唯「走り屋?」 (81)
唯「なあに?それ」
澪「自動車で峠道なんかを猛スピードで走る、いわば暴走族の一種だな」
唯「それをりっちゃんがやってるの?」
澪「ああ。あいつ最近免許取っただろ?それ以来ずっとだ……」
澪「私が止めても聞いてくれないし、唯からも注意してやってくれないか?」
澪「あいつがあんな危ない事するのは怖くて怖くて……」
唯「うん、解ったよー」
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唯「……というわけで、澪ちゃんが凄く心配してたよ?」
律「………………」
律「……そうは言っても、もうやめらんねーよ」
唯「えーなんで?」
律「峠をドリフトする快感は一度味わってみねーと解らんよ」フッ
唯「えー、りっちゃんなんかずるーい!」
律「…じゃあ、唯も今夜一緒に行ってみようぜ!」
律「私のマシンに乗せてやるよ!」
唯「おお!行ってみるよ!!」(マシン!なんかカッコイイ!)
律「よしっ!じゃあ今夜8時にバス停でな!」
20時
バス停
唯「まーだっかなー」フンフン
ブオオオオン……フオンッ………
律「おまたせー!」ウイイイン
律「どうよ私のシルビアは!」
唯「おお!かっこいい!なんか凄い!」
律「だろー!早く乗れよ!行こうぜ!」ウズウズ
唯「うんっ!!」バタン
唯「……このベルトどうやって締めるの?」カチャカチャ
律「これは4点式ベルトって言ってな、こう……こうやるんだ」カチャカチャッ
唯「なんかジェットコースターみたいっ!!」キラーン
律「それじゃさっさと行くか!」ブオーン
21時
桜ヶ丘峠ギャラリーコーナー
キュアアアアアア……
律「ほら、あれがドリフトだよ!」
唯「おお!横に動いてる!!」
キュルキュルキュルキュル……
律「この峠では8時から9時まではドリフトで、」
律「9時以降はタイムアタックって感じの暗黙の了解があるんだ」
唯「へぇーっ!」キラキラ
律「あと、なるべくセンター割らないとか一般車を煽らないとかあるけど……」
律「とにかく、そろそろあたしらも行こうぜっ!」
唯「おーっ!!」
ブオオオン…
律「よーしまずは1コーナー!」
律「ブレーキで加重を前に移して…」キキキキ
律「サイドで後輪をスライドさせて…」キュルルル
律「アクセルオン!」バッ
律「唸れ私のCA18ターボ!!」ブアアアアン
キュルキュルキュルキュル…
唯「おおおーっ!!」
律「どうだ私のバイト代のエンジンは!!」
唯(前のめりにしてアクセル踏むと滑り出すのかー!)
唯(車が内側向いて来たら外に向ける為にハンドルを逆に回すんだねっ!!)
唯(でもなんで横のレバーも使ったんだろう?)
唯(これって確か駐車用のブレーキだよね?)
唯(これ使わなくても良い気がするなー)
律「よーし、じゃあ少しだけ唯も運転してみるか?」
唯「え、私免許持ってないよ?」
律「だいじょぶだいじょぶ!こんなとこ誰も来やしないって!」
唯「…じ、じゃあ少しだけ」ゴクリッ
律「……というわけだ、解ったか?」
唯「うんっ!」
唯(全く解んなかったけど、さっきのりっちゃんの真似すれば良いんだよねっ!)
律「それじゃ少しだけ動かしてみようか!」
唯「ほいさ!」ビシッ
律(まあきっとエンストしちゃうんだろうなー)プククッ
唯(ええっと、まずは左のペダルを繋いで……)
カクンップスンッ……
律「あはははははっ!」バンバン
律「まあそうだよな!私もそうだったよ!」
律「まあ気にしないで……唯?」
唯「…………………」
唯(…左足と腰にジワっと感触があった)
唯(エンジンの動きがタイヤに伝わる感触)
唯(そしてエンジンが耐えられず爆発を止めてしまう感触)
唯(いける、次はもういける!)
