華菜「お前が協力しないせいだし！」

まこ「どう考えても池田の発言のせいじゃろ…」

華菜「そんなことより協力するのか、しないのか！？」

美穂子「染谷さんお願い」

まこ「分かりました…でも何をすれば良いんですか？」

華菜「キャプテンが清澄の部長と遊びに行ける様にするし！」

美穂子「…」ｳﾙｳﾙ

まこ「福路さん…大丈夫ですか？」

美穂子「ごめんなさい…遊びに行ったことも無いんだって思ったら…」

華菜「キャプテンもう大丈夫です。これからは遊びまくれますよ」

美穂子「華菜…そうよね」

まこ「とりあえず誘ってみたらどうですか？」

美穂子「でも…」

華菜「そんなに簡単に誘えたらキャプテンはこんなに苦労してないし！！」

美穂子「華菜ぁ…」ｳﾙｳﾙ

まこ「……福路さん、とりあえず誘ってみたらどうです」

美穂子「でも断られたら…」

まこ「また誘ったらええと思います。もしくはわしがあっちから誘うように言うとか」

美穂子「……そんなことしたらウザイって思われないかしら…」

まこ「大丈夫ですよ」

華菜「染谷、お前が清澄の部長の暇な日を調べて連絡しろ。それならキャプテンの誘いが１００％オーケーされるだろ」

まこ「たしかにそうじゃな」

美穂子「でも私が連絡する前に誰かが誘ったら…」

まこ「それじゃったらわしが誘っときます」

美穂子「ありがとう助かるわ」

華菜「でもその場合染谷が邪魔じゃないですか？」

まこ「わしは急用が入ったとか言って途中で消えるけえ心配すんな」

美穂子「私は一緒にいてフォローしてくれると嬉しいんだけれど…」

華菜「染谷、キャプテンの言うとおりにするし」

まこ「じゃあその方向で…とりあえず明日うちの部長に聞いて見ます」

美穂子「お願い…」

まこ「今月は暇な日あるか？」

久「どうしたのよ急に、今週末は空いてるわよ」

まこ（これなら問題ないのう）

まこ「実は風越の福路さんと遊ぶ事になったんじゃが部長もどうかと思っての」

久「いつのまにそんなに仲良くなったのよ」

まこ「暇なんじゃからもちろん来るじゃろ？」

久「いつになく強引ね…もしかして何かあるんじゃない？」

まこ「何かってなんじゃ、何も無いに決まっとるじゃろ」

久「本当かしら？もしかして美穂子が苦手なのに遊ぶ事になって困ってるとか？」

まこ「何言うとるんじゃ、福路さんはあんたより良い人じゃろ」

久「そ、そうね…」

久（いつのまにそんな仲良くなったのよ）

まこ（なんとかごまかせたかのう）

久「…分かったわ。美穂子と遊び行った事なかったからちょうど良いし」

まこ「じゃあ福路さんにもそう連絡しとくけえ」

美穂子「おはよう染谷さん」

まこ「早いですね」

美穂子「遅れたらいけないと思ったら早く来すぎちゃって」

まこ「さすがに早すぎますよ」

美穂子「染谷さんだって」

まこ「まあそうですけど…今日のプランは大丈夫ですか？」

美穂子「みんなに協力してもらったから大丈夫よ」

まこ「そうですか。頑張りましょう」

美穂子「ええ」

久「お待たせーって私が最後？」

美穂子「私も今来たところです」

まこ「わしもそんなところじゃ」

久「ふーん、じゃあ行きましょうか」

まこ「そうじゃな」

美穂子「はい行きましょう」

久「美穂子が色々案内してくれるのよね？楽しみだわ」

美穂子「が、頑張ります」

まこ「そんなに気張らんでええですよ」

久「けっこう良い店知ってるのね」

美穂子「今日のために後輩達に聞いたりして調べたんですけど気に入ってもらえてよかったです」

