シャミ子「桃分が足りない…」 (24)

シャミ子「ん~~ももぉももぉ~~」

リリス「どうしたシャミ子?桃の写真なんかにらみつけて」

シャミ子「にらみつけてなんていません!じっくりじっくり見ているんです!」

リリス「そ、そうか…」

シャミ子「最近桃があまり構ってくれないんです…用事が~とか疲れた~とかそんなのばっかり!おかげで桃分が不足しています!」

リリス「だがおぬしと桃は宿敵なのだろう?敵に構ってもらうのか?」

シャミ子「宿敵ですけど!宿敵でもです!うさぎは寂しいと死んでしまうんです!」

リリス「それなら桃の夢に潜り込めばよいだろう?桃が疲れてるなら侵入しやすいぞ」

シャミ子「でも…桃の中にはムキムキメタ子もいるし返り討ちにあいそうで…」

リリス(ムキムキメタ子?)


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リリス「おぬしは夢魔なのに何を恐れているのだ」

シャミ子「ごせんぞはムキムキメタ子の恐ろしさを知らないからそんなことが言えるんです!ごせんぞはバリバリ食べられちゃったんですよ!」

リリス「えっ、余食べられたの…?」

シャミ子「そう言えば前に私たち一族はうじょーひじょーのむいしきにしんにゅーできるって言ってましたよね?」

リリス「ああ。人や動物や無生物にだな」

シャミ子「人にはわかるんですけど無生物にしんにゅーってどんな感じなんですか?」

リリス「うーむ。ものすごーく簡単に言うとその物がそもそも持つ性質を覗き見る感じだな。なんならそれを書き換えることだってできないことはない」

シャミ子「性質を覗き見る???書き換える???」

リリス「やはり難しいか…」

シャミ子「書き換えるってことは、水をコーラにしたり鶏肉を牛肉にしたり?」

リリス「それは難しいだろうな。物の性質は一人の意識で定まっているものではないからな」

シャミ子「???」

リリス「あまり気にするな。どうせそう簡単にできるものではないし、今は物の中に入れると思っておけばよい」

シャミ子「うーん…」

シャミ子(ん?物に入れる???)

シャミ子(そうかひらめいた!!)

***その夜

シャミ子(私、天才夢魔かもしれない)

シャミ子(桃の写真を枕元に置いたら、写真の中の世界に入れちゃいました!)

桃「…」ニコニコ

シャミ子(桃が…疲れてない桃が…そこにいる…!今すぐ飛び込みたい…)

シャミ子(でも、あの桃は本物じゃないし…)

シャミ子(いやでも本物じゃないからバレることもちぎ投げされることもない…)

シャミ子「うーーー」

桃「…」ニコニコ

シャミ子「も、桃が悪いんだ!私のことを構ってくれないから!」

シャミ子「もうどうにでもなれ!」ダッ

ガバッ

シャミ子「も、もも~」ヒシッ

桃「…」ギュッ

シャミ子(ふわぁ~)

シャミ子「もんも…」

ハッ

シャミ子「あれもう朝…」

シャミ子「…癖になりそう…うへへ…桃…」ツヤツヤ

桃「おはよう、シャミ子」

シャミ子「あ、桃!おはようございます!!」ツヤツヤ

桃「??なんか今日は妙にテンションが高いね」

シャミ子「ふふん、ちょっとしたいいことがあったんです!」

桃「いいこと?」

シャミ子「ふふふ、宿敵には教えてあげないのです!」

桃「なんだそれ…あ、シャミ子今日は暇?たまには修行休んで遊びにでも…」

シャミ子「あ、私お買い物に行かなきゃ。それじゃあ桃、また!」

桃「あっシャミ子…」

***その夜

シャミ子「なるほど違う写真にすれば違う恰好の桃が出てくるわけですね」

桃「…」ニコニコ

シャミ子「桃分補給しほーだい、まるで夢のよう」ギュ

シャミ子(でもやっぱり桃のお腹を堪能したい!本物じゃないからお腹を触っても怒られない!)

