幼馴染「好きだよ!」妹「大好き!!!」男「困ったなぁ……」 (117)

はい

学校

男「ふぁあ……眠いなぁ」

幼馴染「男ー!お昼だぞー!」

妹「だぞー!」

幼馴染「はい、お弁当」

男「ありがと。って…なんで、お前もいるんだよ」

妹「いいじゃない!私もお兄ちゃんと一緒にご飯たべる!」

放課後

幼馴染「一緒に帰ろー!」

妹「帰ろー!」

男「はいよ」

――


男「もうすぐ、夏休みかぁ」

幼馴染「キャンプとかしたいね!」

男「親父とお袋は帰ってくるのかなぁ」

妹「仕事忙しんじゃない?」

男「だろうなぁ。毎年そうだし」

幼馴染「そうだ。今晩、何食べたい?」

男「特に」

妹「オムライス!」

幼馴染「一昨日もオムライスじゃなかった?」

妹「毎日、食べてもオムライスは飽きない!」エヘヘ

男「ちょっと待て。さすがに俺は飽きるぞ」

幼馴染「う~ん……じゃぁ、間を取ってお好み焼きってことで」

男「賛成」

妹「え~。間取ってないよぉ」

幼馴染「それじゃぁ、ここで」

男「どうした?いつもなら、このまま家直行だろ?」

幼馴染「冷蔵庫の食材切らしてるんだぁ」

男「買い物なら俺も手伝うけど」

幼馴染「いいの!いいの!先に帰っといて!」

男「わかった。そうするよ」

妹「ねぇ、お兄ちゃん!」

男「何だ?」

妹「ちょっと寄り道しようよ」

男「別にいいけど」

妹「そこの神社で休憩したいんだ!疲れちゃった」

男「まぁ、家に着いても幼馴染が帰ってくるまで飯は食えないからなぁ」

妹(よし……)

神社

男「相変わらず涼しいなぁここは」

妹「そうだね」モジモジ

妹「ね、ねぇお兄ちゃん///」

男「なんだよ」

妹「えっと//幼馴染ちゃんのことどう思ってるの?」

男「随分と唐突だなぁ。俺達の事、よく面倒見てくれて良くしてくれてると思うよ」

妹「もうっ、そうじゃなくてさぁ」

男「何がだよ」

妹「幼馴染ちゃんの事……好き?」

妹「女の子として」

男「お、おい//お前!いきなり何聞いてんだよ!」

妹「どうなの?」

男「わ、わかんねぇよ…」

妹「ふーん」

男「ほ、ほら!帰るぞ。幼馴染が先に家ついたら心配するだろ」

妹「はーい」



「ごちそーさまー」

男「はぁ、食った食った」

妹「お風呂はいってこよー」スタスタ

幼馴染「……」

男「あぁ、先に入ろうと思ってたのになぁ」

幼馴染「ねぇ、男。ちょっといい?」

男「なんだよ。お前もか」

幼馴染「?」

男「いや、こっちの話」

幼馴染「妹ちゃんのこと好き?」

男(全く…なんだよこいつらは。何が狙いだ?からかってんのか?)

男「あぁ、好きだぜ?」

幼馴染「そ、そう」シュン

男「なんで、残念そうな顔するんだよ」

幼馴染「へっ////いや、これはその」

男「変なの」

幼馴染「うぅ…」

次の日

学校

男「進路調査かぁ…」

幼馴染(男…本当に妹ちゃんの事、すきなのかな)

幼馴染「こうしちゃいられない!わ、私も頑張らなくちゃ」ヨシッ

男「なぁ、幼馴染。お前大学どうする?」

幼馴染「えっ///えっと、どうだろう。わかんないなぁ」アセアセ

男「そうか……」

放課後

男(大学かぁ……)

妹「お兄ちゃん。元気ないよ?」

男「そ、そうか?」

妹「なにかあった?」

男「ちょっとな」

妹(幼馴染ちゃんと何かあったのかな……)

帰り道

幼馴染「もう!進路なんて何も考えてなーい!」

妹「私も今のうちから考えなくちゃ」

男(山間のど田舎から抜けたい気もするけど……それはそれで何か寂しいし)

男「あぁ、お袋と親父が家にいればぁ!」

妹「」

幼馴染「」

男「え?」

妹「やっぱり、三人じゃ寂しいしかな…」

男「あ、いやそうじゃなくてだな」

男「進路相談とかしたいなって」

妹「そう」

妹「ふぅ、てっきりお兄ちゃんが寂しくて悲しくなっちゃったと思って心配しちゃった」エヘヘ

男「心配ご無用だ!」



「いただきまーす」

男(……やっぱり、俺は)

