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みかづき荘
やちよ「命からがらなんとか帰ってこられたわ」
いろは「大丈夫ですかやちよさん?! 今すぐ調整屋さんに行きましょう!」
やちよ「そこまでしなくていいわ。少し横になればよくなるから」
いろは「でも・・・・」
やちよ「本当に大丈夫だから。いろは。私の部屋まで肩を貸してくれるかしら」
いろは「は、はいっ」
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やちよの部屋
いろは「やちよさん、ベッドに着きましたよ」
やちよ「ありがとういろは。・・・ううっ」フラフラ バタン
いろは「わわっ?! やちよさんっ!」
やちよ「魔女から受けた傷が痛みだしてきたわ・・・」
いろは「どこですかっ!? 私が治癒魔法をかけます! その後やっぱり調整屋さんに」
やちよ「いいえ。治癒魔法や調整屋ではこの傷は治せないわ。この傷を治すには処女同衾の奇跡が必要なの」
いろは「?」キョトン
いろは「それはどういうものなんですか?」
やちよ「・・・・・・」
やちよ「性体験のない女の子と一緒のお布団で寝ることよ」
いろは「へっ?!/// あっ/// そ、そうなんですか・・・////」
やちよ「・・・・・・・」
いろは「・・・・・////」モジモジ
やちよ「・・・・・・・」
いろは「・・・・・////」ソワソワ
やちよ「くっ! 魔女から受けた傷が痛みだしてきたわっ」
いろは「わわっ! うー・・・/// えっと/// わ、私が!」
やちよ「いろはが?」
いろは「わ、私が/// ・・・・・い、一緒に・・・///」
やちよ「ええ。一緒に? なにかしら?」
いろは「その/// わ、私も、やちよさんのお布団に入っていいですか・・・・?//////」カァ
やちよ「それは助かるわ。そうしてくれれば、きっとこの傷もよくなるわ」
いろは「は、はい/// それでは失礼しますね///」モソモソ
やちよ「待って。いろは。確認なのだけど」
いろは「はい?」
やちよ「貴女、過去に性体験は?」
いろは「んんっ?!//// そ、それは・・・その・・・///」
やちよ「答えにくいのは分かるわ。でも、ごめんなさい、私も命がかかっているからどうしても確認しておきたいの」
いろは「えと/// ・・・・―――ぃ―――す」
やちよ「よく聞こえないわ。ちゃんと答えて。うぐっ?! 傷が広がってきたわ! 苦しいっ!!」
いろは「なっ、ないです!//// ないですから!!///// お布団入りますよ!!////」
やちよ「早くして」
いろは「し、失礼します・・・////」モソモソ
やちよ「・・・・・・」
いろは「こ、こんな感じで大丈夫ですか・・・?///」
やちよ「もっと体を寄せもらえるかしら」
いろは「は、はい・・・///」モソモソ
やちよ「もっと寄って。全身が私の体にくっつくくらいに。そして頭を私の肩に乗せるような感じでお願い」
いろは「分かりました////」ピトッ コテンッ
やちよ「そうね。いい感じだわ。傷の痛みが和らいできたわ」
いろは「よかった・・・。あ、あの・・・ちょっと気になって・・・。やちよさんは嫌じゃないですか・・・? 私なんかがこんなにくっついて・・・」
やちよ「いろは嫌なの?」
いろは「嫌じゃありません! ただ、恥ずかしいだけで・・・///」
やちよ「いろはが嫌じゃないなら、私も嫌じゃないわ」
いろは「そうですか、よかったです///」
やちよ「だけど、いろは。傷を完全に癒すにはこれだけでは不十分なの。悪いけどもう少し私の看病をしてくれるかしら」
いろは「それはもちろんやちよさんのためなら! なにをすればいいですか?」
やちよ「ありがとう。難しいことではないわ。治癒魔法が使える魔法少女の癒し手を、私の傷に触れさせればいいの」
いろは「私治癒魔法使えますよ。やちよさんが受けた傷はどこですか?」
やちよ「心臓よ」
いろは「心臓?! すごく大事なところじゃないですか!」
やちよ「ええ。だから一刻も早く治さないといけないの。だから、いろは、お願いできるかしら」
いろは「はい! えっと、私が傷に触れればいいんですよね。あれ? 心臓に触るってどうすればいいんだろう」
やちよ「別に直接触らなくていいわ。体の外からでもいいの。ただ、なるべく近づける必要はあるけれど」
いろは「なるべく近くですか。そうすると・・・あっ/// む、胸・・・?////」
やちよ「そうなるわね。さ、私の胸を触って」
いろは「そ、それはちょっと恐れ多いといいましょうか・・・/// あっ、そうだ。心臓の近くでいいのなら、背中からでも」
やちよ「胸じゃないとだめなの」
いろは「えっ、でも」
やちよ「ああっ!? 魔女の呪いが強くなってきたわ! 今すぐいろはが私の胸を触ってくれないと心臓が壊れる!!」
いろは「あわわっ?!」
やちよ「はぁっ、はぁっ・・・。いろはは私の胸には触りたくないのね・・・」
いろは「い、いえ、そんなことは・・・」
やちよ「そんなに嫌なら無理強いはできないわ。私がこのまま死ぬだけだから。いろは、ありがとう。短い間だったけど仲間になれて嬉しかったわ。あっ、もうダメだわ。さようなら。死ぬわね」
いろは「だめぇっ! しっ、しつれいします!!」ムニュン
やちよ「アンッ」
いろは「ど、どうですか・・・?」
やちよ「ええ、大丈夫よ。間一髪だったわ」
いろは「よかった・・・。あの、このまま治癒魔法をかけたらいいんでしょうか?」
やちよ「いいえ。触るだけでいいわ。でも、このままじゃ足りないわ。強く押し付けたり、動かしたりして」
