律「ないたみおおに」(50)
律「澪に虎模様の水着着せてみた」
澪「なんだよこれ?」
律「~~だっちゃ、って言ってみてくれ!」
澪「いや」
律「ちぇっ」
澪「もう着替えてもいいか?結構この格好は恥ずかしいんだ」
律「・・・もうちょっと」
澪「おい」
澪「まったくなんなんだよ・・・」ブツブツ
律「澪鬼だな。澪鬼」
澪「ああ、鬼のイメージだからトラ柄だったんだ?」
律「鬼退治しないとな」
澪「節分は終わったぞ?」
律「じゃあ、鬼は外の必要も無いか」
澪「おい、まさか私をこの格好で外に追い出す気だったのか?」
律「んー?さあ?」
澪「さあ?って」
律「鬼はーうちー!なんつってみたり」
澪「いや、節分じゃない日でも鬼は外でいいんじゃないか?」
律「家に連れ込んじゃダメかな?」
澪「知らないよ」
律「そっかー」
律「ところで澪。これからどうする?」
澪「着替える」
律「それ以外でっ」
澪「着替えさせないつもりか?」
律「どうせ着たならもうちょっとだけ」
澪「むぅ」
律「私んちにいる間は着替えるの禁止な」
澪「えー。じゃあ帰る」
律「着替え禁止~!」
澪「帰るのに着替えるのもダメなのか?」
律「そうそう。その格好で帰るか、私んちに泊まるかだ」
澪「つまり、律は私に泊まってって欲しいのか?」
律「んー?それは澪が決めることだよ」
澪「はいはい。泊まっていくよ。仕方ないな」ブツブツ
律「やった!」
澪「なあ律、ほんとに着替えちゃダメなのか?」
律「えーっと。じゃあ明日まで」
澪「結構冷えるんだけど?この服」
律「あったかくして寝ようぜ~」
澪「はぁ、まったく。じゃあ布団とか用意しないとな」
律「ああ、私がやるからいいよ。澪は私のベッドで寝なよ」
澪「そうか?じゃあ座ってるよ。手伝わずに」
律「おう!待ってろ待ってろー」
澪「あれ?」
律「へへへ~鬼は内鬼は内っと」
澪「あれ?行っちゃった・・・?手伝わなくていいのかー律ー?
ほんとに何にもしないぞー?一人で布団敷けよー?おーい?」
律「おっにはーうちー♪ふっくもーうちー♪」
律「枕持って来た!」
澪「枕だけか?布団とかは・・・」
律「いっしょに寝ようぜー♪」
澪「はぁ!?」
律「ベット一個しかないしさ。いっしょに寝ようよ澪鬼~」
澪「誰が澪鬼だっ!いや、そうじゃなくて!」
律「ほら、澪その格好じゃ寒いだろ?」
澪「・・・だからなんだよ?」
律「あったかくして寝よう」
澪「あー、もう!」
律「なーいいだろ~?」
澪「はぁ・・・何があったかくだよ・・・」
律「ダメ?」
澪「いっしょに寝るしかないだろ?布団無いんだし」
律「やった!鬼はうちー!」
澪「どうしてこうなった」
深夜
律「じゃ、電気消すな?」
澪「ああ」
パチン
律「えへへー」
澪「むぅ・・・」
ゴソゴソもぞもぞ
律「おじゃましまーす♪」
澪「最初からいっしょに寝るつもりだったのか?」
律「うん」
澪「まったく。ううっ、すっかり体が冷えちゃったよ」
律「あっためてやるよ~」
ぎゅっ
澪「律・・・」
澪「ふぁ~、澪あったけー」
すりすり
澪「律。なぁ律」
律「んー?」
澪「律の手、冷たい」
ブルブルブルブル
律「うおっ!?ご、ごめん!」
澪「まさかさらに冷やされるとはな・・・」
ブルブルガタガタ
律「すまん」
澪「あー寒い」
ぎゅぅ
律「うお~」
澪「あー、体はあったかいな」
すりすり
律「やわらけー」
ふにふに
澪「こら。どこさわってるんだよ」
