グリP「千早×可奈……」小鳥「メインははるちはでしょう」 (66)

―――765プロ近く―――

可奈「……ふぁぁ」

可奈「なんであんなに宿題出すんだろー、徹夜はねむいぃ……」

可奈「……いやいや、アイドルがこんな顔してちゃ駄目!」

可奈「…………」

可奈「よし。歌おう!」

可奈「ん、ん……ごほん」

可奈「おとめよぉたいしおぉいだぁけぇ」

可奈「あそぉびもまなびぃなぁーんだよぉー」

可奈「たぁちぃあがれぇおんなしょくん」

「「ヴぁい!」」



グリマスSSどころかSS投稿自体始めてです。おかしなところがあれば指摘お願いします

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1376051735

久々のグリマスssわっほい

可奈「……え?」

春香「どうしたの?」

可奈「はっ、春香さん!? こんにちはどうして!?」

春香「こんにちはっ! 理由? うーんとねー……」

可奈「……どきどき……」

春香「楽しそうだったから!」

可奈「それだけですか!?」

春香「あはは、ごめんごめん」

可奈「春香さんも今から事務所に?」

春香「うん! えーっと、可奈ちゃんだっけ?」

可奈「はい、矢吹可奈って言います!」

春香「ところで、どうだった?」

可奈「え?」

春香「私の曲って、歌ってみてどうだった?」

可奈「そうですね、やっぱり楽しかったです!」

春香「だよねー! 楽しくなるよね!」

可奈「はい! 特にあの『レベルアーップ!』ってところが好きです!」

春香「いいね、渋いチョイスだね!」

可奈「でも……」

春香「?」

可奈「蒼い鳥ってどう歌えば良いんでしょう?」

春香「あー……」

可奈「というか、悲しい曲の歌い方がわからなくて」

春香「可奈ちゃんって元気いっぱいだもんねえ」

可奈「春香さん、教えてくれませんか!」

春香「えぇっ! いや、私はちょっと……」

可奈「いろんな曲を歌えるようになりたいんです!」

春香(まず明るい曲を普通に歌えるようになったほうが良いんじゃ……)

可奈「お願いです!」

春香「えー、えーっとぉー、そのぉー……」

可奈「わくわく!」

春香(うう、先輩としての面子のためにも答えたい。けど……)

春香(私が蒼い鳥を歌った時、千早ちゃんが引きつった顔になってたのが脳裏にちらついて……)

春香(……あれ、あそこにいるのは)

春香「……千早ちゃんだ! 千早ちゃんなら知ってるよ、千早ちゃんに聞こう! おーい!」

可奈(なんだろう、一瞬春香さんの顔が)

可奈(のヮの)

可奈(って形になった気が)

春香「千早ちゃーん!」

千早「あ、春香。走ると危ないわよ」

春香「そんなにいつも転んでるわけじゃっああっ!」

千早「言ったそばから!」

春香「わ、あ、あっと!」

ぽすっ

千早「……全く、私が抱き止めるのが遅かったらどうするつもりだったの?」

春香「……ナイスキャッチ!」

千早「……はぁ。どこか痛い所とか無い?」

春香「うーんとねー……ちょっと頭が痛いかなー、がつーんってぶつけちゃったみたいで」

千早「……そう、壁か何かにぶつけちゃったって言いたいのね。お気の毒だったわね」

春香「じょ、冗談だってばー」

千早「あら、矢吹さん」

可奈「あ、こ、こんにちは!」

千早「ええ、こんにちは。丁度いいわ、一緒に行きましょう? 春香は放っておいて」

春香「千早ちゃん!?」

可奈「あはは……」

―――事務所―――

グリP「9人を国民的人気アイドルに育て上げ、尚且つ誰にも手を出さなかった。そんな伝説の聖人プロデューサーさんを妄想に使うとか何考えてるんですか!」

小鳥「その一言が逆にグリPさんとプロデューサーさんの妄想をかき立てている事を知りなさい!」

グリP「ほ?(威圧)」

小鳥「あの人は妄想するのが申し訳なくなるほど良い人だ?」

小鳥「そんなだからいつまで経っても妄想であたしに勝つことが出来ないんです!」

グリP「……勝ちます」

小鳥「はい?」

グリP「いつか、勝ってみせます! 小鳥さんを超える妄想をしてみせます!」

小鳥「…………」

グリP「そして、その暁には」

グリP「プロデューサーさん×小鳥さんを現実のものに!」

小鳥「行き着く先がノマカプですか! というかグリPさんもプロデューサーさんを妄想に使ってるじゃないですか!」

がちゃっ

「「「こんにちはー」」」

小鳥「あら、3人ともこんにちは」

グリP「おーっす」

小鳥(切り替え早いですねグリPさん……)

