ﾎﾟﾛﾛﾝ･･･♪

真姫「･･･はぁ、ダメね･･･」

真姫(曲がまったく書けない･･･)

真姫(昼の二時か･･･)ﾁﾗｯ

真姫(学校に来てから、かれこれ四時間も経つのね･･･作曲は一歩も進んでないのに･･･)

真姫(でも通りで体がだるいわけだわ･･･だって四時間座りっぱなしだったものね･･･)

真姫(･･･外の景色を見たい)ｶﾞﾀｯ

ｽﾀｽﾀ

ｶﾞﾗｯ

真姫「まぶしい･･･」

真姫(･･･明るくて静かな日曜のお昼･･･こんな日に屋上で練習すれば、さぞかし気持ちよかったでしょうね･･･)

真姫(まあ今日はお休みなんだけど)

真姫(久々のお休み、みんなはどう過ごしているのかしら。やっぱり誰かとお出かけして楽しんでるのかな･･･)

真姫(･･･休みの日にわざわざ学校に来て、薄暗い音楽室に引きこもってる一人きりの私･･･)

真姫(ここが私の居場所だもの･･･静かで薄暗い音楽室は居心地いいわ･･･)

真姫(作曲は進まないけどね･･･)

真姫(･･･暑い)

真姫(もうすぐ梅雨が明けて夏がくるのね･･･)

真姫(やっぱり窓閉めて冷房を入れましょう)ｶﾞﾗｯ

ﾋﾟｯ

ｺﾞｰ

真姫(･･･コーヒーはホットだけどね)ｺﾞｸｯ

真姫(冷たいものだといつのまにか飲んじゃってて損した気分になるもの。コーヒーは熱いのをゆっくり飲むものだわ)

真姫(缶コーヒーってバカにしてたけど、悪くはないわね･･･)

ｺﾝ･･･

真姫(ピアノに置かれた缶コーヒー･･･ふふ、そうそうお目にかかれない光景ね。なんたってここは飲食禁止だもの･･･)

真姫(でも、こんな静かな休みの日には許されるわよね･･･？)

真姫(コーヒー飲んだのに眠い･･･)

真姫「んー･･･！」ﾉﾋﾞｰｯ

真姫「･･･ふぅ」

真姫(やっぱり眠い)

真姫(ちょっとだけ寝ましょうか･･･)

真姫(フフｯ･･･ピアノに伏せて寝るなんて、おうちでやったらきっとママに怒られるわね･･･)

ｼｰﾝ

真姫(本当に、ここが学校か疑わしいほど静か･･･お昼寝には最適ね･･･)

真姫(･･･軽く寝たら作曲を再開しましょう･･･)

真姫(作曲が捗らなかったのはきっと眠いせいよ･･･)

真姫(次に起きたらきっといい曲が書けるはず･･･)

ﾋﾟｺﾝ！

真姫「･･･んー、･･･」

真姫(･･･誰よ、人が気持ちよくお昼寝してるときに･･･)ﾁﾗｯ

真姫「･･･？」

真姫(･･･凛からだわ。なにかしら･･･)

真姫(みんなでカラオケ行くから一緒にどう？　･･･)

真姫(･･･)

真姫(作曲どうしよう･･･)

ｼｰﾝ

真姫(･･･音楽室は静かで心地いい)

真姫(でも、カラオケなんて久しぶり･･･)

真姫(うん。せっかくのお誘いだもの･･･断ったら失礼だわ)

真姫(それに･･･)

真姫(友達と過ごす休日･･･)

真姫(悪くは･･･ないのかも･･･)

真姫(音楽室･･･またきっと戻ってくるから、ちょっと外へ出掛けてくるわね･･･？)

真姫(真っ白の楽譜と無音のピアノを残して)

真姫(ちょっと外へ出かけてくるわ──)ｶﾞﾁｬｯ

お読みいただきありがとうございました

駄文失礼しました