目を覚ますと俺はベッドに縛り付けられていた。
両手首に紐がぐるぐる巻きにされ、それがベッドの足へと伸びている。少しばかり動かせる余裕はあるが、紐をほどけるほどではない。
足にも同じ処理がされており、こちらは紐の長さがちょうどになっていて、ほぼ完璧に固定されている。要はXの字を描くような体勢にされながら俺はベッドに拘束されていた。
仕事中、少し休憩を挟もうと仮眠室のベッドに横たわったのまでは覚えている。ということは寝ている間に誰かに縛られたということだ。
(いったい誰のイタズラだ……? 悠貴や光はこんなことしないし、麗奈にしてはやり方がしっかりしすぎてる。蘭子と飛鳥ならあるいは……? いや……)
担当しているアイドルたちの顔が次々と浮かぶが、あまりしっくりと来ない。
いったい誰が。そう思っていたところ、
「あ、起きましたか。ぐうすか眠っていましたね。そこまで疲労が蓄積していたのでしょうか」
ぱたん、と本を閉じる音がすると、部屋の隅で影が動いた。
仮眠室に照明がともる。つかつかとベッドに歩いてくるのは凪――久川凪。最近事務所に入ってきた新人アイドルで、双子の妹の颯と共に俺の担当アイドルでもある。
パフスリーブの制服を身に纏い、ミーティングで昼に会った時と同じ格好だった。
「時間にして1時間11分です。こんなにもお仕事を放棄していて大丈夫なのですか。……それとも、不労、所得」
「ちょっと休憩してただけだから……それよりこれは凪、お前の仕業なのか」
「起こすまいと思って電気を消していたら暗くて本が読めませんでした。多感な14歳の貴重な1時間11分を奪った罪は、重い」
「話を聞いてくれないかな」
不満げに俺が言うと、凪は小さく溜め息をついた。
「この状況でそれ以外の可能性が存在するとは思えませんね」
「それはまあそうだけど……。で、何で俺は縛られてるんだ? 外してくれないかな」
「残念ですが、それは出来かねます」
「どうして」
それには答えずベッドに腰かけると、凪は靴を脱いでマットレスに上がってきた。
意図が掴めないが、少しドキリとする。じわりと汗が滲むのがわかった。
そんな俺をじいっと観察する凪。頭のてっぺんから爪先まで、じろじろと視線を注いでくる。
「ふむ」
何に得心したのかそれともしていないのか、凪はそんな声を漏らした。
そして何を思ったのか、俺にまたがってきた。
「お、おい凪」
「レディに対して重いなどと言ってはいけませんよ。それとも14歳の40㎏すら堪えられない虚弱体質だとでも主張したいのでしょうか」
そうではなく――乗っている場所が問題なのだ。
凪はちょうど俺の股間の位置にまたがっていた。しかもスカートを広げたままだから、彼女のパンツの感触が直に伝わってしまう。
しかしそんなことを口に出して言うわけにもいかず、かといって手足が縛られているから力ずくでどかせることもできない。
結果、勃起を我慢することになる。しかし凪はそんな俺の顔をじいっと見詰めてくるのだ。
「P、何かを耐えているようですが」
「あのな、凪……」
せめて何とか言いくるめて一刻も早くこんな冗談やめさせようと思ったのに。
「JCのパンツを押し当てられて、感じちゃっているのですか」
飛び出てきたのがそんな言葉で、俺のペニスはビクッと跳ねた。
表情は動かさないまま、凪は眉だけをひょこっと上げる。
「わお。少し反応しましたね。もしかしてPはロリコンなのでは……? そう訝しんでいましたが、やはり」
「凪、お前いい加減に――」
ずりっ、ずりっ……。
「うぐぅっ……!?」
凪の腰が動いていた。前後に、少しだけ揺らす動きだ。
当然俺のペニスがしごかれる。硬度が増し、ぐいっと反り返ろうとする。
しかし凪がのしかかっているからそれができない。彼女のパンツに食い込むだけだ。
「Pのおちんちん、すごく暴れています。凪のおまんこに吸いついているみたいですね」
おちんちん、おまんこ――
オブラートに包まれていない淫らな言葉が俺の耳に入り込み、脳に興奮を促してしまう。
俺は忘れ去ろうとしていたが、凪の言う通り、俺のペニスは彼女の秘所に触れていた。
14歳という思春期真っただ中で、成長の途中にある女陰。
それは小さい筋でしかないが、微かに左右に割れ、ぷにぷにした肉がペニスを挟むようにしている。
俺のスラックスとトランクス、そして彼女のパンツという三重の障害があっても、ペニスはその感触をしっかり確かめていた。
14歳の、女子中学生の、美少女アイドルの、成長途中にある性器。
そんなものを感じさせられれば、どんなに頭でものを考えようと、体は勝手に反応してしまう。
「P、苦しそうですね」
「誰の、せいだと……」
「ふむ。しかしノーマルな性癖の男性ならJCなどに乗っかられても勃起しないのでは? ……その顔を見るにそうでもないのか。おちんちん、度し難い存在だな……」
凪が少し腰を浮かせるとガチガチに固まった肉棒が一気に反り返った。
すかさずそこに腰を下ろす凪。今度はペニスの裏側で彼女の筋を感じることになる。
「いや、しかし……Pが嘘をついているという可能性もある、か」
独り言のように呟くと、凪はようやく腰の動きを止めた。
その手がスカートの端をつまみ、それを持ち上げていく。
彼女の膝小僧があらわになり、次いで脚がじりじりと外気にさらされていく。
だが肝心の場所は陰になってよく見えない。
太腿に差し掛かり、今にも見えそう、そう思ったとき――
「……えっ……」
凪が手の動きを止めていた。
パンツが見えるか見えないか、ギリギリのところで。
「『えっ』ではありませんよ、P」
「……」
「やはりロリコンなのですか。ふむ、担当のメンツを見てどことなく不安感を覚えていましたが」
「ちょっと待って……」
「悠貴さんも、光さんも、麗奈さんも、飛鳥さんも、蘭子さんも。……はーちゃんも。みんな、そういう目で見ていたのでしょうか」
