まどか「魔法少女くれお☆パトラ?」(145)
まどか「魔法少女くれお☆パトラ?」
まどか「今日も魔法少女たちを円環に導こう!」
まどか「え~っと、この人は……」
まどか「クレオパトラ7世フィロパトル?」
まどか「あ~、あのクレオパトラだね!」
まどか「クレオパトラも魔法少女だったんだ……」
まどか「じゃあ、紀元前31年のエジプトに出発!」
まどか「ここは……アレクサンドリア? 当時のエジプトの首都みたいだね」
まどか「クレオパトラは女王だから、とりあえず王宮に行けばいいのかな」
まどか「よし、着いた! ん? あそこにいるのは……」
QB「まもなくローマが攻めてくるだろうね」
まどか「QBだ。一応クレオパトラの最期の年に来たはずなんだけど、まだ付き添ってるんだね。隣にいるのがクレオパトラみたい」
まどか「ティヒヒ、こんにちは!」
クレオパトラ「!?」
QB「君は……魔法少女かい?」
まどか「まあ、そんな感じ。あ、どうぞ気にせず」
QB「……どうしたんだい? クレオパトラ」
クレオパトラ「いえ、今久しぶりに魔法少女という言葉を聞いて……」
QB「ああ、君も40近いのにまだ『魔法少女』なことを気にしているんだね」
クレオパトラ「」ドスッ
QB「本当のことを言っただけなのに殴られるなんて訳が分からないよ」
クレオパトラ「魔女退治してるところをカエサルに見られた時もドン引きされたわ……もう魔法少女やめたい」
QB「そういう訳にはいかないね。君はそれと引き換えに願いを叶えたのだから」
まどか「あの、よろしければどんな願いで魔法少女になったのか教えてくれませんか?」
クレオパトラ「……わたしがまだ幼かった頃、エジプトは王位を巡って乱れていたわ。わたし自身、いつ殺されてもおかしくなかった。
そんな中、QBに出会ったの。そして父がこの争いに勝つように願って魔法少女になった」
まどか「そうなんですか……」
まどか「ていうか、思ってた恰好と違いますね!」
クレオパトラ「何のこと?」
まどか「エジプトっていうから、もっとエジプトっぽいのかと……」
クレオパトラ「あなた外国人? たまにそういう偏見持っている人がいるのよね。
我がエジプトもアレクサンドロス大王の時代からギリシャ風が主潮よ」
まどか「へえー」
QB「それよりクレオパトラ、これからどうするんだい?」
クレオパトラ「やっぱりこの戦いは負ける気がするわ……」
QB「どうしたんだい。やけに弱気じゃないか」
クレオパトラ「ローマの世論はわたしたちに敵対している。
わたしたちの力はローマ全体に対抗できるほど強大ではないわ」
QB「そこを外交で上手くやってきたのが君じゃないか」
クレオパトラ「オクタウィアヌスは変態なのよ……。
話し合いでなんとかなる相手だったらこんなことになってないわ」
QB「それもそうだね」
まどか「(政治の話かな? 良く分かんないや)」
クレオパトラ「それにあの少女……」
まどか「わたしですか?」
クレオパトラ「きっとわたしを死の国へ導きに来たのよ」
まどか「(ぎくっ)」
QB「そうかもしれないね。彼女は魔法少女だが、僕は契約した覚えがない。
ひょっとしたら本当に死神かもしれない」
まどか「そ、そんなことないよ」ティヒヒ
まどか「ていうか今の状況が全然分かんないんだけど、QB説明してよ」
QB「やれやれ、そんなこと小さな子どもだって知ってるよ?
