唯「究極の選択!!」(315)
澪「ここどこ?」
気がつくと私は真っ白な空間に一人でいた
澪「家にいたはずなのに」
澪「一体なんなんだ?」
澪「・・・」
澪「怖くなってきた」
澪「うう・・・」
澪「・・・あれ?こんなところに扉が」
澪「さっきまで無かったのに・・・」
澪「なんだ?この扉」
澪「何か書いてある」
『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』
『あなたの望む扉を開けてください』
澪「どういう事だ?」
澪「あ、また扉に文字が」
『明日は晴れ』
『明日は雨』
澪「なんだ?これ」
澪「う~ん、とりあえず晴れの扉を開けてみよう」
澪「えい」ギィィ
・・・・・・・・・
澪「ん」
澪「私の部屋・・・」
澪「変な夢だったな」
澪「今日の天気は、っと」
澪「晴れ・・・か」
澪「・・・」
澪(なんだったんだろう、あの夢)
澪母「ごはんよー」
澪「あ、今行くよママー」
澪(まあ気にしても仕方ないか)
学校
澪「おはよう」
律「おーっす」
紬「おはよ~」
律「もうすぐクリスマスだなー」
澪「今年は浮かれてる余裕ないぞ、受験なんだから」
律「分かってるって」
さわ子「はいみんな席についてー」
和「起立、礼、着席」
ガタガタ
憂「おはよう、今日も寒いね」
梓「うん・・・」
憂「梓ちゃんどうしたの?」
純「先輩たちの受験が心配で夜も眠れないんだってさ」
梓「そ、そんなことないもん!」
梓「・・・ちょっと寝不足なだけで」
憂「そっか、けいおん部の皆さんは受験なんだよね」
梓「律先輩が特に心配だよ・・・」
憂「大丈夫だよ、きっと」
おw
終わったかと思ってたぜ!
支援&期待
澪の自宅
澪「ふう、今日はここまでにしようかな」
澪「ちょっとだけエリザベスを・・・いやいや駄目だ」
澪「受験が終わるまで我慢!」
澪「さて、じゃあそろそろ寝ようかな」
澪「・・・」
澪「・・・」スヤスヤ
澪「・・・」
澪「あれ?」
澪「またこの夢?」
私はまた、真っ白な空間にいた
この世界は紬が帰ってきて、唯がいない世界でいいんだよね?
澪「怖い・・・なんなんだよ~・・・」
澪「あ、また」
『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』
『あなたの望む扉を開けてください』
澪「早く目を覚ましてよ私・・・」
『明日のティータイムは紅茶』
『明日のティータイムは白湯』
澪「白湯って」
澪「・・・なんか気が抜けたな」
澪「ほんとに白湯が出たら面白いかも」
澪「という事で白湯の扉を」ギィィ
・・・・・・・・・
澪「・・・起きたのか」
澪(それにしても二日連続で同じ夢を見るなんてどうなってるんだ?)
澪(もしかしてお化けの仕業なのかな・・・)
澪(お化けが私にとり憑いて・・・)
澪「ひいっ!」
澪「・・・」
澪(とりあえず気にしないでおこう)
澪(・・・ほんとに白湯が出たらどうしよう)
放課後、部室
紬「それじゃお茶入れるわね」
澪「ありがとムギ」
澪(なんだ、ちゃんとお茶じゃないか)
澪(心配しすぎだったみたいだ、同じ夢を二日連続で見るくらいよくある事で・・・)
紬「あっ」
律「どうしたムギー?」
紬「えっと・・・」
澪(え?)
紬「お茶切らしてたみたい・・・」
澪「・・・」
え、なにこれ続き物なのか?
>>19
まとめブログだけど、いいか?
前スレ唯「究極の選択!」
http://elephant.2chblog.jp/archives/51834736.html
紬「お湯を沸かした後で気づいて・・・」
律「ムギが悪いんじゃないんだから気にする事ないって」
梓「そうですよ!白湯でも寒い日にはごちそうですよ」
律「なんかおばあちゃんみたいな事言うんだな梓」
梓「べ、別にいいじゃないですか」
澪「・・・」
紬「ごめんね澪ちゃん、今すぐ取ってくるから・・・」
澪「あ、いやそんなんじゃないんだよ」
澪「私白湯大好きなんだ!」
紬「ごめんねみんな・・・」
律「だから気にするなってば」
梓「毎日ありがとうございますムギ先輩」
紬「・・・うふふ、こちらこそありがとう」
澪(まさかほんとに白湯が出るとは・・・)
そういや、これって、唯は最初から存在していないっていうことでいいんだっけ?
自宅
澪(3年間で白湯が出た事は今日が初めてだった)
澪(まさかあの夢は本当にお化けの仕業?)