グリP(切り替え早いな小鳥さん……)

可奈「今日って千早さん、春香さんと一緒にボーカルレッスンでしたよね!?」

グリP「えーと、確かそうだな」

小鳥「ふふっ、楽しそうね」

可奈「だって、トップアイドルの2人と一緒なんですよ! テンション上がるに~♪ 決まってる~♪ る~♪」

春香「そんなこと言ってー、本当は憧れの千早ちゃんと一緒に歌えるのが楽しみなんじゃないの?」

可奈「えへへ、それもあります……あっ、でも!」

春香「?」


グリP「たらすか!?」

小鳥「女たらしはプロデューサーさん専用スキルです!」

可奈「春香さんと歌えるのも、すっごく楽しみです!」

春香「あ……え、そ、そう?」

小鳥(ええ子や……)

グリP(ええ子やな……!)

春香「あ、ありがとう……」

可奈「えへへ。ちょっと私トイレ行ってきますね!」



グリP(でもちょっとたらしてましたね……!)

小鳥(あれは女たらしじゃなくて天使って言うんです……!)

春香「…………」

千早「トップアイドルなんだから憧れの的なのよ? 春香はもっと自分に自信を持ってもいいと思う」

春香「……なんだか嬉しいね」

千早「ええ……座って待ちましょう?」

小鳥(良い話ですねー)

グリP(デスネー。あ、この事務所って防犯カメラありましたよね?)

小鳥(ええ、ありますよ)

グリP(はるちはをアップで映せます?)

小鳥(任せてくださいよ!)

春香「……あ、機嫌治ったんだ」

千早「まだ許したわけじゃないわよ」

春香「えー、ぶーぶー」

千早「当たり前でしょう? これで済んでることを感謝してほしいくらいよ」

春香「おっぱい揉ませてくれたら感謝するよ?」

千早「その執念はどこから来るの?」



グリP(喧嘩ですかね?)

小鳥(痴話喧嘩ですよ)

グリP(あー。……小鳥さん、これは?)

春香「でーもー」さわっ

千早「ひゃっ! 春香、何をっ……!」

春香「私はちっちゃい方が好きだけどなー。心臓の鼓動がわかりやすいし……」

千早「ばかっ、小鳥さんたちが……」

春香「大丈夫だって、パソコンをじーっと見つめてるから。あーおっぱいかわいい!」

千早「セクハラで訴えるわよ……」

春香「えー、千早ちゃん以外にはしないのにー?」

千早「…………」

春香「えへへ」


小鳥(これは……映像が映らない!? えっハッキング?)

グリP(あーそうですか。じゃあ俺は音だけで楽しむんで、終わったら言ってください)

小鳥(まさか5つのファイアーウォールが一瞬で破られるなんて……)

春香「それに……」

千早「ん、あぁっ……」

春香「敏感らしいし、ね」

千早「はる、かぁ……や、やめ……」

春香「どうしよっかなー」


小鳥「」かたかたかたかたかたかた

グリP(うわあ白目剥いてよだれ垂らしながらキーボード叩いてる。ハッキングに対抗するとこうなるのか。……普通、あんなになるか?)

春香「あ、またブラしてない。スポブラぐらいすればいいのに」

千早「このっ、んっ、いい加減に……」

可奈「ただいま戻りまし――」

千早「しなさい!」

すぱあん!

