まどか「弱者トマト」 (38)
好き嫌い分かれるかも知れませんが悪しからず
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まどか「ほむらちゃん、はいこれ」スッ
ほむら「あら、ありがとう……?」
ほむら「これはなに??ソウルジェム?」
まどか「弱者トマトだよ」
ほむら「え?トマトなの?これが?」
まどか「これをね」グシャァァ
ポタポタ
ほむら「」
~~~~~~~~~
杏子「」
マミ「佐倉さん!!しっかりして!!」
~~~~~~~~~
杏子「そっか、つまり、アタシはあんたに殺されたって訳だな」
QB「話が飛躍しているよ。第一、僕は魂の所在に変更を加えただけだ」
杏子「で、ここはどこなんだい?」
QB「僕らの母星だよ」
杏子「そこら中にトマトがなってんだな。どれも旨そうだ」
QB「今が旬だからね。一つ味見してみるかい?」
杏子「いいのか?作ってる人に怒られちまうんじゃねえのか?」
QB「これは言わば原生のフルーツトマトだからね、君がいくらもぎ取ったところで誰も文句なんて言わないよ」
杏子「そうか、じゃあありがたく頂くぜ」
QB「そもそも君は、そんなところに負い目を感じる柄じゃないだろう」
パクッ
~~~~~~~~~
マミ「錯乱!」
杏子「……あれ?」
マミ「佐倉さん!」
杏子「ふぅん、戻って来たのか」
マミ「佐倉加算!」
杏子「おうマミ……?、また太ったか?違うか」
マミ「さくら水産!」
杏子「??どうしたんだ?」
マミ「佐倉火空風!」
~~~~~~~~~
まどか「黄色い、トマトも、あるんだよ」
ほむら「それも弱者トマト、なのかしら?」
まどか「うん、そうだよ。さすがほむらちゃん」
ほむら「……まだよく分からない。それ、トマトなの?」
まどか「これをね」グシャァァ
ポタポタ
ほむら「」
~~~~~~~~~
マミ「」
杏子「なんだよ、叫び疲れたのか?」
~~~~~~~~~
マミ「甘酸っぱくて美味しいわね」
QB「それは良かった」
マミ「それにしてもこの星は大気が薄いのね。ちょっと息苦しいわ」
QB「運動不足じゃないのかい?大気の成分構成は地球とさほど変わらないはずなんだけど」
マミ「薄いのよ、全体的に」
QB「それは分からないね」
マミ「嘘。ちゃんと知ってるくせに」
QB「僕らの個体が嘘がつけないことは、君は一番よく分かってるじゃないか」
マミ「……はい、あーん」
QB「きゅぷ」モグモグ
マミ「どう?」
QB「マミが食べさせてくれたから美味しいよ」
マミ「あら、お世辞でも嬉しいわ」
QB「あいにく、お世辞も言えない精神構造なんだ」
マミ「もう、キュゥべぇったら」
クスッ
~~~~~~~~~
杏子「one」
マミ「……あら、夢だったのかしら」
杏子「two」
マミ「佐倉さん、ただいま」
杏子「cranch ya」
マミ「駄目じゃない、そんなよだれ垂らしながら」
杏子「hierra kre hierra kure dowdodormn」
~~~~~~~~~
まどか「濃紫(こむらさき)に腐ったら、肥やしになるんだよ」
ほむら「ねぇ、それ私のソウルジェム……」
まどか「カリカリ、うーん固いなぁ」
ほむら「当たり前じゃない、宝石なんだから」
まどか「カリカリカリ」
ガリッ
ほむら「」
~~~~~~~~~
QB「……そんなに在庫を抱えて、君は宝石商にでもなるつもりかい?」
ほむら「こんなに要らないわ。私自身、訳が分からなくて頭が痛いのよ」
QB「確かにね。僕も本当はこんなところで油を売っていないで、地球で魔法少女の勧誘をしないといけないはずなんだ」
ほむら「それは止めて頂戴。どのみち私が阻止するわ」
QB「できるものならやってみればいいだろう」
ほむら「ここ、あなたの母星なのでしょう?だったら、あなたの個体の無限生産機構でも突き止めて、増殖インキュベーターに歯止めをかけることもできるかもしれないわ」
QB「やめてくれ、それだけは勘弁するんだ」
ほむら「やめろと言われてやめなかったのは、あなたの営業活動も同じなのよ」
QB「耳が痛い話だね」
ほむら「自業自得よ」モグモグ
QB「あっ、それは農家の人が一生懸命汗水流してつくった最高級トマトだよ。怒られちゃうよ」
ほむら「嘘おっしゃい」
QB「僕に嘘は付けないと知ってて言っているその白々しさだ。勝手にほざいているといい」
ほむら「……ねぇ、誰に謝っておけばいいのかしら?」
QB「また随分と上から目線なんだね」
ほむら「だって弱者じゃない、トマトは?」
QB「え?」
ほむら「え?」
QB「どういうことだい」
