さやか「誰かの幸せを願った分、他の誰かを呪わずにはいられない」ジワ・・・ジワ・・・
さやか「あたしたち魔法少女ってさ、そう言う仕組みだったんだね」ジワ・・・ジワ・・・
さやか「あたしって、ホント馬鹿」ポロッ
ヒュパッ
さやか「……?」ジワ・・・ジワ・・・
杏子「んな悲しい涙、流すなよ」
杏子「誰かを呪わずにはいられねぇ……ってんならさ」
杏子「あたしが、その全てを受けてやる」
さやか「杏……子……?」ジワ・・・
杏子「確かにあんたは、馬鹿かもしれねぇ」
さやか「………」ジワ・・・ピタッ
杏子「あんたさ、あたしと真逆だよ」
さやか「真……逆……?」
杏子「心の奥底ではさ、やっぱ自分の幸せを願ってる……そりゃそうだ。人間なんてな、みんなそんなもんさ」
さやか「あたしは……もう、人間じゃないよ……ゾンビと一緒。キュゥべえに騙されて、人間を辞めた馬鹿なゾンビ」
杏子「そうやって、悲しんだり怒ったり落ち込んだりスンのが人間だろうかっ!!」
さやか「!」
杏子「確かにあたしたち魔法少女は、もう人間とは呼びがたい存在になっちまってるかもしんねぇ!」
杏子「でも、そうやって感情を豊かに持つことが出来るのが人間ってもんだろうが!違うのか!?」
さやか「杏子……」
杏子「何がどうでもよくなっちまっただよ……」
杏子「自分の幸せ!掴んで見せろってんだよ!!」
さやか「………でも、もう手遅れだよ」
さやか「ほら、あたしのソウルジェム。もうこんなに黒ずんでる……」
さやか「あたしは、もう助からない……」
杏子「っ……」
杏子(あたしも、グリーフシードの持ち合わせはねぇ……くそっ、どうすりゃいいんだよっ!!)
ほむら「心配することはないわ」ツカツカ
杏子「ほむらっ!?ちっ、見つかったか!」
ほむら「……今はやめましょう、佐倉さん。もう、敵対する気はないわ。ほら、まどか。美樹さん、いたわよ」
まどか「さやかちゃぁん!!」ダキッ
さやか「っ……まどか……」
まどか「さやかちゃんっ……さやかちゃぁんっ……!よかった、無事でっ……!」グスッ
さやか「あはは……無事なんかじゃないよ。ほら、まどかも見てこれ。あたしのソウルジェム」
まどか「!」(どす黒くなって……!)
さやか「これ見てさ、なんか思い当たることない?」
まどか「……ど、どういうこと?」
さやか「魔法少女のソウルジェムってさ……こうしてどす黒くなると、魔女が落とすグリーフシードに似てない?」
まどか・杏子「っ!?」
ほむら(感づいたのね……)
さやか「多分……だけどさ。このソウルジェムが完全に濁り切っちゃうと、あたしたち魔法少女は魔女になるんだよ」
さやか「あたし達を平気で騙すような奴だもん、それくらいは隠してそう」
QB「よく気付いたね、美樹さやか」
全員「!」
全員+俺「!」
マミ「あなた誰なの?」
QB「ああ。確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよ ちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
こんな感じの魔法少女全員生存ワルプルギス撃破 誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
QB「今まで長いことこの星にいたけど、その事実に気付いたのはキミが二人目だよ」
さやか「褒められてもちっとも嬉しくないよ、あんたなんかには」
QB「僕も嫌われたものだね」
ほむら「美樹さやか、キュゥべえを問い詰めるのは後よ。今はこれを」スッ
さやか「! 転校生、これ……」
ほむら「わたしが予備で持っていたグリーフシード。これを使ってあなたのソウルジェムを浄化しなさい」
さやか(このグリーフシード……あたしのソウルジェムと似た形してる……)
ほむら「早くしないと、魔女になってしまうわよ」
さやか「……ありがと、転校生。あんたに貸しひとつだね」パァァァ
ほむら「気にすることはないわ。言ったでしょう?わたしは、あなたが絶望するところをまどかに見せたくないだけ」
さやか「………それでも、ありがと」
ほむら「………」
QB「やれやれ、僕の目論見通りにはいかなかったか」
さやか「! どういうこと……?」
QB「キミが魔女化すれば、更に僕はエネルギーを収集できたんだけどね。失敗したのなら仕方ないや」トコトコ
さやか「っ……」ギリッ
わりと本編ぽい
さやか「ねぇ、転校生……」
ほむら「……ほむら」
さやか「えっ?」
ほむら「ほむら、でいいわ。………さやか」
さやか「転校生……ううん、ほむら。ありがと」
さやか「あたし、あんたのことちょっと誤解してたかも」
ほむら「…グリーフシード……そのままだと、危ないわよ」
杏子「あん?どういうことだ?」
ほむら「さやかのソウルジェムは限界ギリギリまで濁っていた。その穢れを全て吸ったのよ、そのグリーフシードは」
まどか「まっ、まさか……!?」
ほむら「ええ、現れるわ。魔女……『人魚の魔女・オクタヴィア』が」
グリーフシード<オオオオオオオオ………
さやか「っ、ヤバッ……!」
杏子「馬鹿野郎っ!!ぶん投げろ!!」バシッ ブゥン!!
グリーフシード<パキパキッ……パリィィィィィン!!
ズアアアアアアアアアアッ!!!
オクタヴィア「オオオオオオオオオオ………」
さやか「魔……女……!」
ほむら「よく見ておきなさい、さやか」
ほむら「あれは、魔女化したあなた自身よ」
さやか「ど、どういうこと!?」
ほむら「説明は後。来るわよ!」
杏子「チッ!まどか、おめぇは下がってろ!」ダァンッ ジャラララララッ!!
まどか「き、気をつけて、みんな!」
全員(マミさん以外)「!」
オクタヴィア「オオオオオオオオオオオオ!!」ズララララララ!!ブンブンブンブンブンブン!!
ほむら「はっ!!」ダダダダダダンッ!!
ガギギギギギン!!
杏子「でぇやっ!」ブンッ!
ザシュゥゥゥ!!
さやか「どういうことよ……あの魔女が、あたし自身……って……」
ブゥゥゥンッ!!
さやか「!」
ガギィィン!!
さやか「杏子…?」
杏子「ボケっとしてんなてめぇ!死にてぇのか!?さっき助かったばっかだろうがっ!!」
さやか「でも、あたし自身って……」
杏子「んなこたぁ後で問い詰めりゃいいだろが!!今はあいつを倒すのが先だ!!」ダンッ
ほむら「はぁぁぁ!!」ドォンドォンドォン!!
ドガガガァァァン!!
オクタヴィア「オオ……オオオオオオオオ……」
杏子「そらあああああ!!」ジャラララララララッ!!
グルグルグルグル!!
杏子「ふんっ!!」グイッ
ズドォォォォォン!!!
これは勝つる!
ほむら「さやか!!」
杏子「さやか、おめぇが決めやがれ!!」
さやか「っ……はあああああぁぁぁぁぁ!!!」ダダダダダダダダ!!!
さやか「てやあああああああ!!」ズバァァァァァン!!