春香「いたああああっ!」

可奈「たー……」


グリP「いきなりあんなことになってたら困惑するだろうなあ」

小鳥「あー! 記録してた映像も破壊されたー! おのれellie、何の恨みがぁぁぁ!」

グリP「復活しましたか。あと荒れすぎです」

小鳥「肌が荒れてるって言いたいんですか!?」

グリP「言葉がです」

百合豚P兄貴?
新作キタアアアアアアア

可奈「…………」

千早「あら、丁度いいわ矢吹さん。ちょっと早いけど行きましょうか」

可奈「えっ、でもまだ出発予定まで40分以上」

千早「アイドルは早めの行動が基本よ」

春香「早すぎても駄目だと思うけどなー」

千早「な に か ?」

春香「なんでもないよー」

グリP(千早の怒りをスルー出来る春香マジ国民的アイドル)

千早「じゃあ行くわよ」

グリP「あー、待て千早!」

千早「なんでしょうか?」

グリP「車出すよ、どうせだし」

小鳥(これは!)

千早「え……でも、グリPさんに悪いですし」

小鳥(自らもレッスンに赴くことで、百合を見る時間を増やそうという策略!)

グリP「たまにはいいさ」

小鳥(汚いな流石グリPさんきたない)

千早「じゃあ、お願いします」

グリP「よし来た」

千早「それじゃあ音無さん、行ってきます」

可奈「行ってっきま~す♪」

春香「小鳥さん行ってきます! 待ってよ千早ちゃーん」

グリP「…………」にやり

小鳥(あれはっ……!)

小鳥(まるでこれからの百合を見ることが出来ない私を嘲るかのような笑み!)

小鳥(……いいでしょう)

小鳥「私の本気を見せてあげますよ、グリPさん」

―――車内―――

グリP「…………」

可奈「…………」

千早「…………」

春香「…………」

グリP(何これ気まずい)

グリP(助手席に座ってる可奈も珍しく静かだし……空気など読むな、って偉い人だって言ってるのに)

春香「…………」そろーり

千早「…………」ぺしっ

グリP(繋ごうと伸ばした手をはたかれている……なんたる殺伐とした雰囲気!)

グリP(可奈はどうしたんだ、やけに静かだな……いつもなら鼻歌ぐらい歌ってると思うんだが)

グリP「……可奈、どうかしたか?」

可奈「…………」

グリP「おい、可奈?」

可奈「……zzz」

グリP(えっこの子寝てたの? この状況で?)

春香「あのー、千早ちゃん?」

千早「何かしら?」

グリP(こっちにまで氷柱めいた声が突き刺さる……)

春香「あっ、あそこにUFO!」

千早「えっ嘘!?」

グリP(引っかかるのか……)

春香「嘘だよっ!」

グリP(千早が一瞬目を離した隙に手を伸ばす春香! 狙いは胸! その胸への執着はもはや狂気!)

こんなトップアイドルは…ありです!

千早「…………」

春香「!?」

グリP(しかし千早はその手を捻り上げると、瞬く間に組み伏せたのである! 春香に対して目もくれずに! 恐るべきアイドル反射神経!)

千早「危なかったわ……あなたの気配に気がつくのが一瞬でも遅かったら……考えるだけで恐ろしいわ」

春香「痛い痛い痛い! ギブギブ!」

グリP「そう言いつつも春香の顔は快楽に歪んでいた。千早も同様である。これぞSとMのWIN-WIN関係!」

可奈「……うぅん」

グリP(あぶな、起こすところだった)

千早「何故? 何故あなたはそこまでして私の胸に執着するの!? 何か恨みでもあるの!? 親の敵なの!? 私の胸があなたの親に移ったせいで爆乳にでもなったの!?」

春香「千早ちゃんが……っ、千早ちゃんが望んでるから……!」

千早「何を……!?」

春香「千早ちゃんがスポブラさえ着けてないのは、私に触られたがっているから……! 望まれたなら、私はやらなくちゃいけない。だって、私はアイドルだから!」

千早「私が望んでるっていつ言った?」

春香「すいません言ってないですごめんなさい許して」

千早「全く……」

春香「でも本心では望んでたり」

千早「あ?」

春香「ごめんなさい」

<人の腕ってどのくらい曲がるのかしら

<千早ちゃん、やめよう? 今ならまだ引き返せああああああ!

