不動遊星「戦姫絶唱シンフォギア?」
不動遊星「戦姫絶唱しないシンフォギア?」の続きになります。
遊戯王5D'sと戦姫絶唱シンフォギアのクロスです。両作品のネタバレがあります。
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響「……」チッ
未来「響ッ…響ッ…!!」
切歌「……デース…」ズーン
クリス「……」ズーン
マリア「…え?この状況は何?」
翼「それがな…」ハァ
調「響さんの様子がおかしいの」
マリア「あの子が?どういうことかしら?」
翼「何と言うか…やさぐれてしまっているのだ」
マリア「やさぐれ…?何故そうなってしまったの?」
弦十郎「…それは俺が説明しよう」
ホワンホワンホワーン
響『師匠!少しいいですか?』
弦十郎『響くんか。どうした?』
響『最近私が選ぶ映画がどれも同じようなものばかりで、たまにはいつもと違う映画を観たいなーって思いまして…』
弦十郎『なるほど。それで俺にオススメを聞きに来たわけだな』
響『はい!』
弦十郎『フム…響くんはいつもどのような映画を観るんだ?』
響『そうですね…作戦で使えそうなものとかヒーロー物とかですかね』ウーン
弦十郎『なるほど。ヒーロー物か…』
響『そうです!正義の味方が悪を成敗して皆が幸せになるって気持ちいいですよね!』
弦十郎『…つまり響君はHAPPY ENDを好むと言うわけだな?』
響『ハッピーエンドですか?はい!好きです!』
弦十郎『…ならばたまにはBAD ENDで終わるものなんかはどうだろうか?』
響『ふぇ?BAD ENDって何ですか?』
弦十郎『…まあ何事も経験だ。どれ、いくつか見繕ってやろう…』ゴソゴソ
響『…よくわからないけど師匠が貸してくれる物なら大丈夫ですよね!』
ホワンホワンワホーン
マリア「全然大丈夫ではないじゃない!?」ガーン!!
翼「…いったい立花にどんな映画を貸したんですか?」
弦十郎「うむ、先程言った通り基本的にBAD ENDで終わる映画を貸した」
翼「その…BAD ENDというのは?」
マリア「直訳すると悪い終わり…つまりHAPPY ENDの逆ってことかしら?」
弦十郎「そうだ。物語の最後に主人公が死んでしまったり世界が破壊されてしまったり…後味の悪いようなエンディングのことだ」
翼「そんな映画を立花に観せたわけですか!?」
弦十郎「いや、ずっとHAPPY ENDで終わる映画を観てきた響くんの視野を広げようと思っていくつか渡したのだが…」チラッ
響「…どうせ誰も助けてなんかくれない。私は独りだ…」
弦十郎「どうにも刺激が強すぎたようだな」ハァ
マリア「でも、たかが映画を観たくらいで人格が変わるかしら…?」
弦十郎「映画をバカにしちゃいかんぞ!映画は生活に潤いを与えてくれるものだ!」
マリア(その映画のせいであの子はやさぐれちゃってるんだけど…)
マリア「…それで?クリスと切歌が落ち込んでるのはどうしてなの?」
調「それは…」
ホワンホワンホワーン
切歌『おはようデース!』
調『おはようございます』
クリス『おう。早いな』
未来『皆!!いる!?』ダダダッ
クリス「お、おう!?速いな!?」
切歌『どうしたデスか?』
未来『響が…響が…!!』
クリス『あのバカがどうかしたのか?』
未来『響が…響がグレちゃったの!!』
クリス『…はぁ?』
調『響さんが…?』
切歌『グレたデスか?』
未来『そうなの…』グスッ
クリス『あのバカがグレるわけないだろ?』
未来『でも…でも…!!』
響『……』テクテク
調『噂をすれば…』
切歌『響さんデース』
クリス『ちょうど良い。私が確認してきてやるよ』
クリス『おい。ちょっといいか?』
響『…何?』ギロ
クリス『!?』
クリス(こいつ…何でこんな荒んだ目をしてやがんだ…!?)
