マミ「食べる?」杏子「ああ!」(146)
杏子「ぜぇ…ぜぇ…」
杏子「や、やった…?」
マミ「うん、魔女はもういないわ」
マミ「佐倉さん、あなたが倒したのよ!」
杏子「はは…そうか、やった…」
杏子「やったー!」
マミ「ふふっ、頑張ったわね」
杏子「うん!」
マミ「佐倉さんも1人で立派に戦えるようになったわね」
杏子「ああ、でもマミのおかげだよ」
マミ「えっ?今日は私、何もしてないわよ?」
杏子「いや、そうじゃなくってさ」
マミ「?」
杏子「まあその…マミがいろいろ教えてくれたからさ」
マミ「あぁ」
杏子「あたし、マミに弟子入りしてよかったよ」
マミ「そう、ありがとう佐倉さん」クスッ
杏子「そ、その…ありがと、な」
マミ「ふふっ、どういたしまして」
杏子「へへ、なんだか照れるな…」
マミ「でも、私はとっても嬉しいわ」
杏子「そうかい?」
マミ「ええ、私も佐倉さんと出会えて良かったって」
マミ「心からそう思っているわ」
杏子「へへっ、そっか!」
マミ「ええ!」
杏子「あたしもだよ、マミ」
マミ「佐倉さん、ありがとう」
杏子「ああ」
杏子「…」グゥー
杏子「あ…///」
マミ「あら?」
杏子「あっ、いや、これはその…」
杏子「今日はまだ何も食ってなくてさ…だから、えぇと」
マミ「ちょうど私もお腹が空いていたの」
マミ「今から家に帰って作るけど、良かったら佐倉さんも」
杏子「えっ?いいのか?」
マミ「もちろんよ、歓迎するわ、だから…」
マミ「食べる?」
杏子「ああ!」
マミ「ふふっ、それじゃあ一緒に帰りましょうか?」
杏子「わかった…でもさ迷惑じゃないか?」
マミ「え?何が?」
杏子「いやその…あたしなんかがご馳走になっていいのかなって」
マミ「あたしなんかが…ねぇ」
杏子「…」
マミ「むしろ、佐倉さんだからこそ、私はご馳走したいわ」
杏子「えっ?」
マミ「だって私たちは、お友だちだものね!」
杏子「お、お友だち…?」
杏子「あたしたちがか?」
マミ「え…違う、の?」シュン
杏子「わっ!ち、違う!」
マミ「そんな…お友だちになれたって思ってたのに…」ウルウル
杏子「いや!だからそうじゃなくて!」
マミ「だってぇ…」
杏子「違うんだよ、だから泣くなよ、なっ?」
マミ「…?」
杏子「えぇと…ほんとに良いのか?」
マミ「何が…?」
杏子「その…あたしなんかの友達になるだなんて…」
杏子「あたしはさ、マミに迷惑ばっかかけてるしさ」
杏子「マミはあたしの師匠だろ?だから…」
マミ「…迷惑とか師匠だなんて関係ないわ」
杏子「え?」
マミ「たしかに私はあなたに魔法を教えたりはしたけれど」
マミ「迷惑だなんて思ったことは一度もないわ」
杏子「そう…なのか?」
マミ「ええ、もちろんよ、だって私たちは」
マミ「お友だちでしょう?」
杏子「マミ…!」
マミ「…違う?」
杏子「いや、ごめん…うん、そうだな」
杏子「マミの言う通りだよ」
マミ「えぇ…やっぱり違うの?」ウルウル
杏子「わーっ!だからそうじゃないんだって!」
マミ「ふふ、これは冗談よ」
杏子「なっ…もう、冗談はよせよな?」
マミ「ごめんね?」
杏子「まあ、許してやるよ」
杏子「あたし達はその…と、友達だからな///」
マミ「佐倉さん…えへへ、ありがとう」ニコッ
杏子「~///」
マミ「なんでこっちを見てくれないの?」
杏子「な、なんとなく…」
