高森藍子「歌鈴ちゃん会議」 (13)


・「アイドルマスター シンデレラガールズ」のSSです
・描写について、複数のコンテンツの要素や独自の解釈を含むことがあります



----街角----

道明寺歌鈴「はわわわわぁーっ!?」ステーン

高森藍子「だ、大丈夫ですかっ!?」

歌鈴「だ、大丈夫ですっ。ちょっと、肘をぶつけちゃいましたけど……いたた」

藍子「大変、どうしよう……青あざになったりしてないですか?」

歌鈴「えへへ……ごめんなさい、心配をかけて……でも、本当に大丈夫ですよっ。慣れてますから!」エッヘン

藍子「そんなの、慣れちゃだめですよ~」

歌鈴「で、ですよね……あうぅ」

藍子「だって、すごく派手に転びましたよ? ダンスしてる時みたいに、ぎゅんっ! って」

歌鈴「ぎゅん、ですか!? そ、そんなにでしちゃ……でしたかっ?」

藍子「はい。なんだかもう、一周回って格好良く見えましたもん」

歌鈴「ええ!? そ、そんなつもりじゃ……いつも普通にコケてるだけなんですけど」

藍子「あの、多分なんですけど……いつも普通に転ぶのは、もう普通じゃないと思うんです」

歌鈴「あ、あれれ……?」

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藍子「それはまあ、私もお散歩してて、たまにちょっとつまづくくらいならありますけど……」