君は本当に何者なんだい?」
まどか「いいからー」
QB「……プトレマイオス朝は間もなくローマと激突するのさ」
まどか「ローマってあの?」
QB「そう、ここ数百年で急に力をつけてきた国家。ただ今ローマ国内に亀裂が生じている」
まどか「亀裂?」
QB「オクタウィアヌスとアントニウス、二大巨頭の激突さ。
クレオパトラたちプトレマイオス朝はアントニウスと組んだ。
そしてこの対立は間もなく決戦を迎えるだろう」
まどか「ふーん……」
夜
クレオパトラ「……」
まどか「ティヒヒ、隣いいですか?」
クレオパトラ「……」
まどか「ちょっと、ソウルジェムを見てもいいですか」
クレオパトラ「……」スッ
まどか「(うわ、黒っ……)」
クレオパトラ「最近は国のことで忙しくて、魔女を狩ってられないの。
もうトシっていうのもあるけど……」
まどか「クレオパトラさん……」
クレオパトラ「はあ」
クレオパトラ「あなた、死神さんなの?」
まどか「さあ、どうでしょう」ティヒヒ
クレオパトラ「いっそ、今すぐ殺してくれても構わないのよ?」
まどか「何でそんなこと……」
クレオパトラ「昔は良かったんだけどなぁ……」
まどか「……」
クレオパトラ「ほら、もう肌もこんなにハリがなくなって」
クレオパトラ「契約した時は、わたしも少女と呼べる年齢だったわ。
……十四歳だったかしら。あなたと同じくらいね」
まどか「そうですね」ウェヒヒ
クレオパトラ「願いは叶って、父は王位についた。父の死後はわたしがファラオを継いだ。
QBが言うにはわたしには魔法少女の才能があったみたいで、魔女退治も苦労はしなかったわ。
ポンペイウス、カエサル、多くの英雄と出会って、
その中で上手く立ち回ってこのエジプトを守ってきた……」
まどか「……」
クレオパトラ「でももう落ち目ね。
神に言われている気がするの。アレクサンドロスの築いた帝国はほとんど滅んで、
エジプトはもう時代遅れ。
これからはローマの時代だって。確かにそうなのかもしれない」
まどか「でも、クレオパトラさんは綺麗だと思います」
クレオパトラ「ありがとう……」クス
まどか「そうです。確かにわたしは死神みたいなもの……魔法少女の」
クレオパトラ「やっぱり……」
まどか「でも、あなたが希望を持ち続ければ、あなたを連れて行かなくて済みますよ」
クレオパトラ「……」
まどか「また、会うことになると思います。きっと大丈夫ですから、希望を信じて」
パッ
クレオパトラ「あの子は……」
紀元前31年 アクティウム
QB「ローマ軍の力は圧倒的だ。君たちに勝ち目はないね」
クレオパトラ「QBっ……あなた」
QB「そろそろ絶望する気になったかい?」
クレオパトラ「っ!?」
QB「40年間ご苦労だったね。僕としても君ほどの逸材に出会えたのは幸運だったよ」
クレオパトラ「何を言ってるのよ……」
QB「君もうすうす気づいているんじゃないかなぁ? まあ君たちに難しい話は分からないだろうから省略したけど、
要するに僕の目的は君たち魔法少女を絶望させることなのさ。
君のソウルジェムが絶望に黒く染まったとき、それはグリーフシードへと変わる」
クレオパトラ「……」ギリッ
QB「栄華を極めた君が転落した時の絶望は、この宇宙にとても有益なエネルギーをもたらしてくれるだろう。
礼を言うよ、クレオパトラ」
QB「
アレクサンドリア
QB「やれやれ、敗走かい?」
クレオパトラ「……黙れ」
QB「そうだ。君に一つお知らせがあるよ」
クレオパトラ「……?」
QB「アントニウスが、自殺を図ったそうだ」
クレオパトラ「!?」
QB「『クレオパトラが自殺した』というデマを信じてね」
クレオパトラ「あ……ああ……」
QB「まだ息はあるみたいだけど、あの分じゃ助からないだろうねぇ」
クレオパトラ「ううっ……」
QB「戦況も絶望的だし、非常に好ましい状況になってきたね」
クレオパトラ「(……)」
クレオパトラ「(もう潮時かもしれない……)」
クレオパトラ「(このまま生きていても、若さは失われ、ローマの捕虜になり……)」
クレオパトラ「(それならいっそ、この蛇に噛まれて……!)」
「もう、いいの」
クレオパトラ「この……声は?」
まどか「もう、いいんだよ」
クレオパトラ「あなた、あの時の……」
まどか「もう、誰も恨まなくていいの。呪わなくていいの」
クレオパトラ「わたしも、いよいよ終わりってことね……」
まどか「あなたの絶望は、全部わたしが受け止めてあげるから」
クレオパトラ「それならひとつ頼みを聞いてくれるかしら」
まどか「……何かな?」
クレオパトラ「オクタウィアヌスに伝えて。
わたしの亡骸は、アントニウスとともに葬ってほしいと」
まどか「うん。わかった」シュウゥゥ
クレオパトラ「ありが……とう……」
クレオパトラ「」パタッ
まどか「……」
クレオパトラ編は終わり
だれかジャンヌダルクと卑弥呼書きたい人いたらどうぞ。いなかったら後で書くかも
まどか「ふむふむ」
さやか「まどかー。って、本読んでるのか。何読んでるの?」
まどか「さやかちゃん」
さやか「うぇっ! 歴史の教科書じゃん……見てるだけで頭痛くなってくるわ……」
まどか「神になってから昔に行くことが多くなったからね……。
ふーん、あのあとエジプトはローマ、ビザンツ、オスマンと代わる代わる支配を受けて……。
クレオパトラが最後のファラオとなったんだね……」
さやか「よー分からんわ」
まどか「よし、次いこう! 次は……ジャンヌ=ダルク……?
