橘ありす「凛さんと美嘉さんがそうなった理由?」 (29)

前作の後日談かつ蛇足です
キャラ崩壊、独自設定があります
上記のものが苦手な方はブラウザバック推奨です

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ありす「……」ギュー

モバP(以降P)「……」

ありす「……」ギュー

P「……なあ、ありす」

ありす「なんですか?」ギュー

P「そろそろ解放してくれないか……?」

ありす「ダメです……!昨日出来なかった分がまだです!」ギュー

P「……困ったなぁ……」

ありす「……」ギュー

P「……」

凛「……っ」ワナワナ

美嘉「……っ」ワナワナ


凛・美嘉「「いい加減にして!」」


P「!?」ビクン

ありす「なんですか?凛さん、美嘉さん」ギュー

凛「なんですか?じゃないよ!プロデューサー困ってるじゃん!」

美嘉「そーだそーだ!ありすちゃんばっかりズル……じゃなくて!プロデューサーを困らせちゃダメ!」

ありす「Pさん、困ってるんですか……?ホントは嫌なんですか……?」ウルウル

P「あ、いや、嫌なわけじゃないんだが……そろそろ解放してほしいかなーって」

ちひろ「いいんじゃないですか?今は書類の確認待ちで暇なことですし。はい、お茶です」コトッ

P「あ、ありがとうございます。でも、そういうわけには……」

凛「プロデューサーもはっきりしてよ!」

美嘉「そうだよ!最近ありすちゃんばっか構ってるじゃん!」

P「う~ん、そう言われてみれば確かに……ありす、お茶も飲みたいし退いてくれ。な?」

ありす「……仕方ありませんね」スッ

P「ふぅ……」

凛・美嘉「「はぁ……」」


―休憩室―


卯月「ありすちゃん、あれからずーっとプロデューサーさんにべったりですね……」

菜々「ナナたちの前ではツンツンしてただけで、プロデューサーさんと二人きりの時は甘えてたみたいですけど……」

智絵里「でも、あんなにべったり?だったんでしょうか……?」

心「凛ちゃん美嘉ちゃんも気が気じゃないから、いっつもバチバチしてるな☆」

菜々「ですねえ……」

文香「以前も凛ちゃんと美嘉ちゃんでプロデューサーさんを取り合ってはいましたが、より激しくなったような……」

智絵里「……そう言えば、凛ちゃんと美嘉ちゃんはその……どうしてプロデューサーさんを……?」

心「ん?あ~、どうして二人がプロデューサーにベタ惚れ☆なのかって話?」

智絵里「はぅ……ベタ惚れ……というか、その……」カァァ

卯月「あ、そっか、智絵里ちゃんはありすちゃんのちょっと前に来たから分からないですよね」

智絵里「うん……なんでそうなったのかまでは知らなくて……」

菜々「ありすちゃんも色々ありましたけど、二人ともちょっとした事件があったんですよね~……」


ガチャ


凛「何の話?」

美嘉「なになに?面白い話?」

ありす「……」ムスッ

卯月「あっ!凛ちゃん、美嘉ちゃん、それにありすちゃん!ソファ、空いてますよ!」

心「凛ちゃんと美嘉ちゃんが~、プロデューサーに落ちちゃったハ・ナ・シ☆」

ありす「?」

凛「ああ、あの話ね……」

美嘉「最初はアタシも今みたいになっちゃうとは思ってなかったんだけど……」

智絵里「あの、もしよかったらでいいんですけど、聞いても……?」

美嘉「ちょっとハズいけど……いいよ★」

凛「私も別に構わないよ。じゃあ、私から」

凛「あれは初めてのステージの時だったね……」


――

――――

――――――


P『凛、大丈夫か?初めてのステージだし……』

凛『大丈夫。ちゃんと仕上げて来たし、思ったより緊張もしてないよ』

