さやか「奇跡も魔法もあるんだよ」上条「そげぶ」(193)

―――夕刻

上条「ただいま~インデックス~」カタン

上条「っていないのか? またふらりとどっか行きやがって…」

上条(…まあ腹が減ったら帰ってくるだろ。今のうちに晩御飯の支度を…)

 サアアアアアア

??「お帰り、上条当麻。君が帰ってくるのをずっと待っていたよ」スタッ

上条「ん?」

上条「…えーと、単刀直入に聞きますけど、どちら様でしょうか?」(ため息)

QB「あれ? 僕を見てもあまり驚いていないようだね」

上条「まあ、怪しげな連中に出くわすのはほとんど日常茶飯事だからな」ヤレヤレ

上条「で、お前は何者なんだ?」

QB「はじめましてと言っておくよ。僕の名前はキュゥべぇ」

上条「見たところ人語を話す猫ともネズミとも言えない謎の生き物って感じだな」

上条「どっかの魔術師の使い魔か何かか?」

QB「僕を魔女の使い魔扱いとは聞き捨てならないね」

上条「魔女?」

QB「それは置いといて、今から君に与えられた使命について、簡潔に説明させてもらうよ」

上条「使命?」

QB「そう、君は選ばれたんだよ」

QB「これから学園都市に召喚される5人の魔法少女の各パートナーのうちの、一人としてね」

上条「召喚? 魔法少女? パートナー? …何のことだかさっぱりなんだが」

QB「あまり時間がないので簡単に説明するよ」

QB「これから、この学園都市を舞台に、魔法少女たちが闘いを繰り広げる」

QB「そして、勝ち残った一人だけは、どんな願いでも叶えることができる聖杯を手に入れることができるんだ」

QB「ただし彼女たちは皆過去の存在。依り代がなければ現在での顕現は不可能」

QB「そこで、各自に一人ずつ、パートナーが選定されたんだ」

上条「うるせぇ」(右手ビンタ)

QB「ふべらっ」(爆砕)

QB「『特殊な能力の持ち主』であることを条件にね」

上条「おい、ちょっと待てよ!」

上条「上条さんはレベル0の無能力者なんですが…」

上条(いや、待てよ…ひょっとしてこの右手の…)

QB「そして君は、そのパートナーの一人として選ばれた」

QB「もうじき君のもとに魔法少女の一人が現れるだろう」

QB「彼女たちには君が住む世界や闘いについての基本的な知識が与えられているよ」

QB「詳しいことは彼女に聞けばいい」

上条「なあ、ちょっと待」

QB「勿論無償とは言わないさ」

QB「君とタッグを組んだ魔法少女が勝ち残れば、君の願いも叶えてもらえるよ」

上条「いや、そんなことはいいからさ」

上条「その、5人の魔法少女たちはさ、願いをかなえて欲しいがために死に物狂いで闘うっていうのか?」

上条「その子たちは、そんなことに納得してるのか?」

QB「…………。それは、彼女たちに聞いた方が早いんじゃないかな」

QB「それからだけど。君にパートナーになることを拒否する権利はないよ」

QB「君の首筋のあたりを見てごらん」

上条「ん? 何だこりゃ」

QB「それは『魔女の口づけ』と呼ばれるものだ」

QB「本来は魔女にターゲットにされた人間に現れる印だけど」

QB「今回は僕がパートナーに選ばれた各人に施したものだ」

B「君はこれから絶望や呪いによる災禍に見舞われることになる」

QB「それをまぬかれるには、魔法少女と協力せざるを得なくなるよ」

上条「ふ~ん」ピトッ(右手で触れる)シュウン

QB「!! 『口づけ』が消えた!? そ、そんな馬鹿な!?」

上条「俺は普通の学生だけどさ。この右手だけは普通じゃないんだ」

上条「この右手はあらゆる異能の力を打ち消しちまうんだよ」

上条「それこそ神の奇跡さえな」

上条「おかげで幸運まで打ち消しちまって不幸な人生を送ることになってるけどな」ハァ

QB「なるほど。その右手こそが君の『特異な能力』の源ということか」

 ドサッ(ベランダに何かが降ってきた音)

上条「!? 何だ?」

QB「どうやら来たようだね」

さや「…ここが、学園都市…?」キョロキョロ

さや「あたし、本当に生き返ったんだ…」

さや「って!? なんでこんなとこに干されてるわけ!?」

QB「君は自ら呪縛を打ち消した」

QB「もはや僕は君が彼女のパートナーになるのを強要することはできない」

QB「これからどうするかは君自身の判断に任せるよ」

QB「それじゃあ僕はこれで」タッ

上条(…消えちまったか)

