チノ「妹から恋人になりたいです………!」 (16)
チノ「はぁ……ココアさん高校卒業まであと数カ月………時間が立つのはほんとあっという間ですね…」
チノ「結局告白できないまま時間だけが立ってしまった……
ココアさんは高校卒業したらそのまま実家に帰るって言ってました…ココアさんと離れ離れになることを想像しただけで胸のあたりがものすごく苦しくなって息が………うぅ…」
チノ「こんな重症だとその日が来たとき………いえ、考えたくもありません………勇気を出して告白………い、いや…それは………ココアさんに迷惑……女同士なんて……嫌ですよねフツウ…あぁどうしたら……」
ココア「えいっ!」
ムギュッ
チノ「わっぷっ!………………………」
ココア「チノちゃーん……お仕事中に上の空は………だめだよ~」ニコニコ
チノ(ココアさん……最初来たときなんてすぐ変なことしたりリゼさんと遊んだりしてたのに………いつのまにかラピッドハウスで真面目に仕事をこなす様になっていて……お皿割ったりコップ落としたりして注意していた頃が、すごく……懐かしい…)
チノ(……………)ウルウル…
ココア(あ、あれ?チノちゃんどうしたんだろ?いつもならすぐ こ、ここあさん!?離れてください! っていうのに……)
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チノ(な、泣いたらだめです……変に思われちゃいます……)
ココア「チノちゃん…本当に上の空って感じだね…」
チノ「そんなんじゃないです…」バッ…
ココア「あ」
チノ「全く…ココアさんは本当に昔から変わらないですね」
ココア「うん!昔から私は私だよ♪」
チノ「そういうことを言ってるんじゃなくてですね………あぁもういいです、ぼーっとしていてすみませんでした」
ココア「あ、ちょっと待って」
チノ「え?」
ココア「よいしょ…」ごしごしっ
チノ「…んっ!?や、やめ………」
ココア「これでよしっと♪あ、お客さん来たみたいだから行ってくるね」
チノ「」
チノ(な、泣いてるのモロバレでしたっ………/////……恥ずかすぎます………)
チノ「はぁ………ぐすっ…………人の気も知らないで………」ウルウル…
チノ(泣いていた理由効かないし……一体いつからココアさんはこんなできる女子できる姉になってしまったのでしょうか………ドキドキもするしもやもやもするしイライラもします……複数の感情が私を苦しめて……もう楽になりたい…………はぁ……こんなふうに頭の中でいろんなこと思ったり考えたりする人なんて…きっと気持ち悪いですよね………仕事しないと……)
………
ココア「うん…うんわかった、はーい」
チノ(……誰からなのでしょうか…すごく気になる…)
ココア「ごめんチノちゃん、私少しでかけてくるね」
チノ「……」プイッ…
ココア(……?)
ココア「え、えっと…いってきまーす」
チノ(はぁ………なにやってんるんですかわたしは……素直になれなくて……もうこんな自分が嫌になる……)
チノ(そうだ………ココアさんが帰ってくるまでに晩ごはん作らないと………)
ジャー…
チノ(……………オムライスにしますか…)
……
チノ(……)
…
チノ(…………少し出かけるって言ったのにもう2時間も経ってます……ココアさんの嘘つき……)
チノ(………連絡一つもよこさないし……………何やってるんですかほんと……)イライラ…
その頃ココアは…
ココア「あっ携帯の電池切れちゃってるよ……でも、全然良いのが見つからないよぉ……!うぅ………」
店員「あのお客様」
ココア「ひゃ、ひゃい!?」
ココア(うぅ…びっくりした…)
店員「どなたかへのプレゼントですか?」
ココア「え、えっと…その大切な人へのプレゼントといいますか…」
店員「恋人、ですか?」
ココア「こ…!////い、いえ!まだそのような関係では………い、いづれなったらなぁとは思ってます ケド…////…」ゴニョゴョ…
店員「あの、それではコチラなんてどうでしょうか?」
ココア「7万円…それにチノちゃん好みではないよね………すみません、もっと高くてもいいので店員さんのおすすめを教えt………………あ、いや……やっぱいいです、私が探します!」
店員「あ、そうですか?わかりました」
ココア(チノちゃんへのプレゼントなんだから私が見つけないと…!)
30分後
ココア「こ、これ!これください!」
店員「はい!料金は………」
…
ココア「わっ大変!もうこんな時間!!チノちゃんに連絡しないと……ってできないんだった…!早く帰らないと!」
リゼ「お、ココア」
ココア「あ、リゼちゃん!」
リゼ「こんな夜遅くまで出歩いてどうしたんだ?」
ココア「ちょっと携帯かして!!」
リゼ「あ、ああいいが…」
ココア「チノちゃんに連絡しないと!」
リゼ「……」
チノちゃん!ごめん!ココアだよ!
私の携帯電池切れちゃってリゼちゃんから携帯借りてるの!今すぐに帰るから!ごめんね!