澪(うう・・・いやだよ怖いよお・・・)
澪(寝るのが怖い・・・)
澪「・・・」
澪「・・・」スヤスヤ
澪「・・・」
澪「また・・・怖いよ助けてよお・・・」
『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』
『あなたの望む扉を開けてください』
澪「でもこの選択肢自体はあんまり現実世界に影響がないから・・・」
澪「それだけがせめてもの救い・・・」
『秋山澪の父親が風邪をひく』
『秋山澪の母親が風邪をひく』
澪「・・・」
澪「なんだよこれ・・・」
澪「パパとママのどっちかが風邪・・・?」
澪「この扉を開けたら本当になっちゃうの?」
澪「・・・」
澪「私の選択次第で」
澪「パパとママが・・・」
澪「パパ・・・」ギ・・・
澪「ママ・・・」ギ・・・
澪「こんなの選べるはずないよ・・・」
澪「私には」
澪「選べない!」
澪「どっちかなんて選べない!」バン!バン!
・・・・・・・・・
澪「あっ」
澪「私、両方の扉開いちゃったかも・・・」
澪「どうなるんだ・・・?」
澪「とりあえずリビングに行ってみよう」トタトタ
澪「おはようパパ、ママ・・・」
澪母「おはよう澪ちゃん・・・」
澪父「おお、澪は無事か・・・良かった」
澪「どうしたの二人とも!?」
澪母「二人仲良く風邪ひいちゃって・・・」
澪父「まいったな・・・」
澪「わ、私看病するよ!」
澪母「いいのよ、私たちでなんとかするから」
澪母「澪ちゃんは心配しないで学校行ってらっしゃい」
ほう……
澪「でも・・・」
澪(やっぱりあの夢は本当だったんだ)
澪(私のせいで二人とも風邪ひいて)
澪(のんきに学校なんて・・・)
澪母「大丈夫だから、ね?」
澪「う、うん」
澪(あの夢で選んだ選択は現実になる)
澪(しかも今日の夢は直接人に危害を加える選択だった)
澪(じゃあ明日は?明日はもっと・・・)
澪「・・・」
澪「ただいま」
澪母「おかえり澪ちゃん」
澪「風邪良くなったみたいだね」
澪母「うん、もう大丈夫よ」
澪「良かった・・・ほんとに良かったよママ」
澪母「ふふ、大げさね」
澪(私のせいだからな・・・)
澪(今日は学校に居てもずっと上の空だったし)
澪(部室にも寄らないで帰ってきちゃった)
澪(寝るのが怖い・・・)
澪「どうしよう」
澪「もう寝ない方がいいのかも」
澪「でも寝ないと集中力がなー」
澪「・・・」
澪「・・・」スヤスヤ
澪「・・・」
澪「寝ちゃったのか・・・」
澪「これ以上酷い選択は止めて・・・」
『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』
『あなたの望む扉を開けてください』
澪「・・・」
『岡田春菜がケガをする』
『佐々木曜子がケガをする』
澪「佐々木さんに岡田さん・・・」
澪「どっちかがケガってそんな・・・」
澪「ん?」
澪「扉の文字が消えていく・・・?」
『岡田春菜が』
『岡田』
『』
『平沢唯をこの世界に連れ戻す』
澪「なんだこれ?」
『平沢唯をこの世界に連れ戻す』
『佐々木曜子がケガをする』
澪「選択肢が・・・変わった?」
澪「この世界に連れ戻すってどういう・・・」
澪「お化けが出てくる・・・ってわけじゃなさそうだけど」
澪「なんで急に選択肢が変わったんだ?」
澪「いや」
澪「そもそも平沢唯って一体誰なんだ・・・?」
澪「知り合いに平沢唯って子はいないし・・・」
澪「誰かの知り合い?」
澪「あ、梓の友達に平沢さんっていたような」
澪「いや、まず『この世界に連れ戻す』って意味が分からない」
澪「・・・」
澪「でも片方が佐々木さんにケガをさせてしまう扉なら」
澪「こっちの平沢唯の扉を開けたほうがいいんじゃないかな」
澪「実害は・・・無さそうだし」
澪「よく分からないけどこっちなら多分誰も困らない・・・はず」
澪「ちょっと不気味だけど」
澪「平沢唯を・・・」
澪「この世界に・・・」
澪「連れ戻す・・・」ギィィ
・・・・・・・・・
よしキタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!
唯「・・・え?」
私の名前は平沢唯です
唯「なんで私まだ夢の世界にいるの?」
私はこの夢の世界から・・・ううん、全部の世界から消えた・・・はずなのに
なんでここにいるの・・・?