ああ、百年戦争の」
さやか「行ってらっしゃーい」
ジャンヌ「(ここ……どこだろう)」
ジャンヌ「(いつの間にかこんな森の中に……)」
ジャンヌ「(……森? なんだか風景が……)」
魔女「オオオオオオオオ」
ジャンヌ「きゃっ」ドテッ
魔女「ケエエエエエエエ」
ジャンヌ「い、嫌……何なの!?」
魔女「アアアアア」ドスッ
ジャンヌ「ううっ」
ジャンヌ「(何? わたし、このまま死ぬの?)」
「諦めたらそれまでだ」
「救いようのない滅びも、嘆きも、全て君が覆せばいい。
そのための力が、君には備わっているのだから」
ジャンヌ「(あなたは……)」
「だから僕と契約して、魔法少女になってよ」
ジャンヌ「(わたし……)」
パアアアアア
ジャンヌ「……。生き……てる?」
QB「君の願いは遂げられた。さあ、解き放つといい。その新たな力を」
ジャンヌ「剣……?」
魔女「ヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」バッ
ジャンヌ「きゃっ」ブン
魔女「ギャッ」
ジャンヌ「やあっ!」ザシュ
魔女「グエエエ」
ジャンヌ「おりゃあっ!!」ズブッ
魔女「コポォ」
ジャンヌ「……景色が、もとに戻った……?」
QB「初戦にしては手際がいいね。さすが僕が見込んだだけのことはある」
ジャンヌ「あなたは……?」
QB「大天使ミカエルとでも呼んでもらおうかな」
ジャンヌ「天使さま……?」
なんという歴史の勉強スレ
ところで、魔獣じゃないのか
ジャンヌ「大天使さまがわたしに何を?」
QB「今の世界がとても悪い時代を迎えているというのは君も知ってのとおりだ」
ジャンヌ「はい」
QB「黒死病の流行、不作の連続……この世はまるで地獄だね。
そして今、オルレアンはイギリスによって包囲されている。
今のフランスを救えるのは君だけだ」
ジャンヌ「でも、わたしにそんな力は……」
QB「大丈夫、君の手の中にあるものを見てごらん」
ジャンヌ「宝石……?」
QB「それが僕と君の契約の証さ。君は世界を変えるだけの力を手に入れた」
>>34
改変のぎりぎり前の、まどかが飛び回って救済してた頃ってことにしてます。
この時点では、キュゥべえはソウルジェムが濁りきったら魔女になると思っているということで
1429年
まどか「このあたりかな……?」
まどか「あっ、たぶんあの隊列だ。行ってみよう」
QB「明日からいよいよ解放戦だね」
ジャンヌ「はい」
まどか「やっぱり。QBだ」
まどか「こんにちはー」
QB「君は……魔法少女かい? どこかで会ったような……あっ」
ジャンヌ「ミカエル様、こちらの方は?」
QB「ああ、天使のマドガブリエルだよ」
まどか「?」
ジャンヌ「これは……、失礼しました」
まどか「??」
まどか「(今回はちゃんと予習してきたもんね!)」
まどか「明日からオルレアン解放戦だよね」
ジャンヌ「はい。神の御加護があらんことを」
まどか「まあジャンヌちゃんが戦えば一発だよね」ウェヒヒ
ジャンヌ「あ……、いえ、それは……」
まどか「どうしたの?」
QB「マドガブリエル、人前で魔法少女の力を発揮したら異端審問にかけられてしまうだろう?
