ホムンクルス娘「今日からこの学校でお世話になりますホム娘です」 (26)

【自己紹介】

ホム娘「身長は150センチ、体重は秘密」

ホム娘「趣味はダンスです。今はブレイクダンスのヘッドスピンを練習中です」

ホム娘「あと、こう見えて人間ではなくホムンクルス――まあ人造人間です。外の社会で過ごすのは初めてですので至らぬ点もありますが、よろしくおねがいします」

パチパチパチパチパチ

女子A(人造・・・・・人間?)

男子A(セルに吸収されそう)

先生「はい、自己紹介ありがとう。ホム娘さんはまだ生まれてから1年ほどしかたっていないそうだ。みんな、仲良くしてあげてくれ」

男子A(つまり赤ん坊)

女子A(齢1歳にしてブレイクダンスを身に着けてるってこと!?)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1588703712

【特技】

女子A「ホム娘ちゃんってどこから来たの?」

ホム娘「ヒト研究所というところです。ちょっと遠いんですけど神戸にあります」

女子B「好きな食べ物は?」

ホム娘「特に好き嫌いはありませんが、しいて言うなら甘いものが好きですね」

女子A(かわいい)

女子C「ダンス以外に、なんか人造人間らしい特技とかある?」

ホム娘「身体のサイズを変えることができますね。全体でも、一部でも」

男子B「つまり巨乳になれるってことか!?」

女子A「黙れ」

女子B「えっちなのは厳禁!」

女子C「1歳児にそんなこと言って虚しくならないの?」

男子B「女子たちが辛辣だ・・・・・・男なら誰だって考えるだろ!そうだろ皆!?」

男子A「あっ、ごめん。身長変えられるのになんで身長言ったのかなって考えてた」

男子C「噂のダイマックスってやつかなって」

男子B「おまえら、それでも健全な男子か!」

ホム娘「ま、まあ胸だけを大きくすることも可能ではありますが・・・・・・やりませんよ?」

女子A「わざわざ相手しなくていいのに」

ホム娘「いえいえ、これからきっとみなさんにはお世話になりますから。邪険になんて扱えません」

女子B(天使かな?)

男子B(結婚しよ)

【拡大】

ホム娘「まあこんなこと言ったら誰だって気になりますよね。ということでやってみますね」

女子C「たのしみー」

ホム娘「ちょっと古いですけど・・・・・・耳が、でっかくなっちゃった!」

男子C「デカくなった!」

ホム娘「もう片方も大きくして、一発芸、ダ〇ボ」

女子A「それはまずいからやめよ、ね?」

男子A「それってその耳で飛べたりは・・・・・・」

ホム娘「耳が動かせないので無理ですねー」

男子A「まあそりゃそ・・・・・・えっ、耳が動かせたら飛べるのか?」

ホム娘「がんばればできる気がします」

男子A(なんかそこはかとなく残念な気配がする)

【縮小】

ホム娘「もちろん小さくなることも可能ですよ、ちょっとお行儀悪いですけど机に座って・・・・・」シュルシュルシュル

男子B(これって服が脱げるパターンでは!?)