P『さすがは凛。でも油断は禁物だし、不安なことがあればちゃんと相談してくれよ?』

凛『わかってるよ。でも、本当に大丈夫だから』

P『ならいいけど……』

スタッフ『スタンバイお願いしまーす!』

凛『はい!プロデューサー、行ってくるね!』ガチャ

P『おう、ちゃんと見てるからな!』

凛『うん!』タッタッタッ

P『凛、頑張れよ……!』

―――


卯月「至って普通のプロデューサーとアイドルの関係性ですね」

菜々「そうですねえ」

ありす「……」

文香「今とはだいぶ違いますね……」

凛「最初はそうだったんだよ。私、別に匂いフェチなわけじゃないし」

智絵里「えぇ!?そうだったんですか……?」

心「プロデューサーの匂いも、別に至って普通の男の人って感じだしな☆」

菜々「……凛ちゃん、この後が本題ですよね?」

凛「うん、そうなんだ」

凛「このライブ、完璧に仕上げていったつもりだったんだけど、ステージに立った瞬間に頭が真っ白になっちゃって……」

―――

スタッフ『渋谷さん終わりましたー!次の方入りまーす!』

凛『……』トボトボ

P『凛!お疲れ様!良かったぞ!』

凛『……』

P『凛……?』

凛『どいて……!』

P『凛……どうしたんだ?』

凛『……っ!』タッタッタッ

P『っておい、凛!?何処行くんだ!?』

菜々『プロデューサーさーん!凛ちゃんのステージ良かったですね……ってあれ?何処行くんですかー!?』

P『菜々さんごめん!おーい!凛ー!』ダッ


――


―バルコニー―


凛『くっ、ひぐっ……』グスッ

P『凛、こんな所にいたのか……衣装のままじゃ寒いぞ……?』

凛『ぐすっ……来ないで!あっち行ってよ!うっ……ひぐっ……』グスグス

P『自分のプロデュースしてるアイドルが泣いてるのに放っておけるわけないだろ……』

凛『うぅっ、ぐすっ』グス

P『凛、どうして泣いてるんだ?良いステージだったじゃないか』

凛『っ!あれのどこが良いステージなの!?音は外す、歌詞は間違える、ステップもズレてっ……うぅ』グスグス

P『凛……』

凛『完璧に仕上げたつもりだったのに……!トレーナーさんも「これなら大丈夫だ」って言ってくれたのに……!』ポロポロ

凛『大丈夫だなんて言っておいて、私、全然ダメだった……』グスグス

P『……凛、聞いてくれ』ギュッ

凛『あっ……』

P『確かに、完璧とは言えないステージだったかもしれない』

凛『っ!』ウルッ

P『でも、凛のこれまでの頑張りや真剣な気持ちは、ちゃんと見ていた人たちに伝わったと思うぞ?』

凛『……私の、気持ち……?』グス

P『ああ!もちろん俺にも伝わってきた。それに、ミスはあったかもしれないけど、ステージは成功だ』

凛『ほんとうに……?』クル

P『もちろん!初めてなのに間違えてもちゃんと踊って歌いきったんだ。凛はダメなんかじゃない。俺の、自慢のアイドルだよ』

凛『うっ、ぐすっ、うぁぁぁん!』ギュウウ

P『よしよし、よく頑張ったな』ナデナデ

菜々『ぜぇぜぇ……あ、プロデューサーさん!やっと見つけ……』

P(シーッ)

菜々(あ……凛ちゃん……)

凛(プロデューサー……)ギュウ


――――――

――――

――


凛「……と、ちょっと恥ずかしいけど、こんな感じだったね」

菜々「この後ちひろさんを入れて4人でささやかな打ち上げをしたんですよ!懐かしいですね~……」

智絵里「そんなことがあったんですね……」

卯月「今のパーフェクトな凛ちゃんからは考えられないですよね!」

凛「パーフェクトって……とにかく、私も最初から完璧だったわけじゃないってことだよ」

ありす(私の時と似てる……)