いろは「ふひゃ?!//// そ、そんな申し訳ないですよ・・・」
やちよ「いろはは申し訳なさで私を殺すの?」
いろは「も、もう! そんな言い方! 恥ずかしいだけですから・・・/// う、動かしますよ・・・?///」フニュン
やちよ「あっ、うっ、ふぅ。もっと、お願い」
いろは「は、はい・・・・/// な、なんか・・・変なことをしているわけじゃないのに、やちよさんを治しているだけなのに、私、どきどきしてきちゃいました・・・///」どきどき
やちよ「その気持ちは大事にして。あんっ、治療が、あふっ、うまくいっている証拠だ、んふっ、から、んっ、いいわぁ、もっと・・・」
いろは「やちよさん・・・綺麗・・・//////」モミ ムニュ
やちよ「んっ、ふぅ、ありがとういろは」
いろは「はい/// よくなってきましたか?」
やちよ「ええ。大分気分がよくなってきたわ。そろそろ仕上げの治療をしましょう」
いろは「まだあったんですね/// でも、大丈夫です。やちよさんが元気になるまで、私、がんばりますから」
やちよ「助かるわ」
いろは「それで、次は何をすればいいですか?」
やちよ「魔女の口づけってあるでしょ」
いろは「はい。ありますね」
やちよ「それが私を苦しめているの。これを消さないといけない」
いろは「どうやってですか?」
やちよ「魔女の口づけを、桃色の髪の乙女の口づけで上書きするの。それも、ただの口づけじゃなくて、生まれて初めての口づけで」
いろは「く、口づけ・・・/// 今度は口づけ・・・ですか/// 初めての・・・///」
やちよ「ええ」
いろは「えと、や、やっぱり、それって、む、胸に/// ですか?////」
やちよ「唇よ」
いろは「へっ?!////」
やちよ「私の唇に、桃色の髪の乙女の口づけが必要なの」
いろは「そ、そですか・・・・///」
やちよ「・・・・・・・」
いろは「・・・・・////」モジモジ
やちよ「・・・・・・・」
いろは「・・・・・////」ソワソワ
やちよ「いろは」
いろは「あっ、そ、そうだっ。まどかちゃんはどうでしょう? 初めてかどうかは分からないけど、ちょっと連絡してみましょうかっ?」
やちよ「なんで?」
いろは「だ、だって・・・・///」
やちよ「なんで?」
いろは「ううっ・・・///」
やちよ「なんで? いろはじゃダメなの? 嫌なの?」
いろは「い、いえ。その・・・私では役不足というか、なんというか・・・///」
やちよ「役不足?」
いろは「・・・・―――て、じゃなくて」
やちよ「?」
いろは「・・・はっ、はじめてじゃ・・・なくて/// 私/////」
やちよ「はっ?」
いろは「・・・・////」ウツムキ
やちよ「はっ? 誰なの?」
いろは「だ、誰かです・・・・///」
やちよ「性体験はなくて、キスの経験はあるの? どいうことなのそれ? 教えていろは。相手は誰? それは大事なことなの。教えなさい。早く。誰なの?」
いろは「い、言えません////」
やちよ「あああっ! 魔女の呪いが私のソウルジェムに!! もう駄目だわ! 私は魔女になるわ!」
いろは「えっ?! えっ?!」アセアセ
やちよ「くうっ!? いろはのファーストキスの相手が分かればまだ助かるけど、言えないのよね。仕方ないわね。言わなくていいわ。その代わり、私が魔女になる前にソウルジェムを砕いてっ・・・・ああ! もうダメっ!!」
いろは「うっうっ・・・! う、うううぅ・・・うっ、ういですう!!」
やちよ「んっ?」
いろは「だ、だから・・・////」
やちよ「妹さん?」
いろは「は、はぃ・・・・/////」
やちよ「そう」
いろは「・・・・・///」
やちよ「でもそれって、頬とか、おでこにでしょ? 家族でよくある親愛のキス」
いろは「く、唇にもしました・・・・///」
やちよ「あ、あら、したのね・・・」
いろは「はい/// 病院で、ういにちょっとでも元気になってほしくて、灯花ちゃんとねむちゃんの目を盗んで、こっそり・・・///」
やちよ「そう。ま、まあ、一回だけなら」
いろは「な、何度か・・・/// するとすごく喜んでくれたから・・・つい・・・///」
やちよ「・・・・・・・。まあ、いいわ。家族相手なら。さ、私にもして」
いろは「えっ、あっ、うっ、そ、それは・・・///」
やちよ「いろは」
いろは「はい?」
やちよ「・・・・・・・して」大人の色気むわぁ
いろは「っ?!////」トゥンク
やちよ「・・・・・・」
いろは「すー・・・/// はー・・・////」どきどき
やちよ「・・・・・・」
いろは「・・・・し、します・・・ね////」
やちよ「ええ」
いろは「っ~/////」どきんどきん
やちよ「・・・・・・」
......チュ
やちよ「んっ」
いろは「んっぅ//// ・・・はっ、はぁっ、はぁっ/////」
やちよ「ありがとう。よかったわよいろは。私、完全に治ったみたい」
いろは「はぁっ/// はぁっ・・・・はっ、そ、うです、か」
やちよ「どうしたの? 疲れちゃった? いいわよ。このまま朝まで二人で寝ましょうか」
いろは「はぁっ、はぁっ、や、やちょ、さん」
やちよ「ん?」
いろは「はぁっ、わ、私、なんか変で」
やちよ「変? ふふっ。きっと緊張してしまったのよ。私も少し変な感じ。胸がどきどきしてる。でも悪くないわ」
いろは「はっ、ふぅ・・・。私、おかしくて。多分、やちよさんが魔女から受けた呪いが私に移っちゃったみたい」
やちよ「それは気のせいよ。人に移るものじゃないから。安心して」
いろは「でも。普通じゃないんです。私。だから、今度は私がやちよさんに看病してもらわないと。やちよさん」モゾッ...