可奈「……んにゃ? ぷろでぅーさぁ~」

グリP「起きたか、どうした? あと後ろの声を聞かないようにしろよ」

可奈「私のところにプロデューサー宛のメールがー」

グリP「可奈のところに? 運転中で手が離せないから読み上げてくれ」

可奈「はい。えっと……あたしを甘く見ない方が良い、と」

グリP「どういうことなの……それ以外には?」

可奈「他には何も……」

グリP「どういうことなの……」

―――レッスン場外―――

グリP「じゃあ駐車場に車停めてくるから、先に行っててくれ」

「「「はーい……」」」

グリP(暗っ、1人は寝起きなだけだけど)

―――駐車場―――

グリP「どうしよう、あれ……」

グリP「もっとゆりゆりしてくれよ……」

グリP「神様仏様プロデューサー様! 俺を助け……!?」

グリP「なんだろう……見られてる? 誰に?」

グリP「でも人はいないし……ああ、ただの防犯カメラか」

―――レッスン場内―――

可奈「こんにちはー……やっぱりまだ先生来てませんね」

千早「問題ないわ、ある程度は私でも出来るから」

可奈「え? それってどういう……」

千早「先生が来るまで、私が専属であなたを見るわ」

可奈「えっ、ほ、本当ですか!?」

千早「本当よ」

可奈「やったー! ありがとうございます!」

春香「ち、千早ちゃーん……私は何をすればいいかなぁ?」

千早「発声練習でもしていれば?」

春香「千早ちゃんと――」

千早「1人で」

春香「そろそろ心が壊れそう」

がちゃり

グリP「おーい、レッスンのトレーナー来たぞー」

可奈「えっ、早いですね!」

トレーナー「あなたたちもよ。驚いたわ、車から降りたらあなたたちのプロデューサーがうろうろしていたんだもの」

可奈「うー……せっかくの千早さんのレッスンが……」

千早「ごめんなさい。後日練習見てあげるから、それでいいかしら?」

可奈「へっ、あ、いやその、ありがとうございます!」

春香(…………)

春香(千早ちゃんには)

春香(おしおきが必要かな?)

「「「あーあーあーあーあー」」」

トレーナー「矢吹さん」

可奈「はい!」


グリP(どれだけ注意されても折れない精神っていうのは凄いよなあ)

グリP(……ん、メールが。誰からだ?)

グリP(……小鳥さん? 一体何でこんなときに……)

『見ていますよ』

グリP「こわっ!」

トレーナー「どうかしましたか?」

グリP「いえ……何でもありません」

グリP(この添付ファイルは……この部屋を上から見た画像!)

グリP(この画像の角度からして、あのあたりから見られているはず……防犯カメラ? まさか、駐車場の感覚も気のせいじゃなかったのか!)

グリP(小鳥さん怖すぎるだろ……一旦部屋から出て電話をかけよう)

