道明寺歌鈴「お、お弁当、です……」 (68)
アイドルマスターシンデレラガールズ
道明寺歌鈴のSSです。
かなり出遅れた嫁の弁当シリーズ。
どこかでだれかが歌鈴で書けと言ってたのが
風のうわさで聞こえたので。
すいません、地の文の方が書きやすいので…
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1391522366
それはいつもと変わらない月曜日、
私はいつも通りスケジュールを確認しに事務所に伺います。
歌鈴「おはようございます、Pさん」
P 「おう、おはようさん」
時刻はもうすぐお昼。ですが、事務所でのあいさつは業界的に夜でも
『おはようございます』だったりします。
Pさんは私をスケジュールボードの前の会議テーブルへ誘います。
P 「すまんな、この後すぐに営業に出るから、昼ごはん食べながらでもいいか?」
歌鈴「はい、かまいませんよ。相変わらず忙しいですね」
P 「ま、売れっ子アイドルを抱えるプロデューサなんてこんなもんだろ」
Pさんはそう言いながら机の上に並べたカ○リーメイトを開けると
かじってはコーヒーで流し込むように食べつつ、この先数日分の
スケジュール確認を行います。
P 「以上、かな。とりあえずこのスタジオが取れなかったら
リスケするけど、それ以外は特に変更要素はないだろう、と思う。
先方が無茶を言わなければだけどな」
歌鈴「わかりました。………」
P 「ん?どうかしたか?」
歌鈴「い、いえ、あの、食事って、それだけなんですか?」
P「それだけ、って、これだけ?ってことか?」
Pさんはカ○リーメイトの最後のひとかけをつまみあげると、
口の中にほうばります。
お仕事に関してはPさんの手腕を信頼して間違いはありません。
ですから、スケジュールに関してもよっぽどの事が無い限り
急な変更や中止は無いので、その部分では私も安心して聞くだけで大丈夫です。
ですが……
歌鈴「そ、その……足りるんですか?」
P 「栄養価的には十分だろう?」
歌鈴「でも、お腹すきませんか?」
P 「まぁ、すくんだけどな。でもそれぐらいがちょうどいいんだ」
歌鈴「すくぐらいが、ですか?」
P 「あぁ、多分今夜も明日も営業や接待やで外食する機会ばっかりだからな。
普段が食い過ぎになってしまうから、せめて週初めのお昼ぐらいは
質素にしておかないとな」
歌鈴「質素、というのとは何か違うような気がしますけれど……」
P 「そりゃ仕方ないさ。売っている弁当なんかじゃ結局外食と大差ないし、
かといって弁当作る時間も余裕もない。結果、こいつで栄養補給しか
選択肢がないのさ」
Pさんはそう言ってカ○リーメイトの空箱をゴミ箱へ捨てます。
その横顔は、相変わらず何かを達観したような、それでいて、
ちょっとだけ寂しそうな、疲れをにじませたような顔色です。
いつもお世話になっているPさんに、何かしてあげられないか、
そう考えていた私の脳裏に、あるアイデアが浮かびました。
歌鈴「……あ、あの、ですね。その、もし、選択肢が増えるとしたら、
Pさん、その選択肢を選びますか?」
P 「選択肢を増やす、ねぇ……」
Pさんは腕を組んでこっちを見ます。
P 「……どっちかといえば普段自発的な事を言わないお前にしては
えらく思い切った発言だな」
歌鈴「はわわわっ、す、すいません、出過ぎたまねでしたでしょうか?……」
P 「別にそこまで言わんさ。ただ、歌鈴がそんなこと言いだすとは、
成長したなぁ、と思ってな」
Pさんは感慨深げにうなずくと、両手をひざにぴしゃっと置いて
P 「せっかく歌鈴がやる気をだしているんだ、いいだろう。
歌鈴の言う選択肢とやら、選ばせてもらうとするか。
ただし!本業に影響が出るようならプロデューサー権限で止めるぞ?