のしっ
やちよ「えっ? あの、なんで私の上に馬乗りになるの?」
いろは「・・・・・」ガシッ
やちよ「ちょ、ちょっと? どうしたの、私の手首をつかん―――でっ?!」モニュン
いろは「私の胸、触ってください。お願いします」
やちよ「お、お願いって・・・。今いろはが強引に私に触らせてるじゃないの。・・・あっ、柔らかい・・・」モニュ モニョ
いろは「あんっ、はぁっ、いいです、やちよさんの手が私を癒してくれているのが分かります」
やちよ「い、いろは・・・? さっきも言ったけど、大丈夫よ? こんなことしなくても。いろはは健康だから」
いろは「ダメです。私は健康じゃありません。さっき私がした看病を、今度はやちよさんが私にしないとダメなんです。だから、もっと私のこと触ってください」グイッ グイッ
やちよ「ちょ、ちょっと・・・」モニョン モニュン
いろは「やちよさんやちよさん。もっと、もっと」グイッグイッ
やちよ「お、落ち着いていろは。変な気分になってきちゃうから・・・」
いろは「落ち着けません。私が受けた魔女の口づけが疼いて疼いて仕方ないんです。だから、やちよさん。私と同衾して、やちよさんの口づけで私の魔女の口づけを上書きしてください」
やちよ「あ、あのね、いろは? 私が過去に性体験とかキスをしたことがないとは、限らなくてね?」
いろは「私に必要なのは処女じゃなくてやちよさんです。私に必要なのはファーストキスじゃなくて、やちよさんのキスです」
やちよ「あ、あら、そう。わ、わかったわ。それでいろはの気が済むのなら。えっと、もう一度キスをすればいいのかしら?」
いろは「はい。ただし、キスをするのは唇じゃありません。私が魔女の口づけを受けたのは」プチッ... シュル...
やちよ「いっ、いろはっ? スカート・・・と、パンツを脱いで・・・?」
いろは「上のお口じゃなくて、下のお口なんです」ヌチャ トロォ...
やちよ「・・・・・つるつる。拝まなきゃ。ありがたやありがたや」人
いろは「お願いします。ここにやちよさんのキスをください」クパァ
やちよ「ま、待っていろは。そういうのはもうちょっと段階を踏んでからと思っててね? せめていろはが高校生くらいになってからかなと思ててね? だから、それは、いきなりすぎるというか・・・」
いろは「お願いします。やちよさん」ズイッ
やちよ「わっ、め、目の前に・・・。す、すごい・・・視覚と嗅覚で意識が飛んじゃいそう・・・」ドキドキ
いろは「感想はいいですから、早くしてください。腰降ろしますよ」プチュン
やちよ「はうっ?! むごっ・・・」
いろは「ああっ! やちよさん!」フルフル
やちよ「んんっっ。うぐっ、ふうっ、あっ、ん、ぺろっ」
いろは「ふーっ ふーっ」スリスリ
やちよ「んぐっ、こくっ、むちゅ」
~~~~~~~~~~~~~~~~
やちよ「うっ、んんっ、んっ? あら、もういいの? どうだった? ふふっ、気持ちよくなってくれてよかったわ。えっ? まだするの?」
~~~~~~~~~~~~~~~~
やちよ「はぁっ・・・はぁっ・・・。ちょ、ちょっと休憩しましょ・・・。えっ、ちょっと何してるの・・・んっ、えっ?! そこ?! まっ、待って! そこは本当に待って! ダメよ! そこはあの変態のみふゆにもいじられたことがないの!! あっ・・・ぅああっ?!」
~~~~~~~~~~~~~~~~
やちよ「うっ、うっ、どうしてこうなったの・・・。もう体力どころか人としての尊厳すら使いつくした気分よ・・・。んっ? あら、いろは、何を手に持って・・・てええっ?! そ、それ、わ、私がろはニーに使っているirohaじゃない・・・。どうやってみつけっ・・・へっ?! あっ! 待って、お願いもう無理よっ!! ちょ?! 待って待って! それ、そういう使い方をするものじゃないの! 使い方間違ってるから!! あっ・・・いっ、いやあああああ!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~
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朝
< ちゅん ちゅん
いろは「ふーっ・・・・」
やちよ「アヘッ/// アヘッ////」
いろは「やちよさん、かわいい♪」頭なでなで
やちよ「ふえっ////」
いろは「また明日も一緒に “看病” しましょうねっ」ニコッ
やちよ「ふへへぇ/////」
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翌日 外
やちよ「はぁ・・・。講義も仕事も全然集中できなかったわ・・・」
やちよ「そりゃそうよね、昨日あんなことがあって/// これからもあるなんて思ったら・・・///」
やちよ「今日はどんなことしてくれるのかしら/// もう我慢できない早く帰ろうっ///」
< もうほんとうにすごくってっ////
< ふふっ。楽しみだね
やちよ「あらっ、いろはの声だわ/// お~い、いろ―――はぁっ?!」
鶴乃「ねえねえいろはちゃん/// 今日は何をしてくれるの?////」いろはの腕抱きかかえ
いろは「そうだねえ。ベッドの上で一緒に考えよっかっ」
やちよ「ちょっといろは! 誰よその女!」
鶴乃「なーにー、この人。や~、怖い。行こ行こいろはちゃん」グイッグイッ
やちよ「きーっ! この泥棒鳥! いろは! 私と一緒に帰るわよ!」グイッグイッ
いろは「喧嘩しないでください。二人とも。みんなで仲良くした方が、きっともっとすごいですよ?」
やちよ「いろは/// そうかもしれないわね///」