―――部屋の外―――

グリP「どういうつもりですか! そこまでして彼女たちのレッスンが見たかったんですか!」

小鳥『ええ、そうですよ……いやあ、ここのセキュリティったら障子戸同然でしたよ。防犯カメラのハッキングぐらい、わけなかったですね』

グリP「小鳥さん、止めるつもりは無いんですね?」

小鳥『何を今さら』

ぴっ

グリP「…………」

ぷるるるるる

がちゃ

グリP「もしもし、律子? ちょっといとこを……うん。え? 涼ちんこないの? ある? いやそうじゃなくて……」

~~~?時間後~~~

可奈「ありがとうございましたー!」

グリP「終わったか?」

可奈「はい。うぅ、疲れましたー……」

千早「お疲れ様、矢吹さん」

春香「…………」

グリP(……静かだな)

―――事務所―――

グリP「ただいま戻りましたー」

小鳥「あ、おかえりなさい。あれ、3人は?」

グリP「春香と千早は後から来ます、可奈は直帰しました。早く寝たいとかで」

小鳥「そうですか。ところでグリPさん、話があります」

グリP「お土産ならありませんよ」

小鳥「残念です」

千早「ただいま戻りました」

春香「……ただいまー」

小鳥「流石に3人にハッキングされた時は死ぬかと思いましたよ!」

グリP「あれ、『tinkoaruyo』と『ellie』以外にもいたんですか?」

小鳥「『saineria』とかいうのがいましたよ。ってそうじゃなくて!」


千早「なんだか大変そうね……座ってましょう?」

春香「……ふん」

千早「?」

グリP「でも大丈夫だったんでしょう?」

小鳥「そうでしたけど、なんであんな妨害をしたんですか!」

春香「…………」

千早「あの……春香?」

春香「……何?」

千早「あの、何だか静かじゃない?」

春香「……別に」

千早「……もう胸のことは怒ってないから、ね?」

春香「…………」

千早「それに、別に本当に怒ってたわけじゃ無くって、その……えと……」

春香「…………」

千早「春香の困る姿を、見たかったというか……」

春香「…………」


小鳥「ふぅ……わかりました、一旦クールダウンしましょう」

グリP「クールダウンと言いながら熱々のお茶を飲むっていうのはどうなんですか?」


千早「……い、家でなら私の胸を好きなだけ揉んでいいから!」

春香「えっ本当に!?」


小鳥「ぶーっ!」

グリP「グワーッ顔に推定70度と思われる小鳥さんの口から噴出された熱い綾鷹!」

千早「ええ、本当だから、機嫌を直してくれない?」

春香「うん、直す直す! それに私も本当に怒ってたわけじゃ……はっ!」

千早「…………?」

春香「ふ、ふん! 私の怒りはそんなものじゃないよ!」

千早「なっ……!?」

春香「じゃあね、千早ちゃん!」

千早「春香……」


小鳥「んー、これは?」

グリP「あっつ、あぁっつ! 前が見えない! 小鳥さん拭くものください!」

小鳥「千早ちゃんは怒ってなくて、でも春香ちゃんも怒っているわけじゃない……」

グリP「ねえちょっと小鳥さん! まじ拭くもの! 目が煮える焦げる焼ける!」

小鳥「……そういうプレイ?」

グリP「オゴーッ!」

小鳥「あれ、どうしたんですかグリPさん」

~~~数日後~~~
―――千早家―――

千早「まさかあれから口も聞いてくれないなんて……」

千早「春香と私の共通のオフ……いつもだったら買い物に誘う電話が来るのに……」

千早「……あれ、そういえば私から誘った事って……」

千早「……私から電話をかける意外性により」

千早「春香の怒りはうやむやになり」

千早「仲直りが可能……」

千早「更にさりげなく怒ってる理由も聞き出せるかもしれない……」

千早「いけるわ!」

prrrrrr,prrrrrrr

春香『もしもし』

千早「あの……春香?」

春香『っ……なに、千早ちゃん』

千早「一緒に出かけない?」

春香『……どこに?』

千早(……考えてなかった)

