P「ハッキリ愚痴を言わせてもらうとプロデュース活動シンドイです」(475)

P「俺、この仕事辞めようと思います」

社長「・・・・えぇっ!?悪い冗談はよしてくれたまえよ」

P「冗談じゃありません・・・」

社長「いやいや・・・君に辞めてもらっては困るよ、なんたって君は我が社期待のホープ・・・」

P「かいかぶるのはやめてください、もう・・・いいんですよ」

P「それに、一定の期間で成果が出せなければ先はないと社長もおっしゃっていたじゃないですか」

社長「・・・・・」


あとはヨロシクちゃん!

P「全キャラの営業イベントとシナリオ見れるモードが欲しいです」

P「もう、この職場に来ることもあと少しの間か・・・・」

ガチャ

P「おはようございまーす」

春香「おはようございます、プロデューサーさん!」

美希「おはようなの!」

雪歩「おはようございますぅ~えへへ」

P「(仕事がもらえないせいでアイドル達はほぼ事務所に入り浸りだ)」

P「(みんなの笑顔に罪はないんだ・・・・すまん)」


こういう路線でDo-Dai?

P「ゆきぽと火遊びしたい」

P「今日の予定は・・・・そうだな、歌のレッスンでもしておこうか」

亜美「え→!?また今日もレッスンすんの→!?」

真美「んあんあ→!真美、もうレッスン飽きたよ→」

P「ごめん、亜美真美・・・本当は、すぐにでもステージをとってやりたいんだが・・・」

真「ボクは結構好きですよ?レッスン!今日もミッチリ付き合ってもらいますからね、プロデューサー!」

美希「ミキもの~んびり、マイペースでやればいいと思うな」

亜美「それもそうだね→、亜美はミンナと一緒にいるの好きだし!」

真美「ね→!!」

P「・・・・・・」


誰か任せM@STER

prrr・・・・ ピッ

P「はい、もしもし。あ、先日の件ですか?」

P「・・・はい」

P「ああ・・・そうですか・・・・はい、わかりました」

P「ええ、またの機会に・・・よろしくお願い致します、失礼します」

プツッ

P「また営業には断られてしまったか・・・」

P「タイミングが悪かったのかな・・・いや、俺の力量不足か・・・・」

P「みんなは、あんなに頑張っているのにな・・・・・」

P「おーい、レッスンはかどってるかー?差し入れ買ってきたぞー!」

春香「わぁ!ありがとうございます、プロデューサーさん!」

美希「わーいおにぎりなのー!!」

真美「お菓子♪お菓子♪」

亜美「あ→!!それは亜美んだよ→!!」

ワイワイ キャッキャッ

P「はははっ、たくさんあるから喧嘩はやめろよー?」

「「「はーい!(なのー!)」」」


P「(この笑顔を、俺だけじゃなくもっとたくさんの人に見てもらいたい・・・・)」

P「(そうすれば・・・もっともっとみんなの笑顔は輝くはずだ・・・・)」

P「(・・・原石のまま磨いてやれなくて、ごめんな・・・・・)」

響「ふーっ・・・さすがに一日じゅうレッスンだと自分疲れたぞー・・・」

真「ボクはまだまだ余裕だよ!よーっし、クールダウンにこれからジョギングしてこよーっと!」

やよい「あ、早くしないとタイムセール始まっちゃう!プロデューサー、お疲れ様ですー!」

雪歩「また明日、会いましょうねっ」

貴音「今日はれっすんとはいえ、みなとともに充実した時を過ごせた善き日でありました」

千早「また歌の指導、よろしくお願いします」ペコ

P「ああみんな、気を付けて帰るんだぞ」

キィー バタン


P「・・・・・」

小鳥「プロデューサーさん、今日もお疲れ様です。コーヒーでもどうぞ?」

P「あ、すみません・・・・ありがとうございます」

ズズ・・・

P「はぁ~・・・・」

小鳥「どうしたんですか?深いため息なんてついて・・・」

P「い、いえ・・・なんでもないですよ!」

小鳥「・・・?」


P「(社長は、音無さんに俺が辞めること言ってないのかな・・・・)」

P「いや・・・このままでいいのかなって思うんです」

小鳥「・・・・」

P「律子達の竜宮小町は、もうトップアイドルの一員として活躍してますよね」

P「それなのに・・・・俺達は、ステージに出るどころか営業の仕事すらできていない・・・・・」

P「みんなはトップアイドルになることを信じて精一杯やっているのに・・・・俺は、そんな彼女達の夢を壊してるんじゃないかって」

P「・・・って!こんなこと言ってると取れる仕事も取れなくなっちゃいますよね!はははっ・・・」

小鳥「プロデューサーさん・・・・」

小鳥「そんなに焦らなくても、大丈夫だと思いますよ」

P「え・・・?」

小鳥「私は、プロデューサーさんがみんなのために頑張ってるの、知ってますよ?」

小鳥「それに・・・そのことはあの子たちが一番よくわかってるんだと思います」

P「・・・・・」

小鳥「確かに上手くいかない事が続いちゃうときもあるけど、そんなのはタイミングの問題です!」

小鳥「だから大丈夫です!私もみんなも・・・それに社長も。プロデューサーさんのこと、信じてますからっ!」

小鳥「ねっ?」

P「・・・ありがとうございます、音無さん」ニコッ…


P「(とても辞めるだなんて言えない雰囲気になってしまったな・・・・・)」

P「(みんなの期待に応えられないのが、辛い・・・・)」

P「(みんなの笑顔を見るのが、辛い・・・・・)」

P「(俺は、逃げているのか?アイドル達の、「プロデューサー」という使命から)」

P「(俺は、みんなにトップアイドルになって欲しい。その・・・純粋で、眩しすぎる笑顔を)」

P「(原石のまま、俺だけのものになってしまうのは嫌なんだ・・・・・)」


小鳥「うーん・・・まだ気難しい顔してますね?プロデューサーさん」

P「あっ・・・いえ!そんなつもりじゃ・・・・」

小鳥「そうですねぇ~、あ、そうだ!嫌な事は飲んで忘れましょう!これから一件、もちろん付き合ってくれますよね?」

P「あははっ、そうですね!お伴します!」

それから数日後


P「この事務所に来るのも、あと一週間か・・・」

P「(社長からは正式に辞表を受理してもらって、俺の辞職は決まった)」

P「(どうやら、社長は音無さんを含め誰にも言っていないらしい・・・直前まで、俺の心変わりを期待しているのかな)」