ほむら「私にも訳が分からないわ。弱者トマト、弱者、ああ、もうすっかり日が暮れたわね」
QB「今日はここに泊まっていくといいよ」
ほむら「お言葉に甘えさせてもらうわ」
テクテク
~~~~~~~~~
まどか「おかえりほむらちゃん」
ほむら「……え?まどか?インキュベーターは?」
まどか「ここに青臭いトマトがあります。というか真緑色のトマトです」
ほむら「今のは、ひょっとしてあなたの仕業なの?」
まどか「他のどのトマトよりも光沢があって、生命力にあふれています」
ほむら「ええ、そうね、綺麗だわ」
まどか「でも、誰も食べようとしません」
ほむら「分かってるわ。美樹さやかね」
まどか「うん」
ほむら「任せておいて、何とかしてみるから」
まどか「頼んだよ、ほむらちゃん」グシャアァ
ポタポタポタ
~~~~~~~~~
QB「豊作貧乏という現象を知っているかい?」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァ」
QB「収穫し過ぎると、かえって生産者が不利益を被るんだ」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァ」
QB「常にバランスが最重要なんだ。他は要らない」
QB「だから」
QB「例え未熟な果実がダストシュートで腐っていこうと」
QB「例え商業用の作物がそのまま野生化して、野の生態系を乱してしまおうと」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァ」
QB「ましてや、それが魔法少女の魂を吸い取って光輝こうと」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァ」
QB「そこまで気にすることではないんだ」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァ……」
QB「ほら、食べるといいよ。今が旬なんだ。もっとも、君には旬とはどういった概念なのかすら、知る由もなかっただろうがね」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァ」モグモグ
QB「あぁ、駄目だよ、それはまだ熟していない」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァ」モグモグ
QB「モモや梅がいい例だ。緑色の果実には、人を即死させる毒が詰まっている」
QB「自分の身を守ろうとしているんだ。それが何故なのか、今の君に分かるかい?」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァヴァ」シュゥゥゥゥ
QB「自分をちゃんと熟し切らせるためだ」
QB「無事に熟すためならば、その過程で、平気で他者を傷つける。それは、悪いことなんだろうか?」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァ」
QB「いい加減、ほら、隠れていないで出ておいでよ、ほむら」
ほむら「……気づいていたのね」
QB「君には、これだ」スッ
ほむら「……瑞々しくておいしいわ」モグモグ
QB「収穫したてだからね。ちょっと青臭いかもしれないけど、それこそがトマトのアイデンティティというものさ」
オクタヴィア「ヴァヴァヴァヴァ」
QB「君のは、ただざらざらする苦みが、押し寄せてくるだけだろう?野原の雑草のような味がするはずだ」
シュゥゥゥゥ
オクタヴィア「…………」
コロン
QB「完食したのか。律儀なものだ」
ほむら「まどかは言っていたわ。青いトマトは、他の誰よりも光沢があって生命力に溢れているって」
QB「それはそれで、青二才の見苦しい弁明に聞こえてしまうね」
ほむら「でも真実よ」
QB「確かにそうだね。青さは高い価値がある。でも、言うなれば、諸刃の剣だ」
ほむら「他の誰にも食べられずに済んで、むしろほっとしてるんじゃないかしら。ああ見えて美樹さやかは自分を一番可愛がっていたから」
QB「誰にも食べられずに処分される哀しみが、そんなちっぽけな満足で打ち消せると思っているのかい?」
ほむら「まどかはそう思っているわ」
QB「またまどかの話をするんだね、ほむら」
ほむら「約束したのよ。親友のさやかを救い出すって」
QB「好きにするといい。日陰になっているところなら、青いトマトがたくさんなっているだろう。好きなだけ摘み取ればいいさ」
ほむら「そういえば、無断で収穫したことを誰に謝ればいいのか、まだ聞いていなかったわね」