歌鈴「えっ!?」

藍子「え……?」

歌鈴「だ、だって……つまづいたら、コケますよね?」

藍子「転びはしないかな。こう、よろけるというか、その場で踏み止まる感じで」

歌鈴「す、すごい……藍子ちゃん、とってもバランス感覚がいいんでつね! ……あぅ」

藍子「そ、そうかな……?」

歌鈴「きっとそうですっ! さすが、藍子ちゃん先生……!」キラキラ

藍子「もう、だからそれはやめましょうってば~!」

藍子「……こほん。とにかく、今日はもう転ばないように気を付けましょう。せっかく二人ともオフでこうやってお出掛けしてるんですから、怪我なんてしてたら勿体無いです」

歌鈴「今日は、って……まだ、お昼ですよ!? ここから夜まで転ばないなんて、トレーナーさんの特訓並みに厳しいです~!」

藍子「またまた、そんな大袈裟な……」

歌鈴「だって、段差はどうするんですかっ!?」

藍子「……はい?」

歌鈴「段差です! 外でも、建物の中でも、油断するとすぐにあいつらは襲ってくるんですっ!」

藍子「お、襲いはしないと思いますけど……どうするもなにも、普通に歩いて越えれば……」

歌鈴「じゃあ、階段は!?」

藍子「階段は、上りますね。普通に」

歌鈴「バナナの皮はっ!?」

藍子「……それはそもそも、あまり頻繁には見掛けないと思います」

歌鈴「あ……ああぁ……」ヨロッ

藍子「歌鈴ちゃんっ!?」

歌鈴「そんな……バナナを見掛けもしないだなんて……かるちゃーしょっくです……」ズーン

藍子「えぇと、何と言ったらいいのか……とにかく、落ち込まないでください。ねっ?」

歌鈴「うぅぅ……ありがとう、藍子ちゃん……」

藍子「そうだ。もう少し歩いた先に、おすすめのカフェがあるんです。気分転換を兼ねて、そこで一息つきましょう」

歌鈴「藍子ちゃんのおすすめ、ですか……。きっと藍子ちゃんのように、ゆったり落ち着いたお店なんだろうなぁ……♪」ポワポワ

藍子「うふふ、行ってみればわかりますよっ。ほら、行きましょう!」

藍子「……そうだっ。歌鈴ちゃん、手を」

歌鈴「は、はい」

藍子「こうやって手を繋いでいれば、きっと転びませんよねっ」ギュ

歌鈴「はわわっ!? そんな、私のために……ありがとうございますっ! ……噛まずに言えたっ」

藍子「その調子ですっ♪」






----カフェ----

歌鈴「本っっ当にっ、すみませんでしたぁ!」ガン

藍子「あ、あの! お願いですから、顔を上げてください~っ」

藍子「他のお客さんも、こっちを見ていますし……」ソワソワ

歌鈴「折角藍子ちゃんが手を繋いでくれたのに、そんな藍子ちゃんを巻き込んで転んでしまうなんて……っ! もう! 歌鈴のバカバカ!」ガンガン

藍子「あわわ……そんなにテーブルに頭をぶつけていたら、たんこぶができちゃいますよ……?」

歌鈴「こんなの、藍子ちゃんの痛みに比べたら……」ツップシ

藍子「大丈夫ですよ。怪我はしてませんから。ちょっとスカートが汚れちゃっただけで……」

歌鈴「あぅぅ……本当にごめんなさいっ! あ、洗って返しますからっ!」ガバッ

藍子「えぇっ!? は、ハンカチじゃないんですから……それに、さすがにここで脱ぐわけにもいかないですし」

歌鈴「じゃあ、私はどうやってお詫びすればいいですか!? 私が脱げばいいですかっ!?」

藍子「だっ、駄目です~! とにかく、一旦落ち着きましょう?」

歌鈴「だって、このままじゃ藍子ちゃんにめいわきゃっ、け、みゃっ、迷惑をっ」

藍子「その、本当に落ち着いて……あっ。歌鈴ちゃん、深呼吸です。深呼吸しましょう」

藍子「はい、吸ってー」スゥー

歌鈴「す、吸ってー……」スゥー

藍子「吐いてー」フゥー

歌鈴「吐いてー……」フゥー

藍子「落ち着きましたか?」

歌鈴「はい、少しは……」

歌鈴「……」

藍子「歌鈴ちゃん?」

歌鈴「おでこいたい……」

藍子「だから言ったのに……」

歌鈴「……やっぱり私、ドジ神様に憑かれてるんでしょうか……」ズーン

藍子「そんな神様、いるんですか?」

歌鈴「いるんですよそれが! きっとおはようからおやすみまで、私のことをじっと見守ってるに違いありゃりゃっ、ませんっ!」

歌鈴「……ほらぁ!」ナミダメ

藍子「あはは……なるほど~」

歌鈴「もうっ! これじゃあ神様じゃなくて、噛み様ですよぅ!」

藍子「でもきっと、そのドジ神様は、歌鈴ちゃんのことが大好きなんですねっ♪」クスッ