オクタヴィア「オオオオオ……」ボロボロ……
ズアアアアアアアアァァァァァァ………
杏子「ふぅ……やったか」
ほむら「いい攻撃だったわ、さやか」
ヒューーーーーー……コンコンコン
さやか「………グリーフシード………」
パァァァ パァァァ パァァァ
グリーフシード<ズズズズズズ……
ほむら「今回の戦いではあまり魔力を消耗しなかったおかげで、全員のソウルジェムを浄化出来たわね」
杏子「ったく、キュゥべえのヤロー!孵化しそうになってんのわかっててわざと逃げやがったな!」
ほむら「あまり消耗しなかったとは言っても、やはり三人分のソウルジェムを浄化したらもう限界ね。後で改めてキュゥべえに渡しましょう」
まどか「そ、それでほむらちゃん……さっきの魔女がさやかちゃん……って、どういうこと?」
ほむら「……とりあえず、わたしの家へ行きましょう。話はそこで」
ほむらの家―――
QB「やあ、遅かったね。やはり強力な魔女とは言っても、三人がかりではひとたまりもなかったか」
杏子「キュゥべえ、てめぇ……!」ガシッ
QB「なんだい?杏子」
杏子「あのグリーフシードから魔女が孵化しそうなのわかってて、わざと逃げただろっ!!」
QB「人聞きが悪いなぁ。ちょっと忘れてただけじゃないか」
杏子「ちっ……!」ポイッ
QB「荒っぽいなぁ」スタッ
ほむら「……とりあえず、これ。処理しちゃって頂戴」
さやか「あ、ちょっと待ってほむら!」
ほむら「?」
さやさや無双ktkr
さやか「そのグリーフシード、まだ取っておいてもらえないかな?」
ほむら「これ以上穢れを吸うと、またあの魔女が生まれてしまうわよ?」
さやか「これ以上ってことは、このままにしておけばまだ大丈夫ってことだよね?」
ほむら「………ええ、このままの状態ならば少なくとも今日明日くらいでは孵化しないでしょうけれど」
さやか「なら、取っておいて欲しいんだ」
杏子「何考えてんだ、さやか?」
さやか「ちょっと……ね」
QB「じゃあ、処理しなくていいのかい?」
さやか「うん」
QB「そうかい、わかったよ」
ほむら「……」
QB「さて……これで、もう僕に用はないだろう?」
杏子「待ちやがれ、キュゥべえ!」
QB「僕に構っている暇は、キミ達にはないんじゃないのかい?」
さやか「どういうことよ……!?」
QB「大事な話があるから、ほむらの家に集まったんだろう?早く『ワルプルギスの夜』への対策を考えなきゃ、この町が滅ぶよ」
まどか「………『ワルプルギスの夜』……?」
QB「じゃあね、みんな。僕はまた、新しく契約してくれそうな人を探しに行くことにするよ」トコトコ
ほむら「………」
支援まみ
ほむら「ごめんなさい、巴マミと違って大した物は用意出来ないけれど」コト コト コト コト
さやか「さて、と。それじゃ詳しく話を聞かせて、ほむら」
ほむら「ええ、もちろんよ」
杏子「まず、あの魔女がさやか自身ってのはどういう意味だ?」
ほむら「そのままの意味よ。あの魔女は、さやかのソウルジェムがグリーフシードへと変化し、そして孵化した存在」
さやか「で、でも、あたしのソウルジェムはここにあるよ!?」
ほむら「少し長くなるけれど……構わないかしら?」
まどか・さやか・杏子「コクッ」
ほむら「わたしの魔法少女としての能力は……『時間停止』、『時間遡行』の二つ」
ほむら「今までわたしは、何度もこの一カ月を繰り返しているの」
ほむら「あと数日後……この町を襲う超大型魔女『ワルプルギスの夜』を倒す為に、ね」
ほむら「今まで何回もわたしは……いえ、わたしたちは『ワルプルギスの夜』に挑んだ」
ほむら「時には倒すことが出来たこともあったけれど……全員無事、と言うわけにはいかなかった」
ほむら「ある時は『ワルプルギスの夜』に敗北し、時を遡った」
ほむら「ある時は美樹さやかが魔女化し、『ワルプルギスの夜』にも敗北し、時を遡った」
ほむら「ある時は『ワルプルギスの夜』を倒したけれど、まどかが魔女化し、時を遡った」
ほむら「わたしは……まどかとの出会いを、やり直したいと願ったの」
まどか・さやか・杏子「………」
ほむら「その願いによって、この力を手に入れた」
ほむら「まどかは、一人ぼっちだったわたしに手を差し伸べて、友達になってくれた」
ほむら「だから、今度はわたしの番。わたしが、まどかを守って見せる………!!」
ほむら「そう決めたの。そうして、わたしはここにいるのよ」
さやか「……じゃ、じゃあ、別の時間のあたしは、魔女になったことがあるって言うの……?」
ほむら「ええ。あのグリーフシードは、魔女となったあなたを倒した時に入手したものよ」
ほむら「あなたとは何回世界を繰り返しても友好的な関係を築くことが出来なかった」
ほむら「だからわたしに、そのグリーフシードを使う資格はないって、そう思っていたの」
ほむら「でも、他の誰でもない、あなた自身が使うのなら、あなたも許してくれるんじゃないか、って思った」
さやか「………」
ほむら「まぁ、今日は結局使わせてもらったけれどね」
ほむ回やね
杏子「……なんてこった。大抵のことじゃ驚きゃしねぇつもりだったが……こりゃあ想像以上だ」
まどか「じゃあ、ほむらちゃんは未来から来たって言うこと?」
ほむら「ええ、そういうことになるわ。『ワルプルギスの夜』がこの町に来ることを知っているのも、わたしが未来から来たから」
さやか「その『ワルプルギスの夜』ってさ……あたしたちに、倒せるのかな?」
ほむら「倒せるか倒せないかは関係ないわ。わたしたちは『ワルプルギスの夜』を、倒さなければならないの」
ほむら「でないと、この町が滅んでしまうわ」
さやか「もうひとつ、質問してもいい?」
ほむら「何かしら?」
さやか「キュゥべえが、その事実に気付いたのはあたしが二人目って言っていたけど……もしかして、ほむらが一人目なの?」
ほむら「ええ、恐らくそうでしょうね。わたしは今まで繰り返してきて、何回か魔法少女が魔女へと変化するところを見てきたわ」
ほむら(あなたとまどか、だけれどね)
まどか「ね、ねぇみんな……」
ほむら「何、まどか?」
まどか「もし……もしも、だよ?ほむらちゃんにさやかちゃん、杏子ちゃんの他にも魔法少女がいたら、『ワルプルギスの夜』に勝てる……かな?」
ほむら「!」
さやか「そりゃあ、それほど強大な魔女だってんなら、一人でも仲間は多い方がいいよね?」
杏子「そうだな。あたしだってまだ死にたくはねぇし……ってまさか、まどかお前……」
まどか「だっ、だから例え!例えだから、うんっ!」
ほむら「ダメよ、まどか。あなたは契約しては」
まどか「わたしが契約するなんて言ってないのに……」
さやか「さて、と。それじゃ、そろそろ帰ろっか」
まどか「うん、そうだね。もう遅いし」
杏子「あたしも帰るかなぁ」
ほむら「ええ。気をつけて帰りなさい。っと、忘れるところだったわ。さやか」ポイッ
さやか「?」パシッ
ほむら「人魚の魔女のグリーフシード、あなたにあげるわ」
さやか「……ほむら」
ほむら「なんとなくだけれど………わたしには、あなたが何を考えているかわかる」
ほむら「でも、扱いには十分に気をつけなさい」
さやか「ありがと、ほむら」
帰り道―――
さやか「しっかし、ホントに今日は死ぬ思いをしたよ」
杏子「この馬鹿、自棄になってやがんだぜ。笑えるだろ、まどか?」
さやか「っ、その話はしないでよ杏子!」
まどか「あはは、でも、さやかちゃんが無事でホントによかった」
さやか「……ごめん、まどか。心配かけちゃって。それに、酷いことも言っちゃったよね?」
まどか「ううん、気にしなくてもいいの」
さやか「杏子も。あたしを励ましてくれて、ありがとね」
杏子「な、なんだよ急に……気持ちわりぃな」
さやか「人が素直にお礼を言ってるってのに、気持ち悪いはないでしょ気持ち悪いは!」
杏子「いんだよ、気にすんな。仲間は多い方がいいし、な」ニカッ
さやか「っ……」(そんな笑顔で言われちゃ、これ以上文句言えないでしょうが)
まどか「………ねぇ、二人とも」
杏子「んあ?」
さやか「どうかしたの、まどか?思いつめた顔しちゃって」
まどか「うん……ほむらちゃんの話を聞いて、ずっと考えてた事なんだけど……」
まどか「やっぱりわたし、キュゥべえと契約しようと思うの」
さやか・杏子「!」
まどか「ほむらちゃんは頑なにわたしを契約させないようにしてるけど……やっぱり、わたしもみんなと戦いたい」
まどか「この町は大好きだし、みんなの事も大好きだから」
さやか「……うーん…」
杏子「おめぇの願いってのは、決まってんのか?」
まどか「うん、決まってるよ」
杏子「教えろよ、まどか」
まどか「ティヒヒ、えっとね……」
まどか「マミさんを、生き返らせたいな……って思うの」
さやか・杏子「!!」
さやか「マミさんを!?」
杏子「あー……」ポリポリ
杏子「あのな、まどか。言ったとは思うけどな、魔法少女になる時の願いは、極力自分自身の為になることを願った方がいいんだぜ?」
杏子「魔法少女になる為に支払う対価ってのは、決して安いもんじゃねえんだ」
まどか「うん……わかってるよ」
まどか「それに、マミさんを生き返らせるっていうのは、わたし自身の為になることだよ」ニコッ
さやか「まどか………」
まどか「わたしは、みんなで笑って暮らしたいの。ほむらちゃん、さやかちゃん、杏子ちゃん……それに、マミさん」
まどか「わたしが言うみんなの中には、やっぱりマミさんもいるんだ」
マミマミされたもぐもぐさん復活ktkr
杏子「……その言い分だと、おめぇの中ではもう決心がついてるみてぇだな」
まどか「うん」
杏子「………わかった、そうまで言うんならもう止めねぇよ」
杏子「そっか……マミを、な」
まどか・さやか「?」
まどか(ねぇさやかちゃん。杏子ちゃん、マミさんと面識あるのかな?)ヒソヒソ
さやか(さ、さぁ……わかんない。でもなんか、すごい遠い目をしてる)ヒソヒソ
杏子「………」ポロッ
まどか(涙……?)
さやか(杏子のやつ、泣いてる……?)
杏子「っ……へっ、あたしもヤキが回ったかな。マミのことを思い出して泣くなんてよ」ゴシゴシ
杏子「あたしは、もうずいぶんと昔にひとりぼっちになったと思ってたが……」
杏子「やっぱ、ひとりぼっちは寂しいや」
さやか「杏子、あんた……」
杏子「辛気臭ぇ話は無しだ!んじゃ、あたしは先に帰るぜ!」タッ
まどか「あ、杏子ちゃん!……行っちゃった…」
さやか「やっぱり、マミさんと面識あるんだ……」
さやか「それじゃ、まどか!また明日学校でね!」
まどか「うん!バイバイさやかちゃん!」
まどかの部屋―――
QB「やあ、まどか。」ピョン
まどか「! キュゥべえ……」」
QB「さやかが助かってよかったじゃないか」
まどか「……そだね」
QB「でも、あの三人が揃ったところで、果たして『ワルプルギスの夜』に勝てるかな?」
QB「キミが僕と契約してくれれば、勝率はグッとあがるんだけど?」
スーマミか・・・!
