義妹「知ってます?あの子、相当なブラコンですよ」
兄「…は?義妹ちゃん何言って…」
義妹「私、あの子と相部屋してるから分かるんです。あの子は危ないですよ、お兄さん」
兄「いや…アイツに限ってそんな訳……。」
義妹「血のつながった兄妹なのに恋愛感情を抱くなんて馬鹿ですよねー。妹ちゃんも。」
兄「…いくらなんでも話がめちゃくちゃすぎるぞ、義妹ちゃん」
義妹「だってそうじゃないですか?結局恋が実ったとしても社会的には実らないのは確実なんですよ?」
義妹「ほーんとっ、馬鹿みたいですよねー。」
兄「いい加減にしろよッッ!!!」
義妹「きゃっ……お、怒らないでくださいよ…お兄さん…。」
義妹「ただ、私なら最後まで付き合ってあげられるのになーっ…て思っただけですから」
兄「……え?」
気づいた時には、俺は、とんでもないことをしていた。義理とは言え、妹に手をだしたのだ。
そして俺は、蜘蛛の巣にとまった、蝶の様に逃げられなくなった。
はよ
腹筋じゃないだと…
はよ
妹「お兄ちゃん、おはよー!」
兄「おう、おはよー」
妹「お兄ちゃん、義妹ちゃん知らない?昨日、部屋にいなかったんだけど…」
兄「え…?あ、あぁ…義妹ちゃんなら…」
義妹「おはようございます、お兄さん、妹ちゃん」ニコッ
妹「あ、おはよー!義妹ちゃん!」
兄「…お、おは…」
義妹「お兄さん、言いましたよね?妹ちゃんとはもう喋らないって…」ボソボソ
兄「そ、それは義妹ちゃんが勝手に」
義妹「私達の関係を知ったら、妹ちゃん、どんな顔をするんでしょうね?」ボソボソ
兄「……っ…」
妹「……?お兄ちゃん達、何の話ー?」
義妹「ううん、何でもないよ。じゃ、ご飯たべよっか」
妹「…う、うん」
義妹「早く行かないと遅れますよ?お・に・い・さ・ん♪」
見てる人いる?
続けなさい
はい!はい!
いるに決まってんだろクソ
妹「あ、お兄ちゃん、こしょうとってー」
兄「……あ、あぁ…」
義妹「……」チラッ
兄「……っ」ビクッ
妹「お兄ちゃん?」
兄「あ…あぁ、はい」
妹「ありがとー、お兄ちゃん!」
義妹「…あ、そういえば」
兄「……っ…」
義妹「最近になってやっと私、クラスに馴染めてきたんですよ」
父「おぉ、それは良い事だね、義妹ちゃん」
義妹「はいっ」ニコッ
兄「………はぁ…」
義妹「次はありませんから……」ボソッ
これはやばい
ふぅ…
ぴぃ
つづきはよ
兄「はぁ……」
兄(なんで俺、あんな事したんだろうなぁ…)
兄(妹とはまだまだ仲良くしたいし、とは言え義妹ちゃんに弱みを握られてる以上…下手に動けない…)
兄(なんで俺、ぼっちなんだろうなぁ…こういう時にいつも思う…あ、後一人飯してる時)
兄(まぁ相談した所で、コイツらは面白おかしく言いふらすんだろうなー…)
「おい」
兄「…え!?あ、はい!」
「あの子がお前の事よんでんぞ」
兄「…え?」
見ると、扉の方からこちらに微笑みかける義妹の姿があった。
「あの子可愛いよな、何?お前の彼女な訳?」
兄「い…いや…そういう訳じゃ」
「じゃあさ、今度俺に」
面倒臭かったから、適当にあしらっておいた。
兄「…何?なんか急な用でもできた?」
義妹「お兄さんって、クラスじゃ静かなんですね。なんだか、お兄さんらしいです。」
兄(俺らしいってなんだ……。)
兄「で、用事かなんかあるんじゃないの?」
義妹「…お兄さんって、昼食食べるの、一人ですよね?」
兄「……まぁ…」
義妹「よかったら私と食べませんか?」
兄「…え?」
義妹「駄目ですか…?」
子猫の様な、甘えた目でみられる。これが上目づかいって奴か…。
俺より年下とは思えないほど、色っぽい仕草に、少し違和感を感じた。
兄「…分かった。じゃあ…場所は…」
義妹「校舎裏で、校舎裏でお願いします。お兄さん。」
続けろ
いもぺろしえん
義妹「…あ、来てくれたですね。嬉しいです。」
兄「…ばっくれる理由なんかないじゃんか」
義妹「本当にそうですかねー…」
兄「……っ」
少しどきっとした。実は、ここにくるまでに5分ほど悩んだのだ。
そして別に来ても困る事は無いと判断して初めて足を動かしたのだ。
義妹「これ、食べてください。そのお兄さんが持ってるのと、交換です。」
兄「…え?」
