和「なかなかの偶然ですね」キョン古泉みくる「も、もう勘弁して……」 (37)



キョン(ハルヒ達と出逢って1年が過ぎた、この1年は色々あったがまぁなんとか大惨事にはならずには済んだと思う。このまま平和な学校生活が続けばいいな、と俺は淡い期待をしていのだがその期待はすぐに時空の彼方に消え去っちまった…そう、他でもないハルヒと…あの新入部員によって)

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バンッ
ハルヒ「待たせたわね!!」

???「あ、あの何なんですか」

キョン「別に待っとらんが、なんだその子は?」

ハルヒ「よくぞ聞いてくれたわね!我が部に新しく入る速戦力の新入部員!!原村和ちゃんよ!!」

和「え、あの私まだ入るとは言って…」

ハルヒ「この子はなんと中学の時に麻雀の全国大会で優勝してるの、優勝よ優勝!キョンあんたには1000000回くらい生まれ変わっても優勝なんて無理ね」

キョン「確かに俺には何かで全国優勝なんて無理そうだが、お前はそれだけの理由でこの、えっと…原村さん?をこんな部に入部されようって言うのか?」

ハルヒ「もちろんそれだけの理由じゃないわ」

キョン「ほう?じゃぁ他の理由を言ってみろよ」

ハルヒ「みなさいよ!このダイナマイトグラマラスバストを!私はこの胸を見た瞬間に体に電撃が走ったわ、そして神からの声が聞こえたの『この子を我がSOS団に入れよう』ってね!!」

キョン(その言葉絶対自分で言ってるじゃねーか…)



みくる「あ、あのーとりあえずお茶でもどうぞ」

ハルヒ「みくるちゃんも平和ボケしてる場合じゃないわよ!」

みくる「ふぇ!あの、私…平和ボケなんか」

ハルヒ「いいえそんな事はないわ最近のみくるちゃんはそのエロボディに胡座をかいて完全に平和ボケしてるわ!!今後は原村さんに負けないようにその体に磨きをかけなさい!!」

みくる「え、ええぇー」

古泉「騒がしい所で申し訳ありません原村さん。僕は古泉一樹と申しますどうぞよろしくお願いします」

和「あ、はい。お願いします」

キョン「あぁ、俺の名前はーー

ハルヒ「こいつはキョン!あっちで本読んでる子は有希よ!」

長門「……長門有希」

和「あの、それでここは何という名前で何をする部活なんですか?」

ハルヒ「よくぞ聞いてくれたわね!我が部の名は…SOS団よ!!!」

和「つまりこの部は不思議な事を探すのが目的という事でいいですか?」

ハルヒ「まぁそうね、世の中の不思議を探したりするのが大きな目標の1つよ。そして私達は宇宙人未来人超能力者を探して一緒に遊ぶのよ!!!」

キョン(とっくにその目標は達成してる思うがな)

和「なるほど…」

キョン(さすがに引いちまったか?まぁこの部に関わるのは俺達だけで充分だからこのまま帰ってくれれば…)

和「ありえませんね、そんなオカルト」

キョン古泉みくる「!!!!」

ハルヒ「和ちゃん…い、今なんて言ったのよ」

和「宇宙人だとか未来人だとか超能力者とか不思議な事とか、そんなオカルトはありえないと言ったのです」

ハルヒ「な…!いるわよ!!宇宙人も未来人も超能力者もいるわよ!!ね、有希!!」

長門「……」チラ

キョン(何も言うなよ長門…)

長門「……さぁ」

ハルヒ「みくるちゃん!!」

みくる「えーとぉー…ど、どうなんでしょー…」

ハルヒ「古泉くん!!」

古泉「ど、何処かにはいるんじゃないでしょうか…」

ハルヒ「キョン!!」

キョン「出来ればいないでほしいがな」

ハルヒ「あんた達!それでもSOS団の団員なの!!」

古泉「涼宮さん、少し落ち着いて下さい」

ハルヒ「いるわよ!!宇宙人も未来人も超能力者もいるし不思議な事もあるわよ!!」

和「例えばどんな不思議があるって言うんですか?」

ハルヒ「そ…そうね、例えば校庭にいきなりゴルフボールくらいの雹が山のように降ってきたり…」


       ド
      ドドド
     ドドドドド
    ドドドドドドド
   ドドドドドドドドド
 ドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

キョン「んな…!」

キョン(けたたましい音に気付き外を見ると目の前を覆い尽くすように雹が降っていた……そして、それが止んだと思うと校庭に10mくらいの雹の山が出来ていた)

