周子「やっほーPさん」モバP「なにウチに来てんだよ、寮に帰れよ」 (34)

モバマスSSです
周子の年越しSSが欲しかったけど、なかなかなかったから自給自足したよ!
次から少しずつマッタリ投稿していきます

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モバP(以下P)(今日は1年の締めくくりの日である大晦日)

P(年末年始の仕事にも限りがある。事務所内での割り振りも考慮し、俺とその担当アイドルは年末年始をオフにした)

P(盆も暮れも関係ない芸能界。だからこそ、貴重な機会である今年はゆっくりと年明けを迎えようとしたんだが……)

周子「いやーこたつはやっぱり良いねぇ……寮にはなくってさー」

P「……」

周子「寮のロビーへの設置は『似合わない』の一言で却下されちゃったんだよねー……ひどい話だと思わない?」

P「……」

周子「個人用に買って部屋に置くのも考えたけど、一人だけで入るのもなんか違うしねー」

P「……おい」

周子「ん?なに?」

P「なにウチに来てんだよ、寮に帰れよ」

周子「えー」

P「『えー』じゃない。うら若き女の子がほいほい独り暮らしの男のウチに来るもんじゃありません」

周子「えー?」

P「しかも大晦日にいきなりノックして入ってきやがって……。『玄関は寒い!』っていうからつい家にあげちゃったけどさ」

周子「でもさー」

P「デモもストもありません」

周子「……だいたいさ」

P「?」

周子「あの夜、Pさんがあんなことをしたから、今こういう結果になってんじゃない」

P「語弊」

周子「こうなっちゃったのもPさんのせいなんだから。セキニン、とってよね?」

P「言葉のチョイスに悪意しか感じない」

周子「だから……ね?」

P「なにが、『ね?』だよ」

周子「うー……強情だなぁ……でもPさんのせいなのは確かじゃん」

P「ウッ……それを言われると……」

周子「あーあー!Pさんのせいで大晦日一人で過ごさなきゃいけないのかー!寂しいなー!」チラッ

P「いくら寂しいからって、いきなりウチにくるなよ」

周子「確かにそうだけど……親しい子はみんなお仕事か帰省してて……だから一緒に過ごしてくれる人が誰もいなくて……」

P(……確かにこうなったのは俺にも責任があるからなぁ……)

周子「寂しいのはホントだよ……だから、さ……?」

P「…………遅くなる前に追い出すからな」

周子「やったーん!」

P(こんなことなら仕事入れときゃ良かったなぁ……あの時変に気を利かせなけりゃなぁ)

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周子「ふー……お疲れー。やー、流石にこの時期は忙しいねぇ」

