ハルヒ「東中出身、涼宮ハルヒ!ただのオタクには興味ありません!」(155)

教室

ハルヒ「エロゲで世の中を席巻する気構えの奴がいたら私のとこに来なさい!!以上!!」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「なによ、文句あんの?」

―――振り返ると、腐女子っぽい、でも身なりを整えれば美人になりそうな女がそこにいた。

―――そんな自己紹介を聞いて、涼宮ハルヒに関わろうとする奴など誰もいなかった。

ハルヒ「ねえ、エロゲに興味ない?」

「な、ない……」

ハルヒ「なによ、つまんないわね」

キョン「……」

ハルヒ「はー、駄目ね。なんでエロゲに興味をもっている高校生がこうもすくないのかしらー」

キョン「……」

―――今日もハルヒは熱心にメンバーを集めているようだった。

しかし、成果は芳しくない。当然だろう。高校生という多感な時期に誰がエロゲ作りに名乗りをあげるというのか。

ハルヒ「だれかいい人いないかなぁ」

キョン「……」

ハルヒ「……なによ?」

キョン「別に」

昼休み

ハルヒ「エロゲのネタでもさがすかー」

キョン「……」

谷口「よ、どうした?」

キョン「え?」

国木田「キョンは変な女の子がきになるんだもんね」

キョン「変な言い方するな」

谷口「でも、あいつだけはやめとけ」

キョン「……」

谷口「中学でも二言目にはエロゲだのセックスだの、相当な淫乱だ」

国木田「そうなんだ」

谷口「でも、男の噂は一切なかったな。ま、美人だけど言動があれだから当然だけどな」

キョン「ふーん……で、お前誰だ?」

谷口「!?」

―――それから数週間がたつと、ハルヒの噂は学校中に広まっていた。

セックス好きの女として……。

そのため、変な考えをもった男子などによく声をかけられている。

キョン「ん……?」

「なぁ、いいだろう?」

ハルヒ「なによ。エロゲでも作ってくれるの?」

「その協力をしてやろうって話だ」

ハルヒ「どういうふうに?フローチャートやプログラミング?」

「実演かな?」

ハルヒ「AVで十分よ。私が今、欲しいのは即戦力だけ。シッシッ」

「なんだよ……」

キョン「……」

―――意外とガードは堅いようだ。

ハルヒ「ふぅ……」

教室

ハルヒ「エロゲー最高のエロゲーをつくりたいなー」

キョン「……」

ハルヒ「痕とかぁ月姫とかぁ……大悪司とかぁ……」

キョン「……」

ハルヒ「ダ・カーポみたいな純愛もいいわよねー?」

キョン「知らん」

ハルヒ「エロゲ部とか作れないかしら?」

キョン「無理だろ」

ハルヒ「マジ?」

―――いつの間にか俺とハルヒは会話するようになっていた。ごく自然に。

ハルヒ「じゃあ、適当な同好会でもつくってそこで作りましょうよ」

キョン「こっそりか?」

ハルヒ「そう。こっそり」

キョン「でも、お前はもう有名だし部活立ち上げ=エロゲ製作発表みたいなもんだろ」

ハルヒ「なら、貴方が創設したことにすればいいわ」

キョン「おいおい……」

ハルヒ「シナリオは任せるわね」

キョン「……」

ハルヒ「あとは……即戦力がいればいいんだけど」

キョン「……」

―――こいつの頭の中で俺は既に入部しているようだった。

文芸部

キョン「……」トントン

長門「どうぞ」

キョン「あ、失礼します」

長門「……」

キョン「……えと」

長門「なに?」

キョン「文芸部……だよな?」

長門「そう」

キョン「他の部員は?」

長門「いない」

キョン「そうか……」

キョン(エロゲのシナリオを書いてくれそうな女の子……ではないな。でも、俺じゃ書けないし……)

長門「なに?」

キョン「あの……いいにくいんだけど……エロゲのシナリオ……書いてみないか?」

長門「……エロゲ?」

キョン「実は……そういうゲームを作ろうって話になってて……」

長門「……」

キョン(やっぱ駄目か……)