まだ人間たちの目に神のお力は不思議に映るみたいなんだよ」
まどか「あ、そっか。ごめんね。変なこと言って」ティヒヒ
ジャンヌ「いえ。わたしがこの旗を持っているだけで、皆の力になれるようですから」
1429年 7月
QB「ジャンヌ、君はよくやったよ」
ジャンヌ「全て神の御加護あってのことです」
QB「イングランド軍は撤退し、シャルルも戴冠式を遂げた。フランスの未来は明るい」
ジャンヌ「はい!」
まどか「(確かこのあたりが希望の頂点なんだよね……。
あーやっぱり予習してくるのも嫌なものがあるなぁ……)」
いつか書こうと思ってたが支援
1430年
まどか「あの、ジャンヌ?」
ジャンヌ「なんでしょう、マドガブリエル様」
まどか「わたしがこういうのもなんだけど……国王側の人たちと仲よくしてほしいの!」
ジャンヌ「なぜそんなことを仰るのですか。
あのような臆病者たちに従っていてはフランスの未来はありません」
まどか「でも、ジャンヌに一人ぼっちになってほしくないの……」
QB「ジャンヌの言うとおりだよ、マドガブリエル」
まどか「キュゥ……ミカエル」
QB「もう国王側との衝突は避けられないんじゃないかな」
まどか「(こいつ……)」
QB「」ニヤァ
>>45
俺は別に歴史に詳しいわけじゃないし、今回も見切り発車だから、
出来上がったらネタ被りとか気にせずに書いてくれ
1431年 2月
まどか「その結果どうなることかも知ってのことだったの?」
QB「全く、たかが農民の娘が王の側近になんてなれるわけがないじゃないか」キュップイ
QB「明日から異端審問が始まる。
神の言葉を信じて行動した結果、悪魔の手先だと判決をくだされた彼女の絶望はどれほどのものかな。
まぁ、事実彼女は悪魔に魂を売ったんだ。この結末は当然だよね」
まどか「キュゥべえ……!」
「お前は神の啓示を受けたと述べたが……」
ジャンヌ「はい」
「それは本当に神の御言葉だったのだろうか」
ジャンヌ「何を!?」
「お前は森を彷徨っていたという。お前の聞いた声は、神を騙った精霊のそれではないのか?」
ジャンヌ「そんなことはありません! そのような疑いこそ神への冒涜です!」
QB「大分痛いところをつくね」
ジャンヌ「(ミカエル様……?)」
QB「彼の言うことが正しいよ。僕は天使などではなく、あの森に住まう悪魔キュゥべえさ」
ジャンヌ「(なっ……!?)」
QB「僕がほしかったのは魔女とされた君が抱く絶望。
君が魔女だというのは言いえて妙だね」
ジャンヌ「(……?)」
QB「魔法少女のなれはてが、魔女なのだから。
君が嬉々として狩ってきた魔女も、もとは君と同じ魔法少女だったのさ」
ジャンヌ「(何……それ……)」
QB「一度は改宗を誓い助かった彼女だけど、結局火刑に処せられることになった」
QB「彼女にはまだ、ソウルジェムが魔法少女の本体だとは明かしていない。
迫りくる火は、彼女を絶望させるに十分だろう」
QB「まあ魔法少女の力を使えば逃げる事も可能だろうけど、
今の彼女に他人を殺してまで生きる気力はないだろうね。
それに、そんなことをしたらそれこそ自分が悪魔にそそのかされていたと認めることになるし」
1431年 5月30日
「異端者ジャンヌ=ダルクを火刑に処す。この者は悪魔の言に惑わされ、男装などの奇行に及び、神を冒涜し……」
パチパチ
ジャンヌ「(神様……あのような悪魔に欺かれたわたしが愚かでした……。
この最期も、当然なのかもしれません……)」
ジャンヌ「神に全てを委ねます」
ジャンヌ「(わたしのしてきたことは、結局……)」
「無駄なんかじゃない」
ジャンヌ「(この声……)」
まどか「あなたのやってきたこと、どれもかけがえがなくて、大切だったと思う」
ジャンヌ「(マドガブリエル……いえ……)」
まどか「希望を信じたのは間違いなんかじゃなかったと思うから」スッ
ジャンヌ「(かみ……さま……)」
ジャンヌ「」パチパチパチパチ
まどか「おつかれさま」
ジャンヌ=ダルク編終わり
卑弥呼は逸話少なすぎて書けません
アンネは魔法少女だったとしてどういう話になったのかよく分からないんだよなぁ……
誰か細川ガラシャでお願いします
さあいろいろリストアップするんだ
ガラシャ難しいな
最期家来に槍を突かせて死ぬんだっけ
自身ないけどガラシャ書いて見る
マリアテレジアで親子で魔法少女とか……ww
イギリスだと
ブラッディーマリー
エリザベス1世
ヴィクトリア
日本は
巴御前
北条政子
くらいか?