P「お疲れさん。確かに忙しいけどさ、年末年始は休みにするからもうちょい頑張ってくれよな」

周子「え?お休みくれるの?」

P「あぁ、周子最近頑張ってるからな。これくらいご褒美があってもいいだろ」

周子「やったーん!アイドルになってから初めてゆっくりできる年末かも!」

P「特に今年は関西で凱旋ライブもやったろ?」

周子「うん。実家から近かったから両親も来てくれたよ。『あの放蕩娘が立派になっちまって』って柄にもなく泣かせちゃった」

P「そこまで言ってもらえてプロデューサー冥利に尽きたよ。で、それ見てさ、今まで色々あっただろうけど丁度良い機会かなって思って」

周子「ん?どういうこと?」

P「だからさ、年末年始休みにするから、年の瀬くらい親子水入れずで過ごして来いよ」

周子「……え?いいの?」

P「偶には親孝行してこいよ。切符も用意しといたからさ」

周子「うん……折角だしそうさせてもらうわ。そこまでしてもらったんなら、ちゃーんと親孝行しないとね」

周子「……ってあれ?あたしがお休みってことはPさんもお休み?」

P「まあそうなるな」

周子「Pさんはどうするの?帰省でもするの?」

P「ん?俺か?実家が近いからわざわざ帰省するほどでもないからな。自宅で過ごす予定だよ」

周子「ふーん、そうなんだ。……まあ、早速親に電話するとしますかね」ピッ

P「おーおーいいぞー。善は急げっていうしな」

周子「急がば回れともいうけどね」クスクス

周子「――あーもしもし久しぶりーあたしだよ」

周子「ってオレオレ詐欺じゃないって、もー!」

周子「でさ、実は年末年始お休みもらったからさ、今年は実家に帰ろうかと……え?」

周子「なに?そんなんあり?だって今までそんなこと一回もしてこなかったじゃん!」

周子「え?娘が立派に育ったから?いやー可愛い子が旅をしたらそりゃあね……ってそうじゃなくて」

周子「えー……えー、まあしょうがないよね……うん、楽しんで……それじゃあまたね」

P「……どうした?」

周子「えーっと……それがね――」

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P(――曰く『アイドルって年末年始こそ稼ぎ時だから暇なんてないんじゃないの?』)

P(――曰く『まさか帰ってくるとは思ってなかったし、娘も無事独り立ちみたいで安心したし、毎年忙しいから今年くらいは自分たちのご褒美として旅行に行くのよ』)

P(――曰く『流石に今から変更はきかないみたい。もうちょい早く言ってくれればねー』)

P(――つまり『というわけで年末年始帰ってきても誰もいないわよー』ってことらしい)

周子「はーぬくぬく。やっぱ冬はこたつだよねー」

P(結局どうするんだと思ったんだけど、まさかウチに来るとは……)

P(いくら慌ててた上に、インターホンより玄関の方が近いからって、そのまま玄関を開けてしまったのは失敗もいいところだった……)

周子「外寒くて全身冷えちゃったからなぁ……これは温めないと」ズボッ

P「っておい、周子、なに早速コタツムリになってんだ。全然帰る気ないだろ」

周子「籠城戦だよー、徹底抗戦だよー」キリッ

P「籠ってても援軍は来ないから早く諦めろ。遅くなる前にさっさと追い出すからな」

周子「んー……?そんなこと言ってPさんも――」

P「ん?」

周子「――実は大晦日を一人で過ごすのは寂しかったんじゃない?」

P「……」

周子「……」

P「……」

周子「……」ニヤニヤ

P「…………遅くなる前に追い出すからな」

周子「Pさん、それさっきも聞いた」ケラケラ

とりあえず今日のところは以上です
明日また続きを投稿していきます

こたつむりしゅーこかわいいと思わない?かわいいと思わない?誰か描いてください!(他力本願)

しるぶぷれー

うーん描こうかなぁ()

というか俺もSS立てたいんだが書き込みエラーが起こるんだよ。だれかやり方教えろよ(涙目)

しゅーこちゃんとただただイチャイチャしたい人生だった

塩見しゅうこたつ

お待たせしました、再開します
しゅーこかわいいよねしゅーこ(宣伝&布教)

あ、言い忘れましたが、いつも通り砂糖成分多めです



周子「こたつと言えばやっぱミカンだよね!ということでPさん、ミカンとって?」

P「そんくらい自分で取りなさい」

周子「えー……Pさんのほうが近いじゃん。しかもあたしこたつの魔力に憑りつかれちゃって……」

P「しょうがないなぁ……ほらよ」

周子「ありがとーん。ついでにミカン揉んどいて」

P「揉む?なんでミカンを揉むんだ?」

周子「そうすると甘くなるらしいよ。この前テレビでやってた」

P「ほーん……こんな感じでいいんかね?」

周子「出来た?じゃあ折角だから剥いて、あたしに食べさせてよ」

P「注文が多いな、ワガママ娘か」

周子「いーじゃん食べさせてよ。ほら、あーん」

P「……ほい」

周子「んー♪甘くておいし♪なんだかんだいって甘やかしてくれるPさん好きだよ」

P「女の子が男に向かって軽々しく好きとか言うんじゃない。勘違いさせて大変なことになるぞ」

周子「はいはい。でさ、次はそのミカン渡してくれない?」

P「結局自分で食べるんだったら最初からそうしろよ……ほい」

周子「ありがと。じゃあPさんさっきのお礼に」

P「ん?」

周子「はい、あーん」

P「……」

周子「あーん」

P「……」

周子「……女の子にあんまり恥を掻かせるのはどうかなーって思うよ?」

P「……あーん」

周子「よろしい、そりゃ!」

P「んぐ。……確かに甘いな」

周子「でしょ?普通のミカンも一工夫でこんなに甘くなるんだよ?」

P「……そうだな、こんなに違うんだな……」

P(……甘かった本当の理由はコイツにだけは言うまい)