唯「どうなってるの?」
私は夢を見ていました
私はその夢の中の選択で大事な人たちを・・・消していきました
消えた人たちは最初から世界に存在しなくなってしまいます
何人も、何人も消えていきました
そして最後の選択で私は私を消したのです
私が消える代わりに今まで消えた人が元に戻る
最後にその扉を開けた・・・はずでした
唯「消えてない・・・?」
あ、もしかしたら岡田さんが消える
そしたら誰得スレになりそうな希ガス
唯「どうして消えてないの?」
唯「あの時・・・」
―――唯(じゃあね、みんな)―――
―――唯(じゃあね、憂)―――
唯「確かに私は消えたはずなのに・・・」
唯「一体どうなってるの?」
唯「消えたみんなは元に戻ったの?」
唯「わかんない・・・」
唯「それに、なんで扉が無いの?」
唯「この世界に来ると必ず扉が出てきたのに」
唯「全然出てこない」
唯「もうなんにも分かんないよ~・・・」
唯「ただこの夢が終わってないって事は」
唯「消えた皆は元に戻ったって事でいいのかな?」
唯「でも私は消えてないし・・・」
唯「う~ん」
いくら考えても答えは出ません
それに選択の扉も出てこないので、私はただこの夢の世界で立ち尽くす事しか出来ませんでした
唯「はあ・・・」
澪「うう・・・また来ちゃった」
唯「ん?」
澪「え?」
唯「あ・・・」
澪「ひっ・・・だ、誰?」
唯「澪ちゃん!」
クリスマスにSSとか恥ずかしくないのか
>>64
あれ?俺がいる
唯「澪ちゃん!どうしてここに?」
澪「えっどうして私の名前を・・・」
唯「え?澪ちゃん何言って・・・」
澪「そもそもこの世界になんで人が・・・あ」
澪「もしかしてあなた・・・」
澪「平沢唯さん?」
唯「・・・」
澪ちゃんは私の事を覚えていない・・・?
どうして?
・・・なるほど、なんとなくだけど分かってきた
やっぱり私は消えたんだ
現実の世界から
唯「あの~」
澪「ひっ!」
澪「・・・平沢唯さんですか?お、お化けですか?」
唯「・・・ぷっ」
唯「あははは、お化けって澪ちゃん」
澪「うう・・・」
唯「私は平沢唯だよ、お化けじゃないから安心して」
澪「良かった・・・でもあなたは一体誰なんですか?なんでここに?」
唯「それは・・・」
それは私にも分からない
ただ分かる事は、私は現実世界からは消えてしまった
でも夢の世界からは消えなかった
それしか分からない
一体どうなってるの・・・?
唯「えっと・・・」
澪「あ、扉が」
唯「えっ?ほ、ほんとだ!扉が出た!」
唯(でもどうして急に扉が?さっきまで全然出なかったのに)
澪「今度は何だ?」
『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』
『あなたの望む扉を開けてください』
唯(どんな選択が・・・)
『平沢憂が消える』
『鈴木純が消える』
唯「!!」
澪「消える・・・?」
何でだよ!!
なんでこうなるんだよ!!
まあ、唯だし、モップを選ぶだろうな
澪「消えるってなんだ?」
唯「澪ちゃん」
澪「あ、えっとえっと」
澪(もうなんなんだよ~・・・頭がこんがらがってきた)
澪(今度の選択は『消える』?『消える』ってなんだ?)
澪(あとこの平沢唯さん。一体誰?なんでここに?私が連れ戻したのか?)
澪(連れ戻したってどこから?ああもう何が何やら)
唯(澪ちゃんも相当困惑してる)
唯(でも私も何が何やら)
唯「お、落ち着いて状況を整理しよう」
澪「は、はい」
お、唯△
澪「・・・というわけで・・・」
唯「・・・ふむふむ・・・」
唯(なるほど、今は澪ちゃんが夢を見てる張本人なのか)
唯(それで『私をこの世界に連れ戻す』って扉を開けたから)
唯(私は帰ってこれた・・・この世界にだけ)
唯(まあ現実世界では消えたままみたいだけど)
唯(扉が出なかったのも夢を見てるのが澪ちゃんだから)
唯(澪ちゃんが来ないと扉は現れない・・・)
唯(そして澪ちゃんは今回初めて『消える』扉を開ける)
唯「なんとなく分かったよ」
澪「私は全く分かりません・・・そもそも平沢さんは一体何者なんですか?」
唯「う~ん、なんて言ったらいいのか」
唯(澪ちゃんは私が消えてる世界にいるから)
唯(私の事はまったく知らないんだよね)
唯(『消える』扉もまだ開けた事がないからそんな事態信じられない・・・当然だよ)
澪「平沢さんの事を信じてないわけじゃないんですけど、やっぱり・・・」
唯「うん、信じられないのは分かるから気にしないで」
唯「でもこの選択肢を見て」
『平沢憂が消える』
『鈴木純が消える』
唯「消える、っていうのはほんとに消えちゃうの」
唯「世界に最初から存在しない事になっちゃうの」
澪「そんなバカな事が・・・」
唯(ほんとはこんな事したくないんだけど・・・)
唯「・・・試しに扉を開いて現実世界に戻ってみて」
唯「口で説明するのは限界があるから・・・」
唯(私最低だ・・・)
それだと自分の妹選ばれちゃうんじゃね
澪「この扉を開いたら、どちらかが消えるんですか?」
唯「・・・うん、最初から居なかった事になるんだよ」
澪「二人とも梓の友達で・・・あ、でも平沢憂ちゃんって」
唯「私の・・・」
唯(妹だ、って言っても今は信じてもらえないよね)
唯「ううん、なんでもない」
澪(何かあるのかな?どっちも平沢って名字だし)
澪「じゃあ、鈴木さんの扉を・・・」
唯「・・・」
唯(今嬉しいって思っちゃった・・・私ってほんとに最低・・・)
澪「開けますね・・・」ギィィ
・・・・・・・・・
唯「行っちゃった」
唯「澪ちゃんに信じてもらえないと話が始まらないとはいえ」
唯「試しに開けてみて、なんて・・・」
唯「人の命を・・・ううん、人の存在を何だと思ってるの?私は・・・」
唯「酷すぎるよ・・・」
唯「せっかく世界が元に戻ったのに」
唯「また消えていくなんて」
唯「一体なんなの?この夢は」
唯「はあ・・・どうしたらいいんだろう」
唯「そもそもどうして選択肢が変わって『私を連れ戻す』なんて扉が・・・」
唯「考えても分かるわけないか・・・」
唯「こんな夢の事なんて・・・」
ん?この澪は純のこと知ってんのか?