まどか「……心配しなくてもいいよ、キュゥべえ」
QB「どういうことだい?」
まどか「ふふ、内緒!それよりも、明日の放課後、病院の屋上に来てくれないかな?」
QB「病院に?構わないけれど、何かあるのかい?」
まどか「うん……きっと、キュゥべえも大喜びすることだよ」
QB「僕たちインキュベーターには感情はないからね、喜びはしないけれど」
QB「でも、うん、わかったよ」
まどか「………」
翌日・放課後、病院・屋上―――
ほむら「一体何があるって言うの?まどか」
さやか「あたしとほむらを呼ぶってことは、魔女関連か何か?」
まどか「うん、ちょっと待ってね。あと二人が来たら、全部わかるから」
ほむら「二人?」(一人は佐倉杏子として……もう一人は?)
杏子「わりぃ、遅くなっちまった」スタッ
QB「約束通り来たよ、まどか」
ほむら・さやか・杏子「!」
ほむら・さやか・杏子・俺「!」
杏子「キュゥべえてめぇ…どの面下げてあたしたちの前に現れてんだ?」
QB「僕はただ、まどかに呼ばれて来ただけだよ」
ほむら「えっ?」
さやか「まどかに?」(まさか……)
杏子(今、契約するってーのか?まどか……)
まどか「これで全員揃ったね」
ほむら「まどか……?あなたまさか……」
願いによる!wktk
まどか「ごめんね、ほむらちゃん。わたし、やっぱりキュゥべえと契約する」
ほむら「!? だ……ダメよ、まどか!」
まどか「ごめんほむらちゃん……でも、もう決めたから」
ほむら「まどか……まどかぁっ……!」
さやか「ごめん、ほむら」ガシッ
杏子「まどかの決めたことだ。したいようにさせてやれ」ガシッ
ほむら「っ……!」
まどか「キュゥべえ……わたし、魔法少女になりたい」
QB「やっとその気になってくれたのかいまどか」
QB「さあ、鹿目まどか。その魂を対価にして、キミは何を願うんだい?」
QB「キミの願いは……?」
まどか「……わたしはね。みんなで笑って暮らせる世界が欲しいの」
まどか「ほむらちゃん、さやかちゃん、杏子ちゃん、わたし。それに……マミさん」
まどか「でも、マミさんはもういないからその願いは叶わない……そう思ってた」
まどか「もし叶うんなら……みんなで、笑える世界が手に入るんなら……わたしは、それが欲しい」
まどか「その為に、マミさんを生き返らせて欲しい」
まどか「それが、わたしの願い」
スーパーマミさん!
QB「……それは大き過ぎる願いだ……」
QB「と、普通なら言っていただろうね」
QB「でも、キミならそれほどの大きな願いでも、叶えてあげられる」パァァァァァァァァ
まどか「………」
QB「さあ、キミの願いは叶えられたよ。これで、キミもたった今から魔法少女だ」
ほむら「そんな……そんなっ……!」
まどか(これが……わたしのソウルジェム)
まどか「マミさんは、どこにいるの?キュゥべえ」
QB「彼女は魔女の結界の中で死んだからね」
QB「恐らくは、その結界の入り口だった所で蘇生されているはずだ」
復活マミ「恐怖と戦慄で震え上がり引き笑いするしかないような世界にしてあげるわッ!!!」
まどか「行ってみよう、みんな!」タッ
さやか「うんっ!」タッ
杏子(マミ……)タッ
ほむら「っ……」(落ち込んでいる場合じゃないでしょ、暁美ほむら!わたしも行かなくちゃ!)タッ
QB「僕も、久しぶりに彼女の顔を見に行くとしようかな」タッ
病院、入口―――
まどか「! いたっ!」
さやか「マミさんっ!」
いい終わり方を願う
マミ「ん……?あら、わたしは……?」ボーッ
まどか「マミさぁぁんっ!!」タッタッタ
マミ「あら、鹿目さんに美樹さん、それに……!?」
杏子「……よぉ、マミ」
マミ「さ……佐倉さん……!?」
マミ「あ、あなた……どうしてここに……!?」
マミ「と言うかわたし、確か魔女にやられて……」
まどか「マミさんっ……マミさぁんっ……!」ダキッ
マミ「鹿目さん……?」
ほむら「……あの時確かに死んだはずの巴マミが生き返っている……じゃあ、やっぱりまどかは……」
マミ「暁美さんまで……?一体どうしたの、みんな揃って」
QB「まどかに感謝するんだね、マミ」
マミ「キュゥべえ!」
QB「魔女にやられたキミを、まどかが願って生き返らせてくれたのさ」
マミ「そう……だったの……」
マミ「鹿目さん………。………ありがとう」ニコッ
まどか「いえ、お礼なんていいんです。わたしは、みんなで笑いあえる世界がいいなって思っただけですから」
まどかに身についた力が最強レベルかもしれない
まどか「とりあえずここで立ち話も何だし、わたしの家に行こ、みんな!」
さやか「ん、そだね」
杏子「お菓子期待してるぜまどか!」
マミ「わたしもお邪魔していいのかしら?」
まどか「もちろんですマミさん!」
ほむら「………」
QB「まどかと契約できたことで、僕のエネルギー収集もノルマ達成が見えてきた」
ほむら「………」
QB「まぁ、キミにとっては不本意かもしれないけれどね」
ほむら「……過ぎてしまったことを掘り返すつもりはないわ」
ほむら「それに……まどかだけでなく、巴マミまでいるとなれば……もしかしたら」
ほむら「今度こそ………行けるかもしれないわ」
QB「まぁ、僕の見立てではそれでも勝率はそれほど高くはないけれどね」
QB「まどかの願いによって、魔法少女が二人誕生したと言ってもいい結果になった」
QB「まさかマミがあの程度の魔女に殺されるなんて夢にも思わなかったからね、最初は予定が狂ったと思っていたけれど」
QB「莫大な素質を持った魔法少女に、数々の場数を踏んできたベテラン魔法少女」
QB「この二人が魔女になるとき、一体どれほどのエネルギーが手に入るのか、今から楽しみで仕方ないよ」
ほむら「取らぬ狸の皮算用にならないといいけれどね」
QB「その為にも、『ワルプルギスの夜』には頑張ってもらわないとね」
QB「それじゃ、僕はお邪魔虫みたいだからいなくなるとするよ」トコトコトコ
ほむら(……まどかが魔法少女になってしまったのは残念だけれど……。今度こそ、『ワルプルギスの夜』を倒して見せる)
ほむら(まどかだけじゃない……全員無事に生き残った上でっ!!)
まどかの家―――
まどか「ただいまー!」
知久「おかえり、まどか。おや、ずいぶんとたくさんの友達を連れて来たね」
ほむら・さやか・杏子・マミ「お邪魔します」
タツヤ「まどかー」
知久「こらこらタツヤ、お姉ちゃんの邪魔をしてはいけないよ」ダキッ
まどか「ふふ、ただいまタツヤ。わたし、みんなと話したいことがあるから部屋に行ってるね!」
知久「ああ。あとで、ジュースとお菓子を持って行くよ」
杏子「マジか!楽しみにしてるぜ!」
マミ「がっつきすぎよ、佐倉さん」
まどかの部屋―――
マミ「……なんだか、不思議な感覚。わたしがここにいることが不自然な気さえしてくるわ」
まどか「何言ってるんですかマミさん!これが、わたしの欲しかった世界ですよ」
マミ「鹿目さん……そうね、ごめんなさい変なこと言って」
マミ「それに、佐倉さん」
杏子「な、なんだよ?」
マミ「よく……帰ってきてくれたわね」
杏子「っ……その話は後だ、マミ。今は、ほむらの話を聞こう」
マミ「ええ、そうね」ニコッ
ほむら「それじゃ、改めて話をするわ。魔法少女の、真実について」
ほむら「……それと、『ワルプルギスの夜』についても」
マミ「?」
ほむら「ここにいるわたしたち全員は、魔法少女がどういう存在なのかわかっているの」
ほむら「これは巴マミ、あなたの為の説明よ」
ほむら「……驚くでしょうけど……しっかりと聞いて、自分を見失わないで頂戴」
マミ「え、えぇ……」
ほむらは、魔法少女がどういう存在なのかと、ソウルジェムが濁りきると魔女化することを、マミに説明した。
マミ「………冗談……よね……?」
ほむら「全て事実よ」
マミ「まさか、あのキュゥべえが……わたしたちを騙していた、と言うの?」
ほむら「あなたはキュゥべえとは特に仲がよかったものね、信じたくないと言う気持ちはわからなくもないけれど……」
マミ「そんな……それじゃ、わたしたちは何の為にっ……!」ポロポロ
さやか「ま、マミさん落ち着いて……」
まどか「マミさん……」
杏子「マミ!ほむらに言われただろうがっ!!自分をしっかりと持てっ!!」
まどか・ほむら・さやか「!」
マミ「佐……倉……さん……?」グスグス
杏子「そりゃショックなのはわかるよ。他のみんなだって、その事実を知った時は相当ショックだったさ」
