P「今日は泉の誕生日だな。おめでとう」
泉「………あ。そうだった」
P「その反応、もしかして自分の誕生日を忘れてた?」
泉「正解。毎日が楽しくて、つい忘れちゃってた」
泉「でも、かわりにプロデューサーが覚えていてくれたからオーケーかな」
P「それは覚えていたかいがあったな。これ、プレゼント」
泉「プレゼントまで……なんだか、至れり尽くせりね。開けてもいい?」
P「もちろん」
泉「なら、早速」ガサゴソ
泉「………これは、マフラー?」
P「最近朝晩が冷えてきたし、そろそろ必要なんじゃないかと思ってな」
泉「……うん、ありがとう。うれしい」
P「あーでも、泉は冬でも胸元開けるくらい暑がりだったか? じゃあマフラーは必要な」
泉「プロデューサーのすけべ」
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泉「いくら私でも、冬は寒いからちゃんとボタンを閉めるよ」
P「『いくら私でも』ということは、自覚はあるのか」
泉「……まあ、亜子とかにはよく言われてるし。無自覚セクシーって」
P「わかる」
泉「すけべ」
P「でも事実だ」
泉「む………確かに、複数人にそう言われている事実は受け入れるべき、か」
泉「わかった。これからは意識してちゃんと服のボタンを閉める」
P「えっ」
泉「今、一瞬がっかりしなかった?」
P「………してない」
泉「むっつりすけべ」
P「じゃあ開き直るけどこれは男の性だ」
泉「開き直りすけべ」
P「ごめんなさい」
泉「はあ……こんなんじゃ、このマフラーも完全に一人用かな」
P「……マフラーは普通一人用じゃないのか?」
泉「………論理的に考えれば、そうね」プイ
P「とりあえず、プレゼントを気に入ってもらえてよかった。泉の好みに合わなかったらどうしようかと」
泉「全然大丈夫。マフラーの柄も私好みだし」
P「そうか。いつも泉のことをよく見ていたかいがあったな」
泉「本当、ありがとう。お祝いの言葉だけで十分なのに、物までもらっちゃって」
P「泉はいつも頑張ってくれてるから、これくらいはな」
泉「………」
P「………」
泉「どうしたの、急に黙って」
P「いや。『いつも泉のことをよく見ている』なんて言ったから、いつすけべって言葉が飛んでくるかと身構えて」
泉「こういうタイミングでは言わないよ。というか、そういう意味で『いつも見てる』わけじゃないのはわかってるし」
P「……そうか、そうだよな。俺の被害妄想だった」
泉「言ってあげたほうが落ち着くなら、そうするけど?」
P「まさか」
泉「ふふ、そうだよね」
P「たぶん、きっと、おそらく」
泉「はっきり言いきってほしかった」
P「そういえば、泉の誕生日ってことは今日は11月11日か」
泉「順序が逆な気はするけど、まあそうだね」
P「11月11日といえば、ポッキーの日だな」
泉「すけべなプロデューサーは次に『ポッキーゲームをしないか』と言う」
P「ポッキーゲームをしないか? ………はっ!?」
泉「当たり」
P「くっ、さすがはIQ150」
泉「IQ150なくてもわかるよ。いつも見てるんだから」
P「いつも見ていてくれてありがとう」
泉「どういたしまして」
泉「………一回だけ、やってみる? ポッキーゲーム」
P「いいのか?」
泉「そういう日だし、一度くらいなら」
P「じゃあこれ、ポッキーをくわえてくれ」
泉「はひ」
P「そして俺もくわえて……」
P「ひふほ(いくぞ)」ポリポリ
泉「はひ」バキッ
P「………」
泉「………」
P「見事にど真ん中で折れたな」
泉「………もう一度やるわ」
P「泉は負けず嫌いだな」
P「11月11日は、ほかにもいろんな記念日になってるみたいだな」
泉「そういえば、いろいろ聞いたことあるような……」
P「たとえば、サッカーの日」
泉「ああ、11人でやるからってこと?」
P「たぶんそうなんじゃないか?」
