忍「綾ちゃん……」 (14)
忍「じ~……」
アリス「シノ、なに見てるの? あ、勇が撮ってくれた写真だね!」
忍「そうなんです。お姉ちゃんが撮ってくれた綾ちゃんの写真を見てたんです」
アリス「?」
アリス「わたしの写真も見ていいんだよっ?」
忍「アリスの写真はいいんです。写真なんか見なくたって、そこにいるアリスを鑑賞すればいいんですから」
アリス「そうだね。じゃあシノ、わたしを存分に見てよ!」
忍「……はぁ」
アリス「ため息!?」ガーン
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アリス「シノがアヤの写真を見つめて、ため息をついてる……」
忍「綾ちゃんはなんでこんなに可愛いんでしょう? 今まで考えたこともありませんでした」
アリス「む~……ほら見て、シノの大好きな金髪だよーっ」フリフリ
忍「金髪少女は素敵です。見てるだけで微笑ましい気持ちになります」
忍「だけど綾ちゃんを見ていると、……はぁ。切なくなるんです」
アリス「シノ、どうしちゃったの……?」
忍「この気持ちは、アリスにはまだ早いかもしれませんね」
アリス「シノ……!?」ガーン
アリス「イサミぃ~、シノが、シノが~っ!!」
勇「忍にいじめられたの? 待ってて。お姉ちゃんがお仕置きをしてくるわ」
アリス「違うよ!? 忍はいつでも優しいよ!」
勇「分かったわ。忍、とうとうアリスに欲情したのね。オイタが過ぎるようならちゃんと躾けておかなくっちゃ」
アリス「浴場? 忍と一緒にお風呂入るのすごく楽しいよ」
勇「まあ、忍ったらお風呂場で襲ってきたのね!?」
アリス「……???」
勇「さ、冗談はこれくらいにして」
勇「で、忍がどうかしたの?」
アリス「シノがおかしいの。アヤの写真を見つめてはため息ついて、切ないとか、胸がいっぱいいっぱいだとか!」
アリス「いつものシノじゃないみたいで、心配で……わたし、もうどうしたらいいか……」
勇「アリスにこんなに心配かけて、忍はいけない子ね」
勇「がんばって。忍を元気にしてあげられるのは、忍のことが誰よりも大好きなアリスだけよ」
アリス「イサミ……うん、分かった。がんばってシノを元気づけるよ!」
勇「その意気やよし。そこでアリスに提案なんだけど……」
パシャッ
忍「はぁ……」
パシャッ
忍「この気持ちはいったい……」
パシャッ
忍「ああ、綾ちゃんの声が聞きたい」
パシャッ
アリス「イサミが言うには、珍しく落ち込んでるシノの様子を写真に撮って分析すれば、何かわかるかもしれないんだって」
アリス「だからシノが落ち込んでる写真をいっぱい撮るね! イサミが貸してくれたこのカメラで!」
パシャッ
忍「はぁ……綾ちゃんの写真、これっぽっちじゃ物足りです……あれ?」
忍「写真の綾ちゃんは一体どこを見ているんでしょう。どの写真もカメラをしっかり向いてないですね」
忍「綾ちゃんは照れ屋さんですが……綾ちゃんのそんなところも可愛いんですが……ですが、カメラ目線の写真が一枚も無いのはおかしいです」
忍「……陽子ちゃん」
忍「陽子ちゃんと一緒に写っている写真を見れば分かります。目線の先は……いつも陽子ちゃんです」
忍「綾ちゃんは、陽子ちゃんの目が気になって気になって、頬を赤くしてしまうほど意識しているんですね」
忍「薄々は、分かってました。これでも長い付き合いですから……だからですね。ときめいても、切ない気持ちにしかならなかったのは」
忍「綾ちゃんは陽子ちゃんが好き……」
忍「…………」
忍「……綾、ちゃん…………っ」グスッ
アリス「いいね! その泣き顔いただきだよ!」
パシャッ
忍「綾ちゃんのことは潔く諦めます。綾ちゃんが望んでいることなら、私はなんだって受け入れますっ」
忍「それにしても陽子ちゃんが羨ましいです。こんなに可愛い綾ちゃんに好意を寄せられているなんて。ずるいです。ましょーの女です」
忍「……確かに、陽子ちゃんはかっこいいですからね。今まであまり意識してませんでしたが……」
アリス「あ、フィルム切れちゃった……イサミー、フィルム~!」ドタバタ
忍「陽子ちゃん……」
忍「かっこいい……」ポッ
アリス「撮り過ぎだってイサミに怒られちゃった。1、2枚でよかったなら言ってくれればよかったのに」
アリス「……ん? シノ?」
忍「写真をこう、切って! 貼って! 陽×綾のキスシーンのできあがりです!」
忍「ああ、なんて幸せなんでしょう。可愛い綾ちゃんにかっこいい陽子ちゃん! 二人がくっつけばそこは秘密の花園!」
忍「これだけで食パンがジャム無しでも10枚はいけますね!」ハァハァ
アリス「シノが元気になってる! なんでなんだろー?」
アリス「でもよかった。シノが元気だとわたしも元気になってくるよ!」
忍「アリスも陽×綾ファンでしたか! こんな身近に同志がいてくれて嬉しいです!」
アリス「?」
忍「ふふっ。さあ、二人で写真を切り貼りして楽しみましょう!」
忍「お姉ちゃんに写真の焼き増しをお願いしないといけないですね。忙しくなってきました……!」
アリス「よくわからないけど、わかったよ。シノのしたいことなら何でも手伝うよ!」
こうしてシノは愛の通訳者として大成したのでした
おしまい
ある日
カレン「きたー」
忍「カレン、いらっしゃいませ。上がってください」
カレン「どもどもデース。あれー? アリスはー?」
忍「アリスは部屋で陽×綾本の仕上げを手伝ってもらってます。出来上がるのが楽しみですね」
カレン「?」
部屋
アリス「ヨーアヤハセイギ……ヨーアヤハセイギ……」カリカリ
カレン「オーラが黒すぎてモザイクかかってるように見えマース……」
忍「うふっ♪」
シーユーネクスターイム
アニメが終わっちゃって悲しいです
おやすみなさい
原作を読んで成分を補給するんだ
明日にでも続きを書いてくれ
ゆるゆりの千歳みたいやね
で、そのNext timeはいつくるんだ
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