さやか「今度は日本史?しかも戦国時代って何、歴女?」
まどか「細川ガラシャさんって知ってる?さやかちゃん」
さやか「誰?ハーフ?」
まどか「違うよ………じゃあ、明智光秀は?」
さやか「あー、流石にそれは分かるわ、織田信長を裏切った人でしょ?」
まどか「そう、ガラシャって人は、その子供なんだって」
さやか「その人も魔法少女だったってオチ?」
まどか「そういうことだよ、じゃあ行ってくるねー」
>>71
wktk
俺の設定は無視してかまわんよ
時は遡り1852年
QB「ーーー君は、今や逆臣の娘だ。でも、魔法少女の才能がある君なら、きっとその運命も変えられる」
珠(ガラシャの洗礼前の名前)「……本当に?」
QB「本当さ、何でも一つだけ願いを叶えてあげる」
珠「なら……私の願いは」
珠「夫の細川忠興と、ずっと仲睦まじくいたい、逆臣の娘だろうと、何だろうとーーー」
QB「君の願いはエントロピーを凌駕した」
1600年
まどか「よし、到着……あれ?ここって…確か……」
QB「大坂玉造の細川屋敷だね」
まどか「やっぱりいるんだね」
QB「いいじゃないか」
ガラシャ「あなたは?どうしてこの屋敷の中へ……」
QB「天使のマドガブリエルさ」
まどか(この呼び名はちょっと)
ガラシャ「これはこれは、失礼しました」
まどか(なんかさっきと同じ反応だね)
QB「キリスト教徒だから仕方ないじゃないか」
QB「それにしても……周りが人で一杯だね」
ガラシャ「私を人質に取ろうとしているの」
まどか「えっと、確か、夫の細川忠興さんだっけ、その人を動きづらくするためだっけ」
ガラシャ「その通りよ、勿論人質になる気は毛頭ないわ」
まどか「でも、このままじゃ無理矢理にでも連れていかれちゃうよ」
QB「ーーーまさか君は、自殺するつもりかい?」
まどか「え…でも、キリスト教徒は自殺しちゃダメって杏子ちゃんが言ってたような…」
ガラシャ「でも、夫に迷惑はかけたくないわ…」
QB「宗教と夫の板挟みって奴かな」
まどか「ちょっと、ソウルジェム見せてよ!」
ガラシャ「え、ええ…でも最近は忙しくて魔女退治もしてないわ」
まどか「真っ黒……」
まどか「もう、潮時かな」
まどか「ガラシャさん……」
ガラシャ「何?」
まどか「私が殺すんなら、自殺じゃないんでしょ?」
ガラシャ「……そうか、確かにあなたが殺すんなら自殺にはならない、でも、あなたは地獄にーーー」
まどか「大丈夫、心配しなくていいよ」
まどか「私は、神様だから」
散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ
ガラシャ「」
まどか「辞世の句…」
終わりです
おつ
マリーアントワネット行ってみようかな
ところで皆さんは不思議な少年という漫画を知っているだろうか。
関係ないけど書いててあれを思い出したよ
まどか「なんかこの仕事つらい」
さやか「頑張って!」
