首領「だって人手不足だったんだもの」

女幹部「だからってそんな堂々と募集していいんですか？まがりなりにも秘密結社が」

首領「細かいことはいいんだよ」

女幹部「しょうがなくないですよ！」

首領「ちゃんと規定の手続きは踏んだしもう何人か面接も約束しちゃったんだからしょうがないでしょ」

女幹部「偉く手際がいいですね････」

首領「ちなみに最初の面接希望者は今日の昼過ぎに来るよ」

女幹部「手際いいってレベルじゃねぇ」

首領「掲載したの先週だしねぇ」

女幹部「報告が遅いにも程がありますよ」

首領「まあまあ、今日はサイボーグ博士も休みだし僕らしか居ないんだから掃除手伝って」

女幹部「緩すぎる」

女幹部「････ていうかどこで面接するんですか」

首領「何言ってんの？ここに決まってるでしょ。だから掃除するんだし、そもそも我々にどこぞの部屋を借りる資金なんか無いよ」

女幹部「ここって秘密基地ですよ！？あなたまさか････」

首領「ちゃんと地図付きで掲載してもらったからね、迷わず来られるはずだ」

女幹部「ちょっと首領様正座」

首領(正座)「もう、こんなことしてる暇無いよ！はやく掃除しないと！」

女幹部「事の重大さがわかっておられない様ですね」

首領「わかりきってるよ！お客様を汚い部屋に招くなんて失礼が許されないことくらい！」

女幹部「もう悪の秘密結社辞めちゃえよ」

女幹部「今一度、状況を整理させていただきます。我々は？」

首領「悪の秘密結社！世界征服を目指している！」

女幹部「我々の目下の障害は？」

首領「妨害してくるセイギレンジャーと人手不足！！」

女幹部「ストップ！もう一回お願いします」

首領「え？人手不足？」

女幹部「その前」

首領「我々の邪魔をする、セイギレンジャー！」

女幹部「はい、その通り」

首領「そのセイギレンジャーを倒すため組織の人員拡大を」

女幹部「今回の件でセイギレンジャーにも秘密基地の場所バレましたよ？」

首領「えっ」

すいませんスレタイ黒幕なのにここまで首領できてしまいした
ここから黒幕に戻します

ﾊﾞｰｰﾝｯ！！

黒幕「なにやつ！」

？？？「動くな！セイギレンジャーだ！」

女幹部「ほら言わないこっちゃない！｣ｼﾞｬｷｯ

セイギレンジャー(？)「地上の平和を守る！セイギ桃！参上！」

セイギ桃「面接を受けに来た！」


女幹部「マジかよ」

──────
────
───


黒幕「はい、では履歴書を読ませていただきました」

セイギ桃「はい！」

女幹部(信じられない、なぜあのセイギレンジャーがお茶の間に正座して面接を受けているのか)