周子「ねぇねぇPさん、あたしそろそろおなかすいたーん」

P「確かにそろそろ腹も減ってきたな、飯でも作るか」

周子「やったーん!……って作るの?」

P「あぁ、普段は作らないから簡単なものしか作れないけどな」

周子「へー。で、何作るの?」

P「そりゃ大晦日だからな。年越しそばに決まってんだろ」

周子「おー!まあ確かにそりゃそうか。じゃああたしも手伝うよ」

P「お、じゃあ頼むよ。といってもそんなにやることないしな」

周子「いやー二人で一緒に台所立つのもなんかいいじゃん?共同作業みたいな感じで」

P「ブッ?!」

周子「ん?どしたん?早く始めようよ」

P「あ、あぁ……そうだな」

P(……こいつ……素で言ったのか……こっちの気にしすぎか……)



周子「できたーん。それじゃあ、早速いただきまーす!」

P「手伝ってくれたおかげで結構早くできたな。俺も食べるとするか」

周子「そう言えば、なんで大晦日に年越しそばを食べるんだろ?」ズルズル

P「諸説あるみたいだが、細く長いから健康を祈ったものらしいぞ」ズルズル

周子「あーなるほどね。縁起物なわけだ」ズルズル

P「そうそう。そういや縁起といえば、縁が長く続くようにっていう意味もあるらしい」ズルズル

周子「ふーん、なんか意外と意味が込められているんだね」ズルズル

P「そうだな」ズズッ

周子(あなたのそばにズっと……って。ふふっ、これじゃまるで楓さんみたい)

P「周子どうした?いきなり一人でニヤけ始めて」

周子「うへぇ?!な、なんでもない、なんでもないよ!」

P「?」

周子(危ない……バレるとこだった……)

P「ホントに大丈夫か?何か顔赤いけど……?」

周子「ホント何でもないよ!ご馳走様!」

周子(……あの時の家出がこんな形になるなんて、ね)

周子(つくづく縁ってやつは分からないけど、この縁がずっと続きますように)



周子「……」ボー

P「……」ボー

周子「こうしてさー……おなか一杯になって、こたつに入ってボーっとテレビ見てるとさー」

P「なんとも言えない幸福感が襲ってくるよなー」

周子「そうそう、普段こんな時間なかなか過ごせないし」

P「人気が出て忙しいのはありがたいけどなー。偶にはこういう時間も必要だよな」

周子(しかもこうしてPさんと二人きりなんて、凄い贅沢だしね)

P「どうした?」

周子「ん、なんでもない。あ、次みんなの出番だよ」

P「お?大人組が歌う番か?」

周子「そうそう、やっぱ煌びやかだなー。あれ?これもしかして新衣装?」

P「このために新調したらしいぞ。折角の晴れ舞台だし年末だから縁起も担いでっていうことでな」

周子「ひえー流石。……って一つ気が付いたんだけど言っていい?」

P「ん?」

周子「……ナナさん出てるけどいいの?深夜帯だけど」

P「……」

周子「……ネットを見たら『17歳を深夜帯に出すなんてけしからん』のマジレス派と『ウサミン星人だから地球の法律は関係ないから……(震え声)』の擁護派が激しくバトルしてんだけど……」

P「……」

周子「それに加えて『今年誕生日を迎えて18歳になったからへーきへーき』派と『永遠の17歳だから年を取るわけないだろ!いい加減にしろ!』派が混ぜっ返してカオスな状態になってる……」