杏子「でもな!まどかは、それを全て承知の上でキュゥべえの野郎と契約したんだぞ!!」
杏子「マミ、てめぇはそんなに弱かったのかよっ!?違うだろ!?」
杏子「仮にもこの町を守る魔法少女だろうが!!」
マミ「っ……佐倉…さんっ……!」ガバッ
杏子「ったく……世話掛けさせんなよ」
マミ「ええっ……ごめんなさいっ……!」ガッシ
マミ「そうよね、わたし、先輩だものね、いいところ、見せなくちゃ……!」ゴシゴシ
杏子「落ち着いたか、マミ」
マミ「ええ、ごめんなさい取り乱して」
さやか「……ねぇ、ずっと気になってたんだけどさ」
杏子「あん?なんだよさやか?」
さやか「マミさんと杏子って、面識あるの?」
マミ「わたしと佐倉さんは昔、コンビを組んでいたのよ」
まどか・さやか「え、えぇっ!?」
杏子「ま、色々あってな。この前までは隣町をあたしの縄張りにしてたんだけどさ……」
杏子「マミがくたばったって聞いて、この町に戻って来たんだよ」
マミ「ごめんなさいね、不甲斐ない先輩で……」シュン
さやか「い、いやいや何言ってるんですか!魔法少女としてのキャリアは、マミさんの方が上なんですよね?」
マミ「ええ、そうよ」
杏子「どっちが長いか短いかなんて関係ねぇよ」
ほむら「……話を戻してもいいかしら?」
まどか「あ、ごめんほむらちゃん。続けて」
ほむら「ええ」
ほむら「魔法少女としてそれなりに経験を積んでいる者なら聞いたことがあると思うけれど……」
ほむら「『ワルプルギスの夜』が、三日後にこの町を襲うわ」
マミ「……結界に潜んで身を守る必要のない、超弩級の大型魔女ね」
まどか「わたしたちが力を合わせれば……勝てる、よね?」
ほむら「正直、わたしにもわからないわ」
ほむら「そこで、提案があるの」
みんな「?」
ほむら「今日から、三日後……『ワルプルギスの夜』が襲来するまでの間、特訓を行おうと思うの」
杏子「特訓だぁ?」
ほむら「ええ。わたしに巴マミ、佐倉杏子はいいとして、まどか、さやかはまだ魔法少女になって日も浅い。まどかに至っては、今日契約したばかり」
ほむら「あなたたち二人には、更なる力をつけてもらうわ」
ほむら(もう、手段なんて選んでられる場合じゃない)
さやか「うーん……その間、学校は?」
ほむら「この町が滅ぼされたら、それどころじゃなくなるでしょう?学校は休みなさい」
さやか「や、やっぱりそうなるか……」
河原―――
杏子「……なぁ、ほむら」
ほむら「何かしら?」
杏子「なんであたしがさやかとマンツーマン?」
ほむら「妥当でしょ?まどかの魔法少女の武器は弓だもの」
ほむら「それに、まどかも巴さんとマンツーマンよ。わたしはあくまで監督役」
まどか「え、えへへ……」←魔法少女に変身した
ほむら「わたしたちの中で接近戦をするのはさやかを除くとあなたしかいないのよ」
ほむら「巴マミの武器は銃、わたしの武器は拳銃に爆弾、あなたの武器は槍でしょう?」
ほむら「さやかの武器は剣なんだし、教えるにはいいと思うのだけれど」
杏子「……とかなんとか言って、厄介なのをあたしに押し付けたんだろ?」
さやか「ちょっと、厄介ってあたしのこと!?」
杏子「決まってんだろ!一時期自棄になって無茶苦茶な戦いをしてたの、忘れたとは言わせねぇぞ!」
さやか「あ、あの時のことは忘れてよ!あたしもどうかしてたんだからっ!」
杏子「ちっ……言っとくが、あたしはスパルタだからな?」
さやか「お手柔らかにお願いします、杏子先生!」
杏子「調子のいいこと言いやがって……」
まどか・マミの特訓―――
マミ「さて、と。それじゃ、遠距離武器のなんたるかを教えてあげるわね、鹿目さん」
まどか「はい!お願いします、マミさん!」
ほむら(こちらに残ったはいいけれど、わたしじゃこの中には入れそうもないわね……)
ほむら(わたしの魔法は特殊だから……)
マミ「まず、遠距離武器と言うのは……」
ほむら(さやか達の様子でも見に行ってみましょう)
さやか・杏子の特訓―――
杏子「そらそらどうしたさやか!?もうへばったのか!?」ブンブン
さやか「うぅ……スパルタすぎるよ先生……」
ほむら「………」(見なかったことにしよう)
夕方―――
マミ「ふぅ、今日はこんなものかしら」
まどか「うー……遠距離武器っていうのも奥が深いんだなぁ……」
ほむら「さやかと佐倉さんのところに行きましょう」
~~~
さやか「はぁ……はぁ……」ボロボロッ
杏子「お?なんだほむら、今日はもう終わりか?」
ほむら「………佐倉さん、やりすぎよ」
さやか「あー、疲れたぁ……」
杏子「おいさやか、そいやすっかり忘れてたけどお前のソウルジェム大丈夫か?」
さやか「え?」
杏子「今日一日、あたしと手合わせしてたから結構穢れが溜まってんじゃねぇの?」
さやか「んー……」ヒョイ
さやか「……あら、ちょっとヤバいかも」
ソウルジェム<ドンヨリ
さやか「そう言う杏子はどうなのさ?」
杏子「ん?ほれ」ヒョイ
ソウルジェム<キラキラ……
さやか「なんでそんなに綺麗なの!?」
杏子「そりゃ、あたしは魔力ほとんど使ってねぇしなぁ。さやかはあたしから受けた傷を治すのに結構使ったろ?」
さやか「ふ、不公平だ……」
マミ「わたしのグリーフシードをひとつあげましょうか?」
さやか「え?」
マミ「確かまだひとつ、グリーフシードがわたしの家にあるはずなの。それでよければあげるけれど?」
さやか「んー……いえ、わたしもひとつだけあるんで、大丈夫です」
まどか・ほむら・杏子「!」
マミ「そう?ならいいのだけど」
杏子(まさか……)
まどか(さやかちゃん……?)
さやか「さて、と!それじゃ、みんなは先に帰ってて!あ、杏子はちょっと付き合ってくれる?」タッタッタ
杏子「あ、あぁ」タッタッタ
マミ「どうかしたのかしら?」
ほむら「自分自身との決着を、付けに行ったのよ、彼女は」
マミ「……………そう。大変なのね、彼女も」
ほむら「……そうね」
まどか(マミさん、人魚の魔女の事知ってたっけ?)ヒソヒソ
ほむら(何かを察してくれたのよ、きっと)ヒソヒソ
マミ(美樹さん……自分自身と向き合うのは大変だと思うけれど、頑張ってね)
廃ビル―――
さやか「さて、と……」パァァァ
杏子「おい、さやか。知ってるとは思うけど、魔女ってのは必ずグリーフシードを落とすわけじゃねぇんだからな?」
さやか「うん、わかってるよ」
グリーフシード<オオオオオオオオ………
さやか「それっ!」ブンッ
グリーフシード<パキパキッ……パリィィィィィン!!
ズアアアアアアアアアアッ!!!
さやか「…………………」
杏子「…………………」
オクタヴィア「オオオオオオオオ……」
さやか「これが、あたし……か」
オクタヴィアの手下「~~~~~♪~~~~♪」
さやか「あれは……恭介、かな」
杏子「おいさやか。ボケっとしてたら、攻撃されるぞ」
さやか「………ううん、大丈夫だよ、杏子」
さやか「あたしのことは、誰よりもあたしが一番よくわかってるの」
杏子「……」
さやか「人魚の魔女が本当にあたしなら、この演奏の邪魔さえしなければ手は出してこないよ」
オクタヴィア「オオオオオオオオオオ………」
さやか「……あんたも、つらかったよね?」
オクタヴィア「オオオオオオオ……」
さやか「……うん、わかってる。何度もこうして呼び出して、ごめんね?」
オクタヴィア「オオオオ……」
杏子「………?」(魔女の様子がおかしい……?)
オクタヴィアの手下「~~~♪~~♪~♪………」ボロボロボロボロ
杏子「あ……魔女の手下が……崩れていく……」
オクタヴィアの手下「……♪……~……」ボロボロボロボロボロボロ
オクタヴィア「オオ……」
さやか「もう、疲れたよね?休みなよ………あたし」
オクタヴィア「………」ポロポロ
杏子(……泣いてる……のか?)
オクタヴィア「……アリ………ウ…………」ポロポロ
さやか「……どう致しまして」
オクタヴィア「……」ストン
杏子(魔女が……両手を下に降ろして……)
さやか「叶わぬ恋慕の果て……確かに見届けたよ」チャキッ
オクタヴィア「……」
さやか「あんたは、ありえたかもしれない……いや、今後もありえるかもしれないあたしの未来だ」
さやか「だから、あんたには……あたしが、トドメを差す」
オクタヴィア「……」
杏子「あいつ、完全に沈黙しやがった……」
さやか「……はっ!」ダンッ!
ダダダダダダダダダ!!
さやか「せぇいやっ!!」ズバァァンッ!!