長門「ジャンルは?」

キョン「え?」

長門「エロゲにも様々なジャンルが存在する。純愛、陵辱、異種姦、ロリ―――どれ?」

キョン「まだ……決まってない」

長門「そう」

キョン「えと……書いてくれるのか?」

長門「……獣姦モノなら得意」

キョン「……」

美術室

ハルヒ「逸材はいないかしら……」

ハルヒ「ふんふーん」

ハルヒ「ほぉほぉ……」

ハルヒ「ん?」

鶴屋「ていていー」カキカキ

ハルヒ「かわいい!!」

鶴屋「ん?」

ハルヒ「ねね、これアニメ絵よね!?」

鶴屋「そうだけど?」

ハルヒ「ねえ、原画やってくれない?」

鶴屋「原画?」

ハルヒ「エロゲの」

鶴屋「エロゲ……」

ハルヒ「私、ハルヒ!涼宮ハルヒ!!」

鶴屋「ああ、きいてるよー。すっごい有名人だもんねー」

ハルヒ「ねえ、参加してくれない?」

鶴屋「エロゲかぁ……まあ、楽しいそうだし、いいよー」

ハルヒ「あは!やったぁ!!」

鶴屋「で、どんなエロゲをつくるにょろ?」

ハルヒ「まだ決めてないわ」

鶴屋「そっかぁ」

ハルヒ「貴女はどんな絵が得意なの?」

鶴屋「ロリ娘とかなら大得意っさー」

ハルヒ「いいわね!ロリは必須よ!!」

鶴屋「でっしょー?」

ハルヒ「よし……いい感じね」

鶴屋「で、どこで作るの?」

ハルヒ「そうね……まだどこでとかは……」

鶴屋「そっかー。んじゃ、まずは場所からかー」

ハルヒ「そうね」

キョン「あ、いたいた」

ハルヒ「あら、どうしたの?」

キョン「こいつが場所を提供してくれた」

ハルヒ「え?」

長門「長門有希」

ハルヒ「その子は?」

キョン「シナリオライターだ」

鶴屋「へー?ほー?かわいいねー」

ハルヒ「やるじゃないの」

文芸部室

ハルヒ「文芸部でエロゲを作ればいいわけね」

鶴屋「いい隠れ蓑ってかんじだね」

長門「……」

キョン「で、具体的なことはどうする?」

ハルヒ「今からそれを決めるの!!」

鶴屋「おーいいぞー!!」

長門「……」

ハルヒ「第一回エロゲ製作会議を始めます!!」バーン

キョン「あんまり大きな声を出すなって……」

ハルヒ「まずはコンセプトから決めないとね」

長門「獣姦」

鶴屋「ロリ」

キョン「……ポニーテール」

ハルヒ「まとまりないわね……」

キョン「でも、最初なんだから手堅い感じでいけばいいんじゃないか?」

ハルヒ「手堅い?」

キョン「幼馴染、委員長、先生、妹……その辺にいるようなテンプレキャラを―――」

ハルヒ「確かにそのあたりもキャラとしては用意するわよ。でも、テーマが必要でしょ?」

鶴屋「テーマかぁ」

長門「獣との愛」

ハルヒ「いきなりハードル高いわね……」

鶴屋「要は家族愛とかそういうのでしょ?」

ハルヒ「ええ、その通り」

キョン「うーん……ハルヒ、お前はなにか温めているネタでもあるんじゃないのか?」

ハルヒ「そうね……オタク男のハーレム物とかは?」

キョン「ありきたりだな……」

ハルヒ「じゃあ、擬人化?」

鶴屋「使い古されてるっさ」

ハルヒ「じゃあ、何がいいのよ!!」

数時間後

ハルヒ「にちゃんにスレ立てて、安価で決めようかしら……」

鶴屋「こういうのって難しいんだ……」

ハルヒ「そうですねえ」

長門「……獣」

ハルヒ「うーん……」

キョン「普通に学園モノでいいんじゃないか?」

ハルヒ「日常モノってこと?」

キョン「そうそう。当たり障りのないほうがいいって」

ハルヒ「でもなぁ……」

鶴屋「月姫みたいなハードな奴は中々厳しいっさ」

ハルヒ「うん……そうね。よし、処女作は日常学園エロコメディで行きましょう!!」

長門「……」

キョン「……」パチパチ

翌日

ハルヒ「じゃあ、今回は大筋のストーリーとキャラの骨格でも決めようかしら?」

鶴屋「いいねー」

長門「わかった」

ハルヒ「ま、日常学園だから……卒業間際の主人公がエッチな二週間を送る、とかでいいわよね」

キョン「あ、それでいいと思う」

鶴屋「となると……問題はキャラだね」

ハルヒ「ええ。個性的なキャラがいるわ」

キョン「委員長は外せないな」

鶴屋「ロリな後輩か先生も」

長門「お漏らしキャラ」

ハルヒ「うーん……でも、いまいち、イメージしにくいわ」

鶴屋「そう?」

ハルヒ「ちょっとモデルになりそうな子でも探しにいきましょうか」

廊下

ハルヒ「さて、いるかしらね」

長門「……あっち」

ハルヒ「え?」

佐々木「うんうん……へぇ」

ハルヒ「ほぉ……」

長門「ボーイッシュ」

ハルヒ「いいわね……観察しましょう」

佐々木「ん?」

ハルヒ「……」ジーッ

長門「……」ジーッ

佐々木「な、なに?」

ハルヒ「……」

長門「犬に犯されたら興奮する?」

佐々木「は?」

ハルヒ「キスしたら濡れる?」

佐々木「え?え?」

長門「おもらししたときの行動について詳しく」

佐々木「……」

「ねえ、いこう」

佐々木「うん……」

ハルヒ「あ、待ちなさい」

長門「……」

ハルヒ「ちっ……どう?」

長門「……20枚撮れた。スカートの中もばっちり」