「いや、だから」
「これは由々しき事態です。ポリスメンに通報した方がいいかもしれませんね」
「凪、話を聞いてくれ」
「はい。聞きましょう。弁解があるならどうぞ」
てっきり無視され続けるのだと思っていたので拍子抜けする。
しかしそんなことを思っている場合ではない。何とかして誤解を解かなければならない。
「まずな、俺はロリコンじゃない」
「そうでしょうか。凪がパンツを見せることに期待していたではありませんか。……あっ、またビクッて」
「これは男の生理現象みたいなもんで、恋愛対象以外にも、こういう直接的なアプローチをかけられれば反応してしまうものなんだ。だから俺はロリコンじゃないし、担当たちを変な目で見てもいない」
「なるほど、一理ありますね。しかしこんな言葉もあります。百聞は一見に如かず」
「というと……」
「今から凪はPを逆レイプします」
「はっ!?」
すました顔からとんでもない発言が飛び出して俺は度肝を抜かれた。
「恋愛対象以外にも勃起してしまう、これは理解しましょう。しかしながら勃起という現象が起こってしまっている以上、恋愛対象に見ているか否かというのは本人の申告以外に区別がつきません」
「だからって何で逆レイプなんて話に」
「恋愛対象として見ていないのであれば逆レイプをされても乗り気にはなりません。絶・対・に」
「…………」
「逆に、Pが乗り気になってしまうのであれば、恋愛対象として見ている、ということです」
「そうだろうか……」
「とにかく、決定権は凪にあります。独裁者凪です。Pはレジスタンスとして頑張ってくださいね」
凪は腰を上げると、スラックスのファスナーに手をかけた。
勢いよく飛び出てくるペニスは自分でも経験がないくらいに勃起している。
力を込めずとも竿の硬度は維持されたままだし、亀頭は痛いくらいに膨れ上がっている。
そのグロテスクともいえる男の象徴に、凪はその小さな顔を近づけた。
「何という凶暴さ。凪の顔より大きいですね」
「……っ」
幼女時代のあどけなさが残るかわいらしい顔と、その隣で屹立する醜悪なペニス。
その美醜の対比が凄まじく、俺の興奮を嫌というほど高めてしまう。
正直、我慢していなければこの光景だけで射精してしまいそうだ。
「おー、先っぽから露が溢れてきましたね。これが噂に聞くカウパーというやつですか。人体の神秘ですね。興奮すれば出てくるらしいですが、やはりPはロリコンなのでは。……そんなに勢いよく首を振らなくても。ロリコン扱いされるのが本当に嫌なのでしょうね。では仕方ありません、そんな可哀想なP容疑者のために凪が一肌脱いで、ロリコンではないということを証明させてあげましょう」
そう言って上目遣いで俺の顔を覗き込んでくる凪はどことなく挑戦的だ。
桜貝のように静かに閉じられた唇が、赤黒い亀頭に近づいてくる。
ごくりと唾を飲み込む。ピンクのグロスで彩られた唇の、その柔らかさが想像されてしまう。
「すんすん……」
しかし凪がまずした行動は匂いを嗅ぐことだった。
鼻孔をひくひくと動かして露が溢れている男根の先端を嗅ぐ。
すると凪は珍しく、わかりやすく顔をしかめた。
「くさい……」
「……」
「まあ一日中働き通しですから仕方のないことなのでしょうけど。おしっこと汗の匂いが混ざって、しかもズボンの中で蒸れているから臭みが強まっていますね。ひとたびファスナーを下ろせばこんなにも悪臭が漂ってくるとは……歩く公害ではありませんか、男性という生き物は」
「……」
「こほん。少し言い過ぎましたね。Pだってしたくてこんな匂いにしているわけではないのでしょうし」
「では、お詫びと言っては何ですが」と言いながら、凪は唇をすぼめ――
「ふーー……っ」
「うっ……!!」
緩やかに、息を吹きかけてきた。
生温い風が亀頭を撫で、俺は思わず呻いてしまう。
「こんなのが気持ちいいのですか。変わっていますね……」
そう言いながらも、二度、三度と息をかけてくる凪。
そのたび俺は情けなく苦悶の声を上げてしまう。
凪の肌はまだペニスに触れていない。この愚息を責めているのは彼女の吐息だけだ。
それなのにこんなにも感じさせられている。雫になっていたカウパーは次々と溢れ、俺の亀頭をびしょびしょに濡らしていた。
「ふー、ふーっ♡」
「あ、ぐっ……」
「ふっ、ふっ♡ ふーーーーー…………っ♡♡」
「~~~っ!!」
次第に緩急をつけて息を吹いてくるようになる。
吹きかける場所もだ。最初は先端だけだったのが、竿になったりカリになったり、明確に鈴口に向けてきたり。
一回り以上下の少女に男として最も大切な所を弄ばれている。そんな屈辱的な状況にも関わらず、俺の頭は快感でいっぱいになってしまう。
「ふふふ。Pの反応が面白くて何だか楽しくなってきました」
「はぁっ、はぁっ……」
「Pはロリコンではないのでしょう? でしたら我慢していてくださいね。……では、次は」
おもむろに人差し指をピンと立てる凪。
その指の腹が、俺のペニスに近づいてくる。
「う、く……っ」
「……まだ、だーめ」
しかし、凪は寸前のところで指を止めた。
全身にぶるっと震えが走る。鼻息が荒くなり、全身が熱くなる。
凪の指はペニスから5mmくらいの距離を保ったまま、ゆっくりとその輪郭をなぞるように虚空をさまよっている。
――身じろぎすれば指に当たるだろう。そうすれば、このもどかしさからは解放される。
しかしそうすれば凪は確実に俺のことをロリコン扱いしてくる。女子中学生の誘惑に負けてしまうような意志薄弱な変態男とけなしてくるだろう。
それがわかっているから俺は動けない。だがこの生殺しの状況は苦しい。
腹の底からこみ上げてくる衝動が俺を呑み込もうとしてくるから、それを抑えるのに精一杯だった。
「うぅっ……」
「あ、目を閉じましたね。いいんですか?」
