。
岡部「このメールアドレスに見覚えは?」
ダル「へ?」
ダルはケータイ画面に向いて目を細めた後、首を振った。
“知らね”と言ったその顔は、ウソをついているようには見えない。
となれば――――いたずらではないということか……くそっ。
岡部「こいつは……Dメールだ。未来から届いた」
ダル「えっ!?」
飛び上がらんばかりに驚く。
ダル「Dメールって確か……未来ガジェット8号機が持ってた機能っしょ」
岡部「そうだ」
ダル「だったらおかしくね? あれはオカリンが壊しちゃったじゃん」
岡部「そうだが……実際にこうして未来からメールが届いたのだ」
長文が書き込めないのって、忍法帖レベルのせい?
未来からメールが来るということ。
それは他ならぬ、電話レンジ(仮)がこの先の未来において再び生み出された
ということだ。
岡部「とりあえず未来から来たメールだということを踏まえて、添付されていたムービーを見てほしい」
ダル「わかった。にわかには信じらんねーけど」
岡部?「初めまして、いや、これで二度目になるか。岡部倫太郎、いや……過去の俺よ」
ケータイ画面の中に暗い部屋が映し出されている。喋っている人物の顔ははっきりと確認できない。
岡部?「今日はお前に、残念な通告をしなくてはならない」
ダル「なんぞ? こいつオカリンかお?」
岡部「黙って聞いていろ!」
岡部?「お前は今頃さぞかし怯えているだろう。なにせ、これがDメールだからな」
岡部?「だが、そんなに構えることはない。今回お前にやってもらうことは簡単だ」
岡部?「そうして、お前には再び未来を変えてもらわなければならない」
岡部?「その意味、お前ならわかるだろう?」
さっぱりわからん。
岡部?「おっと、話がそれてしまったわ……こほん、しまったな」
ダル「ん? このオカリンなんかしゃべり方おかしくね?」
いや、しらん。未来の事だ。
岡部?「要点を言う。残念な通告についてだが――」
岡部?「お前は鈴羽と必要以上に仲良くしてはいけない。以上だ」
ダル「はあ?」
隣でダルがぽかんとした。俺も最初に見たとき、ダルと同じ反応をしたわけだが。
岡部?「いいか? 絶対にするなよ。わかったなコルァ」
ダル「……」
ダルは開いた口が塞がらない、といった顔をした。
岡部「まだだダル。まだ恐ろしい続きがあるのだ。耳をかっぽじってよく聞け!」
ダル「う、うん……」
岡部?「その約束を守れなかったとき、世界は第三次世界大戦に突入し」
岡部?「その後、SERNによるディストピア構築が成されるであろう」
ダル「そんな無茶な」
岡部?「まあ? 約束を守ればいいだけの話だから、難しいことでもあるまい?」
岡部?「頼んだぞ、岡部倫太郎。世界の運命は貴様の肩にかかっているといっても過言ではない」
岡部?「そのことをよく理解してほしい。ではな……フゥーハハは――ゲホッけほっ」
未来の俺が盛大に咳き込んだところでムービーは再生を止めた。
岡部「……どうしよう、ダル――って、おい!」
ケータイをしまうと、ダルがマンション内に入っていこうとする所だった。
あわててその肩を掴む。
ダル「ああ?」
岡部「ああ、ではない!どうしようかと言っているのだ!」
俺が大声で言うと、ダルは肩をすくめて大きく息をついた。
ダル「いや、どうしようって……とりあえず嫁さんを大事にしろって事じゃね?知らんけど」
岡部「ちょっと待て!なぜそこで紅莉栖が出てくる!」
岡部「今は鈴羽との事についてどうするか、ということをだな――」
岡部「俺は……未来の俺に言われたからといって、いきなり鈴羽に冷たくできないよ……」
ダル「それは……別に大丈夫だと思うお」
岡部「なに?」
ダル「今まで通り接しても、たぶん戦争も起きないし、ディストピア?っつーのも構築されないから」
なにを悠長な……! さてはこいつ、未来の俺の話を信じていないな?