それでいいな?」
歌鈴「はいっ!ありがとうございましゅっ!」(噛んだ……)
P 「ははっ、今から気合入れ過ぎると、後が持たんぞ。まぁ、気楽にやってくれ」
そう言って私の肩を軽く叩きながら、Pさんはデスクに戻り、外出の準備を始めました。
歌鈴(予定は……すこしは余裕がありますね…)
何しろ誰かにお弁当を作ってあげることなどこれまでした事がありません。
相談相手になってくれそうな何人かを思い浮かべると、
とりあえずお弁当箱ってどこで売っているのかを聞く事のリストの一番目に
あげておきました。
すいません、続きは明日かあさってに
画像支援ありがとうございます。
再開します
つぎの月曜日、私はPさん用と自分用のお弁当をもって事務所に伺います。
歌鈴「おはようございます、Pさん」
P 「おう、おはようさん」
歌鈴「今日は、ご飯を食べる時間はありますか?」
P 「おう、なんとか時間を作っておいたよ。歌鈴の言う
選択肢をしっかり味わいたいからな」
歌鈴「お口に合えば良いのですけれど」
そう言って私はお弁当を渡します。
P 「ありがとな。まずは仕事を済ますか。明日の予定は、っと……」
いつも通りここ数日の予定を再確認します。近々ライブイベントがあるので、
最近はもっぱらレッスンが主体となっています。
特に問題になりそうな要素も無いので、確認はすぐに終わりました。
P 「さて、と。ちひろさん、お昼頂きますね。応接借りますよ」
ちひろ「どうぞ~。今日は来客もありませんから、ごゆっくり」
ちひろさんは相変わらずモニターとにらめっこしながら返事をします。
私たちはそれぞれお弁当もって、応接室へと移動しました。
P 「それでは、いただきます。
……ほう、焼き魚と煮物、ホウレン草のおひたし、か。
すごく純和風だな。やっぱり和風の方が得意か?」
歌鈴「そうですね、どちらかといえば、実家でも和風が多かったと思います。
あ、でも洋風も苦手というほどじゃありませんよ?」
P 「ふむ。ハンバーグくらいなら造作もないと?」
歌鈴「ええ、作れますよ。…………多分」
P 「まだ作ったことはない、というわけだな」
歌鈴「はうぅ……。Pさんがいじわるです」
P 「まぁ料理なんてのはなんとかなるもんだ。さて、それでは煮物からいきますかね」
Pさんは大根の煮物を口に運びます。
P 「……………」
歌鈴「……あ、あの…いかが、でしょうか……?」
P 「……うん、おいしいよ」
そう言いながら、今度は焼き魚を箸で切って口に運びます。
その表情を見て、おそらく予想した通りの結果なのだと確信しました。
歌鈴「……やっぱり、味、薄いですよね?」
P 「ん~……やっぱりわかるか。まぁ、歌鈴にはうそや
お世辞は通じないからなぁ。
まぁ、あえてそうした理由もなんとなくわかるけどな」
Pさんはちょっと困ったような顔で私を見ます。
歌鈴「はい。……Pさん、言ってました。営業だ接待だで外食が多い、って。
外食ってどうしても味が濃い目に作られているので、塩分や脂質の
取り過ぎになってしまう、って聞いたことがあるんです。
ですから、塩分を控えめにしようと頑張ったんですが……」
P 「まぁ、そうだよな。そこらへんの気配りは歌鈴らしいし、
気持ちはとてもうれしいよ。ま、これはこれでありかも……」
歌鈴「……いえ、だめです。これじゃ……これじゃ全然だめです。
Pさん、ごめんなさい。こんなんじゃ、こんなじゃだめです。」
Pさんのお弁当を作ろうと決めて、私はいろんな人に聞いたり、
調べたりしました。特に塩分や脂質を抑える工夫に注力したのは、
やっぱり健康でいてほしいからでした。
事実、私が同じ味付けで食べているお弁当もかなり薄味です。
Pさんの身体を思えばこその味付けでしたが、こうして、一緒に食べてみて、
本当に大切な事が何なのか、やっとわかりました。
歌鈴「食事は、健康も必要ですけど、楽しくなくちゃ、だめなんです。
こんなんじゃ、カ○リーメイトと一緒です。
私は、Pさんに喜んでほしくて……なのに、これじゃ……」
P 「楽しく、か。確かにそうだな。でもな、歌鈴、全くもって間違えてる
わけじゃないんだぞ?俺の事を思って作ってくれたことは、少なくとも
間違いじゃないからな?」
歌鈴「それは、そうなんですけど…」
やっぱり、私はPさんに笑顔でいてほしい、嬉しそうに、楽しそうに
しているPさんでいてほしい。その為に健康でいてほしいのですが、
その為に笑顔を犠牲にするのは、何か違うような気がしてなりません。
P 「歌鈴、君は何者なんだい?」
考えに耽っていた私に、Pさんはいきなり問いかけます。
歌鈴「ひゃい?な、何者といいますのは?」
P 「道明寺歌鈴は、アイドルじゃないのか?」
歌鈴「は、はい!私はアイドルです!……え、えっと?」
P 「歌鈴は、アイドルになるために何一つ失敗せず進んでこれたか?」
歌鈴「そ、そんなことはありません!私は、ドジでノロマで、すぐ噛むし、
失敗ばっかりでPさんやみなさんに迷惑ばっかりかけて……」
P 「それでもここまで進んできた。そう、失敗を乗り越えてな。
いまさらちょっとした失敗なんかでそこまで深刻に落ち込みなさんな。
ま、歌鈴は真面目だから今回の失敗を変に大げさにとらえているんだろけどな」
歌鈴「大げさ、でしょうか?」
P 「ステージや番組に穴あけるのに比べりゃ、まだまだやり直しの効く失敗じゃないか。
こうやって誰かの事を真剣に考えてお弁当を作ったのは初めてなんだろ?
基本コンセプトは揃っていたが、優先順位を間違えていただけだ。
なら、歌鈴がすることは失敗に思い悩む事じゃない、だろ?」
歌鈴「………そう……そう、ですね。Pさん、来週こそきちんと作ってきます!