うちの弁当は、毎朝義妹のお母さんが妹、義妹、俺、父に4人分作ってくれる。
そして、義妹がわざわざ、弁当の交換を要求したという事は…
義妹が持っている弁当は、おそらく義妹の手作り弁当、という事になる。
朝に渡さなかったというのは、たぶん恥ずかしかったのだろう。義妹自身、俺にみんなの前で渡すのが。
そう思うと、夜の妖艶なイメージは薄れ、なんだかかわいらしく思える。
兄「ありがとう」
俺は喜んで、義妹の弁当を受け取った。
はよ
あー、これ適当に寝るパターンだわ~
眠い、続きはまた今度のパターンだわ~
弁当の中身は丁寧に、俺がさっきもっていた弁当のおかずとは違う内容にしてあった。
俺自身、好きなおかずは?と聞かれても答えられないのに。
義妹の弁当は、見事に俺好みのおかずだけで構成されていた。
まず最初に海老フライから手をつける。
義妹「どう、ですか…?」
少し緊張しているのだろう。義妹の頬は少し赤く染まっている。
そこがまた、可愛らしくてたまらない。
兄「お、おいしい……」
正直、彼女が料理を作るのなんて見たことがなかった。
だからあまり期待してなかった。なのに…案外うまいから思わず声が漏れた…。
義妹「本当ですか…!?」
兄「う、うん!うまいよ、これ!ご飯どんどんいける!」
義妹「だったら……」
義妹「妹ちゃんが作る料理と、どちらがおいしいですか?…お兄さん」
兄「え……?」
以外だった……。確かに妹は、義妹がくるまではずっと俺達に料理を振る舞ってくれた。
だが、妹は、一度も義妹の前で料理を作った事はないはずた……。なのに、どうして……。
やめていいよ、遅いしありきたりなんじゃない?^^;
どーせそろそろ飽きて落ちるから大丈夫
義妹「……。」
義妹はじっと俺の返答を待っている様子だ。
これは……答えるしかないんだろうか……。
兄「んー……」
妹は、揚げ物は苦手だった。だから海老フライもなかなか作りたがらなかった。
だが、それ以外は本当においしかった。麻婆豆腐、豚の角煮、肉じゃが。
どれももう一度食べてみたいくらいにはおいしかった。
けど、どちらの料理がおいしいか、と聞かれるとやはり悩む。
やはり、ここは正直に言った方が良いのだろう。この子は嘘は嫌いなタイプだ。
兄「妹…かなぁ。」
義妹「…そうですか」
兄「でも、別に義妹ちゃんの料理がまずい訳じゃ」
義妹「…お世辞は良いです…。」
俺にはよく分からないが、そんなに悔しい物なのだろうか?たかが料理じゃないか、料理じゃ。
ふと時計を見ると残り時間が20分を切っていた。急いで義妹の手作り弁当を食べきる事に専念した。
兄「ただいまー」
妹「お兄ちゃん、おかえりー」
兄「おう、ただいま」
兄「……腹減った、何かお菓子ないか?」
妹「クッキー食べる?」
妹が、クッキーを差し出す。もちろん市販のものだ。
兄「おう、いただこう」
義妹「あ、おかえりなさい。お兄さん。」
兄「……っ」
妹が帰ってるとなると、やはり義妹も帰ってきてるか……。
妹「あ、義妹ちゃんもクッキーいる?」
義妹「あ、私はいいよ」
義妹「お兄さん、部屋でまってますね」
ここで言う部屋とは、おそらく俺の部屋の事だろう…。
支援
義妹「お兄さん、やっぱり自分の妹の事が可愛いんですね。」
兄「………」
図星だった。俺にはやっぱり妹を無視するなんて妹を傷つける事なんてできやしない。
義妹「お兄さんは、私との関係をばらされたっていいんですか?」
兄「あぁ……」
元々は俺が蒔いた種だ。罰を与えるなら俺に与えるべきだ。妹は関係ない。
義妹「…ふふっ、正直、アレを両親の前でバラした所で叱られる所か、応援されると思いますけどね。」
まぁ…薄々勘づいてはいた…。
義妹「でも妹ちゃんはどうなるんでしょうねー?もしかしたら自殺しちゃうかもしれませんよ?」
兄「…またそれ?」
兄「ないよ、アイツがブラコンだなんて…アイツは元々誰にでも優しいんだよ」
兄「俺に限らず本当に、誰にでも」
義妹「本当に……そうなんでしょうかね?」
支援
クソォォォ!お前等の言う通りだよ!!
眠い眠い眠い!クソ眠いわ!!
PSPで書いてても埒があかないから、もういっそ誰かのっとってください…
いもちゅしえん
睡眠代行はよ
このSSまとめへのコメント
最後www