QB「うん、君は人の話もろくに聞かずに帰ってしまったからね」
QB「実をいうと、あれは方便だったんだ。トマトを所有している物好きなんて、もうこの星にはいない」
ほむら「かまわないわ。これだけもらっていくから」
QB「さやかのグリーフシードかい。君も僕らと負けず劣らず、物好きなんだね」
QB「でも少し、分かる気がするよ」
~~~~~~~~~
まどか「お帰り、ほむらちゃん」
ほむら「あんまり上手く行かなかったわ」
まどか「十分だよ。はい、おやつ」ポイ
ほむら「……大ぶりね。田舎の味がするわ」
まどか「ほむらちゃんって、東京育ちじゃなかった?」
ほむら「母の実家が長野にあるのよ。小さい頃、私たちが夏休みに帰省すると、竹で編んだザルに取れたてのたくさんのトマトやキュウリを乗せて、おばあちゃんが食卓に持ってきてくれたわ」
まどか「瑞々しいね。思い出も」
ほむら「ええ。あれは美味しかったわ。今までに食べたどんなトマトも、あれには劣るわね」
まどか「いいなぁ。私も大学を出たら、トマト農家になろうかな」
ほむら「そのときは私も手伝うわ」
まどか「ティヒヒ、ありがとう」
~~~~~~~~~
TV <スペインはブニョール、今年もトマティーナの季節がやってきました。
TV <この季節になると、人口一万人足らずのこの町には、世界中から多くの参加者が集まり、一気ににぎやかになります。
TV <<ト・マ・テ! ト・マ・テ!>>
TV <町中でトマトが投げつけられ、町はトマトの赤で埋め尽くされます……
杏子「まったく、アタシは許せねーな、トマトを投げあってお祭りだなんて」
マミ「そういう文化なのよ。日本だって、節分の日には煎り豆を投げるでしょう?」
杏子「……うーん、それもそうか」
杏子「ニュース見てたら、なんかトマト食いたくなってきたな」
マミ「夜食べると、太っちゃうわよ?」
杏子「アタシは構わないんだけど」
マミ「……ミネストローネでも作りましょうか?小腹くらいなら満たされるわ」
杏子「おっ、いいね。ちゃんと忘れずにマカロニも入れてくれよ?」
マミ「はいはい」スック
~~~~~~~~~
まどか「F1っていってね、私たちが普段食べているトマトの種子は、きちんとした実がならないように操作されてるの」
ほむら「知っているわ。農家は毎年、苗木を購入しなければいけない。アグリビジネスに依存しなければ食べていけないようなシステムになっているのよね」
まどか「だからもしさやかちゃんが真っ赤で美味しいトマトになっていたとしても、さやかちゃんは一代限りで終わっていたの」
ほむら「永遠の幼さを押しつけられたのは、美樹さやかだけではないわ。馬鹿なのは私たちも一緒。おまけに最後には呪いも振りまいていくのだから、魔法少女は罪深い存在よね、本当に」
まどか「だから美味しいんだよ、トマトは」
ほむら「?」
まどか「だから美味しいんだよ、トマトは」
ほむら「たまに灰汁が強いのもあるわ」
まどか「それもトマトだよ」
まどか「弱者トマトはね、どれも美味しいの」
ほむら「まるでトマトの高級ブランドね」
まどか「うん、とっても光栄だね」
~~~~~~~~~
杏子「でもなぁ、やっぱり考えちまうよ」
マミ「トマトや大豆がもったいないって?」
杏子「文化、って説明をつければそりゃ、気は楽だろうさ。それ以上無駄な思考を働かせずに済むしな」
マミ「……」
杏子「だっておかしいだろ?何百何千という魂が、お祭りって名目の下で、一度に空中を飛び交うんだぜ?」
マミ「佐倉さんの言ってること、間違ってはいないわね。どんな言い回しをしようと、食べ物を粗末にしていることに変わりはないわ」
杏子「う、ん……いや、それだけじゃないんだよな」
マミ「?」
杏子「一つ一つのトマトには、為す術もないんだ。次の瞬間には、ミキサーでドロドロにすりつぶされたり、街の大きなブロック塀や漆喰の壁のようなものにぶつかって、ぐしゃってなるんだ」
杏子「そして誰一人、それらが自分たちと同じ人間だなんて思いもしない。アタシには、これがとても不気味なことに思えるんだ」
マミ「……おまたせ、熱いから気をつけてね」コトリ
杏子「お、サンキュー」
マミ「……うん、ちょっと塩を入れすぎた気もしたけれど、丁度良かったわね」
杏子「うん、おいしいや」
マミ「……弱者、なんだと思うの」
杏子「え?」
マミ「さっきの佐倉さんの言ってたこと。弱者トマトにはきっと、それがお似合いなのよ」
杏子「いつものマミらしくねーな。やけにサバサバしてやがる」
マミ「だって、あの子は嘘を吐かないんだもの」
杏子「何だって?」
マミ「弱くても、美味しいトマトは美味しいわ」