歌鈴「そんなぁ……はうぅ、そんな神様に好かれても、あんまり嬉しくないです……」

藍子「うーん……こうは考えられませんか?」

藍子「転んでも大きな怪我をしなかったり、滑らかに喋れなくてもちゃんと気持ちが伝わるのは、そのドジ神様の御加護があるからだって」

歌鈴「ほえぇ……そ、そんな風に前向きに考えたことは、ありませんでした……! 藍子ちゃん、やっぱりすごいですっ」

藍子「えへへ。ポジティブパッション、ですから♪」エッヘン

歌鈴「私も、藍子ちゃんみたいになれたらなぁ……」

藍子「でも、歌鈴ちゃんだって、いつもすごく前向きじゃないですか」

歌鈴「そ、そうですか? 私の場合、いつも前向きというか、前のめりに転んでるだけというか……」

藍子「確かに歌鈴ちゃんはその、よく転んだり、失敗することもありますけど、それでも絶対にめげないし、諦めないじゃないですか」

藍子「七転び八起き……口で言うのは簡単だけど、歌鈴ちゃんみたいにちゃんと体現できるのは、前向きな証拠だと思いますよ?」

歌鈴「そ、そう言ってもらえるのは嬉しいですけど……」エヘヘ

歌鈴「でも、失敗を少なくできるなら、それに越したことは無いと思いますし……」

歌鈴「やっぱり、藍子ちゃんに憧れますっ。いつも落ち着いていて、優しくて、そのうえしっかりしてて……」

藍子「そんなっ。歌鈴ちゃんこそ、褒めすぎですよぅ」

藍子「私は、ただのんびりしているだけですから。てきぱき動くのは、私も苦手ですし……」

歌鈴「でもでも、きりっとした藍子ちゃんも、素敵でしたよ!」

藍子「きりっと、ですか?」

歌鈴「はいっ! あの曲……しぇいじょんほんにょう、ばりゅくりあ! ……あう、全然言えてない……」

藍子「……『生存本能ヴァルキュリア』?」

歌鈴「そう! それです! 白い軍くぷ……じゃなくて、軍服! 似合ってましたよ! カッコよかったです!」

藍子「あはは……あれは、美波さんやありすちゃん達に感化されてというか……引っ張って貰えたからですよ」

藍子「それを言うなら、『桜の頃』の時の歌鈴ちゃんだって。MVを見ましたけど、はっとするくらい優雅で、綺麗でしたよ」

歌鈴「……それがですね。あの時私達、袴を履いていたじゃないですか」

藍子「はい」

歌鈴「袴って、こう……裾が長いじゃないですか」

藍子「……まさか」

歌鈴「実は撮影の裏で、結構な回数、裾を踏んづけてコケてるんです……」

藍子「あぁ、やっぱり……あれって、動き辛いんですか?」

歌鈴「袴そのものは、巫女装束で慣れてるはずなんですけど……歌に集中しようとすると、足元が疎かになってしまって……」

歌鈴「珠美ちゃん達にも、迷惑をかけちゃいましたし……はぁ、私ってどうしてこんななんだろう……」ズーン

藍子「……よしっ。わかりましたっ!」

歌鈴「ふぇ?」

藍子「これより第一回、歌鈴ちゃん会議をはじめますっ」フンス

歌鈴「か、歌鈴ちゃん会議、ですかっ!? それは一体、どのような……?」

藍子「それはもちろん、歌鈴ちゃんについての会議です」

歌鈴「そ、それじゃわからないですって~!」

藍子「うふふ。実は以前、未央ちゃんと茜ちゃんが、私の……藍子ちゃん会議を開いてくれたことがあったんです。私のソロステージを成功させるためにって」

歌鈴「ほぇぇ……! なるほど、そうだったんですか……三人とも、素敵な仲間って感じですねっ」

藍子「だからそれに倣って、今日は歌鈴ちゃんがドジを克服できるように、二人で一緒に考えましょう?」

歌鈴「い、いいんでつかっ!? 私なんかのために、そんな……」

藍子「歌鈴ちゃんだから、ですよ。私達二人だって、インディゴ・ベルっていう仲間じゃないですか」ニコッ

歌鈴「うぅ~……! あ、ありがとうございますっ! 藍子ちゃん師匠!」

藍子「えぇっ!? な、なんだか急に位が上がってませんか?」

歌鈴「あっ。それじゃあ、もしかして未央ちゃん達ともこのカフェで……?」キョロキョロ

藍子「いえ。あの時は、ファミレスに集まって、でしたね」

藍子「ポジパの三人で食事にいくと、茜ちゃんがいつも山盛りのご飯を食べてて、毎回びっくりするんですよ」クスッ

歌鈴「あー……なるほど、想像できちゃいますね」

藍子「そのうえで、おかわりしたりもしますからね。たまに未央ちゃんが、『大食い対決だー』って挑戦するんですけど、勝ったところはまだ見たことが無いです」