ココア「ありがとう!それじゃあまたねー!」タッタッタッ…
リゼ「忙しいやつだな…」
…
その頃のチノ
チノ「……すぅ……すぅ………」Zzz…
チノは自室に戻っていた
チノは泣きつかれ眠っていた…
大好きなココアからのメールに気づかないまま…
…
ココア「ただいまー」
ココア(あれ?真っ暗だ)
ココア「オムライスかぁ……チノちゃんの分もある…2時間も待っててくれたんだ……お腹空いてるよね…チノちゃんのところに行ってみよう」
…コンコン………
チノ(………)Zzz
ココア「チノちゃーん…?」
ココア(お部屋真っ暗だ……チノちゃん眠ってる?)
ココア(チノちゃん……泣きあとがある……そういえば…お昼も泣いてたよね………どうしたんだろ……聞いたほうがいいのかな…)
チノ(…すぅ………すぅ………)Zzz…
ココア「そうだ……♪」
ココア(パジャマに着替えて………チノちゃんのベッドに侵入!)
ココア(お腹空いたけどチノちゃんぐっすりだし、久しぶりに……チノちゃんと寝たい!)
ココア「おじゃましまーす……」ボソッ…
チノ(すぅ……すぅ……んっ…………)Zzz…
ココア「暖かい………眠ってから結構立ってるのかな……」
チノ「コ………ココア……さ……」
ココア(…寝言?)
チノ(…………Zzz)
ココア(私の夢見てるのかな?)
ココア(どんな夢なんだろ………きっといつもの私とのやり取りとかなのかな?)
…チノの夢
チノ『待ってください!ココアさん!行かないで!行かないでください…!』
ココア『ごめんねチノちゃん、ばいばい……』
チノ『や、やだ……やだよぉ………ココア…さ………ずっとここに……いて……!いかないでぇ!!………』ポロポロ……
うぅ……ひぐっ……ぐすっ…………
チノ(ココアさ……ん……)
チノ「ひ……とりに……」
ココア「………」
チノ「一人に………しないでぇ………」ポロポロ…
ココア「……………ずっとここにいるよ………」ギュッ……
チノ(………グスッ…)Zzz…
ココア(私もねよ……)
……一時間後
チノ「……………………」
チノ(…目が覚めたら目の前にココアさんが……)
チノ(今は……えっと…21時……)
チノ(……………)
チノ(て、ていうか動けない…抱きしめられてて……/////)
チノ(ココアさん……)
チノ「ココア……さん……起きてますか?……」
ココア(………Zzz…)
チノ「ココアさん………す………すき…………」
チノ(っ…………///////)
チノ(な、何を言ってるんだ私は…もう……)
チノ「こ、ココアさん!起きてください」ユサユサッ
ココア(んっ…。)
ココア「チノちゃん……あ、、おはよ」
チノ「おはよじゃありません、まったく…帰ってきたんなら起こしてくれたらいいのに、まさか一緒に寝るなんて…」
ココア「えへへ…ごめん」
チノ「それであんな遅くまで、どこいってたんですか…」
ココア(えっ!?えっと………なんて答えようかな……)
ココア「ちょ、ちょっと欲しかった物があったから買い物に行ってただけだよ!!」アセアセ…
チノ(動揺してる……相変わらず嘘が下手ですね…)
チノ「……一人でした?」
ココア「う、うん!もちろん!」
ココア(あ、あれ?もちろん……?ていうか何この質問…!?)
チノ「ならいいですけど………」
ココア「晩ごはん早く食べよう!チノちゃんの作ったお手製オムライス!早く食べたいよぉ!」
チノ(あ、着信の通知?…)
チノ「わかりました、ちょっと先に行っててください」
ココア「はーい」
……
チノ(……………………リゼさんからのメール………)
チノ(………あ……………リゼさんと…一緒だったんだ…………ココアさん…一人だっていったのに……また嘘をつかれましたね………はぁ……………)
チノ(………………シたい…………………………)ギリッ…
……
チノ「…………」
ココア「チノちゃんはやくはやくー」ニコニコ
チノ(…………………)
ココア「チノちゃんのーオムライスー♪」フッフフーン♪
チノ(あれ……………なんだろ………なんでしょうかこの気持ち…………)
チノ(スキとか……スキ……とか…あと……いろんな気持ちがごちゃごちゃぐちゃぐちゃで………………)
チノ(……………)
チノ(今…やっとわかりました…………)
チノ(私………ココアさんを…好きになりすぎて……もうだめみたいですね……人を好きすぎるとこんな感情になるんですね……ココアさんを…コワシタくて壊したくて仕方ありません………あああぁぁあ……………)
ココア「チノちゃん??ど、どうしたのー?早く食べよー」ニコニコ
チノ(ココアさんの笑顔…その笑顔を…コワしたい……めちゃくちゃにしたい………大好きすぎてもうこの気持ちを止められないです……ハァハァ……可愛いココアさん…頼れるココアさん…優しいココアさん…私に嘘をつくココアさん…私を苦しめるココアさん……私の気持ちに気づいてくれないココアさん…………ワタシのココアさん………私だけのココアさんココアさんココアさんココアさんココアさんココアさんココアさんココアさんココアさんココアさんココアさんココアさんココアさん…)
ココア「えっ……な、なあに……?ど、どうし……」
チノ(………ココアさん好き好き好き好きスキすきすきすきすきすきすきすきすきすきすき…)
ココア「ひっ!?ち、チノちゃん!?…や、やめ………離して……!そ、それ危ないからおろして…!」
チノ「あはははは…………ココアさん………大好き…大丈夫です…私もすぐそっちに行きますから!」ブンッ…
ココア「きゃっ……!」ドサッ…
チノ「……いつっ…うぅ……わ、私……なにして……」
ココア「ハァハァ…ハァハァ……」
チノ「あ、ああぁぁぁあ……わ、私………なにして……ココアさんに………!……ココアさんに…!…」ウルッ…
ココア「………」ガタガタ…
チノ(ココアさんすごく震えて…怯えてる……)
チノ「こ、ココア…さ………」
ココア「や、、やだ………こ、来ない…で……」ビクビクッ…
チノ(…っ……)グサッ…
ガチャ…
チノ(えっ…)
リゼ「な、お、おい!どうした!?お前ら!」
チノ(リ…リゼ……さん…!?)
