モバP「あやかし娘のオフ日和」 (31)



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P「……まさか、俺だけが駄目だとはなぁ……ごめんなー、周子」

周子「そんな気ぃ落とさなくて良いよー? そういうことって結構有るみたいだし」

P「だが、折角周子に倣ってみようとした矢先だったからな。ぬう、恥ずかしい」

周子「Pさん、ぽかーんとしてたよね。あれ、ここ最近で一番面白かったねー」

P「追い打ち掛けないでくれって。あー、きちんと知っていりゃ良かった……」

周子「まぁ、今度は気を付ければいいんだからさ、ねっ? だから、また一緒に行こーよ」

P「……そうだな、いつになるかは分からんが、また今度にするか。次こそは――」


P「献血の前に、歯医者には行かないようにしなきゃな」

周子「だねー、言ってなくてごめんね?」




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P「いや、周子は欠片も悪くないからな? 下調べしなかった俺が悪い」ワシワシ

周子「わぷっ、ちょっとPさん、こんな人の多い往来で頭撫でないの。お忍びで遊びに来たのに、目立っちゃうじゃん?」

P「ん、そうか? 良いところに頭があるからなぁ、つい、こう、手がな?」

周子「もー、見つかって騒ぎになったら遊べないんだからね? 折角のオフなんだからさー」

P「悪かったよ、外ではしないようにするって。……そういえば、なんで歯医者に行ってからだと献血って出来ないんだ?」




周子「んー、えーっと確か……歯医者の治療の時って、時たま口ん中で血が出ちゃうことってあるでしょ?」

P「ああ、あるな。親知らず然り、虫歯然り、歯石除去然り……出ることはあるかもしれん」

周子「で、その歯から出る血って、普通とは違う菌があるんだってさ。名前は忘れちゃったけど」

P「お、そうなのか。口の中、実はかなり汚いって話を良く聞くしな」

周子「それで、その菌が他の血の中に混ざり合っているかもしんないから、歯医者から数日間は献血が出来ないーってわけ」

P「なるほど納得。タメになったよ、珍しく物知りだな周子ー」ナデナデ

周子「どもー……って、頭撫でないでってば。嬉しいけどさー」




P「おお、すまんすまん。周子を撫でないと気が済まない病気に罹っててな」

周子「あはは、すっごくピンポイントだねぇ、それ。でも、外にいるときくらいは我慢して欲しいかなー」

P「おう、外にいるときくらいは……我慢……うおおおお」プルプル

周子「出来そうにないじゃん! ダメだよー? あたし、もっと今日を満喫したいんだから」

P「分かっている、分かっているさ。なんとか我慢するぞ、俺も今日を満喫したいからな!」

周子「あ、でも……人が少ないところだったらいくらでもして良いよん。撫でて貰うことに関しては、あたし大歓迎だからね」

P「ほぅ……それじゃあ、人通りの少ないところでは抱きしめてもいいのか?」

周子「それ、人が少なくても目立っちゃうからダメじゃない? 事務所の中でなら大歓迎だから、今度からそーしてくれると嬉しいかも!」





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P「あー、そういえば」

周子「ん、どしたのPさん?」

P「新年の時にさ、周子と神社にお参り行ったろ? その時は周子、アイドルだってのに周りに全く気付かれてなかったなーって」

周子「そりゃーしょーがないよ、まだメディアにあんまし出てなかったもん。それが今じゃ、それなりにアイドル出来てるからね。Pさんも誇らしいでしょ?」

P「そりゃあ誇らしいぞ。愛情込めてプロデュースしたアイドルが、こんなにも大爆進してるんだからなー」

周子「そうそう、もう愛情込めすぎて溢れそうだよー。……あー、もしトップアイドルになったらこうやって遊べなさそーだね、それはちょっと残念かなー」




P「はっはー、安心しろ。周子がどれほど忙しくなっても、絶対に休みだけは取ってやる。それが俺の役目だからな」