久「まこと遊ぶのにそんなに気合い入れてたんじゃ私は邪魔だったんじゃない？」

美穂子「そんなこと無いですよ！」

まこ「最初からあんたも誘う予定じゃったから気にせんでええ」

久「え、そうなの？」

美穂子「そ、そうなんです。２人に連絡するつもりだったんですけどその前にたまたま染谷さんと合ったから染谷さんに誘ってもらったんですよ」

久「ふーん」

久「そのわりには慌ててない？」

まこ「そうかのう、そんなことより腹が減ったんじゃが」

久「…そうねお腹すいたわ」

美穂子「じゃあご飯を食べにいきましょう」

まこ「どんな店か楽しみじゃ」

久「期待してるわよ」

美穂子「はい」

美穂子（なんとかごまかせたわ…）

まこ（いっそのこと本当のことを言っても良いと思うんじゃが…）

まこ「今日はなかなか楽しかったじゃろ？」

久「そうね、とても楽しかったわ。ありがとう美穂子」

美穂子「ひ、久さんに楽しんでもらえて良かったです」

久「今、久さんって呼んだ？」

美穂子「はい…やっぱりまずかったですか？」

久「そうね。やっぱり久さんじゃなくて呼び捨てで久が良かったわね」

美穂子「そ、それは///」

久「ふふっ、また遊びましょうね」

美穂子「はっ、はいまた遊びましょう」

まこ「今日はうまくいってよかった。これで福路さんも大丈夫じゃろ。ん？福路さんから電話か」

まこ「はいもしもし染谷です」

美穂子『あ、福路です今日はありがとうございました』

まこ「なんで敬語！」

美穂子『染谷さんのおかげで今日は楽しかったからつい』

まこ「ついって…でもまあ、これで自分から誘えそうですかね？」

美穂子『うぅ…それは…』

まこ「……まあとりあえず次も今回みたいにやりますか」

美穂子『ありがとう染谷さん』

美穂子『それでね今度は久さんと遊園地に行きたいの』

まこ「分かりました。あー、今度は池田さんも誘ってみませんか」

美穂子『華菜も？でも大丈夫かしら』

まこ「また同じ様に誘うと勘ぐられそうですから」

美穂子『そうね…もしバレたら久さんに嫌われちゃうかもしれないものね』

まこ「それじゃあまた連絡しますね」

美穂子『ありがとう』

久「今度は池田さんも誘って遊園地？」

まこ「そうじゃ」

久「なんでまこが仲介役みたいになってるの？」

まこ「なんでかのう…」

久「まあ良いけど玉子焼き作って来てよね」

まこ「なんでじゃ」

久「遊園地と言ったら遠足気分でお弁当よ」

まこ「まあええけど、福路さんが気合い入れてきそうじゃのう」

久「そうね。でも、まこも作って来なさいよ。私はあんたの玉子焼きが好きなんだから」

まこ「わーっとる…全員弁当持ってくってことでええな？」

久「しょうがないわね、分かったわ」

美穂子「おはよう」

まこ「おはようございます。今日も早いですね」

美穂子「染谷さんこそ」

まこ「そうですね」

美穂子「久さんはお弁当を気に入ってくれるでしょうか？」

まこ「大丈夫ですって、福路さんはもっと自分に自信を持ってください」

美穂子「そう…かしら…」

まこ「まあ今すぐそうならなくても大丈夫ですけど」

華菜「おはようございますキャプテン」

美穂子「おはよう華菜」

華菜「ん？染谷もいたのか」

まこ「おい池田」

久「お待たせー」

美穂子「久さん」

久「また私が最後かー」

華菜「もっと早く来るし！」

まこ「あんたもさっき来たとこじゃろーが」

美穂子「みんな揃ったし行きましょうか」

華菜「目的地に着きましたけど、最初は何にしますか？」

久「ジェットコースターとかどうかしら」