ダル「とにかく、マジレスすると嫁さん大事にしとけ、でFA」
岡部「ダル!ふざけるなよ!」
ダル「いや、だから、ふざけてなんかないって」
キッパリと言われた。眼鏡の奥から俺を見据えてくる。
岡部「もういい、わかった、うんざりだ!」
こうなれば、俺一人でもどうすればいいか模索してみよう。
この後は怯えたオカリンが、鈴羽に対してツンデレになってしまうという話に
したかったんですが……もう限界です
乗っ取りを乗っ取りというわけか……?
フゥーハハハ
岡部「………」
すずは「おいたん帰ってきたお!あそぶー!」
岡部(ダル)ヒソヒソ
ダル(なんぞ)ヒソヒソ
岡部(すまんが……ゆきさんにはお前から説明を頼む。たぶん俺が言っても信じてくれんだろう)ヒソヒソ
ダル(それマジで言ってるのかと)ヒソヒソ
岡部(仕方あるまい……俺は心を鬼にすると決めたのだ)ヒソヒソ
すずは「おいたん~♪」
岡部「……向こうへ行くんだ」
すずは「おいたん…?」クイクイッ
岡部「おいたんは少し疲れた。向こうに行きなさい」
岡部(耐えろ…)
すずは「おいたん…」
すずは「オカリンおいたん!あそぶ!」
すずは「あそぶ……あそぶー!!あそぶー!」
岡部(んあああああ!!)
ダル「ほら、向こうでまゆねぇたんが呼んでるぞ」
まゆり「鈴羽ちゃ~ん、おいでー」
すずは「やー!オカリンおいたん、おいたんがいい!」
紅莉栖「ちょっと岡部。なにやってんのよ」
紅莉栖「子供の相手くらいしてあげなさいよ?それこそ、子供じゃないんだからね」ドヤッ
紅莉栖「さ、鈴羽ちゃん私と遊ぼう?」
鈴羽「まきせくりす」
ダル(ダメだこいつら早くなんとかしないと…)
すずは「オカリンおいたん……」
すずは「……すず、きらい………?」ジワッ
岡部・まゆり・ダル・紅莉栖(はぅっっっ!?)
ダル(あのくりくりとした大きな瞳に浮かべる涙は…我が娘ながらた、たまらん!!)
まゆり(かぁいいなあ、鈴羽ちゃん…)ジュルッ
岡部(く……子供の涙とはかくのごとき破壊力を有するものか……)
岡部(しかし、あれはまさに……そう……霊厳あらたかな修行僧さえ耐えられぬであろう――)
岡部(堕天使の誘惑(エンジェル・フォール)!!)キリッ
紅莉栖(気のせいかな、いま久しぶりに岡部の生き生きとした顔を見た)
ダル(オカリンもしかして再発してないよなあの生き生きとした顔)
まゆり(オカリンの生き生きした顔を久しぶりに見れて嬉しいよお)
すずは「おいたん…」
岡部「……ふっ。ふふ……」
紅莉栖(はっ!!!)
ダル(これは!?)
