ヒイロ「けいおん部・・・任務了解」(301)


AC195年

‐戦艦ピースミリオン内‐



デュオ「トロワ!ようやくお待ちかねのブツが届いたぜ」

トロワ「そうか。すまない」

カトル「DVD・・・? 今更新しい任務であるのかい?」

トロワ「いや、地球にいるキャスリンに以前から頼んでいたものだ」

デュオ「へへっ、早速見ようぜ! わざわざDVDプレイヤーも用意したんだぜ」ドン

カトル「一体何がはじるんだい?」

トロワ「・・・けいおんだ」

カトル「けいおん・・・?」


デュオ「いま地球で大流行してるアニメーションだぜ」

カトル「アニメ? トロワ好きなの?」

トロワ「あぁ・・・オペレーション・メテオで地球にいるときに少しだけ見た」

トロワ「けいおん・・・久しぶりだな」

デュオ「早く見ようぜ。時間なくなっちまう」

カトル「ぼ、僕もいいかな?」

デュオ「おう座れ座れ」


五飛「貴様ら!! こんな時間に何をしている!!」

デュオ「お、いいとこにきたな五飛!」


五飛「何をやっているのかと聞いている!!」

デュオ「何って。アニメだよアニメ観賞会」

五飛「アニメ・・・だと?」

五飛「ふざけるな!! 貴様ら今がどういう局面かわかっているのか!」

五飛「ホワイトファングと決戦間近だというのに!!」

トロワ「だからこそ・・・俺達には心の安息が必要なんだ」

デュオ「休むのもパイロットの仕事ってね」

デュオ「ま、嫌ならガンダムでも磨いてろよ」

五飛「・・・・」

トロワ「・・・さぁ、つけるぞ」ワクワク


五飛「ま、まて・・・・それは、おもしろいのか?」


トロワ「五飛。それはお前が決めることだ」

五飛「!」

トロワ「・・・俺は自分の心に従いこれを選んだまでだ」

五飛「・・・・」

デュオ「ま、座れよ」

カトル「邪魔するなら出て行ってください」

五飛「・・・」スチャ

デュオ「で、お前はどうする? ヒイロ」


ヒイロ「・・・・気にするな。俺は興味がない」

デュオ「じゃあはじめっか」

トロワ「・・・・再生開始」



 『わー遅刻遅刻ー!』


デュオ「ちょっと音量あげるぜ」

トロワ「説明しよう。彼女の名は平沢唯。晴れてハイスクールに進学した普通の女子」

カトル「トロワ、静かにしてください」

五飛「・・・・なんだこれは。くだらん」

デュオ「肩の力抜いて見ろよ」

ヒイロ「・・・フッ」




五飛「この間抜けな女が主役とは、これでは戦場で生き延びられん」

ヒイロ「同感だな」

デュオ「まーだうだうだ言ってやがる。ま、俺も初見で結構とまどってるんだけどよ」

トロワ「けいおんの真髄は最初の一話で語り切ることはできない。お前たちはいまから一期を全て」

カトル「静かにしてください!!」

デュオ「お、新しいキャラでてきたぞ」

五飛「!」

ヒイロ「・・・」

トロワ「右が田井中律、左が秋山澪だ」

デュオ「詳しいな」

トロワ「・・・・そうでもない」


五飛「このデコ女は主役か?」

カトル「・・・・」

トロワ「・・・・」

五飛「この女は主役かと聞いている!!」ガバッ!