美穂子「良いですね行きましょう」

華菜「割と混んでるし！」

まこ「わしは池田の隣に乗るけえ、福路さんは部長の隣で」

美穂子「久さん…」

久「心配しなくても大丈夫よ」

まこ「ジェットコースター大丈夫なんか？」

華菜「余裕だ」

まこ「福路さんは？」

華菜「た…多分大丈夫…だと思う」

「キャアーーー」

まこ（福路さん大丈夫じゃろうか…）

美穂子（実はちょっと苦手なんだけど…久さんは…楽しそう）

美穂子（でも悲鳴を上げてる……これは貴重なシチュエーションなんじゃ…）

久「あー楽しかった」

美穂子「もう一回乗りましょう」

華菜「キャプテン…」

久「気に入ったのね美穂子」

まこ（大丈夫なんじゃろうか？）

「キャアーーー」

美穂子（こんな機会滅多にないので堪能させてもらいますよ）

久「あー楽しかった」

美穂子「もう…いっか…い…」

華菜「キャプテン！無理は良くないですよ」

まこ「苦手じゃったか」

久「美穂子大丈夫？少し休みましょう」

美穂子「すみません…」

美穂子「もう大丈夫です」

久「ホントに？」

美穂子「はい、ご迷惑をおかけしました」

華菜「キャプテン迷惑なんかじゃないですよ」

久「そうよ、次はお化け屋敷なんてどう？」

美穂子「いいですね」

まこ「わしは池田が恐怖のあまりに暴れ出さんか見張るけえ」

美穂子「じゃあ久さんは私と行きましょう」

久「OKよ」

美穂子「久さん手を繋いで行きませんか？」

久「そっ、そうね」ｷﾞｭｯ

美穂子（もしかして久さんも怖がってる？）

久「きゃっ」ｷﾞｭｯ

美穂子「大丈夫ですよ私がついて……きゃあああー！！」

久「美穂子落ちついて……いやぁああー！！」

まこ「この悲鳴…先に行った２人じゃろうか」

華菜「自分から言ったくせに情けな……ぎゃあああー！！」

まこ「あんたもかい…」

華菜「やっと出口…」ﾊｧﾊｧ

美穂子「華菜…大丈夫？」

華菜「キャプテンも具合悪そうですけど…」

久「２人とも情けないわね」

まこ「あんたも悲鳴あげとったじゃろ」

久「聞こえてたの？///」

まこ「あんだけ大声じゃったら嫌でも聞こえるけえの」

華菜「次はどうするんです？」

美穂子「あとは大人しめなものにしませんか…」

久「そうね…そうしましょう」

久「そろそろお昼にしましょうか」

美穂子「そうですね」

久「大人しめのもけっこう楽しかったわね」

まこ「そうじゃな。部長はサンドイッチと冷凍食品か」

美穂子「これ冷凍食品なんですか？最近は凄いんですね。私のお弁当はこれです」

華菜「流石はキャプテン、美味しそう」

まこ「たいしたもんじゃなあ」

久「美味しそうね。まこのはどうなってるの？」

まこ「これじゃ」

美穂子「玉子焼きに煮物、きんぴら、生姜焼きに白和えですか」

華菜「女子高生ぽくないし！」

まこ「そう言う池田はどうなんじゃ」

華菜「じゃーん。ハンバーグにミートボール、ウィンナーとチキンナゲットと唐揚げ」

まこ「肉ばっかりじゃな…」

美穂子「ちゃんと栄養も考えないとダメよ」

久「じゃあお弁当も出揃った事だし食べましょうか」

久「みんな料理上手ねえ」

華菜「染谷の料理もなかなかいけるな」

久「美穂子も玉子焼き作って来たのね…うん、美味しい」

美穂子「良かった」

久「次はまこの玉子焼きっと……美味しいーやっぱりまこの玉子焼きが１番ね」

美穂子「…」ﾊﾞｷｯ

久「美穂子…箸が…」

美穂子「あらいけない。……染谷さんちょっと…」

まこ「…なんですか」

まこ「なんでそんな恨みがましい目で見てるんですか？」

