京子「トリックオアトリート!」綾乃「!」 (44)

京子「トリックオアトリート!」

結衣「…」

京子「トリート!」

結衣「…」

京子「結衣ー、お菓子くれよぅ」ユサユサ

結衣「ねぇよ」キッパリ

京子「じゃあいたずらしちゃうけどっ!」フンス

結衣「そんなことしたら殴るけど」

京子「あぅ…冷たいよ…結衣ー…あ、そうだ!」ピコーン

結衣「…?」

京子「結衣は先に部活行ってていいよ!あたし用事できたっ!」

結衣「なんだそれ?」

京子「むふふ」

京子(生徒会室にはお菓子があるはず…!)ワーイ

綾乃「~♪」

綾乃(さっさと仕事片づけてプリン食べよっと)ワクワク

綾乃(いつもより高いの買っちゃった~)ニコニコ

綾乃(楽しみね!)

ガラッ

京子「トリックオアトリート!」バンッ

綾乃「ひっ!?」ビクッ

綾乃「と、とと歳納京子っ!?」アワワ

綾乃「な、何!?」

京子「トリックオアトリート!」

綾乃「えっ…えっ…?」アセッ

京子「綾乃ー、お菓子くれー」ワクワク

綾乃「なっ!?」

綾乃「だ、駄目よ!あのプリンは私がっ…!」

京子「えっ、プリンあるの!?」ワーイ

綾乃「!」

綾乃(しまったー!)

綾乃「な、無いわよ!そんなもの!」アセアセ

京子「あるけど?」パカッ

綾乃「勝手に冷蔵庫を開けないで!」ガーン

京子「ふふん」

京子「とりっくおあとりーとぉっ!」

綾乃「さ、さっきから何…」

京子「ハロウィーンだからほら、お菓子貰える魔法の言葉だぜ!」グッ

綾乃「そ、そんなの言ったもの勝ちじゃない!?」

京子「綾乃ー、とりっくおあとりーとー」

綾乃「うぅ…」

京子「とりっくおあぷりーん」

綾乃「あぅぅ…」タジッ

京子「ぷりんおあぷりーん!」ワクワク

綾乃「せ、せめて選択権を頂戴っ!?」

綾乃「だ、だいたい私が断ったらどうするのよ…?」

京子「断れないよ!」

綾乃「えっ?」

京子「だっていたずらしちゃうからっ!」

綾乃「!」

綾乃(と、歳納京子が私にい、いたずら!?)ドキッ

綾乃(な、なにをしようとっ!?)ドキドキ

京子「いたずらされるの嫌だろ―?」ニヘラ

綾乃「ど、どんとこーい!」

京子「えっ」

京子「い、いたずらだよ?嫌でしょ?」

綾乃「それは…その…あ、あのプリンは高いものだからっ!歳納京子にはあげられないわっ!」

京子「!」

京子(なるほど…でもそんなこと言われたら余計食べたくなるじゃん!)

京子「ほんとすっごいいたずらしちゃうぞー?」

綾乃「す、すごいって…ど、どんな…?」ドキドキ

京子「そりゃもうすごいことだよっ!」

綾乃「…う、受けて立つわっ!」カァッ

京子「なんと!?」ガーン

京子「むむむ…!」

京子(手ごわい…!)

綾乃「それで…ど、どんないたずら…するの…?」テレッ

京子「!」

京子(完全に渡さない気だー!)ガーン

京子(そこまで美味しいのか…あのプリン…!)ゴクリ

京子「ほ、ホントにいたずらしちゃうよっ!?」

綾乃「う、うん…」ドキッ

京子「ホントにホントだぞっ!?」

綾乃「い、いいわ…何、されても…」ドキドキ

京子「くっ…!」

京子「そこまで本気なんて…」

綾乃「…」ドキドキ

京子「わかったよぅ…プリンは諦めるよ…」

綾乃「!」

綾乃(いよいよね!)

京子「無理言ってごめん…あたし部活い戻るよ…」トボトボ

綾乃「えっ」

京子「じゃあね…」スッ

綾乃「ちょ、ちょっと待ちなさいよっ!」アセッ

京子「…」

京子(かかった!押してダメなら引いてみる作戦!)

綾乃「い、いたずら…していきなさいよっ…」

京子「えっ」

綾乃「!」ハッ

綾乃(な、何言ってるの私!?)

綾乃(こ、これじゃまるで私がいたずらして欲しいみたいじゃない!?)カァッ

京子「あ、綾乃…まさか…」

綾乃「ち、ちがうのっ…これはっ…そのっ…」アセアセ

京子「さ、さすが生徒会…こういう行事の決まりごとは守るのか…真面目だなー」

綾乃「そ、そうよ!」

京子「だったらプリンくれてもいいんじゃ…」

綾乃「それはダメよ!」

京子「…」

綾乃「ダメよ!!」

京子「そ、そんなに強調しなくても…」タジッ

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