紅莉栖「おい倫太郎、まさかとは思うけど恥ずかしいからやめ――」
岡部「フゥーハハハハ!」
すずは「」ビクッ
紅莉栖「」
岡部「す~ずはぁ…」
すずは「お、おいたん……?」
岡部「違うぞ鈴羽ぁ……いまオカリンおいたんは眠りについた」
岡部「俺はな、鈴羽……俺は!!」
岡部「狂気のマッドサイエンティスト……」
岡部「………ほ、鳳凰院凶真だー」
紅莉栖(これ一番恥ずかしいパターンのやつね)
ダル(やるなら最後までやりきるべきだぉ)
どうせネタもそんななかったし適当につながせていただきやす(´・ω・`)
すずは「オカリンおいたん…?」
岡部「いいか、鈴羽……よく聞くんだ」
岡部「オカリンおいたんはいま深い眠りについたと思え」
紅莉栖(思えってなによ)
ダル(久しぶりだからかキャラの不安定感が異常)
すずは「……でも、おいたん、ここいる…」
岡部「俺は岡部倫太郎であってそうではない。わかるか?」
すずは「……わかんない……しやない…」
岡部「ああ。わかんないな?それでだ、鈴羽。…知らないおいたんに話かけられたら、どうするんだった?」
すずは「…ん……それはダメ」
岡部「そう、ダメだ」
岡部「だから今はちょっとだけついてきちゃダメだ?わかるか?」
すずは「…ん……」
すずは「……でも……オカリンおいたんだもん……」
岡部(可愛いすぎて死にたい抱きしめたい)
岡部「ああ。オカリンおいたんだ。お前が好きなオカリンおいたん…会いたいか?」
すずは「会いたい…」ジワ
岡部(娘にしたい)
ダル(オカリンの目がなんか犯罪者じゃね)
岡部「会う方法はあるぞ鈴羽――」
すずは「ほんと?」
岡部「ああ。すごーく簡単なことだ」
岡部「…紅莉栖おばさんと仲良くなるんだ」
紅莉栖「………」
紅莉栖「…ふぇっ?」
紅莉栖(ちょっ、倫太郎…いきなり何を)ヒソヒソ
岡部(いい機会だ。俺はワケあって鈴羽と遊べなくなった。だから鈴羽と代わりに遊んでやってくれ)
紅莉栖(でも、私……鈴羽ちゃんにあんまり好かれて…)
岡部(だからだよ。仲良くなってこい。別に嫌われることはしてないのだから仲良くもなれるだろ)
紅莉栖(けど…)
岡部(頼むよ。……お前に頼みたいんだ、紅莉栖)
チュッ
紅莉栖(ん……)
紅莉栖(…う、うん///)
すずは「……」イラッ
ゆき(なんだかママはあなたが心配よ鈴羽)
紅莉栖(仲良くか……)
紅莉栖(まあ仕方ないわね…確かに私も嫌われたままなのは不本意だし)
紅莉栖(…よし!)
紅莉栖「鈴羽ちゃん」
すずは「まきせくりす」
紅莉栖「お姉さんと一瞬に」
すずは「まきせくりす」
紅莉栖「遊ぼ」
すずは「まきせくりす」
紅莉栖「………」
ダル「また紅莉栖が家の隅っこでいじけてる件」
まゆり「あはは…」
岡部(すまん紅莉栖)
紅莉栖「へこたれてたまるかーっ!」ガバッ
岡部「おお。いつになく立ち上がった」
紅莉栖(倫太郎がキスまでして頼むには理由があるのよきっと)
紅莉栖(夫の苦境に立ち上がらないで何が妻かって話)
まゆり「紅莉栖ちゃんも仲良くしたいんだよお」
ダル「ま、親としてはそれが一番です」
紅莉栖「す~ずは、ちゃん!」
すずは「……なに?」
紅莉栖(oh...)
紅莉栖「ね?知らないおいたんも言ってたし一緒に遊ぼう」
すずは「……やだ」
紅莉栖「ん~?でもオカリンおいたんと会いたいんだよね?」
すずは「……うん」
すずは「……うん」
紅莉栖「……」
すずは「わかった。あそぶ」
紅莉栖「うん」ナデナデ
すずは「……」ナデナデ
紅莉栖「それと」
紅莉栖「私は、岡部紅莉栖だよ。牧瀬紅莉栖じゃないからね?」ナデナデ
すずは「まきせくりす」ナデナデ
紅莉栖「………」
岡部(なにが鈴羽をあそこまで駆り立てるのだ)
早朝だけど予定があるのでしばらく離れます
どちみちハイパースローペースにならざるを得ないからアレだよ
落としちゃってもいいんだからっ
追記。
再開予定は昼以降に細々、本格的には夕方から…という感じかと
だらだら日常系なんで特にこれといった盛り上がりはないです、はい
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
まきせくりす
おいたん!