律「……あのー、唯隊員?」
唯「あっ、ごめんごめん!」テヘヘッ
唯「平沢唯、もう一度挑戦いたしますっ!!」ビシッ
律「お、おう!」
律(あんまクラッチ傷めそうなら止めよう)
唯(今度は少しエンジンを吹かして…)
唯(左足の繋ぐやつも慎重に操作して…)
ブオーオオオオン…
律「おおっ!!」
唯「よーし、このままドリフトだぁっ!!」
律「えっwwwwwwちょwwwwwwwwまwwwwwwwwww」
唯「いっけーっ!!」ブオオオオン
律「おいおいおいおいおいばかばかばかばか」アセッ
先程の律の2倍程の速度でコーナーに突っ込むシルビア
この時律は死を覚悟した
律(ごめんっみおっ!!)
律(唯にこんな事させたのが間違いだったっ!!)
しかし
唯(ここら辺でブレーキ踏んで、)ググググ
唯(おっとっと、タイヤが止まっちゃう…)パッパッパッパッ
唯(ギアを動かしてエンジンの動きを合わせて…)スコッスコッ
唯(ブレーキを離しながらハンドルを回して……)ググッ
唯(ほらっ!後ろが横に流れた!!)
唯(ここでりっちゃんみたいにエンジン動かせば…)ブオオオオン
この時、律は気付いていなかった
自分のシルビアがやっと本来の性能の片鱗を見せた事を
この時、唯はまだ知らなかった
これが世間ではブレーキングドリフトと呼ばれる難易度の高い技術であると
この時、2人はまだ知らなかった
律のセッティングと唯のテクニックの組み合わせの抜群のコンビを
唯「りっちゃんっ!!」
唯「私にもドリフトできたよっ!!」
律「………あ、あれ?」クラクラ
律「……え!?おおお!!!」
律「唯すげええええ!!!」
唯「さっき見てた人たちの真似をしてみたんだー」エヘヘ
律(もうやだこういう天才…)
確かに唯は本気で集中すれば非凡な結果を出せるタイプの天才だった
唯「よーしっ!このままどんどんいこーっ!!」ブアアアアアン
律「ひええええええええ!!!!」
以上です(ネタ尽きてしまい…)
なにか要望や案があれば続き書かせていただきます
乗っ取り大歓迎です
何も無さそうならそっと削除依頼出しときます
>>1が乗っ取り歓迎って言っても、ここ乗っ取りは禁止だから
>>10
いかん 忘れてた
そっか、それじゃもし>>14に何かネタ書かれたらそれ使わせて貰います
もうここまできたら、唯に免許取らせて、頭文字Dとのクロスやればいいんじゃないか?
と言っても、僕自身はイニD全然知らないんだけど。
クロスよりパロでいい
なんだかんだでけいおんキャラみんなでバトればいい
そういえばこれ時間軸は何時なんだ?大学の時?それとも大学卒業後を想定?