オクタヴィア「………オオ……オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ………」ボロボロ
さやか「バイバイ……もう一人の、あたし」ポロポロ
ズアアアアアアアアアアアア………
ヒューーーーーー………コンッ……パキパキパキ……パァァァン
さやか「っ……っ……」ヒックヒック
杏子「……おつかれ、さやか」トンッ
さやか「杏子っ……」ゴシゴシ
さやか「っ…ん、ありがとね、あたしのケジメに付き合わせちゃって」
杏子「気にすんな。今は、あたしはさやかの師匠だからな」
さやか「……うん」
さやか「あたしさ、決めたよ」
杏子「ん?何を?」
さやか「やっぱり、恭介に告白する」
杏子「……」
さやか「もうあたしは人間とは呼びがたいかもしれないけど、もう決めた」
さやか「それで振られても……それは、仕方ないよね」
杏子「………そうか。あたしは、応援してるぜ、さやか」
さやか「ありがとう、杏子。ま、いつになるかわかんないけどね」
さやか「とりあえずは、『ワルプルギスの夜』を倒さなきゃ」
杏子「……ああ、そうだな」
さやか「じゃね、杏子!また明日!」
杏子「おう!じゃあな!」
~~~
杏子「ん~……あたしは、マミんとこに行ってみるか」
杏子「そういやなんだかんだで、マミとまともに話しちゃいなかったもんな」
マミの家―――
ピンポーン ガチャ
マミ「はい……あら」
杏子「よ、よぅ……マミ」
マミ「いらっしゃい、佐倉さん。上がって」ニッコリ
見てる
続けろ
マミ「まだ、わたしが死んだなんて信じられない感じよ」
マミ「でも、わたしの記憶から一週間も経ってるとなったら、信じるしかないわよね」
杏子「マミはツメが甘いからな。一瞬の油断を突かれでもしたんだろ?」
マミ「……そうね、あなたがこの町を離れてからはずっと一人だったから」
マミ「鹿目さんがわたしと一緒に戦ってくれる、って言ってくれて、舞い上がってたのね、わたし」
マミ「わたし、あなたの師匠失格よね」
杏子「おいおい、いつまで師弟関係のつもりだよ?」
マミ「………そうね、ごめんなさい」
杏子「あたしたちはもう師匠でも弟子でもねぇ。お互いに、魔法少女同士の『仲間』……だろ?」
マミ「!」
杏子「あたしは、もうマミとは対等な立場なつもりなんだぜ?」
マミ「っ………えぇ、そうね、ごめんなさい」ポロポロ
杏子「お、おいおいマミっ!?泣くなよ!」
マミ「一人って……っ、こんなにも寂しいものだったのねっ……今更ながら、思い知ったわっ……」ポロポロ
杏子「あーあーもう……涙と鼻水で、顔ぐちゃぐちゃだぞ?」
マミ「ごっ、ごめんなさいっ……って、わたし、さっきから謝ってばかりね」グス ヒック
杏子「こう言う時は、さ……」ポリポリ
マミ「?」
杏子「ごめんなさい、じゃなくて、ありがとう……だろ?」
マミ「っ……佐倉さぁぁんっ!」ガバァッ
杏子「っ!?おい、マミ!抱きつくなよ!」
マミ「ありがとう、帰ってきてくれてありがとう!!」
杏子「……ああ。それに、謝るのはこっちだよ、マミ」
マミ「いいのっ……謝って欲しくないわっ……!」
マミ「ただ、ひと言だけ言ってほしいのっ……」
杏子「……なんだ?」
マミ「『ただいま』って……言ってほしいっ……」
杏子「……………。そうだな、マミ」
杏子「ただいま」
マミ「おかえり、佐倉さんっ!!……うぇ~ん……!」
杏子「あーあーもう……子供みてぇに泣いてよぉ……」
杏子「いいよ、もう。好きなだけ泣け」
マミ「うんっ……グスッ……ヒック」
翌日、マミの家―――
ほむら「みんな、集まったわね」
まどか「なんだか、学校を休んでこうして集まってると、悪いことをしてるような気がしてくるね」
さやか「あたしもまどかに同じく。些細な良心がチクチク痛むよ……」
杏子「学校に通ってる奴らは大変だな。ま、あたしにゃ関係ねーけどさ」モグモグ
マミ「わたしも、そうね。クラスのみんな、いきなりわたしが学校に来なくなって心配しているんじゃないかしら?」
ほむら「まどか、さやかはともかくとして、マミは既に一週間の空白があるわ。今更、二日や三日くらい変わらないでしょう?」
マミ「う……って暁美さん、今わたしの事を名前で……?」
ほむら「わたしも、少しは反省したってことよ、マミ。」
マミ「………そう。なんだか、憑き物が落ちたような顔をしてるわね、暁美さん。今のあなたなら、信用出来る気がするわ」ニコッ
ほむら「ありがとう、マミ」
ほむら「それじゃ、話を始めるわ。今日はまどか、さやかに魔法を色々と教えようと思うの」
ほむら「昨日と同じように、まどかはマミ、さやかは杏子から、わたしは必要に応じて質問に答えるわ」
杏子(お!あたしも名前で呼んでくれた)
ほむら「『ワルプルギスの夜』はどれだけ準備しても十分と言うことはない」
ほむら「戦いに活用出来そうなことはなんでも教えてあげて」
マミ「わかったわ」
杏子「おう」
夕方―――
ほむら「ふぅ……そろそろ、お開きにしましょう」
さやか「うぅ……色々覚えすぎて頭痛い……」
杏子「しっかりしろよ、さやか。お前は治癒魔法が使えるんだから、あたしたちが怪我した場合はお前がいなきゃ回復も出来やしねえんだからな?」
さやか「わかってるよ……」
まどか「わたしもちょっと疲れたなぁ……」
マミ「鹿目さんは覚えが早いから、助かったわ」
ほむら「わかっているでしょうけれど、明後日には『ワルプルギスの夜』がこの町に来るわ」
ほむら「……明日は、各自普通どおりの生活を送ることにしましょう」
まどか「………ほむらちゃん?」
ほむら「何、まどか?」
まどか「……ううん、なんでもない」(ほむらちゃん、震えてる……?)
マミ「そう言えば、鹿目さん固有の魔法の話は聞いていなかったわね」
杏子「そいやそうだな。まどかの魔法はなんなんだ?」
まどか「それが……よくわからないの」
さやか「え?」
久しぶりにいいまどまぎSSだ
まどか「さやかちゃんみたいな治癒魔法でもないし、マミさんみたいな拘束魔法でもない、ほむらちゃんみたいな時間停止の魔法でもないの」
ほむら「………。まぁ、それは追々わかるでしょう?」
まどか「うん……そうだね」
杏子「ちょっともやもやするが、まぁしょうがねえか」
マミ「それじゃみんな、気をつけて帰りなさい」
ほむら「ええ」杏子「おう」さやか「はい!」まどか「…はい」
マミ「明後日、橋で会いましょう」
帰り道―――
まどか「ごめん、二人とも。先に帰っててくれるかな?わたし、ほむらちゃんと二人で話したいことがあるの」
ほむら「えっ?」
さやか「ああ、あたしたちのことは気にしないで!行こ、杏子」
杏子「ん……ああ」(おい、ほむら)ヒソヒソ
ほむら(…なに?)ヒソヒソ
杏子(自棄になんなよ?)ヒソヒソ
ほむら(……わかっているわ)ヒソヒソ
杏子(わかってんならいいんだ)ヒソヒソ
まどか「ごめんね、ほむらちゃん」
ほむら「気にする事ないわ、まどか」
まどか「ううん、そういうことじゃないの。わたし……魔法少女になっちゃって」
ほむら「!」
まどか「でもね、わたしは後悔してないよ」
まどか「この力で、みんなと一緒に戦えるし、みんなを守れるし!それに、マミさんだって生き返ったの!」
まどか「あとはその『ワルプルギスの夜』さえ倒せれば、みんな笑っていられるよね?」
ほむら「っ……まどか!」
ほむら「怖いの、わたし……!あなたを失うのが怖い……!」
ほむら「それに、今までこれだけいい条件で『ワルプルギスの夜』と対することが出来たことがないのっ……!」
ほむら「もし、これでも『ワルプルギスの夜』に勝てなかったら、わたしは……!」
まどか「……ほむらちゃんは、今までずっと一人で悩み続けて来たんだね?」
ほむら「うぅっ……まどかぁっ……!」ギュウ
まどか「大丈夫だよ、ほむらちゃん。みんなを信じよ?」
まどか「きっと、『ワルプルギスの夜』にだって勝てるよ」
ほむら「うん……うんっ……!」ギュッ
翌日―――
さやか「おっはよまどか!」
まどか「おはよう、さやかちゃん!」
さやか「しかし、いよいよ明日だってのに、なんだか全然そんな気がしないねぇ」
まどか「あはは、それでいいんじゃないのかな。いつも通り過ごして、いつも通りのコンディションを保つ」
まどか「きっと、それが一番なんだよ」
さやか「そんなもんかねぇ」
仁美「おはようございます、まどかさん、さやかさん」
さやか「っ!」
まどか「あっ……おはよう、仁美ちゃん」
仁美「二人とも、昨日も一昨日もお休みしてどうしたんですの?」
まどか「う、うん。ちょっとね、大事な用事があったから」
仁美「そうでしたの。でも、こうしてお顔を見ることが出来て、安心しましたわ」
仁美「なんだか、もう会えないような気さえしてましたから。なんででしょうね?」
まどか「そ、そんなことないよ。大丈夫、いつも通りだから」
さやか「……おはよ、仁美」
仁美「…ええ、おはようございます」
まどか「………」(二人とも……)
仁美(ご安心してください、さやかさん)ヒソヒソ
さやか「!」
仁美(わたくし、まだ上条さんに想いを打ち明けてはいませんの。抜け駆けは、したくありませんもの)ヒソヒソ
さやか(……別に、あたしのことは気にしなくてもいいのに)
ほむら「おはよう、まどか」
まどか「あ、ほむらちゃんおはよう」
ほむら「……昨日はごめんね、まどか。泣いたりしちゃって」
まどか「ううん、気にしないで」
ほむら「………志筑さんとさやか、あの様子なら大丈夫そうね」
まどか「う、うん……この話に関しては、わたしたちからどうこう言うことじゃないもんね」
放課後―――
まどか「さやかちゃん、仁美ちゃん、ほむらちゃん、帰ろう!」
仁美「ごめんなさいまどかさん、わたくし今日も習い事がありますの」
まどか「あ、そうなんだ。それじゃね、仁美ちゃん!」
仁美「ええ、ごきげんよう」
さやか「それじゃ、帰ろっか!」
さやか「……」チラッ
上条「うん、それで―――」
まどか「……さやかちゃん?」
さやか「っ!ん、なに、まどか?」
まどか「恭介くん……?」
さやか「……いいの。あたしも、あたしなりに考えてることがあるから。ね?」
まどか「そ、そうなの?それならいいけど……後悔だけは、残さないでね?」
さやか「大丈夫だってば!」
ほむら「………」
タッタッタ……
恭介「……あ」
恭介(さやか………)
さやか「うーんっ!なんだか久しぶりな学校だった気がするね!」
まどか「二日出なかっただけで大げさだよさやかちゃん」
ほむら「でも、有意義に過ごせてよかったとは思うわ」
まどか「うん、そうだね。……明日、だもんね」
ほむら「………」
マミ「あら?鹿目さん、美樹さん、暁美さん、今帰り?」
まどか「あ、マミさんっ!」
さやか「どうでした、一週間ぶりの学校は?」
マミ「ええ、もうクラスのみんなびっくりしたみたいで」クスクス
マミ「中には、わたしが死んだんじゃないかって思ってた人もいたみたい」クスクス
さやか「いや、それあんまり笑えませんから……」
まどか「でも、よかったですね、マミさん」
マミ「え?」
まどか「またこうして、日常を生きれるようになって」
マミ「……そうね。ホント、鹿目さんには感謝しなくちゃ」
杏子「お?揃って下校か。あたしが仲間外れみたいで寂しいじゃねぇか」
まどか「杏子ちゃん!」
さやか「仲間外れって、あんたが学校通ってないからじゃん……」
杏子「はん、あたしはもういいのさ。自由に生きるって決めたからな」
さやか「その年で自由ねぇ」
杏子「なんだよ、文句あんのか?」
さやか「いや、文句はないけどさ。でも、あんたももう一人じゃないんだからね?」
杏子「!」
さやか「あたしたちみんな、仲間だから」
杏子「……はん!言われなくてもわかってるよ!」
マミ「素直じゃないんだから」
ほむら(これが……わたしが今まで求めていたものかもしれないわ)
ほむら(まどかがいて、さやかがいて、杏子がいて、マミがいて、そしてわたしがいる)
ほむら(これで、後は……『ワルプルギスの夜』を倒すだけ)
ほむら(きっと………いえ、絶対に倒して見せる!!)