紅莉栖(とはいえ……)
すずは「………」
紅莉栖(やばい…どう接していいかわかんない)
紅莉栖(とりあえず名前を呼んでみる)
紅莉栖「す、鈴羽ちゃん?」
すずは「ん」
紅莉栖「……」
すずは「………」
すずは「なに?」
紅莉栖「Well...」
岡部「紅莉栖のやつ困ってるなー……」
ダル「元々コミュ力高いってわけじゃないですし」
ゆき「私がしなくていいんでしょうか…」
ダル「いいよいいよ。今のうちに子供のあやし方慣れてればいいっしょ」
まゆり「オカリンたちはまだ子供さんいないのかなあ?」
岡部「ああ、いないよ」
ダル「ぐへへ…オカリン、オカリン。久しぶりにアメリカから帰ってきてる紅莉栖の」
岡部「まゆりの前で変なこと言ったら怒るからな」
まゆり「べつにいいよお。私ももう子供じゃないんだし」
岡部・ダル「!?」
ダル「……そ、そういえばまゆ氏は彼氏とかおらんの?」
まゆり「ん~?」
まゆり「……えへへ。内緒だよ~♪」
岡部(深い意味はないよな?な?)
ダル(何を心配してるか知らんがまゆ氏ももう27な件について)
岡部(いや、そうなんだけどまゆりの場合はなんかこう違うっていうかなんかなあ、わかるだろ?)
ダル(背徳感半端ないのは確かだけど)
まゆり「?」
紅莉栖「鈴羽ちゃん、折り紙は好き?」
すずは「きらい」
紅莉栖(なんという切り返し)
紅莉栖(しかしまだ子供ね…さっきまゆりと楽しそうに折り紙してたの見たわよ鈴羽ちゃん?)
紅莉栖「ん~、折り紙の本はこれかな?」
すずは「…そえ、すずの」
紅莉栖「うん。ちょっとだけ見てもいい?
すずは「…きょかする」
紅莉栖(許可だと…いえ、気を強く持って紅莉栖)
紅莉栖「この……パッチンカメラなんてどう?パッチ~ンって」
すずは「――!」
紅莉栖(あ、食いついた)
すずは「し、しやない……すきじゃ、ない」チラッ
紅莉栖(ふふふ…と言いつつ興味を示してるわね)
紅莉栖「折り紙しましょ~そーしましょ」オリオリ
すずは「…」ジッ
紅莉栖(いける!)
紅莉栖「~♪」オリオリ
すずは「…」ワクワク
紅莉栖「……」オリオリ
すずは「…」キラキラ
紅莉栖「……」グシャ…
すずは「……」
紅莉栖(…難しくない?)
すずは「………」ハァ
紅莉栖(なぜ折り紙ぐらい折れない私ぃぃぃ!!)
