* *
* + うそです
n ∧_∧ n
+ (ヨ(* ´∀`)E)
Y Y *
八幡「マジか」
小町「マジだよー」
八幡「……いったい誰の子だよ」
小町「え、お兄ちゃん」
八幡「えっ」
八幡「それは、ありえない。俺は童貞だ。QED」
小町「お兄ちゃん童貞じゃないよ。毎晩してるヤリチンさんだよ」
八幡「えっ」
八幡「え、俺そんなこと知らないんだが」
小町「お兄ちゃん寝てるから仕方ないんじゃない」
八幡「寝てる俺を……?」
小町「うん。ご飯に睡眠薬混ぜてるからいっつもぐっすりだよね」
八幡「えっ」
小町「でもどうしようか、お父さんたちに話したら、お兄ちゃん殺されちゃうかなぁ」
八幡「え、これ俺のせいなの?」
八幡「俺、どうしようもないだろ……」
小町「でも赤ちゃんはできちゃったんだよ?」
八幡「……下ろす」
小町「それは嫌だよ!そんなことしたら、お兄ちゃんにレイプされたって言うもん!」
八幡「うわ……詰んだわ」
小町「あ、そうだ。駆け落ちしよっか?」
八幡「えっ」
八幡「待てよ。簡単に、ちょっとそこまでってノリで駆け落ちとかぬかしてくれてるけど」
八幡「そんなうまくいくわけないだろ」
八幡「金もない、あてもない。どうせすぐ見つかって連れ戻されるに決まってる」
小町「うーん、お金ならあるよ。小町、こんな時のために貯金してたもん」
八幡「えっ、なにそれ計画的犯行?」
小町「えへへ」
八幡「た、たとえ金があっても、俺は行くとは一言も……」
小町「そっかー、じゃあお父さんたちに言うしかないかな」
八幡「言えよ。だいたいこれはお前のためでもあるんだ」
八幡「その年で妊娠なんてマジビッチじゃねえか。下ろしたほうがいいに決まってる」
小町「お兄ちゃんは妹したって悪役になっても?」
八幡「……それしかないだろ」
小町「あーん、小町、お兄ちゃんの愛をがんがん感じて感動だよぉ。でも」
八幡「……あれ」
八幡「なんだか……眠気が……」
小町「さっきのお昼御飯、おいしかった?隠し味は睡眠薬だよ」
八幡「えっ」
小町「お兄ちゃん、起きて、起きて」ユサユサ
八幡「え……」
小町「ほら、タクシー降りよ」
八幡「……あ、うん」
八幡(なんだ……頭ががんがんする……)
小町「ここからは電車に乗るからね」
八幡「ああ……」
小町「ふふふ、寝ぼけてるから素直だね」
八幡「……」フラフラ
八幡「ここ……どこだよ」
小町「駆け落ちって言ったら、北国でしょ」
八幡「えっ」
八幡「……帰るぞ」
小町「えー、せっかくここまで逃げてきたのに?」
八幡「これからどうするんだよ。金はあっても、いずれ尽きる。住む場所は働き口は?」
小町「住み込みの仕事場話つけてあるよ」
八幡「え、でも俺ら未成年だろ。怪しまれるんじゃ」
小町「両親の虐待から逃げたいんですって涙ながらに語ったらOKだったよ」
小町「そんな両親でも警察沙汰にはしたくないってことも言ってあるし」
小町「小町、演技派☆」
八幡「えっ」
八幡「……もうこうなったら直接親に連絡を」
小町「お兄ちゃん、それは無理だなぁ」
小町「お兄ちゃんの携帯はおいてきちゃったし。あ、いいよね、どうせ使ってないし」
八幡「え、いや、それはそうなんだが……」
小町「お金は小町が全部管理してるし」
小町「それに、置き手紙には、この駆け落ちはお兄ちゃんも納得済みって書いてあるんだよ?」
小町「妹犯して、妊娠させて、駆け落ちしたなんて汚名、ほんとに着たいのかな、お兄ちゃんは」
小町「小町と一緒にこの町で暮らしたほうが絶対幸せだよ?」
小町「小町、お兄ちゃんのこと愛してるもん。あ、今のは小町的にポイント高いね」
八幡「それでも、俺は……」
小町「そっか。じゃあ仕方ないかな。親子三人で死んじゃおっか」
八幡「えっ」
小町「だって、戻ったら赤ちゃんは殺されるかもしれないし、お兄ちゃんとも離ればなれにされちゃう」