杏子(だって恥ずかしいしさ…)
マミ「そう?」
杏子「そ、そうだよ…それより早くマミん家行こうぜ!」
マミ「そうね、わかったわ」
マミ「ついてきて?」
杏子「うん」
マミホーム
マミ「ここが私の家よ、たいしたお持て成しはできないけれど…」
杏子「そ、そんなの気にしなくていいよ!」
マミ「そう?ありがとう」
マミ「とりあえず上がって?」
杏子「ああ」
杏子(なんか緊張するな…)
杏子「お、おじゃしまーす」
マミ「いらっしゃい!」
マミ「それじゃあ、私は今から準備に取りかかるから」
マミ「佐倉さんはここでゆっくりしてて?」
杏子「ああ、わかった」
マミ「待っててね」
杏子「ごめんな?あたしのことは気にしたいで作ってくれ」
マミ「大丈夫よ、佐倉さんがいるからむしろ頑張っちゃうんだから」
杏子「へへ、そっか」
マミ「楽しみにしててね」スタスタ
杏子「りょーかい」
杏子「…ふぅ、疲れたな」
杏子「やっぱ魔女と戦うのは疲れるよな」
杏子「でも、あたしにはマミがいるんだ」
杏子「だからどんな魔女とだって戦ってやるさ」
杏子「へへ、友達か…やっぱ嬉しいな」
杏子「マミ…」
杏子「…」グゥー
杏子「あぅ///」
杏子「腹減ったなぁ…でも、マミが作ってくれるんだもんな」
杏子「マミは凄いな、あたしは料理なんて全然できないもんな」
杏子「あたしも料理できたら…」
杏子「よっし、マミが料理作るとこでも見とくかな」
杏子「マミー」
マミ「あれ?どうしたの、佐倉さん」
マミ「まだ出来上がってないけれど…」
杏子「いや、わかってるよ」
杏子「マミが料理してるとこ見たかったからさ」
マミ「あぁ、そうなの」
杏子「見ててもいいかい?」
マミ「うん、いいわよ」
マミ「~♪」
杏子「何を作ってるんだ?」
マミ「ミートボールよ」
杏子「へぇ…そうやって作るのか」
マミ「佐倉さんは料理はしないの?」
杏子「う、うん…なんにも作れなくてさ」
杏子「やっぱダメだよなぁ…」
マミ「そうでもないわよ?」
杏子「でもさ、マミは作れるわけだし」
マミ「私は…自炊しなきゃいけないから」
杏子「あ…ご、ごめん」
マミ「ううん、気にしないで?」
杏子「…」
マミ「んー、それじゃあ佐倉さんに手伝ってもらおっかな?」
杏子「えっ?あたしに?」
マミ「うん」
マミ「伝説って?」
杏子「ああ!」
杏子「でも、あたしはなんにもできないぞ?」
マミ「大丈夫、このお肉を丸めるだけでいいから」
杏子「あっ!それならあたしにもできる!」
マミ「ね?だからお願いしてもいい?」
杏子「わかった、任せてよ」
マミ「ふふっ」
杏子「ん…こんな感じ?」コロコロ
マミ「うーん…もうちょっと小さい方が食べやすいかも」
杏子「そっか、よーし」
杏子「これでどうだ?」
マミ「うん、そのくらいがちょうど良いわね」
マミ「佐倉さん、ありがとう」
杏子「へへ、やった」
マミ「じゃあ全部お願いしてもいい?」
杏子「りょーかい!」
マミ「その間に私はもう一品作っておくわ」
杏子「何を作るんだ?」
マミ「ミネストローネよ」
杏子「み、みにすとろー?」
マミ「ううん、ミネストローネ」
杏子「みねすとろーね」
マミ「そうそう」
杏子「それってなに?お菓子?」
マミ「ふふっ、野菜スープよ」
杏子「野菜のスープか、聞いたことなかったよ」
マミ「そう?まあイタリアの料理だものね」
