女「ファック」男「ごめん……」 (33)
※書き貯め無し、思い付いたら書きます
※ご想像にお任せします
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1 ~暑い~
女「ファック」
男「きゅ、急にどうしたの……?」
女「いや。あちーなと思って」
男「ああ、うん。そうだね。凄く暑いね……」
女「エアコン買えよな」
男「ううん……高いからなぁ……僕もバイトしようかな」
女「バイトはちげぇだろ」
男「え?」
女「ちげぇな?」
男「……う、うん?」
女「はーほんっとあっちぃ。汗とかヌメヌメしてきっもちわり」
男「そうだね」
女「あ?」
男「な、なんで凄むのさ……」
女「うっせぇ」
男「……あ、そうだ。アイス買ってこようか?」
女「アァ? アイスかぁ……まぁ食べてぇよな」
男「そうだよね。買ってくるから、その間シャワーでも入っててよ」
女「いや、良いわアイス」
男「ええ?」
女「良いだろ別にこのまんまで」
男「そ、そう? なら良いけど……」
女「あーあちぃ……」
男「………………」
女「………………」
男「…………暑いね……」
女「おう。暑い。お前がエアコン買うまで許さねぇ」
男「そういえば女ちゃんの部屋、エアコンあるよね?」
女「うるせぇ」
男「ごめん……」
女「……あーーー……アチィ……」
男「暑いねぇ……」
2 ~ゲーム~
女「ファック」
男「ごめん……」
女「オメー逃げてばかりじゃねぇか。そういうゲームじゃねぇからこれ」
男「そんなこと言われても……正面から戦うの怖いし……」
女「かーなっさけねぇなぁほんっとオメーだからモテねーんだよ」
男「ううん……」
女「とりあえずヤンリン止めろ」
男「わ、分かった」
女「いやトゥーンも一緒だろ馬鹿かオメーは」
男「えー……でも……」
女「分かった分かったじゃあ遠距離キャラ無しな」
男「ええー!?」
女「は? 文句あんの?」
男「いや……良いけどさ……」
女「ケン良いじゃんケン。オメー昔使ってただろ」
男「いつの話さ……ゲームも違うし」
女「はいケッテー」
男「ああもう……僕使ったこと無いのに……」
女「うっせー」
男「…………」
女「オメー逃げんなつってんだろ!」
男「いやだって、画面見えな」
女「男らしく戦えやコラァ!」
男「あぁ! やめてやめて暴れないで! ぶっ!」
女「オラオラ!」
男「ちょ、足痛いから! あー!」
女「ヘーイ一回目ー」
男「乱暴だなぁ……」
女「うっせーんだよオメーが悪い」
男「鼻痛い……ちょっと待って」
女「はいダメー死ねー」
男「やめて! あぁ戻れない!」
女「いやーほんっとザッコ!」
男「横暴すぎる……」
女「オラオラまだ続いてるぞー!」
男「この体勢で近距離ファイター凄いやりにくいんだけど!」
女「言い訳ばっかして見苦しいぜぇ?」
男「言い訳じゃないのに……」
3 ~登校~
女「ファック」
男「今日も暑いね」
女「日射し強すぎだろ……どーなってんだよ日本ってやつはよ」
男「そうだねぇ」
女「何とかしろよなー」
男「僕に言われても……」
女「アタシに日傘差してくれるくらいの器ねぇもんかね」
男「ええ……なんかやだなそれ……執事みたい」
女「執事じゃなくて奴隷な奴隷」
男「奴隷かー……」
女「……あーでもダメだな、ダメだ全然ダメ。日傘はナシだな」
男「元々そんなにやるつもりは無いけど……なんで?」
女「手が塞がんだろ」
男「なるほど……?」
女「チッ、鈍クセー奴だな。オラ早く行くぞ」
男「う、うん」
女「あーーーーーアチィなぁ……」
男「そうだね……ちょっと良い?」
女「んっ!」
男「ちょっとだけだから」
女「逆らうんじゃねーよ」
男「うー……ちょっと拭きたいだけなのに……」
女「ダメだ」
男「暴君すぎる……」
女「アァ? 誰が暴君だって?」
男「いたたたた! 強い強い!」
女「オメー最近生意気だぞコラ」
男「うう……酷い……」
女「オメーのが10倍はひでぇな」
男「な、なんでさ」
女「アタシはこれで良いんだよ。これが良いんだよ」
男「だって汗でべたべたじゃん!」
女「うっせー」
男「痛い痛い痛い!」
はよはよ
4 ~昼休み~