ハルヒ「やるわね、有希」

長門「……」ブイッ

ハルヒ「よし。つぎいくわよ」

廊下

鶴屋「もでるかぁ」

キョン「いますかね……」

鶴屋「あ、いたいた」

森「……はい?」

キョン「どうも」

森「なんでしょう?」

鶴屋「うーん……これはこれは……」

森「えっと……」

キョン「先生、コスプレしてみませんか?」

森「はい?」

鶴屋「きっとかわいくなるっさー」

森「なんのこと?」

キョン「実は絵のモデルを探してまして」

森「絵の?」

鶴屋「せんせっ、どうにょろ?」

森「私は無理です」

鶴屋「そんなことはないとおもうけどー」

キョン「お願いします」

森「うーん……」

鶴屋「もうすごくかわいくするから!」

森「……じゃあ、すこしだけ」

キョン「ありがとうございます」

鶴屋「やったー!!」

森「で、どんな衣装なの?」

鶴屋「こっちこっち」

文芸部室

森「……」

鶴屋「まずはフリフリドレスからいってみよっかー」

森「フリフリ……」

鶴屋「さぁさぁ……」

森「い、いいけど……」

鶴屋「そのあとは、メイド服にスク水もあるっさ」

森「え……」

鶴屋「ささ、ぱぱっとやっちゃうさ」

森「ちょ……」


森「―――きゃぁぁぁぁ!!」

ハルヒ「さて、いい収穫ができたわね」

鶴屋「ほい!」

長門「完璧」

鶴屋「なんとかキャラのイメージはできてきたね」

長門「……」コク

ハルヒ「そうね。ツンデレな生徒会長、ボーイッシュなお嬢様、生真面目だけど恋愛には専ら弱い先生、そして後輩のロリ」

キョン「その普通さがいいな」

ハルヒ「ま、所詮は骨格だからね」

鶴屋「あとは色々なシチュエーションとか設定で魅せていかないと」

長門「お嬢様は犬が好き」

ハルヒ「ま、そういうところから決めていきましょうか」

鶴屋「じゃあ、生徒会長はケーキが好き」

キョン「先生はポニーテール」

長門「お嬢様は緊張するとお漏らしする」

ハルヒ「ちょっとまって。いっぺんに喋らないでよ。わかんなくなるでしょ」

ハルヒ「まあ、細かい演出なんかは有希とキョンに任せるわ」

鶴屋「じゃあ、私はキャラデザしなきゃ」

ハルヒ「音楽は任せて!!」

長門「声は?」

ハルヒ「え?」

長門「声優は?」

ハルヒ「そっか……」

鶴屋「あたしはパスね。んほぉぉぉ!!とか恥ずかしくていえないし」

ハルヒ「私はいいけど」

長門「私も構わない」

キョン「じゃあ、少なくとも二人はいるな」

ハルヒ「声優もみつけないとだめか……」

キョン「色々やることおおいわね……」

長門「では……シナリオ製作にはいる」

キョン「よし」

長門「……」

キョン「……」

長門「どうすればいい?」

キョン「そうだな……委員長からどういう風に出会って、どんな段階をふんで主人公と結ばれるのかきめないと」

長門「なるほど……」

キョン「うーん……委員長は初めから主人公に惚れてることにするか?」

長門「それなら幼馴染であるほうが説得力が生まれる」

キョン「委員長で幼馴染か。いいな。それでいこう」

長門「エッチシーンは何回?」

キョン「各キャラ4回から5回ぐらいでいいんじゃないか?そんなに時間もかけられないだろうし」

長門「……」カキカキ

長門「委員長は幼馴染。緊張するとお漏らしする」

キョン「おう」

長門「出会い。幼少期、家族ぐるみでの付き合い。惚れたきっかけ、ひとめぼれ」

キョン「いいな」

長門「一回目のエッチシーン。主人公の家に遊びにきたとき、主人公にトイレを覗かれてしまう」

キョン「おぉ……」

長門「もちろん、放尿中」

キョン「それで?」

長門「二回目は学校。人のいない教室で委員長が自慰をする。それをたまたま見てしまう主人公」

キョン「うん」

長門「三回目。委員長の自宅。初エッチ」

キョン「いいぞ」

長門「四回目。主人公の自宅。またもトイレを覗いてしまう。主人公は委員長の放尿に興奮。そのままエッチ……果てたあとエンディングへ」

キョン「……」

長門「エンディング後に五回目。ボテ腹でのエッチ。どう?」

キョン「マニアックすぎないか?」

長門「そう?」

キョン「うーん……」

長門「ツンデレな委員長ではだめ?」

キョン「そういえば、ハルヒの案って生徒会長だったよな」

長門「生徒会長になると……演説でのおもらしが必須」

キョン「いや……」

長門「でも、それは少し組み込みにくい」

キョン「そうなのか?」

長門「何故ならストーリー設定が卒業間際。生徒会長は必然的に後輩になる」

キョン「なるほどな」

長門「だから委員長でいい」

キョン「まてよ……じゃあ、ロリ後輩は生徒会長でいけるな」

長門「……!?」

キョン「どうだ?」

長門「いい」

キョン「よし……」

長門「できた……ロリな後輩。身長145センチ。胸はまな板」

キョン「小さいな」

長門「趣味は露出」

キョン「おい」

長門「よくパンツをはかないで登校する」

キョン「……」

長門「その事実を知ってしまう主人公」

キョン「……それで?」