杏子「イタリアかぁ、旨い?」
マミ「私の腕次第かな?頑張って作るわね!」
マミ「だから佐倉さんはミートボールをお願いね」
杏子「わかったー」
マミ「~♪」
杏子「へへっ」
杏子「マミ、できたぞ!」
マミ「えっ?もうできたの?」
杏子「いやー、はりきっちゃってさ」
マミ「ふふ、そっかぁ」
杏子「他にも手伝えることないか?」
マミ「うーん…そうねぇ」
杏子「何でも言ってくれよ、やれることはやるからさ」
マミ「ありがとう、そしたら…」
そういやティロ・フィナーレってイタリア語だった
マミ「よし、じゃあ佐倉さんにはトマトを入れて、炒めてもらおうかな」
杏子「トマトを炒める?」
マミ「そう、他の野菜を今炒めてるでしょ?」
杏子「うん」
マミ「ここにね?トマトをつぶしなが入れてほしいの」
杏子「潰すの?もったいなくないか?」
マミ「んー…そう言う料理だから」
杏子「…それもそっか」
杏子「わかった、やってみるよ」
マミ「うん、お願い」
マミ「私はミートボールを焼くわね?」
杏子「おっけー」
マミ「ふふっ」
杏子「こ、こうか?大丈夫?」
マミ「うん、その調子よ」
杏子「へへ、よっし」
マミ「~♪」
杏子「なあ、マミ」
マミ「ん?」
杏子「料理って楽しいな!知らなかったよ」
マミ「うん、私も楽しいわ」
マミ「でもね?楽しいのは佐倉さんと一緒にいるからなの」
杏子「えっ?あたしがいるから?」
マミ「ええ、私は…いつもはひとりぼっちで作ってるから」
杏子「マミ…」
マミ「だからね、今は佐倉さんが手伝ってくれて」
マミ「すっごく嬉しいの!」ニコッ
杏子「…そっか」
マミ「だから、頑張って作れるの」
杏子「マミ、だったらさ」
マミ「?」
杏子「迷惑じゃなかったら、その…あ、あたしにさ」
マミ「佐倉さんに?」
杏子「…あたしに料理を教えてくれないか?」
マミ「!」
杏子「あたしは何もできないし、迷惑しかかけないかもしれないけどさ」
杏子「こうやって一緒に作るくらいならできると思うんだ」
マミ「佐倉さん…」
杏子「できた料理はあたしに食べさせてくれなくてもいいからさ」
杏子「だから!」
マミ「ありがとう、佐倉さん」
杏子「マミ…ならいいのか?」
マミ「うん、でも1つダメなところがあるわ」
杏子「えっ?だ、ダメなところ?」
マミ「そうよ?」
杏子「何か悪いとこあった?」
マミ「悪いと言うか…嫌なところかしら」
杏子「えぇ?うーん…わ、わかんない」
杏子「なんなのさ?」
マミ「できた料理はあたしに食べさせてくれなくてもいいってところよ」
杏子「へっ?」
マミ「せっかく作ってもらったのに、私1人で食べるなんてできないわ」
マミ「だからね、一緒に食べましょう?」
杏子「マミ…でも、いいのか?」
杏子「あたしは金も何も持ってないからさ…」
マミ「そのことなら気にしないで?佐倉さんはいてくれるだけでも」
マミ「私は嬉しいの、だから大丈夫よ」
杏子「…そっか、へへっ!ありがとな!」
マミ「いえいえ、私こそありがとう」
マミ「私、すっごく嬉しいわ!」
杏子「マミ…」
ジュー
杏子「ん?なんだこのにおい」
マミ「あっ!いけない…焼きすぎちゃった」
杏子「えっ?」
マミ「焦げちゃった…」
杏子「だ、大丈夫だって!あたしはそれくらい全然大丈夫だ」
杏子「むしろご馳走だよ!」
マミ「でも…作り直そうかしら?」