知らなかったとしたら居ないのと同じ……
唯「まだかな澪ちゃん」
澪「・・・」
唯「あ、澪ちゃん」
澪「・・・」
唯「・・・消えたんだね、鈴木さんが」
澪「・・・」コクン
唯「これで・・・私の言う事信じてもらえたかな?」
澪「・・・」コクン
唯「じゃあもう一度話そう、今度は全部理解してもらえるまで話すよ」
澪「・・・」
唯「・・・というわけなんだよ」
澪「じゃあ平沢さんも私と同じ夢を見てて、最後は自分を消して・・・」
澪「消えたみんなを元に戻した・・・」
唯「うん」
澪「それを私が・・・連れ戻した」
唯「うん」
澪「信じられないような話だけど、今日鈴木さんが消えて・・・」
澪「信じるしかないみたいですね」
唯「うん」
澪「・・・」
唯(つらいよね、やっぱり・・・)
田井中律が消える
平沢憂が消える
これで揉めるな
>>102
この格好いい唯なら譲る可能性も……
唯(なんとかしてちょっとでも元気づけなきゃ)
唯「ねえ澪ちゃん」
澪「はい」
唯「私いくつに見える?」
澪「・・・はい?」
唯「ねえねえいくつに見えるかな?」
澪「えっと・・・」
澪「同い年くらいですか?」
唯「うん正解!同い年だよ!だから敬語はやめよう!」
澪「え、でも・・・」
唯「いいからいいから」
澪「わ、わかった」
唯「えへへ」
唯「私けいおん部だったんだよ」
澪「えっ!?」
唯「信じられないのは分かるよ、覚えてないんだもんね」
澪「そう、だったのか・・・」
澪「ごめん、思いだせなくて・・・」
唯「仕方ないよ、私は消えてるんだから」
澪「そっか、私たち一緒にバンド組んでたんだ」
唯「うん、とっても楽しかった!」
澪「そう言われると照れるな」
唯「澪ちゃんは恥ずかしがり屋さんだもんね」
澪「・・・ほんとに、どうして思い出せないんだろう」
澪「きっと平沢さんとは仲が良かった・・・んだよね?」
唯「うん!とっても!」
澪「覚えてる平沢さんが羨ましいな」
唯「私と澪ちゃんとりっちゃんとあずにゃんの4人で、いろんな事したんだよ」
澪「・・・え?」
唯「・・・そうだよね、澪ちゃんにとってはけいおん部は3人で・・・」
澪「い、いやそうじゃなくて」
澪「ムギは・・・?」
唯「?」
>>109
おお、やっと紬の話に!!!
むぎが消えてみんな戻る
むぎのことは誰も知らない
唯が消えてみんな戻る
唯のことは誰も知らない
唯はむぎのこと知らないまま消えちゃったんだな
唯「ムギ・・・ってなんの事?」
澪「いやムギだよ琴吹紬、キーボードで作曲担当で」
澪「いつもお茶を入れてくれる優しい・・・」
唯「な」
唯「何言ってるの澪ちゃん・・・」
唯「琴吹紬?キーボード?っていうかお茶?なんでお茶?」
唯「何の事・・・?」
澪「なっ・・・え?なんで?」
唯「誰?琴吹紬・・・ちゃん?」
澪「・・・」
澪「そっか・・・」
唯「・・・」
>>109
ムギは以前、自分が消えることと引き換えに、自分以外は全員いる世界を選択。
唯が同じ状況に陥り、自分に以外は全員いる世界を選択したことによって、消えていたムギは戻ってきた。
澪「平沢さんがいた世界では、ムギが消えてたんだ・・・」
唯「!・・・そんな事って・・・」
澪「私が知ってる放課後ティータイムは私、律、ムギ、梓」
唯「放課後ティータイムって何?」
澪「私たちのバンド名だよ」
唯「私の知ってるバンドは・・・名前なんてなかったよ」
唯「私、澪ちゃん、りっちゃん、あずにゃんの4人」
澪「あずにゃんってのは梓?」
唯「あ、うん」
澪(あずにゃんって何だ)
唯(あずにゃんって誰も呼ばないんだ、私がいないと)
唯(琴吹紬をムギってのもどうかと思うけど)
澪「つまり平沢さんの前には、ムギが夢を見ていた」
澪「ムギも自分を消して世界を元に戻した・・・」
唯「その・・・『ムギちゃん』がいない世界で今度は私が夢を見て」
唯「次は私が消えた世界で澪ちゃんが夢を見る」
澪「なんなんだ一体・・・」
唯「終わりが来ないって事・・・?」
唯「この夢は誰かから誰かに移って」
唯「永遠に誰かを苦しめ続けるの・・・?」
澪「悪夢だな・・・本当の」
唯「そんな・・・この夢からは永遠に解放されないの?」
澪「・・・」
ムギがいなくてそもそも部活は成立したんだろうか…
唯「・・・」
澪「とりあえず今回の選択肢を見てみよう」
『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』
『あなたの望む扉を開けてください』
澪「・・・」
『琴吹紬が消える』
『中野梓が消える』
唯「『ムギちゃん』かあずにゃんのどっちかが消える・・・」