心「いや~何回聞いてもドラマみたいだな☆」

美嘉「じゃあじゃあ、次はアタシ★」

美嘉「アタシはギャル系雑誌の特集で、コスメの体験レポした時だったねー……」


――

――――

――――――


美嘉『おはよーございまーす★』

P『おはようございます!今日はよろしくお願いします!』

社員『おはようございます!こちらこそ、よろしくお願いします!』

美嘉『うわあー!すっごい量のコスメ!これ全部試してもいいの!?』

社員『もちろん!ウチのとっておき、自信作よ!今時の若い子に人気の美嘉ちゃんに試して欲しくて!』

美嘉『へへ、なんだか照れちゃうなー!よし、一つずつじっくりレポしちゃうよ★』

社員『よろしくね!じゃあ、雑誌の担当者さんを呼んでくるわね!』ガチャ バタン

P『仕事持ってきておいてなんだけど、これは俺には分からないな……』

美嘉『だいじょーぶ!カリスマギャルを舐めないでよね!ビシバシレポしちゃうんだから★』


―――


凛「コスメって化粧品のことだよね。私はあんまり使ってないけど」

卯月「私も普段はあんまりですね……」

文香「ライブではメイクしますけど……私もそこまでは……」

心「……そのうち必須になるぞ☆」

菜々「そうですねえ……徐々に乗りが悪くなってきて困……ってウサミンママが言ってました!」

智絵里「?」

ありす「……」

美嘉「アタシは普段から色々使ってるからね~!この時もその関係でお仕事もらったんだ★」


―――


美嘉『このアイプチ、メッチャいいじゃん!綺麗に二重キマってるし!値段もお手頃~★』

担当者『ふむふむ……』カリカリ

P『???』

美嘉『このアイシャドウもイイね!ラメが細かくて綺麗だし、ガッツリ付けなくてもちゃんと色乗ってるし★』

担当者『お値段はどうですか?』カリカリ

美嘉『う~ん……JKにはちょっと手が出しづらいけど、値段相応かそれ以上の価値はあると思うな★』

担当者『なるほど……』カリカリ

美嘉『!』ピコーン

美嘉『プロデューサー、ちょっとこっち来て―!』チョイチョイ

P『ん?どうした?』

美嘉『ちょーっとおとなしくしててね~★』

P『えっまさか……』

担当者『……え?』ポカーン


―――


智絵里「なんでプロデューサーさんを……?」

美嘉「ちょっと魔が差しちゃって……てへ★」

凛「魔が差したって……」

ありす「……」


―――


美嘉『あははは!もうさいっこう!!あはははは!』

P『……』ギャルーン

担当者『ぷっ!くくっ……!』プルプル

ガチャ

社員『美嘉ちゃん、こっちのリップも試して――』

P『あ』クルッ

美嘉『あ』

社員『ヒ、ヒィッ!?』ポロッ

社員『』バタッ

P『しゃ、社員さーん!?大丈夫ですか!?ちょっ誰かー!誰かいませんかー!』

担当者『ちょっ、プロデューサーさん!先に顔拭いて!』

美嘉『……やっば~……』


―――


ありす「ギャルメイクのPさんにそんな破壊力が……」

智絵里「ちょっと想像がつかない……ですけど……」

美嘉「ギャルメイクになってく過程を見てれば笑えるけど、あれがいきなり出てきたら卒倒する……かも……」

文香「社員の方もまさかプロデューサーさんに使うとは思ってなかったでしょうし……」

凛「まあ、いきなりギャルメイクのおじさんが出てきたらさすがにビックリするよね……」

心「写真が残ってないのが惜しいなー☆」

卯月「私も見てみたかったです!」

菜々「まあ、見てみたい気持ちは否定出来ませんね……」


―――


P『誠に申し訳ありません!』

美嘉『ごめんなさい……』

社員『だ、大丈夫ですよ。ちょっとビックリしただけですし、怪我もありませんから……』

P『私もされるがままで止めませんでした……全て私の責任です……』

美嘉『……』シュン

社員『本当に大丈夫ですから!美嘉ちゃん、今日のレポ、とても良かったわ。次新作出たら、またお願いしてもいい?』

美嘉『は、はい!ありがとうございます!本当にごめんなさい……』

社員『いいのよ!あの美嘉ちゃんでもそういう子供っぽいとこあるって分かって、ますます好きになっちゃった!』

美嘉『社員さん……!』

P『本当に申し訳ありませんでした。また改めてお詫びに伺います。今日はこれで失礼致します』