黒幕「大学出てから10年、苦労してるね」

セイギ桃「いえ！恐れ入ります！」

黒幕「で、志望動機なんだけど」

黒幕「どうして安定したセイギレンジャーを捨ててまでこんな崖っぷち零細企業の戦闘員になりたいのか教えてもらえますか？」

セイギ桃「････私は今年で大学出てから10年です」

黒幕「ええ、それは承知しております」

セイギ桃「ぶっちゃけた話、婚期が気になって気になって仕方ないんです」

黒幕「ほう」
女幹部「ほう」

セイギ桃「じつは私、セイギ赤とお付き合いしていて」

黒幕「ああ～、やっぱり？」

女幹部「巷でも噂ですよね」

セイギ桃「赤は世界が平和になったら結婚しよう、と言ってくれています」

黒幕「結構な事じゃ無いの」

女幹部「そこまではっきりしてる男は今時珍しいですよ？年収も安定してるし、赤さんも同じ大卒でしょ？」

黒幕「見た感じ背も高いし、優良物件じゃないの」

セイギ桃「世界が平和になったら、じゃ遅過ぎるんです！」

セイギ桃「セイギレンジャーの現メンバーが発足して10年、我々はこれまでに360の秘密結社を潰して来ました」

黒幕「ひぇー」

女幹部「ひえぇー」

セイギ桃「あなた方含め、現在は15の組織を掛け持ちしています」

黒幕「ひえええ」

女幹部「ひえええぇー！」

セイギ桃「そして現在、新たな悪の組織が毎年平均25前後できています」





セイギ桃「世界平和何年後だよ！｣ﾀﾞﾝｯ

今日はこの辺で終わります
いろいろと至らない点はあると思いますがよろしくお願いします

描写不足で申し訳ありません
(敵として)掛け持ち

です

黒幕「まあ、今は世界征服ブームだからなぁ」

女幹部「なのに閑古鳥鳴いてるんですよねうちの組織」

セイギ桃「これ以上増えるな！減れ！悪の組織！もういざとなれば結婚のために大量殺戮兵器でも使いますよ私は！」

黒幕「そこまで悪の組織憎んでるのになんでうちの面接申し込んだのか不思議でしょうがないんだけど」

女幹部「乙女心って複雑ですね」

黒幕「君乙女じゃないn「何か？」いいえ」


セイギ桃「私は悩みました･･････実家からのプレッシャー、後輩の結婚報告、過ぎ行く日々」

セイギ桃「そしてある日、あの広告を見てピンと来たのです」

黒幕(あれ？そういえば募集広告、求人誌にしか出してないのになんで見つけられたんだろう)ﾋｿﾋｿ

女幹部(多分低賃金での他職種を見下すことで心の均衡を保ってたんですよ)ﾋｿﾋｿ

黒幕「うわぁ、暗っ｣ﾎﾞｿｯ


セイギ桃「うるさい！！静かに！」

女幹部(図星か)