まきせくりす(迫真)
すずは「…」プイッ
紅莉栖「うう…」
ダル「あれは助け船ださないと心折れるんじゃね」
岡部「うーむ。不器用なのは知ってたがあれほどか」
ダル「子供できたあと大変そうだなオカリン」
ゆき「そんなことないですよ。母親になれば自然と身につきますし」
ダル「そーいえば、ゆきも苦労してたっけ…」
ゆき「至さんは鈴羽を溺愛しすぎなんです。もうちょっと父親らしく厳しくしたっていいのに…」
ダル「だってお前にそっくりなんだもん。あれに厳しくとかマジ無理ゲー」
ゆき「も、もう。からかわないでよ」
ダル「ゆきは本当に可愛いなあ」
ゆき「もう、至さんの馬鹿っ///」
岡部(はたから見たバカップルがここまでウザイとは思わなかったな)
すずは「おいたん!」タタタッ
岡部「む…(まずいな…)」
すずは「オカリンおいたん、あそぶ!!」
紅莉栖「倫太郎……ごめんなさい」
岡部「ふっ。いいか、鈴羽…さっきも言ったが俺は鳳凰院凶真で」
すずは「おいたん…」ジワッ
岡部「」
ダル(まああんな言い訳が一回でも子供に通用しただけ奇跡)
岡部(…まゆり、頼んだ)ヒソヒソ
まゆり(いいの?)ヒソヒソ
岡部(わけあって、鈴羽に構えないのは本当なんだ。ついでに紅莉栖に子育てのなんたるかを教えてやってくれ)
まゆり(はぁい☆)
ダル「子育てのなんたるかってまゆ氏、子供いなくね」
岡部「まあ見てろ。ああ見えてやつは、かつて綯という小動物を飼い慣らした強者だ」
ダル「うわっ。懐かしい名前だなー。元気してるんかな綯ちゃん」
岡部「ああ。それはもう立派になってたぞ。色々な」
ダル「ほうほう、詳しく聞こうかオカリン」
ゆき「……」
ダル「じ、冗談だおゆき…そんな目で見ないで」
岡部「と、さあ…まゆりのターンだ」
すずは「オカリンおいたん」ジワッ
まゆり「トゥットゥル~☆鈴羽ちゃん、鈴羽ちゃん」
すずは「ぅ…」
まゆり「元気ないねえ、どうしたのかな?」
すずは「……オカリンおいたんにきらわれた…」
岡部()
まゆり「ん~?違うよ、鈴羽ちゃん。オカリンおじさんはねー、鈴羽ちゃんを嫌いになったりしないよ?」
すずは「でも…あそんでくえない……」
まゆり「それはねー、鈴羽ちゃんが大好きだからだよ?」
ふひひ、おいたんが遊んであげるよ
紅莉栖(……)
すずは「すずが…?」
まゆり「うん。知ってたかなあ?オカリンおじさんはねー、正義の味方なんだよ」
まゆり「すごい組織と日々戦ってるのです」
すずは「…うそだお…。そんなの、ないもん」
まゆり「ホントだよ?
まゆり「……まゆ姉さんもね、昔、オカリンおじさんにいっぱい助けてもらったんだよ?」
岡部(……)
すずは「…まゆねぇたんも?」
まゆり「うん!まゆ姉さん、嘘つかないよ?」
すずは「……うん」
まゆり「じゃじゃーん!これな~んだ!」
すずは「……あ」
紅莉栖(あ)
まゆり「ラボメンピンバッジ~!」パラララーン
すずは「そえ…しってる」
すずは「すずももってる!!」
まゆり「うん。持ってるよね。オカリンがあげたんだよ?」
まゆり「それはね。オカリンおじさんが大好きだよーって言ったひとにあげたバッジなの」
まゆり「オカリンおじさんから『ラボメン』のみ~んなにくれたとっても大事なバッジなんだよ」
まゆり「これを持ってるっていうことは……オカリンが鈴羽ちゃんを大好きってことなんだよ?」
岡部(あいつ、ちゃんと持っててくれたのか…)
ダル「……そんな顔してるけど。言っとくけど俺もなくしてないからな」
岡部「!お……おう」