女子C「わー!かわいいー!お人形さん見たーい!」

ホム娘「やっぱりこのサイズになると皆さんがちょっとこわいですね。巨人と相対してる気分・・・・・・」

男子B「ってなんで脱げないんだよ!!!!!」

男子A「脱げるならやらないだろ」

男子B「お約束だろ!?服のこと忘れてて「きゃっ!」てなるのがお約束ってもんだろ!?」

女子A「あんたは一回死ねばいいと思う」

女子B「まあちょっとは思ったけど・・・・・・どうなってるの、それ?」

ホム娘「そのあたりは企業秘密です」

【物理法則】

女子C「やーでもここまで小さくなるとやっぱりあれだよね、胸ポケットにいれたくなるよね」

ホム娘「えっ」

女子B「カバンとかに潜ませてねー」

ホム娘「あの、おすすめはしませんが・・・・・・」

女子C「ってことでちょっと失礼」ヒョイ

ホム娘「あっ」

女子C「!?」ズシッ

女子B「え、どうしたの?」

女子C「お、重っ!もちあげれない!?」

ホム娘「あのですね、質量保存の法則ってやつで体重は変わらなくて・・・・・・」

男子C「40~50キロぐらいの鉄アレイだと思えばそりゃ持ち上げれないか」

女子C「ううー、残念。マンガみたいにはいかないかぁ」

男子A「猫とかネズミとかにやられそうって思ったけど、咥えたりできないんだな」

ホム娘「そうですね。このサイズで怖いものは丸呑みしてくる蛇だけです」

女子B「食べられたことあるの!?」

ホム娘「ないですよ?」

【ロボットとの違い】

男子A「そういや、1個上の学年にロボ娘先輩っているじゃん」

ホム娘「そうですね。生まれも育ちも今住んでる家も同じです」

男子A「え、じゃあウチの隣か」

女子A「まじ?今度アンタの家に遊びに行くわ」

男子A「来るな。それで、どんな関係なのかなって思っただけなんだけど、まあ姉妹みたいなもの?」

ホム娘「アレは無機物、私は有機物。全然違いますよ。共通点は人工であるということぐらいです」

男子B「なるほど。つまりホム娘は子供が作れるってことだな」

ホム娘「え、確かに作れますけど・・・・・・」

女子A「だからアンタは黙ってろ」

女子B「キモイ」

女子C「率直に言って気持ち悪い」

男子B「なんでだよ!普通に医学的観点から気になっただけだって!そうだろ皆!?」

男子A「キモイ」

男子C「そういうのは思っても口に出さないようにするべきだと思う。つまりはキモイ」

ホム娘「あ、あはは・・・・・・と、とりあえずみなさん仲良くしてくださいね」

【学力】

先生「じゃあこの問題を・・・・・ホム娘!」

ホム娘「はい。答えは(x+2y+3)(3x+2y+4)ですね」

先生「正解だ。よくできたな」

女子A「おおー」

男子A「さらっといくなぁ」

ホム娘「予習はきちんとしてきましたから」

先生「いやー、2年のロボ娘は勉強が苦手みたいだったから心配したんだが、杞憂だったみたいだな」

ホム娘「アレは勉学に使う時間を全てシイタケに全振りしてるポンコツですから」

男子C(ロボ娘先輩ェ・・・・・・)

女子C(なんかロボ娘先輩にはあたりきついよね)

【運動】

体育教師「ホム娘さんはバレーボールのルールはわかりますか?」

ホム娘「一応教科書を読んで、あとは動画で確認したぐらいなのでちょっと微妙です」

女子A「そこまでいったらあとは実践で慣れればよくない?」

体育教師「ではおさらいとしてルールの確認をあとでやりますから、まずはストレッチからしていきましょう」

女子「「はーい」」

・・・・・・

ホム娘「よいしょっと」ペターン

女子B「うわっ!体やわらかっ!?」

女子C「流石趣味がダンスなだけはあるね」

ホム娘「やっぱり可動域を増やしておかないとダンスの表現の幅が狭くなっちゃいますから」

女子A「体力もあるだろうし、勉強もちゃんとできるし、もはや完全無欠ね!」

ホム娘「そ、そうですか?そんなに褒められると照れちゃいます」

女子B(おまけにかわいい!)

女子C(見た目も性格もかわいいって反則じゃない?)