澪を事故らせて下さい
放課後 部室
キャッキャウフフー…
ヤッパアソコノコーナーハ…
澪(………おかしい)
澪(さっきから走り屋チックな単語しか聞こえて来ない)
澪「おい、2人とも」
律「わかったわかった、練習するって。やろうぜ唯!」
唯「ほいさ!」
澪「いや、その……」
律「??」
澪「……唯、ちょっと来い」グイッ
唯「ほぇ?」
澪「やっぱり、律の事説得できなかったのか?」
唯「うん、ていうか、むしろ私もハマっちゃったかなーなんて…」エヘヘ
澪「おいおいしっかりしてくれよ………」ハァ
唯「だってねー、凄いんだよ!」
唯「コーナーで車が横向いて曲がるんだよ!?」
澪「それ、ドリフトってんだろ?そんな事して…」
澪(…でも、どうやってんだろうな)ブツブツ
澪(どうして車が横向きに進むんだ?)ブツブツ
唯「…………?」
唯「………………」
唯「…………!!」
唯「もしかして澪ちゃんも興味持った?」キラキラ
澪「なっ!!」
澪「べ、別にそんな事はないぞ!ただ私は……」
唯「?そっかー気のせいかー」
唯「じゃあ私はもう行くねー」
澪「ああ待て、待ってくれ」アセッ
澪「…………まあ、少しくらい興味が湧いた…かな?」
唯「おお!」
唯「ねーねーりっちゃーん!」
律「お、どうしたー?」
唯「澪ちゃんも走り屋になるって!」
律「おお、マジか!ww」
律(たぶんそれお前の勘違いだwwww)
澪「い、いや、私は別に……」
律(やっぱり……)
唯「えー、さっきはじゃあ嘘ついたのー?」プリプリ
澪「いやそうじゃなくてだな……」
紬「あらあらまあまあ」
紬(唯ちゃんが澪ちゃんを言葉責め!)ムギュン
唯「そういえば、澪ちゃんは免許持ってるんだよね?」
澪「ああ、こいつと一緒に取りに行ったぞ?」
律(…澪はオートマ限定だけどな)
唯「じゃあ、澪ちゃんも仲間だね!!」
澪「な、なにが?」
律「よくぞ聞いてくれた!!」
唯「その名も!!」
律「桜ヶ丘峠最速の!!」
唯・律「「放課後ランタイム!!!」」
紬「あらあらまあまあ」
澪「…………………」
澪・紬(……ださい)
梓「………………」プルプル
梓「……いい加減にして下さいっ!!!」
一同「!!!」
梓「さっきから黙って聞いてりゃいい気になって…」
梓「なにが桜ヶ丘最速ですかっっ!!!」
澪「あ、いやその、すまん………」
梓「すまんじゃねぇですっっ!!!」
律「よ、よーし、それじゃ練習でもするかな?」アセリッ
梓「練習なんかどうでもいいですっっ!!」
唯「そうそう練習なんか……えっ?」
梓「先輩方は解ってねぇですっ!!」
梓「桜ヶ丘の攻め方をっ!!」
澪(あれー?なんかおかしな方向に……)
律(安心しろ、>>1すら予想外の展開だ…)
梓「桜ヶ丘は道幅が広い中高速コーナーが主体の峠…」
梓「走行感覚はサーキットに限りなく近いですっ!!」
梓「そんなコースでドリフトとは何事ですかっ!!」
律「いやあの別に私達は…」
梓「たしかにおめぇ達はセンターを割らずにドリフトしてますが」
梓「それは道幅のお蔭でねぇですかっ!!」
律「いやあのべt……」
梓「おめぇらが8時以降我が物顔でドリフトしまくるせいで…」
梓「私ら単車乗りは殆ど走れなくなったんですよっ!!」
律「……えっ!?」
梓「それなのに…おめぇらはいつもいつも……」
律「そっか…、それで最近二輪を見かけなくなったのか…」
唯「あずにゃん、よく聞いて?」フワッ
梓「…敵の情けはいらねぇです」
唯「ううん、違うの」
唯「別に私達は二輪乗りを軽視してる訳じゃないの」
唯「ドリフトだって、確かに8時からやってるけど」
唯「9時以降はタイムアタック用に道を開けてるよ?」
梓「え、そんな……」
唯「ごめんね、まさか>>1はあずにゃんまで登場すると思ってなくて、」
唯「それでこんな設定にしちゃってたんだ…」
梓「じ、じゃあ、悪いのは全部>>1って事ですか?」
唯「まあ、そんなとこかな?」ニコッ
梓「ううっ、唯せんぱーいっ!」ダキッ
唯「よしよし」ギュッ
>>1「ぶひぃ……」
律「なんだいまの」
ちょっとバイト行ってくる
律「よし、それじゃ今日は梓も来いよ!」
律「梓の仲間たちも呼んでさ!」