ゆき(倫太郎さん嬉しそうですね)フフッ
紅莉栖「……」
まゆり「だからオカリンがすずはちゃんを嫌いになるなんて絶対ないよ」ナデナデ
まゆ「ね。オカリンはツンデレさんだから、時々意地悪するだけなのです」ナデナデ
岡部(意地悪でもないんだがなあ…)
すずは「……うん」
まゆり「機嫌がなおったらお姉さんにぎゅー!」
すずは「…ぎゅー!」ギュッ
まゆり「えへへへ」ギュッ
紅莉栖(は~。まゆり凄いなあ)
紅莉栖(それに引き換え私は……)ハァ
まゆり「じゃあ、今度は紅莉栖お姉さんに代わりましょー!」
紅莉栖「えっ」
すずは「まきせくりす……」
すずは「……こわい」
紅莉栖「こ、こわい…」
まゆり「怖くないよ?だって、ね?紅莉栖ちゃんもね?」
紅莉栖「え?え?あ……えと?」
まゆり「えへへ」クイッ
紅莉栖「あ…あー、あー、うん」
紅莉栖「……」ゴソゴソ
紅莉栖「ん」キラッ
すずは「!」
すずは「……すずとおんなじ」
紅莉栖「……うん」シャガミ
紅莉栖「同じ。このバッジを持ってる人はみんな同じ気持ちでつながってる」
紅莉栖「………」
紅莉栖「私は鈴羽ちゃんが大好き」
すずは「う……」
紅莉栖「すずはちゃんは……おばたん、嫌い?」
すずは「……」
すずは「きらいじゃ、ない……」
紅莉栖「うん…」
すずは「でも、こわい」
紅莉栖「どうしてかな?」
すずは「………」
すずは「…わかんない」
岡部(――リーディング・シュタイナー……)
岡部(別の世界線の、鈴羽の記憶。小さなほつれ…)
岡部(…なるほど。もしかしたら目的がわかったよ……未来の俺)
岡部(俺が鈴羽の相手をし続けると…この出来事がなかったことになる)
岡部(紅莉栖と鈴羽のわだかまりをなくすためのイベント…)
岡部(……ふっ。流石だぞ未来の俺よ………!)
~未来~
?「えーーっくし!!!」
??「どうした、いきなりクシャミなんぞ」
?「ごめんなんか急にむずがゆくなって…なんでかしら」
??「…そういえばお前、例のDメール装置はちゃんと廃棄したのか?」
?「うん。一回きりの約束だったしね」
??「……あれは危険だからな。それにしても、一体なんの用事だったん――」
???「おじさーん!!」
??「お?――じゃないか」
???「へへっ。遊びに来ちゃった!」スリスリ
??「おいおい。あんまりくっつくなよ」
???「んー?でも顔赤いよー、おじさん」プニプニ
??(オゥ……なんて豊かな胸…柔らかな肌。若いっていいなあ)
?(ぐぬぬ……)
~現在~
紅莉栖「…鈴羽ちゃん、ぎゅー、はダメ?
すずは「…」
紅莉栖「おばたん、ぎゅーってしたいなあ。鈴羽ちゃん大好きだから」
紅莉栖「だめ?」
すずは「……」プイッ
すずは「………」
すずは「おばたん、すずはのこと、好き?」
紅莉栖「うん。大好き」
すずは「……」
すずは「…きょかする」
紅莉栖「ぎゅー!」ギュッ
鈴羽「きゃう///」
岡部(結果オーライだな、うん)
ダル(鈴羽まじ天使鼻血でるた、たまらん!)
ゆき(よかったね、鈴羽)ニコニコ
まゆり(よかったよ~、紅莉栖ちゃん)ニコニコ
まゆり「やっぱり笑顔が一番だよぉ」エヘヘ
まゆり「……それじゃあオカリン、ダルくん、ゆきさん紅莉栖ちゃん、鈴羽ちゃん」
まゆり「私はそろそろ帰るね」
紅莉栖「え?」
岡部「もうか?」
ダル「もちょっとゆっくりしてけばいいのに」
まゆり「えへへ。実はこれからデートなのです」
岡部「っぐ!?」
ダル「!!」
まゆり「だからまゆしぃは帰ります!!」
紅莉栖(oh...)
