荒木比奈「超能力バトルゲーム!2ッス」 (37)
※モバマスSSです。
モバマスと、その他複数の作品の情報が出てきます、ご注意下さい。
知らない作品でも、もしかしたら楽しめるかも?
詳しいルール、前作はこちら↓
モバP「超能力バトルゲーム?」
モバP「超能力バトルゲーム?」 - SSまとめ速報
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(事務所)
荒木比奈「…ふぁ~、暇ッスねー」ダラー
P「ん~、今日はもう仕事終わったしなー」
比奈「そこそこの休みにそこそこの仕事、これぞ至福ッスわー」シミジミ
P「齢20が何を言うか…、まぁ間違っちゃいないけどなー」
P「あ、あれやるか。あのゲーム」
比奈「おぉ、いいでスね」ダラー
P「こんなダラダラしてるよりいいだろ、あれ楽しいし。よしっ」ガシッ
比奈「うぁ~」ズルズル
ギィ…バタンッ
鷺沢文香「あ…引きずられてる荒木さん、お疲れ様です…」ペコリ
比奈「あ~、お疲れ様ッス~」ズルズル
文香「これ…この間貸してもらった漫画です…。中々面白かったです、ありがとうございます…」ハイ
比奈「あ、どうもッス」ズルズル
P「おい比奈。文香に変な漫画貸したんじゃないだろうな」
比奈「いやいや、流石にそんな漫画を人に貸すわけ無いじゃないッスかー」ハッハッハッズルズル
文香「別に変ではありませんでしたが…あの漫画のオマケページは…その…、胸を…揉むのが普通なんですか…?」
P「セイッ!」チョップ!
比奈「あだっ!」ズビシッ
P「オイィ!文香になんてもん渡してんだぁ!」
比奈「誤解ッス!いやホントに!コレっすよ!コレ!」ハイ
P「…あー、これ?んー、ギリギリセーフかな…?うわー微妙なライン」ウーン
P「ってか比奈、もう自分で歩いてくれない?正直引きずるのはちょっとおm」
比奈「どぉりゃっ!」ガスッ
P「ってぇ!蹴るな!」スネ ガ ヤラレタ…
比奈「流石にその一言には足がでまス」スッ、スタスタ
P(あ、でも歩くんだ)
比奈「さぁ、やりまスか。文香ちゃんも一緒に!」
文香「あ…、これがこの間遊んでたゲームですね…。実はちょっと興味がありました…。」
P「へー、文香がゲームに興味を持つって意外だなー」
文香「本を読んでいると…、色んな想像が膨らむものですから…。」
比奈「でスよねー」ウン
P(この二人のイメージは微妙に違うんだろうなー)
P「なるほど、そういうことなら一緒にやるか」ヨシッ
P「…で?もうセット済みか?真尋」
北川真尋「待ってたよー!15分くらい待ったよっ!」メット装着済
比奈「準備万端の真尋さんじゃないでスか」
真尋「えー?なんで私のこと"真尋さん"って呼ぶの?呼び捨てでいいのに!マヒローでも可!」
比奈「あぁいや…そう呼ぶキャラクターが最近いたので…感化されたッス…」ニャル子サン…
真尋「?そう?まぁいいや!やろう!早く!」
P「いい元気だ、この人数なら今回も俺は実況に回ろう」
比奈「あ、じゃあ私も実況に行きたいでス」ハイ
P「ってことは文香と真尋の1対1になるな、それでもいいか?」
文香「お手柔らかに…。」カポッ
真尋「楽しもう!」
比奈「大丈夫みたいでスね、それじゃあやりましょうか」カポッ
P(文香って戦えるのか…?)カポッ
システム起動、ゲームヲ開始シマス…
仮想空間内(京都ステージ)
文香「実際に…触っているかのような感触ですね…、素晴らしいです…。」
真尋「いやこれ絶対触ってるって!すっご!」
(五重塔実況席)
P「うおー、次は京都かー!」
比奈「ここは五重塔でスかね?いい眺めでス!」
P「結構広いなー、これ全部がステージか!」
比奈「格ゲーとは違った自由な戦闘が楽しめそうでスね」
P『さぁ!それでは始めましょう!実況はわたくしPと、』
比奈『荒木比奈でお送りしまス』
P『ではお二方、能力を決定して下さい、ガチャで』
比奈『あ、ところでプロデューサー』
P『うん?』
比奈『この能力決定って完全にランダムなんでスかね?』
P『いや、完全にランダムでは無いらしいぞ。"自分が知っている能力"が大前提だそうだ』
P『自分の頭の中にある程度やりたいことの優先順位があって、その中から1つをガチャで選ぶらしい。昨日晶葉に聞いた。』
P『前回の紗南の能力は、"この世界で格ゲーがしたい"って願望から来たそうだ』
比奈『なるほど、いいこと聞いたッス』フムフム
文香「…。」ガチャガチャ
真尋「おりゃー!」ガチャガチャ
P『さて、能力が出ました。どんな能力が出たか気になるところですが、今回はあえて能力を見せません』
比奈『え~、…まぁどうせ戦えば分かるんでスけどね。それに知らないほうが楽しめるかもしれませんし』
P『あ、でも途中で能力解説はするのでご安心を』
P『それでは、戦闘開始!』
イザ尋常ニ、勝負!