鶴乃「うん!/// いろはちゃんがそういうなら////」
いろは「さ、行きましょう」
いろは(う~ん。二人だけじゃ物足りないなあ)
いろは(よーし)
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翌日 みかづき荘
やちよ「いろは/// 今日はirohaじゃなくていろはが欲しいわ//// 早くう///」
いろは「いいですよ。はい、ちゅ」
鶴乃「ねえねえいろはちゃん//// わたしと結婚して////」
いろは「う~ん。どうしよっかなあ」
フェリシア「お、おい! いろは! オレ、せっかくいろは専属の傭兵になったんだから、なんか命令してくれよっ!」
いろは「お手」
フェリシア「わんっ///」チョン
いろは「いい子ね」喉元コショコショ
フェリシア「へへっ/// な、なあ/// 今日はバターどこにあるんだ?////」
さな「あ、あの、いろはさん・・・。本当に私なんかがいろはさんの傍にいてもいいのでしょうか・・・?」オドオド
いろは「もちろん。さなちゃん。私にはさなちゃんが必要なの。だからずっと私の傍にいてね。ちゅ」
さな「はうっ/////」ポワポワ
レナ「はぁはぁ/// いろはの脚・・・・///」スリスリ
ももこ「おい! レナ! いつまでいろはちゃんの脚を独占してるんだよ! いい加減代われ!」グイグイ
レナ「イヤよ!」
かえで「ふゆぅ・・・」メソメソ
いろは「こらこら。喧嘩しないでください。私はみんなと仲良くしたいんです」
いろは「だから、ほら、かえでちゃんも。そんな離れたところにいないで、こっちにおいで」
かえで「で、でもぉ・・・」
いろは「仲間外れは私が嫌なの。だから、ねっ?」
かえで「ふぇぇん。いろはちゃぁん・・・」トテトテ
いろは「ふふっ、いい子いい子」頭なでなで
かえで「ふゆぅ/////」
レナ「あっ・・・そ、それ、レナにも・・・」
いろは「はいはい。いい子いい子」頭なでなで
レナ「はふっ///」
やちよ「ねえいろはぁ/// この中の誰が一番すきなの?////」モミモミ
いろは「みーんな、一番ですよお」
やちよ「そう////」モミモミ
いろは(はー。でも、そろそろ飽きてきちゃったなぁ。こんなチョロい子達じゃなくて、もっとそう簡単になびかない子をオトしたいなあ)
いろは(あっ、そうだ。ふふっ)ニヤァ
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翌日 調整屋
みたま「ねえねえ。十七夜。新しいみたま特製ポーションを開発しているの。まだ未完成なんだけど、ちょっとモニターになってくれなぁい?」
十七夜「ほう、八雲のお手製か。ふむ・・・。そういうのは十咎辺りにこっそり飲ませて効果を観察するのがいいと思うぞ」
みたま「そお? じゃあそうしよーっと」
< ごめんくださ~い
みたま「あら、お客さんだわぁ。どうぞ~」
いろは「こんにちは」
みたま「あらいろはちゃん。いらっしゃーい」
十七夜「環君か。息災にしていたか?」
いろは「あっ、十七夜さんもいたんですねぇ。ちょうどよかった」
十七夜「自分にも何か用か?」
いろは「今にわかりますよ。くすっ」
十七夜「そうか? それにしても、環君、少し雰囲気が変わったな」
みたま「わたしも思ったわぁ。色っぽいというか大人っぽいというか」
いろは「そうですかぁ? ありがとうございます。うれしいです。やっぱり恋する乙女はかわいくなるのかも、ふふっ」
みたま「あらまあ! いろはちゃんに好きな人が?」
いろは「ふふっ。どうでしょう。調整したら何か分かるかもしれませんよ?」
みたま「あらあら。言うわねえ」
いろは「それじゃあ、調整お願いします」
みたま「ええ。それじゃ、いつものようにそこの寝台に横になってくれるかしら」
いろは「はい」脱ぎ脱ぎ
みたま「えっ? ちょ、ちょっといろはちゃん?」
いろは「はい? 調整の時は服を脱ぐんですよね?」
十七夜「おい八雲。またお前は・・・」
みたま「やぁねえ。ちょっとからかっただけよ。服は脱がなくていいわよ。前にも言ったと思うけど?」
いろは「いいえ。脱がないとだめなんですよ。だって、今日する調整は―――」
みたま「?」
十七夜「むっ?」
いろは「 トクベツな、調整 ですから・・・♪」ニコォ
十七夜「っ?! 八雲離れろっ!!」
みたま「?!!」バッ
いろは「あれぇ? どうしたんですかぁ? くすっ」
みたま「なにかおかしいとは思っていたけど・・・・。やっぱりこの子、いろはちゃんの偽物?」
十七夜「分からない。確かめてみよう」ジーッ
いろは「うふふっ・・・。いっぱい見てくださいね。私の ナ・カ 」
十七夜「・・・・・・・」ジーッ
~~~~~いろはの脳内~~~~~
いろは「はーい。おむつ替えの時間ですよぉ」
十七夜「ばぶーっ///」
いろは「あらら? うんち出てませんねえ。じゃあお母さんがお尻ちゅーちゅーしてあげるね?」
十七夜「あうあう////」
いろは「ちゅぅぅぅううう」
十七夜「ふわぁ////」ブr
~~~~~~~~~~~~~~~~
十七夜「うわぁっ?!//// きっ、貴様ぁ! なんてものを見せてくれる?!////」
いろは「ナニを見たんですかぁ? うふふっ」
みたま「大丈夫? やっぱりこの子、いろはちゃんの偽物だった?」
十七夜「い、いや、おそらく環君本人だ。だが、心は平面的で破廉恥なことしか頭にない変態だ。これはウワサを着こんでいる時の巴君にそっくりだ」
みたま「ウワサ・・・」
いろは「あははっ!」モヤァ...