セイギ桃「そして私は閃いたのです、『改造されたら年取らないんだし適齢期気にしなくてよくね？』と」

黒幕「は、はぁ」

セイギ桃「と、いうわけで、私を採用してさっさと改造しなさい」

黒幕「でも、そうしたら赤と敵同士になっちゃうけど」

女幹部「戦闘員とヒーローはなかなか結ばれないですよ」

セイギ桃「大丈夫！

⑴採用
⑵改造
⑶洗脳
⑷配属

の⑵と⑶の間で逃げ出しますから！」


黒幕「ちょっと待って」

黒幕「え？ちょっと待って？逃げ出すって、え？」

女幹部「状況整理した方がよろしいのでは？」

黒幕「そ、そうだね。女幹部くんお願い」


女幹部「まず、黒幕様がタウ○ワークで募集をかけた」

黒幕「うん。週3以上、最低1年は続けられる人ね」

女幹部「で、それを見たセイギ桃さんがここへ来た」

セイギ桃「はい」

女幹部「電話申し込みの時点で気付けよ黒幕とかツッコミは置いておいて、セイギ桃さんは条件を読んだ上で申し込まれたんですよね？」

セイギ桃「もちろんです」

女幹部「でも逃げ出すの？」

セイギ桃「はい！」

黒幕「だまされた！ひどい！」

女幹部「泣かないで下さいよ悪の組織のおっさんが」

黒幕「お、おっさん！？」

女幹部「失礼、おっ様。そんなことより、どういうつもりですかセイギ桃さん」


セイギ桃「････私はセイギレンジャーです」

女幹部「はい」

セイギ桃「あなた方は悪の組織、つまり！」


セイギ桃「セイギレンジャーが悪の組織を困らせる分にはなんの問題も発生しない！」


黒幕「なるほど！」

セイギ桃「さあ、私を雇うのです。そして改造するのです」


黒幕「くっ！一分の隙も見当たらない完璧すぎる理論だ！雇わざるをえない！」


女幹部「もう黒幕様は黙ってて下さい。ていうかできたらあっち行ってて」

黒幕「そんなぁ！」

女幹部「･････というかセイギ桃さん、まず『世界が平和になったら』という条件を変えてもらうって発想はなかったんですか？」


黒幕・セイギ桃「その手があったか！！！」

黒幕「すごいよ女幹部くん！天才的だ！常識が覆る！」

女幹部「非常識人はお静かに。というか最初に思いつくべきでしょう？
子どもを作るわけでもなく、平和ではなくとも籍を入れるだけならすぐにできるでしょうし」

セイギ桃「････たしかに籍を入れるだけならできるでしょうし、彼も話せば納得してくれると思います」

セイギ桃「でも、いつかは子どもも欲しいです！ママになりたいんです！そのためにはやっぱり人の身体ではダメなんです！」


黒幕「うーんそっかぁ･･････一応サイボーグ博士の救急箱に老化止めあったよね？」


女幹部「気持ちはわかりますし老化止めもあります。
しかし外部の人間に組織の資産を分け与えるわけには行きません。それも逃げ出すと公言するような人に」


セイギ桃「ううっ････」


女幹部「これ以上聞きたい事もありませんし、面接は終了です。お疲れ様でした。
結果はそちらに後ほどお電話で伝えさせていただきます」

黒幕「女幹部くん････」


セイギ桃「････失礼します。ありがとうございました」

───数日後───

PRRRRR

ガチャッ

セイギ桃「はい、セイギ桃です」


女幹部『こちら悪の組織、人事、事務、戦闘、経理担当の女幹部です。面接の結果をお知らせいたします』

セイギ桃「あ、はい･･････」



女幹部「審議の結果、あなたはメイド枠合格です」


セイギ桃「･･････えっ？」

女幹部『わが悪の組織では戦闘員とは別に掃除、洗濯、皿洗い等の任務に当たる構成員も募集しております。
こちらなら同僚の方と戦う必要もないので「戦闘員になった後逃げ出す」というセイギ桃さんでもさすがに務まるだろう、との私の判断です』