デュオ「うるせーな座れ・・・」

五飛「答えろ!!」

ヒイロ「五飛」

五飛「なんだ。お前は知っているのか!?」

ヒイロ「邪魔だ。俺の前に立つな。見えない」ギロ

五飛「・・・す、すまん」

デュオ「コイツは怒らしたらこえーぞ」

五飛「フンッ! しばらく様子を伺うことにする・・・」

トロワ「あぁ、それがアニメ鑑賞のセオリーでありマナーだ」

カトル「・・・この金髪の子可愛いですね」

トロワ「隠れヲタなのは…バレバレ愉快……」

ヒイロ「けいおん!1番くじ・・・任務了解」


 『あんまり上手じゃないですね!!』


トロワ「・・・・」

五飛「無礼な女だ。俺なら斬り殺している」

トロワ「これで第一話は視聴終了だ」

カトル「結構面白かったですね!」

トロワ「第一話は顔見せに過ぎない。これからけいおんは加速度的に面白くなっていく」

デュオ「そりゃあ期待できるな」

ヒイロ「・・・」

デュオ「ヒイロはどうだった? お前アニメなんてみたことねーだろ」

ヒイロ「・・・なにも言うことはない。俺はそもそも興味がない」

デュオ「の割には真剣に見てたじゃねーか」

ヒイロ「物珍しいだけだ」

デュオ「へいへい、そういうことにしときましょうかって」

カトル「続きを見ましょう!!」


トロワ「二話は平沢唯がギターを買いに行く話だ」

デュオ「ネタバレはご法度だぜトロワ!」

トロワ「・・・すまない。つい浮かれてしまってな」

カトル「こうやって5人のガンダムパイロットが集まって何かするなんて久しぶりですもんね」

ヒイロ「OZのオペレーションデイブレイク以来だ」

デュオ「ちょうどいいじゃねぇか。どうせこの先一蓮托生だ」

カトル「絆を深めておきましょう」

五飛「ふんっ。くだらん。俺は一人でも戦う」

カトル「そういわずに。せっかつ集まったんですから」

ヒイロ「・・・早くつぎをつけろ。時間が惜しい」

トロワ「わかっている。つけるぞ」



そして約三時間後


デュオ「一気に駆け抜けちまったな」

ヒイロ「これで平沢唯たちの一年も終わりか・・・」

五飛「ついに終わってしまったか・・・」

カトル「ふぅ・・・お疲れ様でした」

トロワ「いや、違う・・・これからだ・・・・」

カトル「まだあるのかい? 綺麗に終わったような気がするけど」

トロワ「けいおんは一期だけで12話+番外編が2話ある」

デュオ「そんなにあんのかよ! こうしちゃいられねぇな!!」

トロワ「それに、ここまでではまだ出ていないキャラがいる!」

ヒイロ「・・・ッ! なに!」ガタッ

五飛「まだ隠し玉がいるというのか」


トロワ「あぁ・・・見ればわかる」ニヤッ


・・・・・・


カトル「二年生になって新入部員を探しているんですね」

五飛「俺はいまだに仕組みがよくわからん」

デュオ「先輩になるってこった。な、ヒイロ?」

ヒイロ「・・・・あぁ」

デュオ「俺たちもリリーナ嬢の学校の世話になったときなんか部活やっときゃよかったなぁ?」

ヒイロ「あぁ」

デュオ「うなづくなよ」

カトル「ヒイロは学校が大好きなんだよね」

トロワ「静かにしろ・・・くるぞ・・・」

デュオ「?」


 梓『ここが・・・けいおん部』


ヒイロ「はっ!」


デュオ「お、やっぱこの子が新入部員か」

カトル「だと思ったよ」

五飛「ふんっ、俺には需要がない」

トロワ「彼女を加え、けいおん部は5人一丸となって数々の困難にたちむかっていく」

カルト「まるで僕達みたいだね!!」

デュオ「・・・そうかぁ?」

ヒイロ「・・・黙れ。まだ終わっていないぞ」


 律『確保ー♪』 Fin



トロワ「・・・どうだ」

五飛「俺にはあのデコ女がいれば十分だ」

カルト「田井中律ちゃん、だよ」

ヒイロ「続きは」

カトル「僕はムギちゃんが気に入りました。とっても上品で素晴らしい女性だとおもいます」
 


デュオ「カトルはいじめっこの姉がたくさんいるもんなぁ」

カトル「うん。そのせいかがさつな女性は少し苦手で」

五飛「貴様! 今何といった!! 田井中律を愚弄するなぁ!」

カトル「別に名指しで誰ががさつだなんていってないよ!!」

ヒイロ「続きは」

デュオ「俺は俄然澪ちゃんだなぁ。やっぱ巨乳のカワイコちゃんはサイコーだぜ」

カトル「なるほど。そういえば僕達はあまりこういう話したことがなかったね」

デュオ「あー、やーだやだ。いままで辛気臭ぇー顔で作戦会議しかしてねぇもんな」

トロワ「そうだ。だからこそいまの俺達にはこういう時間が貴重なんだ」

デュオ「若い男5人。猥談が本来の専売特許だよな」

トロワ「しかし安心した。こうも綺麗に別れてくれるとは思わなかったからな。ちなみに俺は」

ヒイロ「早く続きをつけろ」カチャリ

トロワ「・・・・」

デュオ「お、おちつけよ・・・・」

カトル「ヒイロ・・・銃をおろしてください・・・・」


トロワ「アニメの鑑賞にオートマ銃は不要だ」

ヒイロ「俺達には時間がない」

デュオ「わかったわかった! いますぐつけるから誤ってもトロワの頭ぶちぬくんじゃねーぞ」

五飛「ふん、くだらん茶番だ」

ヒイロ「五飛。お前はまだ気づいていない」

五飛「・・・何?」

ヒイロ「この、中野梓のポテンシャルにな・・・・」

トロワ「・・・さすがに鋭いな」

デュオ「とりあえずつけるぜぇ」

ポチッ

ヒイロ「・・・・」

トロワ「とりあえず、ソレを降ろしてくれないか。これでは俺は気が休まらない」

ヒイロ「・・・・了解」スチャッ

デュオ「ったくよー。これだから血生臭ぇーやつは」

ヒイロ「黙れ。あとOPは飛ばすな」


デュオ「はぁ? OPなんて何回もみただろ」

ヒイロ「黙ってみろ」

五飛「なにを企んでいる」

トロワ(ヒイロ・・・さすがだな・・・)