歌鈴「ほぇぇ~……! 茜ちゃんのあのパワーの源は、たくさん食べることなんですね……!」

歌鈴「藍子ちゃんは、しないんですか? 大食い対決」

藍子「私には、ちょっと難しいかな……? どちらかっていうと、小食なほうだし……」

藍子「あ。でも、デザートは別腹かも。この間は、三人でお揃いのバナナチョコサンデーを食べたんですっ。美味しかったなぁ……♪」

歌鈴「……バナナって、食べるのは好きなんですけど、なんだか見るとちょっぴり緊張しちゃうんですよね……」

藍子「緊張? どうして?」

歌鈴「どうしても、今までにバナナの皮を踏んで転んだ経験が脳裏に蘇って……」

歌鈴「……って、あれ? そもそも、そういうのを克服するっていう話だったのでは?」

藍子「あっ、本当だ。ごめんなさい、話が逸れちゃいましたね」

歌鈴「いえいえっ! 気にしないでくだしゃい! ……あう」

藍子「うーん……転ばないために、どうするか……手を繋ぐだけじゃ、ダメでしたし……」

歌鈴「うぅ……面目ないですぅ……」

藍子「一人でダメなら、二人で……? もう一人、誰かにお願いして、両手を握っていてもらうのは、どうでしょう?」

歌鈴「そ、そこまでするのは、さすがに……小さな子供みたいで、恥ずかしいですよぅ」

藍子「捕まって連れていかれる、宇宙人みたいにも見えますね」

歌鈴「うっ、宇宙人っ?!」

藍子「前にユッコちゃんに見せてもらった雑誌に、そんな感じの写真が載っていた気がします」

歌鈴「はわわわ……宇宙人って、本当にいるんですかね……? UFOとか……」

藍子「さぁ……私は、見たことありませんけど……。でも、どこかずっと遠くの星には、もしかしたらいるのかも?」

歌鈴「も、もし突然UFOが街に飛んできて、襲ってきたらどうしましょう!? お祓い、効きますかね……?」

藍子「敵意を持っていたら怖いけど、そうじゃないなら、お友達になってみたいですね」

歌鈴「お友達ですか……確かに、藍子ちゃんの優しい笑顔を見れば、宇宙人にも好きになってもらえるかも!」

藍子「もし仲良くなれたら、UFOに乗せてもらえるかな?」

歌鈴「そうしたら、空から写真が撮れちゃいますねっ」

藍子「わぁ……♪ それ、素敵かもっ」 

歌鈴「でも、プロデューサーさんやみんなは、びっくりしちゃいそう」

藍子「UFOの中って、どうなってるんでしょう? 宇宙船みたいに、無重力だったりして」

歌鈴「それなら、転んでも平気そうですねっ。助かりますっ」

歌鈴「……って、あれ? そもそも、そういうのを克服するっていう話だったのでは?」

藍子「あっ、本当だ。ごめんなさい、話が逸れちゃいましたね」

歌鈴「いえいえっ! 気にしにゃいでくだしゃい! ……あう」

藍子「えぇと……転ばないように……転ばないように……」ブツブツ

歌鈴「藍子ちゃんは、お散歩が趣味なんですよね? 何かこう、歩く時に気を付けていることって、ありますか?」

藍子「そうですね……。お散歩の時は、周りの風景やお店、行き交う人達を観察していることが多いから、特別に意識することは無いかな」

歌鈴「そうですか……」シュン

藍子「……あ。でも……そうだ! ひとつ、思い付いたんですけど……」

歌鈴「はっ、はい! なんでしょう!?」

藍子「靴選びを見直してみるのはどうでしょうか?」

歌鈴「くちゅを? ……あぁっ、たった二文字の単語さえも……」

藍子「私、お散歩用の歩きやすくて可愛い靴を探して、結構頻繁に靴屋さんに行くんです」

藍子「それで知ったんですけど、同じように見える靴にも意外と細かい差があって、歩くのに適した形とか、硬さとかがあるみたいなんですよ」

歌鈴「そうなんですかっ!? 全然知りませんでした……」

藍子「歌鈴ちゃんは、普段どんな靴を履いてますか?」

歌鈴「私ですか? 学校は指定のローファーで、あとは今履いてるみたいな、スエードのショートブーツ、とか……」

藍子「あ。それ、可愛いですよね。実は、今日会った時から思ってました」

歌鈴「えへへ……私じゃなくて、お母さんに選んでもらった靴なんですけどね」

歌鈴「あぁ、あと草履もっ」

藍子「草履、ですか? ……あぁ、巫女さんの時の」

歌鈴「はいっ。たまにお仕事で必要になったりするので、草履も含めた巫女服の一式は、寮に置いてあるんですっ」

藍子「なるほどー。じゃあ、あれも置いてあるんですか? あの、こんな感じの、紙のひらひらが付いた……」ヒラヒラ