岡部「あ、相手は誰だまゆりぃ!!」
まゆり「ん?あれ……?ホントに知らないの、オカリン?」
岡部「えっ」
まゆり「んー。聞いてないのかあ……じゃあ…やっぱり、秘密です」
岡部「おまっ」
まゆり「まったね~!」ブンブン
岡部「あ、おいまゆり待ておい、あー!」
ダル「相変わらずマイペースだったお」
紅莉栖(それにしてもまゆりの口振り、気になるわね……『ホントに知らないの?』って)
紅莉栖(……ま、プライベートな問題よね)
まゆり「……あ、着信きてる」
ピリリリリリ…
まゆり「……」
ピッ
まゆり「あ、……うん。いま行くとこだよ~」
まゆり「…うん。みんな元気だった」
まゆり「ホントに来なくてよかったの?」
まゆり「……そっかあ。えへへ…」
まゆり「……うん」
まゆり「オカリンはモテモテだねえ♪えっへへ」
まゆり「わかった。すぐに行くね」
まゆり「…るかくん」
ピッ♪
~お風呂~
紅莉栖『ほら、鈴羽ちゃん!まーつーの!』
鈴羽『やー!頭洗うのやー!』
紅莉栖『うりゃー!』バシャーン
鈴羽『きゃー!!』バシャーン
ダル「……」
岡部「……」
ダル「鈴羽まじ天使」
岡部「このやり取りは体に毒だな色んな意味で」
ダル「光って唸って爆熱しますよね。まじゴッドフィンガー」
岡部「意味不明だが。…というかよかったのか、風呂まであんな無遠慮に借りて」
ゆき「泊まっていかれるんですから遠慮はいりませんよ」
すずはまじてんし
すずは「おいたんお風呂あがったー!」ポカポカ、ダダダダ!
岡部「ちょっ」
ダル「んおっほ!」
ゆき「こら、鈴羽!服は着なさ……もう!
紅莉栖『す、すみませーん。体拭いてる途中で逃げちゃって~』
ダル「紅莉栖!!いまそっち連れてくから!!!待っててくれぉ!!」
岡部「おい」
ゆき「至さん!!」
<ギャー!
紅莉栖「さ、髪の毛乾かしましょーね」ブオオ
すずは「んー」ブオオ
紅莉栖「……」ブオオ
すずは「ぎゅー!」ブオオ
紅莉栖「はいはい、むぎゅ~」ブオオ
すずは「♪」ブオ
ダル「なにあの親子。オカリンといいまじ嫉妬」
オカリン「お前子煩悩発言ばっかだな……」
ゆき(鈴羽もすっかりなついたみたい)ニコニコ
~夜~
ダル「そんじゃ、部屋はこっち使ってなー」
ゆき「おやすみなさい…ほら、鈴羽、おやすみなさいは?」
すずは「……」
紅莉栖「おやすみ、鈴羽ちゃん
オカリン「また明日な」
すずは「……」
すずは「…やだ。おいたんたちと一緒に寝る!」
ゆき「こら、鈴羽?」
すずは「やだ!」
すずは「…おばたんとおいたんと一緒に寝う…」
紅莉栖(鈴羽ちゃんまじ天使。娘にしたい)
岡部(これは娘にしたい)
ダル(二人の目が怖いぉ…)
紅莉栖「いいよ。一緒に寝よう、鈴羽ちゃん」
すずは「!!うん!」
ゆき「いいんですか?」
紅莉栖「ええ。いいわよね、倫太郎も?」
オカリン「ああ。せっかくこう言ってくれてるんだしな」
すずは「えへへ」ニコニコ
ダル(パパにすらあんな素敵な笑顔向けないのに……悔しい、でも)ビクンビクン
紅莉栖「電気消すよー」カチッ
岡部「ああ。おやすみ」
紅莉栖「おやすみなさい」
すずは「すずも寝る~」ゴロン
岡部「川の字だな」
紅莉栖「ホントね」クスッ
すずは「おいたん、おばたん…ぎゅー……」
紅莉栖「甘えん坊だね、鈴羽は。ぎゅっ」
岡部「つくづく顔はゆきさん似でよかったよ。むぎゅっ」
すずは「……zzz」
紅莉栖(寝るの早っ)ヒソヒソ
岡部(子供だからな)ヒソヒソ
紅莉栖(……子供かあ……)ヒソヒソ
岡部(………うむ)
紅莉栖(………)
紅莉栖(おやすみ、倫太郎…)
岡部(ああ。おやすみ……紅莉栖)
――翌日。