ヒイロ「ここだ!」

ヒイロ「五飛、一時停止スイッチを押せ」

五飛「なに!?」

ヒイロ「もう一度言う。五飛、一時停止スイッチを押せ」

五飛「・・・貴様」

デュオ「はいはい、とめりゃいいんだろ。ピストルは置いとけ」ポチッ

ヒイロ「・・・・」

デュオ「で、なんなんだ? 散々急かしといてお前から話でもあんのか?」

ヒイロ「・・・遅かったか」

カトル「中野梓ちゃんがOPに追加されてるってことが言いたかったんですよね?」

ヒイロ「あぁ」


デュオ「はぁ?」

ヒイロ「・・・進めろ。時間が惜しい」

カトル「いつスクランブルがかかってもおかしくない情勢だもんね」

ヒイロ「・・・」

デュオ「めんどくせぇなぁコイツは」ピッ

トロワ「この回はおもしろいぞ」

ヒイロ「・・・」

カトル「ヒイロがいつになく真剣だ」

デュオ「しかめっ面っていうんだよこういうのは。こいつ何してるときも表情一つ変えねーで」

ヒイロ「マナーを守れデュオ、カトル」

カトル「ご、ごめん・・・」

デュオ(人のこと言えた口かよ・・・)

カトル(まぁアニメ鑑賞は初めてみたいですし、多めに見てあげようよ)

五飛「くっ・・・・デコ女の映る頻度がまたこれで減るというのか・・・」

トロワ(あずにゃん・・・・くるぞ・・・)



 唯『あだなはあずにゃんで決定だね!』


ヒイロ「!!!」

トロワ「・・・」ニヤッ

カトル「見てよデュオ!トロワが、トロワが笑ってるよ!」

デュオ「ヒイロのやつもありゃ相当ショックうけてるぜ・・・俺にはわかる」

五飛「女とはわからんものだな・・・くだらんあだ名など侮辱でしかない」


ヒイロ「・・・これは」

トロワ「・・・気に入ったか?」

ヒイロ「いや、所詮フィクション世界の出来事。俺には関係ない」

トロワ「そうか。残念だな」

ヒイロ「・・・」

ヒイロ(リリーナ・・・・俺は・・・・俺はッ!!)

唯→ゼロカス(てんす)
律→ナタク(デコ)
澪→ヘビーアームズ(エロ担当、武装ハッチでもくぱぁしてろ)
紬→サンドロック(金髪ボンボン)
梓→デスサイズ(黒いアレそっくり)

だろ



さらに数時間後


デュオ「ついに・・・終わっちまったな・・・寂しくなるぜ・・・」

ヒイロ「・・・」

五飛「・・・・」

トロワ「・・・・」

デュオ「瞬きくらいしろよ!」

カトル「みんな脱力してる・・・さすがに僕も疲れた」

ヒイロ「一つ訪ねたい。トロワ。俺たちの戦いは本当にこれで終わりなのか?」

五飛「あっけない・・・実にあっけない」

カトル「ふたりとも本気になりすぎだよ」

トロワ「朗報だ。実はこのけいおん。まだ27話も残弾がある」

ヒイロ「!!」

デュオ「まじかよ!!」

五飛「まだ俺は・・・戦士でいられるというのか・・・?」


トロワ「さらに二期からは、作画も演出もクオリティが跳ね上がる」

トロワ「どうやら当時大ブレイクしたようで、続編には多額の資金を投入したらしい」

ヒイロ「・・・」

トロワ「そして二期はこの俺ですら未視聴。未踏の地だ」

トロワ「なにが起こるかわからないが、それでも見るか・・・?」スッ

五飛「・・・」ゴクリ

カトル「見ましょう。でもちょっとだけ休憩してから!!」

ヒイロ「カトル、任務続行だ」

カトル「えー!?」

デュオ「おいおいマジかよ。俺たちもう6時間以上アニメみてるぜ」

五飛「キャンキャンとうるさい負け犬は去れ。うろつかれると戦いの邪魔だ」

カトル「僕らもムギちゃんたちみたいにお茶しましょうよ」

デュオ「そうそう! ぶっつづけでアニメ鑑賞なんて全然休憩になってねーよ」

ヒイロ「・・・了解」

五飛「クッ・・・これだから弱いやつらは」



‐お茶中‐


ヒイロ「トロワ、残り27話といったか」

トロワ「あぁそうだ。だが最後の数話分は手に入っていない」

デュオ「めちゃくちゃ人気があって入手困難、だそうだ」

トロワ「本当にみるのか?」

ヒイロ「あぁ。撤回はしない」

カトル「続きが気になって戦いに集中できないなんて言わないでくださいよ」

デュオ「ま、コイツの場合そういう心配は無用だろ」

ヒイロ「・・・とうぜんだ」

五飛「女にうつつを抜かすなど、くだらん」

デュオ「こういう奴らに限ってハマるんだよ。怖いねぇ」

トロワ「・・・全くだな」

カトル「トロワもだよ」

Endless Waltz(半券の為に 再観賞)