長門「一回目。登校中、会長が主人公の前を歩いている。そのとき風が吹き、スカートがめくれる」

キョン「うん」

長門「そのとき主人公が会長はノーパンであることを知り、同時に股間が淫らに濡れていることを目撃してしまう」

キョン「なるほどなるほど」

長門「二回目。生徒会室から喘ぎ声を聞く主人公。覗くとそこには」

キョン「そこには?」

長門「自分の股間を窓に押し付ける会長の姿が。背が足りず、椅子の上に立っている状態」

キョン「それは露出狂だからか?」

長門「そう。生徒会室は上階にあるため見上げない限りはばれない」

キョン「この文芸部室みたいな感じだな」

長門「そう」

キョン「で、三回目は?」

長門「体育館での演説。事前に主人公にバイブのリモコンを持たせる。主人公は好き勝手に強弱を弄る」

キョン「うん」

長門「演説終了と同時に後輩は舞台上でお漏らし」

キョン「またか」

長門「そして全校生徒にノーパンであることがばれる」

キョン「なんかシリアスになったぞ」

長門「会長のピンチが訪れる」

長門「四回目。主人公は会長を守るため、校長室に乗り込む」

キョン「うん、熱いな」

長門「そこで事情を説明し、主人公は後輩を庇う形で退学処分を受け入れる」

キョン「すげー展開だ」

長門「校長は退室。それと入れ替わるように後輩が入ってくる。そして初エッチ」

キョン「校長室でか!?」

長門「エンドロール後、小さなアパートで暮らす二人。朝のエッチを済ませたあと、主人公は仕事場へ、後輩は学校へ向かう」

キョン「中々壮大だな」

長門「ロリはすばらしい」

キョン「じゃあ、次はお嬢様か」

長門「お嬢様は犬が好き」

キョン「それで?」

長門「主人公は犬好き。そのつながりで仲良くなる」

キョン「うん。よくある」

長門「ちなみにお嬢様は非処女」

キョン「なんだと!?」

長門「始めての相手は飼い犬のジョン」

キョン「……」

長門「一回目。主人公が公園を散歩中、女の喘ぎ声がきこえてくる。草むらではお嬢様と犬のジョンが交尾」

キョン「いきなりだな……」

長門「二回目。その事実をお嬢様に話す主人公。すると、お嬢様は主人公を家に招く」

キョン「うん」

長門「そして、ジョンとお嬢様の交尾を見せられる」

キョン「主人公がかわいそうだぞ?それから?」

長門「そのあと主人公がいきりたった肉棒をお嬢様に向ける。お嬢様は優しく笑い、菊門へと誘う」

キョン「二回目でそっちか……」

長門「お嬢様は犬がすき」

キョン「それはわかった。続きを頼む」

長門「三回目。選択肢による分岐が発生する」

キョン「なに?手が込んでるな」

長門「お嬢様を犬にするか、主人公がお嬢様の犬になるかを選択できる」

キョン「エンディングも変わるわけか?」

長門「前者がAルート、後者がBルートとする」

キョン「おう」

長門「Aルートを選ぶと、お嬢様が主人公の犬になる。夜の散歩でおしっこマーキングしてからのアナルセックス」

キョン「ハードだな」

長門「そしてそのままエンドロール。エピローグは野良犬に犯されるアヘ顔お嬢様の一枚絵」

キョン「バッドエンド……悪くない」

長門「Bルートではお嬢様の家で軟禁生活を送ることになる。おしっこも犬と一緒の場所でする」

キョン「……」

長門「手コキされ、普通にエッチ。そこで初めて主人公は童貞をささげることが出来る」

キョン「おめでとう」

長門「エンドロール後、雌犬と交尾する主人公の姿が……おしまい」

キョン「お嬢様ルートは救いがないのか?」

長門「ない」

キョン「……先生ルートは?」

長門「大のコスプレイヤーな美人教師。いつも夜な夜なコスプレしては自慰にふける毎日」

キョン「先生はエロイな」

長門「一回目。先生の噂をきいた主人公が夜の学校に忍び込み、教員用の更衣室を覗く。そこには園児のコスプレをする先生が」

キョン「そしてオナニーか」

長門「二回目。主人公はあらかじめ更衣室に忍び込み、息を潜める。そして先生の自慰行為を間近で拝む」

キョン「それで?」

長門「射精と同時に主人公は先生に見つかる。そして初エッチへ」

キョン「過程が若干雑だが、まあいい」

長門「三回目。主人公の要望により猫耳、猫尻尾をつけてのエッチへ」

キョン「いいな」

長門「四回目。刺激をもとめて校長室でコスプレ着衣エッチ」

キョン「またか!?長門、校長室好きだな」

長門「その事実が明るみに」

キョン「なるわな」

長門「でも、主人公の機転により先生は学校を移動するだけで済む」

キョン「おぉ。すげえ」

長門「そしてエンディング後、主人公ははれて大学へ。教育実習のために彼女のいる学校へ」

キョン「おぉ、いいな」

長門「そして夕方。だれもいなくなった教室で対面座位でエッチ。二人は永遠の愛を誓う」

キョン「先生ルートいいな」

長門「あとはハーレムも用意する。スカトロもいれておく」

キョン「無茶はすんな?」

長門「でも、これでいい?」

キョン「いいな。ちゃんとつくればそれなりのエロゲになりそうだ」

長門「では、製作に入る」

キョン「がんばってくれ」

キョン(ハルヒたちは大丈夫か……?)