真尋「おぉっ!この能力かー!よーし!文香さんとバトっちゃうぞー!」腕グルングルン
文香「…よし、これなら…」
真尋「ふっふっふっ、くらえ文香さん!」グッ
文香「…ブツブツ」
真尋「方囲!定礎!」ヴゥン
真尋「結!」スゥッ
比奈『こっ…これは!』
P『文香の周りを四角い結界が取り囲んだ!』
真尋「滅!」
バシィッ
比奈『結界が弾けたッス!!』
P『中にいる文香が消滅しちゃったんだけど…』
真尋「…え?あれ?もう終わり…?」エェ?
比奈(スピーカーモード)『ところがどっこい、そうはいかないんでスよね~』
P(スピーカーモード)『ダメージ判定もKO判定も出てないということは、文香本体はノーダメージってことだ』
真尋「…おぉー!」
比奈(スピーカーモード)『どうやって防いだかは知らないでスけど、今文香さんはこのステージのどこかに移動していまス』
P(スピーカーモード)『広いステージを使った戦闘ゲームだ!文香は手強いぞ!!』
真尋「なるほど!よーし!望むところだー!」ダダダダッ
比奈『こう広いと、力技より戦略が活きてきまスね』
P『多分、文香は能力が決定した時からこの展開にしたかったんだろう、どんな戦法で戦うかは分からんが』
真尋「うおー!文香さんはどこだー!」ダダダッ
真尋「右かッ!次は左!とりあえず右!」ダッ
真尋「まひろだーっしゅ!」ダダダダッ
比奈『すっごい元気に走り回ってまスね…』
P『いいことだ、いいことだ』ハッハッハッ
15分後…
真尋「んー、見つからないし…迷った!」アハハ
P『京都だからな』
比奈『京都は迷いやすいらしいッスね~』
真尋「…はっ!」ピコーン
真尋「そうだ忘れてたよ!今の私は結界師!相手を探すならっ!」
真尋「方囲!定礎!」ヴゥン
比奈『お、自分の足元に結界を張る気でスね』
真尋「結っ!」バィーン!
P『ほー、結界を柔らかくしてトランポリンみたいにするのか。』
比奈『あれ?プロデューサーってあの作品見たこと無いんでスか?』
P『昔アニメをちょっと見た、その程度の知識だ』
真尋「結!結!」スゥッ、スゥッ
P『今度は結界を足場にして階段みたいに、へー面白いなー』
比奈『結構高くまで登ったッスね』
真尋「おおーいい眺め!さってさて、文香さんはどこかなー?」キョロキョロ
ビュゥゥゥゥゥゥ
真尋「見つからないなー…おっと、風が強いや」ブルッ
ビュゥゥゥ…スパッ…スパッ…
真尋「…ん?」
スパパッザクッザクッ
真尋「ええええええ!」シュパパパパッ
ヒット!ダメージ!ヒット!ダメージ!