いいですか?」
P 「おう、楽しみにしてるよ」
そう言いながらも、Pさんはかなり薄味のお弁当をきちんと平らげていました。
次の月曜日、いつものようにスケジュール確認をして、私たちは再度
応接室にて向かい合って座っています。
P 「さて、お楽しみのお弁当タイムなわけだが」
歌鈴「はいっ!」
P 「いい返事だな。今回は自信あり、といったところか?」
歌鈴「しょ、正直わかりません。ですけど、きっと、前回よりは…」
P 「反省を生かしてみた結果は、さていかなるものかな」
Pさんはそんなことを言いながらどこか楽しげにお弁当箱の蓋を開けます。
P 「ふむ、今回は……これは生姜焼きかな?
それとポテトサラダ、か。ふむ、洋風だな。
それでは、いただきます」
前回があのような結果だったにも関わらず、Pさんはためらうことなく
おかずに箸をつけて口に運びます。
P 「………ふむ」
歌鈴「い、いかがでしょうか?」
P 「市販の生姜焼きに比べると確かに落ち着いた感じの味だな。
しかし味が薄いわけでもない。こりゃ結構手間かかったんじゃないか?」
歌鈴「手間は多少かかりましたけど、それほど大変ではありませんでした。
塩や醤油とか、直接味を足さず、素材が持ってる味を生かすことで
くどくなく、それでいてしっかりとした味になる、のだそうですよ」
P 「なるほどな。生姜焼きなら塩の代わりに生姜の辛味が生きるというわけか」
少なくとも、前回よりは美味しそうに、Pさんはお弁当を食べています。
私も、少し安心して、自分のお弁当を食べ始めました。
歌鈴「それにしても、お弁当の世界は奥が深いですね。私も今食べて見て、作った時に
味見した時と味が変わっちゃってるんです。冷めた時の味がどうなるのか、
そんなことも考えないといけないんですね」
P 「そうだな。それと付け合わせも考えないとな。今回のもちょっと色どりが
寂しいな。食べる食べないは別として、パセリか菜っ葉を添えた方が
彩りもいい感じになるし」
歌鈴「はうう……たしかにおっしゃる通りです。まだまだ課題はたくさんありそうですね」
P 「こうやってひとつずつ課題を明確にして、クリアする。
それは成長や自信につながることだな。というわけで歌鈴、
来週は今言った課題をクリアしてこい」
歌鈴「は、はいっ!」
P 「もちろん今までの課題、塩分脂質の過多を避け、味付けをしっかりとするを
維持しながらだからな?」
歌鈴「ハードルが上がっていきますね」
P 「歌鈴ならできるさ、きっと」
Pさんはお弁当を平らげると、ごちそうさんといって箸を置きました。
とりあえずここまでです。
きれぎれでごめんなさい
すいません、やっと書き溜め完了しました。
おかしい、もっとさらっと終わるはずだったのに。
では、再開します
その後も月曜日にはPさんと二人でお弁当を食べる日が続き、
私も少しずつお弁当に関して自信をつけることができてきました。
歌鈴(もしかしたら、私らしくないかもしれませんけど)
せっかくつけた自信です。少しは試してみたくなるのも仕方ありませんよね?
土曜日の午後、私は、Pさんの携帯に電話します。
P 『おう、歌鈴か。どうした?』
歌鈴「あ、あのっ、来週のお弁当なんですけど!」
P 『あぁ、弁当な。それなんだg』
歌鈴「なっ、何かリクエストありまつかっ!?」(噛んだ……)
P 『へっ?』
歌鈴「い、いえ、あの、せっかくですから、何かPさんが食べたいおかずに
挑戦してみようかと思いまして……」
P 『………』
歌鈴「あの、Pさん?」
P 『……あぁ、いや。うん。リクエスト、ね……』
Pさんにしてはめずらしく歯切れがよくありません。
歌鈴「もしかして、お仕事のお邪魔しちゃいましたか?」
P 『いや、そういうわけじゃないんだが……ん~と、リクエストだな。
そうだな、メインの惣菜は任せるが……この前の卵焼きな。
あれがまた食べたいところだな。』
歌鈴「卵焼きですね。わかりましたっ!」
P 『なんだかえらくうれしそうだな』
歌鈴「そ、そうでしゅか?」
P 『なんか失礼なこと考えてるだろ?』
歌鈴「そんなことないでしゅよ?」
P 『さっきから噛みまくりなんだが?歌鈴は動揺するとすぐ噛むからな。
どうせ「卵焼き食べたいなんて子供っぽいなー」とか考えていたんだろ?』
歌鈴「はうう……」
P 『まぁいいや。卵焼き、楽しみにしてるぞ』
歌鈴「はいっ!お任せくださいっ!先週は私のお仕事で、今週はPさんの