男「なぁ、二人共」

妹「どしたのー?」

幼馴染「夏休みの計画決まった?」ワクワク

男「俺さ」

男「ここを出て大学へ行こうって思う」

男「この村で一生過ごすのは…なんか自分の可能性を殺してるようでさ……」

男「けど!ここが嫌いってわけでもなくて!」

妹「」

幼馴染「」

妹「は?だめだよ?何言ってるの?」

男「…え?」

幼馴染「ずっと私達と一緒にここで暮らすんだよ?」

男「けど、俺はさ…」

幼馴染「自分の勝手で出ていこうなんてそんなのだめだよ」

男「勝手って……」

幼馴染「二度と出ていくなんて言わないでね」

次の日

学校

男(なんだよ……昨日のあいつら)

幼馴染「さぁさぁ!お昼ですよー」

妹「ですよー!」

男「一人にしてくれ」

妹「えー。どーして?」

男「そういう気分なんだよ」

帰り道

男(1人で帰るか……)

男「進路……やっぱり、親父に相談しよ」

公衆電話

男「えっと、親父の連絡先は…」

プルルルル

「お掛けになった電話番号は現在使われておりません」

男「…は?」

男「なんで?番号間違えたか?」

幼馴染「おーい」

男「!?」ビクッ

男「お、おう。幼馴染」

幼馴染「誰に電話してたの?」

妹「気になるなー」

男「だ、誰でもいいだろ」

幼馴染「ふーん」

幼馴染「んじゃ!かえろっか!」

男「あ、あぁ…」スタスタ

妹「お父さんとお母さん。電話でないよ」ボソッ

男「!!」

幼馴染「ほらー、そこ遅いぞー」

男(な、なんだ?悪戯か?)

男(俺が村を出るのをそんなにも気に食わないのか?)

妹「あちい!アイス食べたーい」

幼馴染「冷蔵庫に入ってたかな?」アハハ

男「……」

男「おい……変な冗談はよしてくれよ」

幼馴染「?」

男「俺は…この村を出るぞ!!何が何でもだ!」

妹「」

男「なんだよ!!みんなして!言いたいことがあるならはっきり言えよ!!」

妹「どうしたの?お兄ちゃん…怖いよ」

男「くっ……」

男「くそ!!」タッタッタ

男(わからない!なんで、俺は逃げ出してんだ?くそ!!)

神社

男「はぁ…はぁ……」

男(親父やお袋に何を吹き込んだのかは知らないけど……そこまでするか)