廊下

ハルヒ「声か……美声じゃないとね……」

朝倉「……」スタスタ

ハルヒ「……」

朝倉「……」スタスタ

ハルヒ「―――おっぱい大きいわね」モミモミ

朝倉「きゅあぁぁぁ!?!?!?」

ハルヒ「あら、かわいい」

朝倉「なにをするの?!」

ハルヒ「声優、やってみない?」

朝倉「はぁ?!」

ハルヒ「今ならいい枠を用意できるわよ?」

朝倉「な、なんのはなし?」

廊下

鶴屋「むっふっふっふ……」

鶴屋「かわいい声といえば、あの子しかいないっさー」

朝比奈「……」

鶴屋「みくるー!!」

朝比奈「あ、鶴屋さん」

鶴屋「ねえ、声優にチャレンジしてみない?」

朝比奈「せいゆう?」

鶴屋「声の仕事だよ」

朝比奈「えー……でも、自信ない……」

鶴屋「大丈夫。みくるならやれるって」

朝比奈「そうかな?」

鶴屋「うん!太鼓判おしちゃう!!」

朝比奈「そ、そこまでいうなら……」

文芸部室

キョン「ボーイッシュなお嬢様はSでもありMでもあるのか」

長門「そう」

キョン「盛りすぎな気もするけど―――」

ハルヒ「ただいまー」

朝倉「なに?ここどこなの?」

ハルヒ「声優、つれてきたわ」

キョン「朝倉じゃないか」

朝倉「キョン君、長門さんまで……」

ハルヒ「さ、朝倉涼子はどれがいいかしらね?」

キョン「そうだな……委員長だし……」

長門「朝倉涼子はお嬢様役」

キョン「なに!?いいのか!?」

長門「お嬢様は非常に不安定な役どころ。ヤンデレ。それは朝倉涼子にしかできない」

朝倉「なんか酷い言われようね……」

ハルヒ「わたしは?」

キョン「ハルヒは……」

長門「委員長」

ハルヒ「ツンデレ委員長?会長じゃないの?」

キョン「色々あってな」

長門「仕様変更」

ハルヒ「よくあることね」

キョン「で、長門は?」

長門「私は先生役をする」

キョン「じゃあ、あとは……」

鶴屋「やぁやぁ、おくれてごめんねー」

朝比奈「こんにちは」

長門「ロリ」

朝比奈「へ?」

ハルヒ「よーし、さっさと台本書いちゃって!!台本が出来次第、録音よ!!」

数週間後

長門「台本完成」

鶴屋「ひぃ……キャラデザって意外とつらいっさー」

キョン「やはり後輩は眼鏡にしときますか?」

鶴屋「またリテイクかい!?」

ハルヒ「うんうん……いいわね」

長門「さっそく録音」

ハルヒ「そうね。個別で録音していきましょうか」

キョン「どこで録音するんだ?」

ハルヒ「放送室ならそれっぽくできるわ」

キョン「まじか」

ハルヒ「じゃ、私と有希、朝倉とみくるちゃんはついてきてー!」

朝比奈「ひぃぃん」

朝倉「どうしてこんなことに……」

長門「……」

放送室

ハルヒ「じゃあ、演出の有希が駄目出しとかしてちょうだいね」

長門「わかった」

ハルヒ「じゃあ、私から行こうかな」

長門「……」

ハルヒ「あーあー……よし!」

長門「では、スタート」

ハルヒ「―――ほらーおきなさーい!!」

ハルヒ「何があと、五分よ。そういっていつも遅刻寸前になるんだから」

ハルヒ「ほらほら、はやくする!!」

ハルヒ「な……!!べ、別に一人で行こうがあんたと行こうが私の勝手でしょ!!」

長門「素晴らしい」

朝比奈「うまいです」

朝倉「あんな台詞を……こんなにも言わないといけないなんて……」

長門「―――じゃあ、シーン44から」

ハルヒ「……」コク

朝比奈「それって……」

朝倉「初めての濡れ場か……」

ハルヒ「―――ちょっと!!なにしてるのよ!!」

ハルヒ「や、だめ……みないでぇ……」

ハルヒ「あぁ……とまらないよぉ……」

ハルヒ「はやくでていってよぉ……」

長門「カット」

ハルヒ「どうだった?」

長門「もっと恥ずかしそうに、嫌がってる感じにしてほしい。どこか喜んでる感じがする。それはまだ早い」

ハルヒ「そ、そう……難しいわね」

朝比奈「練習しないと……」

朝倉「この駄犬め……私のいうことを……」ブツブツ

ハルヒ「―――ふぁ……あぁん……ふっ……だめぇ……」

ハルヒ「んぅっ、ふぁ……ん……ん……」

ハルヒ「ふっ……はぁ……んぁ……ぅ……」

長門「カット」

ハルヒ「どう?」

長門「誰もいない教室での自慰。もう少し息を殺すように」

ハルヒ「ちょっと想像できないわね」

長門「―――ん……ぁ……ふっ……ぅ……」

ハルヒ「……」

長門「みたいにしてほしい」