客先打合せの都合で二週お弁当無しでしたからね。久しぶりに腕を鳴らしますよっ!」
P 『……おう、がんばってな。んじゃな』
歌鈴「はい、それでは失礼しますね」
私は電話を終わらせると、卵焼きと対になるおかずをどうしようかと悩みながら、
早く月曜日がきてほしいな、早くPさんの笑顔が見たいな、そんなことを思っているのでした。
あけて月曜日、Pさんは本当に美味しそうに私の作った卵焼きを頬張ります。
P 「うん、ほんとこの卵焼きは絶品だな」
歌鈴「おほめにあずかり光栄ですっ!」
P 「しゃけもあえて大塩の、はじの味の濃い所だけにするとはね」
歌鈴「私の卵焼きは甘辛ですから、はっきりと辛いのが合うと思いまして。
量はかなり少なめですけど、大塩のシャケは塩分が多いですから」
P 「ほんと、これがご飯が進んじゃうんだよなぁ」
歌鈴「トータルでボリュームを抑えないといけないので、
少々物足りなさが出てしまいますよね」
P 「まぁ、でもそれは仕方ないさ。それに、元々それほど食べる方じゃないしな。
まぁそれをも回避するなら、何か堅いものを組み込むかだな」
歌鈴「堅いものですか?」
P 「堅いものは咀嚼をしないといかんだろ?咀嚼が多くなると満腹中枢が
刺激を受けて満腹感が増すんだよ」
歌鈴「なるほど。……なんだか医学的な事まで必要になってきましたね」
P 「ははっ。本当に弁当ひとつで勉強になる事がたくさんあるな」
歌鈴「はいっ!まだまだ精進しないといけませんねっ!」
私がそう答えた時、一瞬だけPさんが複雑な顔をしました。
歌鈴「……Pさん?」
P 「ん?あ、あぁ、そうだな。……そうだな。まだまだ精進してもらうとするか」
歌鈴「ええ、お任せくださいっ」
これからもPさんが私のお弁当を楽しげに食べて下さる。
それがとてもうれしくて、私は少し舞い上がっていたようです。
ですから、この時、Pさんがなぜ複雑な顔をしたのか、私はあまり
気にしていませんでした。
その後も、時々お互いの都合で無い日もありましたが、
それでも可能な限り月曜日は一緒にお弁当を食べる日々が続き、
そうして4カ月ほどすぎたある月曜日のことです。
歌鈴「おはようございます。あれ?Pさん居ないんですか?」
ちひろ「あら、歌鈴ちゃんおはよう。Pさんは今凛ちゃんたちとミーティング中ですよ。
もうすぐ終わると思いますけど」
歌鈴「そうですか。じゃぁ、ちょっと待ってますね」
私はPさんのお弁当を机の上に置きます。
ちひろ「ふふっ、まだ続いているんですね、歌鈴ちゃんの愛妻弁当」
歌鈴「あ、あいしゃい?そ、そそそんなんじゃありませんよぅ!」
ちひろさんにからかわれて、私は顔が赤くなっていくのがわかります。
べ、別に愛妻とか、私は、そんなつもりはまったくありません。
でも……Pさんが笑顔で私の作ったお弁当を食べて下さるのを見てるのは
とっても嬉しくて、なんだか幸せで……
ちひろ「でも、ほんとよかったわ。週一回とはいえ、
Pさんがちゃんと食事をしてくれるようになって」
歌鈴「……えっ?……」
ぼんやりと考えていたわたしの隣で、ちひろさんがなんだか妙なことをおっしゃいました。
歌鈴「ちゃんと、って?え、ええと、Pさん、営業で外食が多いんじゃないんですか?」
ちひろ「そりゃまぁそれなりに付き合いはありますけど、そんな毎日昼に晩にと
続くわけありませんよ。それに資料作成だ書類作成だで夜は事務所に
つめてる事が多いですし。そんな時もあの人は晩御飯をカ○リーメイトで
済ましてしまうんですよね。そんなんじゃ身体壊しますから、お弁当買って
きますよって言っても『弁当食べる時間がもったいない』とか言い出すし。
どうも食べる事に無頓着というか気が無いというか……」
歌鈴「そう、なんですか……」
ちひろ「見るに見かねて私がお弁当作ってきましょうかって言っても
『ちひろさんに作ってもらったらかえって高く付きそうだ』とか
ほんと失礼なことも言ってくれますし。
まぁ、私の他にも何人かアイドルがお弁当作りますって立候補したんだけど…
やれ『そんな時間があるならレッスンしろ』だとか
『君のその手を洗いもので荒れさせる真似はできないよ』とか言葉巧みに
かわして諦めさせるし……ってああああああっ!!」
歌鈴「ひゃぁああっ!な、なんです!?」
ちひろさんは私の顔をみて突然大声をあげます。
ちひろ「この話歌鈴ちゃんにしちゃダメってPさんに堅く口止めされているんでしたぁ!