P「ははは、いざ辞めるとなると寂しいもんだな。ちょっと早く来すぎちゃったよ」

ガチャ

P「おはようございまーす、・・・って、まだ誰もいないか!」

伊織「ちょっと!こんな時間に誰よ・・・・って、アンタ今日はいやに早いじゃない。どうしたの?」

P「ああ、おはよう伊織!それと、竜宮小町のみんな!」

律子「一時間前出勤だなんて感心ですね、プロデューサー殿?」

亜美「おはよ→兄ちゃ→ん!!」

あずさ「うふふっ、おはようございます」

伊織「それにしたって、こんな時間に来ても私達と違ってする事もないんじゃない?」

伊織「アンタたち、いつも暇そうだものね」

P「ははっ・・・面目ない」

律子「ちょっと伊織!今の言い方はないでしょ!」

P「ははは、いやいいんだよ。伊織達の竜宮小町は今やトップアイドルなんだから、一流の自覚があっていいじゃないか」

P「俺達とは、次元が違うよな!」

伊織「ちょ、ちょっと・・・そんなつもりじゃ・・・・」

亜美「兄ちゃん・・・なんだか寂しそうだよ→?」

P「い、いや!そんな事ないぞ!俺達もみんなと一緒に切磋琢磨して、すぐに追い付いてやるからなっ!」


P「(何言ってるんだろうな、俺)」

伊織「そ、そうよ!このスーパーアイドル伊織ちゃんと張り合える相手なんて、アンタ達くらいしかいないじゃない!」

律子「そういう事ですよ。もうちょっとしっかりしてくれないとね?期待してるんですから!」

あずさ「みんなと一緒のステージに立てる日が、待ち遠しいですね」

亜美「亜美も真美と一緒に歌いたいもん!よっ、ガンバレ兄ちゃん!!」

P「ああ、皆ありがとうな!」

1時半過ぎまで抜けるので続き書きたい人いたらドゾー

律子「それじゃあ、私達はこれから仕事がありますので」

P「うん、またな」

亜美「暇なときは亜美とも遊んでね!兄ちゃん!」

あずさ「それではまた~、ふふっ」

伊織「ちょっとあずさどこ行くのよ!こっちよ、こっち!!」

バタンッ


P「・・・・」

P「みんなが来るまで、残ってる仕事を片付けないとな」

P「仕事とは言ってもな・・・新しいPVを作ろうにも曲があるわけでもないし」

P「営業やオーディションの依頼は無名だからって門前払いか・・・」

P「もっと売り込みとか、みんなのためにしてやれる事、たくさんあったよな・・・・」

P「・・・・・」

P「引き継ぎの書類でも作るか、みんなの新しいプロデューサーが、少しでも彼女達のことを導いてくれるように」

カリカリ・・・

P「小鳥さんは二日酔いで遅刻かな。事務員がそんな理由で遅刻しても許されるなんて愉快な職場だよなあ、ははっ」

P「よーっし、どうせもう終わりなんだ、最後まで頑張るぞ!」

ガチャ

春香「おはようございまーす!プロデューサーさん!」

千早「おはようございます」

P「春香に千早か。二人一緒に来るなんて珍しいな?」

春香「はい、実は千早ちゃんと二人でカラオケに行ってたんです!千早ちゃんってはすーっごく歌が上手くて!」

千早「そんなことないわよ、春香だって可愛かったわ」

春香「えへへ・・・それほどでも・・・・」

P「(そうか、春香も千早も歌う事が好きでアイドルになったんだよな・・・・)」

春香「あ、そうだ!今度プロデューサーさんも行きましょうよ、カラオケ!」

千早「ええっ、プロデューサーと・・・?」

P「ははは・・・気持ちは嬉しいけど、遠慮しておくよ」

春香「そうですか?残念・・・」


P「(・・・でもよく考えたら、それって俺がみんなの夢を少しでも叶える最後のチャンスかもしれないよな・・・・)」

P「(せめて、最後くらいみんなの夢に近づけるように・・・夢を追いかける気持ちを忘れてしまわないように)」

P「(よし、決めたぞ!俺はこの一週間、みんなのアイドルとしての夢を全力でサポートしよう!みんなとのアイドルとしての、思い出を残すんだ!)」

P「(それが俺の、プロデューサーとしての最後の仕事だ!!)」

P「それじゃあ二人とも!今日の仕事を発表するぞ!」

P「なんと今日は、初の春香と千早のデュオライブだ!!」

春香「えっ・・・ええぇーー!?」

千早「そんな急にライブだなんて、都合のいい話が・・・?」

P「・・・・とは言っても、観客は俺だけのミニライブだけどな・・・期待させて、すまない」

千早「ああ、そういう事でしたか・・・・」

P「本当は二人には、大勢の人の前でその歌声を披露してほしかったんだけど・・・・俺の力不足でまだその夢は叶いそうにない」

P「だから、少しでも歌う楽しさを感じてくれれば・・・せめてものアイドル活動になるかなって思ったんだ」

P「・・・なんて、そんなの無茶苦茶だよな・・・・はははっ・・・・・」

春香「いいえ、私嬉しいですっ!」

P「え・・・?」

春香「プロデューサーさんが、そうやって私達のこと、いつも考えてくれてること」

千早「私達、みんな分かってますから」

P「春香、千早・・・・」

春香「それに力不足だなんて言わないで下さい、プロデューサーさんが自信なくしたら私達だって困っちゃいますよ?」

P「・・・・・」

千早「では、今日の予定はミニライブ兼セルフレッスン。それでいいですよね?プロデューサー」

P「ほ、本当にいいのか・・・?」

春香「もちろんですよ!なんたって、ライブですよ!ライブ!」

千早「そうと決まれば早く行きましょう、善は急げって言いますからね」

P「よしわかった!それじゃあ今日はライブに出かけるぞ!二人とも、準備はいいか?」

「「はい、プロデューサー!(さん!)」」

春香「結局さっきのカラオケにまた来ちゃったね」

千早「いいえ春香。ここはステージよ、気を引き締めていきましょう!」

春香「そ、そうだね!今までのレッスンの成果をちゃんと出して、お客さんに喜んでもらわなきゃ!」

P「L・O・V・E春香!!L・O・V・E千早!!」

千早「・・・って、なんですかその掛け声・・・・」

P「え?いや、少しでもファンの盛り上がりを表現しようと思ったんだけど。・・・まずかったかな?」

千早「それにプロデューサーはお客さんである前に私達のプロデューサーなんですから、ちゃんと私達をステージに送りだしてください」