梓「そうですね、皆も勘違いだって解れば怒りも収まるでしょう」
梓「そもそも逆恨みですしね…」
律「いやいや、ちゃんと話を通さずにそういう事にしちゃった私らも問題があったよ」
律「これからまた一緒に走ろうぜ!」
梓「はいです!」
澪「まあ…私も行ってみてもいいぞ?」
唯「ほぇ?澪ちゃんは興味無いんでしょ?」
唯「来なくていいよ?」ニコニコ
澪「(´・ω・`)」
律「ま、まあまあ、そういうなって…」アセッ
律「こいつも素直じゃないだけなんだからさ…」
唯「???」
唯「じゃあ澪ちゃんも一緒に行こっか!」
澪「( ;∀;)」ワーイ
律「ムギはどうするー?」
紬「私は門限があるから…、ごめんね?」
律「そっかー。まあしょうがないな」
律「んじゃ、とりま今日は9時頃に集合しよっか」
梓「じゃあ私は皆に説明してから集合場所に行きますね」
唯「ほいさ!」
車内
律「それにしても、そろそろ唯も免許の交付だったよな」
唯「うん!実は明日に交付されるんだ!」
澪「お、唯も免許取ったのか!」
唯「うん!家で昔商売に使ってたハッチバック車だよっ!」
律「それなんて頭文字D?」
唯「いやいやハチロクじゃないよww」
澪「まあ今時リジットサスの古い車なんかで攻めたくないよな…」
律「たいした車じゃないのに漫画のせいで神格化されてるからな」
唯「でも優れたリジットサスは路面じゅ……なんだっけ?」
律「路面追従性な」
澪「確かに追従性は良いらしいな、シビックRもリジットだし」
律「でもそれは最近の車だからなー。ハチロクは所詮30年近く前のカローラだ」
律「いい車かもだけど、私は怖くて攻められないな」
澪「まあそれは置いといて、唯は何の車があるんだって?」
唯「えーっとね、日産の…わんえいてぃ?」
律「180SXかー、私のシルビアの余ってるパーツやるよ」
唯「おお!ありがとー!」
21時
バス停
澪「さて、あとの心配事は梓達だな」
パアアアアアン…パアン……
律「ん?なんだ?」
唯「お、沢山のバイクだよっ!!」
澪「すごい数だな…」
?「おまたせですっ!」
先頭にいたNSR250の小柄なライダーが白いSHOEIのメットを外すと…
律「おー梓!」
梓「皆に説明したら納得して貰えましたっ!」
ゴメンナー
カンチガイシテタゼー
律「おう、これから仲良くしようぜっ!」
そして一同は今夜も桜ヶ丘峠に向かう
22時
桜ヶ丘峠頂上
フアアアアアン…フアンッ……
バアアアアアア……バンッ……
ブオボボボボボボ……
走り屋「なんだ?あれ?」
走り屋「見かけねぇ奴らだな」
走り屋「ここ走る二輪なんかいねえよな?」
走り屋「先頭のS13って田井中のじゃね?」
キキッ…バタンッ
律「よーっす!」
律「ちょっと今日は皆に聞いてもらいたい事があるんだ」
律「実はさ……」
カクカクシカジカ…
律「という事なんだよ」
ソレデバイクミカケナカッタノカー
梓「すみません、勝手に勘違いしてて…」
梓「これからは一緒に走って貰えますか?」チラッ
男一同「「「「!!!」」」」ビビッ
男一同((((か、かわいいっっ!!))))
男一同「「「「勿論だよっ!これから宜しくな!」」」」
梓「ありがとうございますっ!」パアア
男一同「「「「////////」」」」
走り屋「まあ二輪と四輪が一緒に走るのは危ないし…」
走り屋「それぞれの団体毎で交互に出走ってのでどうだい?」
梓「交互?」
走り屋「やっぱどこの峠でもそうだと思うんだけど…」
走り屋「速い奴から順に出走して、全員がゴールしたら今度は逆走みたいな感じだと思うんだ」
走り屋「だから、まず四輪全員が走って次に二輪全員が走る」
走り屋「全員ふもとに着いたら今度は上り…って感じさ」
走り屋「これなら事故も起こりにくいだろうし、もし二輪に何かあったら四輪が助けに上がれるだろ?」
梓「そうですね、それで行きましょう!」
--------
唯「よおし、それじゃいっくよーっ!」
澪「え、唯が運転すんのか?」
律「実はあたしらで最速なのは唯なんだわ…」
澪「……え?免許は?」
唯「やだなあ澪ちゃん」
唯「 明 日 交 付 さ れ る っ て ば ♥ 」
澪「 」
梓(…此処の最速は私達ですっ!)