せめて目視しなければ耐えられるのでは――そう思ったが、あまりにも甘い考えだった。
「P。今、凪の指はPのおちんちんのすぐ近くにあります。わかりますか? わかりますよね、肉体のそばに何かあると、人間は何故か触れずともその存在を知覚できてしまうものです。
JCの細い指がPのおちんちんの間近にあるんですよ。今、動かしています。わかりますよね? おちんちんの深ーいカリの横です。このくびれに指を入れてみたら、あぁ、きっと気持ちいいでしょうね。……気持ちいいんですよね? 凪にはおちんちんがないのでわかりかねますが。
ではでは今度はこうしてみましょう。ほら、わかっていますよね。おちんちんの周りを何かが囲んでいますね? 今、凪の手がPのおちんちんの周り数ミリの空気を握っているのですよ。ほら、暗い瞼の裏で想像してみてください。JCの小さくて、柔らかい手が、Pのおちんちんを、ぎゅっ……♡ って」
目を開けなければならない。
閉じたのは完全に逆効果だった。凪の言う通り、これなら見るよりも想像の方が恐ろしい。
JCアイドルにチンポを握られる光景、これを瞼の裏に描くだけで睾丸がパンパンに膨れ上がってしまうのだ。
だけど開けることができなかった。
凪の囁くような声に、その言葉に、俺は催眠術にでもかけられたかのように、甘い想像の中から抜け出せなくなっていた。
「しこしこ、しこしこ……。凪の手が今動いています。上下に動いて、Pのおちんちんをしごきあげています。しこしこ、しこしこ……」
「あ、う、ぅ……っ」
「カウパーがどんどん溢れてきて、それを手のひらに塗りたくりながらおちんちんをしごきます。するとこんな音が立ちますね。ぐちゃぐちゃ、ぐちゃぐちゃ……」
「な、ぎ……やめ……」
「気持ちいいですか? 気持ちいいですよね、JCアイドルの手コキなんて、気持ちよくないわけがありませんから。凪の手のひらの柔らかい感触を感じてください。この前、電車に乗り遅れそうになったとき手を握ってくれましたね。あの時の感触ですよ。ほら、思い出して……。
ぐちゃぐちゃ、ぐちゃぐちゃ……。ぐちゅぐちゅっ、ぐちゅん。あ、間違えて皮を亀頭に戻してしまいました。いけないいけない。でもこのまま無理やりに戻したら痛いでしょうから、カウパーで滑りやすくしますね。ぐちゅぐちゅ、ぐちょんっ、ぐちゅ、ぬちゅぬちゅ……」
「あ、あぁっ、う、ぐ……っ!」
「おや。皮越しにカリを刺激されるのが気持ちいいみたいですね。ならしばらくこのままで。
ぬちゅ、ぬちゅ、ぐちゅちゅ、ぐぢゅんっ、ぐぢゅぐぢゅ……。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅんっ。
ほら、動きを速めましたよ。いやらしい音がさらに大きくなっていますね。
にちゅにちゅ、ぐぢゅんっ、ぐぢゅぢゅっ、ぐぢょんっ。
ぐぢゅっ、ぐちゅぐちゅっ、ぐちゅぐちゅぐちゅちゅっ、ぐちゅんっ。
どうですか? 気持ちいですよね。皮越しに敏感なカリをごしごし擦られて、もう射精したいのではありませんか? ふふ、息が激しいですよ。シャツに汗が滲んでいるのもわかります。全身から湯気が立っているかのようです。いいんですよ、P」
すると次の言葉は、俺の耳元から聞こえてきた。
凪のかわいらしいウィスパーボイスが、俺の脳に直接ささやきかけてきた。
「しゃせーしても、いいんですよ。びゅー、びゅーって……♡」
「あ、ぁぁああううぅっ!!!」
――びゅくっ、びゅくくくっ!! びゅるるるるるっ!!!
俺は口から何か悲鳴のような声を迸らせながら、我も知らず射精していた。
まるで凪が口にしていたように、擬音が聞こえてきそうなくらい激しい射精だった。
しかしそれも当然だ。焦らしに焦らされ、睾丸が大量の精子を作っていたのだから。
それが凪の言葉によって一気に解き放たれ、二回、三回と繰り返しても射精はやまなかった。
息も絶え絶えで目を開くと、凪は手にべったりとついた精液をまじまじと眺めていた。
「……わーお。本当に出すとは。まだ触ってもいないのに」
「は、はぁっ、はぁっ……!! なぎ、凪……っ!!」
手足をじたばたさせ、拘束を解こうとする。
しかし射精したばかりのだるい体だ、力が入らず無理やり引きちぎるまでには至らない。
むしろ紐が肌に食い込んで痛いばかりだった。
「どうどう。馬ではないのですから暴れないでください。しかし心中お察ししましょう。生意気なJCの目の前で、手も触れられず射精させられるというのは興奮しますよね。今すぐこの縛しめから解き放たれて、この凪を押し倒して、この制服をビリビリに引き裂いて、この150㎝の小柄な体を力任せに凌辱したいと思っているのでしょう。凪の脚を開かせて、未成熟のJCおまんこを、このでっかいおちんちんでズコバコ突きたいと思っているのでしょう。ええ、わかりますよ。わかりみです。わかりみに溢れています」
「はぁっ、はぁっ!!」
「でも、だーめ」
凪の頬が微かに歪む。初めてのライブステージに上がった時も同じような顔をしていた。
愉しんでいるのだ。一回り以上年上の男を弄ぶことに。
「手についた精液はティッシュで拭き取りましょう。ごしごし。舐めてあげたりしませんよ。恐らく美味しくないでしょうから。女の勘というやつです。……嘘です。ネットで聞いただけです」
俺の精子たちを包み込んだティッシュを丸め、凪はぽいとごみ箱に投げ捨てた。
「さてさて」と言いながら、再びあのすました表情で俺の顔を覗き込んでくる。
「実を言うとネタが尽きました。無計画に始めてしまったもので。何かしてほしいことはありますか? あ、これに答えてしまったらPはロリコンになってしまうのでしたね。そしてPはロリコンでないことを証明したい。衝突してしまいました。どっかーん。はあ。だったらしょうがないかー。自分で考えることにしましょう。やれやれです」