女幹部『なお、うちはブラック組織ですのでお金は払いません。現物支給となります。
セイギ桃さんは毎月20日に老化防止薬を二人分支給されますね』


セイギ桃「は、はぁ･･･えっと、それは･････？」


女幹部『シフトを組みたいと思いますので秘密基地台所のシフト希望カードを書いて提出してください』


女幹部『では期待していますセイギ桃さん改め新人メイド1号よ。新たな同志としてがんばって下さい』


女幹部『それでは』ｶﾞﾁｬﾝ


セイギ桃「切れちゃった」

ｳｨｰﾝ

赤「桃ーっ！！！どうしたァーーーっ！！大っ！丈ー！夫 ッ！！！かああああ！！」


桃「あっ、はい。ただのバイト先からの電話で････」


赤「バイトだとぅ！！？」


桃「気にしないで下さい！それより、例の件は･･････」


赤「おうっ！！！提出してきたぜ婚約届！！さあ行くぞマイワイフ！今日も奴らが待っている！！！」


桃「平和になったら豪華な式をあげましょうね！」

───
────
──────


セイギ桃改めメイド1号改め赤の嫁編おしまい

今日はここらで
こんな感じのオムニバスでやって行こうと思います

あとLTEでID変わりまくってますが>>1です

黒幕「さーて今日も面接があるよー！」


女幹部「今度こそまともな戦闘員が手に入るとありがたいんですけどね」


メイド桃「はーい、お茶とドーナツでーす！おやつにしましょうね！」


黒幕「わーい！」


女幹部「わーいじゃない。まだ午前中ですよ」


メイド桃「まあまあ、糖分は大切ですよ」


女幹部「そんなこと言ってるからお腹がたるむのです。このアラサーヒロインめが」


メイド桃「新婚巨乳ヒロインですが？独身幹部さん？｣ﾄﾞﾔｯ


女幹部「この脂肪メイド、クビになりたいみたいですね黒幕様。アラフォーへの旅路を続けてもらいましょうか」


メイド桃「申し訳ありませんでした」

黒幕「さすがの身のこなしだなぁ」


女幹部「まったく････」


ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

黒幕「おっ？来たかな？はいはーい｣ﾀｯﾀｯﾀｯ


教授「どうも、面接の件で参りました、教授と申します。ひとつ、よろしくお願いしますぞ」


黒幕「はーい、では面接を」


女幹部「待ちなさい」

教授「フォ？なにか？」


女幹部「あなたじゃない。黒幕様、こちらへ」




黒幕(な、なにか？)ﾋｿﾋｿ

女幹部(戦闘員募集したのになんで銭湯員が来てるんですか。湯気と一緒に昇天しそうなんですが)ﾋｿﾋｿ

黒幕(まさか僕もあそこまでとはおもわなんだ)ﾋｿﾋｿ

メイド桃(やっぱりあの電話受付問題アリですよ！)ﾋｿﾋｿ

女幹部(何しれっと混じってるんですか。いえ、それより電話受付の問題とは？)ﾋｿﾋｿ


メイド桃(音声ガイドに従って面接希望日時録音するだけです)ﾋｿﾋｿ

女幹部｢ッ！｣ﾊﾞﾝｯ！

黒幕「ひっ」


女幹部「･･････後でお話があります」


黒幕「は、ははははははいひひぃいいい｣ｶﾞﾀｶﾞﾀ


女幹部「････お待たせ致しました。申し訳ありませんがお見受けする限りあなたのご年齢では戦闘員はその、厳しいのでは」


教授「フォフォフォ、大丈夫ですじゃ。鍛えておりますゆえ！ふんっ！｣ﾑｷﾑｷﾊﾞﾁｺｰﾝ


黒幕「((((；ﾟДﾟ))))」


メイド桃「ふ、服が････！」

女幹部「･･････」




女幹部「面接を続けましょう｣ﾆﾔﾘ

黒幕「で、では、前のお仕事は｣ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ


教授「近所のボーダーフリーダムユニバーシティで日本の古典文学について教えておりました。いちおう大学公認の百人一首部の顧問も｣ﾑｷﾑｷｯ


メイド桃「あ、ああ、百人をコロコロして頂点の者の首のみを狩るというあの」


教授「いえカルタの百人一首です。そちらで部員の筋トレに付き合っている内に少々身体が丈夫に、ですな｣ﾊﾞｼｲｯ

メイド桃(筋トレ？)

黒幕(百人一首で筋トレ？)

女幹部「････で、戦闘員に転職しようと思われたきっかけは？」


教授「孫がヒーローになりましたのじゃ」

ここまでです
サイボーグ博士は当分の間出番無しですがそのうち出るかも

黒幕「それはそれは。おめでとうございます」

教授「何がめでたいものか！あのようなやつを世に出してはいかんのじゃ！ましてやヒーローなどと･･････！｣ｷﾞﾘｯ

女幹部「これまた何か面倒くさそうですね」

セイギ桃「またってなんですかまたって」

女幹部(自分が面倒くさくなかったとでも？)


教授

教授「･･････あれは幼い頃はかわいい奴でした」

教授「わたしの事をじいじと呼び、見よう見まねで百人一首部のトレーニングに付いてくるようになり、見る見るうちにその筋肉を膨張させて行きました」

黒幕(百人一首と筋肉が結びつかない)

女幹部(シッ！今は話を聞きましょう！)

教授「やがて奴は道を踏み外しました。百人一首のための筋トレではなく、筋トレによって得られる筋肉に魅入られてしまったのです！」

教授「今のあやつは邪悪な筋肉の化身！」

教授「つい最近まではまだわたしの方が強く、牽制も出来たのですがついに先日、奴に敗北してしまいました」

教授「生身で止められぬなら怪人となってでも･･････」

メイド桃「････ちなみに、お孫さんのお名前は？」

教授「････セイギマッスルブラウンじゃ」

メイド桃「やはり！」

黒幕(マッスルｗｗｗｗｗｗｗｗブラウンｗｗｗｗｗｗｗｗ)

女幹部(黒幕様ｗｗｗｗｗｗｗｗうるさいｗｗｗｗｗｗｗｗ)

メイド桃「数ヶ月前、セイギレンジャー第4部隊にボディビルダーがごとき新人が入りました」

メイド桃「彼は驚くほど筋肉にほれこんでいるとセイギレンジャー内でも噂になっています」

教授「間違いない！やつじゃ！」

黒幕(自分の孫を奴て)

女幹部(邪悪なマッスルブラウンですから)

メイド桃「しかし、彼が本当にお孫さんだとすると私が聞いている噂とは少し違いますね」

教授「なんじゃと？どういうことじゃ？やたらセイギレンジャーの内情に詳しい家政婦さん」

メイド桃(まあセイギレンジャーですし)

メイド桃「私の聞いた噂では彼は酷いおじいちゃんっ子だという噂です」

黒幕(むきむきマッスルブラウンはおじいちゃんっ子ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ)

女幹部(やめて下さいｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ)

教授「そんな･･････奴がおじいちゃんっ子じゃと･･････！？」

メイド桃「自己紹介で


マッスルブラウン『ウス！マッスルブラウンっス！好きな物は筋肉！力！！尊敬する人はおじいちゃんです！』


って言ったとか」


メイド桃「マッスルブラウン『人生の転機スか！？やっぱり百人一首と出会った事です！おじいちゃんのおかげスね！』
とか」



黒幕(すげぇジジコンｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ)

女幹部(もうｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗやめてｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ)

教授「じゃが、だとすると奴の行動はどうなんじゃ！説明がつかんぞ！？」

女幹部「ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ･･････ゴホン、お孫さんは照れ隠ししてるんじゃないですか？」

教授「照れ隠しじゃと･･････？」

黒幕(照れるマッスルブラウンｗｗｗｗｗｗｗｗ)