小町「小町、そんなの生きてる意味ないもん」
八幡「……」
八幡「わかった……」
小町「わーい、幸せにしてね、お兄ちゃん」
続けようがない
我希望次編
雪ノ下「この町に……比企谷君たちが……」
由比ヶ浜「ここに来るまで、一年もかかっちゃったね」
雪ノ下「でも、それもこれで終わり。なんとしても二人を連れ戻しましょう」
雪ノ下「たしか、この辺の工場で働いているそうだけれど」
由比ヶ浜「すいませーん」
「はーい……げっ」
由比ヶ浜「?どうかしましたか?」
雪ノ下「ちょっと待って由比ヶ浜さん。その人、体は別人のように鍛え上げられているけれど、その目って」
八幡「腐ったままの目で悪かったな」
由比ヶ浜「えっ」
八幡「よくわかったな」
雪ノ下「手を尽くしたもの」
由比ヶ浜「でも良かったぁ、すぐ見つかって。ほら、ヒッキー帰ろ」
八幡「悪いが、それはできない」
由比ヶ浜「え、どうして」
雪ノ下「小町さんとのことなら、私たちも力になるわ。だから」
八幡「いや、普通にまだ仕事終わってないから」
雪ノ下「えっ」
由比ヶ浜「ヒッキーが仕事に前向き!?」
八幡「仕事終わるまで、待っててくれ」
由比ヶ浜「あ、うん……」
雪ノ下「分かったわ」
「なんだ八幡、浮気か」
八幡「違いますよ」
由比ヶ浜「なんか、仲良さそう……」
雪ノ下「あんな風に比企谷君が楽しそうに働いているなんてね……」
八幡「待たせたな。じゃあ行くか」
由比ヶ浜「あ、うん」
雪ノ下「ええ」
八幡「ただいま」
由比ヶ浜「おじゃましまーす」
雪ノ下「おじゃまします」
小町「おかえりー、あなたーって、え」
由比ヶ浜「あ、あなた!?」
雪ノ下「その赤ん坊が……」
小町「結衣さん……雪乃さん……」
八幡「俺たちの子だ」
小町「見つかっちゃったんだ……」
小町「……結衣さん、雪乃さんごめんなさい」
雪ノ下、由比ヶ浜「えっ」
小町「お兄ちゃんの赤ちゃんを作って、お兄ちゃんを小町のものにしようなんて」
小町「卑怯だったって思います。でも、もう小町とお兄ちゃんは愛し合ってるんです!」
小町「なにも言わずに、帰ってください!」
由比ヶ浜「あ、愛し合ってる?」
八幡「ああ。俺も小町を愛してる」
雪ノ下「えっ」
俺は何を書いているんだ
はよ
あと面白いことなんてないよ
オチつけるだけだもの
八幡「最初は、こんなところと思っていた」
八幡「でも、ここで働き始めて、小町を養っていって、俺はこんな生活もありだと思うようになった」
八幡「人付き合いが苦手だった俺に、すむ場所と仕事をくれた親方に認められるのも、だんだん嬉しくなった」
八幡「そして、小町と、お腹の中で育っていって、ついに産まれた俺の子供が、どんどん大切になったんだ」
八幡「この生活を今は捨てたくない」
八幡「いずれは一度挨拶に戻るべきだとも思ってる。でも、今はまだ、帰れない」
由比ヶ浜「そんな……」
雪ノ下「驚いたわ……」
雪ノ下「比企谷君が、こんな真人間なことを言うなんて……!」
由比ヶ浜「ええ、そこぉ!?確かにそこも驚いたけど……」
八幡「だから、なにも言わずに今日は帰ってくれ。頼む」
雪ノ下「そう。もう、昔の比企谷君は、ここにはいないのね」
八幡「……ああ」
由比ヶ浜「ゆきのん、いいの?」
雪ノ下「ええ。さようなら。比企谷君」
由比ヶ浜「ヒッキー……小町ちゃん、幸せにね……うう」ジワッ
由比ヶ浜「やだ、もー、ヒッキーの変わりように感動しちゃったのかな……それじゃ!」
小町「結衣さん……」
八幡「ありがとな。じゃあ、気を付けて帰れよ」
雪ノ下「あなたが人の気遣いをするなんて、ほんと……だからここはこんなに雪が降っているんだわ」
小町「お兄ちゃん……良かったの?」
八幡「……確かに、俺たちは間違っているかもしれない」
八幡「それでも、これで良いんだ」
おわり
このSSまとめへのコメント
結構いいな
あー最高
きもい