凪は顎に手を当てて虚空に目をやっていたが、数秒すると何か思いついたようにこちらを見下ろしてきた。
「そういえば、先程Pは凪のパンツを見たがっていましたね」
とくん、と胸が高鳴った。
「見せてあげるとしましょう。どうせなら間近がいいかな。では、少し失礼して」
凪は体を動かして、俺の胸を挟み込むようにして膝立ちになった。
そうして、じい……っと、俺の目を見詰めてくる。
その名の通り、凪いだ海のような瞳だ。静かできれいで、吸い込まれてしまいそうに思う。
しかし凪がスカートの端をつまむと、自然と視線がそちらに吸い寄せられてしまう。
心臓の拍動が鐘のように頭に響く。
「P。JCアイドルのパンツは見たいですか? ふむ、しかしその反応は想定済みです。肯定するわけがありませんからね。訊く必要など本来はないのです。なら何故訊いたのかって? さあ? 何故でしょうねえー」
くす、と微笑すると、凪はスカートの裾を持ち上げ始めた。
ゆっくり、ゆっくりとだ。明らかにこちらを焦らすために。
凪の細い脚の白い肌が徐々にあらわになる。うっすらと血管が透けて見える太腿がさらされていく。
「P。今日の凪のパンツはいったい何色だと思いますか」
「……。そんなこと……」
「口ではそう言っていますが想像しましたよね。くす。Pの考えていることはすぐ顔に出る」
「…………」
「白ですか? それとも黒? ピンクでしょうか。水色? それともベージュ? ミントグリーン……あ、これのようですね。成程、Pは凪の下着を想像するときミントグリーンのものを着用させるのか。ふむふむ。参考になりました。何の参考になるんですかねこれ。もしかしてPの好みの色ですか? では今度つけてきてあげましょう。
では答え合わせといきましょうか。どぅるるるるるる~~~~」
ドラムロールの真似らしき声を出しながら、スカートの裾がゆっくりと上げられていき――
ぱっ、と、凪が手を離した。持ち上げていたスカートがばさっと落ちる。
一瞬、胸に失望感が満ちたと同時に、
「とうっ」
「うぐっ!?」
凪が身を翻し、俺の頭が何かに包まれた。
視界が真っ暗になるが、何も見えないというほどではない。
そこにあったのは、薄ピンクの布地。
それが俺の顔に押しつけられた。ちょうどその布地が鼻先にぴったり収まる形になる。
「ん、ぐっ」
息苦しくなって空気を吸い込んでしまったのが運の尽きだった。
とてつもなく濃い匂いが鼻腔に滑り込んできた。
まるで虫を誘う花の香りのような、心をざわつかせる匂い。
「夢中で嗅いでいますね。JCのパンツをそこまで熱心に嗅ぐとは、ロリコンを通り越して変態です」
そうだ。この布は凪のパンツで、俺の頭を覆っているのは彼女の穿いているスカートだ。
それを意識してしまうと、今鼻に当たっている柔らかい感触のことにも考えが及んでしまう。
この甘ったるい蜜の匂いは、この布に守られている、彼女の秘所の匂いなのだ。
「よいしょっと」
凪が圧迫を強める。彼女の小ぶりなお尻の感触が頬に触れる。
14歳だからまだまだ未成熟とはいえ、女の子特有の丸さと柔らかさを既に兼ね備えている。
加えて、歳が若いから肌がもちもちしている。
蒸れたスカートの中で濃厚な香りに包まれながら、俺の頭はその感触の虜になる。
「はあ、はあっ、んぐっ、んんんっ」
「あ、ん……っ♡ 鼻をそんなにこすりつけて……ワンちゃんさんみたいですね、P。それにしてもこんなに乗り気になっても良いのですか? このまま続いてしまうと、凪はPのことをロリコンだと認定せざるを得なくなりますが。
……はい、そうですね。よくできました。『待て』、です。よしよし。後でドッグフードを奢ってあげましょう。Pに首輪をつけて事務所を散歩するなんてのも面白そうですね。……どうしてそこでおちんちんを反応させるのでしょうか。Pの心はマリアナ海溝より謎に満ちている……。もしかするとPはマゾなのですか? ロリコンで、変態で、マゾヒスト……属性がてんこ盛りですね」
そうやって、俺のことをバッサリ切り捨てる言葉の数々に、俺の心臓の表面はささくれ立つ。
背筋にぞわりとした感覚が走り、衝動的なパトスがこみ上げてくるのを感じる。
動かしたい。鼻を動かして、思いっきり14歳のJCアイドルのマンコの匂いを吸い込みたい。
しかしそれができない。できないということに――興奮してしまう。
酸素が薄いスカートの中で、俺の思考能力は段々と削り取られていく。
「では、れでぃーすえーんじぇんとるめーん。……Pしかいませんが。
それはそうと、涙を流すほどに期待してくれているお客様を裏切るわけにはいけません。先ほど射精したばかりなのに無節操にもまた大きくなってビクビクしているPのおちんちんを慰めてあげるとしましょう」
「あぐぅっ……!?」という情けない声が漏れた。
また息でもかけられるのかと身構えていたのに、今度の刺激は比べ物にならない強さだった。
想像上ではない、リアルな触感が肉棒に加わっていた。
凪の手が、俺のチンポを掴んでいた。
「あ、あ、うぅっ……!!」
「では動かしますね。しこしこ、しこしこ……♡♡」
竿を掴んだ指が上下に動く。
カリに当たると下に動かし、根元からまたカリへ上る。
その繰り返しが緩やかなスピードで行われている。
もう白痴のような声を漏らすしかない。
やっとのことで与えられた快感はあまりにも気持ちいいのに、まだ足りないという不満足感。
もっと速く動かしてほしい、竿だけじゃなく亀頭も刺激してほしい。
自然と鼻息が荒くなり、俺は凪のマンコの匂いを思い切り吸い込んでしまう。
頭の中が、性と凪のことでいっぱいになってしまう。
「凪、なぎ、なぎぃ……っ」
「…………」
少しばかりの沈黙のあと。
「あ、ぐぅぁああああっ!!?」
ぐぢゅっ! ぐぢゅぐぢゅぐぢゅぐぢゅっ!!
ぬちゃぬちゃっ、ぐぢゅっうぢゅぢゅっ! ぬちゅんっ、ぐぢゅぐちゅんっ!!
