結衣「なっ、何で脱いでんの！」

八幡「今日体育の補習なんだよ、他に着替える場所もないし・・・っていうかこれ俺が悪いのか？」

結衣「うっさい！ヒッキーの変態！ばか！あほ！」

八幡「ばっ、お前がノックもせずに開けるのが悪いんだろうが！部室に入る時はいつもノックしてと言っているじゃない(裏声)」

結衣「今のゆきのんのモノマネ！？全然似てないから！」

八幡「ぐっ・・・まぁ、いい。それじゃ俺補習行ってくるから」ｶﾞﾗｯ

結衣「え？奉仕部はどうすんの？」

八幡「補習終わったら戻ってくるよ」ｽﾀｽﾀ

結衣「はー、ビックリしたぁ・・・」ｽﾄﾝ

結衣（ヒッキーの体・・・結構引き締まってた・・・）ﾓﾝﾓﾝ

結衣（って、何考えてるのあたし！）ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

結衣（ん？今なんか落ちた・・・）ﾊﾟｻｯ

結衣（ヒッキーのシャツだ。もう、こんな目に付く所に・・・）

結衣（・・・・・・・・・）

結衣（補習。時期的に考えて、持久走。どれだけヒッキーが早くても１５分以上はかかるはず・・・そして今日、ゆきのんはおやすみ・・・）

結衣（嗅げる）

結衣（いや、ダメだよね。いくらなんでも・・・人の服を勝手に嗅ぐなんて・・・）

結衣（でも、嗅ぎたい。すっごい嗅ぎたい）

結衣（っていうか、同じ部室呼吸してたんだし、ヒッキーも私の匂い嗅ぎまくってるようなもんだよね？）

結衣（そう考えれば、今あたしがここで少し嗅ぐくらい、何も・・・）

結衣「・・・」ｽﾝｽﾝ

結衣「・・・」ｸﾝｶｸﾝｶ

結衣「・・・」ｽｰﾊｰｽｰﾊｰ

結衣（はぁ・・・ヒッキーの匂い、幸せぇ・・・）ｸﾝｽｶｸﾝｽｶ

八幡「補習明日だったわ」ｶﾞﾗｯ

結衣「もごっ！？」

八幡「えっ」

結衣「・・・・・・」

八幡「・・・お前」

結衣「部室入る時はノックしてって言ってるじゃん！」

八幡「えぇ・・・」

結衣「そ、その、気の迷いだったっていうか・・・」

八幡「ふぅん・・・？」

結衣「ごめんなさいっ！」

八幡「・・・」

八幡（どうすればいいんだこれは）

八幡（無条件に許すのは良くない。かと言って適切な罰も思いつかん）

八幡（懲役、罰金、おしりぺんぺん・・・どれもこれも同級生に課す罰じゃない。じゃあどうする・・・？）

八幡「・・・ハンムラビ法典」

結衣「え？何？」

八幡「目には目を、歯には歯を・・・クンカクンカにはクンカクンカを。だ」

結衣「えっと・・・ヒッキーも、あたしの匂いを嗅ぐって事・・・？」

八幡「おう。だから・・・」

結衣「じゃあ、来て・・・？」

八幡「いや、ブレザー脱いでくれれば「来て・・・？」・・・」

八幡「じゃあ、行くぞ？」

結衣「んっ」

八幡（・・・めっちゃ良い匂いする・・・匂いっていうか、フェロモン？）ｸﾝｶｸﾝｶ

結衣「ぅん・・・っはぁ・・・」

八幡「は、はい終わり！執行完了！」ｽｯ

結衣「あっ・・・」

八幡（なに物欲しそうな顔してんだこいつ）

八幡「とにかく、これに懲りたらもう二度と・・・」

結衣「どうだった・・・？」

八幡「は・・・？どうだった。って、お前」

結衣「ヒッキーのは、良い匂いだったよ・・・？」

八幡「ばっ、馬鹿お前何言って・・・」

結衣「えいっ」ｷﾞｭｯ

八幡「！？」

結衣「んーっ」ｸﾝｸﾝ

八幡「！！？？」

八幡「何してんだお前、さっきの聞いてなかったのか！？」

結衣「聞いてたもん・・・ハンムラビ法典、なんでしょ？ヒッキーも私の事ぎゅってして、嗅いでもいいよ」

八幡「いや、それは、お前」

結衣「嫌・・・？」

八幡「由比ヶ浜・・・っ！」

いろは「やっはろでーす！先輩居ますかー？」ｶﾞﾗｯ

八幡「あっ」

結衣「あっ」

いろは「えっ・・・」

八幡・結衣「部室に入る時はノックしてといつも言っているじゃない！」



おわり

以上になります。

１２巻刊行からもう半年経ったぞ渡ィ！はよ１３巻出せや渡ィ！

ありがとうございました。