シンジ「え、いいの？」

レイ「何でも言って」

アスカ「だからあんた…っ」

マリ「ひめひめっ。とりあえず聞いてみないことには始まんないしさ」

ミサト「そうね、いつも苦労かけてるし。いいわ、とりあえず言ってみてシンジくん」

シンジ「僕と王様ゲームしましょう」

レイ「やりましょう」

アスカ「あんた王様ゲームが何なのか解って言ってんの？」

マリ「私もやるー！」

ミサト「それくらいなら別にねえ。でもあんまり過激なのはナシよん」

アスカ「あ、あんたら正気なの！？ずぇっったい！コイツやらしい命令する気よ！！」

シンジ「じゃあ別にアスカはいいよ」

アスカ「えっ」

シンジ「やるなら返事して。そうじゃないなら僕の視界に入らないで」

マリ「わんこくん、わんこ脱出だにゃ」

ミサト「父親に似てきたわね。軽く飛び越えてるけど」

アスカ「…っ」

レイ「やりましょう」

シンジ「ありがとう綾波」

アスカ「だからっ！あんたちゃんと王様ゲームを理解してるの！？」

レイ「知らないわ」

アスカ「あっんたねえ……！」

マリ「まーまー姫。いっつもわんこくんコキ使ってんだからさー、たまにはいいじゃん？貞操のひとつやふたつ」

ミサト「過激なのはダメよー。まだ中学生なんだから」

アスカ「そういう！問題じゃ！！ないわよ！！！！」


　

シンジ△

シンジ「じゃあ、みんな参加って事で。よーし、王様だーれーだ！」ﾄﾞｺﾞｫ

アスカ「え、クジはぶぅ」

ミサト「アスカ！！」

シンジ「あれ？王様を勝ち取るには血みどろの戦いを制さなきゃなんないんじゃなかったっけ？」

レイ「そうなの？」ｲｿｲｿ

アスカ「…あんたねえ…っ！エコヒイキもメリケンサック装備してんじゃないわよ！！！」

ミサト「そりゃ何世紀頃の話してんのよシンジくん。とにかく暴力はダメよ。ゲームなんだから」

シンジ「じゃあ王様ゲームってどうすればいいんです？クジ引くんですか？割り箸に番号と数字書いたやつ用意したらいいんですか？全く解らないよ！」

アスカ「お前確実に知ってただろ」

シンジ「やだなあ、知らなかったよ。昨日アスカが僕のウォークマンにビール零しておまけに踏み潰した挙げ句に謝らなかったことなんて全く関係ないよ？」

マリ「報、復、かーい！でもわんこくん、確かアレ相当大事にしてたよねー」ﾁﾗｯ

ミサト「まあ、アスカもアスカだけど…それにしたってやりすぎよシンジくん」

レイ「碇くん、私はセカンドのどの四肢を千切ればいいの？」

アスカ「あ、あれはわざとじゃないし！それに謝ったじゃない！！」

シンジ「壁の向こうから聞こえはしたけどね。顔見て謝れないクズに用はないよ」

マリ「めっちゃくちゃ怒ってるにゃー…こりゃ姫、大人しく言うこと聞くべきだよ」

ミサト「そうね…こんなシンジくん初めて見るし」

レイ「怒った碇くん…怖いのね」

シンジ「んじゃ、ほらアスカ。早く立ち上がって。クジ引くよクジ」

アスカ「…わ、解ったわよ」

マリ「ドキドキするにゃー」

ミサト「さぁて、あ…でも命令に暴力はなしね？」

アスカ（絶対私が引いてやるんだから…っ！）

レイ「…」ﾎﾟｶﾎﾟｶ


　

シンジ「じゃあ王様だー……」

アスカ「っいくわよ！」

シンジ「れだ。僕」

マリ「はやっ！」

アスカ「あんた今見る前に宣言したわね！！」

ミサト「イカサマはよくないわーシンジくん」

マリ「八百長だにゃ。私だって命令したいのにー」

アスカ「やり直しを要求するわよ！クジを新しく作り替えて！」

シンジ「無視！」

レイ「続けて碇くん」

アスカ「あんたもちょっとは異議を唱えなさいよ！これだから日本人ってイヤ！！大体何で突然王様ゲームなのよ！」

シンジ「てめえら全員にちょっと物申したくて、ね」

ミサト「え、エグい命令は、ナシよ？シンジくん」

レイ「何でも言って、碇くん」

シンジ「ありがとう綾波」

マリ「従順すぎだにゃ」


　