P『おおっとぉ!どういうことだ!?周りに何も無いのに真尋がダメージを受けている!!』
比奈『これは…!風でスね!鋭い風が真尋さんを切り裂いてるッス!』
真尋「うわっ!緊急回避っ!」ヒュゥゥゥ…
P『真尋、たまらず飛び降りた!』
比奈『文香ちゃんは風使い的な能力なんでスかね?』
真尋「うっわーどうしよう…ん?」ヒュゥゥゥ
文香「…。」
真尋「あ!いた!文香さんみっけー!」ヒュゥゥ
真尋「っと…着地着地」
真尋「結!」スゥッ ボヨヨォーン
真尋「…よしっ!勝負だっ!」グッ
真尋(あーでも普通に囲んでもさっきみたいに抜けられるのかな?よっし!頭使うぞー!」
P『途中から声出てるって』
文香「…。」
真尋「これでどうだー!結界の槍!」
真尋「結!」ビシュッ!
比奈『結界を限界まで細くして相手に伸ばす、結界の槍でスね』
P『結界の使い方ってバリエーションがあるんだなぁ…』
真尋「いっけー!」
比奈『さぁ、文香ちゃんはどう出るッスかね?風で結界をスパッっといっちゃいまス?』
文香「…"壁"」ボソッ
ドカッ!
真尋「…おっ?あれ?壁ぇ!?」アリャ?
P『…壁が"出現"した!』
比奈『この能力は…あっ!』
P『知っているのか先生!?』
比奈『先生じゃないッス。いやー、文香ちゃんに貸した漫画に出てきた能力でスね多分』
P『あーあれか、ってことは…どの能力だ?』
比奈『これッス、これ』ベー
P『舌?…あーあれか』ナルホド
真尋『んー?よく分からないけど、見つけたからにはどんどん攻撃だ!」
真尋「結っ!!」ズアァッ!
P『でかっ!結界でかっ!』デケー!
比奈『中に50人くらい入りそうでスね』
文香「…ショートカット、"かまいたち"」
スパッ!スパパッ!
スゥッ…
真尋「ああっ!結界が斬られた!!」エェー!
文香「…"鉄塊"」スッ
比奈『真尋さんの頭上に鉄塊が出現したッス!』
P『でかっ!鉄塊でかっ!』
文香「…これで終わり…、ですか…?」
真尋「うおおお!結!!重っ!!」ガシィッ!!
P『鉄塊を結界で囲んで受け止めた!』
真尋「……解っ!」スゥ
比奈『えっ?結界を解いちゃったッス?落ちてくるッスよ!』
真尋「落ちてくる鉄塊を横から…結っ!」ビシュ!ボヨヨン!
P『おお!まるでビリヤードみたいに鉄塊を弾いた!』
比奈『そして弾いた先にはッ!!』
ヒューッ
文香「…くっ!」
ガスッ!ドスン!
文香「…やられました…。」ヒット!ダメージ!
比奈『肩に当たったッス!』
P『ああ、だが恐らくかなりのダメージだ!』
比奈『文香ちゃんは体力も防御も低そうでスし、早くも後1発ってところッスかね?』
文香「…。」
真尋「よしっ!」ガッツ!
文香「………ふふっ。」
P『』ゾクッ
比奈『ん?プロデューサー、どうしたッス?』
P『ああ、いや…(すっげー嫌な予感)』
真尋「?」ポーズ決メテル
文香「ふふっ…ふふふふっあははははっ」
真尋「…!!!!!!!」ゾクゾクッ!