梓(確かにコーナーでは負けますが此処特有の高速コーナーを上手くこなせば…!)
走り屋「よし、OKだ!」
唯「おっけー!」ドルンドルルンッ
律「上りは私に代われよー?」
唯「はいはいっ!」
同時刻
琴吹邸・紬寝室
紬「………斎藤!」
斎藤「はっ!」ススッ
紬「…あなた確か、昔はかなりやんちゃしてたらしいわね」
斎藤「…はっ!御恥かしながら、今の旦那様に拾われる前は暴走族紛いの事など……」
紬「結構よ。このお金で桜ヶ丘峠最速の車を一台仕立てなさい」
斎藤「…………はっ?」ポカーン
紬「二度は言わないわ。下がりなさい」
斎藤「……はっ」
キィ…パタン……
斎藤(…桜ヶ丘最速か。懐かしい)
斎藤(やはり血は争えない。なあ、琴吹)
斎藤(蛙の子は蛙とはよく言ったものだ…)フフッ
24時
桜ヶ丘峠ふもと
律「いやーっ、今日も走ったー!」
唯「走ったー!」
澪「 」
律「今日は特に……って、澪?」
澪「 」プルプルプルプル
唯「あちゃー…、澪ちゃんには合わなかったかな?」
澪「ミルダケデジュウブンデス、ハイ」
律「うーん…、まあ澪は絶叫系とか駄目だしな…」
唯「これからは澪ちゃんは外そっか」ニコッ
澪「ぅ………」
律(きっと悪気は全く無いんだろうなぁ…)
律「まあ、無理してあたしらに付き合う事はないよ?」
澪「…いや、見てる分には凄く楽しかったし、これからは原付で来るよ」
律「あれま、意外と好印象だったんね」
澪「まあお前らがハマるのは理解できたかな」
唯「アポトキシン出ちゃうよねっ!」
律「………アドレナリン?」
梓「ところで澪先輩は原付持ってるんですか?」
澪「まだ持ってないけど、買おうと思ってお金貯めてはいるよ」
梓「ちなみに幾らほど?」
澪「原付用に幾ら貯めようとか決めてる訳じゃないんだ」
澪「今のところ貯金は30万くらいかな」
唯「お金持ちですなぁ……」
律「唯は車の免許代に消えちゃったからな」
梓(幸い今は夏休み……)
梓「じゃあ澪先輩の原付チョイスは私が手伝いますよっ!」
澪「おお、助かる。梓なら詳しいだろうし安心だ」
梓「ええ、任せてください!」ニヤッ
律・澪((……今あからさまにニヤついてたよな))
唯「…それじゃ、そろそろ帰ろっか!」
一同「おーっ!」
翌日
秋山家・澪寝室
梓「んしょっ……んしょっ………」
澪「おい」
梓「あとは…これと……」
澪「おいってば」
梓「あ、澪先輩の通帳ハケーン」
澪「おいっ!」
梓「おぉ…やっぱブラはおっきい……」
>>1「kwsk」
澪「誰だおまえ」
澪「じゃなくてっ!なんで梓はここに居るんだ!」
澪「そしてなんで私の荷物をまとめてるんだ!」
梓「お、これは例の全校に見せたパンツ」
澪「無視かっ!そして黒歴史を掘り返すなっ!」
梓「あ、おはようございます澪先輩」
澪「今気が付いたみたいな顔をするなっ!」
梓「ほぇ……?」キョトン
澪「唯みたいな仕草をして誤魔化すんじゃないっ!」
梓「チッ……すみません、説明しますね」ニコッ
澪(いま舌打ちした?ねえしたよね?)