律「澪の肌はすべすべだな」
さわさわ
澪「変なとこ触るなよ」
もぞもぞ
律「澪あったかい」
ぎゅっ
澪「律もあったかいよ」
ぎゅー
律「そして柔らかい!」
ふにゅん
澪「揉むな」
ぺちん
律「いたっ」
律「デコピン禁止」
澪「ならセクハラも禁止だ」
律「鬼だからいいんだよー」
澪「どんな理屈だっ!」
ぺちっ
律「あうっ!デコピン禁止だってばー」
澪「ふふっ。おデコちょっと赤くなってる」
なでなで
律「あっ」
澪「んー?」
なでなで
律「澪」
澪「何だ律?」
律「リコピン」
澪「ぷふぅっ!」
律「リコピ~ン」
澪「や、やめっ・・・ぶふっ!」
律「リッコピーン」
澪「あははっ、あははは!」
律「デコピンで思い出した」
澪「地雷踏んじゃったか」
律「今さらだけど、何が面白かったんだろうな?」
澪「私にもわかんないよ」
律「リコ・・・」
澪「しつこい」
律「ちぇー」
澪「眠いのに、まったく。今何時なんだよ・・・」
もぞもぞ
律「ん、時計そっち」
澪「んんー。んー?」
ゴソゴソ
律「もうちょっと遠い。枕の上あたり。手ぇ伸ばせば届くよ」
澪「よっ、と」
ぐいーっ
律「おおっ!セクシーポーズ!」
澪「時計・・・っと。取れた」
律「なんかもう反則だよな。手を伸ばすだけでセクシーとかさ」
澪「うわっ、もうこんな時間じゃないか!」
律「脇がエロエロだったぜ!」
澪「はぁ、もう寝ないと。おやすみー」
律「無視しないで澪っ!」
澪「うるさい律っ!!」
ごちんっ
律「痛ーーッ!!」
澪「まったく律は。私ががんばって時計に手を伸ばしたのに」
律「だって澪の身体のラインがさー」
澪「律がこんな水着着せるからだろ?」
律「うん」
澪「おい」
律「むしろ澪の身体を見たくて水着着せてるからな」
じろじろ
澪「じろじろ見るなっ」
律「見るだけじゃなくて?」
さわっ
澪「触るのもだーめ」
律「澪柔らかい」
ぎゅーっ
澪「もう!」
律「へへへ」
澪「・・・静かだな」
律「外は雪だもんな」
澪「うん。雪が音を吸うんだ」
律「しんとしてる」
澪「雪が降るのも、静まりかえってる様子も『深々と』とか言うよね」
律「漫画とかで『しーん』っていうのもそこからかな?」
澪「そうかも」
律「音は私たちの声だけだな」
澪「そうだね」
ドクン ドクン ドクン
律「あと、澪の心臓の音が聴こえる」
澪「えっち」
律「そう?」
澪「人の胸に顔をうずめるなよ」
律「いいじゃん」
ふにゅっ
澪「よくない。もう」
律「澪は何か聴こえる?」
澪「私は二人の声以外、特には・・・」
コチ、コチ、コチ、コチ、コチ、コチ、
澪「あっ」
律「んー?」
澪「時計の音・・・」
律「げっ」
コチ、コチ、コチ、コチ、コチ、コチ、
澪「ヤバい。耳から離れない!」
律「ちょっ、私も聞こえてきちゃったじゃんかー」
コチ、コチ、コチ、コチ、コチ、
澪「律が何か聴こえるか聞いてきたからだろ?」
律「自分の中で止めとけよ!私まで音が気になる!」
澪「なんだと?」
律「なんだー?」
コチ、コチ、コチ、コチ、コチ、
律澪「うぅ・・・」
コチ、コチ、コチ、コチ、コチ、
律澪「あぁぁあぁぁぁあぁ~~」
ばたばたばたばた
カチッ
律「コレで良し、と」
澪「これ、目覚まし時計だろ?」
律「うん」
澪「止めて良かったの?」
律「良いよ。時間気にしないでいようよ?」
澪「うーん」
律「いや?」
澪「ううん。嫌ではないよ」
律「そ、か」