ハルヒ「わ、わかったわ」

朝倉「……」

朝比奈「今日は涼宮さんの録音だけで終わりそうですね」

ハルヒ「―――少し、恥ずかしいな」

ハルヒ「馬鹿……そんなこと今更言うな……」

ハルヒ「ひぁ……ちょっと……もっとムードを……ん……」

ハルヒ「ふぅ……優しくしてね……?」

ハルヒ「うん……いいよ……?」

ハルヒ「くっ……!!」

ハルヒ「あっ……はっ……ひぐ……」

ハルヒ「だいじょうぶ……すこし、痛いだけ……あっ……あ……」

ハルヒ「んぁ……はぁ……きて……いいよ……だしてぇ……」

ハルヒ「ひぁぁ……お……はっ……あっ……ん……はぁ……」

ハルヒ「はぁ……はぁ……きもち……よかった……?」

長門「カット」

ハルヒ「ど、どう……?」

長門「もう一度。すごく痛いのを我慢しているような声で」

ハルヒ「えぇ!?」

ハルヒ「―――きゃぁぁ!!ちょっと、なんで入ってくるのよぉ!!でてけえ!!」

ハルヒ「えぇ!?お、おしっこがみたいって……変態……」

ハルヒ「いや……ん……もうでちゃう……はやく……あっ……ふぅ……」

ハルヒ「んぁ……でちゃったぁ……はぁ……」

ハルヒ「きゃぁ!な、なに!?どこなめようとして……ひゃぁん!!」

ハルヒ「馬鹿馬鹿!!やめなさい!!汚い!!汚いからぁ!!」

ハルヒ「ひぅ……!!」

長門「カット」

ハルヒ「なに?」

長門「今度は恥じらいながらも嬉しそうな声を」

ハルヒ「難しいんだけど……」

朝比奈「どうぞ、お茶です」

朝倉「ありがとう」

ハルヒ「―――ふふ……赤ちゃんまで孕ますの?」

ハルヒ「ばか……んぁ……ふっ……」

ハルヒ「あっ……あっ……」

ハルヒ「うん……きもちいい……きもちいい……ひぁ……」

ハルヒ「もっと……もっと……」

ハルヒ「はぁ……あぁ……んぁ……ひぐぅ……!!」

ハルヒ「あっ……あっ……!いく……!!いくっ……!!」

ハルヒ「んはぁぁぁん!!!」

長門「カット」

ハルヒ「だめなの?」

長門「妊娠しているから、もっと母性あふれる喘ぎを要求する」

ハルヒ「なにそれ……」

朝比奈「すぅ……すぅ……」

朝倉「ワンワン……きゃぅぅん……ちょっと、ちがう……?」

長門「―――カット。完璧」

ハルヒ「はぁ……長かったわ」

朝比奈「お疲れさまです」

ハルヒ「普通のエロゲの三分の一ぐらいのボリュームなのに疲れるわね」

長門「作る側は大変。未読スキップは邪道」

ハルヒ「あれはデータが消えた人のためのものでしょうに」

朝比奈「続きは明日ですか?」

ハルヒ「そうね」

長門「明日は後輩の収録。つまり朝比奈みくるの録音を行う」

朝比奈「わ、わかりました!」

朝倉「じゃあ、もう帰ってもいい?」

ハルヒ「ええ、今日は解散でいいわ」

長門「……」コク

キョン「・・・」

キョン「がはははは!俺様は無敵だ。絶対に負けない。」

翌日

長門「後輩、ノーパン発覚。―――スタート」

朝比奈「ひゃぁ」

朝比奈「風が……」

朝比奈「みられたかな……大丈夫だよね……」

朝比奈「んふぅ……見られてない……あっ……やだ……垂れてきちゃった……」

朝比奈「―――え?」

朝比奈「うそ……みられたの……」

朝比奈「やだ……ぁん!」

朝比奈「わたしったら……余計に興奮してきちゃった……」

長門「カット」

朝比奈「ど、どうですか?」

長門「それでいい」

ハルヒ「むー……」

朝倉「さぁ……もう発情しちゃったのかしらぁ……?」ブツブツ

朝比奈「―――あは……みんなみて……私……今……みんなにオナニーみせてるよ……?」

朝比奈「はぁ……ん、んん……っ、ふぅ、ん……」

朝比奈「どうしよう……すこしでも上を見上げられたら……私……明日から変態会長になっちゃう……んふぅ……」

朝比奈「指が止まらない……とまらない……んぅ……ふ、ぁ……あ、はぁ……んっ……」

朝比奈「みてみて……わた、し……すごく……エッチな会長……なのぉ……はぁ……あ、ああ……ぁ……」

朝比奈「ふぁ……いく……いくいく……あぁ……みんなにいくとこ……みられりゅぅぅ……!!」

長門「カット」

朝比奈「どどど、どうでした?」

長門「素晴らしい」

朝比奈「ど、どうも」

ハルヒ「すごいわね……練習してきたの?」

朝比奈「す、すこしだけ」

朝倉「……」ブツブツ

朝比奈「―――では、みなさんに連絡しておくことがあります」