まどか「みんなは今日、どう言う風に過ごすか決めてるの?」
さやか「あたしは、もちろん自分の家で過ごすよ。ちょっと……やりたいこともあるし、ね」
杏子「あたしも一人だな。戦いの前に、行っておきたいところがあるんだ」
ほむら「わたしは通常通り、魔女を探して夜のパトロールをするだけよ」
マミ「わたしも一人ね。明日、この町の運命が決まるって言う程の戦いが待っているんだもの。こう言う日こそ、いつも通りに過ごしてコンディションを整えなくちゃ」
まどか「そっか。わたしも、今日は家族と一緒に過ごそうかなって思ってたから、ちょうどいいね」
ほむら「もしかしたら今日でこの日常が終わるかもしれないんだから、後悔だけはしないようにしておきなさい」
さやか・杏子「縁起でもないこと言うな!」
~~~夜
さやかの部屋―――
ピッ……ピッ……ピッ……
prrrr……
さやか「あ、恭介……?」
さやか「うん、しばらく話出来てなかったから、なんだか声が聞きたくなっちゃって」
さやか「え?ううん、体調が悪いとかじゃないよ。ちょっと、大事な用事があって……うん」
さやか「でさ、恭介。明後日なんだけど……なんか用事、ある?ちょっと、直接会って話したいことがあるの」
さやか「……うん……ありがと、じゃあ明後日ね」
さやか「あ、それと……」
さやか「ずっと言い忘れてたけど……」
さやか「退院、おめでとう」
さやか「それだけ。うん……じゃね」ピッ
教会跡地―――
杏子「……父さん、母さん……モモ」
杏子「あたしさ……もう一度だけ、他人の為に魔法を使うことに決めたよ」
杏子「最初はそれで大切なモノをなくしたけど……」
杏子「正直さ、後悔してないって言ったらウソになる」
杏子「でも、あいつらは信じられるんだ。もう一度、人を信じてみようって気にさせてくれたんだ」
杏子「父さんは……あたしのこと、嫌ってるんだろうけどさ……」
杏子「明日くらいは、あたしのことを見守っていて欲しい」
杏子「………はん、やっぱりあたしのガラじゃなかったか」
杏子「……?」パァァァァァァァァ……
杏子「ソウルジェムが……?」パァァァァァァァァ……
マミの家―――
マミ「ふぅ……」コトッ
マミ「明日……ね」
マミ「わたしは……一度、死んでるのよね」
マミ「そんなわたしを助けてくれたのは、あの鹿目さん」
マミ「今のわたしは、彼女を……鹿目さんを守る為に、戦わなくっちゃ」
マミ「それに、鹿目さんだけじゃない」
マミ「わたしの意思を継いで魔法少女になった美樹さん、見滝原に帰ってきてくれた佐倉さん、鹿目さんを守る為だけに戦っていた暁美さん……」
マミ「みんな、とっても大切なわたしの後輩よね」
マミ「わたしが一番お姉さんなんだから、しっかりとしなくっちゃ……」
マミ「今夜の月は……なんだか、いつもよりも綺麗な気がするわ」
まどかの家―――
ガチャッ
詢子「ん?なんだいまどか、まだ起きてたのかい?」
まどか「あ、お母さん。うん……なんだか眠れなくて」
詢子「いつもならもう熟睡してる時間だろうに、いつの間に不良になったんだかね、この子は」
まどか「夜更かしくらいで不良はないよ、お母さん」
詢子「……あんた、いつの間にかいい顔するようになったねぇ。なんかあったのかい?」
まどか「えっ?」
詢子「決意を固めた大人の顔、ってね」ポンッ
詢子「こりゃ、高校上がる頃にはまどかと一緒に酒飲めるかな?」
まどか「あはは、それはダメだよお母さん。ちゃんと、わたしが成人したら。ね?」
詢子「不良の癖に真面目なことを言うねぇこの子は」
まどか「もう、だから不良じゃないってば!」
まどか(ごめんね、お母さん。絶対、無事に帰ってくるからね。お父さんも、タツヤも。みんなわたしが……ううん、わたしたちが守るから)
廃ビル屋上―――
ビュオオオオオ………
ほむら「………」
QB「キミは相変わらずだね」
ほむら「………」
QB「『ワルプルギスの夜』に勝てるにしろ負けるにしろ、キミの目的は明日でひとまず終わりなんだろう?」
ほむら「……何が言いたいの?」
QB「僕もね、これ以上新しい魔法少女を増やすつもりはないんだ。万が一『ワルプルギスの夜』が負けるなんてことになったら大変だからね」
QB「それに、キミ達と『ワルプルギスの夜』の戦いにも少しだけ興味が湧いた」
QB「僕も、キミ達の戦いを観戦させてもらうことにするよ」
ほむら「……せいぜい余裕を見せておくことね、インキュベーター。今度こそ、わたしは……わたしたちは、『ワルプルギスの夜』を倒して見せる!」
翌日、見滝原大橋―――
まどか「みんな、遅くなってごめん!」
さやか「まどか!」
マミ「これで全員ね」
杏子「後は『ワルプルギスの夜』相手に大暴れするだけだな」
ほむら「………」
ビュオオオオオ……
QB「やって来たようだね、『ワルプルギスの夜』……」
QB「一体、キミがどうやってそこまでの力を手にしたのかはわからないけれど……」
QB「キミのその力で、まどか達に「絶望」を与えてあげてくれ」
QB「その時こそ、僕はこの星を離れることになる」
QB「万が一、キミが負けるようなことがあれば……もう、彼女たちを倒しうる魔女は、いないだろうね」
QB「僕も、キミに全てを掛けることにするよ、『ワルプルギスの夜』……」
QB「少女には希望を、魔法少女には絶望を、そして魔女には破滅を……」
QB「それが、僕たちインキュベーターの役目だ」
―――ハハハ……キャハハ―――
ほむら「来たわね……『ワルプルギスの夜』……!!」キュイイイン パァァァ
マミ「絶対に、この町を守りましょう」キュイイイン パァァァ
杏子「ああ。絶好の狩り場、あんな奴に荒らされてたまるか!!」キュイイイン パァァァ
さやか「この町には、大事な人たちがいるんだ!滅ぼさせたりなんか、しない!!」キュイイイン パァァァ
まどか「やろう、みんな!」キュイイイン パァァァ
ズズズズズズズズズ……
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハ!!アハハハハハハハハ!!」
杏子「で……でけぇ……!」
さやか「な、何よ杏子?もしかしてビビってる?」カタカタ…
杏子「ん、んなわけねぇだろ!」カタカタ…
ほむら(二人とも……無理もないわ。わたしも、最初あいつを見た時は震えが止まらなかったもの)
まどか「うぅっ……!」
マミ「鹿目さん!どうしたの、鹿目さん!」
さやか「まどか!?」
杏子「お、おい大丈夫かよまどか!?」
ほむら(……まどか……?)
支援する
頑張れ1
保守の出番の予感
間隔投下消えたし、寝たか用事かだな
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
まどか「声が……声が聞こえるの……」
さやか「声?誰の!?」
まどか「あの魔女から……かな……?」
ほむら(どういうこと……?)
マミ「まさか、それが鹿目さんの、願いから発現した魔法なの?」
ほむら「えっ?」
まどか「………」
(……ルシ……レカ……トメ……!)
