────『野外露出』
誰にも言えないアタシの性癖ッス。恥ずかしい部分を全てさらけ出す。でも決して見られてはイケない。そのギリギリが興奮するっスねぇ~
きっかけはユリユリこと大西由里子から貰ったBL小説だった。その小説は露出癖を持つ主人公が野外露出を繰り返した挙げ句、鬼畜男にバレてしまい調教される話であった。
「ふむふむ。これはとってもエッチっスねぇ~」
小説を読んでいくうちに比奈は主人公に自分を重ねるようになっていった。
「アタシも……」
同じようにバレるかバレないかのスリルを味わいたい。そして自分を理解してくれるご主人様に飼われたい……そう思うようになっていった。
──
数日後、比奈は最初の露出プレイをした。だが最初から全裸露出はハードルが高い。そこで比奈はノーブラ、ノーパンでダンスレッスンを受けることを考えた。今回のレッスンはベテラントレーナーとのマンツーマンである。
「アタシ、変態っスね❤」
……
「ワン・ツー・スリー、荒木!遅れてるぞ」
「は、ハイっス!!」
(バレてないっスよね?だ、大丈夫なはず)
ベテラントレーナーの目がある中、いつもより揺れる胸に気を使いながら身体を動かす。バレたら大事件だ。でもそんな事を考えるとかえってカラダが火照る。
「荒木、大丈夫か?汗だくだぞ」
「大丈夫っス!」
レッスンは無事に終わり、誰もいない更衣室で裸になる。
「汗やばいっスね……」
レッスンウェアは汗で湿っていた。そして最も湿っていたのは股の間、そう比奈の秘所の部分だった。透明な体液。愛液と呼ばれるものだった。
「うへへ、今のアタシ、多分、最高にエロいっスね❤」
──
とある日のお仕事。この日はお嫁にしたいアイドルで有名な五十嵐響子と料理番組の収録だった。
「比奈さん、よろしくお願いしますねっ!」
「響子ちゃん、よろしくっス!と言ってもアタシは着ぐるみで応援するだけっスけど」
そう今日の比奈の仕事は料理を作る響子を横で、着ぐるみ姿で応援することだ。
……
比奈の控室、そこには緑色のブサイクな着ぐるみが置いてあった。
「これなら一人でも着れそう」
そうつぶやいた比奈はまた露出の事を考えてしまう。そう全裸で中に入ろうと思ったのである。
「どうせ毎回クリーニングに出してるらしいからイイっスよね……」
……
「さてさて今回も始まりました『五十嵐響子のクッキング・タイム』!今日の着ぐるみゲストは誰でしょうか?答えは番組の最後でー!」
司会の一声とともに番組がはじまった。
……
「ここで塩と胡椒を加えます~入れすぎに注意してくださいねっ!ぴにゃもわかった?」
(はぁはぁ❤着ぐるみの中は結構暑いっス)
「ぴにゃ?」
『あっハイっス!!』
「分かれば良いんですよっ!」
「おっ~と!この独特な口調は~?中の人は答えは番組の最後で!」
……
(カメラの視線が熱い❤撮られてる❤恥ずかしいけど興奮するっス❤❤)
(はぁ、はぁ❤)
……
「さてさて料理も完成したところで、今日の中の人発表~!響子ちゃんお願いします」
「はい~今日の中の人は荒木比奈さんですっ!」
響子が着ぐるみの頭を外す。比奈は中で汗だくになっていた。
「ど、どうも荒木比奈っス~❤着ぐるみ初体験でした……❤」
「比奈さんお疲れ様でした~!汗大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫っス❤」
……
控室に戻ってきた比奈は着ぐるみを脱ぐ。体液でぐっしょり濡れていた。
「クリーニングに出すとは言え、ヤリ過ぎましたね……」
──
「もう少しスリルがほしいっスねぇ」
比奈の露出はさらにエスカレートしていく。
それは事務所で企画されたブルーナポレオンでの合宿だった。皆が寝静まった午前2時、荒木比奈は自身の部屋からドアを開け廊下の様子をうかがう。
「この時間なら誰もいないっスよ……ね」
この合宿所にいるのは荒木比奈含めブルーナポレオンのメンバー5人だけである。
「ハジメテの全裸露出……❤」
比奈はゆっくりと音を立てないように部屋を出る。
「ヤバいっス❤もうアソコが濡れてる❤」
真っ暗な廊下を全裸で歩く。それだけで興奮が収まらない。
「これアタシがみんなに見つかったらユニット解散っスね……」
そんな冗談をつぶやきながら、他のメンバーが寝ている部屋の前で立ち止まる。最初は川島瑞樹の部屋だ。
「瑞樹さん……クールで時にはお茶目で、憧れるっス」クチョクチョ
憧れの人の部屋の前で裸で自慰をするなんて、とてもはしたない行為だ。比奈は股間を手で触りながら歩く。次は松本沙理奈の部屋の前。