杏子「ダメだ!勿体ないじゃんか」
杏子「あたしは食べるぞ!」
マミ「…そうね、せっかく佐倉さんと2人で作ったんだもの」
マミ「食べましょうか」
杏子「ああ!」
杏子「っと…こっちのスープはどうするんだ?」
マミ「十分炒めたし、次はスープね」
杏子「スープはできてんの?」
マミ「ううん、今から作るわね」
マミ「水とブイヨンとローリエを入れて…」
杏子「よくわかんないけど、凄いなぁ」
マミ「あとは野菜が柔らかくなるまで煮るだけよ」
杏子「へぇー」
マミ「佐倉さん、やってみる?」
杏子「よし、やってみる」
マミ「私はご飯の準備をしておくから、柔らかくなったら教えてね?」
杏子「おっけー!」
マミ「ふふっ」
マミ(本当に料理が楽しいのは久しぶりだな)
マミ「佐倉さん、ありがとう」
杏子「え?何が?」
マミ「ううん、なんでも」
杏子「?」
杏子「マミー、できたぞ」
マミ「はーい」
杏子「こんなもんでいいかな?」
マミ「…うん、大丈夫ちょうどいいわ」
マミ「これで完成ね、手伝ってくれてありがとう」
杏子「いや、あたしは大したことしてないしさ」
杏子「マミもありがとな、勉強になったよ」
マミ「ふふっ、それは良かった」
杏子「へへっ!」グゥー
杏子「あっ///」
マミ「くすっ、じゃあそろそろ食べよっか?」
杏子「あ、ああ」
杏子(あたしの腹ー空気読めー!)
マミ「佐倉さん、ミネストローネを持ってきて?」
杏子「りょーかい」
マミ「あとは…うん、大丈夫ね」
杏子「持ってきたぞ」
マミ「ありがとう、じゃあそこに座って?」
杏子「ああ、おっ!旨そうじゃん!」
マミ「ちょっと焦げちゃったのが残念かな…」
杏子「大丈夫だって!絶対旨いよ」
マミ「…うん、そうね」
杏子「食べていい?」
マミ「ええ」
杏子「へへっ!じゃあ…いただきます!」
マミ「いただきます」
杏子「もぐもぐ」
マミ「…どう?」
杏子「うん、旨い!」
マミ「そう、よかった…」ホッ
杏子「マミも食ってみなよ」
マミ「ええ、そうするわ」
マミ「ぱくっ」
杏子「旨いだろ?」
マミ「…うん、とっても」
マミ(ちょっと焦げたところが苦いけど…)
マミ(それでも1人で作った時よりずっと美味しいわ)
マミ(だって…佐倉さんが一緒にいてくれるんだもの)
マミ(ひとりぼっちの私にとって、佐倉さんが最高の隠し味なのかな?)
マミ(…とにかく、美味しい)
マミ「もぐもぐ」ニコニコ
杏子「へへっ」
杏子(旨そうに食べるなぁ)
杏子(マミ…親が死んじゃったんだよな)
杏子(だから1人で生きてるんだろ?)
杏子(…あたしに何かできることはないかな)
杏子(マミには世話になってるし、恩返しがしたいよ)
杏子(できることならなんだってやるさ)
杏子「な、なあマミ」
マミ「どうしたの?」
杏子「その…なんて言うかさ」
マミ「うん」
杏子「あたし、マミに恩返しがしたいんだ」
マミ「恩返し?別に気にしなくていいのよ?」
マミ「私も好きでやってるだけだし、むしろ感謝してるんだから」
杏子「ありがと、でもさ…あたしも何かマミにしてやりたいんだ」
マミ「佐倉さん…」
マミ(佐倉さん…優しい子ね)
杏子「だから、何か言ってくれよ」
杏子「できることならなんだってやるからさ」
マミ「…ありがとう、わかったわ」
マミ(どうしよう…思いきって言ってみようかな?)