P「ははは、そうだったな。・・・じゃあ、いつものアレ、やっとくか!」


「「「765プロ~~、ファイッ!!!」」」

春香「それでは天海春香、如月千早!765プロのアイドルとして歌います!」

P「うおおおおおお~~~~!!!!」パチパチパチ

千早「曲は・・・・・―――」


~♪

~♪


P「(二人とも・・・本当に嬉しそうだ。心から、アイドルである事を楽しんでいるのかもな)」

P「(俺にはこれが限界だったけど・・・・二人なら、いつかきっと・・・いいや必ず!トップアイドルになれるさ!!)」

春香「あ~、楽しかった!!」

千早「そうね。私も久々に思いっきり歌えて、スッキリしたわ」

P「二人とも歌ってる時の顔、すごく良かったぞ」

千早「プロデューサーこそ、ありがとうございます。歌う事の楽しさ、大事にしたいと思いました」

春香「まさかプロデューサーさんと本当にカラオケに行くとは思いませんでしたけど・・・これもお仕事ですよね?」

P「ああ、立派な仕事だったぞ!今日の初ミニライブは大成功だ!!」

千早「今度はもっと、大勢の人に聞いてもらえるように精進しないといけませんね」

春香「きっとプロデューサーさんなら、私達をドームにでも武道館にでも連れて行ってくれますよね?」

P「・・・・・・」

P「・・・ああ、きっとな」

P「それじゃ、今日は二人ともお疲れ様。俺はこのまま事務所に戻るから、気を付けて帰るんだぞ」

千早「はい、お疲れ様です」

春香「またやりましょうね、ミニライブ!」

P「はは・・・・また今度な」



P「・・・・・」

P「きっと今日のこと、二人の中に何かを残せたはずだよな」

P「うん、良かった良かった」

P「だいぶ遅くなっちゃったな・・・・今から事務所に戻ってもだれもいないか」

やよい「うっうー・・・お腹空きましたー・・・・」

P「おっ、やよいー!!」

やよい「あ・・・プロデューサー、お疲れ様ですー!」

P「今帰りか?」

やよい「はい!プロデューサーはどうして事務所に来なかったんですかー?」

P「えっ!・・・と、いや、実は少し外回りに出ててな。いつかライブをやるときのために、下見に行ってたんだ」

やよい「へー、そうなんですか!なんだかすごいですね、私もライブ楽しみかも!」


P「(まさかカラオケに行ってたなんて、言えるわけないよな・・・・・・)」

P「あ、そうだ。お腹空いてるんだったよな?なにか安いものでよければ、おごってやるぞ」

やよい「本当ですかぁ!?・・・って言いたいところなんですけど、弟達が待ってるから帰らないと」

やよい「ごめんなさい、プロデューサー」

P「そっか・・・そうだよな、やよいはいつも弟達の世話をしてるんだもんな」

やよい「はい、アイドルになってから家にいる時間も少なくなっちゃったから、ご飯くらいは一緒に食べたいかなーって!」

P「ははっ、やよいは家族思いのいい子だな」

やよい「そんなことないですよー?えへへ・・・・」

P「・・・・・」

やよい「本当は、よく上の弟とはケンカになっちゃうんですよね」

やよい「長介はしっかりしてて面倒見もいいんですけど、私が家を空けるようになってからは任せきりになっちゃうことも多くて」

やよい「だから、私がアイドルやってるのも反対なんだと思うんですー・・・」

P「・・・」

やよい「でも、今はまだ、テレビにもあんまり出れないけど・・・きっと弟達もわかってくれると思うんです!」

やよい「私のいっぱい元気な姿を見せて、たくさんの人に、そして家族にも笑顔になってほしいなーって思ってるんですー!」

P「やよい・・・・・」


P「(決して外に出すことはないけど、きっとやよいは何度も辛い思いをしてるんだよな・・・・)」

P「(俺が、やよいの家族を笑顔にしてあげられれば・・・・・・)」

やよい「あ・・・それじゃあ私はそろそろ買い物に行きますね」

P「ちょっと待ってくれ!やよい」

やよい「え・・・?」

P「その買い物、俺も付き合うよ」

やよい「で、でも・・・プロデューサーにはお仕事が・・・・」

P「やよいの夢を応援するのも俺の仕事だ、まずは家族に笑顔を届けたいんだろ?」

P「そうだな・・・・だったら今日の夜は、”焼肉”もやしパーティーなんてどうだ!?」

やよい「やっ焼肉ですかー!?もし焼肉なんてしたら、みんなすっごく喜ぶと思いますー!!」

P「はっはっは!そうだろ?和牛に黒豚、なんでもどんとこいだ!!」

やよい「うっうー!ありがとうございます、プロデューサー!」

P「(俺と買い物を終えたやよいはハイタッチを交わして、喜々と帰路についていった)」

P「(やよいの笑顔を見れば、きっと誰もが笑顔になってくれることだろう。頑張れよ、やよい!!)」


P「さて、事務所に戻ってはきたが・・・もう誰もいないだろうな」

P「俺も帰り仕度を済ませて、さっさと家に帰ろう・・・・」

ガチャ

P「戻りましたー・・・・ん?」

真美「兄ちゃん!おかえり→!!」

P「お、真美か!事務所には真美だけか?」

真美「ミキミキがそこで寝てるよ?あと社長とピヨちゃんは知らな→い」

美希「むにゃ・・・Zzz...」

P「ははは、そうか。真美はどうしてこんなに遅くまで?」

真美「亜美と一緒に帰ろうと思ってたんだけどさ→、亜美ってば全然帰ってこないんだも→ん!」

真美「真美、もう飽きちゃったよ・・・・」

P「(そうか、確か竜宮小町は朝から出かけていったよな)」

P「(亜美と真美、以前は二人が一つで活動していたけど、今は離れ離れなんだな・・・・・)」

P「その・・・ごめんな真美。本当は、亜美と一緒にステージに立ちたいよな?」

P「なのに、一人ぼっちで待たせてしまって・・・・」

真美「んあんあ→!兄ちゃん、そんなシメっぽい話はやめよ→YO!」

真美「それにね?真美は一人ぼっちなんかじゃないよ」

真美「だって少なくとも、今は兄ちゃんがいるもん!」

P「真美・・・・」

真美「んっふっふ~・・・真美を待たせた分、しっかり遊び相手になってもらいますぜ~?」

P「あ、おい!ちょっと・・・、何するんだっ!」

真美「それそれ→!!」コチョコチョ

P「ははっ・・・あはははは!!くすぐったい!!や、やめてくれ~~!!」

んあー(迫真)