杏子「そうだな。たまに店先で、土の臭いが未だにこびりついているやつとかを見ると、思わず丸かじりしたくなっちまうよ」
マミ「ふふっ、食欲にはあらがえないのね」
~~~~~~~~~
TV <この祭りの実行委員の方に、トマティーナの起源について訊いてみることにしました……
まどか「路地が朝焼けみたいに真っ赤になるのは、ちょっと惹かれちゃうなぁ」
ほむら「もしくは血の赤、ね」
まどか「血かぁ……トマトはそんな人間みたいに器用じゃないよ」
ほむら「どういうことかしら」
まどか「内蔵にダメージを与えることなく血が流せるのは、動物の特権みたいなものなんだよ。果実はそう都合よくいかない」
ほむら「トマトには、血を流して干からびる自由がないということ、かしら?」
まどか「干からびる自由、じゃなくて……えっと、ほら、トマトって表面のツルツルした皮にちょこっと針を刺しても、風船や人間みたいに中身が飛び出てこないでしょ?中途半端なところがないんだよ」
ほむら「最後まで何食わぬ顔でひずみに耐えるか、いつか耐えられずに大破するか。そうね、グリーフシードがなかったら、ソウルジェムはひどく不器用な代物ね」
コロン
まどか「それ、さやかちゃんの……」
ほむら「あなたのものよ。あげるわ」
まどか「……」
ほむら「まどか、あなたが持っているべきだと思うわ」
まどか「……ほむらちゃんの言うような二極化なんて、されてないよ」
ほむら「そうかしら」
まどか「過程がどうであろうと結末はもう決まってて、ソウルジェムは……」
ほむら「瑞々しいわ」
まどか「えっ?」
ほむら「いつまでも瑞々しい。誰にも邪魔されない、私たちだけの世界」
~~~~~~~~~
QB「おや杏子、またトマトが欲しくなったのかい?」
杏子「いんや、舌を火傷しちまっただけだ」
QB「?」
杏子「ひぃ、参った参った」ガブッ
QB「君たちはどうしてわざわざ青いトマトを選ぶんだい?わけがわからないよ」
杏子「ベテランにもなると、ちょっと懐かしくなるんだよ、この若造の味が」
QB「そういうものなのかい」
杏子「うん、とびきり冷たくて旨い」
QB「負け惜しみにしか聞こえないね」
杏子「……それよりさっき『たち』って言ったよな?他に誰がそうしたんだ?」
QB「君の知らない魔法少女だよ」
杏子「さやかか?」
QB「……」
杏子「バカにすんなよ。この身がどこまでボロボロになろうと、あいつの事だけは絶対忘れねーよ」
QB「青さが人を[ピーーー]というのに、本当に物好きな生命体なんだね、人間というものは」
杏子「……あと、一つ、嘘をついた」
QB「なんだい?」
杏子「火傷なんてしてないんだよ、アタシ。本当は、唇の代わりに真っ赤なトマトの切れ端をかじっただけだ」
~~~~~~~~~
ザクッ
ザクッ
さやか「ふぅ~、だいぶ進んだかな。とりあえずお昼にしよっと」
さやか「……ん、働いたあとのご飯はおいひい」モグモグ
さやか「本当に広いとこだよねー。これあたし一人で全部やるなんて、聞いてなかったよ……」ムシャムシャ
さやか「グローバルプラント社から苗が届く前に、ここら一帯の畝立てまで終わらせておきたいところだけど、間に合うかな?ちょっとキツめかも……」
さやか「…………」
さやか「……まっ、そこで頑張っちゃうのがさやかちゃんなんだけどさ!」スック
さやか「さーて、食後の運動がてら、あそこの切り株の手前まで耕しちゃいますか!!」
ザクッ
ザクッ
~~~~~~~~~
まどか「私ね、このままでも仕方ない、別にいいやって思ったこともあるんだよ」
ほむら「私もよ。志を高く持つのは骨が折れるものね」
まどか「なんだかほむらちゃんが言うとかっこいいね。ティヒヒッ」
ほむら「き、気のせいよそれは」
まどか「でも、今はとっても瑞々しい。不思議だね」
ほむら「まどか、それ、あなたのソウルジェム……」
ガラガラッ
ピュウウウウウウ
ほむら「ねぇまどか、寒いのだけれど」
まどか「キュゥべぇの住んでる星って、あっちかな、それとも反対側かな?」
ほむら「窓を閉めて。冷えてしまうわ」
まどか「えいっ」ブゥン
ヒュウウウウウゥゥゥゥ
~~~~~~~~~
QB「じゃあ僕も一つ、教えてあげるよ」
杏子「なんだい?」
QB「魔法少女システムを、そろそろ停止させようと思っているんだ」
杏子「…………、ふーん」
QB「驚かないのかい?」
杏子「今さら何をされたって驚きゃしないよ」
QB「……まあいいや。前に暁美ほむらが言っていたんだ。トマトは弱者だってね」
杏子「マミと同じことを言うんだな、ほむらも。というより、まるまる一緒じゃんか」