女「ファック」
男「どうかした?」
女「どうかしたじゃねぇんだよコラ。アタシの好きな唐揚げ入ってねぇじゃねぇか」
男「ごめん、肉買い忘れちゃって」
女「許せねぇな」
男「……でも少し残ってたから女ちゃんの弁当には入ってるよ?」
女「アタシの弁当はこの弁当だけだ。あれは腹へったときに食う奴だから別なんだよ」
男「わぁ……」
女「ほら」
男「ウインナー?」
女「ん」
男「はい」
女「……あーーーーなんかアチィな」
男「そうだね。汗かいてるよ」
女「背中べちゃべちゃだしな。気持ちわりぃ」
男「ご飯食べ終わったらどこかで着替えないとね」
女「………………」
男「いたっ! な、なんで足つねるの?」
女「なんでだろうな? 不思議だな?」
男「ううん……」
女「早くしろ」
男「うん……ピーマン?」
女「は?」
男「もう……だから別けて作ってるのに……」
女「こんなもんオメーの弁当にも入れんな」
男「ワガママだなぁ……」
女「うるせーぞ。オメーもちゃんと食えよ」
男「食べたいけどこれじゃ僕食べれないよ……」
女「ほれ」
男「ん……」
女「美味いだろ?」
男「そ、そうだね?」
女「アタシが食べさせてやったんだから当然だな」
男「そ、そうだねー」
女「フンッ!」
男「痛い!」
5 ~噂話~
1「あいつらずっとくっついてるよな」
2「あれでまだ付き合って無いらしいぜ」
1「マジ? ぜってー嘘だろ」
3「見た感じ女ちゃんが一方的に男君にちょっかいかけてるみたいだよ」
4「言葉遣い荒いし乱暴だけど男君好き好きオーラ全開だもんね」
5「あいつら見た目は良いから黙ってたらお似合いなんだけどな。なんか主従って感じ」
1「確かに見た目だけならトップクラスだよな女。性格が受け付けないけど」
2「そうか? 俺は全然アリだけどなー」
5「お前らは男どうなん?」
4「黙ってたならクール系のイケメンだから良いんだけどねー。喋るとあの通りだから」
3「でもギャップ萌えはあるよ! 見た目クール系なのに癒し動物みたいにヘニャヘニャフニャフニャ……私は好きです」
1「俺もああいうのはいいと思う」
5「お、お前……」
1「いや! なんか……見てると癒されるだろ! 犬みたいで!」
2「お前の趣味を否定はしないが、俺はノーセンキュー」
1「こっちが対象外だ! いやそもそも男全般対象に入ってない!」
4「必死過ぎてうける」
3「なんか本気っぽいよ?」
1「俺のことはいいんだよ! とにかく……いやなんかもう本当目の毒だよなぁあいつら」
3「一緒にいるときはずっとくっついてるもんねー」
4「多分あれわざと胸押し付けてるよ」
5「デケーもんなー!」
2「男、見た限り完全に脈ねぇよな」
3「なんかあの関係に慣れすぎててそういうもんって受け入れてる感じするよね」
5「兄妹みたいなノリだわな」
1「まぁあの調子で押せ押せしてたらそのうち押しきられて結婚しそう」
2345「分かる」
女「………………ファック」
可愛い女だな
すこ
6 ~恋ばな~
女「ファック」
男「どうかした?」
女「別に」
男「そう?」
女「……なぁオメーよ、好きなやつとかいねーの?」
男「急にどうしたの……特にいないけど」
女「ほー。ちなみにアタシも一人もいねぇ」
男「そう」
女「は?」
男「え?」
女「一人も、いねぇ、つってんだぞ?」
男「う、うん……これから出来るよ」
女「この野郎」
男「おぐっ! ぼ、ボディは止めて……」
女「本当クソだクソ、テメー本当どうしようもないクソだな」
男「ええ……」
女「テメーずっとアタシの下僕だからな。離れんじゃねぇぞコラ」
男「それは無理じゃないかなぁ……僕も高校卒業したら働いたりするし……」
女「口答えすんな。アタシのいる所に来い。良いな?」
男「ど、努力はするよ……」
女「……ん」
男「別にそんな痛くないから」
女「ん」
男「うん」
女「…………んっ!」
男「分かったよ。よしよし」
女「……離れんな」
男「ずっと一緒だったじゃない。ちょっと離れても幼馴染だよ」
女「いやだ」
男「ううん……」
女「オメーは嫌じゃないのかよ……」
男「……………………」
女「なんだその沈黙は? ぶちのめされてぇようだな?」