比奈『プ…プロデューサー!!文香ちゃんが怖いッス!』ガタガタガタガタ
P『落ち着け比奈!誤解だから!あれは普通に笑ってるだけだ!いつも静かで真顔だから、笑うと怖く見えるだけだって!』
文香「ふふふっ…とても…面白いです…!」
文香「本を読んで、膨らんだ想像が…体験できるなんて…。」
文香「それだけで…、満足です…。ゲームって…、いいものですね…。」
文香「でも…、負けたくは…ありませんから…。勝ちます…。」
真尋「…私だって負けないよ!」
P『さて、いい空気になったところで能力解説と行きましょう』
比奈『空気ぶち壊しッスね!』
P『いやー、多分これ終盤的な流れじゃん?今やっとかないとバトル終わると思うんだ』
比奈『ソッスカ…』
比奈『…えー、それでは、お互いの能力を解説しまス』
北川真尋:コミック『結界師』より、"結界術"を使える(絶界・真界は使用不可)
鷺沢文香:コミック『夜桜四重奏(ヨザクラカルテット)』より、"言霊使い"の能力を得る(辞書登録数は0からスタート)
比奈『真尋さんの能力は、"結界師"というコミックに登場する主人公の能力でス。
好きな場所に"結界"と呼ばれる包囲陣を展開して、足場にしたり、相手を結界の中に閉じ込めたりできまス。
主な攻撃方法は、結界の内側を消滅させる"滅"、結界を細く長く展開して相手を貫く"結界の槍"などがありまス。
他にも色々な使い方があって、かなりバリエーションに富んでる能力ッスね。』
比奈『次に文香ちゃんの能力は、"夜桜四重奏"というコミックに登場する半妖の能力でス。
まぁ大雑把に言っちゃうと、"言葉を形にする能力"ってところッスかね。
"壁"と言えば壁が出てきまスし、"鉄塊"と言えば鉄塊が出現しまス、声の届く範囲なら好きな所に出現させられまス。』
比奈『あと、このコミックの言霊使いには"辞書登録(インストール)"という機能もありまス。
構造が単純では無いもの、例えば"絆創膏"を出すには「精選ゴム 樹脂類 酸化亜鉛 及び その他の物質を~(以下略
みたいに、とーーっても長い説明が必要でスが、一度言霊で出したものを辞書登録(インストール)することによって、
次以降同じものを出すときに省略できまス、それが"ショートカット"ッス。』
P『つまり、文香は"かまいたち"という現象を1度だけ"詳しく説明→出現"させて、2回目以降は"ショートカット"で済ませてるって訳か』
比奈『そういうことッス、この能力は時間を掛ければ掛けるほど強くなる能力と言えまスね、その分辞書登録できまスし』
P『ということは、最初に真尋が文香を見失ったあの時間は、かなりのアドバンテージってことだな』
比奈『他にどんなものを辞書登録したのか気になるところッス』
真尋「ふっふーん、そろそろラスト的な雰囲気だね!」
文香「そうですね…、終わりにしましょう…。」
文香「ショートカット、"煙幕"」モクモクッ!
モワモワモワ…
真尋「っ!煙が!文香さんが見えない!?」
文香「ショートカット、"グングニル"」バチィ!
真尋「……へっ?」
文香「ショートカット、"フラガラック"」バチィ!
文香「ショートカット…、"勝利の剣"。…ブツブツ」バチィ!バチィッ!
…サァァァァァァ…
P『煙が晴れてきました…』
比奈『うわっ、またスゴイ物出したッスね…』
真尋「えっ、ちょ…」
文香「私だって…神話は結構読むんです…。北欧神話だって、ケルト神話だって…、例外ではありません…。」
P『…なんか文香がすっげえ物騒な物持ってるんだけど、何?神話の武器?』
比奈『えー、私がどうじ…後学のために得た神話知識から、文香ちゃんが出した3つの武器の説明をしまス』
P『あっはい、よろしくお願いします』
グングニル:投げれば必ず当たる槍
フラガラック:持てば勝手に戦ってくれる剣
勝利の剣:もう持たなくても勝手に戦ってくれる剣
P『なんだそれチートじゃん!!!』
比奈『神話ってそんなもんでス』
P『右手にグングニル、左手にフラガラック、地面に刺さる勝利の剣』
P(なんだろう…結構似合う…)
比奈(あれ…文香ちゃんの出した武器は3つだったッスか…ふぅむ…)
真尋「そ…!その武器知ってる!グングニル!ゲームに出てた!そんなの出せるの!すっごー!」スゲー!
文香「…言葉として有る物は…、何だって出してみせます…、これが本を読んできた…私の武器です…。」
文香「さあ…、終わらせましょう…。…楽しかったけど…、決着です…。」
真尋「…よし!スゥー…ハァ~…。行くよ!!」
真尋「結っ!!!」スゥッ
文香「…甘い。」スパッ!
真尋「凄い切れ味!流石だね!結っ!」ズアァ!
文香「させません…。」
真尋「!!剣が勝手に飛んできた!!!あぶなっ!」サッ
文香「よいしょっと…。」ブンッ ヒョロヒョロ…
真尋「槍投げっ…いや!そんな軌道じゃ当たらないよっ!届いてないしっ!」
ヒョロヒョロ…ビシュッ!
真尋「うおぅ!!」ヒット!ダメージ!
文香「当たったのは腕ですか…。そういえば、作る時に…どこに当たるのかまでは考えてなかったですね…。」
真尋「くっ!"結界の槍"!!結っ!」ビシュッ!!