朝比奈「まず……ん……こんどのぉ、行事ですが……」

朝比奈「く……文化委員、が……担当します」

朝比奈「それから……くっ……清掃の日は美、化委員をちゅ、ぁ……中心に……動いてもらい、ます」

朝比奈「い、じょうで……せいとかいからの連絡事項を終わります」

朝比奈「ひぁぁ!!!」

朝比奈「あ……だめ……でちゃう……だめだめ……でちゃう……あっ……!!」

長門「カット」

朝比奈「ふぅー」

長門「少し休憩」

ハルヒ「みくるちゃん、こういう仕事に向いてるんじゃない?」

朝比奈「そ、そんな……」

長門「才能あり」

朝比奈「や、やめてください」

朝倉「……」ブツブツ

まじで休憩

朝比奈「―――ごめんんさい……ごめんなさい……」

朝比奈「わたし……これぐらいしか……できないけど……」

朝比奈「好きです……先輩……大好き……」

朝比奈「おおきぃ……入るかな?」

朝比奈「ふふ……先輩のなら……」

朝比奈「んぅぅ……あぁ……せ、んぱ……イっ……!!」

朝比奈「は、い……平気……です……そのまま……で……」

朝比奈「あっ……んっ……イッ……!!」

朝比奈「は、い……だして……いいです……わたしのなかに……!!」

朝比奈「あぃ……!!ふっ……!!」

長門「カット」

朝比奈「はぁ……」

ハルヒ「お疲れ様」

長門「あと一つで終わり」

朝比奈「はい!」

朝比奈「―――ほら、おきてくださーい」

朝比奈「んふ……ふっ……おきないと……このままいれちゃいますよ?」

朝比奈「んぁ!?」

朝比奈「せ、んぱい……そんなにつきあげないで……もう……朝から元気なんですから」

朝比奈「そ、それは……ふぁ……んっ……んっ……!!」

朝比奈「イクっ……!!あぁ!!」

朝比奈「はぁ……はぁ……お仕事……がんばってください……」

朝比奈「旦那様……」

長門「カット」

朝比奈「できましたぁ」

ハルヒ「名演技だったわ」

朝比奈「いえ」

長門「では、明日は朝倉涼子の収録を行う」

朝比奈「がんばってください」

朝倉「え、ええ!」

翌日

長門「犬との交尾から―――スタート」

朝倉「ジョン!ジョン!!あぁ!!もっと!!もっと!!!」

朝倉「あ……ふ……!!!」

朝倉「いいわよ……そう……そうよ……ジョン……」

朝倉「ふぁぁ!!」

朝倉「ジョンのおちんちんが……中で膨らんでる……!!」

朝倉「いくのね?!ジョン……いいよ……だして!!」

朝倉「くぅぅぅ……!!!」

朝倉「はぁ……はぁ……」

長門「カット。駄目」

朝倉「え?!」

長門「お嬢様は既に何度もジョンとしている。もっと慣れている感じで。貴女の声は全体的に固い」

朝倉「だって……そもそも経験したこともないし……」

朝倉「―――ほら、みてよ。ジョンの精液がこんなにも溢れてきてる」

朝倉「あ……なんだ……我慢できなくなったの?」

朝倉「ふふ、いいよ?でも、あなたはこっちね?」

朝倉「あなたの童貞は私のお尻でもらってあげる」

朝倉「ほら。はやく……」

朝倉「そう……ゆっくり……んっ……」

朝倉「はぁ……んっ……ど、う?おしりのあな……きもちいい?」

朝倉「って……きくまでも……あっ……は……ない、か……ぁ……」

朝倉「いいよ……中にだしなよ……全部……うけとめて……んぁぁ!!!あつぃ……!!」

朝倉「はぁ……はぁ……おまんこからもおしりからも……精液があふれてきたぁ……」

長門「カット」

朝倉「……」

長門「お尻でしているのだから、もう少し苦しそうに」

朝倉「うぅ……」

朝倉「―――ごしゅじんさまぁ……みてください……おしっこ、うまくできるようになりましたよぉ」

朝倉「ふぁ……きもちぃ……」

朝倉「はっ……はっ……ご主人様ぁ……わんわん……」

朝倉「きゃぅぅ!!」

朝倉「わん!ワン!!」

長門「カット。もっと犬っぽく」

朝倉「えぇ……」

―――数十分後

朝倉「ふふ……情けないわ。ほら……もっと出るでしょ?はやくだしなさいよ、犬のくせに!!」

朝倉「ほらほらほら!!」

朝倉「汚い……本当に汚いわ……」

長門「カット。演技が雑。それでは抜けない」

朝倉「はぁ……」フラッ

カチ

朝倉「―――このアナルをほじくってあげるわ」

文芸部室

鶴屋「だからさ、ここはこうで」

キョン「そうですか?」

スピーカー『ほらぁ!もういくんでしょ!!精液ぶちまけて無様に!!』