十七夜「むっ?」
みたま「いろはちゃんの周りに赤黒い霧みたいなのが見える・・・?」
アラもう聞いた? 誰から聞いた?
セクシーフレグランスのそのウワサ。
ソレハ一見なんの変哲もないフツーの香水。
でもでもゴヨージン!
香水をつけた子がエッチな気分になっちゃうと魅力がバクハツ!
ニオイを嗅いだ子は、モーッ メーロメロ!
体が疼いちゃってしょーがない!
来る日も来る日も香水の子を求めて果てはランコー騒ぎになっちゃうって、
綺麗に憧れる女の子達の間ではもっぱらのウワサ
マァーッ イヤラシイ!
十七夜「ふむ。間違いないようだな。ニオイそのものがウワサか」
みたま「巴さんの時はどうやってウワサを剥がしたの?」
十七夜「さて、どうだったかな。七海がひたすら叩いて屈服させていたように思うが」
みたま「まぁ、野蛮」
十七夜「環君を攻撃するのは気が引けるが、致し方なし。失礼っ!!」バッ
いろは「えーっ? 私ぃ、SMの趣味なんてないんですけどぉ?」太ももチラッ
十七夜「うっ?!」ピタッ
みたま「どうしたの十七夜? じっとしてたら何されるか分からないわよ?」
十七夜「あ、ああ・・・承知している・・・! もう一度! ハァッ!」バッ
いろは「痛いのより、気持ちい方がいいですよねぇ?」胸チラッ
十七夜「くっ?!////」ピタッ
みたま「十七夜? もしかしてだけど、いろはちゃんに魅了されちゃってない?」
十七夜「むっ・・・。ひ、否定できんな・・・。環君の肌を傷つけずに触れたいと考えている自分がいる・・・。ニオイがウワサの正体だと知った時点でもっと警戒すべきだった・・・!」
いろは「私の胸、見たいですかぁ?」シュル...
十七夜「こ、こら・・・。環君、子女がそう簡単に人前で素肌をさらしてはだめだ・・・」フラフラ
いろは「口はそう言っても、体は違うみたいですね。うふふっ、どうぞ、私の胸、いっぱい見てください」パサッ....
十七夜「うっ////」ドキドキ
みたま「なによ! 十七夜の浮気者! 十七夜が毎晩吸ってるわたしのおっぱいの方が大きいでしょ! わたしのおっぱいは飽きちゃったの?! 今度はそんな中学生のおっぱいの方がいいの?!」
十七夜「こんな時に妙なことを言うな・・・! 自分もウワサに洗脳されかけているだけだ・・・」
いろは「私の胸も負けてないですよね? 十七夜さぁん?」プルンッ
十七夜「ふうっ/// ふうっ/// ま、まずい・・・体が言うことを聞かない・・・」フラフラ
いろは「早くこっちに来て。触ってください。揉んでください。吸ってください。はやくぅ」プルンプルン
十七夜「くっ・・・!」フラッ
ドンッ
・・・グラグラ
ガチャーン!
みたま「あら?」
十七夜「あっ、す、すまない。膝が笑って、机に置いてあったビンを落として割ってしまった」
みたま「それは別にかまわないけどぉ・・・」
プゥン...