「次は沙理奈さん!セクシーで巨乳……完璧っス。アニメになったら同人誌たくさん出そうッス」クチョクチョ
一人一人を思い浮かべながら比奈は廊下を進む。次は佐々木千枝の部屋の前。
「千枝ちゃん。小学生なのにしっかりモノ。プロデューサーの接し方を見るに意外と性知識ありそうっス」クチョクチョ
最後は上条春菜の部屋の前。
「春菜ちゃん……一緒に歌えて嬉しかったっス。そんなアタシがこんな事してるなんて知ったら……」クチュクチュ
「あっ……❤だ、だめなのに❤❤」クチュクチュ
荒木比奈は悪い事をしている。なのに興奮が収まらない。
「て、手が止まらないっス❤❤」クチュクチュ
最低な事をしている。その行為が比奈を掻き立てる。
「ご、ごめんな……さ……ィ❤❤あっ❤」
ガクガク
パタンとその場に崩れ落ちてしまう。比奈は露出オナニーでイッてしまった。
「はぁ、はぁ……❤」
『だ、誰ですか?』
「!!」
部屋の向こうから聞こえた声の主は上条春菜だった。比奈が崩れ落ちた時の音で目を覚ましたようだ。
(マズイっス……とにかく逃げないと)
荒木比奈は廊下を早足で進む。ちょうど角を曲がった辺りでドアが開く音が聞こえた。
『あれー?不思議ですね、いま誰かの声がしたような……』
「ハァハァハァハァ❤春菜ちゃんにバレる所だったっス」
息を落ち着けて状況を確認する。廊下の角の先、ここはトイレのようだ。裸のままで薄暗いトイレへと入る。そこは和式便所が3つほど並ぶ古臭いトイレだった。
「結構年季が入ってるっスねー」
トイレ独特の臭い。アンモニア臭と消臭剤が混ざった饐(す)えた臭い……その臭いが鼻にささる。
「なんかムラムラしてきたっス❤」
決していい匂いではない。だが今の比奈にとっては気持ちを興奮させる淫臭だった。
「すぅー❤❤あはぁ❤アタシヘンタイみたいっス❤」クチュクチュ
暗いトイレで股間を弄る女。完全に変質者である。
「はぁ❤はぁ……このニオイ好きっス❤❤」クチュクチュ
「ここで立ちバックで犯され……たいっ❤」 クチュクチュ
コツコツ
暗闇の中、オナニーに夢中になっていた比奈は廊下から聞こえる足音に気が付かなった。
「はぁっあ❤イッ……❤」クチュチュウ
パチン
「へ?」
それは照明のスイッチの音だった。蛍光灯の光が全裸の比奈に降り注ぐ。
「なに……やってるんですか?比奈さん?」
幼い声がした。恐る恐る比奈が振り返ると佐々木千枝が立っていた。
「はっぇ!?ナンデ!?」
「千枝はトイレに来ただけです……」
そう、夜とは言え出るものは出る当然のことだった。
「こ、これはッ……そのっスねぇ……」
ユニット最年少である佐々木千枝に露出がバレて焦っているせいか、言葉が出てこない。
「…………」
「千枝ちゃん、おやすみなさいっス!!」
比奈は自分の部屋へとダッシュで向かった。部屋に入るなり鍵をかけてベッドに倒れ込む。
「うぅ……見られた……もう終わりっス」
たくさん泣いたのを覚えている。目を覚ますと窓から太陽の光が差し込んでいた。
……
翌朝、はじめて顔を合わせたのは佐々木千枝だった。緊張しつつも声をかける。
「おはようッス……」
「おはようございます。どうしたんですか?体調悪いんですか?」
「いや、何でも無いっス」
普段通りの千枝だ。もしかして寝ぼけていて、あの時の事を覚えていないのかもしれない……いやきっとそうなんだ。
──
ある日の昼下り。事務所のベンチに腰掛けた比奈はため息をつく。合宿を終えて数日が経ったが、あの時トイレでの出来事が頭に焼き付いて離れない。
「むむむ〜モヤモヤするっス!!」
ピピピ
「んっ?SMSメッセージ?」
それは電話番号でやり取りするSMSというメッセージの着信だった。しかも見に覚えのない番号だ。
【荒木比奈は露出狂】
「…………」
吐き気がした。わずか7文字の短文に激しく動揺する。
「う、ウソっスよね……」
ピピピ
【今晩24時、女子寮で待ってます】
「…………」
断れない誘いだった。これから待ち受けるのは天国か地獄か。荒木比奈の受難の日々が始まろうとしていた。
(おしまい……?)
千枝ちゃんはイケナイ子
乙
つか、イケメン比奈を見てこれを読むと、すっごい罪悪感が
乙
あのイケメンが裏では全裸露出オ○ニーをしてるなんて……
おつおつ
荒木比奈は露出狂 なら8文字なのでは…?
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