クリス『いや…えーと…』
響『…用がないなら話かけないで』
クリス『ちょっと待てよ!!お前いったいどうしちまったんだよ!?』
響『…別に』
切歌『お、お腹が空いてるとか…デスよね?』
響『……』
切歌『えっと…えっと…』アタフタ
調『きりちゃん。あまり刺激しないほうがいいよ…』
切歌『ご、ごめんなさいデス…』シュン
響『…じゃあ私は行くから』テクテク
クリス『あっ…』
切歌『……デース…』
調『…あれが本当に響さんなの?』
未来『響…』
ホワンホワンワホーン
マリア「なるほどね…あの子にそんな態度をとられたらそりゃへこむわよ」
翼「これは由々しき事態だ」
弦十郎「ああ。こんな状態が長く続くのは好ましいことではない…」
翼「ああ。早く何とかしなくてはな」
マリア「そうね。なら彼女を救う作戦を練るわよ!!」バーン!!
マリア「さて、どうにかしてあの子を元に戻さないといけないのだけど何かいい案はないかしら?」
クリス「…あのバカのことだ。飯でも食べさせれば元に戻るんじゃないのか?」
翼「確かに立花なら食事で何とかなりそうだが…」
マリア「専門家の意見を聞いてみましょう。彼女の案はどうかしら?」
未来「そうですね。いい提案だと思います。一度試すのも悪くないかと」
切歌「…なら善は急げデス!!」
調「ご飯なら私が作る」
マリア「よし…ならやってみましょう!」
響「……」
未来「響!」
響「…何?」
未来「調ちゃんがご飯作ってくれたの。一緒に食べよう?」
響「…別にいいけど」
未来「!」
マリア「…食いついたわね」
翼「これならいけるんじゃないか…?」
調「…どうぞ」コトッ
響「……」モグモグ
未来「どう?」
響「……おいし」
未来「!」
未来(素直じゃない響も可愛い…)
未来「じゃなくて!!え!?それだけ!?」
響「……」モグモグ
調「えー…」
調「駄目だった…」
未来「駄目でした…」ズーン
マリア「失敗ね…」ハァ
翼「…ふむ。では、こういうのはどうだ?」
未来「え?」
翼「立花がああなってしまったのは暗い内容の映画のせいだ。ならば逆に内容の明るい映画を観せれば元に戻るんじゃないか?」
全員「「おおー!!」」
遊星「…それで何故俺なんだ?」
マリア「せっかく映画観賞をするなら男の人と観るのがいいんじゃないかと思ってね」フフッ
未来「…ッ!!」ギリギリ
翼「小日向…抑えろ…!!」
クリス「なんて力だよ…!?」
遊星「よく状況が飲み込めていないんだが俺は響を映画に誘えばいいんだな?」
クリス「ああ!頼んだぜ」
翼「よろしく頼む」
遊星「わかった。行ってくる」テクテク
切歌「…少し羨ましいデース」
調「え?きりちゃん…?」
遊星「響」
響「…遊星さん?」
遊星「何だか元気がないようだが大丈夫か?」
響「別に?平気だよ」
遊星「とてもそうは見えないな。良かったら俺と気晴らしに映画でも観に行かないか?」
響「映画…?」ドクン
遊星「ああ。そうだが…どうした?」
響「もう…あんな思いはしたくない…」
遊星「どうした?おい!響!?」
響『Balwisyall Nescell gungnir tron』ピカー
遊星「なっ!?」
響「映画はもう観たくない…っ!!」ドガァ
遊星「ぐわぁああああ!!??」
遊星「……」チーン
切歌「痛そうデス…」
未来「まあ当然の報いだよね」
マリア「この案も駄目だったわね…」
翼「どうやら立花は映画を観ることすらトラウマになってしまっているみたいだな」
クリス「……」
翼「雪音?」
クリス「こうなったらあいつをぶっ飛ばしてでも正気に戻してやる…!!」
調「でもどうやって…?」
クリス「やることは変わらねぇ!!目には目を…映画には映画を作戦だ!!」
切歌「頭悪そうな作戦デース…」
クリス「あ?何か言ったか?」
切歌「何でもないデスよ!!」
弦十郎「それで?響くんは映画を観ることに抵抗があるようだがどうやって彼女に映画を観せるんだ?」
クリス「あいつが映画を観るんじゃねぇ…私達が映画を観るんだ!!」バーン!!