梓「…と言っても、説明なんてたいした内容じゃないですよ?」
梓「澪先輩のお母さんに「若いですね可愛いですね眩しいです娘さんとちょっと旅行行かせて頂きます」と言ったら入れてくれましたです」
澪「はぁ!?」
梓「べ、べつに昨日の夜に先輩のお父さんとニャゴニャゴした訳じゃないですっ!」キラッ
澪「機能の夜は一緒に峠にいただろ」
梓「チッ」
澪(やっぱした!もはや隠す気ないよ!)
澪「それはそうと、旅行ってなんだ?」
澪「冗談じゃなさそうだけど…」
梓「ええ、先輩の原付選びに付き合うって話」
澪「それが何か関係あるのか?」
梓「折角ですし、もうちょっと大きなバイクの方が良いんじゃないですか?」
梓「原付なんて30キロしか出せないんですよ?」
澪「別にいいじゃないか?」
梓「全然です。30キロで国道を走ってると考えてみて下さい」
澪「ふむ」
梓「さて、先輩は道のどこを走りますか?」
澪「まあ原付だし、左端?」
梓「はい。さあ走ってたら後ろから大型トラックが来ました」
梓「速度差はおよそ40キロ」
澪「あー……なるほど」
梓「正直この法律はもう古い、時代錯誤な法律です」
梓「というわけで、澪先輩もおっきなバイクに乗りましょっ!」
澪「はいわけわかんなーい」
梓「……先輩も、ほんとは峠を走りたいんじゃないですか?」
澪「………………」コクッ
梓「でも車酔いしてしまったと」
澪「………………」コクッ
梓「…それなら、バイクで走れば良いじゃないですか」
澪「でも………」
梓「まあ物は試しです、行きましょ!」
澪「そういや、これから何処に行くつもりなんだ?」
梓「ちょっと遠くの教習所で合宿です」
澪「ああやっぱり……」
梓「めんどくさそうにしながらも、ちょっと楽しそうな顔してますよ?」
澪「…うん、昨日の梓達を思い出したらさ」
澪「ちょっと乗ってみたいかなって気もするんだ」
澪「でも私ミッション車なんて多分乗れないよ」
梓「うーん…、じゃあAT車にします?」
澪「バイクにもそんな免許があるのか」
澪「でもATなんかじゃ速く走れないんじゃないか?」
梓「そんなのは古い人間の言うことです」
梓「よっぽど上手いか、それこそプロでも無い限りあんま差はないです」
梓「アクセル全開が基本の走り屋…」
梓「それに無段階変速のバイク…」
梓「正直、MT車じゃ着いて行けないです」
>>1「筑波をバリオスで走ってたら友人のT-MAXにちぎられたよ」
梓「誰だおまえ」
今日はここまで
梓「それじゃ、行きましょうか」
澪「おう!」
澪(あれ?梓ってタンデムしていいのか?)
梓(NSRに荷物括り付けるのは無理があるな…)
梓「よいしょっ…と」カコン
キュルルル…ブアン……
ブオオオオオ……
澪「おお、なんか視点高いな…」
澪(これはこれでいいかも!)