激しい淫音を立てながら、凪の手が動きを速めた。
だらだら垂れてくるカウパーを指に塗りたくり、それをペニス全体にまぶしながら、粘着質の音を立てて上下させる。
カリを刺激したら今度は亀頭にも指を滑らせる。
かと思えば右手で竿を責めながら左手で亀頭を弄ったり、あの手この手でチンポを責めてくる。
同時に、俺の精神を責めてくる。
圧倒的な快楽の嵐に巻き込まれ、理性の行方がわからなくなってしまう。
だらしなく声を上げながら、その刺激に翻弄され続ける。
「あ、うっ、うああああ……っ!!」
「女の子のような声を上げていますね。気味が悪いですよ。大の大人が」
「う゛、ぐ、うぅっ……!!」
歯を食いしばって耐えようとするも、結んだ唇はすぐさまほどかれた。
ペニスへの圧迫が強まったのだ。それはもう、痛いほどに。
竿をぎゅっと握り締められ、尿道を駆け上ってきていた精液が押しとどめられる。
「あ゛、ぁ、ぁぅぅ……っ」
「手のひらに伝わってきていますよ。これがザーメン発射直前のおちんちんなのですね。しかしまあ、こうまで竿がパンパンに膨らむとは。これは射精させたらいったいどれほどの量になるのでしょう。気になりますね。気になりませんか? ああ、失敬。ワンちゃんさんには人の言葉は通じませんでしたね。JCおまんこに夢中になってしまう発情期の雄犬さん。
さて……ではカウントダウンでもしてみましょうか。0になったら手を離して思いっきり射精させてあげましょう。それではいきますね。ごーお、よーん、さーん……」
どくどく、どくどく、と心臓の音が聞こえる。
そのリズムと呼応するかのように精子を作る睾丸の、その音さえも聞こえてくるようだ。
「にーい、いーち……」
目を強く瞑り、あるひとつの行動だけに全身のすべての神経を集中させた。
体からさあっと体温が消え去り、全ての感覚がチンポに集まっていくようだった。
「ぜーろ――――」
「……っ!!」
しかし――
「まいなすいーち……」
「……っ!?」
凪はチンポを握ったまま離さない。それどころか圧迫をさらに強めている。
その力に押しとどめられて、精液が昇っていけない。どんどん製造され尿道に送り出されているのに、寸前のところで堰き止められている。
「まいなすにーい……♡♡」
「……っ、……っ!!」
「まいなすさーん、まいなすよーん……♡♡」
息が、息ができない。
全神経を射精に集中させたばかりに、馬鹿げた話だが、呼吸能力を失っている。
額から汗が滝のように流れ、全身もびっしょり濡れる。
まずい、死ぬ、死んでしまう。
危機感でいっぱいになった体は繁殖能力を最大限に高める。
精子がまたも作られていくのがわかる。生命の危機に対する無尽蔵の力をもって。
「まいなすごーお……♡♡ まいなすよーん……♡♡」
――折り返した。
全身がガタガタ震え出す。寒気に包まれているのに汗が止まらなくなる。
そんな得も言われぬ気持ち悪さの中で、俺はその瞬間を希う。
「まいなすさーーーん…………♡♡ ま、い、な、す……にーーーーーい…………♡♡」
凪がわざとらしくカウントダウンの語調を伸ばす。
どくんっ、どくんっ――心臓の一回一回の鼓動が、やけにうるさく耳に響く。
どくんっ――これが最後の拍動になるのではないかと、そんな恐怖が酸素不足の脳を苛む。
「まーーいーーなーーすーー……いーーーーーち…………♡♡♡」
あと一秒。もうすぐ、もうすぐ、もうすぐもうすぐもうすぐ――
それなのに、それなのに。その瞬間が来ない。
「……………………」
死ぬ、死ぬ、死んでしまう。お願い。お願いだから。
その次を言ってくれ。頼む。死ぬ。凪、凪、凪凪凪凪凪――――
「………………」
意識が朦朧として、心臓の拍動が遠のいて、瞼の裏の暗闇でさえ融けてしまいそうになった、その時――――
「ぜーろ♡♡♡」
手の圧迫がなくなると同時に、意識、視界、呼吸、感覚、それらの凄まじい開放感の中で――
「あ゛ッ、あ゛ぁッ、うあ゛あ゛あぁぁぁぁぁあああーーーーッッ!!!!」
堰き止められていた大量の精子が、一気に尿道を駆け上った。
摩擦熱で肉棒の内部が融け、爆発してしまいそうな射精が起こった。
びゅくるるるるるるるるっっっ!!!!! びゅぅぅううううっ!!!
びゅぐぐぐっ、びゅううううっっ!!! どびゅぅぅるるるるるるるるっっっ!!!!!
「あ゛、ぐうぅうううううッッ、あ゛ぁぁあ、ぁッ、はぁああ、あ゛、う゛あ゛ァァァッ」
雄叫びと共に射精も続く。拘束された体を激しく痙攣させながら、精液を放出する。
鈴口を通り抜け、外気に放出される精子は、押し込まれていたせいか濃密な塊になっている。
それが飛び出すと同時に弾け、まるで花火のように方々に飛び散り、撒き散らされる。
ザーメンの弾丸は、マットレスや俺の体に落ちると同時に、べちゃ、という音を立てる。
これが何度も何度も、もしかしたら何十度も続く。
永遠にも思えるような大量の射精。もはや快感を越えて名付けられぬ感覚が身を包む。
「あ゛、ぅ、ぅぁぁぁあぁ…………」
びゅくっ、びゅっ、ぴゅぅぅっ……。
べちゃっ、べちゃべちゃっ。
「は、ぁ、ぁぁぁぁ…………」
最後の精子が吐き出されたと同時に、俺は大きく息をついた。
全身が一度バラバラになったかのような射精だった。
それをもう一度組み立て直すために、俺はめいっぱい息を吸い込む。
――鼻先に、凪のマンコがあることも忘れて。
「……っ、っ……!?」
その雌臭を嗅いでしまったと同時に、俺は激しく困惑した。
あれほど大量の射精をしたにもかかわらず、再びペニスが勃起したのだ。
中枢神経の再構築を間違えたに違いない。そう思わないと説明がつかないくらいあり得ない現象だった。
「……発情期のワンちゃんさんの性欲は、物凄いですねえ」
凪の声が聞こえる。
抑揚に乏しい、いつもの声で。
俺の心と体を徹底的に破壊しておきながら、とぼけた調子で。
でも、ツギハギだらけの俺の心に湧き上がってくるのは怒りではなかった。
それはむしろ――
「よいしょっと。わお、茹で蛸みたいになっていますね。タコなのかイヌなのか、どちらか一方にしてほしいものです」
凪が立ち上がって、俺の頭をスカートの中から解放する。
