ライナー「畜生…なんでアルミンがどっかに落としてきた立体機動装置を探さなきゃいけないんだ…」
ライナー「というかよりによってなんであいつこんな夜中に気づくんだ…」
「確かこっちのあたりだと…ん?」
住宅の細い道に差し掛かったライナーはその先の青白い明かりに気づいた。
ライナー「人?」
ライナーが目を凝らすとその路地の中央に立つ人の影が有る。
ライナー「いや…違う…!」
その人影は人間にしてはあまりに大きかった。
低く見積もっても2m50cmはあるだろう。
巨人にしては妙に小さめだがライナーは確実にこれを巨人と判断した。
?「アバー」
こちらに気づいたのか、大きな人影がこちらを振り返る。
よく見ると人影の周囲には多くの青白い光の火球が散開していた。
その光によって人影の正体が照らされて露になる。
その姿は異常であった。
まず服を着ていた。とはいえ厳密に言えばボロボロの包帯を全身に巻き、その上にぼろ布を羽織っているというお世辞にも服とは言いがたい形状だったが。
人影はぎこちない足取りでこちらに歩み寄り。数m離れた所で非人間的にオジギをする。
?「アバー、ドーモ、ウィルオーウィスプです。アバー」
ライナー「喋った…!それに服も着ている…奇行種か…!」
ライナー「昼の連中に生き残りがいたとはな…え?」
ライナーが怪訝に思う。彼の周りを周回するたくさんの青白い火球の一つがこちらへ向かって直進してきたのだ。
「え」
その瞬間、青白い炎がライナーへ一瞬にして引火!ライナーは炎上し人間松明へと姿を変える!
「アババーッ!!アイエエエエエー!!!」
ライナーは必死にまとわりつく火を消そうと地面に這い回る。
ウィルオーウィスプ「アバー」
彼はぎこちない足取りで人間松明を背に何処かへ去って行った。
ライナー「アッーーーー!ク、クリスタ!」
忍殺クロスssって少ないから取り敢えず一発ネタでかいたけど続けてみる
まさかのウィルオーウィスプ=サンというチョイスが実際奥ゆかしい
ライナーがヨロイ・ニンジャのソウルを宿しそうだな
ナムアミダブツ!これもアンタイ・ブッダ勢力が作り上げた地獄の一側面なのだろうか?
だがこれはこれから起こるであろうアビ・インフェルノのほんの一端でしかなかったのだ!
ウィルオーウィスプ「アバー、おれはウィルオーウィスプ=サン。アバー、ドーモ、アバー」
彼は意味も無く独り言を呟く。
のそのそと覚束ない足取りでありながらも、妙に素早い足取りで歩みを進める。
彼の周囲にはフワフワと青白い光の玉が浮遊していた。コワイ!
常人が見れば恐怖で失禁するであろう、ヒトダマめいた炎である。いや、実際それはヒトダマなのだろうか?
あるいは…
◆◆◆◆◆◆◆◆
◆◆◆◆◆◆◆◆
_数週間後、
コニー「おい、今月で19人目だぞ」
エレン「ああ、それぐらい知ってる。奇行種の黒焦げ殺人だろう」
ベルトルト「…ライナー」
アルミン「今の所、生き残りはライナーだけ。それもまだ意識は無いみたいだけど」
アニ「…アイツは悪運だけは有る」
ミカサ「どちらにせよ壁の中に巨人を放置しておくわけにはいかない」
ミカサ「目撃者は少なからずいる。クリスタも見ていたそうよ」
クリスタ「はい、私もその巨人を一度だけ見ました」
クリスタ「で、その巨人は服を着ていて__」
__
クリスタ「その後俊敏に動いてどこかへ去ってしまいましたが」
エレン(まさかその巨人は…いや…そんな)
ミカサ「それにしてもどうやって人を焼き殺すのかしら」
コニー「大体おかしいと思いませんか?これだけ犠牲者や目撃者がでてるのに正確な姿すら掴めないなんて」
ベルトルト「奇行種だからな…ああいう「アイエエエエ!?」
一同「!?」
◆◆◆◆◆◆◆◆
ライナーはオバケと遭遇したが、生きて帰った。ウフフめでたい
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