P「わ、わかった!ゲームで対戦しよう!!な、そうしよう!!」

真美「いいよ→!けど兄ちゃん、果たしてこの真美様の相手になるのかなぁ~?」

P「な、なんだとっ!そんなのやってみなくちゃ分からないだろ!」

真美「んっふっふ~、いざジョウジンに・・・勝負~~!!!」

P「それを言うなら尋常な!」


P「(真美、ずっと事務所で亜美のことを待っていたんだよな・・・)」

P「(ええい、細かい事を考えるのはやめだ!俺だってもう残った仕事なんてたいしてないんだ!)」

P「(今は真美の気が済むまで、遊びまくるぞ~~!!!)」

真美「ハッハッハ!口ほどにもなかったなぁ、兄ちゃんよォ!」

P「くっ・・・完敗だ・・・・」


ガチャ

真美「あっ、亜美帰ってきた→!!」

亜美「ただいま→!真美、待っててくれたの?」

真美「うん!一緒に帰ろーYO!!」

亜美「もちろんオッケ→YO!!」

亜美「亜美、今日は律っちゃんに振り回されてメッチャお疲れっぽいよ→・・・・」

亜美「真美はど→だった?」

真美「ま、真美は・・・・・」

P「・・・・・」

真美「真美は、亜美のぶんまで兄ちゃんと遊んだもんね→!いいだろいいだろ→!!」

亜美「え→ずるいよ真美~!亜美も兄ちゃんと遊びたかった→!!」

P「はは、今日はもう遅いから二人とも帰った方がいいぞ」

亜美「は~い・・・・」

真美「またね→!兄ちゃん!バイバ~イ!!」


P「また今度・・・な」

すみませんホットケーキ食ってきます

Dragon Ashと言えばホットケーキだよね

P「さてと、美希を起こして俺も帰るかな」

P「おーい美希ー、起きろー」

ユサユサ

美希「ハニー・・・・ミキ、キラキラしてるの・・・・Zzz...」

P「・・・アイドルになった夢でも見てるのかな。ハニーって誰のことだ?」

P「美希!もう夜だぞ」

美希「ん・・・・プロデューサーさん・・・・?」

P「ずいぶん気持ちよさそうに眠ってたな、何かいい夢でも見てたのか?」

美希「うん・・・・・あふぅ」

P「どんな夢、見てたんだ?」

美希「ミキね、ステージの上でとってもキラキラしてたんだぁ。それで、誰かと一緒にいたはずなんだけど・・・」

美希「うーん・・・それ以上は思い出せないの」

P「ははは、そっか」

P「(ハニーっていうのは、たぶん美希の新しいプロデューサーだな。そしてそれはきっと、正夢になるよ)」

美希「ミキまだ眠いから寝るね・・・?おやすみなさいなの~・・・・」

P「こら美希!もう遅いから帰るぞ、俺ももう帰るから途中まで送ってくよ」

美希「は~いなの・・・・んしょっと」ゴシゴシ

P「なあ美希」

美希「なぁに?」

P「美希は今、楽しいか?アイドルとして・・・うまくできそうか?」

美希「どうだろ・・・・よくわからないの」

美希「確かにキラキラしたいのはミキの夢だけど、でもお仕事で忙しいのもヤだな!」

美希「ミキはマイペースで頑張ればいいかなって思うの!だから、今の時間もそれなりに楽しんでるってカンジかな~」

P「・・・そっか、美希はお気楽さんだなぁ」

美希「む~・・・それって褒められてる気がしないの」

P「ははは!悪い悪い」

P「美希はやっぱり、キラキラしたいのか?」

美希「どうしたの?急に・・・」

P「よし、なら俺が今日だけ美希の見てた夢を、正夢にしてやろう!」

美希「えっと・・・それって、どういうこと?」

P「この時間ならまだ店もギリギリ開いてるだろうし・・・美希がキラキラできるようなファッションショーをするぞ!」

美希「で、でもそれじゃプロデューサーさんに悪いの・・・」

P「なにいってるんだ美希、これはヴィジュアルレッスンの仕事だぞ?それともやっぱりお仕事はイヤか?」

美希「ううん、ミキそのお仕事なら頑張れそうなのっ!」

美希「それじゃあエスコートよろしくお願いしますなの!プロデューサーさん♪」ニッ

P「おう、任せとけって!」

美希「ねーねープロデューサーさん!この服似合うかな~?」

P「ああ!すっごくよく似合ってるぞ!」

美希「ミキ、キラキラしてる?」

P「・・・うん、キラキラしてるよ」

P「あ、でも・・・こっちのほうがもっとキラキラできるんじゃないか?」

美希「ホントに?じゃあちょっと着替えてみるね!」


P「うんうん、美希をキラキラさせてあげられて良かった」

P「今度はいつか・・・ハニーにその姿を、見せてやってくれよな」

美希「う~ん・・・困ったの・・・・」

P「ど、どうしたんだ美希?」

美希「こっちとこっち、どっちもキラキラしてるから決められないの・・・プロデューサーさんはどう思う?」

P「そんなの俺がどっちも買ってやるさ!なに、遠慮なんてしなくていいんだぞ?」

P「キラキラしてる美希がたくさん見れたほうが、俺も嬉しいしな!」

美希「本当!?やった~!わ~いなの~!!」

美希「きっとミキが夢で見たハニーって、プロデューサーさんのことだったんだよね?」

P「ははは、それはどうかな?・・・・そうだったら嬉しいな」

P「はぁ・・・美希には喜んでもらえたが財布の中身がカラッポだ・・・・」

P「こりゃ今日の夜ごはんは卵かけご飯かな・・・トホホ」

P「・・・ん?」

P「あそこの公園にいるの・・・・貴音じゃないか?」

P「思えば貴音とは二人きりで話したことってあまりなかったよな・・・・」

P「・・・・・どうせ辞めるんだから、関係ないか・・・」

P「いや、ダメだ。あと残り僅かとはいえ、俺はまだ彼女達のプロデューサー」

P「せめて悔いの残らないように、してやれなかったことをしてやらないとな」

P「お~い、貴音~!」

タッタッタッ・・

貴音「プロデューサー?」

P「よう、貴音。こんな時間に一人でどうしたんだ?」

貴音「わたくし、月を眺めておりました。今宵はとても綺麗に月が見えていたもので・・・・」

P「貴音はよく、ここで月を眺めているのか?」

貴音「はい、たまに・・・自分のなすべき事に行き詰ってしまったときなどは特に」

P「そうか・・・・今もそうなのか?」

貴音「わたくしは、頂点に立って頂からの景色を眺めてみたいと思っておりましたが・・・少々道に迷ってしまったようにも思います」

P「・・・・すまない」

貴音「いいえ!何もそのようなつもりでは・・・」

貴音「あなた様は、わたくし達のプロデューサーとして常に尽力されてまいりました」

