京太郎「茶巾寿司、ですか?」美穂子「はい」 (65)

準決勝の早朝――宿舎

チュンチュン

京太郎「ふぁ……優希のやつのタコス、また今日も作ってやらないとな」

京太郎「俺にはこれぐらいしかみんなに貢献できないし、気張って作らないと――ん?」

美穂子「~♪」

京太郎「あれは……風越の部長の?なにか作ってるのかな」

京太郎「邪魔するのも気が引けるけど、作らなかったら優希がまずいからなぁ」

京太郎「でもまだ試合までは時間があるし、そっとしておこうか」コソッ

美穂子「♪♪」

京太郎「それにしても綺麗な人だなぁ……」

ガタッ

美穂子「!?」ビクッ

京太郎「やばっ……!その、えっと……おはようございます」

美穂子「ぁ……その、見て、ました?」

京太郎「……すみません」

美穂子「い……いやああああ……!」ヘタッ

京太郎(へたり込んじゃった!?……って、この状況誰かに見られたら相当ヤバイぞ!)

京太郎「し……失礼しました!すぐ退きますんで!」

美穂子「ま、待ってください!」

京太郎「へっ?」

美穂子「わ、悪いのは私の方ですから……ここを勝手に使ってましたし」

京太郎「勝手にって……俺だって予約してたわけじゃないですし」

京太郎「……というか、失礼ですが俺のことご存知なんですか?」

美穂子「清澄の須賀京太郎さんですよね?上埜さんからお噂はかねがね」ニコッ

京太郎「っ……う、上埜さん?」

美穂子「あ……その、そちらの部長さんからです」

京太郎「部長から……?それはそれは」

京太郎(やっぱりよくわからないけど、深く詮索しないほうがよさそうだな……)

京太郎「改めまして清澄1年の須賀京太郎といいます。よろしくお願いします」

美穂子「あ……すいませんご丁寧に。風越3年、部長の福路美穂子です。以後お見知りおきを」ニコッ

京太郎「それで……何をお作りしてらしたんですか?」

美穂子「茶巾寿司です。その下拵えで栗を剥いていまして」

京太郎「茶巾寿司、ですか?」

美穂子「はい」

京太郎「茶巾寿司……随分凝ったものをお作りするんですね」

京太郎(といってもほとんど食べたこともないから知ったかぶりだけど)

美穂子「そうですね……うえ、じゃなくてそちらの方々のおつまみにでもと思いまして」

京太郎「部長たちの為にわざわざ作ってくださるんですか!?」

美穂子「ええ。私、そういうのが好きなので」

美穂子「私の個人戦は明後日以降ですし、案外こうでもしないと手持ち無沙汰なんですよ」

京太郎「なるほど……しかしなんだか申し訳ないです」

美穂子「好きでやっていることですから。ところで、あなたはどうしてここに?」

京太郎「俺ですか?俺は優希……先鋒のやつにタコスを作ってやるつもりでして」

美穂子「ああ、あの小柄で可愛らしい子ですね。私もお手合わせしました」

京太郎「そういえばそうでしたね……あいつ福路さんの腕にびっくりしてましたね」

美穂子「ふふっ、私なんてまだまだですよ」

京太郎「ご謙遜を……とまあ、そういうわけでここに来ましたら、福路さんがご先客として」

美穂子「なるほど……やっぱりごめんなさいね」

京太郎「いえいえ、とんでもないですって」

京太郎「それで、その……茶巾寿司って、どのぐらいかかるものなんですか?」

美穂子「だいたい30分ぐらいでしょうか。一番時間がかかる米は事前に炊いてますし」

京太郎「なるほど……それでしたら、何かお手伝いできることはありますか?」

美穂子「えっ?そんな、悪いですよ」

京太郎「うちのためにやっていただける事なのに放っておくほうがすっきりしませんし」

京太郎「それに、その程度の時間で済むならタコスは後からでも間に合いますし、2人で作った方がきっと早いですよ」

美穂子「そう言われると、甘えたくなっちゃいますね」ニコッ

京太郎「っ」

京太郎(なんでこういちいち笑顔が可愛らしいんだろうこの人は!)

美穂子「あ、あと……」

京太郎「なんでしょう?」

美穂子「その……オーブンレンジを使う部分だけ、お任せしてもいいですか」

京太郎「それは構いませんけれど、どうかしたんですか?」

美穂子「そ、その……私、そういうの全然駄目でして」

京太郎「そういうのって……レンジの操作が、ですか?」

美穂子「ええ……コンロとかスイッチ一つで済むようなのは大丈夫なんですけど、ちょっと複雑なものになるとすぐパニックになってしまって」

京太郎「…………失礼ですけど、携帯とかどうしてらっしゃるんですか?」

美穂子「持つには持ってますけど、通話ぐらいしか使えないです。お恥ずかしながら」

京太郎「ああ……わかりました。お任せください」

美穂子「ありがとう」

調理中

京太郎「よっ……と」ジュージュー ヒョイッ

美穂子「すごい。お上手ですね、薄焼き卵作るの」

京太郎「ある程度のテクニックはとある方から一通り仕込まれているので」

美穂子「とある方、ですか」

京太郎「ええ。ご存知かわかりませんが、龍門渕の執事の方です」

美穂子「透華さんの後ろにお控えなさってた方ですか……流石龍門渕の執事ですね」

京太郎「全くです。それに、そちらこそ盛り付けがお上手で」

美穂子「ふふっ、慣れてるだけですよ」

京豚はキモいんだよ 神聖不可侵である百合漫画の咲に手を出すんじゃねえ チンポ脳どもが
百合は神聖なもので 男は汚いの わかる? お前らのしてることは いちゃついてる女の子達に うんこ投げつけて喜んでるようなものなんだよ