律「なあ唯……」
唯「うん………」
律「あたしは、あいつにバイクは……」
唯「似合わない…よね……」
紬「あら、結構似合いそうじゃない?」
律「どこが…」
紬「身長高くてスタイル良い黒髪ロングの子がバイク乗るのよ?」
唯「確かにそれだけ聞くと似合いそう」
律「大丈夫かなぁ…」
皆の不安をよそに、二週間後には澪と梓は峠に戻っていた
昼過ぎ
桜ヶ丘峠
澪「いやー、悪いな付き合ってもらっちゃって」
梓「いえいえ、明るい内に来るのは大事ですよー」
澪はコースを覚える為に梓と峠に来ていた
梓「まあこの時間は一般車も多いのでゆっくり走りましょう」
澪「ん、了解」
梓「それじゃ、まずは私が先行します」
ボボボボ……
ブアアアアアア……
澪「おいおいおいおい速すぎないか!?」
澪「何がゆっくりだよっ!」
バアアアアアン……
ブオオオオオン……
澪「ああでも……」
ブオン…ブアアン……
澪「やっぱ自分で運転するのは…」
ブオオオオオオン…
澪「楽しい!」
ブアアアアアアン……
夜
バス停
澪「おっす、久し振り!」
律「おーっす!そのスクーターが澪の?」
唯「わぁ!やっぱりMT乗れなかったんだねっ!」
澪「oh……」グサッ
梓「まあ澪先輩はまだ初心者なのであんま速くはないですが、楽しんでくれてるみたいです」
律「え?澪が走るの?」
唯「このスクーターで?」
澪「マシンのポテンシャルは高いぞ?」
梓「モチベーションもね!」
律「まあいいや、行くか!」
桜ヶ丘峠
中腹ギャラリーコーナー
澪「ふう、疲れた…」
澪「皆よくずっと走り続けられるなー」
ボボボボ……カタン……
澪「よっと、この辺でいっか」
オイアノバイク……
サッキハシッテタヤツカ……
澪「……………」
澪「……もうちょい人気の無いとこ行こう」
澪「あ、あれは……」
澪「おーい!若王子さーん!」
いちご「???」
澪「私!秋山だよ!」
と言いながらメットを外す澪
いちご「秋山さん」
澪「意外だな、若王子さんもこういいうとこ来るんだ」
いちご「うん、私は結構こういうの好き」
澪「でも、こんな奥の方で何してんだ?」
いちご「それはお互い様」クイッ
いちごが指で指し示した方には…
澪「お、もしかしてあの車って…」
いちご「私のじゃない。最近この峠によく来る車」
いちご「きっと、ここの走り屋を物色してる」
澪「それってもしかして、挑戦されそうってこと?」
いちご「可能性としては、ある」
澪「そういう時ってどうするんだ?」
いちご「速いライダーなりドライバーなりが代表で走る事になる」
いちご「あなたが選ばれる事は無いから安心するといい」
澪「oh………」
いちご「私はそろそろ戻る。それじゃ」
ブイーン……
澪「あ、…ベスパに乗ってるのか」
澪「黒いフリフリの服着てピンクのベスパに乗って…」
澪「……かっこいい………」キラキラ
今日はここまで
展開思い付かん
安価>>66
さわちゃん最強とかどうかな?
あと、キャラdisりや鬱、マジキチなんかはNGの方向ならいいんじゃない。
ごめん、忙しくて書けなかった
もうちょい待ってくれ
同時刻
琴吹邸・ガレージ
斎藤「さて、こんなものか」
ムギ父「斎藤、いるかね?」ノックノック
斎藤「はっ、只今御開け致します」
父「もう入ってる」パタン
斎藤「相変わらずだな…私がオナってたらどうする気だ」
父「お前はガレージで致すのか」
斎藤「それも悪く無い」
父「手伝おうか?」
斎藤「ウホッ」
父「それはそうと、これが例のエンジンか」
斎藤「ああ、紬お嬢様の要求を完璧に満たしたチューンだ」
父「…まさかあいつがこんな事に興味を示すとはな」
斎藤「昔その'こんな事'に夢中になってたのは何処のどいつだ?」
父「お前には言われたくないな」フッ
父「とにかく、一つだけ命令がある」
斎藤「はっ!」ビシッ
父「………あれに傷をつけるなよ?」
斎藤「……我が身に賭けて」
----その日の深夜、琴吹邸から出た一台の車に乗った二人組が何処へ行ったのか
それを知る者はいなかった
執事「…まーた斎藤さんいねーよ」
メイド「あの人仕事出来るから居ないと困るのよね」