ごめんなさいっ!今の話聞かなかったことにしてくださいっ!」
歌鈴「え、えっと、あの、その」
ちひろ「ってわけにもいきませんよね……うぅ、せめてPさんには私がしゃべったって
言わないでくれますか?あの人怒るとほんと怖いんですよ……」
ちひろさんはどこから取りだしたのかビンと缶のドリンクを私に押しつけます。
ちひろ「これ、口止め料です。お願いですから、Pさんには言わないでくださいね、ねっ?」
ちひろさんは私に懇願すると、仕事に戻らないと、と言いながらそそくさと去っていきます。
歌鈴(……そうですよね。私がしたように、他の方だって、そう思いますよね……)
ちひろさんに言われるまで、私は考えもしてませんでした。
Pさんの食事事情なんて、他のアイドルのみなさんだってわかってるはずです。
私なんかより料理が得意なアイドルの方だって居ます。
なのに、Pさんは、他の方のお弁当は断っていて。
でしたら、なぜ私はお弁当を作る事を許されたのでしょうか?
歌鈴(その理由はおそらく……)
ある理由が思い浮かびます。Pさんなら、私をアイドルとして
プロデュースするプロデューサーとしてのPさんなら、
きっと、それが理由。
そのこと自体はそれほど嫌ではありません。道明寺歌鈴という
アイドルをプロデュースする上で必要だし重要な事でしょうから。
ですが……
歌鈴(あの笑顔も……そのための演技なのでしょうか………)
そう思うと、なんだか少し寂しくて、悲しくて。
歌鈴「……いけませんね。今日はこの後お仕事です。
気持ちを切り替えませんと」
Pさんの机の上に置いたお弁当を見つめていると
気持ちがふさぎこんできてしまいそうでしたので、
気分転換を兼ねて休憩室に向かい、自販機で
お茶でも買ってくる事にしました。
休憩室へ向かう途中、凛ちゃん達がいるミーティングルームの
前を通ります。扉が少しあいていて、中の会話が漏れてきていました。
そのまま通り過ぎようとしましたが……
卯月「……そういえばプロデューサーさん、歌鈴さんのお弁当プロジェクト、
まだ続いているんですか?」
不意に自分の名前が出てきました。私は驚きながらも、
見つからないように扉の陰で立ち止まります。
P 「ん?あぁ、まあな」
凛 「ふーん。まだ続けてるんだ?」
P 「なんだよ?凛」
凛 「いや、結構長いこと続いてる、って思ってさ」
末央「そうだよねー。さてはPプロデューサー、
歌鈴ちゃんのお弁当に胃袋掴まれちゃってません?」
P 「それはない。あれはあくまでも歌鈴に自信をつけさせるためのレッスンの一環。
その位置づけに変更はないよ」
卯月「……ほんとにそうですか?」
末央「あやしいよねー。Pプロデューサー、月曜日はなんか心なしか元気だし」
P 「そっか、末央は週初めから疲れた顔でプロデュース受けたいのか。
よーくわかった。それじゃお前の前では疲れた顔でため息ついて
プロデュースしてやろう」
末央「あ~っ!それだけは勘弁!!プロデューサーのため息、半端なく重いし」
特に問い詰めるふうでもなく、ちょっとした雑談のような感じで、
みなさん笑いながら話しています。
ですが、その中身はやっぱり私のお弁当についての話で。
私がさっき想像した通りの理由がそこにありました……。
末央「あ~あ、でもいいなぁ、歌鈴ちゃん。レッスンとはいえプロデューサーに
お弁当作れてさ。私もいっそ自信なくしちゃおうかなぁ。
そしたらプロデューサーにお弁当作ってあげれんだし」
P 「この3人の中でもっとも根拠のない自信に満ちているお前が
どうやったら自信を無くすんだ?」
末央「Pプロデューサ、さっきから何気に私にひどくない?」
P 「いやいや、褒めてるんだぞ?