【高性能】

女子B「そぉー、れっ!」バシッ

女子A「あっ」

女子C「あー、あらぬ方向に・・・・・」

女子B「うわ、上に乗った・・・・・取りに行かないといけないじゃん」

ホム娘「あっ、私取りますよ」

女子B「いや、流石に悪いって」

ホム娘「よい、しょっと」グングングン

女子B「!?」

女子A「ああ、なるほど、大きくなって取ると」

ホム娘「これですね」シュルシュルシュル

女子B「ありがと・・・・・割と便利ね」

ホム娘「屋外ではあまり使えないですけどね。こう、アドバルーンみたいになって風で飛ばされちゃいますから」

女子A「なるほど、それで飛べるかもって」

ホム娘「大きくなりすぎたら空気より密度が小さくなっちゃいますので、それで浮くことはできますし」

女子A「その反応、やったことあるな」

ホム娘「天井までついたはいいものの、解除したら落下して、そのままだと何もできずで死を覚悟しました。調整しながら戻ればなんとかなりましたけど」

女子B「ちなみにここでやってみせることは?」

ホム娘「絶対にありません」

【欠点】

ホム娘「さて、お昼ご飯の時間ですよー!」

男子A「ホム娘はロボ娘先輩と同じく弁当?」

ホム娘「はい、朝作ってきてて・・・・・あれ?」

女子A「どうしたの?」

ホム娘「・・・・・か、カバンにおっきな穴があいて・・・・・」

女子A「え?」

ホム娘「お、お弁当が・・・・・・ない・・・・・・落とした・・・・・・?」

女子B「だ、大丈夫?」

ホム娘「え、ええ。こんなこともあろうかとお財布は持って来てますので、ちょっとコンビニでもいって・・・・・あれ?」ゴソゴソ

男子C「今度はどうしたの?」

ホム娘「・・・・・お財布が、ない」

男子B「えっ?それって――」

ホム娘「・・・・・代わりに博士からのお手紙が」

博士『食料品買い足そうと思ったんだけどちょっと手持ちとキャッシュカードがなかったから財布を借りています。明日お小遣いと一緒に返します』

ホム娘「・・・・・・なんてタイミングの悪い!」

男子A「もしかしてさ、ホム娘ってそうとう運が悪い?」

ホム娘「ど、どうしてわかったんですか!?」

女子A「だ、大丈夫よ!みんなでちょっとずつ分ければ!」

男子A「ごめん、今日カレーだわ」

男子B「カップ麺」

男子C「同じく」

女子C「私お昼休みに部活あるから早弁してて・・・・・・」

女子B「ハヤシライス」

女子A「・・・・・・私もカップ麺」

ホム娘「ちょっとロボ娘からお金借りてきます」

【先輩後輩】

ホム娘「ロボ娘ー、いますかー」

兄「ロボ娘、呼ばれてるぞ」

ロボ娘「はい、あれ、ホム娘?どうしましたか?お姉ちゃんが恋しくなりましたか?慣れない環境で不安になるのは仕方ありません。さあ、抱きしめてあげましょう!おいで!」

ホム娘「お昼ご飯がないのでお金貸してください」

ロボ娘「え?あー・・・・・・私の財布は家にありますので。しかしタピオカミルクティーならばすぐにでも作れます!」

先輩A「あんた今お弁当食べてる最中でしょ!?その口で出すつもり!?」

ロボ娘「大丈夫です!ホム娘なら!」

ホム娘「勘弁してください」

兄「仕方ないな。ほら」

ホム娘「えっ、あの、先輩?」

兄「今度ロボ娘を通じて返してくれればいいよ」

先輩B「おおー、かっこいー」

先輩A(こいつさらっとこういうことするわよねー)

ホム娘「これに預けたら多分シイタケ代に消えるので自分で返しますね」

ロボ娘「まあ家隣ですし」

ホム娘「え、そうなんですか?」

兄「え、そうなのか?」

ロボ娘「えっ、知らなかったんですか?」

先輩A(なんだろう、この子も残念な子な気がする)

【不幸の連続】

カラス「かぁーかぁー!」

女子A「ああっ!ホム娘の玉子焼きが!」

ホム娘「返してくださーい!」

・・・・・・

ドカッ

ホム娘「あいたっ!」ガタッ

男子A「なんだこれ、野球ボール?」

ホム娘「野球部のでしょうか・・・・・ってああーーー!!!!」

男子A「え?」

ホム娘「わ、私のお弁当が・・・・・」

お弁当「ぐしゃあ」

男子B「ボールが当たったのか・・・・・」

・・・・・・

女子B「おっと、ごめんよ」ドンッ

ホム娘「あ、いえ、こちらこ・・・・・・ああああーーーーーーーーー!?!?!?」

女子B「えっ?」

ホム娘「が、学食の唐揚げが・・・・・今の衝撃で全部・・・・・」

女子B「こ、今度おごるから!許して!」

・・・・・・

ホム娘「最近、まともに昼食を食べられてないです」

女子C「大丈夫?」

ホム娘「だから気付きました。いっそのこと食べなければこんな不幸はおきないのだと!」グゥゥ

女子C「あの、すっころんでお弁当ぶちまけたからって開き直らなくても・・・・・・」

ホム娘「いいんです!もう私にはこの手段しか残ってません!」

女子C(かわいそう、ここまで追い詰められて・・・・・)