泉「11が2つあるから、ちょうど試合ができるね」
P「11人と言えば……ほら、女の子が言うフレーズで『サッカーチームが作れるくらいの子どもが欲しい』っていうのあるじゃないか」
P「あれ、泉的にはどうだ?」
泉「子どもの数か……さすがに、11人は多すぎね。ふたりか、3人くらいがちょうどいいのかも」
P「俺もそのくらいだなー。はじめは女の子がいい」
泉「そうね。で、次は男の子で」
P「そうそう」
泉「それで、最初の子が大きくなったら、そろそろ……」
P「そろそろ?」
泉「………」
泉「すけべ」
P「なんで?」
P「11月11日はチンアナゴの日とも」
泉「すけべ」
P「すけべなのはお前の頭だ」
P「他にも今日は、電池の日とか箸の日とか麺の日とか、本当にたくさん記念日があるらしい」
泉「すごいね。ネタにしやすい数字なのはわかるけど、ここまで多いなんて」
P「祝い事が多いのはいいことかもしれないけど、あんまり多すぎても覚えきれないなあ」
泉「そうね……だから、自分にとって大事な記念日だけでも、覚えておけば十分だと思う」
P「そうだな。なら俺は、たったひとつの記念日だけ覚えておこう」
泉「プロデューサー……」
P「今日はベースの日。覚えた」
泉「えっ」
P「ん、どうした?」
泉「えと、その……ううん。なんでもない」
P「………」
P「あはは、冗談だよ。一番は泉の誕生日だ。俺の担当アイドルが生まれた記念日だもんな」
泉「………」
泉「プロデューサーの、すけ」
P「すけべではない」
泉「すけこまし」
P「パターン増えたな」
………
……
…
P「とまあこのように、昔は『記念日が多すぎても困る』という旨の発言をしていた泉だが」
さくら「イズミーン、カレンダーの9月11日のところに丸してあるけど、これは?」
泉「結婚記念日」
さくら「じゃあ、9月15日は?」
泉「告白記念日」
さくら「7月29日は?」
泉「鯖味噌記念日。Pさんが初めて魚料理をおいしそうに食べた日だから」
さくら「おお~~」
亜子「いやいや、記念日多すぎやろ! 結婚記念日とかはわかるけど、鯖味噌記念日ってなに!」
泉「たくさん祝う日があるのは、いいことかなって……思い出も、たくさん振り返ることができるし」
P「IQ150の頭脳を有効活用して膨大な数の記念日を設定しているんだ」
さくら「らぶらぶですねぇ」
亜子「ほんま、ごちそうさまって感じやね」
泉「ちなみに5月2日は亜子の誕生日だからそこも丸してあるわ」
亜子「アタシら一生親友! もう大好き!」ダキッ
さくら「えへへぇ……でも、全部の日に丸があるわけじゃないんだね」
P「まあな。さすがに毎日記念日とはいかない」
P「けど、今さくらが指さしてる日付なら、記念日にならないこともない」
さくら「え? どんな記念日ですかぁ?」
P「それは秘密」
さくら「えー? ずるいですよぉ」
泉「………」
亜子「どしたのいずみ? 顔赤いよ?」
泉「すけべ……」
泉(酔った勢いで『初めて記念日』と『お尻記念日』をPさんがカレンダーに書き込もうとしたとき、全力で止めておいてよかった……)
泉「だいたいお尻記念日ってなによ……」
亜子「お尻?」
泉「なんでもないわ。あの人がずーっと前から変わらずすけべってだけだから」
亜子「??」
さくら「あ、もしかして『すけべ記念日』とか?」
泉「さくら!?」
P「おお、核心ついてきた」
泉「ち、違うから!」
おしまい
大石泉すき
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
大石泉さん、大好きです。お誕生日おめでとう
過去作:【モバマスSS】泉「プロデューサーのすけべ」
乙
続いたか
前作もすごい好き
いずみん正直好き
ロリコンのしーぶいつーさんか
乙乙
おつおつ
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