まどか「さて、次は……マリー=アントワネットちゃん!」
さやか「おお! その人ならわたしも知ってる! ベルばらでしょ」
まどか「じゃあ行ってくるね!」
1789年 7月14日
「国王陛下! 民衆によってヴァスティーユが襲撃されました!」
ルイ16世「ん、暴動か?」
「陛下、暴動ではありません。革命です」
ルイ16世「……?」
マリー「……!?」
QB「ルイはネッケルを罷免しただろう。あれはまずかったよ、マリー」
マリー「でしょうね……。三部会の招集も民衆に勢いを与えただけだったわ」
QB「この革命は大きくなるだろうね。恐らく世界史の転換が今起きているんだろう」
マリー「わたしは……どうすれば……」
まどか「ボンジュール!」
マリー「誰っ!?」
まどか「魔法少女です」ティヒヒ
マリー「魔法少女……この子が?」
QB「うーん、間違いないね」
まどか「マリーさんはどんな願いで魔法少女になったんですか?」
マリー「ケーキよ」
まどか「へ?」
マリー「わたしはとにかく魅力的な女性になりたかったの。
だから、魔法少女になれたら、それで夢は叶ったわ。おまけで大きなケーキをお願いしたけど」
まどか「(どこかで聞いた、ような……)」
QB「まあ、君ももう魔法少女って歳じゃないけどね」
マリー「黙りなさい。若さは作るものよ」
アスパシア(ペリクレスの愛人/アドバイザー)
ヤマトヒメ
ムーラン(木蘭)の原型の女性
武則天
ボワディッカ
ルツ
これらもそれっぽい
>>107 則天武后面白そうwwww魔法で自分の子供殺したりとか
マリー「しかし革命とはまずいわね……」
QB「ルイは随分のんきなものだけど」
マリー「あれは政治家ではないわ。ひょっとしたら、わたしたちもいずれギロチン送りになるかもしれない」
まどか「ギロチン……ふえぇ……」ブルブル
まどか「っていうか、マリーさんって意外としっかりしてるんですね!
『パンがなければケーキを食べればいいじゃない』とか言うから世間知らずのおバカさんなんだと思ってました」
マリー「相当失礼だけど、魔法少女のよしみで見逃してあげる。
っていうか、そんなこと言った覚えはないのだけど」
QB「マリーは結構目の敵にされてるからね。デマも多いよ」
8月27日 人権宣言採択
QB「うーん、この革命は成功してしまったみたいだ」
マリー「そうね……。わたしたちも何か行動を起こさないと……」
まどか「どうするんですか?」
マリー「このままうかうかしていたら殺されかねないわ。亡命も考えなきゃね……」
ルイ「亡命? めんどくさくね? 人権宣言とか承認しなきゃよくね?」
マリー「もうあんたにそんな力ないでしょ……」
まどか「アテはあるんですか?」
マリー「……どちらにせよ今はタイミングが悪いか……」
ルイ「人権宣言とか認めねーっと」
10月5日 ヴェルサイユ行進
ルイ「おい、マリー! なんかおばさんがいっぱい武器持って立ってるんだけど!