キョン「?!」

鶴屋「おぉ!?」

キョン「これは……!?」

スピーカー『あ、ちょっとスイッチはいってる!!切って!!』

スピーカー『え?え―――』

キョン「……」

鶴屋「だ、だいじょうぶっさ……」

キョン「……いや、無理でしょう」

翌日

ハルヒ「えー、結論からいいまして。エロゲ製作は頓挫しました」

鶴屋「……」

長門「……」

キョン「……」

ハルヒ「ごめんね」

キョン「朝倉は?」

ハルヒ「私たちと一緒で謹慎処分」

キョン「そうか」

鶴屋「長門っちも災難だったね」

長門「いい」

ハルヒ「まぁ、またこの件に関しては連絡するわ」

キョン「わかった。待ってる」

ハルヒ「うん。またね」

自宅

ハルヒ「はぁー……」

ハルヒ「上手くいかないものねえ……」

ハルヒ「エロゲ……」

ハルヒ「……」

ビリリリリ

ハルヒ「……はい?」

朝倉『もしもし?』

ハルヒ「どうかした?」

朝倉『ごめんなさい……私がスイッチを押してしまったばかりに』

ハルヒ「いいっていいって。それより優等生を謹慎にさせちゃった私のほうが―――」

朝倉『あの……最後までやりましょう』

ハルヒ「え……?」

朝倉『折角、練習したのにこのまま終わるのは嫌だから』

ハルヒ「朝倉さん……!!」

貸しスタジオ

ハルヒ「おー!!」

朝倉「なんとか二日、借りれたわ」

長門「ここならよりクリアな声が撮れる」

キョン「本当にいいのか?朝倉が全額負担なんて……」

朝倉「せめてもの償いに、ね?」

鶴屋「さ、時間がもったいない!!さっさとやるにょろよ!!」

ハルヒ「そうね!!早く済ませましょう!!朝倉さん!準備はいい!?」

朝倉「いつでも!!」

ハルヒ「有希!!」

長門「では、シーン89から―――スタート」

朝倉「―――んほぉぉぉ!!!!いぎゅぅぅぅ!!!!!」

ちょっと離れる

―――それから数週間が経過した。

あの声の主が朝倉涼子であると学校の生徒一人残らず耳に入ったようで、朝倉は未だに後ろ指を差されている。

また、ハルヒに関わったためか根も葉もない話が飛び交っているようではある。

そのことについて朝倉は……。

朝倉「進級には影響ないみたいだし、友人はキョン君がいるから平気よ?」

キョン「いいのかよ」

朝倉「確かに無理やり連れて行かれたけど、面白かったのもまた事実。スイッチ押しちゃったのは私のミス」

キョン「朝倉……」

朝倉「だから、悪いのは私」

キョン「……そうか」

朝倉「そう」

キョン「……」

朝倉「……なに?」

―――改めて見た朝倉の顔は、達成感に満ち溢れているようだった。

それは俺も一緒だろう。何故なら今朝、ハルヒからゲーム完成の一報を聞いたからである。

文芸部室

ハルヒ「できたぁー!!!」バーン

キョン「やったな」

ハルヒ「ついにマスターアップよ!!」

長門「今度のコミケに出展する」

鶴屋「いいねいいね」

朝比奈「あぁ……私の恥ずかしい声が……知らない人にきかれる……」

朝倉「はぁ……よかった」

ハルヒ「色々あったけど、なんとか完成できたわ!みんなありがとう!!」

キョン「……」

ハルヒ「じゃあ、キョン」

キョン「え?」

ハルヒ「最初の一枚、あなたにあげるわ」

キョン「いいのか?」

ハルヒ「プレイして感想きかせてよね!!」

―――自宅にもどった俺は逸る気持ちを抑えつつ、PCの前に座る。

DVDROMをPCに入れる。読み込むまでの間がとても長く感じた。

画面に現れたインストール画面。何も考えず、インストールを行う。

ハルヒの声で『School 14Days』と読まれたあと、タイトルが浮かび上がる。

共通ルートをなんとなく読み飛ばし、そしてルートを決める選択肢が現れる。

俺は迷わずボーイッシュなお嬢様を選んだ。

『こんにちは』

間違いなく稚拙な朝倉の声だった。それだけで今の俺は興奮できた。

俺は反り返るほどの肉棒を出し、精一杯こすった。

『私、犬が好きなの』

まだ二言目だったが、俺は果てた。朝倉の妖美な声質が俺の欲望をまた膨らませる。

今日はあと何度出すことができるのか、それはわからない。けれど、朝倉の声がする度に抜こうと思う。

そして明日言おう。―――朝倉が一番だということを……。



END

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