シャミ子「では早速失礼しまーす」グッ

シャミ子「ってあれ?服がめくれない??」グイグイ


シャミ子(だめだ。何度やってもだめだ…私の力が足りないのかな…)

シャミ子「と、とりあえず…」スッ

シャミ子「おのれ魔法少女…必ずそのお腹を暴いて見せるぞ…」ギュー

***数日後

桃「おかしい…」

ミカン「どうしたの?」

桃「最近シャミ子の様子がおかしいんだ。あんまり絡んでこないし、話してもどこか素っ気ない」

桃「それに妙にニコニコツヤツヤしてる」

桃「このままじゃシャミ子分不足で闇堕ちしそう…」

ミカン「あなた最近疲れたとかなんとか言ってシャミ子に構ってなかったでしょう?」

桃「最近って言ってもほんの何日かだよ」

ミカン「はあ、桃ってそういうところが鈍いわよね」

桃「うっ…」

ミカン「それにシャミ子だって女の子なんだから肌がツヤツヤしてるなんていいことじゃない。きっとビタミンをたくさん取っているのね。あとでおすすめの柑橘教えてあげなきゃいけないわ」

ミカン「そして桃、疲れにはクエン酸よ」レモンスッ

桃「シャミ子…」

***

桃「あ、シャミ子」

シャミ子(どうして?どうしてお腹が見えないのだ?)

シャミ子(そうか写真…お腹の写真があれば…)

シャミ子「もも…おなか…もも…おなか…」

桃「シャミ子?」

シャミ子「あ、あっ桃!きさまいつからそこに!」

シャミ子「!」ハッ

シャミ子「そうだ桃!お腹!お腹出して!見せて!写真撮らせて!」グイグイ

桃「ちょっとちょっとシャミ子!」

桃「シャミ子!最近おかしいよ!悩みがあるなら言ってよ!」

シャミ子「う、うう…こ、これで勝ったと思うなよーー!!」ダッ

桃「行っちゃった…ほんとにどうしたんだろう…」

ミカン(最近構ってなかったでしょう?)

ミカン(そういうところが鈍いわよね)

桃「謝らなきゃ…」

***

ミカン「あら、シャミ子じゃない」

ミカン「桃が心配していたわよ。様子がおかしいって」

シャミ子「桃が?」

シャミ子「ってあんなドケチ魔法少女なんて知りません!桃と私は、宿敵なんですから!心配される必要などない!」

ミカン(確かにちょっと様子がおかしいわね)

シャミ子(桃と私は…でも桃とミカンさんは…っておや?)

シャミ子「えっと、ミカンさんは桃との付き合いは長いんですよね?」グッ

ミカン「ええ、10年くらいになるわね」

シャミ子「もしかして桃の写真も持ってたりしますか!?」グイ

ミカン「え、ええ、一緒にいたころだから古いものになってしまうけれど、探せばあると思うわ」

シャミ子「だったらミカンさん!お願いがあるんです!」グイグイ

***

リリス「おかしい…」

ガラッ

桃「シャミ子!さっきはごめん!ってあれ?」

リリス「シャミ子はまだ帰ってきていないぞ。そして余は置いてけぼりだ、いつものようにな」

桃「そうでしたか…ではまた来ます…」

リリス「待て桃よ。せっかく来たのだ。もし何か知っていれば教えてほしい」

リリス「シャミ子の様子がおかしいのだ。寝ている間に遊びに行ってもシャミ子がいない」

桃「夢の中にいないってことですか?」

リリス「ああ。余はてっきり桃のところに行っておるのだと思っていたが…」

桃「うーんたぶん来ていないと思います。最近は夢の中で本物のシャミ子には会っていないので」

リリス(本物?)

リリス「そうか…」

桃「だけどそうなると一体どこに行ってるんだろう?最近様子が変だし気になるな」

リリス「よし今夜少し仕掛けてみよう。桃よ、ちょっと協力してくれるか?」

***夜

シャミ子「ふふん、写真に入るのも慣れたものですね」

桃「…」ニコニコ

シャミ子「そして今日は…出でよクイーンベッド!!」

桃「…」ニコニコ

シャミ子(桃が悪いんです…)

シャミ子「さ、一緒に寝ましょ、桃?」

***翌朝

桃「うぅ…ちゃんと徹夜しましたよ、リリスさん…」

リリス「うーんやはりおかしい。桃は寝ていないのにシャミ子はいなかった。どこに行っているのだ?」

シャミ子「ぐー」ニヤニヤ

桃「起きたら聞いてみましょう。これ以上この状況が続くと私も我慢の限界です…」

リリス「ところでなぜおぬしは変身しておるのだ」

桃「そこはお気になさらず。それよりどうしてシャミ子の枕元に私の写真が?」

リリス「何日か前から急に置きだしたのだ。よほどおぬしのことが気になっているようだな」

リリス(ん?待てよ?写真??)