【ダンス】

女子A「そういえば、趣味のダンスを見てみたいんだけど」

ホム娘「え、ここでですか?」

男子B「ぜひとも!」

ホム娘「あー、そのー、私ダンスは家で配信でやってますのでそっちを見ていただけると・・・・・」

男子A「再生数が稼げて嬉しいと」

ホム娘「厚かましいですけど、そういうことです」

男子B「クラス全員で視聴する!知り合いに片っ端から声をかけろ!いいだろ皆!?」

クラス「「おおーーーー!!!!」」

ホム娘「そ、そこまでやっていただかなくても!」

女子B「いや、純粋に楽しみだから。で、いつやるの?」

ホム娘「今晩の21時から生放送です」

女子C「全員見逃さないようにー」

ホム娘(ここまで期待されると緊張するなー)

【生配信】

ホム娘『みなさんこんばんは、ホム娘の生放送、はじめちゃいますねー』

男子A「おおー、やってるやってる」

兄「あ、お隣さんの」

男子A「そうそう。同級生なんだ」

兄「はぁ、そうだったのか。俺も隣で見る」

男子A「自分の部屋で見りゃいいじゃん」

兄「固いこと言うなよ」

男子A「ったく・・・・・」

・・・・・・

ホム娘「ええとですね、今日は高校のお友だちが私のダンスを見てみたいと言ってくれましたので、まずはこの場を借りてお礼申し上げますね。ありがとうございます、みなさん」

ホム娘「ではさっそく1曲目から――」

【放送途中】

ホム娘「はい、1曲目終了です。夜ですしマンションですしあまり激しい動きのものはできないのが残念です。あっちの方が見栄えがいいんですが・・・・・」

ホム娘「さて、休憩がてらコメ返しを。魅惑の女子さん、『思ってたよりしっかり踊ってた。すごいよ!』ありがとうございます。多分クラスメイトの方ですね、よければ最後まで見ていってください」

ホム娘「では次のコメは・・・・・」

ロボ娘「ホム娘!お風呂空きましたよ!」

ホム娘「あ、待って!今放送中ですから入らないでください!ドア閉めて!」

ロボ娘「あ、これ放送中ですか?はじめまして、ホム娘の同居人のロボ娘です。いえーいピースピースー」

ホム娘「い・い・か・ら出て行って!」

ロボ娘「ええー」バタン

ホム娘「こほん、御見苦しい所をお見せしました。時間が押しちゃいましたので、ごめんなさいコメ返しはここで終了です。次の曲は」

博士「やっほ~、ホム娘た~ん、たらいま~」

ホム娘「博士!?って酒臭っ!いま放送中ですから帰って!」

博士「ええ~、なんれそんらひろいこというの!?わたしゃあんたをそんなふうにそだてたおぼえはない!」

ホム娘「わかりました、わかりましたから!私が悪かったですから!ほら、向こうにロボ娘がいるから一緒に遊んでてください」

博士「・・・・・・」

ホム娘「博士?」

博士「オェッ」

ホム娘「あっ」

【翌日】

ホム娘「・・・・・・この度は大変お見苦しい姿をお見せしたことをお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした」

女子A「ま、まああれはホム娘は悪くないし!」

女子B「いつもあんな感じってわけでもないのよね?」

ホム娘「あんな風に乱入されたのは初めてです・・・・・・おまけに博士の・・・・・・く、臭くないですか?ちゃんと全身くまなく洗ったんですけど!」

男子B「俺が確認してやるぜ!」

女子C「ふんっ!」ドゴォ

男子B「がはっ」

男子A「まあ残念ながら当然だな」

女子A「うん、大丈夫。シャンプーのいいにおい」スンスン

ホム娘「ほ、ほんとですか?よかったぁ・・・・・・」

男子B(正直昨日のゲロまみれのホム娘にはちょっと下品なんですが、興奮して・・・・・・ふふ)