QB「もしかしたら、それはほむらの話の受け売りだったんじゃないのかい?」
杏子「そうは思えないな。マミはマミで、その場で自分でじっくり考えながら喋ってたような覚えがある」
QB「思うところは一緒だった、ということかな」
杏子「で、続きは?それで終わりじゃないだろ?」
QB「ちょっとよく目を凝らしてみれば、この星のフルーツトマトの六つに一つは虫が付いている」
QB「管理体制に限界が来ているんだ。時代も大きく変わって、ひずみが肥大してしまった。昔は、手塩にかけて育てたトマトを農家が見捨てたりなんて、絶対しなかったのに」
杏子「へっ、何を言い出すかと思えば、随分と白々しい事言うんだな。管理体制も何も、アタシらが勝手に不幸になるのを黙って見てるだけの仕事だろうが」
まどか「そうだね、みんな、本当は不幸にならなくてもよかった女の子ばかりだった」
杏子「まどか」
まどか「あ、あんこちゃんも来てたんだ」
杏子「だからあんこじゃなくてキョーコだって」
QB「不幸になった?魔法少女は、人類の貴い犠牲だよ。素質のある人間の女の子は、意味もなくのたれ死ぬよりもずっと意味のある最期を迎えることができる。これはとても贅沢なことじゃないのかい?」
まどか「意味かぁ。じゃあはい、これ、食べてみてよ」スイッ
QB「……」
杏子「おい、それ…………」
QB「申し訳ないけど、それを食べなきゃいけないほどお腹は空いていないし、仮に空いていたとしても虫付きのトマトを僕は食べるよ」
杏子「グリーフシード持ってないのか、まどか?」
まどか「ううん、持ってる。私たちが救えなかったさやかちゃんのグリーフシードが、一つ。それだけ」
杏子「……」
まどか「あなたたちのエネルギー源になることが貴い犠牲だって言うのなら、今ポケットの中に入っているこのさやかちゃんを利用しきってまで生きることは、どれくらい貴いんだろうね、インキュベーター?」
QB「いったい、何が言いたいんだい?」
まどか「トマトの赤い色素は、器用に流せなかった血のヘモグロビンなんだよ」
QB「僕たちの活動が、それはそれは血なまぐさいものだったとでも言いたいのかい?……そうだね、否定は……あぁ、しないよ。してなるものか」
まどか「違うの、そうじゃなくて」
杏子「……青いの、一個もいでくぜ。マミに食わせてやろうと思う」
QB「……ああ、好きに……するといいよ」
~~~~~~~~~
マミ「佐倉さん、遅いわね……」
マミ『……ねえ、ほむらちゃん?起きてる?』
ほむら『その呼び方はやめてっていってるでしょう、マミ』
マミ『よかった。今から私の家に来ないかしら?ミネストローネをつくったのだけれど……作りすぎちゃったみたいで』
ほむら『分かった。すぐ行くわ』
ガチャリ
ほむら「お邪魔します」
マミ「ほむらちゃん!?あなた、いくらなんでも早すぎるんじゃ……ああ、まさか時間を止めたのね?」
ほむら「ええ。道中、風が冷たかったし」
マミ「駄目じゃないの。魔翌力を無駄遣いしちゃ」
ほむら「平気よ、私は」
マミ「……そうみたいね。あなたのそれ、最後に浄化したのはいつ?」
ほむら「一ヶ月かそこら前よ。あなたも、紅茶に命を削られるなんて冗談にもならないから、やめて頂戴ね」
マミ「分かってるわよ。私もだいぶ前から、自前で入れるようにしているわ」
ほむら「ええ、信じてるわよ、マミ『先輩』」
マミ「あらもう、ほむらちゃんったら」ギュゥ
ほむら「……どうせ一人で寂しかったんでしょう?隠そうとしたって無駄よ?」ナデナデ
マミ「……えへへ、見透かされちゃった」
~~~~~~~~~
まどか「話を聞いてよ」
QB「断るよ。僕も、やらなければいけないことができたんだ」
まどか「ねぇ、Q……」
QB「ねぇっ、まどか」
まどか「…………なに?」
QB「これはなんだい?」
まどか「……胸に何かついてるの?私には見えないんだけど」
QB「分からないんだ。何かが棲み付いているような気もする。そうでないかもしれない」
QB「でも、僕のここら辺を、前触れもなく引っかいたり撫でたりしてくるんだ」
QB「何か生温いものが突然、ここら辺いっぱいにぶちまけられたりもする。そうすると最後、僕の思考は、どうあがいても中断させられてしまうんだ。それと、息がとてもしづらくなる」
QB「これ以上何かされたら、僕はどうにかなってしまいそうだよ」
QB「これは、魔法少女システムの停止と何か関係があるのかい?」
まどか「……あるよ、たぶん、大有りじゃないかな」
QB「教えてくれ、まどか。これはなんなんだい?どうして僕はこうなってしまったんだい?」
まどか「……それはね、落伍だよ」