マミ「じゃあ、1つお願いしてもいい?」
杏子「ああ、何でも言ってくれ」
マミ「わ、私と…えっと…」
杏子「うん」
マミ「その…そのね?えぇと…」
杏子「ん?遠慮はしなくていいよ」
杏子「あたし、頑張るからさ!」
マミ「あ、ありがと…んとね?」
杏子「…早く言いなよ?」
マミ「わ、私と…もっと仲良くなってください!」
杏子「へ?」
マミ「その…私ね?魔法少女だから、魔女をやっつけなきゃいけないでしょ?」
杏子「…ああ」
マミ「だからね?えっと…お友だちと遊んだりできなくて…」
杏子「マミ…」
マミ「初めの頃は遊びに誘われたりしてたんだけど、断り続けてたら…」
マミ「その…さ、誘われなくなって…」
マミ「学校でも…私…」
マミ「ひとりぼっちなの…」
杏子「…そっか、わかったよ」
マミ「だから、同じ魔法少女の佐倉さんと出会えて」
マミ「私、本当にすっごく嬉しかった」
マミ「だから…!」
杏子「うん、いいよ」
杏子「一緒にいてやるよ、ひとりぼっちは寂しいもんな」
マミ「佐倉さん…!」パァッ
杏子「へへっ!あたしも似たようなもんさ」
杏子「同じ魔法少女なんだしさ、あたしもマミに会えて良かった」
杏子「さっきも似たようなこと言ったけどさ、これが本音だもんな」
マミ「ふふっ、そうね」
杏子「だからさ、あたしなんかで良かったら、何時でも呼んでくれよ」
杏子「だってあたし達は友達だもんな!」
マミ「うん、そうだね…!」
一生一緒にいてくれや
杏子「だからさ、その…よ、よろしくな、マミ」
マミ「うん、私こそよろしくね、佐倉さん!」
杏子「へへっ!」
マミ「ふふっ!」
杏子(こんなこと言うのはやっぱり恥ずかしいけどさ)
杏子(でも、それ以上に嬉しいんだ)
杏子(マミ、ありがとう)
杏子(あたしもすっごく嬉しいよ)
マミ(佐倉さん…本当にありがとう)
マミ(あなたがいてくれるんだものだけで私は頑張れるわ)
マミ(だって、私はひとりぼっちじゃないんだもの!)
マミ「ねえ、佐倉さん」
杏子「ん?なんだ?」
マミ「これからは、2人で以上に魔女と戦いましょうね!」
杏子「えっ?今までもそうしてきたじゃん」
マミ「そうだけど、そうじゃないの?」
杏子「へっ?」
マミ「今までは私が師匠…と言っていいのか分からないけど」
杏子「ああ、マミはあたしの師匠だよ」
マミ「その、師匠と弟子ってなんだか嫌なの」
杏子「えっ?じゃあもう教えてくれないのか…?」
マミ「ううん、もちろん教えたりすることはできるわ」
杏子「なら…?」
マミ「でも、師匠としてじゃなくて佐倉さんのお友だちとして教えたいの」
杏子「え、ああ…」
杏子(何が違うんだ?)