女子C「邪念を感じたからもう一発」ドグォ

【まともな食事】

ホム娘「お弁当、ヨシ。周囲に動く人、ナシ。窓側にグラウンド、ナシ。ではいただきましょうか!」

女子A「ここまで徹底しないとお弁当を食べられないなんて・・・・・」ホロリ

女子B「まあまあ、食べれるならいいじゃん。いただきまーす」

女子C「いただきまーす」

ホム娘「はい、いただきます。さて、今日のお弁当は~♪」

女子A「わ、シイタケがいっぱ・・・・・・え、シイタケしか入ってないんだけど?」

ホム娘「・・・・・・・あんの鉄屑!たまにはやりたいとか言って任せたらこのざまか!解体して速達で研究所に送り返してやる!」

女子B「お、落ち着いて!おかず交換しよ、ね?」

女子C「私のとも交換して、ね?」

ホム娘「はっ!え、ええっと、ごめんなさい、つい」

女子A「いや、気持ちはわかるからいいよ。あ、でもシイタケおいしい」

ホム娘「シイタケ料理だけはものすごくうまいんですよね、あの家電。それ以外はそこそこですけど」

女子A(家電って・・・・・)

女子B(鬱憤が溜まってるんだろうなぁ・・・・・大変そう)

【毒キノコ】

女子A「あっ、生のシイタケあるじゃん。あぶなー」

女子B「え、なんで?」

女子A「シイタケって生だと毒があるのよ。ロボ娘先輩も危ないことするなー」

ホム娘「おいしいんですけどね、生シイタケ。普通の人は食べられないのが残念です」モキュモキュ

女子C「ロボ娘先輩は確かロボットだから大丈夫なんだろうけど、ホム娘は・・・・・・えっ?」

女子A「た、食べてる!?ほら、ぺっして、ぺっ!」

ホム娘「幼児扱いですか!?」

女子B「1歳児だから生シイタケが食べれないとか知ってるわけないでしょ!もっと早く言いなさいよ!」

ホム娘「いえ、あの、私は大丈夫でして」

女子C「とりあえず後で文句言いに行くか」

女子A「賛成」

ホム娘「みなさん、落ち着いて、ね?」

【免疫】

ホム娘「こほん、私の身体は普通の人間とは違い、ものすごく強い免疫と抗体を持っています。おかげでありとあらゆる病気や毒が効きません」

女子A「なるほど、だから生でむしゃむしゃと。ごめんね、早とちりしちゃって」

女子B「地味にすごいこと言ったね、君」

女子C「ってことはインフルとかノロとか全く怖くないってことよね?」

ホム娘「まあそうですね。あとは硫化水素とかみたいなヤバイ気体を吸っても平気です。このあたりは免疫とか抗体では理由がつかない気もしますが、まあそういうものなんでしょう」