メイド「いつもあの人私達の分もやってくれるからね」
執事「良い上司なんだけど時々フラッと居なくなるよな」
執事「あれだろ?また旦那様とデートだろ?」
執事「マジ?好きだねぇ…」
腐メイド「執事長×旦那様hshs……!!」
紬「これが女の子同士なら良かったのに…」
----結構いた
翌日
平沢家
ブオボボボ…
律「おーっす唯」
唯「おおりっちゃん!暇してるね!」
律「平日の昼間っから洗車してるお前に言われたくねーっつの…」
澪「まあ夏休みの女子高生の過ごし方じゃないな」
唯「えへへぇ……」
憂「あ、皆さんこんにちは!」
律「おー憂ちゃん!」
澪「こんにちは!」
憂「こんな所ではなんですし、どうぞ上がって下さい」
唯「うーいーっ!よく出来た子だねぇっ!」ダキッ
憂「もう!こんなの誰だって同じ事するでしょっ!」
澪「いやいや、憂ちゃんは良く出来た子だよー」
律「それに比べて唯はダメなお姉ちゃんだなぁ」
唯「……………」ピクッ
唯「お恥ずかしいですなぁ」エヘヘー
憂「ささ、皆さんどうぞ中へ!」ニコッ
憂(今お姉ちゃん、0.0013秒くらい嫌そうな顔した)
憂(律さん許さない許さない許さないユルサナイユルサナイユルサナイユルサユルユルユルくぁwせdrftgyふじこlp)
唯「………………」
唯(今なんか虫が耳元を飛んでた…やだなぁ…)
唯の部屋
律「さて、こっからが本題だな」
澪「ああ、本題だ」
唯「これは何だい?」つ 本
律「本だい!」
律・唯「あっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」
澪(うわぁ………)
唯「で、どうしたのさ?」
澪「…昨日のことなんだけどさ、最近桜ヶ丘峠に不審な車が来るっていう話を聞いてな」
唯「不審な車?」
澪「若王子さんに聞いたんだ」
律「車種は青のEGシビックで、いちごの話だとここ2ヶ月くらい出るって……」
唯「それさわちゃんの車だよ?」
澪「きっと私らに挑戦……え?」
唯「姫ちゃんが言ってたよー?」
律「姫子が?」
唯「なんでも、さわちゃんは学生時代無敵のダウンヒラーだったって」
唯「最近また賑わってて、気になって見に来てるらしいよー」
澪「マジか………」
律「…まあこっちはそれで解決だな。もう1つは……」
澪「黒いランエボが深夜に現れるって話だ」
唯「黒いランエボ?」
律「エボVIIのAT車らしいんだけど、こっちはここ一週間毎日誰かが見かけてる」
唯「なんでAT車って解るの?」
澪「あの代のランエボはMTしか無いんだけど、少しだけ生産されたATモデルがあってな」
澪「ボディデザインがかなり違うから見ればなんとなく解るんだ」
唯「なるほど」
律「こっちはなんだか誰も追い付けないレベルの走りだとかで…」
律「下りに関しては唯と同じかそれ以上の突っ込みをするらしい」
律(唯は若干頭おかしい分感覚ずれてるからな……)
唯「じゃあ、一気にライバルが増えた感じだねっ!!」
澪「ところが事態はそう楽観視出来た物でも無いんだ」
律「なんでも、そのランエボが駐車してる辺りでは夜な夜な男の叫び声が聞こえるそうだ」
唯「叫び声?」
澪「なんか、『アッーーーーー!!』って感じらしい」
唯「それ音読する時どうやって読むの?」
律「さあ………」
澪「とにかく、唯も周囲には気を付けろよ?」
澪「真っ暗な山道なんだから」
唯「ほいさ!」
唯「うーいー」
憂「はいはいっ!」シュタッ
唯「私そろそろ行くねー!」
憂「また峠に行くの?」
律「安心しなよ!唯はあたしらの中で誰よりも運転が上手いんだから!」
憂「は、はあ……」
憂(コロスコロスコロスコロスコロコロコロコロコrココrコkロコrコrコkロkロkロkロkロコロロロオrコロkfロロオロ)
澪「それじゃ、そろそろ行こうか!」
カチッ…ヒュルルルドゥンッ
ここまで
遅くなって申し訳ない 流すつもりは無いので宜しく
安価は>>66採用
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