ヒイロがフルメタの相良で脳内再生される俺は一体



デュオ「だいたいトロワお前どうしてアニメなんて見ようと思った」

トロワ「記憶を失っているときに少しな。テレビで再放送をやっていた」

カトル「そうなんだ」

トロワ「俺たちは戦士、だが、それ以上にまだ少年期だ」

トロワ「年齢にふさわしい娯楽というものもあるだろう」

デュオ「じゃあこの戦いが終わったらたっぷり入れ込めよ。なにしよーが自由だ」

トロワ「そうさせてもらうつもりだ」

カトル「僕もなにかアニメに携わる仕事についてみたいです」

トロワ「それはいい考えだなカトル。この業界は慢性的な資金不足に陥っているらしい」

ヒイロ「アニメを創るには金が必要なのか・・・」

トロワ「俺たちは壊すことしかしらなかった。だがいまはもう違う、唯ちゃんたちが教えてくれた」

ヒイロ「トロワ。それがお前の選択か・・・?」

トロワ「ゼロはお前にどんな未来をみせる」

ヒイロ「・・・わからない」

>>81
宗介「あずにゃんあずにゃんと馴れ馴れしいんだよ…クソ先輩ィィィッ!」


ハワード「お前たち!」ダバダバ

デュオ「どうしたハワード!」

ハワード「なにを優雅にお茶なんてやっとる! ホワイトファングが動いたぞ!」

ヒイロ「ゼクス!」

五飛「間の読めん男だ」

デュオ「さぁてと、夢物語はおしまいにして本職にもどりますか」

ヒイロ「・・・」

デュオ「・・・ヒイロ。心配しなくてもあずにゃんになら後で会えるぜ」

ヒイロ「生きて帰れたらな」

カトル「不吉なことをいわないでほしいな」

ヒイロ「しかし未練を残しておくと、戦士としての勘がにぶる」

五飛「同感だな」

デュオ「はぁ?」

ヒイロ「さよなら・・・あずにゃん・・・」カチャリ

DVD「・・・」

名前なんだっけ、クロボンのかっぺーちゃん


バキュン! ベキョベキョ


ヒイロ「任務終了。いくぞ」

五飛「お前は正しい。戦いに女など不要だ」

デュオ「こ、壊しやがった・・・」

カトル「貴重なDVDが・・・」

トロワ「・・・・」

デュオ「おいヒイロ! トロワに謝れよ!」

トロワ「いや、いい。俺たちは戦うこと以外知ってはいけなかったんだ」

トロワ「俺の迷いを絶ち切ってくれたヒイロには感謝している」

デュオ「そ、そうかよ・・・でもお前・・・」


トロワ「ん・・・なんだこれは? ・・・俺の・・・涙か・・・」ポロポロ



第一部 終わり



‐W0コックピット内‐


ヒイロ「・・・出撃する」

デュオ「最後に聞いていいか。どうしてDVD壊した」

ヒイロ「俺の戦いにけいおんは不要だ」

デュオ「帰って見りゃあいいだろ何も壊さなくても」

ヒイロ「そんな生ぬるい気持ちでは奴には勝てない」

デュオ「ゼクス・・・」

ヒイロ「それに、ゼロは俺たちの迷いに容赦無くつけこんでくる」

デュオ「なるほど・・・覚悟はできてるわけだ」

ヒイロ「俺は死ぬことは怖くない」

ヒイロ「俺の命なんて安いもんだ」

デュオ「でるぜ」

ヒイロ「先行する」

カトル「敵の数は膨大です。くれぐれも気をつけて」



トロワ「ヒイロ・ユイのフォローに回る」

五飛「ほうっておけ。ヤツは一人前の戦士だ」

カトル「なにか気になることでも?」

トロワ「・・・いや、思いすごしだといいが」

デュオ「なんだよ」


トロワ(DVDを撃った時のあの目・・・もしかしてあいつはまだけいおんに未練があるかもしれない)

トロワ(俺のミスだ・・・この大事な局面でヒイロを揺さぶってしまった・・・)