上条(自分で判断しろって言われてもな…。ここまで話聞いちまったらなあ…)

ガラッ(ベランダへ)

上条「あ、…どうも。魔法少女さんでいらっしゃいますか?」

さや「え? あ、ああ~、あたしのパートナーって人ですか?」

上条(デジャビュな光景だ…)

上条(しかし、なんというか…確かに魔法少女っぽいな、服装が)

上条「えーと、ここじゃ何だからとりあえずウチ入ります?」

上条「お茶でも淹れるんで」

さや「あ、はい…お邪魔しま~す」

―――
上条「なるほどな。魔法少女とか、魔女とかそっちの世界の話は大体分かったよ」

さや「案外すんなり受け入れられるんすね…突拍子もないことばっかなのに…」

上条「必要悪の協会だとかネセサリウスだとかで、いろんな魔術師と関わり持っちまったからな」

上条「その辺のことは聞いてないのか?」

さや「魔術…ですか~」

さや「あたしが聞いてるのは、ココには人工的に開発した能力者がいるとかそういうことだけですね」

上条「まあ魔術師はここじゃ異端だからな」

上条「ところでさ、5人の魔法少女が闘い合うって話だけど…心当たりがあるんだな」

さや「たぶん、あのメンバーかなって…」

さや「QBが現れたってことは、きっとあいつ何か企んでるんだろうし…!」

さや「聖杯っていうのにも何か裏があるんじゃないかって…!」

さや「それに、まどか達と闘えなんて、そんなの…!?」グッ

上条「決めたよ、俺はあんたに協力するッ!」

さや「え、でも…! あたしたちに関わっちゃったら、あんたの身が危ないよ!?」

上条「心配すんなって。危険には慣れっこだからな」

上条「いざというときは『幻想殺し』を使えばなんとかなるはずだ」

上条「それに、ここまで話を聞いちゃってもう後戻りなんて出来ねえよ」

上条「友達と闘うことになるとしても、それが避けれないって言うならとにかく前に突き進もうぜ」

上条「…で、そん中でさ。探そうぜ、どうやったら皆が最後に笑えるようになるかを」

上条「そういうハッピーエンドってやつをさ…ッ!!」

さや「…わかったよ」

さや「ありがとう」ニコッ

上条「よろしくな、さやか」

さやか「う、うん。よろしく……あっ!?」

上条「おいおい、そんなに緊張するなって。アクセサリーの宝石落としたぞ」バキィン


さやか「」

上条「……あ、あれ?宝石砕けちまった……
わ、悪い!さやか!!……さやか?」

さやか「」

上条「……死んでる」

上条「あ、…そういやまだ名前聞いてなかったな」

さや「そうだったね。あたしは美樹さやか! よろしく」

上条「美樹っていうのか、よろしくな。俺は上条当麻ってんだ」

さや「えっ!? か、上条…!?」ポカーン

上条「? どうかしたか?」

さや「いや、その…さ」

さや「…同じ名前でも全然性格違うなって」

上条「?」

さや「あ、ううん、こっちの話っ」タジ

 ガタッ

イン「ただいま、とうま~」

上条「イ、インデックス!?」

さや「え、誰?」

イン「スフィンクスがおなかペコペコだって~早くごは…って~!!?」

イン「またとうまが知らない女の子を連れ込んで…!?」

イン「しかも魔法少女っぽいコスプレまでさせて…!?」

上条「ち、違うんだインデックス!! これには深~いわけが…ッ!!」

イン「問答無用っ!!」バッ ガブッ

上条「不幸だああああああああああああああああああああああああああああ」



―――街中

滝壺「ねぇさくら、なんで食べてばかりいるの?」

杏子「何でって言われてもな…食べたいから食べるんだよ」パリッ
(※私服)

滝壺「……おいしい?」

杏子「え? ま、まあ…まずくはないけどさ」

滝壺「……よかった」ニコッ

杏子(何か、調子狂うな…)


―――物陰

浜面(おいおい…)チラッ

浜面(滝壺が戻って来ないからパシられついでに探してたら…)

浜面(見つかったはいいが、隣にいる赤い髪の女の子は誰だ…?)