澪「一体どうすればいい・・・?」
唯「・・・」
>>121
まず、入部する前の唯がお菓子に釣られないから入部しないでそのまま帰っちゃう希ガス
唯「澪ちゃん」
澪「なに?」
唯「『私を連れ戻す』選択肢が出た時、何故か扉の文字が変わったって言ったよね」
澪「うん」
唯「なんでかな?」
澪「えっ?」
唯「なんでそんな事が起こったんだろう」
澪「それは・・・分からないよ」
唯「澪ちゃん、この夢の世界で何か変わった事とかしなかった?」
澪「変わった事?」
唯「扉を開ける以外に・・・なんでもいいから」
澪「扉を開ける以外には何も・・・」
澪「・・・あっ!」
澪「私、その選択の一日前の夢で」
澪「両方の扉を開けた!」
唯「!」
澪「起きたら両方の選択肢が反映されてて」
澪「そしたら次の日の夢で扉の文字が変わって・・・」
唯「それだよ!」
澪「えっ?」
唯「私は今まで『二つの選択』の意味を取り違えてた」
唯「今までは『Aの扉を開ける』か『Bの扉を開ける』かが二つの選択だと思ってた」
唯「でも違うんだよ」
唯「澪ちゃんが両方の扉を開けて、さらにどっちも現実に反映されたって事は」
澪「『二つの選択』の本当の意味は違う・・・!」
唯「それがまだ何か分からないけど」
唯「本当の意味にたどり着けたらもしかして・・・」
澪「すべて元通りに?」
唯「うん!もしかしたらだけど・・・」
澪「じゃあ考えないと!本当の『二つの選択』の意味を!」
唯「両方の扉を開ける事が出来たなら」
唯「『扉を一つ開ける』か『扉を二つ開ける』かが本当の選択?」
澪「でもそれじゃ何も変わらなかったし・・・」
唯「でもこの選択をしたら次また扉の文字が変わるかも」
唯「やってみる価値はあるよ・・・けど」
澪「・・・」
唯「これを試したら二人一気に消える・・・」
唯(本当の『二つの選択』の意味を探すには)
唯(試すしかない・・・けど)
澪「・・・やるよ、私」
唯「澪ちゃん」
澪「平沢さんの話じゃこのまま誰かが消え続けるだけ」
澪「なんとかしないと結局皆消えちゃう・・・だから」
澪「ここはやるしかない」
澪「私が・・・この夢からみんなを救うんだ」
澪「平沢さんの事も救う・・・!」
唯「澪ちゃん・・・」
澪「心配しないで、私・・・大丈夫」
澪「ちゃんと皆を消した罪は背負っていくから」
唯「・・・ごめんね、ありがとう」
支援
澪「それじゃあ行くよ」
唯「うん」
唯「待ってる」
澪「ああ、また戻ってくるから」
唯「・・・」
澪「・・・んっ」バン!バン!
・・・・・・・・・
唯「・・・」
唯「どうなるのかな」
唯「あんなこと言ったけど」
唯「この夢からほんとに解放されるの?」
唯「『二つの選択』の本当の意味なんてあるの・・・?」
唯「澪ちゃん・・・」
唯「ごめんね、つらい思いさせて・・・」
唯「・・・」
澪「・・・」
唯「あ、澪ちゃん、どうだった?」
澪「両方消えてたよ・・・」
唯「そっか・・・」
『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』
『あなたの望む扉を開けてください』
澪「・・・」
『田井中律が消える』
『真鍋和が消える』
澪「ここで選択肢が変わったんだけど・・・」
唯「・・・」
澪「・・・変わらない」
唯「そうだね・・・」
試演
澪「くそ・・・!」
唯「澪ちゃん・・・」
澪「大丈夫、大丈夫だから探そう」
澪「『二つの選択』の本当の意味を」
唯「・・・うん」
唯「じゃあ今度は私が扉を開けるよ」
澪「平沢さんが?」
唯「『澪ちゃんが扉を開ける』か『私が扉を開ける』かでまた扉の文字が変わるかも」
澪「・・・やってみるしかないんだよな」
唯「うん・・・正解なんて見当もつかないから・・・」
澪「思いつく限りの事は試してみよう」
澪「出来る事は全部やるんだ・・・!」
>>138の澪「・・・んっ」バン!バン! がエロイ
>>144
今が性の6時間ってことを思い出すからやめろ
それから私たちは思いつく限りの方法で扉を開けた
『秋山澪が扉を開ける』か『平沢唯が扉を開ける』かでは和ちゃんが
一つの扉を『一人で開ける』か『二人で開ける』かではさわちゃんが
扉を『表から開ける』か『裏から開ける』かでは憂が
扉を裏から『一つ開ける』か『二つ開ける』かでは澪ちゃんのお父さんとお母さんが
それぞれ消えてしまった
私たちはあるかどうかも分からない正解を信じて扉を開け続けた
しかしどんな選択をしても扉の文字は変わらなかった
そうして状況は何も変わらないまま、澪ちゃんの大切な人たちが全員消えた
でも・・・
>>147
俺はお前が言ったことによって思い出したのだが?