QB「落語だって?冗談はよしてくれ。僕のこの居心地の悪さは、小咄なんかじゃ済まされないものだよ」
まどか「はぁ」
まどか「もっと分かりやすく言うとね、それは感情だよ。虚無っていう感情だよ」
~~~~~~~~~
マミ「言うに及ばないことって、あるわよね」
ほむら「あなたが甘えんぼさんだってこととか?」
マミ「もう、からかわないで。心の通う仲なら、例え相手が黙って外へ出かけていっても、何処に行ったのか察しが付くでしょう?そういうことよ」
ほむら「……射出角35°、時速40km。これが、まどかの墓標になる」
マミ「!ひょっとして……」
ほむら「いえ、大丈夫。まどかの行き先は分かってるわ。魔女なんかにはなっていない」
マミ「……よかった。さすが暁美さんね。鹿目さんの恋人みたい」
ほむら「恋人……そう見えるかしら?」
マミ「お似合いのカップルよ」
ほむら「マミと杏子もなかなかじゃない」
マミ「……逃げられちゃったけどね」
ほむら「杏子が?さやかに?」
マミ「ええ。でもいいわ。二股でもね……」
ほむら「またそんなこと言って……あなたは強がってる余裕なんてないでしょう?ほら、グリーフシード…………」
マミ「そんな、悪いわよほむらちゃん」
ほむら「黙ってじっとしてなさい」ギュ
マミ「ん……」
ほむら「うぅん、あまり変わらないわね」
マミ「焼け石に水とはこのことね……恋する乙女は最強無敵ってよく言うけど、私のはただの、後輩に対する庇護欲だものね。それも、決して満たされない欲よ」
ほむら「マイナス思考は慎みなさい。杏子は今もあなたを頼っているはずよ?」
マミ「美樹さん」
マミ「彼女をこの世界に引き込んでしまったのは、他でもない私なの。守ってあげようと動いたときにはもう遅かった、なんて、言い訳するのも格好悪いわよね」
ほむら「杏子はさやかの後を追うつもりなの?」
マミ「帰ってきてくれるって信じてるわ。でも私にはもう、信じて待ってることしかできないの。それじゃあ先輩、もとい恋人失格よね」ギュウ
ほむら「……苦しい」
マミ「いいでしょう?最期くらい」
ほむら「はぁ、だからそういうマイナス思考はやめてって言ってるのだけれど」
マミ「いいのよ、ほむらちゃん。そんなあからさまに誤魔化さなくたって」
ほむら「……」
マミ「いちいち濁りを確認しなくたって分かるわよ、自分の心が今、どれだけ大変なことになってるかくらい。ベテラン魔法少女だもの」
ほむら「ねぇ、あなた、きょうだいが欲しかったんでしょう?」
マミ「…………藪から棒にどうしたの?」
ほむら「杏子はあなたの弟子だったし、妹のような存在でもあった。違うかしら?」
マミ「仮にほむらちゃんの言うとおりだったとしても、今はもう、佐倉さんは美樹さんの彼女よ。私だけのものじゃない」
ほむら「いじけたって始まらないわよ?」
マミ「終わりに際した人間に、始まりの話をするなんて、ほむらちゃんもいいセンスしてるのね」
ほむら「やめなさいよ、マミ先輩」
マミ「やめるのはあなたの方よ。取って付けたように、私のことを小馬鹿にして。やめてちょうだい」
ほむら「……あなた、何も分かってない」
マミ「何か不満でもあるの?今日はとりあえず帰って、恋人の帰りでも待っていたらどうかしら?」
ほむら「無理よ。泣いてる先輩をほっとくなんてできないわ」
マミ「……」
ほむら「……」ギュゥ
マミ「…………佐倉さんはね、わたしが消えちゃう時まで、ずっといてくれるってね、ヒック、言ってくれたの。なのにね、最後の最後にいなくなっちゃって、グスッ、おいしいミネストローネもつくったのに半分以上も残しちゃって、私、ほむらちゃんが来るまで独りぼっちだったの」シクシク
ほむら「……」ナデナデ
マミ「……」
ほむら「落ち着いたかしら?」ナデナデ
マミ「ありがとうね、ほむらちゃん。ごめんなさいね、最後までつんけんしちゃって」
ほむら「……思えば、この世界のあなたと初めて会ったときは、お互い喧嘩腰だったわね」
マミ「ええ……損してたなぁ」
ほむら「大丈夫よ。私はいろんなあなたを見てきたから。自分を大きく見せる必要なんて、ないのよ?」
マミ「ほむらちゃん……」
~~~~~~~~~
杏子「こんなもんでいいかな」
まどか「そんなにもいで、どうするの?全部マミさんに食べさせてあげるの?」
杏子「食いきれないようだったら、アタシも食うよ」
まどか「じゃあ、その時は私も手伝うよ」
杏子「ありがとな」
まどか「美味しいの?それ」
杏子「……ん、不味いな」
まどか「そっか」
杏子「マミはこの世界で一番、警戒を怠らない魔法少女だった」
杏子「前触れもなく、自分の大事な人が、自分の両親のいるところへ逝ってしまうかもしれない」