文香「…」サッ!
真尋「避けられたっ!反応早っ!」
文香「これがフラガラックの力です…。この剣が私を動かしてくれます…。そして…、」
ヴゥン…、ビシュッ!
真尋「うわぁ!また剣!」ヒット!ダメージ!
文香「"決して近づかず安全に"…、"勝利の剣"に止めを刺してもらいます…。」
真尋「あっズルい!結っ!!」スゥッ
文香「…自分を結界で囲んでも…、無駄ですよ…?」
真尋「うおおおお!結!結!結!結ぅ!!」ズアァァァァ!
真尋「結界ガード5重層!!これでどうだぁ!!」
文香「…ダメですね…。5つ程度なら…、3秒あれば全部斬れます…。」
文香「…1。」スパッ!
文香「…2。」スパパッ!
真尋「結ぅ!」
文香(…!?…どこに…展開を…?)
真尋「滅っ!」
文香「…3。」スパパッ!
文香「…よし…、結界が解けました…。これで…。」
ザンッ!
真尋「回避ぃ!」ヒット!ダメージ!
文香(また腕…。それにしても…すごくタフですね…。)
文香「最後……何をしたのかは知りませんが…、そろそろ…終わり……ですよね…?」
真尋「…えっ!?」
文香「…?」
真尋「…何をしたのか、分からない?」ニヤッ
文香「…はい…、…時間稼ぎですか…?」
ゴゴ…
真尋「ここは京都!京都といえば!なんかお寺とか!塔とか!いっぱい!」
文香「…?そうですね…?」
真尋「文香さんを倒す前に、先に倒しとかないといけないものがあったなーって」
文香「…?何を…、言っているのですか…?」
ゴゴゴゴ
真尋「文香さんの後ろの五重塔を…"倒す"!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
文香「……まさか!!!」クルッ
文香「塔が…、倒れてくる…!」
文香「そう…でしたか…。さっきの結界は…このために…。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
真尋「時間稼ぎは成功!逃げる暇なんて無いよっ!」
文香「しかしこれでは…、良くて相討…」
ゴゴゴゴゴ…ズズンガシャァ…ガラガラガラ…
P『…えっと、凄いことになってるんだけど…』
比奈『2人とも埋まっちゃったッス…』
P『ジャッジが出てないけど…相討ちか…?』
比奈『…ちょっと待って下さいッス!』
…ガラガラ…パラパラ…
…ドゴォッ!!
真尋「…へへへっ!"結界術"っていうのは"守るための能力"なんだよっ!」ドンッ!
P『うおおおおおっ!結界で自分の身を守っていたぁ!!』
比奈『…と、いうことは?』
真尋「ぃよっしゃああああああ!!」
P『決まったーー!』
ザクッ…
真尋「…へっ!?」ヒット!ダメージ!
P『えっ!?』
比奈『…まじッスか』
勝負アリッ!
勝者『鷺沢文香』!!
真尋「…ええええええええええええええええっ!!!」
P『こっこれは!どういうことだ!』
比奈『文香ちゃんの言霊で作り上げた"勝利の剣"が、まだ機能してたッス…』
文香「面白い戦法、いいえ…力技…でした…。」
文香「"あの場"にいたら…、確実に負けていましたね…。」
真尋「文香さん…あれ…?」
文香「言いましたよね…?"決して近づかず安全に"…。何が起きても決して負けないように…。」
文香「残念ながら…、あなたが戦っていたのは…私ではありません…。」
真尋「…え?」
P『生き埋めになったはずの文香が!?どういうことだ!?』
比奈『どうもこうも…埋まってなかったってことになるッス…』
真尋「文香ちゃん!?え!?倒れてくる塔を避けたの!?」
文香「いえ…。私はちゃんと…、あの塔の下敷きになりました…。」
真尋「いや、じゃあ…文香さんは…何で無事??え?え!?」ドユコト?