マミ「違いがわからない?」
杏子「えっ?あっ、いや…はは…」
杏子(しかたないじゃん…わかんないんだからさ)
マミ「ふふっ、言ってる私もよくわからないの」
杏子「えぇ?」
マミ「舞い上がっちゃってるのかしら?」
マミ「とにかくね?師匠とか弟子とかじゃなくて」
マミ「佐倉さんのお友だちの巴マミとして、あなたと一緒にいたいの」
杏子「な、なるほど…!」
杏子(なんとなく分かった)
マミ「だから、儂のことを師匠とは思わないで?」
マミ「お友だちとして見てもらいたいの」
杏子「ああ、わかったよ」
杏子「さよなら、師匠のマミ」
杏子「よろしくな、友達のマミ!」
杏子(…こんな感じか?変かもしれないけど)
マミ「うん、ありがとう!」
杏子「へへっ!」
マミ「じゃあ私も…」
マミ「さようなら、弟子の佐倉さん」
マミ「よろしくね、お友だちの佐倉さん!」
杏子「ああ!」
杏子「へへ、やっぱり変な言い方だな」
マミ「ふふっ、そうね」
マミ「でも、ありがとう…嬉しい」
杏子「あたしもだよ」
杏子「やっぱ友達の方がいいもんな」
マミ「うん、そうね…そうだよね」
杏子「へへっ!んじゃ食べようぜ、せっかくのご馳走が冷めちゃうよ」
マミ「うん、2人で作ったご馳走だもんね」
杏子「なあ、明日も来ていいかい?」
マミ「もちろん、大歓迎よ!」
ごめん
儂→私、な
杏子「そっか、さんきゅー!」
マミ「今日は…!」
杏子「ん?」
マミ「今日はマミートボールとマミネストローネを作ったから」
杏子「えっ?」
マミ「明日はきょうこ…うーん…」
杏子「ま、マミートボールとマミネストローネ?」
マミ「うん、私が作ったからね!」
杏子「あははっ!なんだそりゃ」
マミ「えっ?へ、変?」
杏子「だってさ、聞いたことないし、くくっ」
マミ「あ、あぅ…///」
杏子「いや、面白かったよ、マミ」
マミ「うぅ///」
杏子「そんなに恥ずかしがるなよー?」
マミ「///」プイッ
杏子「あっ…」
杏子(やは、からかいすぎたかな?)
杏子「マミー?ごめんな?」
マミ「…」プイッ
マミ(どうしよう…恥ずかしくて佐倉さんの顔が見れないよ)
杏子「ん…」
杏子(あれ?もしかして怒ってる?)
杏子(参った…どうすっなぁ)
どうすっなぁ→どうすっかなぁ
天使すなぁ
杏子(…よし、ならあたしも真似するか)
杏子「マミ、ちょっとキッチン借りるぞ」
マミ「えっ?」
杏子「待っててくれよ」
マミ「う、うん…」
マミ(何をするつもりかしら…?)
杏子「えーと…あれならあたしでも作れるはずだ」
杏子「あるかな…?」
杏子「あった!」
杏子「お待たせ」
マミ「どうしたの?」
杏子「これ作ってたんだよ、勝手に使ってごめんな?」
マミ「これは…?」
杏子「き、きょうコーンスープだ!」
マミ「…ふふっ!」
杏子「ちょ!笑うなよ!///」
杏子(あたしだって好きでやってるんじゃないんだぞ)
マミ「ごめんなさい、でもおかしくって…あははっ!」
杏子「ま、マミー///」
マミ「ふふ、でもこれでおあいこね」
杏子「へへ、そうだな」
マミ「でもコーンスープは簡単すぎるわね」
杏子「だってあたし料理できないんだもん…」
マミ「大丈夫、約束したじゃない」
マミ「私が佐倉さんに料理を教えるって」
杏子「うん、頼むよ」
マミ「佐倉さんは魔法はずいぶん上手くなったけれど」
マミ「料理はまだまだ上手くできないからね」
杏子「ああ、まだ旨くは作れないな」
マミ「結構厳しく教えるわよ、大丈夫?」
杏子「大丈夫だ!なんだって作ってやるさ!」
マミ「ふふっ、その意気よ」
杏子「へへっ!」
そして
杏子「マミ、できたぞ!」
マミ「うん、美味しそうだわ」
杏子「へへっ、マミのおかげだよ」
マミ「毎日頑張ったのは杏子ちゃんよ」
杏子「マミがいたから頑張れたんだよ」
マミ「私も杏子ちゃんだから、毎日楽しく教えられたの」
杏子「へへっ!ありがとな!」
マミ「ふふっ、こちらこそ、ありがとう!」
杏子「まあ、その…これからも毎日よろしくな」
マミ「もちろん、頑張ろうね」
マミ「杏子ちゃんは最高のお友だちよ!」
杏子「それじゃあ、最高の友達にあたしの手料理をご馳走しないとな」
マミ「ふふっ」
杏子「きょうコーンクリームコロッケときょうコールスローサラダだ」
杏子「食うかい?」
マミ「うん!」
おわり
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