女幹部「クスッ･･････ゴホンゴホン、おそらくお孫さんは本当はお爺さんが大好きなんです。でも、照れ臭くて素直になれないだけだと思いますよ」

教授「そんなわけあるかい。照れ隠しで『あんたが死んだら筋肉オブジェの墓標を建ててやる！覚悟してろ！』などと言うか？」


メイド桃「墓といえば、『じいちゃんに何かあったら全財産使ってでも純金のお墓建てるんです』とか言ってたとかなんとか」

教授「どういうことじゃ･･････？」

黒幕「純金の筋肉オブジェ建てるんだよきっと」

教授「最近はワシの青汁にプロテインなぞ混ぜよるし･･････マズうてかなわんわい｣ﾑｷﾑｷ

黒幕(飲んどるんかい)

女幹部(成果はあるみたいですね)

メイド桃「私も、照れ隠しだと思いますよ！どうかお孫さんとしっかり話してあげて下さい！」


教授「ふむぅ･･････いや、しかし」


？？？「ここに居たのかじいちゃ･･････クソジジイ！」

教授「き、貴様はセイギマッスルブラウン！！」

マッスルブラウン「何しているんだ！敵の組織で！」

教授「やかましい！わしは新たな力を手に入れるんじゃー！｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

マッスルブラウン「逃げるな！待て！｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ


黒幕「･･････なんだね、まあ」


女幹部「ええ」


黒幕「凄まじく筋肉に魅入られてるわアレ」

とりあえずこの変まで

教授「待ってたまるかー！帰れー！｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

マッスルブラウン「待てー！｣ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

教授「待たんと言っとろうがー！！｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

マッスルブラウン「待て待てー！｣ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ


女幹部「筋☆肉ダルマと超☆筋☆肉ダルマの追いかけっこですか」

黒幕「外でやってくださいお願いします！」

メイド桃「これは片付けが大変そうですね･･････」

教授「こうなればくらえ！バナナズスキン！｣ﾎﾟｲｯ


マッスルブラウン「おわっ！！｣ﾂﾙｯ





ｽﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｧﾝ！！！


マッスルブラウン「ぐ、ぐうっ･･････」


教授「はぁ、はぁ、思い知ったか若造め！」


黒幕「桃くん、残業してくれるかね」

メイド桃「嫌です。今日はセイギ赤さんと食堂ディナーデートする約束があるんです」

黒幕「なんてムードのない･･････おや？」

女幹部「どうしました？黒幕様｣ｽﾞｽﾞｯ

黒幕「お茶飲んでんじゃないよ！それより、倒れたマッスルブラウンのパンツになにか挟まって･･････なになに？」



女幹部「手紙みたいですね」

黒幕「読んで良いのかな？」


教授「はぁはぁはぁ｣ｺﾋｭｰｺﾋｭｰ


女幹部「本人たちが虫の息ですし代わりに読んであげましょう」

メイド桃「私も混ぜてくださーい！」

バサッ


『おじいちゃんへ』

『いつも迷惑を掛けてすみません。孫のマッスルブラウンです』

メイド桃「本名もマッスルブラウンかよ！」

『婆ちゃんが最近おじいちゃんの様子がおかしいというので少し調べさせてもらいました。勝手なことをしてごめんなさい』

『その結果、おじいちゃんは俺を止めようと悪の組織に加入しようとしているとわかりました』

『俺はおじいちゃんに悪者になってほしくありません』

黒幕「まあ、それは当然というかなんというか」

『実は俺がヒーローになったのはおじいちゃんがきっかけです』

『おじいちゃんは俺の鍛え方が間違っているといつも言っていますね。俺はそれが嫌で嫌でたまりませんでした』

『なのでこの筋肉で人々を救い、筋肉の素晴らしさを証明しようと考えたのです』

女幹部「もはやなにも言いません」

『しかし、今回のことでやはり俺が間違っていたのだと気付きました』

『おじいちゃんも守るべき人々の中の一人だったのに、そのおじいちゃんをここまで追い込んでしまったのは紛れもなく俺の筋肉です』

『俺はヒーローを辞め、おじいちゃんに思いとどまってもらおうと説得するつもりでこの手紙を書いています』

『きっと俺のことですから顔をみたら嫌な言い方をしてしまうでしょう。できるだけ速やかにこの手紙を渡せればいいのですが』



女幹部「やっぱり照れ隠しでしたかー」

メイド桃「この前入ったばかりなのにヒーロー辞めちゃうんだ･･････」

黒幕「ええお孫さんや｣ｸﾞｽｯ