トロワ「なんでもない・・・」

デュオ「はぁ? お前らほんとに大丈夫かぁ?」

トロワ「トロワ・バートン。発進する」

カトル「カトル・ラバーバ・ウィナー。サンドロック、出ます」

五飛「フンッ。目の前の敵は叩く、それだけだ!」



・・・


ゼクス「ヒイロー! 待っていたぞー!」

ヒイロ「ゼクス・・・!」

ゼクス「決戦の舞台にはふさわしい」

ヒイロ「いますぐコレを止めろ」

ゼクス「リーブラは地球に落とす。真のオペレーションメテオは私が完遂するのだ」

ヒイロ「ゼクス・・・」

ゼクス「力づくでとめてみせろヒイロ!」ギュオン

ヒイロ「クッ」

ゼクス「どうした。そんなものか!」

ゼクス「動きに迷いがあるぞ! お前ほどの男に何があった!!」

ヒイロ「ゼロ・・・黙れ・・・黙れゼロ」

ヒイロ「俺は・・・俺は・・・」



ゼクス「・・・・なるほどな」

ヒイロ「!」

ゼクス「いまエピオンに搭載しているゼロシステムが教えてくれた」

ゼクス「ヒイロ。お前も見たのか」

ヒイロ「!!」

ゼクス「なるほど奇遇だな。私もあずにゃんが好きだ」

ヒイロ「ゼクス!!」

ゼクス「まだ一期しか見ていないのか・・・ふははは」

ゼクス「無様だなヒイロ」

ヒイロ「けいおんは関係ない・・・お前を・・・殺す!」


ゼクス「私は2期の20話まで見た」

ヒイロ「!」

ゼクス「興奮するとうっかり口を滑らすかもしれないな・・・ふっ」

ヒイロ「黙れ!」



ゼクス「教えてやろうヒイロ。この先あずにゃんはけいおん部で」

ヒイロ「やめろ・・・」

ゼクス「嫌なら私を落としてみせろ!」

ベキッ

ヒイロ「グッ・・・」

ゼクス「いまの不抜けた貴様にそれが出来るのならな!!」

ヒイロ「ゼクス・・・お前はッ!!」

ゼクス「私のライバルが堕ちたものだな」

ゼクス「さしずめけいおん放つ魔力にとりつかれたといったところか」

ゼクス「いや、それともあずにゃんに・・・? フフフ」

ヒイロ「ターゲットロック。排除開始」

ゼクス「あたらんぞー! ヒイロー!」

ゼクス「二期の第一話、まずは最初唯ちゃんが部室でギターを弾いていてだな」

ヒイロ「やめろォ!!!」


ゼクス「さよならだヒイロ。所詮私とエピオンの相手ではなかったということだ」

ブォン・・・

ヒイロ「俺は・・・こんなところで・・・!」

ヒイロ(死ぬ・・・・けいおんの続きもみれず・・・あずにゃんの想いにも答えられず)


ヒイロ「死ぬ・・・のか・・・・!?」

ゼクス「それが戦士の運命! もらったぁ!」


ヒイロ「クッ・・・あずにゃ――――――


――――――――

――――

――


「唯先輩。唯先輩、大丈夫ですか?」

「唯先輩! 起きてください!」


ヒイロ「う・・・俺は・・・」

ヒイロ「!」

梓「あ! 気が付きましたね唯先輩!」

ヒイロ「・・・・あず・・・にゃん?」

梓「大丈夫ですか? 先輩練習中急に眠っちゃって」

ヒイロ「ここは・・・」

梓「保健室ですよ?」

ヒイロ「・・・俺はいままでゼクスと・・・」

梓「はぁ? ぜくす? 何いってるんですか変な夢みすぎです」

ヒイロ「・・・・」

梓「みなさんに報告してきますね。あ、まだ念のため横になっててください」

ヒイロ「・・・・」


ヒイロ(何が起きた・・・ゼロが見せる幻か?)


ヒイロ(グッ・・・頭が・・・割れるように痛い)


ヒイロ「いまの女、確かにけいおんの中野梓通称あずにゃん」

ヒイロ「中野梓。桜ヶ丘高校二年。軽音部所属。身長150cm体重46kg」

ヒイロ「血液型はAB型。誕生日11月11日」

ヒイロ「・・・だがなぜ」

ヒイロ「ゼロ、答えろ。これがお前の見せる幻なら、なぜ俺をこんな目に合わせる」

ヒイロ「アニメで見た校舎と一緒だな」

ヒイロ「とにかく、現状を把握が先決だ」

ヒイロ「少し出歩いてみるか」

ヒイロ「む・・・鏡」


鏡「http://uproda.2ch-library.com/463430bP8/lib463430.jpg


ヒイロ「クッ!」


ヒイロ「何ッ・・・俺が・・・唯ちゃんだと!?」

ヒイロ「これがいまの俺の姿・・・!」

ヒイロ「確かに、ヒイロ・ユイとヒラサワ・ユイ・・・似てなくはない」

ヒイロ(だが俺はコードネームだ・・・)

ヒイロ「現実的に考えるとありえない。やはりゼロの仕業か」

ヒイロ「判断に時間がかかる」

ヒイロ「・・・通信機、銃器はなし、あるのは胸のふくらみ・・・はっ!!」

ヒイロ「爆薬がしかけられているかもしれない・・・」

ヒイロ「俺は安否確認をするだけだ」

ヒイロ「任務了解」

モゾモゾモゾモゾ


ヒイロ「これは・・・!!」


モゾモゾムニュモゾモゾムニュ


ヒイロ「む・・・なるほど・・・任務終了。次の作戦に移―――」

梓「あ、あのあの唯先輩・・・なにしてるんですかっ!?」

ヒイロ「ッ!! 見たのか!!」

梓「み、みてません! 断じて決して神に誓って!」

梓「ご、ごめんなさい・・・まさか唯先輩がそんなことしてるとは思わなくて・・・」


ヒイロ「・・・中野梓」

梓「は、はい(なんでフルネーム!?)」


ヒイロ 「お前を殺す」デデン!