キョン「なん…だと…」

みくる「ひゅ、ひょぇえー…」

古泉「おやおや、困りましたね」

長門「…」

ハルヒ「ほ、ほらみなさい!和ちゃん!!やっぱり不思議はあったじゃない!!!」

和「これは…」

ハルヒ「ね!世の中には他にも不思議な事がいっぱいあるわ!その不思議をあたし達と一緒に探しましょ!!」

和「いえ、確かに驚きましたがこれはただの異常気象です。不思議でも何でもありません」

キョン(その後も色々な事があった。タネも仕掛けもないのに部室のあらゆる所から鳩が飛び出したり)

鳩出現時

みくる「ふゅふぇえー」

ハルヒ「みて!和ちゃん!鳩よ鳩!!」

和「手品ですね」

キョン(写真を撮れば必ず心霊写真が撮れたり)

心霊写真撮影時

みくる「きゅるきょえー」

ハルヒ「心霊写真よ和ちゃん!!」

和「撮影方法に問題があったのでしょう」

キョン(部室にプラズマが発生したり)

プラズマ発生時

みくる「じゅりゃじゅるぇえー」

ハルヒ「謎の光よ!これは不思議でしょ和ちゃん!!」

和「太陽の光が屈折でもしたのでしょう」

キョン(パソコンが空を飛んだりした…が)

パソコン飛行時

みくる「ほゅひゅほぉおえー」

ハルヒ「和ちゃん見た!?パソコンが空を飛んでたわよ!!」

和「集団錯覚でしょうか?思春期にはよくあるらしいですね」

キョン(原村さんはその全てを否定し、俺と古泉はハルヒをなだめるのに苦労した。その後ハルヒは10回連続で神経衰弱をパーフェクトで揃えてみせたりもしたが…)

ハルヒ「ど、どうよ和ちゃん…10回連続で完璧に揃えるなんて不可能よ、これは不思議だと認めざるを得ないじゃないから?」

和「なるほど…」

ハルヒ「ね?ね?不思議でしょ??」

和「なかなかの偶然ですね」

キョン古泉みくる「も、もう勘弁して…」

ハルヒ「くぅー、次こそ和ちゃんが認めるような不思議が起きないかしら」

和「ですから不思議とかそんなオカルトありえません」

キョン(一体次は何が起こるのか、俺と古泉は渋い顔をし朝比奈さんは恐怖で顔を歪めていた、だが)

長門「…」バタン

ハルヒ「ん、じゃぁ今日はここまでにしましょ!」

キョン(長門が本を閉じたら活動終了最近はそんな風になっていた。よくやったぞ長門、だがどうせならパソコンが空中遊泳する前にその行為をして欲しかったぜ長門…)

ハルヒ「じゃ、あたし帰るわね!明日はいつもの時間に駅前集合、遅れたら私刑の上に死刑だからね」

和「では私も帰らせて頂きますね」

ハルヒ「なら和ちゃん一緒に帰りましょ!帰り道こそきっと不思議でいっぱいよ!!」

和「ですからそんなオカルトは…」

ハルヒ「いいからいいから!帰りましょ!!」

キョン「…」

みくる「…」

古泉「…」

長門「…」

キョンみくる「はぁ…」

古泉「いやいや困った事態になりましたね」

キョン「そう思ってんならもっと困った顔をしろ」

キョン(まぁさっきのお前は中々オモシロイ顔をしてたがな)

みくる「ふぇーん…キョンくぅーんどうしましょぉ」

キョン「なんだかどうしようもなさそうですけどね」

古泉「ですがこのままにしておく訳にはいきません。このままでは、鳩だけでは事足りずその内に龍でも出てきそうです」

キョン「それは勘弁してほしいな」

長門「問題はそれだけでは無い」

キョン「なに、どういう事だ長門」

長門「今までの彼女は、自らが起こした現象を知覚する事は稀であった。だが今回は雹、鳩、幽霊、プラズマ、パソコン、神経衰弱、その全てを自ら知覚している」

キョン(確かにそうだ、春先に俺とハルヒが閉鎖空間に閉じ込められた時の事はあいつは夢とでも思ってるだろうし、他の事もほとんど長門や古泉がハルヒが気付く前に処理してくれた。ハルヒが自分の目で見たのはそれこそ映画撮影の時の狂い桜くらいじゃないか?もしこのままの状況が続いたらもしかしたらハルヒは…)