十七夜「ぐあっ?! な、なんだこの悪臭は?! まるで、玄米と生卵とチョコレートと魚油とコーヒー豆と塩コショウその他もろもろを混ぜ合わせた後に放置したような臭いだ! 八雲! なんなんだこれは!?」
みたま「何って。今言った通りだけど? 玄米と生卵とチョコレートと魚油とコーヒー豆と塩コショウその他もろもろを混ぜ合わせて発酵させた、みたま特製ポーションよ。まだ一か月しか発酵させていないから未完成なんだけどぉ」
十七夜「し、信じられん悪臭だ・・・。お前はこれを十咎に飲まそうとしていたのか・・・」
みたみ「納豆とかブルーチーズと同じようなものだと思うんだけど。そんなに臭い?」
十七夜「臭いなんてもんじゃない・・・。鼻が取れそうだ・・・。ほら、見てみろ、環君も苦しんでいる」
いろは「ああっ、うぐっ、うぐぐっ?!」ジタバタ
十七夜「んっ? なにか様子がおかしいな。確かに臭いが、あんなに悶えるほどか?」
いろは「ああああああっ!!?」
十七夜「お、おい、大丈夫か?」
いろは「うっ、ふぁ・・・・」...パタリ
みたま「あらら? 倒れちゃった」
十七夜「今度から八雲のことを人殺しと呼ばないといけなくなったな」
みたま「ええっ? わたしのせい~? というか、十七夜。平気なの?」
十七夜「平気なものか。さっきも言っただろう。鼻が取れそうだと」
みたま「そうじゃなくて。いろはちゃんの魅了は? さっきまで足がふらついていたのに」
十七夜「むっ? 言われてみれば平気だな。体が自由に動く。どういうことだ? ウワサはどうなった?」
いろは「すー・・・・」
十七夜「環君は・・・。んんっ? 嫌な気配がしないな」
みたま「十七夜! いろはちゃんの上!」
十七夜「なんだ?」
ウワサ「ウゴゴゴゴゴ.....」モヤァ...
十七夜「環君に纏わりついていた赤黒い霧か。あれがウワサの本体と言ったところか。八雲の悪臭に堪らず環君から離れてしまったみたいだな」
みたま「ちょっとぉ。わたしが臭いみたいな言い方はやめてちょーだい」
ウワサ「ウゴゴゴゴゴ.....」フラフラ...
十七夜「大分弱っているようだな。環君の体から離れたのならやりやすい・・・! このまま一気にとどめを刺す! ハァッ! 成敗!」
バシュ! ・・・スカッ
ウワサ「ウゴゴゴゴゴwwww」
十七夜「くっ・・・。気体相手では物理攻撃の類は効果が薄いか・・・。八雲!!」
みたま「はぁい♪」フワッ
みたま「痛くないからだいじょーぶ♪」
ズガンッ!
ウワサ「痛っってぇええ?!」ジタバタ
みたま「今よ十七夜! 気合で消し飛ばして!」
十七夜「無茶を言う! だが、やるしかあるまいな! ハァァアッ!」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いろは『・・・・・』
いろは『・・・・・・・・』
いろは『・・・・・あれ? 私?』
いろは『暗い・・・・。体が動かない・・・』
いろは『どうして・・・? ・・・眠っているのかな』
いろは『はぁ・・・体が重い・・・疲れているのかな・・・。なんでこんなに疲れているのかな。マラソンでもしたっけ』
ポワァ.。.:*
いろは『あれ、なんだろう。これ。暖かい』
いろは『暖かくて・・・懐かしい感じ・・・』
いろは『もっと触れたい・・・』ぎゅう
< ・・・! ~~!
いろは『声? 少し慌てているみたい』
いろは『それとも心配しているのな? 誰を? 私?』
< ―――~~はっ!
いろは『この声・・・。私がよく知っている声だ・・・。いつも聞いているような・・・そんな声。落ち着く声』
いろは『暖かくて、懐かしくて、私を心配してくれて、私がよく知っている声・・・。誰だろう・・・』
< ―――ろはっ!
いろは『あっ、分かった。お母さんだ』
いろは『大丈夫。いろはは元気にやってるよ。学校にも毎日行っているし、友達もたくさんできたし、みかづき荘に帰ったら、おかえりって言ってくれる人がいるの』
いろは『その人はね、すごく綺麗で、強くて、優しくて、いつも私のことを想ってくれて』
< いろはっ!
いろは『もう。だから、お母さん、そんなに心配しなくていいのに。分かったよ。今起きるから』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
いろは「・・・・・・・」
いろは「・・・・・・・・・ぁ」パチッ
いろは「・・・・・おかぁ、さん・・・?」ポヤァ...
やちよ「いろはっ?! 目を覚ました!」
いろは「う、ん・・・?」ポケー
やちよ「ねえ! 貴女はいろはよね?!」
いろは「へっ? は、はい、いろはですけど・・・?」
やちよ「十七夜!」
十七夜「承知。確かめよう」ジーッ
いろは「?」キョトン
十七夜「・・・・・心が立体的だ。環君本人で間違いない」
やちよ「ああっ・・・よかった・・・」抱きしめ
いろは「ひゃ?!//// や、やちよさん・・・・?////」
みたま「ふふっ。確かに、からかいがいがありそうないろはちゃんに戻ってる」
いろは「ううっ///」
いろは(やちよさんにこうやって抱きしめられるの、恥ずかしいけど・・・。私のことをいっぱいいっぱい想ってくれるのがすごく伝わってきて、落ち着くなあ。お母さんに抱きしめられているみたい)ギュ
いろは「そういえばここって、調整屋さん・・・? あ、あの・・・。私、なんで調整屋さんに・・・?」
やちよ「覚えてないの?」
いろは「はい・・・」
やちよ「いろはがウワサに洗脳されたって、みたまから連絡があって、私が駆けつけてきたところなの」
いろは「ええっ?! 私がウワサに?」