梓「!」

参考画像・http://uproda.2ch-library.com/4634433qw/lib463443.jpg


梓「!!?」

梓「こ・・・コロ助?」

梓「唯先輩だいじょうぶナリか?」

ヒイロ「任務を続行する」ダダッ

梓「あ、どっかいっちゃった・・・なんだったんだろう」

梓「やっぱり倒れたとき頭ぶつけたのかな・・・」

梓「ほんとにもう起きて大丈夫なんですか唯先輩・・・すごく心配なんですけど・・・」

梓「でもいま・・・ちょ、ちょっとだけかっこ良かったかも・・・」

梓「いつもの唯先輩と違うっていうか・・・」

梓「ほんのちょっとだけね・・・えへへ」



……


ダッダッダッダッ


ヒイロ(まずは武装を確保する。状況がわからない以上、身の安全が第一条件だ)

ヒイロ「くっ、体力の低下も深刻だ・・・!」

ヒイロ(いまの肉体のコンディションではMSの操縦は困難。戦闘に入るとまずい)

ヒイロ「だがこの世界に戦闘は・・・?」

ヒイロ「二期だともしかしたらMSに乗って戦っていたのかもしれない」

ヒイロ「ゼクスものめりこむくらいだからな」

ヒイロ「希望的観測は危険と判断」


ヒイロ「ゼロ、これが幻だとしたら。お前は俺に何を望む」

ヒイロ「・・・俺は・・・どうしたらいいんだ!!!」


純(なんかブツブツいいながらすごい速度で駆け抜けていった・・・)

純(こわぁ・・・)



ヒイロ「正面にアンノウン確認」

澪「あ、唯。もう起きて大丈夫? 心配したんだぞ」

ヒイロ「お前は・・・」

澪「?」

ヒイロ(たしかこいつは・・・秋山澪)

ヒイロ(放課後ティータイム所属のベースギター)

ヒイロ(それ以外の情報は一切不明・・・!)

ヒイロ(危険だ。障害は・・・取り除く)

澪「ゆ、唯、どうしてそんなに怖い顔してるんだ・・・・」

ヒイロ「・・・怖い? 俺がか」

澪「唯・・・・」


ヒイロ(違う。俺はヒラサワ・ユイではない)

ヒイロ(ヒイロ・ユイ、ただの一兵士だ)

ヒイロ(しかし今はヒラサワ・ユイでもある)

ヒイロ(秋山澪がヒラサワ・ユイの友人である以上)

ヒイロ(今後の活動の上で役に立つ。より強固な信頼関係を構築しておくのは定石)

ヒイロ(情報は時に命よりも重い・・・もとから俺の命など安い物だがな)


澪「ほ、ほんとに大丈夫・・・?」


ヒイロ(ならば今はなりきるしかないようだ。ヒラサワ・ユイという存在に)

ヒイロ(偽装工作は得意だ。任務開始)


ヒイロ「秋山澪」

澪「えっ?(なんでフルネーム!?)」

ヒイロ「今日は・・・・れん、練習はしないのか・・・?」


ヒイロ(こいつらは音楽活動を通して完全平和主義を唱えていたはずだ)

ヒイロ(リリーナと同じく、茨の道をいこうとする者……)

ヒイロ(そのためには日々の訓練は怠らない・・・)


澪「当然練習するぞ! でも唯の活動再開は明日から!今日はゆっくり休むんだ!」

ヒイロ「……あぁ、そうさせてもらう。ギターの調子が悪くてな」

澪「・・・」ジー

ヒイロ(これでいい。いまの発言で音楽家であるヒラサワ・ユイらしさが演出できたはずだ)


澪「唯・・・なんかいつもと雰囲気も喋り方もちがうけど」

ヒイロ「!」


ヒイロ(何! 感づかれたか)

ヒイロ(俺の演技は完璧だったはず)

ヒイロ(やはりここで始末・・・いや)

ヒイロ(いつしかデュオ・マックスウェルが言っていたな、レディーには優しくしろと)

ヒイロ(優しく・・・? どういうことだ・・・一緒に踊ればいいのか?)

ヒイロ(いまの俺には理解不能だ・・・)

ヒイロ(とにかくここでトラブルを起こすのは得策ではない)


ヒイロ「すまない、今日はこれで帰らせてもらう」

澪「うん、お大事に。また明日」

ヒイロ「あぁ」スタスタ… ダダダッ


澪「だ、大丈夫か・・・?」


        7.::         .   :  :;.. 丶  、:.. :.、
      ノ/.:     :   ,.:   .:;   :i:::.. \:..丶:...\
     ´r'..:::.    ,.:: ..:;:'    .:;::|   ゙i::::::..  \::..ヽ::、`:..、
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      l.:j  ../ .:::/ .....:::::;:r' .;!:/!  .::::::ト;::ヽ::::.  ト、:.゙i    (⌒`ゝ、 _
       !ィ.: .:::| .::::/ .::::::;:ィ´-:..// ,! .::::::/-ヽ:|ヽ:::. ! ヽl _r⌒(  ,.ry'"ノ
      !|:::.::::| .:::;!.:::/,r''rテ;ァ,゙ ,! ..::::/fデ!|i:! ヽ::..l  ゙!(_   。'",;( ´ノ
       `l::イ゙l:;、|::/  ヽ'!c゚ソノ /..::/ゞ:iソ !j!  ゙i:!   >-‐'r‐'"' ,r〈
        |!|、!、 l;!     ̄  // ',    !     ゙!   ゝニンヽ_ノ ヽヽ
         ヾ、:、..、       /´   ,ゝ  ,!
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校門前


ヒイロ「帰るといったが・・・」

ヒイロ(俺は・・・どこへ帰ればいい・・・?)