周子「ふぅん、そっかそっか、ありがとねん。……Pさんはこういうとき優しいからずるいわぁ」

P「おいおい、俺はいつも優しいだろ? 見ろ、この類い稀な優しさに溢れるオーラを!」

周子「うわ、変質者だー」ポチッ

P「OK、止める、直ぐに止める。だからスマホ取り出して緊急通報のボタンをタップするの止めよう、な?」

周子「冗談だって♪ Pさんの優しさは身に染み込んでるからねぇ。ありがたやありがたやー」

P「よせやい照れるー……って、おお。あっちにたい焼きの屋台があるじゃないか。周子、食うか?」

周子「ん? んー、どうしよっかな……あ、じゃあアレ、お土産で買うとかどう? 見た感じ結構美味しそうだし」





P「事務所のみんなに買うのか……屋台の在庫が終わるくらい買わなきゃいけないんじゃないか、それ?」

周子「いやー、さすがにそれは、屋台にもPさんのお財布的にもアウトでしょ。今日、事務所に居る人の分だけで良いんじゃない?」

P「ん、じゃあそうするか。味はあんことクリームを半々で買えば良いよな?」

周子「えぇー、クリームは無し! 邪道だよー、異端だよー、魔女狩りだよー?」

P「怖いわ! そう言ってやるなって、事務所には餡が苦手なアイドルだっているかもしれないだろ?」

周子「そんな子は移籍してしまえばいいのさっ! なんてね♪」

P「ったく、どれだけ餡至上主義なんだよ。今回くらいは、クリームの方が好きな民を救ってやってくれー」




周子「しょうがないなー、じゃあ、あたしが見ていないところで買ってきてくれれば良いよん」

P「クリームたい焼きの姿を見ることすら嫌かい。分かった分かった、じゃあ俺が買ってくるから、周子はそこで『待て』しておいてな」

周子「あたしは犬シューコじゃなくてキツネシューコだから、『待て』は出来ないかもなぁ」

P「さいですか。それじゃあお稲荷さま、今日は目一杯お付き合い致しますので、どうか鎮まりたまへー」

周子「わ、めっちゃ棒読みじゃん! ふふ、まぁいっか、待っててあげよーではないかー」

P「そいつはどうも。それじゃ、ちゃちゃっと行ってくるわー」ステステ




P「……っと、そうだ周子。1つ、言い忘れてたことがあったわ」ピタッ

周子「ん、なにさ?」

P「その服と帽子、可愛くて似合ってるぞ。それじゃあ変装の意味がないかもしれんなぁ」

周子「おー、ありがと。アイドルだから私服にも気を使わないとね。変装はほら、サングラスとかでどーにかなるって」

P「おいおい気楽だなぁ。待ってる間、ばれないようにじっとしてろよ?」

周子「それはいいけど、あたしのアイドルオーラがそれを許さないかもねー」

P「はは、こやつめ。とにかく気にしてはおけよー、じゃ、行ってくるわー」ステステ

周子「ほーい、いってらー」




周子「……」

周子「よくもまー、あんな言葉を恥ずかしがらずに言えるもんだね。さすがプロデューサーだわー」

周子「……可愛い、ねぇ」

周子「ふふっ……Pさんはあたしの飼い方わかっててよろしいなぁー」




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「アリガトーゴゼーヤス!」


P「ほい、買ってきたぞー」

周子「ありがとー、Pさん。これで事務所のみんなへのお土産出来たね。ふふふ、今日のおでかけも文句は言われまい」

P「まったく、賢しいことで。そういや、今すぐ食べなくて良いのか? 周子、たい焼き好きだろ?」

周子「これは事務所に帰ってからでいいかなーって。ほら、外で食べるに相応しいものはたっくさんあるからね、パフェとか、パフェとかさ!」




P「あー、はいはい、パフェ食いたいのな。それじゃあ、近くに有名なところあっから行くとするかー」

周子「お、さっすがPさん、都会の地理に詳しーい。伊達に可愛い子を誘うために街を歩いてないね!」

P「人聞き悪すぎやしませんか周子さんよ。俺をただのナンパ好きの変態みたいな言い方しないでくれ、ナンパじゃなくてスカウトだぞ、ス・カ・ウ・ト」

周子「えー、ナンパもスカウトも『君、可愛いね』的な感じでしょ? 同じ同じー」