ゆきさんお手製の朝食を馳走になったあと、
俺は紅莉栖とともに玄関先で見送られていた。
こんなにあっという間に過ぎた1日は久しぶりだった
ダル「昨日はよく眠れたみたいだね」
ゆき「鈴羽もよかったね…ん?」
すずは「………」
すずは「……おいたんたち、もう、帰る?」ジワッ
ダル「朝から元気ないと思ったら、やっぱりそういうことか」
すずは「………やだ。うう、う…」
岡部「鈴――」
紅莉栖「鈴羽ちゃん」
岡部(ん)
すずは「くりす、おばたん……行っちゃ…やだ………えぐっ」
すずは「う……うぇ……ひっく…」
紅莉栖「泣かない泣かない。ほら、ぎゅー!」
すずは「えうううう」ぎゅー…
紅莉栖「……」ナデナデ
紅莉栖「鈴羽ちゃん、バッジ持ってる?」
すずは「……うん」キラッ
紅莉栖「それはね。みんなが鈴羽ちゃんのことを大好きって意味だ、ってまゆりお姉さんから聞いたよね?」
すずは「……うん」
紅莉栖「それは離れてたって一緒。おじさんもおばさんも鈴羽ちゃんのことを大・大・大好き」
紅莉栖「だから…泣かないの、ね?」
すずは「……」
すずは「……」ズビーッ
すずは「……うん」
紅莉栖「また必ず会いに来るから、絶対ね
すずは「……うん!」
岡部(………)
岡部(俺が出るまでもなかったな)フッ
まきせくりす
ダル「下まで送ってかなくていい?」
岡部「いらんいらん。また鈴羽が泣き出したら困るからな」
ダル「そか」
岡部「おう
ダル「またな~」
ゆき「お元気で」
すずは「!!!」ブンブン
別れを惜しむように彼らに背を向け、マンションのエレベーターへと乗り込んだ。
扉が閉まると奇妙な安堵感があふれでて、俺は大きなため息をついた
岡部「ははっ。鈴羽のやつ、腕がちぎれるんじゃないかってぐらい振ってたな」
紅莉栖「ホントね」クスッ
エレベーター内は静かで、下降音だけが淡々と響いていた。
紅莉栖「……ねえ、岡部…」
岡部「ん?どうした――って、おい!お前が泣いてどうする!」
紅莉栖「だってぇ……ううう…鈴羽ちゃん…可愛くて……まじ天使で…」
岡部「あー、あー、わかったから…ほれ、ハンカチ」
紅莉栖「ん」ズビーッ
岡部(思いっきり鼻かんだよこいつ)
紅莉栖「はあ……うん。また来ようね、岡部」
岡部「ああ」
紅莉栖「次、二人で来られるのは……いつかな」
岡部「……」
ふむ。
岡部「なあ、紅莉栖」
紅莉栖「ん?」
岡部「……子供、作るか」
紅莉栖「……」
紅莉栖「ふぇ!?」
紅莉栖「でででで、でも…」
岡部「いや、もちろん、色々考えないといけないがな。住む場所やら仕事やら。お前の研究だって忙しいだろうし」
岡部「…でも、そろそろ本格的に考えてもいいんじゃないかな」
岡部「な?」
紅莉栖「う、うん…」
紅莉栖「………」
紅莉栖「――そう、だね……」
エレベーターを降りて、マンションの外へ。
まだまだ気温は低いが、紅莉栖と身をよせあえば温かくもなる。
空は雲ひとつなく快晴だった。
――オカリンおじさん!!――
ふと。
馴染みのある声が頭上から聞こえた気がして、俺は目を細めながらマンションのほうを見上げた
なんて眩しいんだろう。
ダルに肩車をされた鈴羽が、やはり強く強く手を降っていた。
ああ。そうか。
お前は『そこ』にいるんだな――鈴羽
紅莉栖が手をふり返す。
俺も腕をまっすぐ伸ばし……
岡部「またな!鈴羽あああ!!」
鈴羽『オカリンおいたん!』
――大好き!
fin
まさかこんな長くなるとは思わなかったでござる
保守支援などなどありがとーございました☆
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