リゼ「ち、ちの!?お前それ…手に持ってるやつ……」
チノ(はっ…!?)
チノ「ち、違う…これは…」
ココア「り…リゼちゃ…グスッ……」ポロポロ…
リゼ(こ、ココア…すごく怯えてる……)
リゼ「ち、ちの…どういうことか聞かせてくれ……ココア…こっちにこい」
ココア「うぅ……ぐすっ…………」ポロポロ…
チノ(そうだ…リゼさんが……こいつが………こいつが悪いんだ………私からココアさんを奪ったこいつが………)ギリッ…
リゼ「チノ!……お前普通じゃないぞ………ココアに……ココアにこんなことするなんて…」
ココア「………」
チノ(うるさい…………うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい……)
チノ「あなたには関係のないことです、今すぐ出ていってください」
リゼ「なっ!?なんだとっ!?」
チノ「ここは私のおうちなんですから早く出ていってください、これは私とココアさんの琴ですから」
リゼ「いや、私はココアと…………お前の友人だ、こんなこと見過ごすわけにはいかない」
チノ「いいからもう帰ってください」
リゼ「だからそれは無理だ」
チノ「なんでですか」
リゼ「なんでって……」
チノ「ああ、さっきのことならただのおふざけですので、気にしないでください」
リゼ「なっ!?」
チノ「ココアさんの前で包丁持ったまま転びそうになったってだけですので」
リゼ「そんなこと信じられるか、はっきりいうが今のお前は普通じゃあない………ココアとふたりなんてできない」
ココア(ど、どうしよう……私がなんとかしないと……)
チノ「やっぱし邪魔……邪魔なんです…リゼさん……あなたが…」
リゼ「何を言われようが私は……」
チノ「…もういいです、私は部屋に戻ります……」
リゼ「………」
チノ(……)チラッ…
ココア(…)ビクッ…
チノ(………)ニコ…
ガチャ…バタン…
ココア(…………)ほっ…
リゼ「………ふぅ………すごい剣幕だった……チノが別人に見えたぞ……私ですら……ごほんっ…」
リゼ「ココア…大丈夫か?」
ココア「うん…大丈夫………」
リゼ「まったく……いつもの言い合い……とは違うしな……言い合いではなく喧嘩?いやでもお前たちが喧嘩なんて…いやまてまて……喧嘩でこんなことになるわけないな…いったい何をしたんだココア」
ココア「まっ、まってよ…私は何もしてないよ…だってベッドで一緒に寝てて先に降りてチノちゃん待ってただけだもん」
リゼ「うーん………私にはまったくわからん……」
ココア「……チノちゃん…すごく怖かった……」
リゼ「……」
ココア「虚ろな目で……私に包丁振りかぶって………それで…」ぐぅ………
ココア「あぁぅ…////お腹減っちゃった…」
リゼ「まったく…オムライス食べたらどうだ?」
ココア「え?でもチノちゃんが作って待っててくれたのに」
リゼ「もう今は仕方ないだろ、また次の機会にお前が作ってやりゃいいさ」
ココア「う、うん…じゃあ……」
ココア「い、いただきます……」
ココア「あむ……………美味しい……」
リゼ「………」
ココア「………あむ………うぅ………グスッ…美味しいよぉ……」ポロポロ
ココア「……どうして……どうしてこうなっちゃったのかな……」ポロポロ…
リゼ「ココア………」
ココア「うぅ…ひぐっ…ぐすっ………」ポロポロ
リゼ「きっとなんとかなるさ…」
ココア「そうだよね………仲直りできるよね?………」ポロポロ…
おわり
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