まどか「…そっか……そうだったんだ」
ほむら「まどか、大丈夫なの!?」
まどか「……うん、大丈夫。それよりも、みんな聞いて」
まどか「『ワルプルギスの夜』は、結界に身を隠す必要が無いんじゃない……自分を倒してほしくて、結界に身を潜めてないだけなんだよ」
ほむら「………どういう、こと?」
まどか「わたしには聞こえるよ……『ワルプルギスの夜』の苦しそうな声が」
ほむら「………」
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハ!アハハハハハハハ!」
ワルプルギスの夜(誰か……わたしを、わたしを止めて……!もう、嫌なのっ……!)
まどか「マミさんの言うとおり……わたしが契約した時の願いのおかげかな」
まどか「救済を求める魔女の声が、聞こえて来るの。魔法少女に変身した時から」
ワルプルギスの夜「アハハハハハ!」
まどか「『ワルプルギスの夜』には……ううん、『ワルプルギスの夜』だけじゃない。魔女はみんな、二面性を持ってるんだよ」
まどか「魔法少女として契約した時の、希望に溢れた裏の顔」
まどか「魔女となってこの世に呪いをもたらす、深く暗い表の顔」
まどか「『ワルプルギスの夜』は、『誰も呪いたくないから、誰でもいいから倒してほしい』っていう裏の顔の考えと」
まどか「『この世に呪いを振りまく為』って言う大型魔女としての表の顔の考えが一致して」
まどか「それで、結界に身を隠すってことをしてないんだ」
ほむら「………っ」
杏子「……あいつと戦う前に聞く話じゃねぇな、それ」
さやか「なんだか『ワルプルギスの夜』が可哀想になってくるね……」
マミ「でも、彼女は自身が倒されることを願っている、と言うことでしょう?なら、わたしたちはそれを叶えてあげないと」
ほむら「来るわっ!!」
ゴオオオオオオオォォォォォォォォ!!!
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」ズズズズ……!!
マミ「援護はわたしと鹿目さんに任せて!あなたたちは本体を!!」ズララララララララ!
まどか「さやかちゃん、杏子ちゃん、ほむらちゃんには絶対に攻撃を当てさせない!!」キュイイイイイイン!
まどか(そして、あなたも救ってあげるからね、『ワルプルギスの夜』!!)
ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハ!!!」ズズズズズズズズッ……ブォォォォォォン!!
さやか「い、いきなりビルみたいなでかいもの飛ばしてくるぅっ!?」
まどか「さやかちゃん、そのまま真っ直ぐっ!!」バシュウウ!!
さやか「っ!オッケー、まどか!!」ヒュヒュン!!
ドグシャアアアアアア!!
さやか「さっすがっ!!せいっ!!」ズザンッ!!
ワルプルギスの夜「キャハハ!?」ボロッ
杏子「追撃ぃぃ!!」ジャラララララ!!ズグンッ!!
ワルプルギス「キャハハハハハハハ!!!」グググッ!!
杏子「お、うおおおぉぉぉぉっ!!?」
マミ「佐倉さん!!」ドドドン!!
バキィィィン!!
杏子「っ、と、ととっ……!サンキュー、マミ!」
マミ「ごめんなさい、あなたの武器を…!」
杏子「気にすんな!」キュイイイン パッ
杏子「さぁ、さやか!ドンドン攻めていくぞ!!」
さやか「うん!!」
ほむら「二人とも、下がって」ヒュッ
さやか・杏子「!」
ドガガガガガガガガガガガガガ!!!!!
ワルプルギスの夜「キャハハ―――ハハハ―――」モクモクモク
さやか「うっわ……」
杏子「人の事言えねぇけど、容赦ねぇな……」
ほむら「油断はしないで二人とも!」
ヒュヒュ!!
さやか「うえっ!?」
杏子「な、何だっ!?」
手下×2「アハハハハハハハ」ヒュンヒュン!!
まどか「二人とも!!」ヒュ!!
マミ「はっ!!」ドン!!
ズザズザァァッ!!
手下×2「」シュウウウウウウ……
まどか「手下とか、物理的な攻撃とかはわたしとマミさんで極力相殺していくからね!」
マミ「安心しなさい、これでも射撃の腕には自信があるの!あなたたちには当たらないわよ!」
杏子「ったりめぇだ!当てたらタダじゃおかねぇからな!!」
さやか「サンキュー、まどか、マミさん!」
ブワアアアアアアアア!!
ワルプルギスの夜「キャハハハハハ!!!」
さやか「ちょっとしか傷ついてないよ!?」
ほむら「いえ、これでいいのよ」スタッ
杏子「どういうことだよ!?」
ほむら「傷を付けられただけでも大進歩。ここから一気に崩しましょう!!」タッ
まどか「ほむらちゃん、援護するよ!!」バシュバシュ!!
マミ「今日は出血大サービスね!!」ズラララララララララ!!ドドドドドドドン!!!
ワルプルギスの夜「キャハハはハハハハハハハはははハハはははハハハハハハハ!!!」ズズズズズズ………!!
杏子「な、なんだ!?」
さやか「あいつ、回転してる……!?」
ワルプルギスの夜「キャハハ……ハハハ……はははははははははは…………」ズズズズッ……ピタッ
ほむら「………っ!!」
ワルプルギスの夜「………オオオオオオオオオオおおおおおおおおオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」ゴアアアアアアアッッ!!!!!!!
まどか「っ……!!うううぅぅぅっ!!!」ガクッ
マミ「か、鹿目さん!?」
まどか(何、この声は……!?)
『嫌だ助けて何もかもが憎いもうダメだ殺してくれ全部破壊し尽くしてやる誰も呪いたくない』
まどか「う、うぅぅっ……!!」
『……どかっ!?まどかっ!?』
ほむら「まどか、しっかりしてっ!!」
まどか「ほ、ほむらちゃん……!」
ほむら「また、あいつの声が聞こえてきたの!?」
まどか「う、うんっ……!」
ワルプルギスの夜「おおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」ゴオオオオオォォォォォォッ!!!
ガラガラガラガラガラガラ……!!
さやか「……ちょ、ちょっと……冗談……でしょ……?」
マミ「ビルを……あんなに持ち上げるなんて……!」
ワルプルギスの夜「オオオオオオオオ!!!」バッ!!
さやか{っ……!!」(ダメだッ……!!)
マミ「――――――!!?」
ガラガラガラガラ……ドズズズズズズゥゥゥン!!!
ほむら「全て……外れた……?」
ワルプルギスの夜「オオオオオオオオオオオ!!!!」
杏子「大丈夫か、みんな!?」
さやか「杏子……?」
杏子「わりぃ……これ、使えると思ってなくてさ……」
マミ「まさか……ロッソ・ファンタズマ?」
杏子「ああ。……どうやら、また使えるようになったみてぇだ」
ほむら「あなた固有の魔法のこと?」
杏子「そうだ。幻惑魔法……あたしの家族がみんな死んじまった時から使えなくなってたんだが……」
杏子「っと、今はそんな話は後だ!」
ワルプルギスの夜「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」ゴオオオオオォォォォ
ォォォォ!!!!
杏子「今、あいつはあたしの魔法で見せてる幻覚に攻撃を仕掛けてるはずだ!今のうちに、一気に倒し切っちまおうぜ!!」
さやか「杏子、すごいじゃん!」
杏子「だから、話は後だっての!!さやか、あたしの後ついてこいっ!!」ダァンッ!!
さやか「合点っ!!」ダァンッ!!
ワルプルギスの夜「おおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」ガラガラガラガラ!!!
まどか「ご、ごめんほむらちゃん、マミさん!もう、大丈夫だよっ……!」スック
マミ「『ワルプルギスの夜』もかなり追いつめられているみたいね」
ほむら(……そろそろ、お互いに限界ね)
ほむら(『ワルプルギスの夜』も反転して本気を出したはいいけれど、杏子の幻惑魔法に惑わされてまともな攻撃が当たらない)
ほむら(対するわたしたちは、さやかと杏子の息がかなり上がってきている)
ほむら(マミとまどかも……もう、かなり無理をしているように見える)
ほむら(大丈夫ッ……勝てるわ、絶対にっ!!)ギュッ
ほむら「さやか、杏子、下がって!!」バッ
さやか「また爆弾攻撃!?」バッ
杏子「っっととっ……!」バッ
ワルプルギスの夜「オオオオオ」ドガドガドガァァァァァァァァン!!!!!
ワルプルギスの夜「オ……オオオオオオオオオ……」グラァ……
さやか「また回転し始めた……?」ハァ、ハァ…
杏子「まだなんかからくりが残ってんのか……?」ハァ、ハァ…
ワルプルギスの夜「オオオ……おおおおおおおお………」ズズズズズズ……
マミ「……いえ、違うわ。あれは回転しているんじゃない」ハァ、ハァ…
ほむら「……え?」ハァ、ハァ…
マミ「あれが元々の『ワルプルギスの夜』の姿のはずよ。あれからまた逆になる理由がないわ」
まどか「………?」(声が……大人しくなった…?)
マミ「『ワルプルギスの夜』も……もう、限界ってことね」
ワルプルギスの夜「オオオオオオオオオ………おおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオ………」ズズズズズッ……
さやか「あたしたち……勝った……の……?」
杏子「油断はしねぇ方がいいぞさやか……あんだけ攻撃食らってもしなねぇ時点で、規格外にも程がある……」
まどか(……っ!)
ワルプルギスの夜(ワタシ……ヤットオワレルコトガデキタノ……?)
まどか(『ワルプルギスの夜』の声……だよね?)
ワルプルギスの夜(モウ……ヒトヲノロイツヅケナクテモイイノ……?)