浜面(中学生くらいか? …いつも絹旗見慣れてるせいか大きく見えるが…)

杏子「オイ」タッ

浜面「ひっ!?」ビクッ

杏子「さっきからお前、あたしらのことつけてるだろ! 敵か?」

浜面「敵っ!? んなわけあるか!」

杏子「じゃあ理后のストーカーか何かか?」

浜面「断じて違う!!」

滝壺「あ、はまづら」

杏子「! 知り合いか?」

滝壺「はまづらはねえ…」

浜面「ま、待って! 自分で説明する…させてください…!」

―――

杏子「何だよ~そういうことかよ」クスクス

滝壺「はまづらは恥ずかしがり屋さんだね」

浜面「知らない奴と一緒だったから警戒してたんだよ…」

浜面「と、とにかくだ」

浜面「滝壺がその魔法少女の闘いとやらに巻き込まれるって言うなら」

浜面「俺も、巻き込まれてやるからな…!」キリッ

滝壺「……かっこいいよ、はまづら」

浜面「そ、…そうか?」テレ

杏子「忠告しとくけどさ」

杏子「…いろんな意味で、厳しい闘いになると思う」

杏子「それにあんた、無能力者なんだろ?」

浜面「覚悟の上だよ」キッ

杏子「――そんな目向けられちゃあ…断れねえよ」スッ

浜面「?」

杏子「あんたとも、お近づきのしるしってことでさ」

杏子「食うかい?」つポッキー

浜面「あ、えっと…///」

滝壺「……はまづら照れてる?」

浜面「照れておりません…!」

浜面「い…一応、一本もらっとくよ」スッ パリッ

滝壺「はまづらかわいい」クスッ

杏子「分かりやすいな~」クスッ

浜面「う、うるさい…」プイッ

杏子(こんな幸せそうな人たちを巻き込んじまうのかよ…あたしは)

―――物陰

麦野「2人とも出てったきり帰って来ねえから愛引きかと思ったら」

絹旗「超知らない人含めて超さんぴーですか。浜面超コロスぅ♪」

麦野「どっちにしろ今日は仕事がなくてヒマだからね。あいつらを追うよ」

絹旗「超ストーカーですか! 超面白そうです!」

―――

マミ「…5人の魔法少女」

マミ「すごく、嫌な予感がするわ」

マミ「いいえ、きっと…そういうことになるんでしょうね」

マミ「鹿目さん達4人とともに、聖杯というものを手に入れるために闘わされる」

マミ「…そういう運命」

マミ「どうして、こんなことに…」グスッ

マミ「ひどすぎるわ、そんなの」

マミ「私は嫌よ、そんなこと」

マミ「私は……………………」



垣根「…言いたいことはそれで全部か?」

マミ「…」

垣根「アンタが闘いたくないってんなら、別に構わないぜ」

垣根「俺が全員片づけてやるよ」

垣根「俺の能力の前では常識は通用しねえからな」

マミ「そんな…それじゃ、皆が…!」

垣根「…その聖杯っつーのは、どんな願いでも叶えてくれんだろ?」

マミ「え、ええ」

垣根「アンタの願いと俺の願いで、2つ」

垣根「俺にはもう願いなんざねーからよ、あんたのために願ってやるよ」

垣根(…最先端の医療技術ってやつで、結局体は元通りになったしな)

垣根「この闘いそのものを無かったことにする、とかな」

マミ「ええっ!? それじゃ、あなたが闘うメリットなんて何も…」

垣根「ただの、気まぐれだ。…いつ気が変わるか知れねえぞ」

マミ「あなた、…いい人ですね」

垣根「俺がか? …よせよ」

マミ「あなたがそういうつもりなら、私は闘うわ…!」

マミ「それがどんなに辛いことであっても」キッ

垣根「そうか。じゃあ俺は『未元物質(ダークマター)』でアンタの攻撃を援護してやるよ」

マミ「ええ」コクリ

垣根「ところでひとつ聞いていいか? アンタ自身の願いって何なんだ?」

マミ「それは…」

マミ「………………友達」ポツリ

垣根「へ?」

マミ「あ、ううん…な、何でもないんです。気にしないで」アタフタ

垣根「…」

マミ「――改めて、よろしくお願いします」ペコリ

マミ「…垣根さん」ニコッ

垣根(友達……ねえ)

―――

美琴「要するに、あなたと協力して他の魔法少女とそのパートナーを倒せばいいのね」

ほむ「…そういうことになる」(※制服)