***

シャミ子「えへへもんもぉ…」ギュー

桃「…」ニコニコ

シャミ子(っていかん!まったりし過ぎた!今日こそは!)

シャミ子「ぐへへそれではそろそろお腹を…」グッ

シャミ子「ってあれ?」

シャミ子「やっぱりめくれない!お腹が見えない!」グイグイ

桃「…」ニコニコ

シャミ子「きさまっ!夢の中でさえ私をっ!お腹くらいいいじゃないかっ!」

桃「…」ニコニコ

シャミ子「くっ…、それにどうしていつもニコニコするだけで何もしゃべってくれないんだああ!!」

シャミ子「ってあれ?そう言えば写真の中の桃と話をしたことがないような…?」

桃「…」ニコニコ

シャミ子「そうか!写真に音は付いてない!だからしゃべってくれないんだ!」

シャミ子「ふふふ、ならば音の付くビデオを撮るまでよ。起きたら覚悟するが良いぞ本物魔法少女よ…」

桃「…」ニコニコ

シャミ子「うーんでもビデオってどうやって撮ったらいいんだろう?それにどうやって潜り込めば?テレビで流したまま寝るわけにもいかないし…」

……ゃー…こ…
……しゃーみこ…

シャミ子「!!」

シャミ子「声が…聞こえる?それにこの声は…」

…しゃーみこやー

シャミ子「ご、ごせんぞ…こんなところで会うなんて奇遇ですね…」クルッ

リリス?「しゃーみこやー」ドロッ

シャミ子「ひゃああああ!!!」

シャミ子「わああああ!!」ガバッ

リリス「起きたかシャミ子よ」

リリス「どうした?怖い夢でも見たのか?」

シャミ子「あ、ごせんぞ…」

シャミ子「あの、夢の中に、おばけみたいなごせんぞが急に現れて、、ものすごく怖かったです…」

リリス「そうかそうか、もしかしてその余は以前念写に失敗したときの余の姿のような?」

シャミ子「あっ確かにあのときのごせんぞみたいでした!でもどうしてそこまで?」

桃「あのときの画像保存しておいて良かったね、リリスさん」

シャミ子「!!」クルッ

シャミ子「も、桃…」

桃「私にこんなに寂しい思いをさせておいて、夢の中で一人で何をしていたのかな?」

シャミ子「え、えっとそれは」

桃「シャミ子がそんな風にじらしまぞくだったなんて知らなかったよ…」チャキ

シャミ子「も、もも…あの…どうして変身してるんですか…?」ブブブ

リリス「シャミ子よ、自分の力についてよく知ることは大事だ。余はその姿勢がうれしい」

リリス「だが、今回はちょっとやりすぎたな」

桃「覚悟はいいよね?シャミ子?」

シャミ子「ご、ごめんなさいでしたあああ!!!」


頑張れシャミ子!
抱くなら本当に好きな人のほうがいいぞ!本物志向のまぞくになるんだ!

桃「でもどうしてこんなことしたの?」

シャミ子「うう…桃が悪いんです…私のことほっとくからぁ…」

桃「そうだったんだ。そんな気持ちにさせてたなんて知らなかったよ。気づかなくてごめんね」

シャミ子「ももぉ…」

リリス(こやつら余がいることを忘れてるな)

桃「さっここだとご家族に迷惑になるから私の部屋に行こう」

桃「ねっ」ニコッ

シャミ子「はい、桃」

ガラッ

ミカン「シャミ子!頼まれてた桃のお腹が出てる写真発掘したわよ!ちょっと前のだけど十分いけるわ!」

シャミ子「」
リリス「」
桃「」

ミカン「あら?」

桃「ミカン…その写真を私にくれたらお礼に私の手料理を振舞ってあげるよ…」

ミカン「わ、私、またやってしまったのかしら」


頑張れミカンさん!
…えっと、頑張れミカンさん!

以上、こんなところで。

キャラ増えるとちゃんと動かすの難しい

かわいい乙

1ですが、いちゃいちゃはほかの人に任せる
あともっとシャミ子はメンヘラっぽくていいと思うんだよ


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すばら

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