あと 咲が百合漫画じゃないとか言ってる奴はアニメ見てないだろ 麻雀興味ないから 原作は知らないけど あんな百合百合してる素晴らしいアニメの原作が百合漫画じゃないわけがない それに 作者も百合好きらしいし 咲が百合漫画だというのは 紛れもない事実

それに 百合が世間ではマイナーだとか 言ってる奴がいるけど そんなわけ ねーだろ なのはやゆるゆり らきすたがどれだけ人気だとおもってんだよ こんな当たり前のことも理解できずに 性欲のためだけに喚き散らすから京豚は馬鹿にされるんだよ

美穂子「こんなものかしら……須賀さん」

京太郎「はい?」

美穂子「はい、どうぞ」スッ

京太郎「な、なっ!?」

美穂子「味見をしていただきたいんですけれども……」キョトン

京太郎(こ、これはいわゆる『あーん』というやつでは……!?)

美穂子「どうしました?早くしないと落としてしまいますよ」

京太郎「は、はい!(ええい男は度胸!)」パクッ

美穂子「お味はどうですか?」

京太郎「く、栗の甘みが効いててとても美味しいです」

美穂子「本当ですか?それはよかった」ニコッ

京太郎(あまり味が印象に残らなかったなんて言えない……美味しかったのは間違いないけど)ドキドキ

ふんふむは立ち上がらなくてはならない。


今現在、ふんふむは荒らしという不当な扱いを受けている。


弾圧に屈してはならない。悪を許してはならない。




私は、このスレッドに正義の言霊を書き連ねた。

今後、悪にとり憑かれた京豚スレが現れた場合、このスレの言霊たちを思い出して欲しい。

そして、粛々と『浄化』に勤めていただきたい。繰り返すが、ふんふむは荒らしではない。

愛であり、警告であり、怒りであり、悲しみである。

――――――――――

美穂子「これで完成ですね。本当にありがとうございました」ペコリ

京太郎「どういたしまして。それじゃあ俺は引き続きタコスを……」

美穂子「それなんですけれど、そちらも私がお手伝いしても構いませんか?」

京太郎「え?そんな、悪いですよ」

美穂子「こちらはお手伝いしてもらっておいて、そちらはいらない、というのはずるいと思いませんか?」ムッ

京太郎「まあ……そうですね。そちらに差し支えなければお願いしていいでしょうか?」

美穂子「もちろんです」ニコッ

霞「彼らはね、咲のSSが好きなのではないのよ」

霞「自分の姿を須賀くんに重ね、咲キャラたちと絡みたいだけなの」

初美「そうなんですかー?」

霞「そうよ。須賀くんはかわいそうだわ。京豚の、自己投影の犠牲になってしまったせいでいろいろな人に嫌われてし亦野だから・・・」

霞「京太郎SSの『京太郎』を、『俺』に置き換えて御覧なさい」

霞「ほとんどのSSで、違和感なく話が進むはずよ」

初美「うわー・・・ほんとうなのですよー」

霞「こういったスレにはね、ただちにふんふむを召還しなくてはならないの」

霞「『悪』をのさばらせてはいけないのよ」

神はふんふむに向かって言われた。

「お前は女の声に従い 取って食べるなと命じた木から食べた。お前のゆえに、土は呪われるものとなった。

お前は、生涯食べ物を得ようと苦しむ。お前に対して土は茨とあざみを生えいでさせる。野の草を食べようとするお前に。

お前は顔に汗を流してパンを得る。土に返るときまで。お前がそこから取られた土に。塵にすぎないお前は塵に返る。」

調理中

京太郎「それじゃあ、俺が肉を焼きますんで野菜の仕込みをしていただきたいんですけど……」チラッ

(玉葱)