みたま「その様子じゃウワサに洗脳されていたことの出来事は覚えていなさそうねえ。いろはちゃん、一つ確認なんだけど」
いろは「はい?」
みたま「悪いけど、いろはちゃんの荷物を見させてもらったわ。その中に、この瓶に入った香水が出てきたのだけれど、これはいろはちゃんの物で間違いない?」
いろは「あっ、はい、それは私のです」
みたま「わずかだけど、この香水から異質な魔力が感じられる。この香水がいろはちゃんを洗脳したウワサの母体みたいなの」
いろは「そ、それが、ウワサですか・・・」
みたま「ええ。ニオイを嗅いだだけでウワサに洗脳される可能性があるわ。この香水は危険。だからわたしの方で処理させてもらうけど、いいわよね?」
いろは「はい、それはいいですけど。でも、そんな危険なものをどうやって?」
十七夜「心配しなくて大丈夫だ。この香水は危険だが、八雲の殺人毒水で無力化できることが分かっている。だから、それと混ぜ合わせて人がいない場所で火にくべる。そうすれば安全に処理できるだろう」
みたま「そーよぉ。わたしが作った退魔の聖水で、わるーいウワサをやっつけるの♪ なんだかロマンチックよね? 今度同じようなことがあった時のために、聖水を量産しておこうかしら」
十七夜「むっ・・・。作るなとは言わないが・・・。せめてその時は十咎辺りと一緒にやってくれ・・・」
いろは「すみません、お手間をとらせてしまって」
みたま「ぜーんぜん」
いろは「あ、あの。本当にすみません・・・。私がウワサに洗脳されたっていうことは、きっとたくさん迷惑をかけてしまいましたよね・・・・・。私のせいで・・・すいませんでした・・・」
みたま「いろはちゃんのせいって? なんで?」
いろは「私が香水をつけようだなんて思っちゃったから・・・。あははっ、私なんかには似合わないって私自身でも分かっていたんですけど・・・」
十七夜「それは違うぞ環君。環君くらいの年齢なら、誰だってめかすのは自然なことだ」
みたま「そうそう。ウワサがそんな女の子を標的にしたものだったってだけ。いろはちゃんは悪くない。だから、これからもいっぱいオシャレを楽しんでいいのよ」
いろは「でも・・・」
みたま「そぉれぇにぃ。いろはちゃんには~。オシャレして綺麗にならないといけない理由がぁ、あーるわよねぇ? うふふっ」
いろは「なっ!?/// あっ!//// 調整の時に・・・!」
十七夜「すまない。先ほど少し見えてしまった。意中の相手とでも言うべきか」
いろは「十七夜さんまで!///」
やちよ「はっ? 待ちなさい。それは聞き捨てならないわ。誰よそれ。教えなさい。今の私はいろはの保護者でもあるのよ? 知る権利があるわ。誰なのか教えなさいっ」
いろは「ううっ・・・/// だって、しょうがないじゃないですかあ・・・」
やちよ「しょうがない?」
いろは「一緒に暮らして、ずっと傍にいたら、嫌でも意識しちゃいますよ・・・こんなに綺麗な人・・・///」
やちよ「・・・・・えっ?」
いろは「外で並んで歩くときとか、私、いつも自分がみっともなくて恥ずかしいんですからね?////」
いろは「・・・・だから少しでも釣り合うようにって思って、がんばってたんですっ!///」
やちよ「あら。ふふっ、なんだ。そういうこと。もうっ。いろはったら。考えすぎよ。そんなに気にしなくても、いろははとても綺麗よ」
いろは「ま、またそんなお世辞////」
やちよ「お世辞なんかじゃない。本当にそう思ってる。十七夜がいるのだから嘘なんてつかないわよ」
いろは「そ、そうですか・・・?///」テレテレ
みたま「ねえ聞いた? 『十七夜がいるのだから嘘なんてつかない』 だって! 素敵な口説き文句ねえ。今度どこかで使おうっと」
十七夜「墓穴を掘る未来しか見えんな」
みたま「なによお。失礼しちゃう」
十七夜「ああ、そうだ。環君。少し聞きたいのだが」
いろは「はい?」
十七夜「この香水について知っていることを教えてほしい。ウワサの仕組み等を探れるかもしれないからな」
いろは「あっ、はい。私に分かることなら」
十七夜「まずは、この香水、いつどこで手に入れた?」
いろは「はい、それはですね、・・・んっ? ちょっと待ってください。えーと・・・・。あ、あれ? 思い出せない・・・? な、なんで・・・。えと、2週間前くらいから使っているのは思い出せるので、それより少し前だとは思うんですけど・・・」
十七夜「ふむ。詳細はそう簡単に探られないように、知らず知らずのうちに使わせるよう高度な細工がなされているようだな。七海もウワサに洗脳されていたようで、その間の記憶が曖昧だそうだ」
やちよ「ええ・・・。私もここ数日のことはちゃんと思い出せない・・・」
十七夜「全く。西のボスともあろう者が」
やちよ「返す言葉もないわ・・・」
いろは「そうですか・・・。あれ? でも、不思議ですね。少なくとも2週間間くらい前には、私その香水を使っていたのに。なんでこの数日で急にウワサに洗脳されてしまったんでしょう」
やちよ「きっとただニオイを嗅いだだけでは何も起きないのよ。ウワサが洗脳を始めるには別のトリガーがあるのじゃないかしら」
十七夜「だろうな。環君。記憶が曖昧になる前の最後にはっきりと思い出せる出来事はなにかあるか?」
いろは「思い出せる出来事・・・。うーん・・・・あっ/////」
十七夜「何か心当たりが?」
いろは「んっ/// ま、まあ・・・・/// そうですね/// えと、大した事じゃないんですけど/// ちょ、ちょっとだけ・・・ケガしたやちよさんの看病をしたというか・・・///」