美琴「ま、私もひと暴れしたい気分だったトコだし、丁度いいわ」パリパリ

ほむ「遊び半分での参戦は推奨できないわね」

ほむ「正直いうと、私はあなたが足手まといになるんじゃないかって心配しているわ」

美琴「はァ!? 誰が足手まといですって!?」キッ

美琴「言っとくけど私は学園都市に7人しかいない―」

ほむ「―レベル5のひとり、なのね」

美琴「な、なんで知ってんのよ?」

ほむ「基本的な情報は召喚前に知らされている」

ほむ「それに加えて、あなたと接触する前に多少の下調べもしておいたわ」

美琴「へえ~、なかなか手際いいじゃない」

ほむ「7人のレベル5にも明確な序列があるそうね。あなたは第何位なのかしら?」

美琴「…第三位よ」

ほむ「ということは、パートナーの条件である『特殊な能力の持ち主』のうち、」

ほむ「あなた以上の実力を持つ該当者が、少なくとも2人は存在する」

美琴「た、確かにそうだけど、そいつらが選ばれるとは限らないじゃない…!」

ほむ「その2人だけではないわ」

美琴「え?」

ほむ「『特殊な能力』の含蓄が、〔自分だけの現実(パーソナルリアリティ)〕をもとに
発現する能力のみとは限らない、ということよ」

美琴「つ、つまり…」

ほむ「あなたに思い当たる節があるかは分からないけど」

ほむ「…例えば魔術とか、あるいは何にも分類しがたい特異な能力、とかね」

美琴(魔術…)ウ~ン

美琴(あ、そういや、アイツとかはレベル0のくせに私の攻撃が通用しなかったりするわね)ム~

美琴(アイツもひょっとしたら候補になってたり…!?)ポッ

美琴(い、いやまさか…! ないないッ! たった5人だけなんだし)ブンブン

ほむ「何を考えているのかは知らないけど、あなたの実力以上の敵が現れる可能性も十分あるってことよ」

ほむ「魔法少女の相手をするにも、あなたが普段闘っているのとは勝手が違うわ」

ほむ「それでもあなたは闘う気があるのかしら?」

美琴「当ったり前でしょ!」ガシッ(両手をつかむ)

ほむ「えっ」ドキッ

美琴「勝手が違うってのは余所も同じだし」

美琴「だったら、魔法少女とパートナーのコンビネーションの良さが大事になると思うわ」

美琴「暁美さん。あなたの時間操作と私の超電磁砲(レールガン)、」

美琴「上手く使えばあの第一位にだって勝てるんじゃないかって私は思う」キリッ

美琴「だから私は闘うわよ! あなたを信頼してね!」ニッ

ほむ「御坂美琴…あなたって人は…」

ほむ「――ええ、私も信じてみるわ。あなたのことを」

美琴「よっしゃ、それじゃ、戦(イクサ)前の腹ごしらえってことで、なんかおいしいもの食べに行こっか!」クイッ

ほむ「ええっ? そんなことしている場合じゃ…!?」

美琴「せっかく学園都市に来たんだからさ、ちょっとはいい思い出作んなきゃ、勿体ないでしょ!」

美琴「この近くにおいしいパフェのお店があるんだけどさ。そこ行かない?」

美琴「食べながらしましょ、作戦会議! ね」ニコッ

ほむ「……ええ、構わないわ」コクッ

美琴「こっちこっち~」タッタッタッ(ほむらの手を引きつつ)

ほむ(…他の3人はともかくとして)

ほむ(もし、あなたと対峙することになったら、私はどうすればいの…)

ほむ(…まどか…)

ほむ(…それにしてもさっきから妙な視線を感じるわね)ピーン

ほむ(悪意はないようだけど…)

―――物陰

黒子「お姉さま…黒子というモノが あ り な が ら …ッ!!」ギリッ

黒子「街中で見知らぬ女学生を堂々とナンパですって…ッ!!?」ガンッ ガンッ ガンッ

初春「白井さん落ち着いてください~!」ユサユサ

初春「ともかく、あのような制服を指定している学校はこの学区内にはありません」ピッピッ

初春「不法な侵入者かも知れませんね」

初春「風紀委員としても放っておけないかも…」クルッ

初春「ってあれ? 白井さん?」シーン(すでに隣にいなかった)