P「こっちは仕事だっての! というか、周子をスカウトしたときはそんなんじゃなかったろうが!」




周子「ん、『ダーツ上手いな君ィ』だったっけ?」

P「なんで社長口調になってるんだ俺。あそこまで語尾小さくするような話し方出来ないし、しかもその時周子ダーツしてなかっただろ」

周子「思い出には個人差があるもんだって。思い出してみると、Pさんよくダーツバーなんかにいたね、スカウトって道ばたとかそこらでするんじゃないの?」

P「スカウトのためならどこまでも行くからな、あの時は初めてダーツバー行ったわ。高校のプールに侵入したり、教会の懺悔室に行ったりする知り合いも居るぞ」

周子「侵入とかさらっと言ってるけど、カンペキにアウトじゃんそれ……。Pさんはそんなことに手を染めないでねー」




P「安心しろー。俺は公園のベンチに座っていた家無し褐色娘とか、実家でだらだらしようとしたら家を追い出された家無し色白美人娘とかしかスカウトしてないから」

周子「何で上げた対象が家無き子だけなのさー……って、あたしはだらだらじゃなくて、ヌクヌクしようとしたんだよ?」

P「誰も周子のこととは言ってないんだが」

周子「家追い出され系アイドルなんて、あたししかいないでしょー。なんか、新しい風起こせそうじゃない?」

P「周子に倣って、家を追い出されるように振る舞う子が増えないことを祈るばかりだな……」




周子「それに、家無しで色白で美人ときたら、きっとあたしじゃん?」

P「『たまに家無し実家寄生娘』の方が良かったか?」

周子「あー、間違ってないから言い返せないなー。別に仕事してれば居ても良いって話だったし」

P「でも、最近はずっとこっちにいるよな。実家の手伝いは大丈夫なのか?」

周子「うん、呼ばれたら行こうかなーとは思ってるけど、ここんとこは呼び出し来てないからね。それに……」

P「それに?」




周子「こっち、居心地がいいんだよねぇ。仕事できて楽しーし、Pさんいるから面白いし」

P「そりゃどうも。今度は事務所に寄生しないように気を付けろよ?」

周子「大丈夫大丈夫、きちんと仕事はするから、寄生にはならないよん。もし寄生するなら、Pさんにお世話になろうかなぁ」

P「おいおい、俺に寄生しても、養分なんてこれっぽっちも摂れないから安心出来ないぞ?」

周子「ふふっ、Pさんがそばにいるだけで、意外と安心できるんだなぁこれが。あたしはそれでじゅーぶんだよ」




P「嬉しいこと言ってくれちゃって。俺を調子に乗らせても何も出ないぞー」

周子「む、本気にしてないねぇ? あたし、Pさんのこと好きか嫌いかで言うなら好きだし、大事かどうかで言うなら大事だよー?」

P「二者択一で言われるとそこまで喜べないものなんだなぁ……」

周子「あはは、でも、一緒にいると安心するってのはホントだかんね。そこは信じてちょーだいよ?」

P「分かってるって。ありがとな、周子」




周子「まー、なんだかんだであたしがここにいるのって、全部Pさんのおかげだからねー」

周子「『家追い出されたのか? なら、いっちょアイドルになって有名になって、親御さんを見返してみるってのはどうだ?』とかさ。まさか本当になっちゃうなんて思わないよ」

P「……なんだ、ちゃんと覚えてるじゃないか」

周子「流石に忘れないって。拾ってくれた恩はきちんと返すつもりだから、それなりに覚悟しておいてね!」

P「はは、なら楽しみにしておくか。しかし、恩を返して貰うのに必要な覚悟ってなんだ?」

周子「それは後のお楽しみ! それじゃ、お待ちかねのパフェ食べに行こーよ。おなかすいたーんっ」

P「……はいはい。じゃ、行くとするか。財布の準備はいいかー?」

周子「えー、奢ってくれないのー?」

P「ジョーダンだよ。ほら、行くならささっと行くぞー。人気店だし、並ぶかも知れないからなー」

周子「りょーかい、さっすがPさん♪」




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周子「はーっ、オンオフはっきりした生活ってこれはこれで楽しいね。Pさんが遊んでくれるし!」