澪「ただ、困る」
律「気にしない気にしない」
澪「はいはい。律は気にしなくても私は気にしますよーだ」
律「スネてる澪ちゅわんもかーわいー」
澪「ふんっ」
ブルッ
澪「ううっ、今のドタバタでまた体冷えて来たな」
ブルブル
律「かもーん?」
ぱたぱた
澪「むぅ」
澪「律だけズルい!」
律「えっ?」
澪「律だけあったかいかっこうでズルい!」
律「そう言われてもなー。普通にパジャマだし?」
澪「さっきから私の身体のラインがどうのこうの言うし」
律「み、澪しゃん?」
澪「律だって鎖骨やらくびれやら、見せるべき部分があるじゃないか。なぁ?」
じりっじりっ
律「あのー?ねぇ澪?」
たじったじっ
澪「・・・それっ!」
がばっ
律「ぬわぁーーっ!!」
ばたばた
澪「これで良し!」
律「うぅ。下着姿に剥かれてしまった・・・」
澪「同じだろ。露出度的に」
律「澪のケダモノ」
澪「お前が言うか」
律「澪の鬼っ」
澪「そう言えばそんな話だったね」
律「あーあ。ついに澪にベットに押し倒されて、無理矢理服を脱がされて恥ずかしい格好にされちゃった」
澪「人聞きが悪いっ!」
律「事実だろー?」
澪「いや、でもっ」
律「水着と下着じゃあ、やっぱ違うよぉ」
澪「うっ」
律「澪ひどい」
澪「ご、ごめ・・・」
律「なんつって!」
ぎゅっ
澪「あっ!」
律「へへへ。私の露出が増えた分、肌が触れ合いますなぁ」
澪「・・・もう」
なでなで
律「澪触り方やらしー」
澪「律に言われたくないなぁ」
さわさわ
澪「律のお肌すべすべ。気持ちいい」
律「澪は柔らかいよ」
ふにゅん
澪「またそれか」
律「お尻も触っていい?」
澪「絶対嫌!」
律「ダメかー」
澪「律の変態」
律「でも、おっぱいは触っていいって意味だろ?」
むにゅん
澪「・・・ん?」
律「澪のえっち!」
澪「その理屈はおかしい」
律「えー?」
澪「律の下着可愛い」
シュルッ
律「そう?いつものだけど」
澪「可愛いオレンジ色。似合ってる」
つんっ
律「んっ・・・澪の縞パンの方が可愛いよ」
澪「その話は禁止!」
ぐいーっ
律「ふぃっ!みおしゃん、くちにゆびいれないれっ!」
澪「ふふっ。律の顔変っ。プフッ!」
ぐにーっ
律「みおひゃんっ!いたいいたいっ!」
ばたばた
律「うぇ・・・澪の意地悪」
澪「さっきからのお返しだよ」
律「あー、暴れたら眠くなってきたかも」
澪「もうか?」
律「澪、さっきと言ってることが違う」
澪「せっかく律も下着姿になったんだし、もうちょっと眺めてたいかな」
じー
律「むっつりスケベ」
澪「いいよ。むっつりで」
律「いやーん!」
くねくね
澪「くねくねしなーい。可愛いなぁ」
ぎゅっ
律「ん~っ」
すりすり
澪「律は腰細いなー。折れそうな腰ってこういうのを言うんだろうな」
さわさわ
律「澪こそボンキュボンってくびれてるよ」
なでなで
澪「私は律の身体の方が好きー。抱きしめやすいからな!」
ぎゅーっ
律「私は抱き心地が良いから澪の身体が好きだよ」
ぎゅむっ
澪「ふふっ」
律「ははは」
澪「あははっ」
律「えへへへへー」
澪「ふふーん」
ぎゅっ
律「あはっ」
ぎゅー
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律「すーすー」
澪「くーすぴー」
おしまい!
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