やちよ「・・・・・・」
みたま「なーるほどぉ。やちよさんががいろはちゃんに対して “看病” と称したセクハラをして、そのせいでウワサの洗脳が始まったと。そんなところかしらあ? つまり~、今回の騒動は、純粋にやちよさんに憧れているいろはちゃんの乙女心を踏みにじって、中学生だろうとおかまいなく手を出したやちよさんが大体悪いわね。警察行く?」
やちよ「ちょっとみたま! 何よその脈絡のない推理は? 私が中学生にセクハラ? 意味不明よ。貴女じゃあるまいし、私がそんな下賤な真似をするわけないでしょ。そうやって根拠のない憶測でいろはに不安を感じさせるのはやめてもらえるかしら。分かっていると思うけど私達はチームで戦っているの。仲間の不安はチームワークの乱れになって、最悪は命の危険にだって繋がるわ。私たちに何かあったら貴女はどうやって責任を取るつもり? ありもしない悪評を言いふらされるのはものすごく迷惑よ。貴女も客商売をやっているのなら分かるわよね?」
みたま「ふーん?」
やちよ「なによ。変態ロリコン処女厨レズおばさんを見るような目で私を見るのはやめて」
みたま「ちがうのぉ?」
やちよ「当たり前よ。これ以上ふざけたことを言うのなら私も本気で怒るわよ」
十七夜「別に脈絡のない推理でもないんだがな。ウワサの取り巻きがそんなことを言っていたからだ」
やちよ「あ、あら、そうなの、へえ。ふむ。なるほど。ええ、そう。わかった。こほんっ。あっ、じゃあ、きっとこうね。いろはが言う看病とやらがあったときにはもうすでにウワサの洗脳は始まっていて、私も洗脳されてしまっていたのよ。その看病で私がいろはに何かしちゃったかもしれないけど、それは私がウワサに操られての事よ。だって、その看病って私には心当たりがないもの。覚えてないない。ええ、そうだわ、きっと。この方が自然な推理ね。間違いないわ」
みたま「う~ん? いろはちゃんは看病の事は覚えている。てことは看病の時点ではウワサは洗脳していないことになる。でも、やちよさんは看病の事は覚えてないから、その時点でウワサは洗脳している。なんか矛盾してない? なんでえ?」
やちよ「・・・・・・・」
みたま「いろはちゃんに聞いてみよっと。いろはちゃん。看病って具体的に何をしたの? んっ、いや、何をさせられたの? って聞いた方がいいかしらぁ?」
いろは「あぅ/////」
やちよ「答える必要はないわ」
みたま「かなぎー」
十七夜「承知。確かめよう」
やちよ「いけないもうこんな時間タイムセールが始まるわおひとり様1パックの卵を買いに行かなきゃいろは手伝ってくれる? 立てる? 大丈夫? まだ無理そう? わかったわ、じゃあ私が抱きかかえてあげるから」ヒョイ
いろは「わひゃ?!///」お姫様抱っこ
やちよ「それじゃ」スタコラ
いろは「ちょ、ちょっとやちよさん!/// 私歩けますから!// これは恥ずかしいですっ!!///」ワタワタ
いろは「あっ! みたまさーん! 十七夜さーん! 本当にありがとうございましたーっ!」
十七夜「うむ。息災にな」
みたま「またお越しを~」
みたま「これで一件落着かしら~?」
十七夜「そういうことにしておけ」
十七夜「それにしても、今回のウワサはなんといかがわしかったことか」
みたま「そーねー」
十七夜「きっとこのウワサを考えた輩は、碌に外に出ないで毎日破廉恥な本を読み漁っているようなむっつり助平に違いない」
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翌朝
みかづき荘
鶴乃「えっ? いろはちゃん、最近の記憶がないの?」
いろは「う、うん・・・」
鶴乃「わたしと結婚して一緒に万々歳を最強の中華料理屋にしようねって約束したよね?」
いろは「したかなあ?!」
フェリシア「ウワサに洗脳されていたんだろ? 全くいろはは弱っちくて見てらんないんだよ」
フェリシア「・・・そ、その。だ、だから、オ、オレが、そ、傍にいて守ってやるっていうか・・・///」
いろは「心配してくれてありがとうフェリシアちゃん」ニコッ
さな「大丈夫ですよ。いろはさんには私が付いていますから」
いろは「あ、あのね? さなちゃん? 確かに私、さなちゃんにずっと傍にいてって、言ったような気がするけどね?」
さな「はい?」
いろは「それで、一緒にお風呂に入ったり、一緒のお布団で寝たりしたのは楽しかったんだけど、さすがにトイレとか、この後の授業中とかまでずっと一緒っていうのは、どうかなぁ・・・って思ってね・・・?」
さな「? 大丈夫ですよ? だって、私、人からは見えないですし」
やちよ「ふあ~・・・」
いろは「あっ、おはようございます、やちよ―――ひゃん?!/////」
やちよ「んっ、おはよういろは。今日も綺麗ね」いろはのお尻サワサワッ
鶴乃ちゃんがいっぱい好きって言ってくれるようになって、フェリシアちゃんがちょっと優しくなって、さなちゃんとの距離が縮まって、やちよさんのセクハラが控えめになって。
ウワサに洗脳されていたと知った時は驚いたけれど、
以前より友達と仲良くなれて、そんなきっかけを作ってくれたのがウワサのおかげだと思と、
ウワサを考えている子は、やっぱりそんなに悪い子じゃなくて、友達想いの優しい子なんだね、
なんて、思ういろはちゃんでした。
おわり
ありがとうございました。
おつ
マギレコ滅多に無いから素晴らしい
ウワサは万能だな
おつ
いろはちゃんえろはちゃん
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