美穂子「こういう事だったのね…」

まこ「え？」

美穂子「お弁当を持って来させたのは私の玉子焼きよりあなたの玉子焼きの方が美味しいって久さんが言うのを見せつけるためだったってことよ！」

まこ「ちょっと！落ち着いてくださいよ。福路さんの目的は玉子焼きを誉められる事じゃないですよね」

美穂子「私の目的は久さんに………じゃなくて久さんと仲良くなることだったわごめんなさい」

久「２人で何やってるのー！早く来ないと全部食べちゃうわよー」

華菜「キャプテンの分は残してくださいよ」

華菜「美味しいご飯食べて楽しく遊んで華菜ちゃん大満足だし！」

美穂子「楽しかったわね」

久「ちょっと、まだ観覧車に乗ってないわよ。やっぱり遊園地と言ったら観覧車でしょ」

まこ「そうじゃな」

久「まこー、珍しくノリが良いじゃない」

まこ「２人きりで乗れるようにするんで頑張ってください」ﾋｿﾋｿ

美穂子「///」

久「どうしたの？」

美穂子「なっ、何でもありません」

華菜「早く行きましょう」

久「来たわよー」

まこ「わしは池田に説教があるけえ２人で乗ってくれ」

華菜「はあー！？」

まこ「当初の目的を忘れたんか？」ﾋｿﾋｿ

華菜「忘れる訳ないだろ。ちゃんとキャ」
まこ「アホ」ﾊﾞｼｯ

美穂子「喧嘩は良くないわ」

まこ「すみません。とりあえず２人で乗ってください」

美穂子「華菜と染谷さん大丈夫でしょうか？」

久「大丈夫でしょ。それに心配したところでまだ地上には戻れないわよ」

美穂子「そうですね」

久「そうそう、大丈夫よ」

美穂子（このチャンスに久さんと一気にお近付きに）

美穂子「久さん！」

久「どうしたのよ美穂子」

美穂子「わ、私と友達になってください」

久「え？」

美穂子「駄目ですか…？」

久「いや、そうじゃなくて…私たち友達でしょ？」

美穂子「でも…そういう話をしなかったので…」

久「一緒にいて楽しかったら友達で良いんじゃないかしら」

美穂子「久さん…」ｳﾙｳﾙ

久「これで美穂子の中でも私たちは友達よね？」

美穂子「はい」

久「じゃあ敬語禁止ね。ちなみに拒否権は無いわよ」

美穂子「分かりま…じゃなくて分かったわ」

まこ「待たせたのう」

久「池田さんと何話してたの？」

まこ「そんなことより何か嬉しそうじゃの」

久「そう？」

まこ（福路さんうまくやったようじゃな）

華菜「キャプテンも嬉しそうですね」

美穂子「実はね良いことがあったの」

華菜「それは良かったです」

華菜「今日は楽しかったー。また遊びましょう」

久「そうね。それと今度遊園地に来るときは他のみんなも呼ぶと面白そうじゃない？」

まこ「次は自分で誘えそうですか？」

美穂子「自信が無いわ…」

まこ「福路さんは可愛くてスタイル良くて料理も得意で池田と違って気遣い出来るんじゃからもっと自信を持ってください」

美穂子「あんまり誉められると照れるわ///」

まこ「麻雀打つ時みたいに自信を持ってれば大丈夫ですよ」

美穂子「ありがとう今度頑張って誘ってみるわ」

後日

まこ「もしもし染谷です」

美穂子『福路です。染谷さんのおかげで誘う事に成功したの！』

まこ「おめでとうございます。でもわしは大したことはしてないですよ福路さんが頑張った結果です」

美穂子『ありがとう。それでね今度の日曜に遊ぶことになったんだけど染谷さんも一緒に遊びましょう』

まこ「わしは邪魔じゃないですか？」

美穂子『そんなことないわ。染谷さんは私のこと嫌い？私は一緒に遊んで楽しかったから友達だと思いたいんだけど…』