貴音「それに・・・このようにあなた様と過ごす時間は、わたくしにとって真、有意義なものなのですから」

貴音「焦らずとも、よいのですね」

P「ん・・・?」

貴音「このような有意義な時間を過ごすことは、決して悪いものではございません」

貴音「わたくしは思います。頂からの景色よりも、みなと共に見る景色のほうが美しいのかもしれません」

貴音「今こうしてプロデューサーと眺める、あの月があんなに綺麗に見えるのですから・・・・・」

P「はは、その通りかもしれないな。・・・俺もこの月が好きだ」

貴音「わたくし、みなと一緒なら、どこまでも高め合っていける気がいたします」

P「いつか最高の景色を、最高の仲間で眺められたらいいな」

貴音「はい・・・そのときには、必ずやプロデューサーもご一緒していただけることでしょう」

P「・・・・・」

グゥ~・・・

P「あ・・・すまない、実はさっきから何も食ってなくてお腹すいちゃって・・・ははは」

貴音「ふふっ・・・では、これかららぁめんなど食しに参りましょうか」

P「そうだな!ちょうど金も無かったし、安くて美味いラーメン屋、紹介するよ!」

貴音「お供いたします、あなた様」

帰宅


P「ふ~・・・・今日は長い一日だった」

P「でもアイドル達とたくさん過ごせて、なんだか充実してた気がするぞ」

P「とは言っても、ほとんど遊んでただけだったけどな。はははっ・・・」

P「・・・この生活も、あと少しで終わりだ」

P「みんな、俺が辞めるだなんて思ってないみたいだったな・・・・本当に、申し訳ないよ」

P「せめて最後くらいにはいい思いさせてやりたかったが・・・・・俺に出来る精一杯のことはしたよな」

P「・・・いや、まだ何かできることがあるかもしれない!ラストスパート、頑張らなくちゃな!!」

支援

P「おはようございまーす」

ガチャ

響「自分、早く仕事をもらえるように頑張ってるだけなのに何がいけないのさー!」

真「だからって、レッスンはみんなでやらないと意味がないだろ!雪歩が可哀想じゃないか!」

雪歩「うぅぅぅ・・・・ごめんなさい・・・・・ぐすっ」


P「な、なんだぁ・・・・?」

真「あっ!プロデューサー!聞いてくださいよ!」

真「響のやつ、自分のペースでレッスンするからって聞かなくて、全然合わせてくれないんですよ!雪歩なんてあんなに息が上がってるのに・・・」

響「自分はもっとたくさん練習して仕事がもらえるようにならなきゃダメだって思って・・・それで一生懸命やろうと思って・・・・」

雪歩「私がダメダメなせいでみんなの足を引っ張っちゃってるんですぅ・・・・」

雪歩「こんな私なんて、穴掘って埋まってればいいんですぅ~~!!うわぁぁあんっ・・・!!」

響「わっ・・・じ、自分が悪かったぞ・・・泣かないでよ、雪歩・・・・」

真「・・・・でもまぁ、響の言う事も一理ありますよね。ボク達、どうしたらいいのかなぁ・・・」


P「(・・・ごめん・・・・・)」

P「俺が、早く仕事をとってくればこんな事にはならなかったよな・・・・申し訳ない」

P「みんながアイドルになって活躍したいって気持ちを、俺がもっと大切にするべきだったんだ」

P「これは、みんなのせいじゃない。俺の責任でもあるんだ・・・だから、ケンカはやめてくれないか?」

真「ご、ごめん・・・響、それにプロデューサー」

響「自分も・・・ごめんなさい」

雪歩「うぅぅっ・・・私が全部悪いんですぅ・・・・!」

真&響「雪歩はまたそういう事言わない!!」

雪歩「ご、ごめんなさいぃ~~・・・!」

P「ははは・・・」

P「(本当はみんな、仲良しだもんな)」

P「じゃあ俺が来るまでは、三人でレッスンをしてたんだな?」

真「はいっ!いつ仕事の依頼がきてもいいように、つねにいい状態をキープしておかないと!」

響「自分が三人でやろうって提案したんだぞ!一人よりもみんなでやったほうが楽しいさー!」

P「そうか、みんな練習熱心で偉いなあ!本当に、感心するよ」

P「じゃあ・・・これからはどうするんだ?」

雪歩「私、こんなんじゃダメだって思うんですぅ・・・今日だって、みんなの足を引っ張ってばっかりで・・・・」


雪歩「だから・・・みんなよりももっと、いっぱいいーっぱい!練習しなきゃダメだって思ってるんです!」

P「うん、そっか。ならまだ頑張れそうか?雪歩」

雪歩「はいっ!響ちゃん、真ちゃん、私は体力もなくて運動音痴かもしれないけど・・・」

雪歩「それでも一緒に頑張るから!レッスン、お願いしていいかな・・・?」

真「そうこなくっちゃね!モチロンだよ!!ねっ、響?」

響「当然だぞ!自分、雪歩の苦手なところとかあったら全力でサポートするぞ!」

P「よし!それじゃあ俺もみんなのレッスンを見守るからな!四人でパーフェクトレッスンを目指そう!!」


「「「「オーーッ!!!」」」」

ええんやで(ニッコリ

1、2、3、4!
1、2、3、4!

P「あ、ちょっとストップ!」

真「?どうしたんですか?プロデューサー」

雪歩「はぁ・・・はぁ・・・・」

P「響、少しステップが走ってるんじゃないか?今のところは、雪歩に合わせるくらいでいいと思うぞ」

響「そ、そうかな?」

P「ああ。雪歩は振りは丁寧でよくできてるから、あとは周りのバランスを考えて真や響が合わせてやればいい」

雪歩「あ、ありがとうございますぅ・・・・」

響「バランスかぁ・・・自分、確かに一生懸命で周りのことはよく見えてなかったぞ・・・・」

P「なんていうか、そういうのは客観的に見てる人がいたほうが分かりやすいからな」

真「へへっ、やっぱりボク達にはプロデューサーがいてくれないとダメってことですね!」

P「はは、そんなことないさ・・・・それじゃ今のところ、もう一回やってみよう!」

「「「お疲れ様でしたー!」」」

P「す、すごいぞみんな!ラストで合わせた踊りなんて完璧だったじゃないか!!」

響「そんなに褒められると照れるぞ・・・へへ・・・・」

雪歩「プロデューサーに指示を出してもらってから、なんだか上手くいくようになりましたぁ!」

真「さっすがボク達のプロデューサーだなぁ、これからもジャンジャン指導よろしくお願いしますね!」

P「・・・俺は何もしてないさ」

P「みんなの素質とやる気があるから、歌だってダンスだってどんどん上達する」

P「そうすれば、必ずもっとたくさんの人に、みんなの頑張りを見てもらえる日が来るからな!頑張れよ!」

真「まったまたー!そんなに謙遜しちゃって!」ドン!