杏子「前触れもなく、魔女に致命傷を食らうかもしれない」
杏子「前触れもなく、仲間の魔法少女に手のひらを返されるかもしれない」
杏子「不幸な半生を送ってきた分、ありうる悲劇を漏れなく想定して、可能性を一つ一つ、丁寧に怖がっていた。アタシが初めから知ってるのは、そういう、根っこから歪んだマミなんだ」
まどか「そうでもしないと安心できなかったのかな」
杏子「逆かもしれねーな。迂闊に自分の気をゆるませたくなかったのかもしれない。そこは本人に訊かないと分かんねえよ」
まどか「それで?それと青いトマトが何か関係あるの?」
杏子「あいつはきっと、自分が遭いそうな不遇のケースを脳内で網羅しておくことで、最悪の事態を避けられるって信じてるに違いない」
杏子「でも、だからこそマミは知らないんだ」
杏子「理由のない感情の存在を、きっぱり否定してるからな。辛くなるのには何かしらの訳があるって、そう思いこんでる」
杏子「でもな、そんなことしてると、いつか突然襲ってくるんだ。本当に突然なんだ。ちゃんと心の準備をしといてるはずなのに、ぜんっぜん効果がないんだ」
杏子「でも理由は見つからない。どうしてアタシは苦しいんだろう、何がアタシの心をこんな一瞬でズタズタにしたんだろうって、悩んでも悩んでも分からない」
まどか「……だからもっと苦しくなる」
杏子「あいつにだけは、そうなって欲しくないんだ。アタシは」ガブッ
杏子「……やっぱ苦いな。塩でもかけるか」
まどか「塩トマト?聞いたことないなぁ」
杏子「邪道であることに変わりはねーよな」パッパッ
まどか「……どう?」
杏子「これじゃあ駄目かもな。第一、アタシが嘘つきみたいじゃねーか」
~~~~~~~~~
ガチャッ
まどか「あっ、やっぱりここだった」
ほむら「あらまどか、ごめんなさいね、書き置きくらい残しておけばよかった」
まどか「ううん、気にしないで。それより……」
ほむら「……ええ」
マミ「」
ほむら「頼まれてしまったの。砕いてくれって。断れなかった」
まどか「……あんこちゃんもね、毒に当たって死んじゃったよ」
ほむら「毒ですって?」
まどか「まだ緑のトマトをね、馬鹿喰いしたんだよ」
ほむら「でも、トマトには毒なんて……」
まどか「ないはずだよ。あれはもしかしたら、あんこちゃんが自分で創り出した毒だったのかもね」
ほむら「何のためにそん……ああ、さやかね」
まどか「私も止められなかったよ、あんこちゃんのこと。半泣きだったもん」
ほむら「……まどかも飲む?マカロニ入りの、ミネストローネ」
まどか「マミさんが?」
ほむら「ええ。私のも冷めちゃったから、もう一度温め直そうかしら」
まどか「私も飲みたいな」
ほむら「分かったわ」カチッ
まどか「……そうそう、キュゥべぇがね、魔法少女のシステムを終わらせるんだって」
カシャーン
ほむら「…………うそ」
まどか「ほんとだよ。ほむらちゃん、さっきさやかちゃんと会ったとき、キュゥべぇにトマトの話をしたんだって?」
ほむら「え、ええ、したわ」
まどか「それに感化されちゃったみたいだよ。ろくに感情も持ってなかったのに、都合のいい生き物だよね」
ほむら「……じゃあ、なんで、どうしてマミも杏子も逝っちゃったの?」
まどか「間に合わなかったんだよ、私もすごく悲しかった」
ほむら「なんだか、私が悪いみたいだわ」
まどか「目の前で見え隠れした希望には縋りたくなっちゃうのが、人間だからね」
ほむら「私がちらつかせたのね」
まどか「うん、でもほむらちゃんは責めないよ。当たり前だけど」
ほむら「それに私たちはトマトよ?人間じゃない」
まどか「トマトだって、絶望が得意なわけないよ」
ほむら「そんな屁理屈……いたっ……」
まどか「どうかしたの?」
ほむら「マグの破片が指に刺さったわ……もっと気をつけて掃除しないと…………」
まどか「え、大丈夫?私が床の片付けしておくから、ほむらちゃんは消毒してきてよ」
ほむら「…………」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「……きれい……」
まどか「ほむらちゃん、どうし……!?」
ほむら「綺麗だわ、まどか。ほら、こんなに紅い」
まどか「ちょっと!なにしてるの!?」
ほむら「ねえ、私たちって、本当にトマトになっちゃったのかなあ?」
まどか「ねぇ!はやく止血しないと!」
ほむら「まどか、私、怖いよ……ねぇ、ずっと一緒にいてくれるよね、まどか?」
まどか「ほら、洗面所行くよ、よいしょっと……」
ピカッ
まどか「……?」
~~~~~~~~~