文香「分身…みたいなものです…。自分自身を…、"鷺沢文香"を"作りました"…。勿論、私に限りなく似せた人形ですが…。」
文香「自分自身と同じ形を作るのは…、結構簡単なんです…。毎日見てますから…。」
文香「大切なのは…、"どう言葉にするか"…。さほど難しいことではありません…。」
真尋「さっきのが人形!?でもさっきまでバリバリ動いて…うぅ…頭が混乱した…」ウァァ
P『お人形…アイドル…うっ、頭が…』ウァァ
比奈(以下スピーカーモード)『…えー、真尋さんとプロデューサーが混乱してしまったので、私が一部始終を解説するッス』
比奈『文香ちゃんが人形にすり替わったのは、恐らく神話の武器を出したときッス』
比奈『煙幕の中、3つの武器と一緒に人形を出現させて、自分は見えない所に退避ってとこッスかね』
比奈『武器を出すだけなら煙幕なんて要らないと思ってたんでスが…、こう考えれば納得できるッス』
比奈『そして、人形が何故動いたかでスが…これは"フラガラックの力"ってことでいいッスか?』
文香「はい…。"人形が持っても勝手に戦ってくれる"ように作りました…。」
比奈『…なんでもありって怖いッス』ヒエェ
比奈『あと、声に関しては、真尋さんと文香ちゃんとの距離は結構離れてましたし、微妙に違う場所から声がしても普通は気付かないと思うッス』
真尋「…つまり、私はずっと人形と戦ってたってこと?」
比奈『…残念ながら、文香ちゃんに弄ばれてたッス…』
真尋「…ショック!」ガーン!
文香「ふふっ、でも…楽しかったですよ…。」
P『なんとまぁ予想外の幕切れ。正直、真尋のあれは決め手だと思ってた…』
比奈『二重三重に作戦を張り巡らせて勝つ、流石は文香ちゃんでスね』
比奈『真尋さんも勢いはあったんでスけどねー、…"念糸"とか"探査用結界"とかあったんでスけどね…』
P『なんじゃそら』
真尋「なんだっけそれ?」エ?
比奈『…詳しくは本編を御覧くださいッス』ハイ
文香「さぁ、私の勝ちですし…、そろそろ戻りましょうか…。」髪サラッ
真尋「うぅ…。文香さんかっこいい…。勝ちたかったぁー!」
P『文香に自信がついてる…ってかなんかカリスマ出てる…』
比奈『このゲームって案外、人格矯正とかに向いてるんでスかね?』
P『そこっ、矯正とか言わない!文香はあの性格も魅力的なんだ!!』
比奈『正直スマンかったッス。』ペコッ
P『あっ、でも乃々とかにちょうどいいかも…』
比奈『ぅおーい!』バシッ!
P『いてっ!ロ…ログアウトォ!!』ログアウト
比奈『あっ、逃げられたッス!待つッス!』ログアウト
文香「今日はここまで…、ですね…。」ログアウト
真尋「次はあの能力がいいなー」ログアウト
(事務所)
真尋「あー、やられた~!漫画を最後まで読んでないのが敗因なのかな?」
文香「ふぅ…、とても…楽しかったです…。」
P「おつかれー、二人とも格好良かったぞ」
文香「あ…、お疲れ様です…。」
市原仁奈「文香おねーさん!おつかれさまでごぜーます!」モフモフ
文香「お疲れ様…。」モフモフ
仁奈「ふっふっふっ、仁奈のモフモフは気持ちいいでごぜーますか?」モフモフ
文香「気持ちいい…。」ホゥ…
仁奈「文香おねーさんの戦い、とくと見させてもらったですよ!」モフモフ
仁奈「とってもカッコ良かったでごぜーます!負けそうになったあのとき!あの高笑いでごぜーます!」モッフモッフ
仁奈「あれこそくーる!ろっく!あくのおんなかんぶ!って、さっき李衣菜おねーさんが言ってやがりました…」モフーン
文香(悪の女幹部…?)モフモフ
仁奈「仁奈もやってみてーのでごぜーますが…プロデューサーが許してくれねーのでごぜーます…」
P「いやいや、流石にやらせちゃいけないだろ…年齢的に…」
P「まぁそれは置いといて…。さぁ乃々、一緒にあのゲームをやろう!!」
森久保乃々「む…むーりぃー…」
P「お前があのゲームをプレイして、ちょっとでもアグレッシブになってくれれば!」
真尋「私が相手するよー!!」
乃々「い…いぢめです…おそろしや…おそろしや…」
比奈(あ…そういえば、文香ちゃんは最初の攻撃をどうやって躱したんでスかね?)
文香「…ふふっ。」
---終わり---
乙
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