ヒイロ(この世界での情報があまりにも不足している)

ヒイロ「迂闊に動きまわるのは危険だ・・・」

ヒイロ「今日は校舎に泊まるか・・・」

憂「あ、お姉ちゃん!」

ヒイロ「お前は・・・平沢憂・・・ッ!」

憂「梓ちゃんから電話で聞いたよー倒れちゃったんだって? 大丈夫?」

憂「心配だから迎えにきちゃった。一緒に帰ろ?」

ヒイロ「・・・了解」

憂「ほ、ほんとに大丈夫? なんだか喋り方とか変だよ?」

ヒイロ「クッ」


ヒイロ(俺にはわからないことだらけだ)

ヒイロ(教えてくれゼロ、この場合一体どうすればいい)

ヒイロ(ヒラサワ・ユイの喋り方、動作、雰囲気)

ヒイロ(こうなることがわかっていればもっと最初からアニメを真剣に見ていたはずだ)

ヒイロ(あずにゃんに気を取られたのも仇になったか・・・)


ヒイロ「俺の・・・」

憂「?」

ヒイロ「俺のミスだあああああああああ!!!」

憂「お姉ちゃん・・・やっぱり頭ぶつけたんだ」ナデナデ


平沢家


憂「ついたよ? お姉ちゃん?」

ヒイロ「・・・」

憂「お姉ちゃん・・・帰り道ずっとキョロキョロしてたけどどうしたの?」

ヒイロ「・・・・」

憂「私リビングいるから何かあったら呼んでね」

ヒイロ「・・・この家にパソコンはあるか」

憂「え、この間一緒に買いにいったよ!? もう忘れたの!?」

ヒイロ「・・・そうか、そうだったな」

憂「持ってくる?」

ヒイロ「頼む」

憂「制服脱いでちゃんとかけとかなきゃだめだよ?」

ヒイロ「了解」


カタカタカタカタカタカタカタカタカタ


ヒイロ「この世界の状況は大方理解した」

ヒイロ「どうやら俺のいたアフターコロニーとは政治体系から文明レベルまでなにもかもが違うようだ」

ヒイロ「だが問題はない。俺はモビルスーツを扱う兵士としてではなく、いち女学生として行動するのみ」

ヒイロ「オペレーションメテオやバルジ攻略戦に比べるとはるかに難易度の低い任務だ」

ヒイロ「あとは俺の周りの環境とヒラサワ・ユイという人物把握についてだが」

ヒイロ「これらについては明日から緻密な諜報活動を開始する」

ヒイロ「そして最大の問題」

ヒイロ「・・・俺はどうすれば元の世界に戻ることができる?」

ヒイロ「ゼロはなにも言ってくれない。ギー太もなにも言ってくれない」

ヒイロ「俺にこの幻を見せ続ける意図とは・・・・」

ヒイロ「くっ・・・う・・・」

ヒイロ「考えれば頭が割れるようだ・・・」



憂「お姉ちゃんお風呂はー?」

ヒイロ「・・・」

憂「入らないほうがいい?」

ヒイロ「そうだな」

憂「そうだよね。風邪が原因だったら困るもんね」

ヒイロ「あぁ」

憂(ほんとに大丈夫かな・・・ずっとしかめっ面でなんだか怖い)

憂「なんだかいつものお姉ちゃんじゃない気がする・・・・」

ヒイロ「!」

憂「もう寝たほうがいいよ」

ヒイロ「・・・・一つ教えてくれ憂」

憂「なに?」

ヒイロ「ヒラサワユイは・・・・どんな人物だ」

憂「え!?」


憂「お姉ちゃん・・・自分のことがわからないの?」

ヒイロ「い、いや・・・違う。すこし混乱しているだけだ」

憂「頭ぶつけちゃって? 明日病院いく?」

ヒイロ「・・・む」

ヒイロ(まずいな。かなり疑われている。何が原因だ)

憂「お姉ちゃんもっと笑ってよぉ」

ヒイロ(笑う・・・? そうか・・・平沢唯はよくわかっていた・・・)

ヒイロ「任務了解・・・」

ヒイロ「ははは! ははははははははは!!」

憂「怖いよ・・・・」

ヒイロ「はははははははは!!」

ヒイロ(これで平沢憂は俺のことを平沢唯だと認識したはず)

憂「わかった!わかったからもうやめて! ご近所に迷惑だよ!! 今日は寝ようね!」

ヒイロ「・・・」

ヒイロ(・・・・・俺は・・・俺は・・・ッ!!)



翌日


ヒイロ「・・・」

澪「やぁおはよう」

ヒイロ「あぁ」

憂「お姉ちゃん昨日から変なんです」

律「唯が変なのはいつものことだけださ」

ヒイロ「お前は・・・田井中律」

律「? おはよ」

ヒイロ(五飛・・・お前たちはいまごろ戦っているのか?)