美嘉『すみませんでした……』


――


P『……着いたぞ』バタン

美嘉『……うん』バタン

P『……』スタスタ

美嘉『……』トボトボ

P『……』スタスタ

美嘉『……プロデューサー』

P『……なんだ?』ピタッ

美嘉『っ!今日はごめんなさい……アタシのせいで……』ウル

P『……ふざけたのは、良くなかったな……』

美嘉『……うん』ウルウル

P『……でも、止めなかったから俺も同罪だ』ポン

美嘉『……え?』

P『次はちゃんとやればいい。社員さん、次もお願いって言ってくれただろ?』ニコ

美嘉『……プロデューサー、怒ってないの?』

P『怒ってないよ。レポ、ちゃんと頑張ってたじゃないか』

美嘉『ぐすっ、プロデューサーっ!』ガバッ

P『おおっと!』ハシッ

美嘉『ぐすっひっく、ごめんなさい……ごめんなさい……』ギュウ

P『よしよし』ナデナデ

美嘉(プロデューサー……ありがと……)


――――――

――――

――


美嘉「こんな感じだったね……改めて話すとやっぱハズいけど……」

凛「これで怒らないって、プロデューサーちょっと甘くない?」

菜々「まあ、プロデューサーさんもされるがままだったからじゃないですかね……」

智絵里「帰りの車の中で会話は無かったんですか?」

文香「普段は車の中でたくさんお話をしてくれますが……」

美嘉「あの時は全くなかった……お互いずーっと無言で……それもあってすごく不安になって……」

心「それがある意味罰って言うか、頭冷やせっていうプロデューサーのメッセージだったんじゃない?わかんないけど☆」

卯月「プロデューサーさんも全く怒らないわけじゃないですからね」

――


ありす「その……お二人はその出来事がきっかけでプロデューサーさんを?」

凛「まあ、そうなるね」

美嘉「あれが全てじゃないけど、間違いなくきっかけだったね~……」

智絵里「あの……二人がプロデューサーさんの上着を……その……」

心「クンスカするのはどうして?ってか☆」

智絵里「クンスカ……はぅ……」カァァ

凛「う~ん、自分でもなんでかわかんないんだけど、あの匂いを嗅ぐとすごく安心出来るんだよね……」

美嘉「アタシも!多分、安心してぎゅーってしてもらった時に嗅いだから……かも?」

卯月「なんだかワンちゃんみたいですね!」

凛「……そう言われちゃうと、ちょっと言い返せないけど……」

美嘉「我慢出来なくもないんだけど、嗅ぐと安心するから……」

智絵里「あっ……もしかして、最近プロデューサーがありすちゃんや私に付きっきりだから、代わりに上着を……?」

凛・美嘉「「まあ、うん……」」

卯月「謎の焦燥感でちょっとおかしくなっちゃうんですね!」

ありす(ちょっと……?)

菜々「ナナにはちょっと分からない世界ですね……」

文香「私は、ちょっと分かるかも知れません……」

アイドルたち「「「えっ」」」ギョッ

文香「私も、本の匂いを嗅ぐとすごく落ち着くので……」

アイドルたち(((そっちか……)))

コンコン

P『おーい!みんな、そろそろレッスンの時間だぞ―!』

アイドルたち「「「はーい!」」」

おわりです
蛇足に付き合って頂いてありがとうございました

※ここからは作者の一人語りです。まとめる場合は載せないでください

SAKUMAさん「誰か忘れてはいませんかねぇ・・・」

気持ち悪い

※ここから言い訳です。余韻などがぶち壊しになる可能性があります
 嫌な方はブラウザバックをしてください


前作『モバP「橘ありすの表と裏」』を書いた時点で、今回のお話は設定として考えてありました
ただ、前作の主役はあくまで『ありす』だったので、話をブレさせないために泣く泣く省きました
凛も美嘉も生粋のクンカーやロリコンにはしていないつもりでしたが、前作の書き方だとそうにしか見えず、私自身も後悔しています
気分を害された凛Pと美嘉Pの皆さん、申し訳ありませんでした

書きたいことは以上です
お目汚し失礼しました

きもい

頭の中だけで妄想しような

頭の中の妄想を表現できるのがここじゃねぇか

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