P「今日は丁度お互いのオフが重なったからなー。次はいつになるかも分からん」

周子「えー、そこはプロデューサーの権力でちょちょいとあたしとのオフを合わせて欲しいなぁ」

P「無茶言うなって。プロデューサーと言っても、俺はふんぞり返れるほど権力持ってるプロデューサーじゃないんだぞー」

周子「事務所じゃちひろさんに尻に敷かれてって感じ?」

P「ん、いや、ちひろさんからは怖れられてる」

周子「およ、なんで?」

P「なんだっけかな、『どうしてそんなにあんたん出来るんですか』とかなんとか言って戦いてるんだよ。謎すぎてなぁ」

周子「あー、Pさん、茄子さん並みだったんだねぇ」




P「とにかく、俺とオフを合わせられる可能性は限り無くゼロに近いと思ってくれ。特に最近は忙しいからなぁ」

周子「でも、可能性はゼロじゃないんだ。……じゃあ期待しておくね、確率の壁を越えるPさんとかイイんじゃないかなー」

P「つってもなぁ、別に俺じゃなくて他にも仲良い子いるだろ? 紗枝とか、奏とか……」

周子「紗枝はんとか奏っちとは、ちゃーんと遊んでますよっと。でも、オフの過ごし方すら分かって無かったあたしに、オフの楽しみ方を教えてくれたのはPさんだしね」

P「『オフってどう過ごせばいいん……?』って言ってたからなぁ、周子」

周子「そうそう、だからこれからも、Pさんといろーんなコトやっていきたいわけ。ねー、いいでしょ?」

P「うわ、なんだその言い方可愛いなちくしょう。……しゃーない、いつになるかは本当に分からんが、やってやろうじゃないか」

周子「さっすがー! ふふ、というわけで、次のオフも付き合ってくれると嬉しーな、Pさん!」




P「次かー、次は何して遊ぶか考えておかないとな」

周子「あ、じゃあ次はあのダーツバーがいいなー。また勝負しようよ、勝負!」

P「利き手じゃない周子にボロ負けた俺に、また更なるトラウマを植え付けるつもりか?」

周子「なら、まずはみっちり個人レッスンしてあげるからさー。師匠はいつか越えるものでしょ?」

P「それはありがたいが……周子が楽しくないだろそれ? やるのなら、2人で楽しめないと意味ないからな」

周子「ん、そんなことないよ? 何事も楽しめないと損ってね。それに、Pさんとレッスンなら多分あたしも楽しいよん♪」

P「そうか、そうなのか? じゃあ、次のオフはダーツバーに洒落込むとするかね。ただし、夜更かしはしないからなー」

周子「分かってるよー。あー、あたしも早くオトナにならないかなぁ」




P「周子はハタチまであと2年だったか。2年なんてあっという間だから、待ってればすぐ来るぞ?」

周子「こーいうのって、待っている時が一番長く感じるよねー。あたしとしては待ち遠しくて仕方ないって感じ!」

P「そういや……俺が周子のプロデューサーになってから、まだ2年経ってないのか。……すまん周子、訂正だ。やばい、2年って案外長いぞ」

周子「うわー、アイドルになって結構経つ気がしてたけど、それでも1年と6ヶ月ちょっとかー。オトナの階段は長いねぇ」

P「プロデューサーとアイドルの道も長いもんだな……これでまだ1年後半とか先が遠すぎんぞ……」




周子「あ、でもさ、その分色々濃密なコト出来てるって思えば、なんかお得な感じがしない?」

P「ん……それもそうだな。こんだけやってまだ序盤なんて、大分やり込み甲斐がある人生だこと」

周子「あたし、Pさんなら人生預けても良いかなーって思ってるからねー。ひとまずオトナになるまで、きちんと濃密にプロデュースしてねん♪」

P「おう任せとけ。とりあえず、今まで通りにやっていけば良いわけだからな」

周子「そうそう、今まで通りにアイドルやって、今まで通りにこうやって遊んだり! オトナになったら、また違う遊びがあって楽しそうだしねー」




P「周子がハタチになったら、お待ちかねの酒盛りタイムだなー。たくさん人呼んで、でっかくやるのも面白そうか?」

周子「あ、それも楽しそうだけどさ、あたしはダーツしたいかな。Pさんと夜更かしダーツ! ちょっとした夢なんだー」

P「ダーツ? ダーツだけなら今日だって出来るだろ? しかもそれって、ただ夜更かしが追加されただけじゃないか」