千早「トレーニングジムとか?」

春香『…………』

ぷつっ

千早「あっ、切れた……」

千早「くっ、私の仲直り大作戦が……」

千早「……気が滅入って仕方がないわ……」

千早「トレーニングも……そこまで気が乗らないわ……」

千早「適当に散歩でもして、気を紛らわせましょう……」

―――外―――

千早「…………」

千早「なんだか見覚えのある道ね……」

鳥「ぴよぴよ」

千早「……最大声量出せばあそこの鳥ぐらい落とせるんじゃないかしら……」

千早「いけるわ、確実に」

千早「スゥーッ……」

~~~数十分前~~~
―――矢吹可奈家―――

可奈「……んーっ、オフかぁ」

可奈「今日は別に予定もないしなぁ、どうしようかなぁ」

可奈「……あっ!」

千早(((ごめんなさい。後日練習見てあげるから、それでいいかしら?)))

可奈「千早さんにレッスン見てもらおう!」

可奈「どうしようかな、いつもよりおしゃれして行こうかな!」

可奈「でもレッスン見てもらうだけだし、レッスンする時はどうせジャージ着るし……」

可奈「……そうだ、レッスン終わったら買い物に一緒に行けばいいんだ! 千早さん、可愛いって言ってくれるかな~♪」

可奈「えっと、千早さんの電話番号は~♪」

可奈「……そういえば知らないんだっけ、千早さんの電話番号」

可奈「……プロデューサーに聞けばわかるかもしれないけど」

可奈「……千早さんも休みとは限らないし、向こうにも事情があるよね」

可奈「……レッスン見るっていうのも社交辞令だった、ってこともありそうだなあ」

可奈「……ああ、気分が沈んじゃう! せっかくのオフなんだしテンション上げなきゃ!」

可奈「……まだオンよりオフの日の方が多いけど……あはは……」

可奈「あーもう、駄目! 外でて気分変えよう!」

可奈「あ、服は……いつも通りでいっか」

可奈「…………」

可奈「あれ、ここは……」

可奈「……765プロに行く時の道……?」

可奈「無意識のうちに移動しちゃってたのかなぁ」

可奈「職業病ってやつかな?」

可奈「……ん」

可奈「……あれって……もしかして?」

可奈「うん、そうだよ! 間違いない!」

千早「スゥーッ……」

可奈「千早さん!」

千早「ハァ゛ッ!?」

可奈「ひぃっ!」

千早「あ、ああ。矢吹さん。どうしてこんなところに?」

可奈「いや、えっと……オフだからどこか行こうかなーって思ってフラフラしてたらここに。千早さんは?」

千早「そうね……私もそんなところよ」

可奈「そうなんですか……あっ、じゃあ!」

千早「何かしら?」

可奈「あ、でも……そのう……」

千早「……そういえば矢吹さんのレッスン見るって約束してたわね」

可奈「!」

千早「とは言っても、矢吹さんはオフの日は休みた――」

可奈「ぜひお願いします!」

千早「えっ? いいの? オフなのに」

可奈「全然構いません! お願いします!」

千早「そう……それにしても、そんなにしたかったのなら言ってくれれば良かったのに」

可奈「最初は言おうと思ったんですけど、私から言うのは生意気かなって思って」

千早「……矢吹さんかわいい」

可奈「ひゃいっ!?」

千早「あ、いえ。何でもないわ」


可奈(びっくりした……いきなりかわいいって……)

可奈(でも、いつもならもっと喜べたんだろうけど……)

千早「…………」

可奈(あんなにうわの空じゃ……)

可奈(千早さんが考えてるの、多分私じゃないし……)

可奈(……春香さんかなあ、やっぱり)

可奈(……羨ましいなあ)

―――レッスン場―――

千早「トレーナーほどうまく教えられないと思うけど」

可奈「そんなことないですよ!」

千早「ありがとう。じゃあまず……好きな曲を歌ってみてくれない?」

可奈「好きな曲ですか?」

千早「ええ。なんでも構わないわ」

可奈「えっと、じゃあ……」

可奈(どうしようかなあ。やっぱり明るい曲の代名詞、乙女よ大志を抱け? でも蒼い鳥も苦手だけど好きだし……)

可奈(……あ)

千早「…………」

可奈(またうわの空……)

可奈(あの時、思いっきり春香さんを叩いてたよね。それが原因で喧嘩してるのかな……)

可奈(なら、友情がテーマの歌を歌えばもしかしたら仲直りも……)

可奈(あれ、でも何歌えばいいの? The world is all one !!? まっすぐ?)

千早「……矢吹さん?」

可奈(まずい、遅すぎて疑われてる! えっと……もうパッと思い浮かんだのでいいや!)

可奈「う、歌います!」

千早「どうぞ」

可奈「ん、ごほん……」

可奈「眠れない夜この身を苛む煩悩♪」

可奈(……どうしよう)

可奈(この曲の歌詞の意味知らない)

~~~

可奈「どうでしたか?」

千早「そうね……心がこもっててとても良かったわ」

可奈「ありがとうございます!」

千早「技術面は課題あり、だけどね」

可奈「はいぃ……」

可奈(さあ、ここからが勝負!)

可奈「千早さん、この歌を歌ったのは意味があるんです。わかりますか?」

千早「え? そうね……ごめんなさい、わからないわ。何故?」

可奈「それはですね……」

可奈(……私もわからない)

矢吹くんかわいい支援

可奈「千早さんと春香さんに仲直りして欲しくて歌ったんです!」

千早「えっ……それで、その歌を?」

可奈「は……はい!」

千早「つまり、その……春香は、その歌詞のことをシたがっているっていうこと?」

可奈(わかった、多分これ仲良しソングで合ってる!)

可奈「はい、そうです!」

千早「そんな……確かに最近はシてなかったけど……いや、だから春香は欲求不満であんなに怒って……」

可奈「…………」

可奈(私も仲良くなりたいし……言っても、大丈夫だよね?)