お前のその自信に満ちた明るさは大切な魅力だからな」
末央「ふふ~ん、そっかそっか、さすがプロデューサー、この末央様の
魅力をよくわかってらっしゃる」
卯月「まぁ、末央ちゃんの明るさは置いといて」
末央「置いちゃうの?」
卯月「私だって、レッスンとかそんなの関係無くて、ただ普通に
Pプロデューサーさんにお弁当作ってあげたいんですよ?」
末央「あ、そうそう、私だってそうだかんね?」
P 「……あぁ、その気持ちだけで十分だからな?」
渋谷凛(15)
http://i.imgur.com/5TL4Wko.jpg
http://i.imgur.com/beyGOj7.jpg
本田未央(15)
http://i.imgur.com/h6RlWPR.jpg
http://i.imgur.com/dQhUJZt.jpg
卯月「気持ちだけじゃなくて、形にしたいんですよ。ねぇ凛ちゃん?」
凛 「えっ?わ、私はプロデューサーがそう決めてる事だから、
別に異論はないけど」
末央「しぶりんはそうやって割り切ってるふうを装ってますが、
実はですねプロデューサー」
凛 「末央?余計な事言ったら怒るよ?」
卯月「凛ちゃん、いつでもお弁当が作れるように準備万端なんですよ」
凛 「あ、こらっ!卯月!それは内緒って言ったじゃない!」
卯月「いいじゃない。ねぇ、Pプロデューサーさん、気持ちを伝えるのって、
言葉ばっかりじゃないと思うんです。
みんな、Pプロデューサーさんの事が好きで、そのことを伝えたいって
思ってるんです」
P 「おいおい、おれはプロデューサーだぞ?俺の事好きになってもだな」
凛 「プロデューサー、言ってたよね、プロデューサーはアイドルのファン第1号だって。
そのファンに気持ちを伝える事は、アイドルとして大切なことじゃないのかな?」
P 「それは……」
卯月「………」
凛 「………」
P 「………」
末央「………ま、まぁさ、Pプロデューサーもきっといろいろ考えての事なんだと
思うからさ。今日の所はこれぐらいにしない?ほら、時間も押してるしさ」
卯月「……そうですね」
凛 「わかったよ」
末央「でもね、Pプロデューサー、今私たちが言ってた事、少しは考えてね?」
P 「……そうだな」
打ち合わせが終わる雰囲気になってきたので、私はそっとその場を離れて
事務所の方へ戻ります。
ミーティングから戻ってきたPさんと、二人で応接室で
お弁当を広げます。
歌鈴(せめてお食事は楽しくしないと)
さっき気付いた事や立ち聞きしたことを心の隅っこに追いやって、
私は出来る限り普段通りPさんに接します。
Pさんはいつも通り、笑顔で私のお弁当を食べています。
その笑顔は、どう見ても演技には思えなくて。
でも、私がPさんにお弁当を作れる理由は……
P 「歌鈴、どうかしたのか?」
歌鈴「ひゃい?い、いえ、別に。あ、あの、
今日の海老チリ、どうですか?」
P 「うん、おいしいよ。でもこれ塩分大丈夫なのか?」
歌鈴「はい、いろいろ駆使しましたから」
P 「そっか。ほとんどプロ級だな」
うお、画像支援ありがとうございました!!!
そう言って、美味しそうに海老チリを頬張ります。
それは本当に楽しそうで。
そんなPさんが本当なのか嘘なのか私の中では何が何だか
わからなくなってきてしまいました。
だから、私は、出来る限りあかるく、さりげなくPさんに問いかけます。
歌鈴「そういえばPさん、他のアイドルの方はお弁当作りたいとか言ってこないんですか?」
P 「ほかの子はみんな忙しいのかな。俺なんかに弁当作ってくる暇なんか
無いんだろ。誰もそんなこと言ってこないんだよ。寂しいかぎりだよな、まったく」
歌鈴「……うそ、ですよね……」
どんな忙しい方だって、作る時間ぐらいならなんとかなるはずです。
なにより、さっき凛さんや卯月さんや末央さんは作りたいって言っていたんです。
なのに、私にうそを言ったということは……
やっぱり、今、私の前にいるPさんは、演技をしているということでしょうか……
私の雰囲気がおかしいのに気付いたのか、
Pさんはほとんど食べ終わった弁当箱を机に置きます。
P 「……そうだな。歌鈴には嘘は通じない、か。
お前がそう聞いてきたということは、ある程度わかっちまった、ってことか」
私は、うなづくのが精いっぱいでした。
P 「そっか。まぁ、いつかは気付かれるだろうと思っていたけどな……
なんで気付いたんだ?」
直接気付いたきっかけはちひろさんなのですが、ちひろさんの
懇願する顔が忘れられず、私はとっさに言い繕います。
歌鈴「えっと、あの……な、なんとなく、です」
P 「歌鈴に嘘は通じないが、歌鈴は嘘が下手だな。
ま、おそらくちひろさんあたりが余計な事言った、ってとこかな」
歌鈴「そ、そんにゃことは……」
P 「……やっぱりちひろさんか。あとで締めておかんといかんな」
歌鈴「あうう……あ、あの、ちひろさん、許してあげてくださいね?
つい口が滑っちゃったって感じでしたし」
私は、ちひろさんから預かった口止め料をPさんに差し出します。
P 「エナとスタ一本ずつか。安い口止め料だな」
そう言いながら、Pさんはドリンクを懐にしまいこみます。
P 「さて、と……」
Pさんはお弁当箱に残っていた、デザートのリンゴを頬張りながら
P 「……ちひろさんからどう聞いてるかわからんが、確かに俺は、
他のアイドルからのお弁当を断っている。
歌鈴だけ許可したのは、お前の考えているとおり、
自信をつけさせるためだ」
歌鈴「……あの……なんで、お弁当を断ってるんですか?」
P 「俺がプロデューサーだからさ。
なぁ歌鈴、プロデュースにおいて重要な事はなんだと思う?」
歌鈴「……何でしょうか?」
P 「それは客観性だと俺は考えている。
つまり、アイドルときちんと距離を取って、冷静に観察して、
アピールポイントがどこか、それを最大限生かすために
どうプロデュースすればいいか、考える材料にしなければいけない。
だから、俺はアイドルと慣れ合いたくはない。
……かっこ悪い言い方するなら、怖いんだ」
歌鈴「怖い、ですか?」
P 「アイドルたちは俺の事を思って弁当を作ってくれるだろう。
そんなことされたら、俺はいつかアイドルたちの好意に溺れてしまって、
プロデュースするために大切な客観性を失ってしまうんじゃないか。
その結果、プロデュースに失敗して、アイドルとしての魅力を
失わせてしまうんじゃないか、ってな」
Pさんは少し自虐的に笑います。
P 「ほんとはな、歌鈴。お弁当を作る事でお前に自信の付け方を
教えるという目的は、ずいぶん前に達成しているんだ」
歌鈴「え、えっ?」
P 「ほら、ずいぶん前、2回連続で流れた事があっただろ?