澪「・・・」
澪「学校行こ・・・」
澪「お父さん、お母さん」
澪「ごめんなさい」
澪「・・・行ってきます」
澪「行って・・・きます」
澪「・・・」
―――行ってらっしゃい、澪ちゃん―――
澪「!」バッ
澪「・・・」
澪「行ってきます」
学校
律「おーす澪」
澪「おはよ・・・律」
律「どうしたんだよ澪、最近おかしいぞ?」
澪「いや、なんでもないんだよ」
澪「なんでも・・・」
律「ったく、なんでもない訳ないだろ。なんて顔してんだ」
澪「はは・・・」
律(なんだってんだ澪のやつ)
律(こいつのこんな顔、初めて見たぜ)
放課後
律「しかし私たちのけいおん部ももう終わりか~」
澪「・・・」
律「結局二人しかいないまま3年間過ぎちゃったんだな」
律「ま、あたしは澪と二人でも楽しかったけど・・・」
澪「・・・」
律「・・・ごめん、やっぱ楽しくなんてなかったよな」
澪「え?」
律「二人きりなんて、ろくに演奏も出来ないし・・・ごめんな澪」
律「あたしのわがままでけいおん部に誘っちゃって・・・」
澪「そんなことない!」
澪「私は・・・楽しかったよ!」
澪「律と・・・」
澪(ムギと梓とさわ子先生と・・・)
澪(それに平沢さん・・・も)
澪(私は・・・)
澪「律と二人きりだったけど・・・楽しかった」
澪「最高の思い出だよ・・・」ポロポロ
律「え!?泣いてるのか!?」
澪「ちがっ・・・」ポロポロ
律「ごめんごめん、ちょっと意地悪しすぎたって!」
澪「そんなんじゃないんだ・・・こっちこそごめん」
律「う、うん」
澪「なあ律」
律「ん?」
澪「私、律と一緒にけいおん部やれて良かった」
律「え?いきなりなんだよ」
澪「律と出会えて・・・良かった」
律「な、なんだよそれ・・・急に真剣な顔して」
澪「律」
律「ん?」
澪「もし私がいなくなったら・・・どう思う?」
律「はあ?何言い出すんだよ」
澪「あ・・・そうだよな、ごめん」
澪「・・・」
律「・・・」
律「澪が何悩んでんのか知らないけど、きっとそれはあたしにも相談出来ないような悩みなんだろ」
律「無理に聞こうとは思わないけどさ、もし話せるときが来たら話してくれよ」
澪「・・・」
律「あたしたち・・・その・・・なんて言うかさ、一番仲良いっていうか」
律「・・・親友・・・ってやつだろ?」
澪「律・・・」
律「ちょっとくらい頼ってくれてもいいんだぞ・・・」
澪「・・・うん」
澪「ありがとう、律」
律「・・・へへっ、やっと笑ったな」
澪「えっ」
律「久々に見たぜ、澪の笑ってる顔」
澪「律・・・」
律「さ、そろそろ帰るか」
澪「うん」
律「それじゃあな」
澪「あ、あのさ」
律「ん?」
澪「手、繋いでいいかな?」
律「な、なんだよどうしたんだよ今日の澪」
澪「駄目・・・?」
律「・・・駄目な訳ないだろ、ほら」
澪「・・・」ギュッ
律「・・・」ギュュ
澪「・・・りっちゃん」
律「え!?な、なんだよその呼び方」
澪「昔はそう呼んでただろ」
律「・・・そうだけどさ」
澪「りっちゃん」
澪「なんだ澪」
澪「りっちゃんも昔みたく呼んでよ」
律「ええ~」
澪「お願い」
律「・・・」
律「・・・澪ちゃん」
澪「うん」
澪「りっちゃん!」
律「わっ、元気になった」
澪「また明日!」
律「・・・ああ!また明日!」
また、明日―――
でも
澪ちゃんはりっちゃんだけは消さなかった
最後まで一緒に居たい、そう言って・・・
つまり
この後に待っているのは
最後の選択だけになってしまった
澪「・・・」
唯「澪ちゃん・・・」
澪「・・・」
『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』
『あなたの望む扉を開けてください』
澪「・・・」
『消えた人間全員が戻ってくるが、秋山澪が消える』
『この夢を終わりにする』
唯「そんな・・・」
澪「最後の選択・・・か」
唯「なんで・・・?」
唯「やっぱり正解なんてないの?」
唯「私たちのやってきた事は無駄だったの?」
唯「そんなのってないよ・・・」
澪「平沢さん」
唯「え?」
澪「私はみんなを戻すよ」
唯「えっ・・・」
澪「決めてたんだ、最初から」
澪「ほんとは律とずっと一緒にいたい」
澪「ずっとずっと・・・死ぬまで一緒にいたかった」
澪「でもそれは律だけじゃない」
澪「私は私の身勝手で消した人たち皆と一緒にいたかったんだ」
澪「でも私はそんな世界をみんなから奪った」
澪「私に出来る事は、その世界をまたみんなの元へ返す事だけ」