女子A「ってことはさ、ホム娘の免疫細胞?みたいなのを分けてもらったら人類全員最強になるんじゃない?」

女子B「予防接種打たなくてよくなるんだよね?注射しなくてよくなるんだよね!?やったー!」

ホム娘「あー、それがですね、普通の人間には私の免疫はあまりにも強すぎて、アレルギー反応が出てしまうんです」

女子B「えっ」

ホム娘「実験用のマウスは毛が全て抜け落ちて体が二倍ぐらいに膨れ上がってもがき苦しんで絶命しました」

女子C「ご、ごはん中に嫌な想像しちゃった・・・・・・」

ホム娘「ああ、ごめんなさい。まあそういうわけで、実用化にはまだまだほど遠いかなという状態です」

女子A「なるほどねー。見た目は私らと全然変わんないのにホム娘ってすごいのねー」

ホム娘「そう言っていただけるのはありがたいんですけれど、実は見た目にも大きな違いがあるんです」

女子B「えっ、なになに?」

【人との違い】

ホム娘「私、実は今コンタクトをしてるんです」

女子C「目が悪いの?」

ホム娘「いえ、私瞳の色が安定しなくて、常に移り変わってるんです。ハイライトもないですし、そこが一番わかりやすい違いですね」

女子A「ってことは今はカラコンを付けてるわけだ」

ホム娘「はい。よーくみたら微妙に色が変わってるのが見えますよ」

女子B「どれどれ・・・・・・あ、ほんとだ。なんかパソコンで音楽再生したときに画面みたいになってる」

女子A「ほー、これが・・・・・」

女子C「不思議だねー。なんでこうなってるの?」

ホム娘「それがわからないんですよね。視力に影響はないので、気にしていませんが」

女子A「・・・・・・にしても、まつげ長いなー」

女子B「目もぱっちり二重だし、唇もぷるんとしてるし」

女子C「ボディラインもダンスやってるだけあってキレイだし」

ホム娘「あのー、皆さん?」

女子A「胸も大きすぎず小さすぎず」

女子B「お尻は小さくすらっと」

女子C「肌ももちもちぷるぷる」

ホム娘「そろそろ離れていただけると」

女子A「これはあれよね。美人は作れるってことよね」

女子B「ある意味そう」

女子C「私もダンスしたらプロポーションよくなるかなぁ」

ホム娘「聞こえていますかー?」

・・・・・・

男子C(なんか女子たちがきゃっきゃしてる。尊い)

男子B「おい、なにやってんだ?・・・・・ってホム娘いるじゃんか!俺も」

男子C「百合の園に男が入る気か?ぶっ殺すぞてめぇ」

男子B「いつにもましてあたりがきつくねぇか!?」


【将来の夢】

女子A「将来の夢について作文をかけって、小学生じゃあるまいし」

男子A「まあ進路をちゃんと意識しろっていう先生たちからのメッセージだよ」

女子B「進路かー、高校生も始まったばかりなのにそんなの考えられないって」

女子C「ホム娘はなにかあるの?」

ホム娘「そうですね、私はやっぱり自分の特性を生かしたお仕事がしたいですね」

男子B「ダンスとかじゃなくて?」

ホム娘「趣味は趣味ですから。私の身体は普通の人より色んな意味で頑丈ですから、災害や汚染地域なんかでの救助活動とか除染活動ができればいいかなとは思っています」

男子C「ってことは自衛隊?」

ホム娘「自衛隊もいいですし、NPOとかもありますし。とにかく、人を助ける仕事がしたいですね」

ホム娘「私の力で助けられる人が増えると言うのなら、そんなに嬉しいことはありませんから」

女子A(やっぱこの子天使だわ)

女子B(こんなに天使らしい天使がいるもんですか)

男子B(結婚しよ)

【将来に向けて】

男子C「立派な夢を持ってるなら、俺たちは応援するぐらいしかできないな」

男子A「いや、そうでもないだろ」

男子C「えっ?」

ホム娘「えっと?」

男子A「ホム娘がいろいろできるようにサポートしたりはできるじゃんか。ホム娘がみんなを助けるっていうのなら、俺たちはホム娘を助けてやればいい」

女子A「助けるって言ったって、ホム娘はだいたいなんでもできるし」

男子A「それでも一人じゃ限界があることなんかいくらでもあるだろ。なんだかんだ外に出たばかりだから不安だろうし」

女子B「そうね。こうやって皆で話をするだけでも社会集団ってのが身に着くし」

女子C「持ち前の不幸があったときはすぐに助けるからね~」

男子B「つまりホム娘が困ってたらなんでも助けてやれってことだ!もちろん俺たちは全力で助ける!そうだろ皆!?」

皆「「いぇー!」」

ホム娘「みなさん・・・・・ありがとうございます。頼りにしていますね」

女子A「もちろん、こっちからも頼るからね!」

ホム娘「はい!何でも言ってください!」

男子B「え、今何でもって」

女子C「オラァ!」ドゴッ

男子B「かはっ」

女子A「調子に乗るな」

ホム娘「あ、あはは・・・・・・」

【ホムンクルス】

ホム娘(私はホムンクルス。人造人間で、真っ当な人間とは言い難い存在)