もうあの段階で目的は達成してたから、2回連続で無しにして、
その流れでお前の弁当を断ろうと思っていたんだ」
歌鈴「あのとき、ですか」
P 「あぁ、なのにお前は電話してきて、お弁当のリクエストを
聞いてきたりしてな。
あのとき、断るつもりだったんだが……お前の声を聞いてると、
無償にあの卵焼きが食べたくて仕方なくなっちまってな」
P 「だから、あの時は、あと一度だけ、って決めていたんだよ。
あと一度だけ、歌鈴のお弁当を食べて、それで終わりにする。
終わらせるつもりだったんだがな……」
P 「あの時の卵焼き、本当に美味しかったよ。
なにより、歌鈴、お前と一緒に食事をするのが楽しくてな。
いけない、駄目だとわかってはいたんだが、結局、
終わりにする踏ん切りがつかなくなってしまったんだよ」
Pさんはそこまで話すと、一度、小さくため息をつきます。
P 「とはいえ、こうして歌鈴も気付いてしまったんなら、
この歌鈴のお弁当プロジェクトも今日までだな。
丁度いい頃合いといったところか。
これ以上だらだらと続けたら、きっと歌鈴に対する客観性を失う。
いや、すでにかなり失ってしまったかもしれん」
そう言うPさんは、やっぱり寂しそうで。
私としては、出来るならこれからもお弁当を作り続けたい。
でも、それは私のわがままになるような気もして……
何より、私だけじゃなくて、アイドルの皆さんが、
Pさんにお弁当を作りたいって考えていることですから……
そう、きっと、みなさん、Pさんの笑顔が見たいはずです。
でしたら……
歌鈴(……そう、ここはがんばるのよ、歌鈴)
歌鈴「あ、あのっ、Pさん」
P 「なんだ?」
歌鈴「じっ、自分で言うのもなんですけど、私、この数カ月で、
アイドルとしてかなり成長したと思いませんか?」
P 「ん~……」
歌鈴「プロデューサーの視点で、ど、どうですか?
もちろん、まだまだな所もあるってわかってます。
で、でもっ!成長した所も結構あるって思いますっ!」
P 「……そうだな。ファンの数も確実に増えているし、
イベントや番組のオファーも増えてきてるな」
歌鈴「で、ですよねっ!それって、つまり、Pさんの
プロデュース能力は、まったく落ちてない、ってことですよね?」
P 「そう、なるのか?いや、しかし……」
歌鈴「そうです。そうなんですよ!それでですね、Pさん、私がこの数カ月、
一番変わったなって思えるのは、ファンのみなさんの笑顔が見たい、って
思う気持ちを強く持てた、いえ、えっと、イメージできた、といいますか、
あの、ですね」
P 「ちょ、ちょっと落ち着け」
歌鈴「あ、す、すいません。あの、えっと、ですね。Pさんは、
私のファン1号で、私のお弁当を食べてるPさんの笑顔は、
とっても幸せそうで、私は、ファンのみなさんに、同じような笑顔に
なってほしいな、って思えるようになって、そんな気持ちを
込める事が出来るようになったといいますか、えええっと……
ごめんなさい、なんだか支離滅裂ですよね」
P 「あぁ、いや、言いたい事はだいたい分かったよ。
……そうだな。実を言えば、俺が弁当を食べてる時に見せる
歌鈴の笑顔がとっても魅力的でな。」
P 「どうにかして現場でもあの笑顔を出せないかと考えていたんだ。
ところが、俺がプロデュースするまでも無く、歌鈴はいつのまにか、
自力で、現場であの笑顔を出せるようになってたんだ。
その理由が、今の歌鈴の説明でやっとわかったよ」
歌鈴「わかってくれましたか……よかった……
そ、それでですね、私が言いたいのは、アイドルのお弁当を
食べる事は、決して駄目なことでもなんでもない、ってことなんです」
P 「いや、それは」
歌鈴「現に、私のプロデュースは失敗してません。
いえ、むしろアイドル活動に大切な事を学ぶ事もできました。
さっきPさんが見つけたように、アイドルの新たな
魅力だって見つかるかもしれません。
ですから………」
Pさんはじっと私を見ます。私も、視線をそらさず、
Pさんを見つめ返します。
P 「……わかったよ。お弁当作りは、続けて構わないよ」
歌鈴「あ、いえ、それよりもですね」
P 「ん?」
歌鈴「Pさんがプロデュースするアイドルの皆さん、全員の
お弁当を食べてみませんか?」
P 「はい?……お、おいおい、それはいくらなんでも」
歌鈴「月曜日だけなんて限定しなくてもいいじゃないですか
毎日みんなでかわりばんこで用意すれば、負担も
そんなにありませんし」
P 「いや、だから昼は営業で」
歌鈴「夜まで続く事はそれほどない、って聞きましたよ?