ポツポツ、ポツ
ザーーーーーー
さやか「うっわあ!?夕立!?」
さやか「どうしよ……だだっ広すぎて、雨宿りする場所もないよ……ああ、寒い」
さやか「せっかく綺麗に畝も作ったのに、これじゃあ結構壊れちゃうだろうなあ」
さやか「……ま、ここんところ日照り続きだったから、ありがたい話ではあるんだけど。井戸も、ちっちゃいのが一個、遠くにあるだけみたいだし」
さやか「はぁ、なんか、ノアの箱船みたい」
~~~~~~~~~
まどか「みんな、どこにいるのかな」
ほむら「円環の理のことを言いたいのかしら?」
まどか「……それでもいいや。あのね、私、思うんだ」
まどか「いなくなったその人が何処に行ったかさっぱり見当もつかないから、残された人がいつもいつも勝手に、『死んじゃった』とか『導かれちゃった』って説明をこじつけてるんじゃないかって」
ほむら「難しいわね。つまり、死んだ魔法少女が行き着く先は私たちには知覚しようがないのだから、円環の理だなんて場所を設定するのはナンセンスだってことかしら?」
まどか「人の死が真に死であるはずがない以上、死者を悼むのもあまり意義のないことでもある、ってことかな」
ほむら「まどからしくないわ。そんな小難しいこと言うなんて」
まどか「えへへ、実はキュゥべぇの受け売りなんだけどね。でも、なるほどって思ったよ。死んじゃった友だちを自分から遠ざけているのは、他でもない自分なんだって」
ほむら「……死の概念を疑い始めれば、人を殺したという罪も、なかったことにできるのかしら?」
まどか「……よく分からないよ」
ほむら「皮を剥かずに冷蔵庫に仕舞ったバナナのようだったわ。私はそれを撃ち抜いたの」
まどか「うん、そうだろうね。マミさんのは怖くて、私はだいぶ前に見たきりだったけど、あれよりも悪化してたんだろうなあ」
ほむら「私も思わず甘やかしてしまった。最後の瞬間まで抱きしめてあげてたわね、今気づいたけれど」
まどか「もともとほむらちゃんに罪はないよ。それでよかったんだと思うよ?」
ほむら「ええ。たぶんね。マミも幸せそうに笑っていたし」
まどか「……やっぱほむらちゃんは、強いや」
ほむら「そうかしら。私が泣いてないから?」
まどか「ううん。それだけじゃなくて、あの日からぜんぜん、ソウルジェム濁ってなかったでしょ?」
ほむら「あなたがいる限り、絶望することなんてないわ。これまでも、これからも」
まどか「ティヒヒ、なんだか嬉しいな」
コトリ
ほむら「はい、もっと飲みたかったら、あと一人分くらいはあるから」
まどか「……」
ほむら「…………やだ、このミネストローネ、味が濃すぎるじゃないの……」
まどか「んー……これはこれで美味しいんじゃないかな」
ほむら「濃いどころじゃないわ……塩辛いじゃないの……こんなものを五人分もつくっちゃって、マミったら本当におっちょこちょいなんだから……」
まどか「んん…………身体の芯からほかほかするね。やっぱり美味しいな」
THE END
乙………乙…!
乙
こういう雰囲気けっこう好きだ
全然合わなかった
乙
分かったような分からんような話だ…
トマトは量産体制が整いつつあるよなー、植物工場とかで
元ネタはなんだい?
意味わかんね
このSSまとめへのコメント
結局この作者の言いたいことがよく分からなかった
感想としては、方向性がわからない作品としか言えないよ
やたら評価高いから何度も見直して良い所探してるんだが全然わからん
コメントもねーし本当に正当評価なのかわかんねーや
※2
やはりあなたもそう思われましたか…
一時期まどマギSSが不当に評価されたことがあったそうです…
短時間で数百件も評価とか…結構面白い作品が数件上位にあったんですが無茶苦茶下げられてしまいました…
あちこちで評価もコメも自演して荒らしてるなよ上の奴
全体的に殆どなかったコメントがあちこちで増えだしてから評価数も荒れ出したんだよお前のコメントが出だしてから
ちょっと待て、俺の事なら濡れ衣だ
俺は滅多にコメント付けない
わかんねぇ
敢えてこじつけ的に評価するなら、トマトを本来の人間の姿からかけ離れた現代人のあり方に例えて、それを取り巻く理不尽な状況を嘆いているようなSSってとこかな。
知らんけど。
うーん…結局は、本来の姿のトマト(人間)を
美味しくない、愛されない青いトマト(魔法少女)と例えて、存在意義なりを考えてるとは思うんだけど……。
つまり結局何が言いたいってばよ?
トマトってのがソウルジェムと魔法少女の魂のメタファーなんじゃなかろうか。
量産化されたり、うまく熟せなかったり、捨てられたりと。
まあ雰囲気SSだわな、ぶっちゃけ。