マリア「…それに何の意味が?」
クリス「私が映画はいいもんだってことを思い出させてやる!行くぞ!お前ら!!」ダダダッ
調「え?私達も?」
切歌「デデデデース!?」
マリア「これは…どうするつもりなのかしら…」
翼「とりあえず雪音達を見守るとしよう」
~翌日~
クリス「……」
切歌「……」
調「……」
マリア「3人共、映画を観て何か変わったのかしら?」
調「…マリア」
マリア「な、何かしら?」
調「何が変わったかは重要じゃない。重要なのは響さんを元に戻せるかどうか…違う?」
マリア「え、ええ…そうね…」
マリア(え?何?このいい女風な調は…?)
切歌「いいから早く行くぜ…デス」
マリア「き、切歌?」
切歌「何だ…デス」
マリア「い、いえ…何でもないわ」
マリア(切歌は切歌で変にクールな感じになってるし!!)
クリス「……」
マリア「クリス…?」
クリス「何?」キラキラ
マリア「!?」
マリア(クリスの目がこれ以上ないぐらい輝いている…!?)
クリス「さあ、早くあいつの目を醒ましにいこうぜ!!」
切歌「やれやれ…デス」フッ
調「仕方ないわね…」
マリア「たった1日で皆のキャラがどうしようもなく変わっている!?」ガーン!!
クリス「おい!!」
響「…何?」
クリス「私の名前は雪音クリス。17歳!誕生日は12月28日で血液型はA型!」
クリス「好きなものは…あんぱんだ!!」
響「…いきなり何?」
クリス「私はお前を救いにきた!!」
クリス『Killter Ichaival tron』ピカー
翼「何!?雪音の纏っているギアがいつもの物と違う…!?」
マリア「ギアは装者の心象によって姿を変える…」
未来「あの姿は…」
遊星「あれは…うたずきんだ」
クリス「さあ!お前の心の悩み!私がちゃっちゃとかいけつしてやる!!」
響「……」
響『Balwisyall Nescell gungnir tron』ピカー
翼「立花もギアを!?」
マリア「向こうも本気みたいね…」
クリス「関係ねぇ!!行くぞ!!」バッ
翼「すごい戦いだ…」
マリア「ええ。だけどこれであの子が元の明るい人格に戻るのかしら…?」
遊星「きっと雪音にも考えがあるはずだ。だから…彼女を応援しよう!」
遊星「さあ、皆で合いの手を入れるんだ!!」
遊星「うたずきーん!!」
クリス『ピンクのリボンがフワフワりん』ドガァ
響「…くっ」
マリア「う、うたずきーん!!」
クリス『ながいブロンドをなびかせて!!』ズガガ
翼「うたずきーん!!」
クリス『かいけつをまつひとがいるの!!』ドーン
未来「うたずきーん!!」
クリス『しあわせはいかが?キュるりん☆とどけHappy×3うたずきん!!』
【Utazukin】
響「うわぁああああ!!」バーン!!
響「うう…ここは…?」
未来「響ッ!!」ダキッ
響「み、未来?」
未来「よかった…元に戻ったんだね…!!」
翼「立花が…元に戻った?」
マリア「…どうやらそうみたいね」
弦十郎「しかし何故響くんは元に戻ったんだ?」ハテ
遊星「フッ…それは雪音が響にHAPPYを届けたからさ」
マリア「…HAPPYを届けるって何?」
翼「だがまだ問題は…」チラッ
切歌「これで終わりか…デス」
調「意外とあっさりなのね…」フフッ
マリア「…次はこの子達をどうにかしないとね…」ハァ
翼「でもまあこれはもう少し後でもいいだろう…」
マリア「…そうね。何だか疲れたわ…」
翼「ああ。少し休息を取ってからこの2人…いや3人を元に戻すとしよう…」
クリス「かいけつ☆うたずきん!!」ウタズキーン
~数日後~
未来「…ねえ響」
響「どしたの?未来」
未来「あのね?お願いがあるんだけど…聞いてくれる?」
響「もちろん!未来のお願いなら何でも聞くよ!」
未来「そっか。ありがとう響」
響「それでお願いって?」
未来「うん。昨日たくさん恋愛映画を借りてきたんだけど…」
未来「これから一緒に見ない?」
今回はこれで終わりです。
読んでくれた方はありがとうございました。
しないフォギアのクリスちゃんが好きすぎて書いた。後悔はしていない。
前スレあるならURLをくれ
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