やばくね? つーか恐くね?」
マリー「っ……!」
QB「抵抗は無理なようだね」
おばさん「パンをよこせー!」
QB「ここは大人しくしたがったほうがいいんじゃないかい?」
マリー「そのようね……」
おばさん「さあ、ついてきてもらうわよ!」
まどか「何でわたしも連れてかれるの~!?」
テュイルリー宮
マリー「もうもたもたしてられないわ! 亡命よ!」
まどか「とうとう……」
マリー「オーストリアの兄のところに逃げ込むわ!」
まどか「そっか、オーストリア皇帝はマリーさんのお兄さんだもんね!」
ルイ「えー!? それ見つかったらやべーじゃん!」
マリー「つべこべ言わない!」
1791年 6月20日
マリー「準備できた?」
まどか「はいっ」
ルイ「恐えーなー……」
QB「きゅっぷい」
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仏墺国境地帯
市民「ん……? おい、あれ国王夫妻じゃねーか!!」
市民「ホントだ!! 捕えろ!」
まどか「ふえぇ……」
ルイ「だから言ったじゃん!」
マリー「……」
QB「これはまずいね」
なんか学習漫画みたいになってるな……
まどか「けっきょく連れ戻されちゃったよ……」
QB「国王に裏切られたという思いでフランス民衆は激怒しているよ」
「国王が市民を裏切るのかー!」
「第三身分とはすべてである」
「国王夫妻を処刑しろー!!」
「つーか、外国と通じてるとかヤな感じじゃね?」
マリー「……!」
まどか「(でも、マリーさんのソウルジェム、そんなに濁ってない……?)」
そういやID変わったの忘れてたけど一応>>1です どうでもいいが
1792年 4月
フランスはオーストリアに宣戦
同年 8月10日
「王妃はオーストリアと内通しているぞ!」ガシャン
マリー「!?」
まどか「な、何!?」
QB「どうやら君にスパイ容疑がかかっているようだね」
「国王夫妻を幽閉しろー!!」
そして夫妻は幽閉生活を送ることになる
タンプル塔
マリー「どうぞ」カチャ
まどか「わあ、いいにおい……。いただきまーす」
QB「こうしてお茶できるなんて、ここでの暮らしも割といいね」
マリー「どう?」
まどか「すっごく美味しいですマリーさん!」
マリー「ふふ、ありがとう」
まどか「あっ……」
マリー「どうかした?」
まどか「いえ、ちょっとデジャヴが」
マリー「?」
QB「しかし、こんな生活が出来るのも時間の問題だろう」
まどか「え?」
QB「今や革命の指導権を握るのはロベスピエールだ。
彼なら間違いなくマリーたちを殺しにくるよ」
マリー「彼ギロチン大好きだものね」
まどか「そんな……」
マリー「心配しないでいいわ」
まどか「え?」
1793年 1月
まどか「マリーさんのうそつき……結局、死刑に……」
QB「うーん、彼女は変わってたね」
まどか「え?」
QB「何でも、ギロチンの死は構わないそうだ。なんだか僕も興味深くなって、ソウルジェムの秘密を明かすのをやめたよ」
まどか「ソウルジェムの秘密を知らないまま首を切られたら……どうなるの?」
QB「『死んだ』という認識で、一瞬でソウルジェムが黒く染まるだろうね。
それとも、肉体が傷を負っても平気だと伝えるかい?」
まどか「ううん。それは、なんかマリーさんの望むところじゃない気がして……」
QB「だろう。なら、見届けてあげるといい。死を前にして、マリーがどう出るか」
処刑当日 断頭台
まどか「マリーさん……」
「共和国万歳!」
「共和国万歳!」
「共和国万歳!」
QB「あ、マリーたちが出てきたよ」
「共和国万歳!」
「共和国万歳!」
「共和国万歳!」
マリー「……」
死刑執行人「つっ」
マリー「あらごめんなさい。靴を踏んでしまったわ。でもわざとじゃないのよ。
とりあえず靴が汚れないで良かった」
死刑執行人「……」
まどか「マリーさんたちがギロチンに……」
ルイ「わたしを死に追いやった人たちを、わたしは恨まない。
ただ、これから流される血が、再びフランスの土を汚さないことだけを祈る」
まどか「何でいきなりかっこよくなってるのあの人」
QB「彼なりに最期は決めたかったんじゃないかな」
マリー「……」
まどか「わたし、行かなきゃ」
まどか「マリーさん。あなたを迎えに来たよ」
マリー「あら、あなた天使だったのね」
まどか「ええ。……死ぬのは恐くないんですか?」
マリー「……わたしの願いは、魅力的な女性になることだった。
わたしは今でも自分が間違っていたとは思っていないわ。
だから死ぬ時も立派に死のうと思うの。
わたしは最後まで恰好いい女だったから……何も恐くない」
まどか「マリーさん……」
「共和国万歳!」
「共和国万歳!」
「共和国万歳!」
ズドッ
マリー「」
まどか「……」
マリー=アントワネット編終わり
なんだか妙に贔屓になってしまった
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