ホム娘(ですが、ここの皆さんはそんな私を気にも留めず普通の友達として受け入れてくれています)

ホム娘(・・・・・ちょっとスキンシップが過剰なときもありますけど)

ホム娘(私が不幸な目にあったときはすぐさまフォローしてくれて、不幸なことがあったことすら忘れてしまうことも)

ホム娘(お昼ご飯も最近はちゃんと食べることができています。みなさんの強力の賜物です)

ホム娘(博士は言っていました。自分に足りないものは、他人が補う。他人に足りていないものは自分が補う。それが助け合いで、それが社会だと)

ホム娘(この場所で、私はみんなと一緒に夢を目指していきます)

ホム娘(そしていつかは――)

男子A「ホム娘、作文進んでる?」

ホム娘「あ、はい。問題ありません」

男子A「はぁー、ああは言ったものの、ホム娘ってやっぱり自分でいろいろこなすから助けるとか簡単じゃないよな」

ホム娘「いえいえ、そのお気持ちだけでも十分うれs」

ロボ娘「ホム娘ーー!お姉さんが帰ってきまうわぁ!!!」ズテンバシャッ

【助け合い】

男子A「ロボ娘!?大丈夫!?なにがあったの!?」

ロボ娘「床のプリントを踏んで滑っただけです。大丈夫、今日も空は青いです」

男子A「今は夜だけど」

ロボ娘「自爆します。探さないでください」

男子A「俺は兄さんと違って止めないよ?」

ロボ娘「なんでですか!止めてくださいよ!」

ホム娘「うぇー、身体になんかかかったぁ・・・・・・って、あああーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

男子A「え、どうし・・・・・・あー・・・・・」

ロボ娘「え、どうしましたか?もしかして私また何かやらかしましたか」

ホム娘「作文用紙が・・・・・・コーヒーまみれに・・・・・・・」

ロボ娘「え?・・・・・・・もしかして、私が転んだ衝撃で?」

ホム娘「机の上のカップが倒れて・・・・・・こ、これ、どうしましょう」

男子A「あー、とりあえず俺まだ書いてないからコンビニでコピーすればいいよ。ちょっと刷ってくる」

ホム娘「いえ、そこまでさせるわけには!」

男子A「困った時はお互い様って言っただろ。そんなコーヒーまみれで外に出る気か?」

ホム娘「そ、それはそうですけれど・・・・・・今回は一概にロボ娘だけの責任とは言い切れないからつかいっぱしりにもできませんし」

ロボ娘「とりあえず私は部屋の掃除をしておきますから、ホム娘はお風呂に入ってください。そして弟さんはコンビニへゴー」

男子A「了解。んじゃ、また後で」

ホム娘「あっ・・・・・・行っちゃった。はぁ、お風呂入りますか」

ロボ娘「服はあとで染み抜きしますからたらいに突っ込んでおいてください」

ホム娘「それくらい自分でやりますぅ・・・・・・ああ、不幸だなぁ・・・・・・」

ホム娘(でも、助けてくれる人がいるから)

ホム娘「・・・・・・幸せ、なのかな」

↓のロボ娘の話の続き的な。
ロボ娘「本日転入いたしましたボ娘です」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1560869652/)
ロボ娘「本日入部いたしましたボ娘です」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1568467287/)
途中までsageてたの気付かなかった。緊急事態宣言の影響で暇を持て余してる人も多いと思いますので、暇つぶしの一助になれば幸いです。
一応補足として、男子Aと兄が兄弟なことをホム娘が知ったのはお金を返しに行ってから数日後、マンションでばったり会った時。
なので男子Aから家が隣だと聞いていたにもかかわらず知らなかったのです。
ロボ娘はやればできる子。家電と呼ばれるだけあって家事はちゃんとできます。シイタケ最優先だけど。
時間だけは有り余ってるからSSを書く頻度を上げたい。

ロボ娘ラフ画的な。ちょっとサイズ大きいかも。
https://imgur.com/UJh0lMG.jpg

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