期待

シンジ「ちなみに僕は誰が何番を引いたかすら把握しています」

ミサト「うわあ、八百長認めた！」

マリ「反逆のわんこくんってのもまたちょっと面白いねっ！」ｳｷｳｷ

レイ「何でも言って、碇くん」

アスカ「あんたそれしか言えなｉ」

シンジ「一番、三番。三回まわってワンと言った後バック転かませ」

アスカ「やっぱり一番私だ！解ってたけど！」

レイ「ご愁傷様」

ミサト「無理無理無理！無理よ私！！今スカートだし！」

シンジ「その間他の奴はヘラヘラしとけ」

マリ「へ、ヘラヘラ？」

シンジ「間違っても爆笑しちゃだめだよ」

マリ「ば、罰ゲームだにゃ！」

レイ「ヘラヘラ…？」

シンジ「頑張って、綾波」

レイ「ヘラヘラ」

マリ「あそこだけ空気が違うにゃー…」

レイ「ヘラヘラ」

マリ「へ、ヘラヘラ」

シンジ「真木波は表情だけで表現しなよ。解るでしょ」

マリ「えー」

ミサト「頑張ってアスカ」ﾍﾗﾍﾗ

アスカ「あんたもこの後やるってのに………」

シンジ「じゃ、アスカ。僕達は物音立てず、笑わないようにしっかり見てるから気にせずやって」

レイ「ええ、笑わないわ。ヘラヘラ」

アスカ「覚えてなさいよバカシンジ…っ！」

ミサト「あはは頑張ってアスカ」ﾍﾗﾍﾗ

アスカ「あんた素でヘラヘラしてるでしょ！何回も言うけどこのあとミサトもやんのよ！」

ミサト「もう腹くくったわよー。それにヘラヘラしとけって王様が言うんだもの」ﾍﾗﾍﾗ

レイ「ヘラヘラ」

マリ「あまりにも哀れで笑えないにゃー」

シンジ「早く」

アスカ「…ッ解ったわよ！やるからしっかり見ときなさいよ！！」

シンジ「いいから」

レイ「さっさとヘラヘラ」

アスカ「それむかつくからホントやめて」

　

ｼｰﾝ………
ﾍﾗﾍﾗ

ﾍﾗﾍﾗ

アスカ「…」

アスカ（…うっ…ホントに沈黙ね…。エコヒイキのヘラヘラだけが頭に突き刺さるわ…）

アスカ（それにシンジの無表情、コネメガネの引きつった顔。あれだけ嫌がってたのにやけに清々しくヘラヘラしてるミサト）

アスカ（全員ぶん殴ってやりたいわ）


シンジ「」ﾄﾞﾝｯ

アスカ「ひっ」

シンジ「早く」


アスカ（うるっさいわね……私も腹ァ…くくったっちゅーの…っ）





くーるくーるくーる


アスカ「………………わん…っ！///」

アスカ「っハッ！！」


くるんっ


ｽﾀｯ


アスカ「っ！どうよ！////」


シンジ「綾波、水もういいの？」

レイ「ええ、平気」

ミサト「」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

マリ「ぃ…ひ、ぅひ……ひ…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ




アスカ「」


アスカ「」


　

シンジ「さてミサトさんもスカートでバック転を披露してくれたことだし王様はー僕ー！他愚民！」

ミサト「」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

マリ「もうコールからして王様はわんこくんから動かないね」

シンジ「最大級にささやかなわがままを聞いてくれるとあなた方は言いました」

アスカ「…最大級とささやか、逆よね」

ミサト「ささやかに最大級だ」

アスカ「だったら絶対逃げてたわね」

シンジ「ハイハイハイハイうじうじぐじゃぐじゃ言わない！五番と四番！真木波と綾波！」

マリ「もう指名制だよ」

アスカ「まがまがしいほどの出来レース」

シンジ「綾波は僕の隣に」

アスカ「！！」

レイ「わーい」

アスカ「な、なん！」

ミサト「ずるい！」

シンジ「いや、よくよく考えたら僕別に綾波に報復したいこともないしね。まあ真木波もそうなんだけど」

シンジ「だから真木波、真木波はー…僕のアスカに食べられた焼きそばパンを買ってきて。若しくは用意して。どんな手を使ってもいいから」

マリ「ていうかわんこくんが報復したいのって主にそこの二人だけじゃん。まあいいにゃー。ほら、買ってきなよ。姫が食べたんでしょー？」

アスカ「えええー…だってあれバカシンジのだって知らなかったんだもん。ミサトも食べれば？っつってたし」

ミサト「しっ！やめてよ共犯にするのは！」

レイ「汚い大人ね」

シンジ「綾波のほっぺめちゃくちゃ柔らかいね」

レイ「むう」

マリ「いいなあ」


　

乙！