男「待った待った。寂しいとは思うけど、なんか想像つかないんだよ。小さい頃からずっと一緒だったからね」
女「ほーん?」
男「このまま社会に出てお互いに誰かと結婚して、それでも近くにいるような」
女「フンッ!!!」
男「おぐぅ!」
女「オメー……ほんっと……! ……はぁ」
男「え、ええ……? 僕何かおかしかった……?」
女「なんでもねーよ!」
7に続く
投稿終わった時分かりやすいようにこう書くようにします
地文・効果音など無いので描写分かりにくいかも知れませんけど、何となく分かるようにはしてるので妄想で補ってください
乙
十分伝わるぞ
まなかなー
7 ~意外とモテる~
女「あ?」
男「やあ……これは……」
女「は? なにそれ」
男「下駄箱に手紙だなんて古風だね、今時」
女「貸せ」
男「わっ! もう、ぶん取らないでよ……破れちゃうでしょ」
女「…………。なんだこりゃ? 意味わかんねー。ずっと貴方を見てましたーってアホかこいつ。アタシ以上に男のこと見てる奴なんざいるわきゃねーだろボケが」
男「酷い言い種……」
女「お付き合いしてください……だぁ? 却下だっつーの!」
男「あぁもう、人の手紙勝手に破かないでよ……」
女「まさかこいつと付き合うつもりじゃねぇよな?」
男「いやそれは無いけど。一応想いを伝えられたんだから、返事はしなきゃいけないでしょ?」
女「クソ律儀かよ。別に良いんだよこんなもん。勝手にぶちまけて返事くれなんて自分勝手過ぎるっつの」
男「女ちゃんが自分勝手とか言っちゃうんだ……」
女「文句あんのか?」
男「や、無いけど……」
女「オメー勝手に女作るんじゃねーぞ」
男「ううん……」
女「んだよ」
男「いや、僕なんかのことを好きになる人なんて本当にいるのかなぁと思って」
女「あー! そうそうイタズラだよこんなもん! どっかの馬鹿がふざけて手紙書いたんだろ! おかしいと思ったぜ、オメーにラブレターとかあり得ねーだろ」
男「そうだよねー」
女「だから! 調子乗るんじゃねーぞ」
男「別に乗ってないんだけどなぁ……」
8に続く
日が経つのって早いですね
8 ~特に衝撃でもないありふれたただの現実~
アタシは父に疎まれていた。
アタシは父の論文の粗を指摘した。
アタシは母に憎まれていた。
アタシは母の身辺から、母が浮気をしている事を見抜いてしまった。
アタシは昔からなんでもできた。
周りから天才少女だと持て囃された。
誰よりも努力している人間を、一時間で追い抜いた。
誰よりも情熱を注いでいる人間を、一度で駄目にした。
アタシは悪くない。
ただ出来てしまうからやっただけだ。
出来ない人の気持ちなんて分からないし興味もない。
そのうちアタシの周りには誰もいなくなった。
嫌味遺恨厭悪嫌忌片恨み積怨妬み嫉み。
ああ、馬鹿らしい。
でも一人だけ、ずっとアタシの側にいた男の子がいた。
別にアタシを褒めたり持ち上げたりもしない。
ただなんとなく遊んで、その縁で一緒にいるようになって、誰もが離れていった時もそこにいた。
彼は運動が得意ではなかった。
彼は勉強が得意ではなかった。
彼は人付き合いが得意ではなかった。
顔は整っていたが、内向的で強く感情を出さない彼は、いつも周りから置いていかれていた。
だからそこにいるんだろうとアタシは思った。
思ってアタシは怒りに任せて彼を怒鳴り付けた。
彼はアタシの怒りを最後まで聞いて、こう言った。
「ええと……あれ、あの、僕と君って友達だったよね?」
惚けたような発言に、アタシはおかしくて怒りも忘れて笑ってしまった。
彼は頭は悪いが馬鹿ではない。
アタシが特別な人間だと知っていただろう。
でも彼にとってはそんな、アタシがずっと思い悩んでいた事は、とても小さい事だったのだ。
まだ9歳の頃だったが、アタシは心に決めた。
こいつだけは絶対に離さないと。
アタシの全人生をこいつに捧げると。
それでもアタシは素直に本心を打ち明けるのが怖くて、今でもただの幼馴染だ。
でも別にたいした問題ではない。
だってずっとそこにいるんだから。
9に続く
まだくいのぅ
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