――――夜・ビルの屋上

一方「――他の三下共はボチボチ動き出してるって言うのによォ」ゴクゴク

一方「オメェはいつまでベソかいてンだァ?」ハァ



まど「私に…闘えっていうの?」グスッ
(※制服)

一方「あのなァ、こっちはわけわかンねェ話を無理やり聞かされた上にな、」

一方「義理もねェのにてめェに協力させられる羽目になってンだ」

一方「その上、当の本人が闘う気がねェときたらよォ…」

一方(…ったく、あの白いのめ)

一方(何度ミンチにしても何処からともなくまた現れやがるンだからな…始末に終えねェぜ)

まど「…ごめんなさい」シュン

一方「別に…オメェだけが悪ィってわけでもねーよ」

まど「………………………」

一方「………………………」

一方「…」ゴソゴソ

一方「飲むか?」つ缶コーヒー(ブラック無糖)

まど「…いらない」

一方(…可愛げのねェ奴だ)チッ

一方「だったらよゥ」

一方「俺が全員まとめてぶちのめしてやるから、オメェは隅っこで隠れて見てろ」

一方「それで問題ねェだろ?」

まど「――嫌だ」ギリッ

一方「あァン?」ギロッ

まど「私はもう、友達が目の前で苦しむ姿を見たくないの…!!」

まど「あなたがとってもとっても強い人だってのは分かるよ…」

まど「でも、お願い…! 誰も傷つけないって約束して………っ!!」

一方「…………」

一方「…分かった。こっちから(ここ強調)は、誰も攻撃しねェ」

一方「それでいいンだろ」

まど「うん。…ありがとうっ!」ニコッ

一方(…初めて笑いやがった)

一方「でもよォ、だったらどうすンだよ? 尻尾ォ巻いて逃げまくるってかァ?」

まど「ううん。…戦うよ!」キッ

一方「はァ!!?」

まど「この因縁を…! この逃れられない運命を打ち破るために、私は戦う…!!」

まど「誰も、傷つけることなく…!!」

一方「お前…」

まど「そのために、あなたの力を借りたいな、…って」

一方(…『魔女の口づけ』とかいうのはベクトル変化であっさり無効化した)

一方(だから俺は、このガキを放ってとっとと帰ることも可能だったンだ)

一方(なのに、結局コイツを放っておけなかった、か)

一方(いつから誰かさンみたいなお人よしになっちまったンかなァ…)

まど「お願いできるかな、アクセラ・レイタさん……っ!!」

一方(…変なとこで区切ンなよ)

一方「勝手に、しやがれ」

まど「ありがとう」スッ




まど「そして、よろしくね! 私、鹿目まどか」ニコッ

―――近郊

土御門「…帰りが遅いと思ったら」

海原「まさかすでに次のミッションの核心に巻き込まれていらっしゃったとは」ニコニコ

結標「…むしろ自分から巻き込まれに行った…というのが正しいんじゃない?」

土御門(…科学サイドのみならず魔術サイドからも特命の依頼が来るとはな)

土御門(そろそろステイルとねーちんが動き出したころかにゃ?)

土御門(今回も頼むぞ…かみやん…!)

―――窓もドアもないビル

アレイ☆「…土足で学園都市を踏み荒らすとは、少々狼藉が過ぎるとは思わないか…」

QB「狼藉とは失礼しちゃうよ。僕は全宇宙にとって有益な行動を、適切な場所において適宜実行しているだけさ」

QB「今回の模擬実験を通して収集されるデータをもとに、今後は本格的に学園都市にも進出させてもらうよ」

アレイ☆「……………………」

QB「能力者といえども、所詮は人間だからね」

QB「彼らがいくらもがいたところで、魔法少女達を運命から救うことはできないよ」

QB「この先にあるのは絶望的な終焉だけなのさ」

アレイ☆「…インキュベーターよ…」

QB「?」

アレイ☆「…この都市(マチ)を、甘く見ていないか?…」ニッ


                         TO BE CONTINUED ?

すいませんそろそろ夜勤なんで・・・
それにこっから先書き出したら荒れそうだし・・・

設定考察等もう一遍勉強してから出直します。それでは

460 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [] 2011/12/14(水) 20:39:07.26 ID:jfmKwq2x0
初春「ま・・・待つでござる!!実は能力者なのでござる」

上条「それは真でおじゃるか?」

初春「御意、上条様の精子の温もりをそのままにできるでござる」

上条「ほほう、それは実に使える能力じゃの。なぜ今まで黙っておった」

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