まどか(……うん、そうだよ)
ワルプルギスの夜(ソウナンダ……ナラ……アナタタチトモココデオワカレダネ……)
まどか(……………)
ワルプルギスの夜(ナンダカ、トッテモスガスガシイキブンダヨ……アナタタチヲミテルト、トオイムカシノコトヲオモイダスヨウ……)
まどか(うん。あなたも、最初は希望に溢れた魔法少女だったんだもんね)
ワルプルギスの夜(オヤスミナサイ、キセキヲソノテニツカンダヒトタチ……)
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハ……………――――――」シュウウウウウウウウウ………
まどか(あなたの魂にも、救済が訪れますように……『ワルプルギスの夜』……)
さやか「『ワルプルギスの夜』が……」
杏子「消滅……していく……?」
ほむら「わたしたち……勝った……の……?」
マミ「………」
ヒューーーーーーーーーーーーー…………………
コンコンコン……コロコロコロコロ………ピタッ
ほむら「………グリーフシード………?」
まどか「………『ワルプルギスの夜』の声が、聞こえなくなった」
さやか「……って、ことは……?」
まどか「うん……」
ほむら「ホントに……勝ったの……?」ポロポロ
まどか「ほむらちゃん……うん、わたしたち、勝ったんだよ?」
杏子「………っっしゃあああああああ!!!」バッ
さやか「やったよ杏子!あたしたち、勝ったんだよ!!」
杏子「ったりめーだろうがっ!!あんな奴に負けてたまるかってんだよ!!」
よかった
マミ「………終わったのね……本当に」グスッ
まどか「ほむらちゃんっ!!」ダキッ
ほむら「っ……まどかぁ……ヒック」ポロポロ
ほむら「やった……やったよまどかっ………!!」ポロポロ
まどか「うんっ……!!」ポロポロ
ほむら「まどかとの約束っ……やっと守ることが出来たよぉっ……!」ガッシ
まどか「ほむらちゃぁんっ……!」ガッシ
マミ「………これが、あの『ワルプルギスの夜』のグリーフシード……」
マミ「どこまでも黒くて、澄み切った色をしているわ……」
マミ「みんな、ソウルジェムは大丈夫?」
さやか「もう、体もソウルジェムもみんな限界ですよマミさん……」
マミ「どうやら……超大型魔女は、とてもいいものを残して行ってくれたみたいよ」スッ
ほむら「それは……『ワルプルギスの夜』のグリーフシード?」
マミ「ええ、そうみたいね」
まどか「……色は黒いのに、吸いこまれそうな程綺麗……」
マミ「わたしたち全員のソウルジェムの穢れを吸い取っても、まだまだ使えそうな程ね」
パァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ………
ほむら「凄い……マミの言った通り、全員のソウルジェムの穢れを吸い取っても、まだ魔女が孵化する気配がしない……」
マミ「……それだけ多くの絶望と恐怖を、振りまいて来たってことね」
QB「まさか……信じられないよ」
杏子「キュゥべえ?」
QB「あの『ワルプルギスの夜』が敗北して、消滅するなんて……!キミ達は一体、なんなんだ!?」
ほむら「……わたしたちのことは、あなたが一番よくわかっているでしょう?」
さやか「あたしたちは、あんたと契約してこの世に希望をもたらす存在」
まどか「魔法少女、だよ」
QB「……やれやれ、まいった。完全に誤算だったよ」
QB「キミ達魔法少女は、条理を覆す存在だって言うのは僕が一番よくわかっていたはずなのに」
QB「『ワルプルギスの夜』を倒すなんて不条理を、成し遂げるなんてね」
ほむら「わたしたちは、もう絶望したりなんかしないわ」
さやか「なんせ、歴史で語り継がれる弩級の魔女を倒しちゃったもんね」
QB「……キミ達の魔女化を待つのは、どうやら意味がなさそうだね」
QB「僕のノルマ達成も、これで永遠に手が届くことはなくなったと言ってもよさそうだ」
QB「でも、その代わりに貴重な場面を見させてもらったよ」
まどか「あ……空が……」
ほむら「『ワルプルギスの夜』が消滅して、スーパーセルの予兆も終わりを迎えつつあるのね」
さやか「あたしたちを祝福してくれてるみたいじゃん、この青空も!」
杏子「そうだな……ホントに、疲れた」ドサッ
マミ「あら、佐倉さん、だらしないわよ」
杏子「うっせぇよ……一番頑張ったのはあたしだろうが……あいつの攻撃が当たらなかったのは、あたしのおかげなんだぞ?」
マミ「うふふ、そうね……。魔法、また使えるようになってよかったじゃない」
杏子「そうだな……父さんが、あたしに返してくれたのかな……?」
マミ「きっとそうね。あなたのお父さんが、あなたを見守っていてくれたのよ」
杏子「はんっ……ガラじゃねえことも、たまにはやってみるもんだな」
その後、スーパーセル現象が収まった見滝原には、一時の平穏が戻ったのだった―――
翌日―――
さやか「ちょ、ちょっと待ってっ!い、いざとなったら心の準備がっ……!」ズルズル
杏子「問答無用だ!元から今日告るつもりだったんだろ?ほれ、行って来い!」ドンッ
さやか「うわっ!と、と、とと……」ヨロヨロ
恭介「あ、さやか」
さやか「っ!お、おおおおはよう恭介っ!あ、あははははは」
杏子「」ニヤニヤ
まどか(さやかちゃんはあの後、恭介くんに無事アタックをすることが出来たみたい)
まどか(結果はどうだったのか、って?それはね、わたしたち5人だけの秘密なの、ごめんね)
いいな…
好きだこの世界観
マミの家―――
杏子「てことで、あたしは今日からマミの家に住まわせてもらうことになったから」
マミ「話を聞いたら佐倉さん、ホームレス生活だって言うんだもの。放っておくわけにはいかないじゃない」
杏子「あたしはもうそれで慣れちまったもんなんだけどなぁ」
まどか(杏子ちゃんは、昔コンビを組んでいたって言うマミさんと一緒に住むことになったんだって)
まどか(家事とか、きちんと分担してればいいんだけど……)
まどか(さやかちゃん曰く、「杏子が台所に立ってるところが想像つかない」だって)
まどか(杏子ちゃんには悪いかもしれないけど、わたしもその意見にはちょっと頷いちゃうかも)
まどか(って、こんなこと杏子ちゃんに言ったら怒られちゃうね)
1年後―――
マミ「ううっ……グス、ヒック……みんな、元気でね……?」ポロポロ
マミ「電話、するから…メールも、送るからね……」ポロポロ
杏子「だから大げさなんだって、マミは」ポリポリ
まどか(あれから1年後、マミさんは見滝原中学を卒業して、遠い高校に進学が決まったって言ってた)
まどか(マミさんと一緒に住んでた杏子ちゃんも、それについて行くように見滝原を離れて行った)
まどか(これからは離ればなれだけど、きっとまたいつか会えるよね?マミさん、杏子ちゃん……)
ほむら「まどか、さやか!帰ろう!」
さやか「帰りにゲーセンでも寄ってくかー!?」
ほむら「うん、いいわよ!今日こそ、さやかに勝つんだから!」
さやか「お、言ったなほむら!手加減しないからね!?」
まどか「あはは、二人とも程々にね?」
まどか(ほむらちゃんは『ワルプルギスの夜』との一戦以来、よく笑うようになった)
まどか(一時期は赤縁の眼鏡を掛けてたこともあったんだけど、『やっぱりこれはもう性に合わないわ』って言って1週間もしないうちにコンタクトに戻っちゃって)
まどか(眼鏡を掛けたほむらちゃんも可愛かったけど、本人はあんまり好きじゃないのかな?)
QB「久しぶりだね、まどか。処理して欲しいグリーフシードはあるかい?」
まどか「あ、キュゥべえ!もう、今回は来るの遅いよー!いつ孵化するかって気が気じゃなかったんだから!」
QB「それはごめん。僕も、マミのいる町とこの町を往復しなきゃいけないから大変なんだ」
まどか(キュゥべえは、あれ以降は新しい魔法少女の契約はしていないみたい)
まどか(キュゥべえ本人の言い分では、「まどか達が魔女化したエネルギーで十分なんだ」ってことだけど、以前のようにわたしたちを騙すようなそぶりは一切なくなった)
まどか(キュゥべえも、『ワルプルギスの夜』との戦いを見て、何か思うところがあったんじゃないのかな?)
魅入ってる
まどか(そして、わたしは……)
魔女の結界内―――
さやか「あっ、くそあのヤロー上空をちょろちょろ逃げ回んなこのー!」
ほむら「くっ、狙いが定まらない…!」
まどか「任せて、二人とも!」
まどか「えいっ!!」パシュ!
ドスッ!
魔女「!!」ボロボロボロ……
ザァァァァァァァァァァァ………
まどか「ふぅ、魔女退治、終了だね!」
さやか「なんかいっつもまどかにはおいしいとこ持ってかれてる気がするなぁ」
ほむら「まどか、ホントに強くなったわね。わたしとしてはちょっと複雑だったりするんだけど……」
まどか「ま、まぁまぁ、見滝原の平和が守れてるってのはいいことでしょ?」
さやか「うーん……まぁ、そりゃそうなんだけどさぁ~?」
さやか「たまには、あたしやほむらにも格好付けさせろって言ってんの、このこのー!」コチョコチョ
まどか「ちょ、さやかちゃん、くすぐったいって!」
まどか(わたしたちは、今日も見滝原の平和を守って頑張ってます!)
終わり
面白かった
また書いてくれ
よく見かける書き込みで
マミさんの蘇生をまどかが願ったら
を本気で考えて出来たのがこれだった
ただ、予想以上に長くなってしまった・・・
なんか質問とかあったら答えます
>>356
過去になんか書いたことある?
>>364
お疲れ
超絶おつほっこり
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