藍子「……正式名称が、分かりませんけど……」

歌鈴「あの、ハタキみたいなやつのことですか?」

藍子「そうです、それです」

歌鈴「あれはですね、えぇと……なんだっけ……?」ウーン

藍子「……実は、ハタキだったり?」

歌鈴「し、しませんよぉ!」

歌鈴「……あ、思い出しました! 『大幣』です、『おおぬさ』!」

歌鈴「ちゃんと持ってますよ。部屋の、ペン立ての中に置いてあります!」

藍子「そ、そんなところにっ? 文房具扱いしちゃってますけど、大丈夫なんですか?」

歌鈴「いやぁ~、なんだか、そこに置くのが一番しっくりきたので……」

歌鈴「それに、簡単な作りの、小さいものですから。実家にあった大幣は、もっと大きくて、ぶわぁーっ! って感じのでした」

藍子「ぶわぁー、ですか?」

歌鈴「ぶわぁーっ、です! ……そうだ。茜ちゃんの髪型! あんな感じに近いかもっ」

藍子「あはは。それは確かに、ぶわぁー、ですね♪」

歌鈴「……どうしよう。これから実家に帰ってあれを見るたびに、茜ちゃんのことを思い出しそう……」

藍子「でもそれなら、手に持つとなんだか元気が湧いてきそうですよね」

歌鈴「お祓いすると、悪いものが一瞬で蒸発しちゃったりして」

藍子「あの、呪文みたいな……祝詞、でしたっけ? あれの代わりに、『ボンバー!』って言わなきゃいけないかもですね」

歌鈴「はわわわ……私がそんなことしたら、勢い余って転んじゃいそう……」

歌鈴「……って、あれ? そもそも、そういうのを克服するっていう話だったのでは?」

藍子「あっ、本当だ。ごめんなさい、話が逸れちゃいましたね」

歌鈴「いえいえっ! 気にしにゃいでくじゃしゃい! ……あう」

藍子「…………気のせいでしょうか? さっきから同じようなやりとりばかりしているような……」

歌鈴「…………言われてみると、そんな気がしますね……」

藍子「いつの間にか、結構時間も経っちゃいましたし……」

歌鈴「ほぇ? あっ、わわっ! ほんとだ!」

歌鈴「藍子ちゃんとお話してると楽しくて、時間が経つのがあっという間ですっ」

藍子「えへへ……私、お喋りもゆったりで。撮影の時なんかは、よく巻きが入っちゃうんですけど……」

歌鈴「でも、それも藍子ちゃんの魅力ですよ! さすが、藍子ちゃん師匠!」

藍子「もうっ。師匠じゃなくて先生ですって」

藍子「……あ、いえ。先生でもないんですけど」

歌鈴「じゃあ…………藍子ちゃん大明神?」

藍子「どうしてもっと偉そうなのになってるんですかぁ!」

歌鈴「でもでも、大明神と道明寺のユニットって、なんとなく語呂がいいですよねっ」

藍子「そういう問題じゃないと思うんですけど……」

歌鈴「……はっ。私も語呂だけじゃなくて、藍子ちゃんの隣に立っても恥ずかしくないアイドルにならなきゃ……!」

歌鈴「いつもこうやって元気付けてもらってるぶん、しっかりお返ししにゃいと……はぅっ」

藍子「……頑張り屋さんな歌鈴ちゃんにいつも元気を分けてもらってるのは、私のほうなんだけどなぁ」クスッ

歌鈴「は、はひっ! な、何か言いましたっ!?」

藍子「ふふっ。何でもないですよー♪」

歌鈴「あれ? そうですか……」

歌鈴「あ、とにかくっ! 今日の歌鈴ちゃん会議を糧に、明日からのレッスン、頑張りますのでっ!」

藍子「じゃあ、私も歌鈴ちゃんに負けないように、頑張ろうかなっ」



歌鈴「……それで、会議の結論って、いったい何でしたっけ?」

藍子「えっ? えぇと…………」

藍子「……『バナナチョコサンデーは美味しい』?」

歌鈴「『宇宙人は友達』?」

藍子「『茜ちゃんはお祓いが得意』?」

歌鈴「……」

藍子「……」

歌鈴「わっ、私、何を頑張ればいいんでしゅかねっ!?」

藍子「うーん……とりあえずレッスン、でいいのかな……?」



おわり


以上、お付き合いありがとうございました。

自分も割とドジをやらかすほうなので、歌鈴には勝手にシンパシーを感じております。
……インディゴ・ベルのユニット曲、出してくれてもいいのよ?



普段はCIがくっちゃべる話書いてます。というかくっちゃべる話しか書いてません。

前回
キャンディアイランドの意外と毒にも薬にもならないおしゃべり

よろしければどうぞ。

おつ

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