P「……弊社としてはコメントを差し支えさせて頂きます」

周子「……まぁウサミンだしね……」

P「……まぁウサミンだからな……」



P「みんなの出番も終わったし、そろそろいい時間だな」

周子「そうだねー」

P「ちょいとばかし遅くなりすぎたけどな……ほら、そろそろ準備しろよ」

周子「うん、すぐに準備するね」

P「なんて聞き分けのいい子なんだ」

周子「それじゃあ一緒に2年参り行こっか?」

P「全く話を聞いてない子だった」

周子「え?2年参りの話じゃないの?」

P「全然ちげーよ、ウチから追い出す話だよ。最初に言っただろ?」

周子「えー……じゃあいいや、一人寂しく暗い夜道をブラブラして神社に向かうわ」

P「そういうのは辞めなさい」

周子「じゃあついてきてくれる?」ウワメヅカイ

P「そういうのも辞めなさい」

周子「えー、Pさんワガママー!」

P「ワガママなのはどっちだよ……ったくしょうがねーなぁ」

周子「やったーん!そういうPさん好きだよ!」

P「…………だからそういうのは辞めなさい」

周子「えー」ニヤニヤ

P(全く一体どこでそんなことを覚えてくるのやら……この可愛い小悪魔め……)

周子「可愛いだなんて、しゅーこちゃん照れちゃう!」

P「だからそういうのを辞めろって言ってんだよ!!ほらいくぞ!!」

周子「あー、Pさん顔あかーい」クスクス



周子「というわけで到ー着。有名所なだけあって人が凄いねー」

P「確かに凄いな。ただこれくらいの込み具合なら、いい感じに年明けを迎えられそうだ」

周子「さっすが完璧なタイミングじゃん♪ただ時間が時間だけに寒いけど……」

P「……だからって、くっついてくるのはやめなさい。アイドルってバレたら大変なことになるだろ」

周子「いやー辺りも暗いし、変装した上でモコモコに着込んでるし、なによりこれだけの人がいたら逆にバレないでしょ」

P「だからって……」

周子「というか人多すぎて逸れたら絶対合流できないっしょ!だからこうやってピッタリくっついてるのが一番!」

P「……逸れないためなら仕方ないな」

周子「仕方がないっしょー♪」

P「ただこれからもっと人が多くなるからな……こうするぞ」ギュッ

周子「あ、うん」

P「ほら、行くぞ」

周子「♪~」



周子「拝殿が見えてきたね。ホント良いタイミングになりそう」

P「丁度年が明けてすぐに参拝できそうだな」

周子「慌てないように今のうちにお賽銭用意しておかなきゃ」

P「そうだな、って周子それいくら用意してるんだ?」

周子「ん?5円玉2枚と1円玉2枚だよ。十二分に御縁がありますように……ってなんちゃって」

P「なるほど、縁は大事だもんなぁ」

周子「そうそう。神様にはよくお願いしておかないと!」

周子(まぁPさんと出会った縁を思えば、神様には感謝しても感謝しきれないけどね!)

周子「って言ってる間にカウントダウン始まったね」ジュー!

P「いよいよだな」キュー!

周子「来年はどんな年になるんだろう?」ハチ!

P「先のことはわかんないけどさ、まぁ周子と一緒なら最高の年になるだろ」ナナ!

周子「もー……そうやって恥ずかしいことを言うー……」ロク!

P「プロデューサーなんぞ、こっぱずかしいこと言ってなんぼの職業だからな」ゴー!

周子「全く……でも今年はホント良い年だったよ、気障な誰かさんのせいでね!」ヨン!

P「俺も今年はいい年だったよ、ワガママだけど可愛い誰かさんのせいでな!」サン!

周子「……もー!そんなPさんには一言、これだけは言っておかなきゃ!」ニー!

P「ん?」イチ!



周子「今年も、来年も、その先もずっとよろしくね!Pさん!」ハッピーニューイヤー!!


おわり

以上です。ありがとうございました。

周子と年末グダグダ過ごしてそのまま年始も一緒に迎えたい人生だった
突然家に転がりこんでくるのが似合うランキング1位はしゅーこだと思う(個人的感想)
そのまま流されるままにグダグダ過ごす流れだとなお良し(宣伝)

今年はライブ初参戦してデレマスにさらに嵌った1年だったけど、来年も引き続きアイドルたちをプロデュースできればなと思います!
それではみなさんよいお年を!

おつおつ


あまーい

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