P「いてっ!?そんなに強く叩くことないだろ!」

真「それはプロデューサーが、浮かない顔してるからですよ。べつにボク達、仕事が来ないことなんて気にしてませんから!」

響「自分も、その・・・みんなや、プロデューサーと過ごす時間を大切にしたいって思うぞ」

雪歩「私もみんなと一緒なら楽しいから、アイドルになって良かったなって思ってますぅ!えへへ・・・・」

P「みんな・・・・」


P「(この日が、俺のプロデュースした最後のレッスンだった)」

P「(最後のレッスンをした日から・・・早くも5日が経った)」

P「(あの日以来、事務所に欠かさず顔を出していたアイドル達の姿がぽつりぽつりと消え始め・・・・)」

P「(そしてついには、ぱったりと事務所で顔を合わせることはなくなった)」

P「(俺が辞めること・・・・みんな気付いたのかな?)」

P「(なんにしても、自立してくれるのは有難いけど・・・・やっぱりちょっと寂しいな)」


P「・・・よし!引き継ぎの書類も完成だ!!」

P「あとは任せたぞ、未来の敏腕プロデューサーさんに」

P「いよいよ明日が最後の出勤か・・・・・思い残すことは、もう何もない」

P「帰ろう。色々と、考えてしまう前に・・・・」

キィィィー・・・ バタン

最終日


P「この扉を開くのも、今日で最後になるのか」

P「どんな風に挨拶すればいいのかな?やっぱり物憂げに?いや、敢えて明るくするのも・・・」

P「・・・・って、みんなが知ってるとも限らないしな。ましてや誰もいないかも」

ガチャ

P「おはようございまーす」

一同「「「おはようございます!!」」」

ワイワイ ガヤガヤ

P「うおっ・・・何の騒ぎだ・・・・?」

社長「えー、ゴホン!それでは当人も顔を出してくれたところで・・・」

社長「今日は諸君に、大切な話がある」

P「(・・・そうか、ついに社長直々に話をするのか)」

社長「いや・・・実はだな、今日限りで―――」

春香「社長、そんなに堅苦しい挨拶なんていらないですよっ!」

真美「そうそう!真美は今日が何の日だか知ってるよ→!!兄ちゃんの、就任一周年記念日っしょ→!?」


P「・・・・えっ?」

春香「プロデューサーさん!765プロ入社一周年、おめでとうございま~す!!」

「「「おめでとーー!!!」」」

パンッ!パンッ! パチパチパチパチ・・・

P「(そ、そうか・・・そういえば今日はちょうど、俺がここに入社してから一年だったのか・・・・)」

P「(もう辞めると思ってたからすっかり忘れてた・・・・・)」


P「あ、ありがとうみんな!まさか覚えててくれるなんてな・・・・ははは」

P「(しゃ、社長・・・・どういう事なんですか・・・?)」

社長「(うむ・・・すまない。アイドル達諸君が、どうしても記念パーティーをやりたいと言って聞かなくてな)」

社長「(彼女らの意思を尊重して、君にも内密にしろとの事だったからね・・・・大変心憂いとは思うが、今日ばかり付き合ってあげてはくれないかね?)」

社長「(・・・・退社の件は、後日改めて私のほうから伝えておくよ)」

P「(は、はあ・・・・わかりました・・・)」


春香「ほらほらプロデューサーさん!早くしないとお料理冷めちゃいますよー?」グイッ

P「わっ、ちょ・・・こら!引っ張るなって!」

パーティ開いて盛り上がって次の日プロデューサーが辞めていなくなってるとかアイドル泣くわ

やよい「うっうー!今日は早起きして頑張っちゃいましたー!!」

P「うおお・・・これ全部、やよいが作ったのか?」

やよい「はい!この前の焼肉のお礼ですから、遠慮せず食べてくださいねー?」

やよい「あの日、家族みんなに笑顔をくれたプロデューサーに、笑顔のお返しです!!」

P「やよい・・・・・」

美希「ミキが食べさせてあげるねー!はい、あ~ん」

真美「あ→!!ミキミキずる→い!!」

春香「そうだよ美希!私もやりたい!」

P「はははっ、そんなに大勢できても口は一つしかないぞー?はは・・・は・・・」

P「(いかん、もう泣きそうだ・・・・)」

P「それにしても、今日は久しぶりにみんな集まったな」

P「最近、なんだか事務所がガランとしてたから・・・・」

千早「ふふ、その理由はもうすぐ分かりますよ」

貴音「はい、やはりみなと過ごす時間は何物にも代え難く尊いものでありました」

P「みんなで一緒にいたのか?どういう事だかサッパリわからんぞ・・・」

小鳥「もうすぐ竜宮小町の皆が来てくれるはずですから。そうしたら始まりますよ?今日のメインイベントが!」

律子「お、お待たせ~・・・!」

P「律子、それに竜宮小町のみんな!」

亜美「今日はようやく、兄ちゃんともいっぱい遊べるね→!!」

伊織「フン・・・このスーパー大忙しな伊織ちゃんがアンタのために駆けつけてやったんだから、ありがたく思いなさいよねっ!」

あずさ「あらあら・・・誰よりも早くスタジオを飛び出してたのは誰だったかしら~?うふふっ」

伊織「ちょっとあずさ!余計なこと言わないの~!!」カァァ


一同「あはははっ!!」

P「・・・・・。」

P「・・・・・。」

一同「し、死んでる!!」

春香「それでは、765プロのメンバーが全員揃ったところで!」

春香「これからプロデューサーさんのために一周年記念ライブを開催したいと思いま~す!!」

ワァァァァァ!!

P「ら、ライブ・・・・?」

真「今日のために、みんなで一生懸命練習してたんですよ!」

雪歩「もちろん、プロデューサーには内緒で、ですけど!えへへっ・・・!」

響「この前プロデューサーに言われたことを思い出しながら、みんなで合わせたんだ!」

P「(そ、そうか・・・だからここ最近、みんな事務所にいなかったのか・・・・・)」

このPにはまっすぐを聞かせてやりたい

練習スタジオ


春香「ライブっていっても・・・予算と知名度の都合で会場はここしか用意できませんでした、てへへ・・・」

P「いいや、嬉しいよ。本当に・・・・嬉しい」

春香「いつも私達のことを考えてくれている、プロデューサーさん」

千早「歌う事の楽しさを思い出させてくれた、プロデューサー」

貴音「みなで過ごす時間の大切さを教えてくれた、プロデューサー」

真「いっつも一緒にレッスンに付き合ってくれた、プロデューサー!」

春香「そんなプロデューサーさんに、感謝の気持ちを込めて歌います!」

P「・・・・・っ、何を聞かせてくれるんだ?」

inferno

チェンジ!!

私たちはずっと…でしょう?

>>269
P死んじゃうwww

春香「歌は・・・いろいろ考えたんですけど、」

春香「やっぱりプロデューサーさんには、トップアイドルになった私達をイメージしてもらいたいって思って!」

春香「MEGARE!です!どうぞ!」


私だけができるスマイル めちゃめちゃ魅力でしょ?
私だけのパフォーマンス 感動させられるかな?





P「(みんな・・・最高に、輝いている)」

P「(きっとこれが、みんなの思い描いていた、トップアイドルとしての765プロなんだ)」

P「(俺には、彼女達をステージに上げることはできなかったけど・・・・)」

P「(もう、すぐにでも・・・彼女達に最高の舞台を用意してあげられる人材が、これから現れることだろう)」


P「(目指せアイドルNo.1・・・・・ずっと、応援してるよ)」

―――こうして、俺のプロデューサー人生は幕を閉じた。

結局、みんなには何も言えないままだった。

記念パーティーが終わったあと、いつもと同じように可愛らしい笑顔を預けて去っていくアイドル達。
「また明日から、頑張りましょうね!」
「えへへ・・・今ではレッスンが一番楽しみかもですぅ」
「今日のミキ、すっごくキラキラしてたよね、ハニー!」
「また亜美と真美と三人で、一緒に遊ぼ→ね、兄ちゃん!!」

俺には、この笑顔を守ることができたのだろうか。
みんなのために何ができて、何をしてやればよかったのか。

そんな答えの見つからない問いを、俺は事務所に置き去りにしてしまった。
ただ一つだけ、これだけはハッキリと言える。
俺はみんなに、トップアイドルになってほしかったんだ・・・・・