男「……」

『やっぱり、三人じゃ寂しいしかな…』

男「…俺がいなくなれば2人だけになっちまう、か」

男「……ちゃんと、話し合おう」

男「俺の勝手だけで決めていいことじゃないよな……」

男「とは言っても……さすがに今日、帰るのは気まずいなぁ」

男「……神社で野宿するかぁ」

男「明日、謝ろう」

――


男「本堂は開いてねぇな」 

男「おっ、裏に蔵があるじゃん知らなかった」

男「扉も腐ってるし開けれそう」

男「罰当たりな俺をどうかお許し下さい」バコッ

男「うっへー。くせぇなここ。なんだ?この臭いは」

男「!?」

男「ぎゃああああああ!!」

男「ひ、人が吊るされてる!!」

男「け、警察!!」

男「なっ!床にはられてる札……」

男「なんで……」

男「なんで!俺の名前が書かれてるんだよ!!!!」

妹「」

幼馴染「」

妹「何してるの」

幼馴染「何してるの」

男「!?」

男「お、おい!お前ら!これ!」

妹「これ?あぁ、お父さんとお母さんのこと?」

男「…は?」

幼馴染「ねぇ。男…この村をどう思う?」

男「な、なに言ってんだよ……」

妹「どう思う?」

幼馴染「好きだよね?」

妹「大好きだよね?」

男「……は?ふざけんなよ!それどころじゃないだろ!!早く!警察呼ばないと!」タッタッタ

男「誰かぁああ!!」タッタッタ

警察「」チリンチリーン

男「止まってくれえ!!」

警察「どうしたんだい?偉く慌ててるようだけど」

男「く、蔵に!!」

警察「蔵?」

男「蔵に死体が!!」

警察「なっ!なんだって!!」

警察「早く!案内してくれ!」

男「わ、わかりま」

ドゴオッ

男「」バタッ

警察「逃げるなよ」

男「あ、頭が……」

警察「殺しはしないさ」

警察「だが、動けないように足と手は貰うよ。この村のためだからね」

男「くっ!」タッタッタ

警察「ちっ!待て!!」

男「どうなってんだ!!糞!!糞!!」

―――
――

男「村から出ないと!!出ないと!!」タッタッタ

妹「待って!!」

幼馴染「男!!」

男「お、お前ら!なんだよ!」

幼馴染「話を聞いて欲しいの……」

男「足止めのつもりか?」 

妹「そうじゃなくて!」

妹「お兄ちゃんがいてくれないと私達!死んじゃうの!!」

男「は?」

幼馴染「君の両親は私達や村を守るために生贄になった!君は村の人柱なんだ!!」

男「だからなんだ!こんな!気持ちの悪い村!!親父やお袋を殺した村なんかいてられるかよ!!」

妹「」

妹「なーんだ」

妹「お前がこの村から出なくて済むように気色悪い演技してやったのによおおおおおおおおお!!!」

幼馴染「残念だなー。こんな青春を自ら手放そうなんて」

幼馴染「君が村から出たら私達は死ぬ。だからさぁ」

幼馴染「君を達磨にして本堂に飾ることにするよ。大丈夫!死なないように餌は与えてあげるから」

男「……演技?……青春?」

男「はっはっはっはっは!!!」

男「そうか!そうか!何もかも村ぐるみの芝居だったわけだ!!!」

男「全部!!全部!!全部!!!」

男「……なぁ、妹」

妹「?」

ドガッ

男「お前なんか!!この石で!!」

ドガッドガッドガッ

妹「ぎゃぁああ!!」

幼馴染「妹ちゃん!!」

男「お前もころしてやる!!!」

ドスッ

幼馴染「…あ゛っ」

男「嘘だったなんて!!ちくしょう!!」 

ドスッドガッドガッ

男「2人のとも好きだった!大好きだったのに!!」ウルウル

ドガッドガッドガッドガッ

男「3人なら……寂しくなんてなかったんだ……」シクシク

俺は村を抜けてすぐの国道で倒れた。

近くを通った人に通報されそのまま病院へ搬送されたらしい

男「あ、頭が…」

刑事「お目覚めのところ悪いのですが…あなた、お名前は」

男「男です…」

刑事「何故、あんなところで気を失っていたのですか?」

男「村から…村から!逃げてきたんです!!」

刑事「はて……」

男「あ、あの……」

刑事「あなたが逃げてきたという村は……」

刑事「10年ほど前にあった大きな山火事で消滅し、現在も閉鎖されたままなんですよ。」

男「え……」

男(山火事で失ったはずの村が俺を拠り所に存在し続けていた……のか)

男「なんで……俺、なんだ…」

刑事「いや、どうも。お待たせしました」

刑事「やはり、あなたとそのご家族は失踪扱いになっておりました」

男「失踪?」

刑事「山火事の後、貴方方の死体のみが見当たらなかったもので」

刑事「それで、ご両親は?いままでどちらに?」

―――
――

男「毎日、毎日、おんなじ景色で退屈だなぁ」

幼馴染「そう?」

妹「私は全然、退屈じゃないなぁ」

男「なんで?」

幼馴染「妹ちゃんと男がそばにいてくれたらそれだけ幸せなんだよ」エヘヘ

男「は、恥ずかしいこと言うなぁ//」

妹「こんな毎日がずっと続けばいいのにね!」

男「嫌でも続くさ!な?」

妹「うん!」




おわり

ひぐらし思い出した

いや、考察もなんもいらねえだろ
最後のは回想
男は居るはずのない人間と戯れてましたー

一応考えていたことだけ
さらっとかきます

10年前、山火事により周囲から孤立した山村が全焼。
奇跡的に無傷であった男の家族は
死にそびれの村人達に村に伝わるとある伝承、黒魔術の生贄になるよう促された。
その内容は肉親の血を子供の名の書かれた札に浴びせて子供を人柱にするというものだった。
山火事で滅ぶはずだった村は男をより処に約10年もの間存在し続けた。

ちなみに、妹とは血縁関係がない。
謂わば男の監視役として家に住まわせた。妹と幼馴染で幸せな家庭を演じる事で男の外界への気をそらそうとしていた。

以上です

路線変更したんだろ、刺激が足りないとかで

最後は回想です
ちなみに、路線変更してないよ

じゃあ、好きとかを聞いてきたのはなんだったんだ

本当は好きだった
回想の通り3人で暮らすことを望んてた。
2人にとって男が外へ行きたいと言ったのはあまりに唐突で予想外のことだった。
2人とも村が好きだし村人も決して悪い人達じゃない。
男は何も知らないけど
今までの積み重ねてきた事の崩壊と勝手な言い分に怒りが湧いた。
裏切られたに近い感じかな。

>>107

妹「なーんだ」

妹「お前がこの村から出なくて済むように気色悪い演技してやったのによおおおおおおおおお!!!」

これで全て台なしだよ!!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年10月11日 (日) 18:22:12   ID: r32guQvI

ひぐらしのなく頃にっぽいな

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