可奈「わ、私も千早さんとしたいです!」

千早「!?」

可奈「私も千早さんと歌詞のことをして、もっともっと仲良くなりたいです!」

可奈(歌詞のことが何か知らないけど)

千早「そんな……でも、私には春香が……」

可奈「(仲良しが)何人いたって、別に大丈夫ですよ!」

千早「……そうよね…………が何人いたって……」

可奈「え?」

千早「わかったわ、ありがとう。あなたのおかげで目が覚めたわ、可奈」

可奈(! 名前で呼んでくれた……!)

千早「そうね、それと……」とんっ

可奈「えっ?」

千早「可奈の気持ちにも、答えないとね」

可奈「あ、あの……なんで私は押し倒されてるんですか?」

千早「あなたが望んだんでしょう?」

可奈(あれって押し倒しソングだったの? そんなのあるの?)

千早「嫁は何人いてもいい……そのことに気付かせてくれたお礼に……」

可奈「よ、よめ?」

千早「たっぷり可愛がってあげる♪」

可奈「え? えっ?」

がちゃ

「「!」」

貴音「……如月千早……!? あなたという人は響だけでは飽き足らず!」

千早「四条さん!? ご、誤解よ! これは、そう、誤解よ!」

貴音「響と寝た理由を聞いた時も、そう仰っていましたね」

千早「あれも誤解なのよ! 我那覇さんが自分はスタイルも完璧だからな! とか言って胸を自慢してくるもんだから、むかついて揉みまくってたら気絶していただけで、そうじゃないのよ!」

貴音「響はとても悲しんでいました……私は何度も何度も慰めました……それを、あなたはそんなふうに!」

千早「それ以上言ったらちゅーするよ!」

可奈(……なんだか、よくわかんないけど)

可奈(仲直り作戦は成功したってことでいいのかな?)

可奈(……千早さんが名前で呼んでくれたの、嬉しかったな……)

可奈「……えへ」ぎゅっ

千早「可奈、駄目、離れ、いや、やっぱりそのまま」

貴音「…………!」

千早「四条さん、やめましょう? 今ならまだ引き返せああああああ!」

~~~翌日~~~
―――事務所―――

グリP「プロデューサーさん、ここのところ全く来ませんね」

小鳥「美希ちゃんの付き添いで忙しいんじゃないでしょうか」

グリP「今何やってるんでしたっけ……961ダンジョン探索?」

がちゃ

千早「こんにちは」

小鳥「あら、こんにちは」

グリP「おっす」

春香「…………」

千早「……春香」

小鳥「決戦の雰囲気ですね」

グリP「ですね」

千早「ごめんなさいね、メールで呼び出したりして」

春香「…………」

千早「でも、やっとわかったわ。春香が怒っている理由」

春香「…………」


グリP「あっ嫌な予感」

小鳥「あっはっはっはグリPさん、こんな深刻な顔をしてるのにボケるなんてまさかそんな」

千早「欲求不満なんでしょう!」

春香「えっ」

小鳥「ボケたー!」かちっ

<恋したり 夢見たりすると~♪

グリP「いい加減まっすぐさんは休ませてあげましょうよ……!」

千早「だからそんなに不機嫌だったのね」

春香「いや、その、え?」

千早「その……春香が、そんなに性欲が強いほうだとは思ってなかったけど」

春香「何の話してるの?」

千早「恥ずかしいからって誤魔化さなくても大丈夫よ」

春香「恥ずかしいんじゃなくて困ってるんだけど」

千早「あなたが望むなら……」

春香「嫌な予感がするから言っておくけど、ここ事務所だからね? 胸揉んだ私が言える立場じゃないけど」

千早「今ここでしましょう!」

春香「ねえちょっと待って止めて話を聞いて揉まないでそこはだめぇ!」

<どこでも、イキーたーい所にイケるー♪

グリP「小鳥さん、この曲わざとかけました?」


おわり

なんとも尻すぼみな終わり方になってしまったような気がしますし、グリマスのキャラも可奈しか出てませんでした……すいません
次は可奈×杏奈を書きたいですが、果たしてこの組み合わせは自分以外に需要はあるのでしょうか……

需要がないなら作ればいい
いちおつ

グリマススレはまだ数が少ないから何書いても需要有るで

出来ればジュリアか星梨花を・・・

百合豚共…糞スレ書くじゃねぞ!クズか!さっさとしね

セリカカワイイネー

何故に星梨花…
カナカワイイネー

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