美穂子「どうかしました?」

京太郎「いえ……その、玉葱のみじん切りは福路さんに悪いかなって……」

美穂子「むっ……それは、私の右目のことを気にしてなさるんですか?」

京太郎「それは……はい、そうです」

美穂子「この福路美穂子、たまねぎなんかに負けたりしません!」キリッ

京太郎「それはまあそうかもしれませんが……そこまで言うのなら」

美穂子「ガッテンです!」




美穂子「うぅ……」ポロポロ

京太郎「……」

泣かせやがった許さねえ玉ねぎ

京太郎「慣れてたって辛いものは辛いでしょうと思ったんですよ……こればっかりは」

美穂子「面目ないです……」ポロポロ

京太郎「はい、キッチンペーパーです」スッ

美穂子「あ、ありがとうございます」キュッキュッ

京太郎「隠してるのも勿体ないと思うんですけどね、その目。そんなにお綺麗なのに」ジュージュー

美穂子「――っ」

京太郎「よっ……と。あれ?どうかいたしました?」

美穂子「な、なんでもないですっ」

日本 永水女子

霞「ふんふむ」

初美「おはようですよー」

霞「あらあら、おはよう」

初美「あれれ、きょうもにちゃんねるですかー?」

霞「そうよー」

霞「ほら、これをごらんなさい」

初美「どれどれーですよー」ヒョイッ

初美「わー!SSがいっぱいなのですよー!」

霞「そうね。でもよくみてみなさい」

初美「あれれ?ほとんどが清澄の京太郎くんのSSなのですよー」

霞「そうねぇ」

霞「どうしてこんなに須賀くんのSSばっかりだとおもう?」

初美「ええと・・・人気だからですかー?」

霞「違うわ」

初美「えー、じゃあなんでなんですかー?」

霞「彼らはね、醜い性欲の塊なのよ」

初美「せ、せいよく?//////」

京太郎「――ふぅ。これだけあればあいつもご満悦だろうて」

美穂子「すみませんね、なんだかお力になれなくて」

京太郎「とんでもないですよ。結局一人でやり切ったじゃないですか、野菜」

美穂子「まあ……意地みたいなものですよ」

京太郎「ああ、ありますよねそういうの。一度始めだしたらってやつ」

美穂子「ふふっ」

京太郎「……そういえば、つかぬ事をお聞きしてもいいですか?」

美穂子「ええ。なんでしょう?」

京太郎「……どうして、部長にそんなに尽くしてくれるんですか?」

美穂子「!」

霞「そうよ」

霞「彼らはね、咲のSSが好きなのではないのよ」

霞「自分の姿を須賀くんに重ね、咲キャラたちと絡みたいだけなの」

初美「そうなんですかー?」

霞「そうよ。彼らは京太郎という嫌われキャラを登場させて百合作品である咲-saki-を貶めているのよ」

美穂子「ど……どういう意味でしょう」

京太郎「今日のお話だけを聞いていても、やっぱり美穂子さんの部長に対する執心は他とは違う気がします」

美穂子「……」

京太郎「……いえ、聞くだけ野暮の極みでしたね。忘れてください」

美穂子「……いや……そうですね。確かにそうかもしれません」

京太郎「……」

美穂子「なんのかんの理由をつけても、やっぱり私はただ単にあの人に認めてもらいたいだけなのかもしれない」

霞「京豚の、自己投影の犠牲になってしまったせいで咲キャラを汚されてしまったわ」

霞「面識も無いキャラと京太郎を無理やりくっつけるのよ。全くふざけた奴らよ」

霞「京太郎SSの『京太郎』を、『俺』に置き換えて御覧なさい」

霞「ほとんどのSSで、違和感なく話が進むはずよ」

初美「うわー・・・ほんとうなのですよー」

霞「こういったスレにはね、ただちにふんふむを召還しなくてはならないの」

霞「『悪』をのさばらせてはいけないのよ」

初美「でも、待って下さいですよー。京太郎SS以外でも面識の無い女の子同士を絡ませているのでよー」

初美「例えば白糸台の弘世菫と阿知賀の松実宥さんのカップリングSSもあるのですよー?これは原作レイプじゃないのですかー?」

美穂子「私があの人――上埜さんに会ったのは中3のインターミドルの時でした」

美穂子「私があの人と戦って感じたことは『なんて楽しそうに麻雀を打つんだろう』って事でした」

京太郎「楽しそうに……ですか?」

美穂子「ええ。ちょっとマナーは悪かったけど、あの人の麻雀にかける想いはまさに本物でした」

京太郎(姫松の愛宕洋榎さんなんかもそんなふうに見えたなぁ)

京太郎(咲や和は……今楽しく打ててるんだろうか)

美穂子「それでこんな風にまた再会できて、とても嬉しかった」

美穂子「なんというか、こういう気持ちに理屈はないんでしょうね」

霞「はぁ・・・。分からないのね・・・」ボソッ

霞「いいわ教えてあげる。確かに原作無視の設定を嫌う人は居るわ。でも、嫌いならわざわざ我慢して読む必要はないの。」

霞「それが二次創作・・・SSというものよ。でも、京太郎SSだけは違う!」

初美「??何が違うのですか?」

霞「それはね。咲-saki-は百合作品であってヘテロ作品ではないという事よ!」

霞「咲SSを読みに来る人の殆どは百合民 なのよ?そこに小汚い男を登場させるなんて許されない。言語同断なのよ」

霞「それだけじゃないわ!!原作者の小林立先生も生粋の百合好きなの。そんな立先生が百合好きの為の百合好きによる作品を描いた。それが咲-saki-なのよ」

霞「はっちゃんは知らない人に突然絡まれたら嫌でしょ?それを平気で行うのが京豚なのよ」

初美「うええええなのですよー気持ち悪いですよー」

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