数日後


元P「はぁ・・・なんでだろうな」

元P「もう仕事を辞めたってのに、いつもと同じ時間に家を出て、いつもと同じ道を歩いてしまう」


あのあとすぐに社長から俺の退社について正式発表があり、俺はもう765プロのみんなと顔を合わせることはなくなった。

事務所の携帯も返してしまったし、もはや誰とも連絡をとれる手段は残されていない。

俺は・・・みんなの期待や感謝を、すべて台無しにして、

そして、夢を追いかける気持ちまでも壊してしまったのかもな・・・・・

???「まずい、早くしないと出勤初日から遅刻だぞっ・・・!」

???「あ!あの、すみません!」

元P「俺ですか?」

???「は、はい!765プロってどこにあるか分かりますか?」

元P「(!・・・まさか、この人)」

元P「765プロですか、それならここの道をまっすぐですけど・・・」

???「ありがとうございます!あ、俺765プロの新しいプロデューサーなんですよ!」

???「ついでですからこれも何かの縁ってことで、我が765プロをよろしくお願いします!」ペコッ

元P「(そうか・・・やっぱり、そうだったのか)」

BADENDかよ

元P「彼女達を、よろしくお願いします」

???「・・・え?」

元P「きっと、あなたならすぐに彼女達をトップアイドルにできると思います」

元P「なんてったって、あの子達は俺の・・・・じゃなかった、765プロが誇る最高のアイドル達ですからね!」

???「あなたは一体・・・・・?」

元P「はははっ、ただの通りすがりの一ファンですよ」

???「あ、ありがとうございますっ!必ず彼女達のこと、有名にしてみせますね!!」

タッタッタッ・・・


それから「MEGARE!」がオリコンチャートにランクインしたのは、一週間後のことだった。

おしまい

じゃあご飯食べたら後日談考えてみます

>>309
元Pを幸せにしてやってくれ

【後日談】
パーティー翌日


春香「プロデューサーさん・・・どうして・・・・?」

春香「私、『また明日から頑張りましょうね』なんて・・・・バカみたいだよっ・・・・・」

雪歩「やっぱりダメダメな私達のことなんて嫌いに・・・うぅぅっ・・・・!」

美希「プロデューサーさんがハニーだって、ミキ信じてたのに・・・・ハニーの馬鹿・・・・・」

~~~~~~~~~~~~

社長「実は・・・諸君に悲しいお知らせがある。とても言いにくい事なんだがね」

社長「昨日まで我が765プロの仲間として働いていたプロデューサーだが・・・昨日付けで退社することになった」

~~~~~~~~~~~~


あまりの突然の知らせに、私達はどうすればいいかわかりませんでした。
ただただ、俯いて頬を濡らすほかありませんでした・・・・・・

真「どうしてボク達に何も言ってくれなかったんだろう・・・」

響「自分がこの前真とケンカしてたからいけなかったのか?うぅぅっ・・・・」

貴音「あなた様・・・わたくしはまた、道に迷ってしまいました・・・・・」


ドンッ!