久しぶりの外気はひんやりと感じられて心地よい。ようやく呼吸も正常に戻ってきた。
「何を安堵しているのですか。これからが本番だというのに」
そう言うと凪は俺のワイシャツのボタンに手をかけた。
無表情にひとつひとつ外していく。
喉の奥に何かが詰まって声が出せないから止めることもできない。
全て外し終えると、今度はインナーシャツを捲りあげる。
胸の上までしっかり露出させられ、品定めするようにじろじろと見回される。
「ふぅん……」
汗ばんだ胸板の上に凪の人差し指が当てられる。
胸骨の下部から上部へ、つー……っと動いていく。
射精したばかりなのに、そのもどかしさがまた不満足感を募らせる。
鎖骨まで来ると、体の内から浮き上がっているそれをなぞるように指が動く。
肩側の窪みに指を入れられるとくすぐったくて背筋が跳ねてしまう。
「鎖骨を触られて興奮するのですか? こすこす、こすこす」
「あっ、う、ふぅっ」
「変わっていますね、本当にPは……」
ひとしきり鎖骨を弄ったあと、今度は胸の方へ下りていく。
乳首を中心にして螺旋を描くように、ゆっくりゆっくりと動かしていく。
「男性も興奮すると乳首が固くなるというのは本当なのですね」
乳輪の端でぴたりと指を止めながら、凪は言った。
「触ってほしいですか」
「……」
「無言ですか。せめてもの抵抗か。何とむなしい……」
指を止めたまま、もう片方の指で同じように螺旋を描く。
くすぐったいような、もどかしいような、そんな妙な快感が背筋に走り、拘束された脚がガタガタと震え出す。
「もう一度訊いてみることとしましょう。触ってほしいですか、P」
「……な、ぎ」
しかし俺の口が物を言う前に――
「えーい」
凪の指が、俺の両乳首を爪弾いた。
「ひっ、ぐッ!?」
「えいえいえーい」
「な、なぎっ、あっ、うぁあッ、あ、あぁっ」
「くりくり、くりくり……」
「あ、ぁああっ、はぁっ、ま、まって、ぅあああっっ」
そう懇願するが凪は聞く耳を持たない。
人差し指の腹に乳首の先端を押しつけて、ぎゅっと押し込むようにしながらくりくりと弄りだす。
「あっ、うぅぁあっ、なぎっ、なぎぃっ」
「ふんふん。こんなに気持ちよくなっていただけるとは、マッサージ師として冥利に尽きます。それにしても凝っていらっしゃいますねえお客さん。少し痛いかもしれませんが耐えて下さいね。ぎゅ~~っ」
「あ゛、ぐぅぅっ!?」
親指と人差し指で、乳首を思いっきり抓む。
ぱっと離したかと思うと、今度は触れるか触れないかの距離で撫でてくる。
ぞわぞわっとした快感が全身にひた走り、俺の口はだらしなく喘ぎ声を漏らしてしまう。
「くりくり、くりくり」
凪の責めはやまない。人差し指で乳首を回すように弄り、
「ぎゅ~~っ」
それを強い力で抓んで俺の背を浮かせ、
「きゅっきゅっ」
チンポを手コキするのと同様に、固くしこった乳首をしごき、
「つんつん」
まるで鈴口を刺激するように、先端を軽くタッチし、刺激に間隔を持たせてから、
「びんっ、びんびんっ」
爪で弾き、俺の喘ぎ声を引き出させる。
「ぎゅっ、きゅっきゅっきゅっ」
最後にまた抓んでからの指コキをしてから、凪は手を離した。
「いやあ、今度のお客さんはとても敏感だなあ。乳首でこんなに感じてしまうなんて、男の人とは思えないほどだ。もしかしたら乳首でオナニーしたことがあったりするのでしょうか。確かに見た目が変態っぽいからあり得ない話ではありませんね。ハッハッ、と荒い息を繰り返す様子はまるでワンちゃんさんのようです。お客様は変態ワンちゃんさん。ふふ、官能小説のタイトルにでもありそうですね」
「う、うぅぅうぅっっ」
「さて、乳首だけでイかせたい気持ちもありますがそれは今度にしましょう。これからじっくりゆっくりと調教していけばいいのです。焦る必要はどこにもありません。……さて。さてさて、さてさてさて」
凪が自身のベルトに手をかける。
抜き取ったベルトを脇に置き、スカートのファスナーを下ろす。
ジー……という音と共に薄いピンクのパンツがちらりと垣間見える。
スカートを支えたまま立ち上がった凪は、俺の顔を見下ろしながら――
――ばさっ。
手を離して、スカートを落とした。
口の中に溜まった唾を呑み込む。ごくん、という音が頭蓋に響く。
手コキされていたときにも見てはいた。しかしそれはあくまで暗いスカートの中でだ。
加えてお尻を顔に押しつけられていて視野が狭まっていたから、まじまじと観察する余裕もなかった。
だが今、何も遮ることのない視界に下着をあらわにした凪の姿がある。
俺は、その年相応のかわいらしいパンツを眺めることができる。
「気付いていますか、P」
首肯はできなかったが、気付いている。気付かないわけがない。
パンツの股布の部分――彼女の秘所を覆っている部分。
そこに黒い筋が入っている。
湿っているのだ。
凪のマンコから分泌された愛液が、下着を濡らしているのだ。
口がわななく。何か言おうと思っても何も言葉を発せない。
ただ目の前の14歳の少女に見下ろされながら、その瑞々しい下半身に釘付けになるだけ。
そうしている間に、凪は襟元のリボンをほどいていた。
手を離したそれがはらりと宙を舞い、俺の胸に落ちる。
はっ、はっ、と鼓膜を震わせる音は、俺の喘鳴だ。
その声と発熱した体で、俺は途方もなく興奮している自分を思い知らされる。
凪の細い指が、ブラウスのボタンを外していく。
ひとつ開けるとデコルテが見え。
ふたつ開けると胸元のブラジャーが見え。
みっつ開けると彼女のかわいらしいお腹が見え。
よっつ開け、ブラウスの前を開くと、女子中学生の華奢な体が現れる。
粉雪のように儚く白い肌。
ピンクのブラジャーに包まれた、小ぶりなおっぱい。
きゅっと内側にくびれるウエスト。
お腹の中央に窪んだおへそは彼女の肌の柔らかさを俺の脳に伝えてくれる。
その下にはパンツに包まれた逆三角形の下腹部があり、そこから細い脚が伸びている。
凪が俺の体に制服を落とす。
俺の顔を見下ろしながら、背中に両手を回す。
カチッ、という音がしたと思うと、ブラジャーの脇紐が緩んだ。
凪は躊躇うことなく肩紐を外し、ブラジャーを手に取って、俺の体に落とした。
「14歳の、JCアイドルの、おっぱい」