澪「平沢さんに最後の選択の話を聞いた時から」
澪「最後になったらこうするって決めてた」
唯「そんな・・・」
澪「平沢さんの事は思いだせないけど、私のいない世界では皆と仲良くな」
唯「澪ちゃん・・・」ポロポロ
澪「・・・」
澪「この夢は」
澪「最後に自分が消える扉を選ぶ人のところにしか来ないんだよ」
澪「ムギや平沢さんみたいな優しい人のところにしか」
澪「私も、そんな人になりたい」
澪「きっと今までもそうして世界は続いてきた」
澪「誰かが一人、いない世界」
澪「そんな世界で私たちは生きていくのかも知れないな」
唯「澪ちゃん・・・」ポロポロ
澪「これが世界の正しい姿なんだよ、きっと」
唯「そんな・・・」ポロポロ
唯「やだよ・・・」ポロポロ
澪「泣いてくれるんだね、平沢さん」
澪「平沢さんの事、思いだしたかったな」
澪「きっととっても大切な友達だったんだろうって思う」
澪「記憶にはないけど・・・」
澪「5人の放課後ティータイムか・・・」
澪「きっと今よりもっと楽しくて、演奏もすごくて・・・」
澪「5人で笑ってみたかったよ・・・」
唯「うっ・・・うう・・・」グスグス
澪「じゃあ、さようなら平沢さん」
―――また明日!―――
―――ああ!また明日!―――
澪(ごめんね、りっちゃん)
澪(明日は)
澪(会えない)
澪「私の選択は―――」
唯「待って!」ガシッ
澪「!?」
唯「待って澪ちゃん!」
澪「平沢さん、離して・・・!」
唯「きっとあるはずだよ!何か方法が!」
澪「・・・もう無理だよ!」
澪「こうするしかないんだ!」
唯「やだ!」
唯「私も夢を見てた時、すごくつらくて!すごく怖くて!」
唯「誰にも相談できなくて!一人で悩んで!」
澪「・・・」
唯「・・・寂しくて、悲しくて」
唯「でも・・・消える扉を選ぶしかなかった・・・」
唯「でも今は違う」
唯「一人じゃない」
唯「どんなに怖くても、一人じゃないから」
唯「なんとかなるって思える」
唯「澪ちゃんも私を信じて」
唯「きっと正解はあるよ」
澪「・・・」
澪「私だって・・・」
澪「ほんとは皆と一緒にいたい・・・」
澪「消えたくない・・・」
澪「でもこうするしか・・・」
澪「こうするしかないだろ・・・」
澪「・・・うわぁ~・・・わぁ~ん」ボロボロ
澪「うわぁ~・・・あ~ん」ボロボロ
唯「澪ちゃん・・・」
唯(一番つらいのは澪ちゃんなんだよね・・・)
唯「・・・」
唯「・・・?」
唯「・・・!」
唯「澪ちゃん!」
澪「えっ・・・?」グスグス
唯「ちょっと静かにしてて」
澪「えっ・・・何?」
唯「・・・っ!」
唯「わーーーーーーー!!!!」
澪「うわっ!」
唯「・・・」ワー
唯「・・・」
唯「・・・」ワー
唯「・・・やっぱり」
澪「ど、どうしたんだ?」
唯「この空間に」
唯「あるんだよ」
唯「扉がもうひとつ」
澪「!!」
澪「でもなんでそんな事が・・・」
唯「私耳だけは良くてね」
唯「さっきの叫び声が、この部屋のどこかで反射して返ってきたんだ」
澪「やまびことか、こだまみたいな感じか・・・」
唯「それはもちろんこの二つの扉からじゃない、もっと遠くから返ってきた」
澪「でもこの空間は360度真っ白でこの二つの扉以外何もないし・・・」
唯「でもあるんだよ、もうひとつ」
澪「まさかそんな・・・」
唯「こっちだよ!」
澪「う、うん」
唯「わーーーーー!!」
唯「・・・」
唯「こっち!」
唯「・・・」
唯(あるんだ、もう一つ)
唯(もうすぐそこに)
唯「いてっ」ゴチン
唯「え?何もないのにぶつかった・・・」
唯「あ・・・」
澪「これは・・・」
唯「扉だ・・・」
澪「裏から見ると透明だけど」
唯「こっちからは見える・・・!」
澪「この角度からしか見えないようになってたのか・・・!」
唯「そっか・・・」
唯「『目の前の扉を開ける』か『隠し扉を開ける』・・・」
澪「これが本当の『二つの選択』・・・!」
唯「でもこの扉」
唯「何も書いてない・・・」
澪「そんな・・・」
澪「それじゃこの扉を開けたらどうなるか分からないって事?」
澪「ひどい・・・せっかくここまで来たのに」
澪「これじゃ開けたくても開けられない・・・!」
澪「どうして・・・最後の最後で・・・」
澪「うう・・・」
唯「・・・」
澪「どうすれば・・・」
唯「でも」
唯「もうこの扉に賭けるしかないよ」
唯「私たちはもうこの扉を信じるしかないんだよ」
澪「・・・」
唯「確かに不安だけど」
唯「きっと大丈夫」
唯「・・・行こう」
澪(この扉がほんとに正解なのか?)