伊織「ちょ、ちょっと!プロデューサーが辞めたって本当なの!?どういうことよっ!!」

小鳥「伊織ちゃん・・・・・」

小鳥「プロデューサーさんはきっと責任を感じていたんでしょうね・・・みんなを、トップアイドルにできなかったことを」

伊織「はぁ!?なによそれ、バッカみたい!!なにもそれで、プロデューサーごと辞めることないじゃない!!」

伊織「もう知らないわあんな奴!二度と伊織ちゃんの前からいなくなって、どこへでも好きな所にいっちゃえばいいのよ!!」ダッ

あずさ「伊織ちゃん・・・・・」

亜美「亜美達、もう二度と兄ちゃんと遊べないのかな・・・・?」

真美「うん・・・・」



伊織「うぅっ・・・・ぐす、ひっぐ・・・・」

律子「伊織・・・・・」

やよい「プロデューサー、最近ちょっと変でしたもんね」

千早「私達とカラオケに行ったり・・・」

美希「ミキはキラキラしたお洋服買ってもらったよ」

春香「やっぱり、プロデューサーさんは、私達の夢を叶えてくれようとしてたんだね。最後だからって・・・・・」

響「自分はそれでも納得できないぞ!!たとえ仕事がなくたって、それがプロデューサーのせいだとは一度も・・・!」

律子「・・・まあ、でもみんなのためを思っての判断だったんだと思うわ。その意思は、汲み取ってあげるべきよ」

律子「私だって・・・全然納得いかないけど、今は強引に納得するしかないもの」

小鳥「でも、いつまでもメソメソしていたら・・・それこそプロデューサーさんが悲しむと思うの」

小鳥「プロデューサーさんの夢は、みんながトップアイドルになる事だったんだから」

春香「・・・そう、ですよね」

春香「プロデューサーさんが残してくれた思い出を、悲しい思い出にしないためにも」

春香「私達、トップアイドルにならなきゃ!」

春香「みんな・・・もう一度、一緒に頑張ろう・・・?ねっ?」


涙を浮かべながら震える声で言った私の言葉に、あまり説得力はなかったけれど・・・
みんなの心が再び一つになっていくのが、なんとなくですけど分かった気がしました。

これで乗り越えられても内心複雑だな

真「春香の言う通りだよ、プロデューサーの教えが間違ってなかったってこと、証明できるのはボク達しかいないじゃないか!」

響「自分もそう思うぞ!プロデューサーが教えてくれたこと、思い出せばどんなピンチもなんくるないさー!」

美希「ミキもプロデューサーさんに買ってもらったキラキラな服をステージで着れるように、お仕事頑張るの!」

雪歩「そっ、そうだよね・・・!これからもレッスン頑張ってトップアイドルになれたら、プロデューサーにも喜んでもらえるよね!」

真美「兄ちゃんのことだから、きっと真美達がトップアイドルになれば、またヒョッコリ帰ってくるよ!」

亜美「ね→!亜美もそう思うな→!!」

春香「うん・・・うん・・・・!」


小鳥「(このみんなの強い心と抜群のチームワーク・・・・これが、プロデューサーさんが私達に残してくれた一番の宝物、なんですね)」

>>358
乗り越えちゃったから売れたんじゃないか悲しいけど

社長「ウォッホン!度々急な話になってしまって済まないが・・・実は、後任のプロデューサーとも話がついていてね」

社長「なんでも、数日後には我が事務所に顔を出しに来るらしい」

春香「新しい・・・プロデューサーさん・・・・?」

社長「・・・うむ、君達にとっては辛い変化の連続になってしまって心苦しいが、今後は彼の元で、アイドル活動に励んでほしい」

春香「・・・はい、わかりました」

雪歩「お、男の人・・・・・うぅぅ・・・・」

千早「・・・決まった事なら仕方ないわ。少しでも前のプロデューサーのこと自慢できるように、私達がしっかりしなきゃ」

真「うん、・・・そうだね」

>>294の続きから


新P「ふーっ、なんとか間に合ったな・・・出勤初日だし、気を引き締めて頑張らないと!」

ガチャ

新P「おはようございまーす!」

新P「・・・って、あれ?誰もいない・・・・」

小鳥「あら、あなたが新しいプロデューサーさん?初めまして、765プロ事務員の音無小鳥といいます」

新P「あっ、はじめまして!俺が今日からプロデューサーをさせていただくことになっている者です!よろしくお願いします!」

小鳥「アイドルのみんななら、練習スタジオにいますよ。顔を出されてはいかがですか?」

新P「そうなんですか?ありがとうございます、早速みんなのこと見させてもらいますね」

ガチャ・・・

新P「初めまして!俺が新しいプロデューサーの・・・・・」

~♪

~♪

ピタッ

「あ、あなたは・・・・?」

新P「・・・って、練習の途中だったか!すまんすまん!」

新P「邪魔しちゃ悪いし、続けてくれ!俺のみんなの歌やダンス、気になるからさ」

~♪

~♪

新P「(す、すごい完成度じゃないか・・・・どうして今まで売れてなかったんだろう)」

新P「い、いや・・・すごかったよ!歌もダンスもこれだけできれば、もうトップアイドルも間違いないんじゃないか!?」

春香「初めまして、あなたが新しいプロデューサーさんですよね?」

新P「ああ、そうだ。これからよろしく頼むな、みんな!」

春香「それで、早速お願いがあるんですけど・・・・・」

新P「ん?なんだ?」

春香「どうしても、今の曲をプロデュースしてほしいんです!」

新P「え、ええっ?それはもちろん構わないけど・・・・何かこだわりとかあるのか?」

千早「この曲は、私達が前のプロデューサーに贈った曲だったんです」

美希「だから、この曲をもう一度聞いてもらうために・・・・絶対この曲をプロデュースしてほしいの!」

真「そのためにボク達、一生懸命練習したんです!だから、いきなり押しつけがましいですけど・・・よろしくお願いします!」

新P「・・・そっか、みんなは前のプロデューサーさんのことが、大好きだったんだな!」


「「「はいっ!!」」」

新P「(来ていきなり前のプロデューサーさんの話をされると、ちょっと複雑だけど・・・)」

新P「(でも、それが俺の初仕事とあれば・・・全力で成功させるしかない!彼女達の、新しいプロデューサーとして、新しい一歩として!!)」

新P「じゃあ俺は早速、曲の売り込みやテレビ局にオーディションの依頼をしてみるよ!」

新P「みんなは引き続き練習、がんばってな」

「「「ありがとうございますっ!!」」」


・・・バタン

新P「765プロが誇る最高のアイドル達・・・・なんとなく、分かった気がする」

新P「よし、俺はデスクワークに励むとするか!」

小鳥「どうでしたか?みんなの様子は」

新P「すごくいい子たちでしたよ、みんな目も輝いてました」

新P「あの輝きを必ず大勢の人に届けるために、俺も全力を尽くすつもりです!」

小鳥「それは頼もしいですねっ」

新P「はい、任せてください!」

新P「(大勢の人・・・・そして何より、あの通りすがりの一ファンの人にも、届けてあげないとな)」

小鳥「あ、それとこれ・・・前のプロデューサーさんからの引き継ぎの書類みたいです。」

小鳥「あなたに渡してあげてくれって、社長が・・・・・」

新P「ありがとうございます」

ズシッ

新P「お、重っ・・・いったいどれだけあるんだ、これ・・・?」

ペラ・・・ペラ・・・

新P「(す、すごい・・・普通では気付かないような細かいところにまで、指摘が行き届いている・・・・)」

新P「(よっぽどよく見てたんだなあ、みんなのこと・・・・・)

新P「(本当に、この事務所が大好きだったんだな・・・・)」

それからというもの、新プロデューサーさんの真摯な働きぶりのおかげで
曲の売り込みは順調に進み、なんとTV出演まで決まりました。
どうして新しいプロデューサーさんが、私達のアピールポイントを細かく知っていたのかは不思議だったけど・・・

確かに私達のことを直接導いてくれたのは、新しいプロデューサーさんかもしれません。

・・・でも、私達の原点・・・
アイドルとして、大事なことを教えてくれたのはプロデューサーさんでした。

プロデューサーさんのために、プロデューサーさんのことを思って、みんなで歌った曲・・・・・

私達は、やっぱりプロデューサーさんがいい!

私達が諦めずにいれた勇気、私達が頑張れたやる気
ぜんぶぜーんぶ、プロデューサーさんがくれたものなんです!

私達は、それを伝えることに決めました。
プロデューサーさんとの思い出が、こうして最高の思い出に形を変えたんですから!


そして、私達はTV出演の日を迎えました。

元P「ふーっ・・・そろそろ始まるかな、M@Sステ」

元P「まさか本当にオリコンにランクインして、TV出演まで決めるとはな・・・・」

元P「よっぽど俺が役に立たなかったかって話だよな、はははっ・・・」

元P「引き継ぎの資料も、少しは役に立ったといいな・・・・・」

元P「・・・・・」

元P「つ、次がみんなの番だ・・・・!」ドキドキ

「えーっ、続きまして765プロの皆さんですどうぞー!」

元P「だ、大丈夫かな・・・・うわっ!本当にみんなが出てきた!!」

元P「おおおおっ!!みんながTVに映ってるぞーー!!!」

元P「よかった・・・・本当によかった・・・・・っ」


「えー、彼女達は竜宮小町で有名な765プロに所属アイドルさん達ということで・・・」

「なんと、新曲リリースから1週でのランクインと、異例のデビューを果たしたグループですね!」


元P「もう涙で画面がよく見えない・・・・・」

「なんでも新しいプロデューサーが赴任してからの電撃デビューということですが・・・」

「プロデューサーさん、何かヒットの秘訣とかあるんですか?」


元P「や、やめろよそんな事聞くの・・・・俺が恥ずかしいだろ」

元P「・・・・・なんてな」


新P「ああ・・・いや、私は何もしていないんですよね」

新P「みんなの、前のプロデューサーさんへの想いが、きっとこのヒットを生み出したんだと思います」

新P「だからこの曲は、私のプロデュースした曲じゃないんですよ」


元P「えっ・・・?ははは、嫌だな・・・全然そういうわけじゃないのに」

元P「・・・でもちょっとだけ、報われた気がするな」

「アイドルの皆さんにも、お話を伺ってみま―――って、うわっ!?」


元P「お、おい!!何やってるんだ、司会者からマイク取ったらダメだろ!!」


春香「プロデューサーさん、見てますよね!?春香です!」

春香「私達、ようやく夢が叶ったんですよ!!プロデューサーさんが教えてくれたこと、ついに実を結んだんですよ!!」


元P「は、春香・・・・・・」

真「プロデューサーにもう一度聞いてほしくて、一生懸命練習したんです!」
やよい「うっうー!プロデューサーも長介もかすみもみてれぅー!?お姉ちゃんだよー!!」
貴音「この場にプロデューサーがいないのは残念ですが・・・」
千早「悔いのないように歌います」
響「もう事務所では会えないかもしれないけど、この曲がある限り自分達はずっと仲間だぞ!」
雪歩「私も、もうダメダメなんかじゃありません!」
真美「きっとまた遊びに来てくれるよね?真美、待ってるからね→!」
美希「プロデューサーさん、・・・ううん、ハニー!この衣装覚えてる?ミキ、キラキラしてるよね?」


元P「みんな・・・・みんなっ・・・・・」


「ええっと、それでは・・・曲の準備のほうお願いします」

「765プロの皆さんで、曲は「MEGARE!」」

「これぞ、プロでしょ!!」

ワァァァァァ・・・!!!!


元P「すごい・・・大歓声じゃないか・・・・・」

元P「俺では連れて行ってやれなかった新しいステージに、みんなは足を踏み入れたんだな・・・・・」

元P「きっとみんななら、新しいプロデューサーの元でもトップアイドルとして上手くいっていけるだろう」

元P「新しいプロデューサーにも、本当に感謝の気持ちでいっぱいだ・・・・!」

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