俺に確認させるように、言葉を区切りながら凪が言う。
「バスト、76㎝。ウエスト、56㎝。ヒップ、80㎝。
見ての通り、ぺったんこというわけではありません。年相応です。はーちゃんが何故か超発達しているだけです。
ちょっと触ってみますね。むにむに、むにむに。わかりますか。きちんと脂肪が胸に乗っています。これが発達途中のJCおっぱいです。おわかりいただけたでしょうか。
近くで見てみますか。はい。このようになっております」
凪は膝立ちに戻り、前傾になって俺におっぱいを見せつけてくる。
彼女の言葉通り――うっすらと肉が乗り、谷間らしき影が認められる立派なおっぱいだ。
乳首は何者にも汚されていない、透き通るようなピンク。
乳輪の大きさも小ぶりで、彼女が14歳の女子中学生ということを改めて認識させられる。
俺は頭を持ち上げ、首を前に傾け、何とか顔を近づけようとするが、凪は絶妙な位置を保ったまま動かない。
届きそうで届かない、そんな距離で、彼女のおっぱいを見ているだけ。
唾がとめどなく分泌されるのに、俺はむしゃぶりつくことができない。
「はあっ、はあっ、はあっ!」
「息が吹きかかってくすぐったいですよ。このままにしておくと発情期のワンちゃんさんに襲われそうですからね。ここまでにしておきます。残念でした」
身を離れさせる凪。「あぁっ」なんて言葉が自然と漏れ、口の端からよだれが垂れてしまう。
おっぱい、凪のおっぱい、おっぱいおっぱいおっぱい――ただそれだけが頭の中にぐるぐる巡り続ける。
「なぎ、なぎっ、なぎっ!」
「仕方ないですねえ、Pは。では次は」
再び立ち上がった凪は、その手をパンツの脇布に突っ込んだ。
大量に溜まった唾を呑み込む。その味が気持ち悪くて、頭がぐらっとする。
だけどそんなのはお構いなしに、俺は目を見開いて凪の様子を見守る。
「目が爛々と光っていますね。そんなにもJCアイドルのおまんこが見たいのでしょうか」
「なぎ……っ」
「見たい、のでしょうね」
僅かにパンツが下ろされる。
水位が下がっていって水中のものが見えてくるように、パンツが下りていくにつれて彼女の秘められた部分があらわになっていく。
お腹から股にかけ、内側へ弧を描く下腹部。
その薄い肉の奥には女性の証である子宮が収まっているのだろう。
少し前傾になりながら、さらにパンツを下ろしていく凪。
愛液で貼り付いたクロッチを剥がしながら、それを膝まで下げると――
「……っ」
全身にぶるっと震えが走った。
股の中心にあるのはぴたりと閉じられた一本の筋。
凪の女陰。14歳のJCアイドルのマンコ。
陰毛も何もなく、白い肌がどこまでも渡っている凪のそれは、神秘すら感じられるほどに美しかった。
「ナカ、見たいですよね」
そう言って凪が筋に両手を添える。
筋を挟む肉に指が沈み、ぷに、という弾力が見て取れる。
両側から人差し指をナカに潜り込ませる。
にちゅ、という微かな粘着音。
そして垣間見えるピンク色の粘膜。
凪の視線が顔に注がれているのがわかるが、そちらに目を向けることなどできない。
ただただ、今はただ、凪のマンコが見たい。
俺の表情から切迫したものを読み取ったのか知らないが、凪はそこから俺を焦らす。
指を入れたまま、動かない。
俺はどんなアクションも取れないから、じっと大人しく待っていることしかできない。
唾液を呑み込むことすら忘れ、口の端から溢れさせ、ただその時を待つばかり。
「面白い顔をしていますね。カメラに収めておきたいくらいです。次からはそうしてもいいかもしれませんね。盛りのついたワンちゃんさんを躾ける一大ドキュメンタリー。Pの全親と友人が泣くことでしょう。……何も聞こえてなさそうですね。困った困った」
ふう、と息を吐くと、凪は大陰唇に引っ掛けた指を、左右に引っ張った。
「くぱあ」
「…………」
「御開帳です。どうですか、JCアイドルの生おまんこは。感動で声も出ませんか」
全くもってその通りだった。
筋だけでも感動したのに、凪のナカはさらに美しかった。
「陰」という漢字のニュアンスすら適さない、新雪のような大陰唇の奥に広がるのは鮮やかなピンク色。
控え目なサイズの小陰唇には汚れたところが一切ない。
クリトリス、それを包む役割を担う包皮、これらもまた清純を保っている。
そしてそこから視線を下ろすと、内部は愛液でてらてらと濡れており、その中に小さな孔がある。
ここから凪はおしっこをしているのか、そう思うと、頭がおかしくなりそうなほどの興奮がチンポを硬くする。
さらにその下部には、尿道より格段に大きい――といってもまだまだ小さい孔が口を開けている。
膣口。凪のマンコの口。粘着質の愛液を分泌し、男のチンポを受け入れ、生殖活動をするための器官。
14歳の、まだまだ未発達で、それゆえに美しさを保っている子作り器官。
「はあっ……はあっ……はあっ……!!!」
荒い息が止められない。
セックスがしたい。生殖活動がしたい。
このマンコにチンポをぶち込みたい。
大人の勃起チンポをねじ込んで、何十回も何百回も何千回もピストンして奥の奥に精液を吐き出したい。
凪を、久川凪を、14歳のJCアイドルを妊娠させたい。孕ませたい。彼女の卵子を俺だけのものにしたい。俺の子を身籠らせてやりたい。
「あ、うぅぅぅっっ、あぁっ、なぎ、なぎぃっ!! ぐ、ぅぅぅっ」
燃え盛る性欲に俺の脳は満たされ、行動となって噴出する。
この拘束がなければ確実に俺は凪を押し倒し、レイプしていただろう。
この美しい女陰の純潔を散らしていただろう。
だけどそれができない。欲しいものを買ってもらえない子供のごとく俺は暴れる。
凪に襲い掛かりたいその一心で。
「うぁああっ、なぎ、なぎ、なぎ、なぎっ、なぎっ!! う゛ぅぅッ、あ゛ぅぅぁッ!!」
もはや盛りのついた犬ですらない。
何かのウイルスに侵された異常者のように、俺は凪を求める。
凪は相変わらずの無表情で、そんな俺を見下ろしている。
そんな冷徹な視線と彼女の無垢な体が俺の不満と興奮を煽り、どす黒い炎をさらに燃え上がらせる。
「なぎ、なぎっ、なぎっ!! う゛、ぐ、うぅぅっ!! なぎ、なぎっ!!」
「そんなに暴れて、痛くないのでしょうか」
「なぎ、なぎぃっ!!」