古泉「つまり…このままでは涼宮さん自身が自ら不思議現象を起こしていると気付くかもしれない。という事ですか?」

長門「そう」

みくる「それは困りますぅ」

キョン「確かに困るかもしれませんがどうします?何か具体策でもないですか?」

古泉「そうですね…」

長門「…」

みくる「あ、あのー原村さんを説得して涼宮さんに不思議はあるって言ってもらうのはどうでしょう?」

古泉「それはどうでしょうか、ここまでオカルトを否定していた原村さんが不思議を肯定すれば、涼宮さんが不思議はあると確信してしまうかもしれません。それは我々にとっては好ましく無いはずです」

キョン「なら古泉お前にはなにかいい案でもあるのか?」

古泉「こういうのはどうでしょう?涼宮さんを後ろから抱きしめ耳元であぁいるぁぶぅゅーを囁くと言うのは」

キョン「それはもう聞き飽きた。もっと真面目に考えろ」

古泉「僕は真面目に考えたらつもりなんですが」

キョン「くそっ、なにかいい案は無いのか…」

長門「ある」

キョン「なに!本当か長門!!」

長門「あなたにした時と同じ。涼宮ハルヒ及び我々の正体を明かし原村和に協力を求める」

キョン「それは…俺はいい案だと思うがお前達はどうなんだ?」

みくる「え、えーとぉ…私はその、確認を取ってみないと…」

古泉「僕も個人的には賛成ですが、やはり僕の一存で決めるには大きすぎる問題ですね」

長門「私は構わない」

キョン「そりゃお前は提案者なんだからそうだろうよ」

キョン「でも原村さんにそれを教えたとしても信じるか?」

古泉「確かにそうですね…なんせパソコンが飛んだ時ですら錯覚で済ましてしまいましたから…」

長門「大丈夫」

キョン「長門?」

長門「私に任せて」

キョン(そう言った長門の顔は、未だかつて無いほど自信と希望に満ち溢れていた!!……気がする)

次の日

ハルヒ「遅い!罰金!!」

キョン(案の定と言うかなんと言うかやはり最後に着いたのは俺だった。おかしい…まだ約束の30分も前のはずだ。いつものメンバーはともかく原村さんまで居やがるのは何故だ…次は1時間は早く来てやろう。というか原村さんちゃんと来てくれたんだな)

みくる「キョンくん今日は早かったですね」

キョン「あなたの為に空を飛ぶ勢いで来ました」

ハルヒ「なに馬鹿言ってんのよ」

キョン(その後俺達はいつもの様に喫茶店に寄りくじ引きで組み合わせを決めた。喫茶店の代金が俺持ちだったのは言うまでも無い事だが、やはり一人増えると金額が増すな)

ハルヒ「うーん、この組み合わせかぁ…」

ハルヒ、古泉、みくる

キョン、長門、和

キョン(ハルヒと原村さんが離れたのはラッキーだな、町中であの現象を起こされたらたまったもんじゃない)

ハルヒ「むー…」

キョン「ん?なんか不満そうだなお前」

ハルヒ「そりゃそうよ!和ちゃんと違う組なんだもん」

キョン「なるほどね」

ハルヒ「いーいキョン!美少女2人に挟まれてるからってサボっちゃダメよ!!責任持って和ちゃんに不思議を提供しなさい」

キョン「はいよ」

ハルヒ「じゃ古泉くん!みくるちゃん!行くわよ」

古泉「ではまた後ほど」

みくる「涼宮さーん、まってくださぁい」

キョン「古泉、そっちは任せたぞー」

古泉「お任せくださーい」


キョン(さて、と)

キョン「じゃぁ俺達も行くとするか」

長門「…」コクン

和「そうですね」

キョン(にしても何処に行くか…原村さんもいるし図書館って訳には行かないよな)

キョン「原村さんは何処か行きたい所はーーってあれ?原村さん?長門?」

和「あ、あのーこっちです」

キョン(声がした方を向くと長門と原村さんは駅前で突っ立ってる俺を置いて数メートル先を歩いていた)

キョン「お、おいちょっと待て何処か行く宛でもあるのか?」

和「すいません…長門さんが突然歩き出してしまったので」

長門「…」テクテク

キョン「おい長門、何処に行くつもりだ?」

長門「大丈夫」

キョン「大丈夫って言われてもな…」

長門「付いて来て」

キョン「いやだから何処にだな…」

和「あ、あの…とりあえず付いて行ってみてはどうでしょう?」

キョン「まぁ俺は別にいいんだが…」

キョン(それにしても長門…いったい何処に行くつもりなんだ)

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