周子「あたしの中では、夜更かしが重要なんだよー。あたし未成年だから、ダーツバーに夜遅くまで居座れないからねぇ」

P「だったら別に、ダーツで夜更かししなくとも……しかも、新年の時もそうだったが、俺が居るときは大体夜更かしするじゃないか周子」

周子「分かって無いなーPさん。ダーツで夜更かしするからいいんだよー。ダーツは前から好きだったけど、Pさんのおかげで今はもっと好きになったし!」

P「俺が? んー、理由は良く分からんが、そういうものなのか」

周子「そうそう、そーゆーもんなの。あ、でも他に面白い事があるならそれもしてみたいかな。大人になったらいろいろ教えてよね!」




P「ほいほい、分かりましたよ。2年もあるから、いろいろプラン練っといてやるからな」

周子「おおー、楽しみだね。あー、ハタチの楽しみが増えちゃったから、もっと時間経つの遅くなりそうだわー。Pさん、それまではきちんと、あたしを捕まえておいてよね?」

P「捕まえちゃったらアイドルとして羽ばたかせられないからなぁ。周子なら、放し飼いでもきちんと我が家に戻ってこれる良い子だろ?」

周子「そうかもだけど、それじゃアイドルシューコは飛べないんだよねぇ。Pさんの力があってこそ、あたしは羽ばたけるの! あ、力ってアレだよ? プロデュースだからね?」

P「なんだ、捕まえるってプロデューサーであって欲しいってことか。それなら、周子が望む限りはずっと周子の飼い主になってるさ」




周子「お、言ってくれるねー。うんうん、Pさんが拾ってくれて本当に良かったよ。ありがとね♪」

P「感謝するのはこっちの方だぞ? 周子のおかげで、トップアイドルのプロデューサーって夢を追えてるからな」

周子「でっかい夢だねぇ。でも、Pさんとあたしならなれちゃいそう?」

P「なれちゃいそうじゃなくて、なるんだぞ? まぁ、まだ2年も経ってないし、道のりは本当に遠いけどなー」

周子「その分Pさんと楽しめるから、あたしは万々歳かなー。いやー、まったく飽きないね!」

P「飽きないのはこっちもだよ、不思議なもんだわホント。……うし、日も暮れてきたし、そろそろ事務所に戻るかー」




周子「りょーかいっ。そんじゃまPさん、腕借りるねー」

P「うおっと!? 返事聞く前に抱きついてくるなって。たい焼き落としたらどうすんだっての」

周子「あ、ごめんごめん。帰るときは、こうしてゆったりしようと思ってたからさー。Pさんあったかいなりーってね」

P「……ってか、結局これじゃあ目立つんじゃないか? 俺は嬉しいけども」

周子「へーきへーき。夕日とは逆の方向だから、あたしたちの顔暗くなっててバレないって♪」




P「そうあって欲しいものだなぁ。じゃあ、トップアイドルになったらこんなこと出来なくなるから、今の内に周子を堪能しておくとするか」

周子「そっか、期間限定かー。今のあたしは激レアだね、じゃあもうちょっとくっつこーよ」

P「ほいほいっと。ちゃんと前見て歩けよ? どちらかが転けたらもう片方も巻き込むからな」

周子「分かってるよー。いやー、こーゆーことする相手が出来るなんて、人生わかんないモンだよねー!」

P「人生わからんから面白いってモンだ、今なんか特になー。ほれ、歩くぞー」

周子「ささー、帰りましょ帰りましょ! あ、Pさん、ひとこといーかな」

P「ん、なんだー?」





周子「へへ、先は長ーいけど、一緒に末永くっ。そんなアイドルシューコをよろしゅうにっ♪」






お わ り





狐周子が高かったので、つい。彼女のちらりと出る方言が堪りません。
周子の台詞は、今までに出たレアリティの台詞と、とある歌詞を参考にさせて頂いております。

ここ最近、ようやく周子の可愛さに気付いて大変です。キツネシューコにお揚げあげたい……。

ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました。
今月の月末ガチャ、誰が来るか楽しみにしております。


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