お昼が駄目なら夜ごはんにしてもいいと思います。
その分お弁当に工夫が必要になりますけど……
でも、きっとカ○リーメイトで済ますより
よっぽど健康的だとおもいますよっ!」
P 「……ちひろさん、ほんと余計な事を……」
Pさんは頭を抱えて俯きます。
P 「歌鈴、お前、さっきミーティングルームの前に居ただろ?」
歌鈴「……えっと、ま、まぁ、たまたまですけど」
P 「なるほどな。あの会話も聞かれてたわけか。
そこからみんなでお弁当を、ってアイデアになるわけだ。
でも、歌鈴、いいのか?」
歌鈴「はい?」
P 「いや、みんなでお弁当を作る事がさ」
歌鈴「?何か変ですか?」
P 「………いや、歌鈴がそれでいいんなら、いいんだけどな」
Pさんの最後の問いかけの意味は、きっと、
私が独占しなくていいのか?という意味なのでしょう。
本音を言えば、Pさんと食事する時間は楽しくて、
Pさんの、お弁当を食べる笑顔を独占したい気持ちはあります。
ですが、私はこれまでずっとそれを独占してきたんです。
他のみんなだって、きっとPさんの笑顔が見たいはずです。
そうやって、みんなのために笑顔でいるPさんで居てほしいから。
それに、この先、回数は減っても、必ず一緒にお弁当を食べる機会は
めぐってくるのですから。
その後、Pさんの食生活改善プロジェクトと名付けられた
アイドルによるお弁当つくりは、任意にも関わらず
Pさんがプロデュースするアイドル全員が参加することに
なりました。
それからしばらく過ぎたある月曜日、私は久しぶりに
お弁当を二つ持って事務所を訪れます。
事務室ではPさんとちひろさんが会話をしてました。
ちひろ「はぁ、なんで私はお弁当当番に入れなくて
スケジュール管理なんですかね」
P 「ちひろさんが余計な事言ったからです」
ちひろ「まったく。でもこれでPさんの食生活も
少しはましになりましたしね」
P 「そういうのが余計なひと言なんですよ、まったく」
ちひろ「怒らないでくださいよぉ。もう、私には
ほんと容赦ないですよね。ほらほら、久しぶりに
歌鈴ちゃんが当番なんですから、さっさと行ってください」
P 「お、そうか。歌鈴のお弁当も久しぶりだな」
歌鈴「はいっ!久しぶりのお弁当ですよ、Pさん」
P 「おわっ!なんだ、来てたのか」
歌鈴「はい。おはようございますっ!」
P 「頃合いもよし、それじゃ、お昼にするか」
歌鈴「はいっ!今日はPさんの大好きなあれが入ってますよ」
P 「ほほう、それは楽しみだな」
私たちは、いつものように応接室で向き合って座り、
お弁当を広げます
P・歌鈴「では、いただきます」
おわり
もちっと早く書きあげるはずだったのに、
ずるずると時間がたってしまい
完全に旬を逃してしまいました。
画像支援、それとお読み頂いた皆さま
本当にありがとうございました。
内容自体は面白くて良かった
ただ「未央」だからな
「みお」の変換候補に「末央」もあるから名前自体を勘違いしてる訳じゃなくただの変換ミスなのは分かるのでいいんだけど
大変失礼しました
変換で「末央」と最初に出ていて、全然気にせずそのまま
使っておりました。
全国のちゃんみおフアンの皆さま、申し訳ありませんでした。
でも、NGの中で一番会話を作りやすかったのは未央ちゃんですね。
うづりんはちょっとこれじゃない感がでてるかもしれません
最後にこっそり宣伝。
これまでに書いたもの
脇山珠美「道明寺の朝は早い」
脇山珠美「道明寺の朝は早い」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi?bbs=news4ssnip&key=1373884099&ls=50)
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi?bbs=news4ssnip&key=1388496424&ls=50)
それぞれ百合要素含んでますのでご注意ください。
HTML化依頼だしておきますねー
>66
このお話に珠ちゃんが出てこないのは、珠ちゃんが事務所に来る前の話、
という設定だったのさ。
(書き始めたときは別物語にするつもりもあったし)
珠ちゃんのお弁当話は……どうしましょう
>67
ごめんなさいごめんなさい。
あの時は正直ここへの書き込みは初めてで、
百合注意に関してまったく意識してませんでした。
今後は最初にきちんと注記しますのでゆるしてつかぁさい。
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