「…………」
すとん、と、凪は俺の胸に腰を下ろす。
平均体重より遥かに軽いとはいえ40㎏。俺の動きは少しばかり抑えられる。
「したいのですね」
俺の乳首をピンと爪弾きながら凪は言う。
「凪と、セックスがしたいのですね」
その直截的な言葉に、俺はガクガクと首を振ることしかできない。
「したい、したいっ、なぎと、なぎとセックスがしたい」
「14歳の、JCアイドルと、セックスがしたい。困りますね、これでは完全にロリコンではありませんか」
「そんなの、そんなのもうどうでもいいからっ、たのむからっ、いれさせてくれっ」
「『いれさせてくれ』ですか。もう少し言い方というものがあるのでは?」
「い、いれさせてほしいですっ! なぎのナカに、いれさせてくださいっ、おねがいしますっ!!」
その言葉を聞いて、凪はひょこっと眉を上げた。
「そんなふうに物を頼まれるのはスカウトされたとき以来ですね。いいでしょう。そこまでの頼みとあらば仕方がありませんね」
凪は腰を上げ、二、三歩後ずさって俺の股のあたりに立った。
そこから徐々に腰を下ろしていく。俺のお腹に左手を突いて体を支え、右手でチンポの位置を調整する。
「う、くっ……!!」
先端が凪のマンコに触れた瞬間、射精中枢が刺激され、危うく暴発しそうになった。
歯を思いっきりに食いしばり、腹筋と臀部に力を込めて精液を押しとどめる。
だがいつまで持つかわからない。早く入れたい、早く入れて、凪の膣内に俺の精液を流し込みたい。
「ううむ」
しかし初めてのことだからか、なかなか上手くいかないようだ。
なにぶん膣口が狭く、さらに淫裂も閉じているせいで挿入が難しい。
俺の手が空いていればこちらで肉棒を支え、凪には挿入だけに専念してもらうこともできるのだが。
しかし凪にその気はないようで、ひとりで挿入をこなそうと苦心している。
射精寸前まで行っている俺からすると、もどかしく、しかもマンコのぷにぷにしている肉に触れるだけで全身に痺れが走るものだから生き地獄でしかない。
「そうか、こうすればいいのか」
ぶつぶつと独り言を呟きながら、凪はガニ股のような中腰になる。
右手で秘裂を開き、左手でチンポを誘う。
ついに、凪の膣口に亀頭が触れる。
「はっ、はっ――はぁっ、はぁっ、はぁっ……!!」
「さて――」
しかしここまで来て、凪はまた何かを言うようだった。
「な……ぎ……!!」
「切羽詰まっているところで申し訳ないとは思っています。しかしこれはどうしても聞いておきたいもので。訴訟になったりでもしたら大変ですからね。こういうところはしっかりとしておかねば。
そんな顔をしなくても大丈夫ですよ。ただひとつ質問に答えてもらうだけです。それではいいですか?
P、あなたは今から、凪に何をされたいですか? 具体的に、お願いします」
「具体的に」というところを強調しながら凪は言った。
俺は一瞬たりとも迷わず、早口でまくし立てた。
「なぎの、14歳のマンコに、おれのチンポをいれさせてくださいっ、それで、それでっ、ナカにしゃせいさせてください、おれのザーメンで、受精、してくださいっ」
凪は満足そうに、にんまりと笑った。
「はーい……♡」
ずぷぷぷぷ……っ♡♡
「う、ぐぅぅぅぅっ……!!」
きつい、きつい、何だこのきつさ。
熱い愛液でにゅるにゅるしてるのに、ナカはあり得ないほど狭くてきつく、チンポを余すところなく締め付けてきて――
「あ゛、ぁ、ぁぁぁぁぁ…………ッッ!!!」
凪のマンコと俺の股間が接し、子宮口とチンポがキスした瞬間――
俺のチンポは悲鳴を上げた。マグマのようなドロドロした液体が、尿道を駆け上り、そして――
どびゅぅぅぅううううううううううっっっ!!!!
びゅくっ!! びゅくくくっ!!! どびゅるるるるうううううううっっ!!!!
「あっぐぅぅぁあああッッ、ぐ、ぅぅぁああああああッッ!!!」
挿入後十秒ももたず、俺は射精してしまった。
狭い膣に精液がぶちまけられ、逆流して結合部から溢れてくる。
「あ、ぁ……は、はぁ、はぁっ…………」
射精後の倦怠感が身を包み、俺は瞼を下ろした。
三発目ということもあって体はもう限界だ。
すぐにでも疲れをとるべく睡眠に落ちようとして――
――ばちゅんっ!!
「ひッ、ぐぅっ!?」
その衝撃に、俺の意識は叩き起こされた。
瞼を開けると凪と目が合った。口元を歪め、頬には朱が差している。
その瞳は好奇心に輝き、俺の姿を捕らえている。
そこに映る俺の姿は――
「凪のことを妊娠させたいのでしょう? 一発だけで充分などと言うつもりではありませんよね?」
「な、なぎ……」
「では、動きますね。精液が潤滑油代わりになっていてちょうどいい」
「ま、待っ――――」
その言葉を言い終える前に凪は腰を引き上げていた。
驚くべきことに俺の肉棒は勃起したままだった。硬化も衰えていない。
しかし射精したばかりで感覚が鋭敏になっている。
チンポを包み込む膣壁は無数のヒダを吸いつかせ、敏感になっている亀頭やカリを撫でてくる。
悲鳴交じりの嬌声を上げても凪は動きをやめない。
ギリギリまで引き抜いたかと思えば、今度は腰を一気に下ろす。
痛いくらいの快感が亀頭に走り、俺の脳をぐちゃぐちゃに融かす。
すぐさま凪は腰を上げ、そして再び落とす。
にっちゅにっちゅ、ぐちゃぐちゃ、にっちゅにっちゅ、ぐちゃぐちゃっ――
精液と愛液が混じった淫らな水音が大ボリュームで仮眠室に響き渡る。
「な、ぎ、もう、もう、あぁぁっ、あ゛ぁぁぁぁぁっっ!!!」
びゅくっびゅくっびゅくくくっ!!!
どびゅぅぅぅううるるるるっ!!!
「はー、はー……♡ また、膣内射精しましたね。これで二回目。
さて、PはJCアイドルを妊娠させるため何度射精できるでしょうか? 楽しみですね」
涙を流す俺に構わず凪は再び腰を動かし始める。
完全に壊れてしまった俺の神経はチンポを絶えず硬化させ、凪のマンコは貪欲にそれに食いついた。
部屋に響く雄の悲鳴と交合の音。その二重奏はこの夜、いつまでもやむことはなかった。
おわり
もうちょっと続いてもいいんだよ
続きはよ
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