澪(この扉を開けたら)
澪(消えた人も元に戻らないで、私も平沢さんも消えちゃう・・・)
澪(そんな最悪の結末だってあるんじゃないのか?)
澪(怖い・・・怖いよ)
澪(せっかく平沢さんと友達になれたのに)
澪(ここでお別れになっちゃうかも知れない)
澪(それに・・・)
澪(またりっちゃんに会えるかも、って思ったら)
澪(消えたくないって気持ちがこんなに強くなるなんて)
澪(いやだ・・・)
澪(平沢さん・・・怖くないの?)
澪「平沢さん・・・」
唯「・・・唯でいいよ!」
唯「私、すでに澪ちゃんの事澪ちゃんって呼んでるし!」
澪(・・・)
澪(なんだろう・・・)
澪(記憶にないはずの、思い出せないはずの言葉が)
澪(なんでか分からないけどとっても懐かしい気がする)
澪(もう・・・)
澪(・・・大丈夫)
澪「・・・ゆ、唯」
唯「うん!」
澪「・・・私、唯と出会えて良かった」
澪「ちょっとの間だったけど、友達になれて・・・心強かった」
唯「私も澪ちゃんに出会えて良かったよ!」
唯「現実世界でも、夢の世界でも出会えて良かった!」
澪「この先に何があっても、ずっと友達でいてくれる?」
唯「うん!ずっと友達だよ!」
澪「・・・ありがとう」
唯「こちらこそ!」
唯「・・・それじゃいい?」
澪「・・・うん!」
唯澪「・・・」
唯澪「私たちの選択は―――」
ギィィィィィ・・・
いつもと変わらない朝
でも今日はちょっと特別な日
12月25日、今日はクリスマスだ
憂「ふわぁ・・・ご飯作らなきゃ」
憂「クリスマス・・・か」
憂(小学校3年生の時だっけ)
憂(お母さんが、ほんとはサンタさんはいないって教えてくれたの)
憂(あの時は泣いちゃったんだよね)
憂(サンタさんか・・・)
憂(でもサンタさんがいない、なんてほんとは誰にも分からないよね)
憂(いない、って勝手に思ってるだけで)
憂(ほんとはちゃんといて)
憂(私たちの知らない間にプレゼントをくれてるのかも)
憂(誰も気づかない、誰にも気づかれないけど)
憂(誰も知らないところで素敵なプレゼントを―――)
憂(ってちょっとメルヘンだったかな)
憂(それに)
憂(私の、私にとってのサンタさんは)
憂(今までいろんなプレゼントをくれたもん!)
憂「ふふ・・・」
学校
憂「おはよう、今日も寒いね」
梓「うん・・・」
憂「梓ちゃんどうしたの?」
純「先輩たちの受験が心配で眠れない夜が続いてるんだってさ」
梓「そ、そんなことないもん!」
梓「・・・ちょっと寝不足なだけで」
憂「そっか、実は私もちょっと・・・」
純「梓も憂も心配性なんだから」
梓「中でも特に心配な先輩が・・・」
憂「え、誰の事?」
梓「え?いやいや別に・・・」
純「あはは」
律「おーっす」
紬「おはよ~」
律「今日はクリスマスだなー」
和「受験なんだから今年くらいは勉強しなさいよ」
律「分かってるって」
さわ子「はいみんな席についてー」
ガタガタ
タッタッタッタ・・・
ガラッ
澪「すみません、遅れました」
律「お、澪が遅刻か」
澪「間に合っただろ!」
紬「澪ちゃんおはよ~」
澪「あ、おはよう」
和「ほら早く席に・・・」
さわ子「まったく」
澪「す、すいませ」
タッタッタッタ・・・
澪「・・・」
さわ子「やれやれ、やっと来たわね最後の一人が」
律「ったく」
紬「うふふ」
和「いつまでたっても・・・」
ガラッ
唯「はあ・・・はあ・・・」
澪「・・・」
澪「唯」
唯「あ、澪ちゃん!」
澪「・・・おはよう!」
唯「うん!」
唯「おはよう!」
何一つ欠けていない世界
今度こそ本当に
いつもと変わらない朝が来た
唯「究極の選択!!」
おしまい
こんな時間まで見てくれて本当にありがとうございました
唯「究極の選択!」
唯「究極の選択!!」
おしまいです
>>174は名前間違ってましたごめんなさい
唯「究極の選択!」で完結で良かったんですけど
唯が消えた世界のまま終わるのが悲しくてハッピーエンドが書きたかったんです
こんな時間までほんとすみません
おやすみなさい
>>282
おつ~
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