ヒイロ(ゼクス・・・いまどうなっている)

ヒイロ(俺はこんなことをしている場合ではないんだ・・・・)

律「ふーん・・・」ジロジロ

ヒイロ「・・・」

律「なーんか雰囲気かわったなぁ」


ヒイロ「・・・」

紬「おはよう~」

律「お、ムギも来たか」

紬「どうしたの? 廊下で立ち話?」

ヒイロ(こいつは・・・琴吹紬!)

ヒイロ(カトルの言っていたとおりかなり上流階級の人間らしい)

ヒイロ(だがリリーナのような気高さは感じない)

ヒイロ(所詮一資産家の娘といったところか)

紬「わたしの顔になにかついてる?」

ヒイロ「いや・・・おはよう」

紬「おはよう♪」

憂「それじゃあみなさん。お姉ちゃんをよろしくお願いします」

律「おう」

澪「お、梓だ。おーい」

ヒイロ「!!」


梓「あ、おはようございます!」

律「よ」

紬「おはよー梓ちゃん」

澪「ん? どうした唯。固まっちゃって」

ヒイロ「?」

律「いやー今日は抱きつかないのかなーって」

ヒイロ「・・・・!」

梓「・・・え゛!?」

ヒイロ(そうか、そうだったな。俺は平沢唯・・・たしか、あずにゃんに抱きつくことが使命)

ヒイロ「任務了解」

梓「えええ!? もーやめてくださいよ朝っぱらから」

ヒイロ「あずにゃん・・・」

ギュ

参考画像・ http://uproda.2ch-library.com/463497Qq6/lib463497.jpg




梓「怖い怖いこわいです!!」

ヒイロ「何」

梓「どうして真顔でせまってくるんですか」

ヒイロ「・・・俺にはこの顔しかできない」

梓「俺ってなんですか俺って」

ヒイロ「私はどうすればいい」

律「どうもこうも、普通にしろよいつもどおり。頭打ってどっか壊れたか?ははは」

澪「笑い事じゃないぞ・・・」

紬「唯ちゃん、とりあえず授業がはじまるわ。教室いきましょ」

ヒイロ「了解」

梓「離してくださいいいい」バッ

ヒイロ「・・・あずにゃん」

梓「絶対変です! からかってるんですか!?」

ヒイロ「・・・違う」


教室

一番後ろの席


ヒイロ「あずにゃんに嫌われてしまった可能性が高い」

ヒイロ「これでは任務に支障がでる」

ヒイロ「なんとかしなくては」

ヒイロ「女子高生らしいふるまいか・・・俺の記憶に残っている分ではあまり参考になりそうにないな」

ヒイロ「クッ、デュオかカトルが適任だったな」

ヒイロ「ゼロ、お前が何を望むかは知らないが、相手を間違えているぞ」

ヒイロ「第一俺は」

ブツブツブツブツ…

和「・・・」ゾッ

和(今日の唯絶対変・・・! なんだか気持ち悪いわ・・・)



さわ子「はい、平沢さん! ここの問題答えて!」

ヒイロ「・・・」スクッ

ヒイロ「わかりません」

さわ子「えー?」

和(唯・・・ちょっとこんなの高1の基礎じゃない・・・)


ヒイロ(・・・不可能だ)

ヒイロ(俺は・・・俺は・・・)

ヒイロ(ジュニアハイスクールまでしか通ってないからな・・・)


ヒイロ「すいません」

さわ子「あ、謝らなくてもいいのよ・・・・」

ヒイロ(この世界の教育はあまりにも高度すぎる)

ヒイロ(なぜいまは使われていない古語を習得しなければならないんだ・・・)

ヒイロ(まだまだ課題は多そうだな)



放課後


ヒイロ「なんとか乗り切ったか。任務は順調だ」

和「ねぇ唯。あなたどうしたの?」

ヒイロ「?」

和「すっごく簡単な問題がとけなかったとおもいきや」

和「英語はペラペラ! 数学は先生なんて相手にならないレベル! 体育はオリンピック選手も真っ青よ!?」

ヒイロ「・・・」

和「いつのまに勉強したの!?」

ヒイロ「俺は幼い頃から工作員として英才教育を仕込まれて育っている」

ヒイロ「この程度造作もない」

和「頭おかしくなったの?」

ヒイロ(またやってしまったか・・・)

和「大丈夫? いやすごいとは思うけど・・・なんだか唯らしくないわ」


ヒイロ「俺らしさ・・・か・・・」

和「・・・唯・・・?」

ヒイロ「ふっ・・・関係ない」

和(なに・・・この色気・・・)

和(これが本当に唯だっていうの!?)

和(凛々しい顔・・・この子こんな顔できたかしら)

和(心なしか眉もすこし目に近いような・・・)

和(か、かっこいい・・・・のかしら・・・。あらやだ私どうしちゃったんだろう)

和「唯・・・・」ポワー

和ちゃんビジョン: http://uproda.2ch-library.com/463517g2u/lib463517.jpg


ヒイロ「けいおん部に行く。また会おう真鍋和」

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